有価証券報告書-第155期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
(1) 経営方針
三菱電機グループは、幅広い事業をグローバルで展開しながら、事業成長と社会・環境課題の解決に向け、リスクを恐れず新たな発想で価値を創出する「イノベーティブカンパニー」への変革を目指しています。昨今の急速に変化する社会や市場環境において、三菱電機グループが持続的に成長するためには、役員・従業員が、三菱電機グループの目指す方向性・姿を認識し、主体的に行動し続けることが必要です。そのため、個々人の考えや行動の土台となる「Purpose(存在意義)」「Guiding Principle(大切にする考え)」「Core Values(行動指針)」から構成される新たな理念として「Our Philosophy(私たちの理念)」を2026年4月に制定しました。三菱電機グループは、「Our Philosophy」のもと、サステナビリティを経営の根幹に据え、社会・顧客・株主・従業員をはじめとしたステークホルダーからの信頼を重んじていきます。また、「収益性」「資本効率」「成長性」を追求するとともに、顧客とつながり続けて社会課題を解決する新たな価値を創出し、企業価値の持続的向上を図っていきます。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
①経営環境
世界経済の先行きは、米国の通商政策の行方や中東情勢を背景とする資源価格上昇が景気の下押し要因となり、不透明感から緩やかな成長に留まることが見込まれます。今後、地政学的リスクの長期化に伴い、さらなる経営環境の変化も懸念されます。
②対処すべき課題
Serendieによる事業モデル変革の更なる推進
三菱電機グループは、顧客とつながり続ける「循環型 デジタル・エンジニアリング」を拡大することで、事業モデルを変革します。具体的には、現場ナレッジとAI・デジタルの掛け合わせでコンポーネントを強化するとともに、保守・サービスを通じて得られるお客様の運用データと、デジタル基盤「Serendie」を活用し、お客様の課題を解決する新たな製品・ソリューションを提供し続ける事業モデルを一層具現化していきます。これを実現するために、「循環型 デジタル・エンジニアリング」のコアとなるソリューション事業を戦略的に育成するとともに、中長期的に成長ドライバーとなる強いコンポーネント事業に経営資源を集中し、強化していきます。
また、先進的なグローバル企業と共創関係を構築し、三菱電機グループのアセットを結集することで、お客様が抱える複雑な経営課題に対するソリューションを開発します。開発した高度なソリューションは、様々なお客様に提案できるよう標準パッケージ化し、コンポーネントと組み合わせて幅広く展開していきます。加えて、自前主義に固執することなく、事業モデル変革に不可欠な技術や資産をM&A等により機動的に獲得し、変革をスピーディーに実行します。
■「循環型 デジタル・エンジニアリング」の強化

経営体質の強化と人的資本価値の最大化
三菱電機グループは、ROIC*1を活用した事業運営を進めます。資産効率とキャッシュ創出力を重視した経営に取り組み、ROICツリー展開によるKPIと責任部門の明確化を通じ、あらゆる階層でROIC経営を引き続き推進します。具体的には、生産最適化等によるアセットライト施策や製品ラインアップの整理等による資産効率の向上を図ります。加えて、DX・AI活用による徹底的な業務変革等により費用構造の見直しを強力に進めていきます。
また、変革を牽引する最大の原動力は「人財」であり、従業員一人ひとりが失敗を恐れず新しいことに果敢に挑戦するマインドセット変革を推進します。私たちが判断に迷った際の拠り所となり、次の一歩を踏み出すときの指針となる新たな理念「Our Philosophy」を浸透させることで、変革を促進する人財戦略を強力に実行します。具体的には、従業員のキャリアオーナーシップに基づく自律的な成長を促すとともに、マネジメント層にはグローバル基準でのジョブグレード制度を適用、ジョブ型人財マネジメントへの転換を加速し、人的資本価値の最大化を目指します。
本質的なサステナビリティ経営と倫理・遵法の徹底
三菱電機グループは、社会課題解決と事業成長を同時に成し遂げる「トレード・オン」を追求し、本質的なサステナビリティ経営を推進します。「2030年度までに工場・オフィスからの温室効果ガス排出量実質ゼロを目指す」という中期目標に向けた削減活動や、社会課題の根本的な解決を目指した技術開発を加速させるとともに、多様性の推進やサプライチェーン全体での人権尊重への取組みを強化していきます。サステナビリティに関する具体的な考え方や取組みについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照ください。
倫理・遵法の徹底については、「Core Values」の一つである「WITH INTEGRITY 誠実」のもと、引き続きコンプライアンス施策を推進します。2021年度に開始した3つの改革(品質風土、組織風土、ガバナンス)については、組織自らが変革を進めていく自走する組織づくりへの取組みを継続していきます。
なお、事業等のリスクに関する具体的な考え方や取組みについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」を参照ください。
