有価証券報告書-第115期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/24 12:24
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149項目
3.重要な会計方針
(1)連結の基礎
① 子会社
子会社とは当社により支配されている企業をいいます。支配とは、企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合をいいます。
子会社の財務諸表は、支配獲得日から支配喪失日までの間、当社の連結財務諸表に含まれています。
子会社が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該連結子会社の財務諸表を調整しています。
グループ会社間の債権債務残高、取引高及びグループ会社間取引によって発生した未実現損益は連結財務諸表の作成にあたり消去しています。
支配を喪失しない子会社に対する所有持分の変動は、資本取引として会計処理しています。支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得及び損失を純損益で認識しています。なお、支配の喪失から生じた利得及び損失には、継続保有される残存持分を公正価値で再測定したことによる損益が含まれます。
② 関連会社及び共同支配企業
関連会社とは、当社がその財務及び営業方針に対して重要な影響力を有しているものの支配をしていない企業をいいます。
共同支配企業とは、共同支配の取決めのうち、事業を各投資企業から独立した事業体が担っており、各投資企業は当該事業体の純資産に対してのみ権利を有するものをいいます。共同支配の取決めとは、複数の当事者が共同支配により経済活動を行う契約上の取決めがあり、重要な意思決定が支配を共有している当事者の全員一致の合意を必要とする場合をいいます。
関連会社及び共同支配企業への投資は、重要な影響力又は共同支配を獲得した日から喪失する日まで持分法を用いて会計処理しています。
持分法の適用に際し、持分法適用会社となる関連会社または共同支配企業が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社または共同支配企業の財務諸表を調整しています。
関連会社または共同支配企業に該当しなくなり、持分法の適用を中止した場合には、持分法の適用を中止したことから生じた利得または損失を純損益として認識しています。
(2)企業結合
被取得企業における識別可能資産及び負債は、取得日の公正価値で認識しています。
企業結合で移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計が、取得日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にはその超過額がのれんとして認識され、下回る場合には純利益として認識されます。移転された対価は、移転した資産、引き受けた負債及び発行した資本持分の公正価値の合計で算定され、条件付対価の取決めから生じた資産または負債の公正価値も含まれています。取得費用は、発生した期間において費用として認識しています。
非支配持分は、個々の企業結合取引ごとに、公正価値または被取得企業の識別可能な純資産に対する非支配持分の比例的持分として測定しています。
(3)外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日の為替レートで当社及び各子会社の各機能通貨に換算しています。
決算日における外貨建貨幣性項目は決算日の為替レートで、公正価値で測定される外貨建非貨幣性項目は当該公正価値の算定日の為替レートで、それぞれ機能通貨に換算しています。
当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益として認識しています。
② 在外営業活動体の換算
在外営業活動体の資産及び負債は決算日の為替レートで、収益及び費用は、為替レートが著しく変動している場合を除き、期中の平均レートでそれぞれ換算しています。当該換算により生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。
在外営業活動体を処分する場合、当該在外営業活動体に関連する換算差額の累計額は、処分時に純損益に振り替えています。
(4)金融商品
① 非デリバティブ金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
当社は、金融資産のうち、株式及び債券は約定日に当初認識しています。その他のすべての金融資産は取引の実施日に当初認識しています。
金融資産は、当初認識時に、償却原価で測定する金融資産と公正価値で測定する金融資産に分類しています。この分類は、金融資産が負債性金融商品か資本性金融商品かによって次のとおり分類しています。
負債性金融商品である金融資産は、次の条件がともに満たされる場合には、主に償却原価で測定する金融資産に分類し、それ以外の場合には純損益を通じて公正価値で測定する金融資産へ分類しています。
(a)契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
(b)金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
売買目的で保有する資本性金融商品を除き、資本性金融商品である金融資産は、原則として、資本性金融商品ごとに、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、取得に直接起因する取引費用は発生時に純損益に計上の上、当初認識しています。その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産及び償却原価で測定する金融資産は、取得に直接起因する取引費用を公正価値に加算した金額で当初認識しています。
(ⅱ)事後測定
(a)償却原価で測定する金融資産
実効金利法による償却原価で測定し、利息は「金融収益」として純損益に認識しています。
(b)公正価値で測定する金融資産
公正価値で測定しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類することを選択した資本性金融商品については、公正価値の変動額はその他の包括利益に認識しています。累積利得又は損失は、認識を中止した場合に利益剰余金に振り替えています。ただし、配当金は「金融収益」として純損益に認識しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、公正価値の変動額は純損益に認識しています。
(ⅲ)認識の中止
金融資産は、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は金融資産のキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてが移転している場合において、認識を中止しています。
(ⅳ)減損
償却原価で測定する金融資産については、期末日ごとに、当該資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを判定し、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無に応じて、次の金額を貸倒引当金として認識しています。
(a)信用リスクが当初認識時点から著しく増加していない場合
12ヵ月の予想信用損失と同額
(b)信用リスクが当初認識時点から著しく増加している場合
全期間の予想信用損失と同額
(c)信用リスクが当初認識時点から著しく増加している金融資産のうち、信用減損している客観的証拠が存在する場合
全期間の予想信用損失と同額
信用減損の客観的証拠が存在するかどうかを判断する場合に、当社が用いる要件には以下のものがあります。
・発行者又は債務者の重大な財政的困難
・契約違反(債務不履行又は期日経過事象など)
・借手が破産又は他の財務上の再編を行う可能性が高くなったこと
・当該金融資産についての活発な市場が財政上の困難により消滅したこと
なお、営業債権、契約資産及びリース債権については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、全期間の予想信用損失と同額で貸倒引当金を認識しています。
貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しています。それ以降の期間において、貸倒引当金を減額する客観的事象が発生した場合は、その戻入額を純損益で認識しています。
② 非デリバティブ金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
金融負債は、当初認識時に、償却原価で測定する金融負債と純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しています。すべての金融負債は公正価値で当初測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、公正価値から直接帰属する発行費用を控除した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて次のとおり測定しています。
(a)償却原価で測定する金融負債
実効金利法による償却原価で測定しています。実効金利法による償却及び認識を中止した場合の利得及び損失は、「金融費用」として純損益に認識しています。
(b)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
公正価値で測定し、その変動額は純損益に認識しています。
(ⅲ)認識の中止
金融負債は、契約中に特定された債務が免責、取消し、または失効になった場合に認識を中止しています。
③ デリバティブ及びヘッジ会計
当社は、為替リスク及び商品価格の変動リスクをヘッジするために、為替予約、通貨スワップ、通貨金利スワップ及び商品先物等のデリバティブを利用しています。これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初認識され、その後も公正価値で事後測定しています。
デリバティブの公正価値の変動は純損益に認識しています。ただし、キャッシュ・フロー・ヘッジの有効部分はその他の包括利益として認識しています。
当社は、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係、リスク管理目的及び種々のヘッジ取引の実施に関する戦略について正式に文書化しています。また、当社は、ヘッジ取引に使用されているデリバティブがヘッジ対象の公正価値またはキャッシュ・フローの変動を高い程度で相殺しているか否かについて、ヘッジ取引開始時及びそれ以降も継続的に評価しています。
ヘッジ会計に関する要件を満たすヘッジは、次のように分類し、会計処理しています。
(ⅰ)公正価値ヘッジ
ヘッジ手段に係る公正価値の変動額は、純損益として認識しています。ヘッジされるリスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動は、ヘッジ対象の帳簿価額を調整するとともに、純損益として認識しています。
(ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段に係る公正価値の変動額のうち、有効な部分はその他の包括利益にて認識し、非有効部分は純損益に認識しています。
その他の包括利益に計上されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えています。ヘッジ対象が非金融資産または非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の包括利益として認識されている金額は、非金融資産または非金融負債の当初の帳簿価額の修正として振り替えています。
④ 金融資産と金融負債の相殺
当社は、金融資産及び金融負債について、資産及び負債として認識された金額を相殺するため法的に強制力のある権利を有し、かつ、純額で決済するか、もしくは資産の実現と債務の決済を同時に実行する意思を有している場合にのみ相殺し、純額で表示しています。
(5)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヵ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっています。
(6)棚卸資産
棚卸資産は取得原価または正味実現可能価額のいずれか低い金額で認識しています。取得原価は、主として平均法に基づいて算定し、購入原価、加工費及び、現在の場所及び状態に至るまでに要したすべての費用を含んでいます。正味実現可能価額は、通常の事業の過程における予想売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した額です。
(7)有形固定資産
① 認識及び測定
有形固定資産については、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で表示しています。
取得原価には、資産の取得に直接付随する費用、解体・除去及び原状回復義務に係る費用の当初見積額が含まれています。
② 減価償却
有形固定資産(土地等の償却を行わない資産を除く)は、見積耐用年数にわたり、定額法で減価償却を行っています。
主な見積耐用年数は、次のとおりです。
・建物及び構築物 5~50年
・機械装置及び運搬具 2~10年
・工具器具及び備品 1~10年
減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末において見直しを行い、必要に応じて改定しています。
(8)のれん及び無形資産
① のれん
企業結合により取得したのれんは、取得原価から減損損失累計額を控除した額で表示しています。のれんの償却は行わず、減損テストを実施しています。
② 無形資産
無形資産については、原価モデルを採用し、耐用年数を確定できる無形資産については、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した額、耐用年数を確定できない無形資産については、取得原価から減損損失累計額を控除した額で表示しています。
開発活動における支出については、次のすべての要件を立証できた場合に限り資産として認識し、その他の支出はすべて発生時に費用として認識しています。
(ⅰ)使用または売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
(ⅱ)無形資産を完成させ、さらにそれを使用または売却するという意図
(ⅲ)無形資産を使用または売却できる能力
(ⅳ)無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法
(ⅴ)無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用または売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性
(ⅵ)開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力
耐用年数を確定できる無形資産については、当該資産が使用可能になった日から、見積耐用年数にわたり定額法で償却を行っています。
主な見積耐用年数は次のとおりです。
・ソフトウェア 2~5年
・技術 3~34年
・顧客 2~29年
・商標 16年
償却方法及び見積耐用年数は連結会計年度末において見直しを行い、必要に応じて改定しています。
(9)リース
① リースの定義
当社は、下記のリースの定義に基づいて契約がリース又はリースを含んでいるかを判定しています。
・資産が特定されている
・特定された資産の使用からの経済的便益のほとんどすべてを得る権利を有している
・特定された資産の使用を指図する権利を有している
② 借手としてのリースの会計処理
当社は、原則としてすべてのリースについて、リース期間にわたり原資産を使用する権利である使用権資産とリースの支払義務であるリース負債をそれぞれ認識しています。リース期間については、リースの解約不能期間に加えて、行使することが合理的に確実である場合におけるリースの延長オプションの対象期間と、行使しないことが合理的に確実である場合におけるリースの解約オプションの対象期間を含む期間として決定しています。当社は、リース開始日時点での未決済のリース料総額