*1 ROIC(投下資本利益率):各事業部門での把握・改善が容易となるように、「資本」「負債」ではなく、資産項目(固定資産・運転資本等)に基づいて算出する三菱電機版ROIC
中期経営戦略 2030年度目標
三菱電機グループは、2025年度までの中期経営計画における目標として、売上高5兆円+、営業利益率8%+、ROE9%、キャッシュ・ジェネレーション*23.3兆円(2021年度-2025年度)を掲げていました。これに対し、2025年度の業績は売上高5兆8,947億円、営業利益率9.1%*3、ROE9.7%、キャッシュ・ジェネレーション3.4兆円(2021年度-2025年度)となり、すべての項目において目標を達成しました。2030年度に向けた中期経営戦略においては、調整後営業利益率*412%+、ROE12%、売上高成長率(2025年度-2030年度)3-5%を2030年度の目標*5に掲げ、収益率と資本効率の向上を最重視するとともに安定的な売上成長を図っていきます。
なお、セグメント別の事業戦略は次のとおりです。
*2 キャッシュ・ジェネレーション:営業キャッシュ・フローに研究開発費加算等し算出。
*3 ネクストステージ支援制度特別措置影響を除く。
*4 調整後営業利益率:「調整後営業利益」は、営業利益から事業・資産売却損益、減損損失等のその他の損益を控除し算出。なお、2025年度の調整後営業利益率は8.5%。
*5 いずれも自動車機器事業を除く。
三菱電機グループは、上記戦略・施策を着実に実行することにより、更なる企業価値の向上を目指します。
なお、上記における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月19日)現在において当社が判断したものです。
三菱電機グループは、幅広い事業をグローバルで展開しながら、事業成長と社会・環境課題の解決に向け、リスクを恐れず新たな発想で価値を創出する「イノベーティブカンパニー」への変革を目指しています。昨今の急速に変化する社会や市場環境において、三菱電機グループが持続的に成長するためには、役員・従業員が、三菱電機グループの目指す方向性・姿を認識し、主体的に行動し続けることが必要です。そのため、個々人の考えや行動の土台となる「Purpose(存在意義)」「Guiding Principle(大切にする考え)」「Core Values(行動指針)」から構成される新たな理念として「Our Philosophy(私たちの理念)」を2026年4月に制定しました。三菱電機グループは、「Our Philosophy」のもと、サステナビリティを経営の根幹に据え、社会・顧客・株主・従業員をはじめとしたステークホルダーからの信頼を重んじていきます。また、「収益性」「資本効率」「成長性」を追求するとともに、顧客とつながり続けて社会課題を解決する新たな価値を創出し、企業価値の持続的向上を図っていきます。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
①経営環境
世界経済の先行きは、米国の通商政策の行方や中東情勢を背景とする資源価格上昇が景気の下押し要因となり、不透明感から緩やかな成長に留まることが見込まれます。今後、地政学的リスクの長期化に伴い、さらなる経営環境の変化も懸念されます。
②対処すべき課題
Serendieによる事業モデル変革の更なる推進
三菱電機グループは、顧客とつながり続ける「循環型 デジタル・エンジニアリング」を拡大することで、事業モデルを変革します。具体的には、現場ナレッジとAI・デジタルの掛け合わせでコンポーネントを強化するとともに、保守・サービスを通じて得られるお客様の運用データと、デジタル基盤「Serendie」を活用し、お客様の課題を解決する新たな製品・ソリューションを提供し続ける事業モデルを一層具現化していきます。これを実現するために、「循環型 デジタル・エンジニアリング」のコアとなるソリューション事業を戦略的に育成するとともに、中長期的に成長ドライバーとなる強いコンポーネント事業に経営資源を集中し、強化していきます。
また、先進的なグローバル企業と共創関係を構築し、三菱電機グループのアセットを結集することで、お客様が抱える複雑な経営課題に対するソリューションを開発します。開発した高度なソリューションは、様々なお客様に提案できるよう標準パッケージ化し、コンポーネントと組み合わせて幅広く展開していきます。加えて、自前主義に固執することなく、事業モデル変革に不可欠な技術や資産をM&A等により機動的に獲得し、変革をスピーディーに実行します。
■「循環型 デジタル・エンジニアリング」の強化

経営体質の強化と人的資本価値の最大化
三菱電機グループは、ROIC*1を活用した事業運営を進めます。資産効率とキャッシュ創出力を重視した経営に取り組み、ROICツリー展開によるKPIと責任部門の明確化を通じ、あらゆる階層でROIC経営を引き続き推進します。具体的には、生産最適化等によるアセットライト施策や製品ラインアップの整理等による資産効率の向上を図ります。加えて、DX・AI活用による徹底的な業務変革等により費用構造の見直しを強力に進めていきます。
また、変革を牽引する最大の原動力は「人財」であり、従業員一人ひとりが失敗を恐れず新しいことに果敢に挑戦するマインドセット変革を推進します。私たちが判断に迷った際の拠り所となり、次の一歩を踏み出すときの指針となる新たな理念「Our Philosophy」を浸透させることで、変革を促進する人財戦略を強力に実行します。具体的には、従業員のキャリアオーナーシップに基づく自律的な成長を促すとともに、マネジメント層にはグローバル基準でのジョブグレード制度を適用、ジョブ型人財マネジメントへの転換を加速し、人的資本価値の最大化を目指します。
本質的なサステナビリティ経営と倫理・遵法の徹底
三菱電機グループは、社会課題解決と事業成長を同時に成し遂げる「トレード・オン」を追求し、本質的なサステナビリティ経営を推進します。「2030年度までに工場・オフィスからの温室効果ガス排出量実質ゼロを目指す」という中期目標に向けた削減活動や、社会課題の根本的な解決を目指した技術開発を加速させるとともに、多様性の推進やサプライチェーン全体での人権尊重への取組みを強化していきます。サステナビリティに関する具体的な考え方や取組みについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照ください。
倫理・遵法の徹底については、「Core Values」の一つである「WITH INTEGRITY 誠実」のもと、引き続きコンプライアンス施策を推進します。2021年度に開始した3つの改革(品質風土、組織風土、ガバナンス)については、組織自らが変革を進めていく自走する組織づくりへの取組みを継続していきます。
なお、事業等のリスクに関する具体的な考え方や取組みについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」を参照ください。
*1 ROIC(投下資本利益率):各事業部門での把握・改善が容易となるように、「資本」「負債」ではなく、資産項目(固定資産・運転資本等)に基づいて算出する三菱電機版ROIC
中期経営戦略 2030年度目標
三菱電機グループは、2025年度までの中期経営計画における目標として、売上高5兆円+、営業利益率8%+、ROE9%、キャッシュ・ジェネレーション*23.3兆円(2021年度-2025年度)を掲げていました。これに対し、2025年度の業績は売上高5兆8,947億円、営業利益率9.1%*3、ROE9.7%、キャッシュ・ジェネレーション3.4兆円(2021年度-2025年度)となり、すべての項目において目標を達成しました。2030年度に向けた中期経営戦略においては、調整後営業利益率*412%+、ROE12%、売上高成長率(2025年度-2030年度)3-5%を2030年度の目標*5に掲げ、収益率と資本効率の向上を最重視するとともに安定的な売上成長を図っていきます。
なお、セグメント別の事業戦略は次のとおりです。
| セグメント | 事業戦略 |
| インフラ | 広範な社会インフラ事業におけるグローバルレベルの顧客基盤・ストックを活かし、「世界の重要インフラの安定稼働とカーボンニュートラルの実現」と「日本・アジアの安全保障への貢献」に取り組みます。そのためにデータセンター関連事業や脱炭素コンポーネント、防衛・宇宙事業への重点的なリソース投入と、統合エンジニアリング力や高度なエネルギーマネジメント技術などを活かしたソリューション事業の拡大に注力します。 |
| インダストリー・ モビリティ | コアコンポーネントにAI・デジタル技術を融合させることで、未来の“ものづくり”と“快適な移動”を支える新たな価値を創出します。インダストリー領域では重点成長事業におけるコンポーネントの提供価値拡大と、FAデジタルソリューションの事業モデル構築を加速します。モビリティ領域では、環境変化に対応した事業ポートフォリオの最適化と事業運営の効率化に加え、ソフトウエア領域での価値創造の追求等により、持続的な成長基盤の構築を図っていきます。 |
| ライフ | 人々の生活を支える空調や昇降機などの設備事業に加え、お客様とつながり続けることができる保守や運用管理などの循環型事業を通じて、あらゆる生活空間における快適で安全・安心な生活環境を創造するソリューションプロバイダとなることを目指します。顧客価値の創出を推進し、「グリーンエナジーソリューション」「安全・安心&快適ソリューション」「ビルマネジメントソリューション」を提供します。 |
| デジタル イノベーション | DX・IT・セキュリティの取組みを通じて循環型 デジタル・エンジニアリングを推進するための経営基盤を構築します。これにより各種サービスをビジネスエリア・事業本部に提供し、ソリューションの創出を支え続けるとともに、情報システム・サービス事業の強化を図ります。 |
| セミコンダクター・ デバイス | 社会のGX・DX実現に必要不可欠なキーデバイスの提供を通じて、三菱電機グループの統合ソリューションをコンポーネントから強化していくことに加え、社内関連事業の知見を幅広く取り込み、顧客目線で付加価値の高いデバイスの開発に取り組みます。パワーデバイスの事業ポートフォリオ最適化、光デバイスの市場リーダーシップ強化と並行した収益性・生産性を追求する抜本的な資本効率改善により、持続的成長を実現します。 |
*2 キャッシュ・ジェネレーション:営業キャッシュ・フローに研究開発費加算等し算出。
*3 ネクストステージ支援制度特別措置影響を除く。
*4 調整後営業利益率:「調整後営業利益」は、営業利益から事業・資産売却損益、減損損失等のその他の損益を控除し算出。なお、2025年度の調整後営業利益率は8.5%。
*5 いずれも自動車機器事業を除く。
三菱電機グループは、上記戦略・施策を着実に実行することにより、更なる企業価値の向上を目指します。
なお、上記における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月19日)現在において当社が判断したものです。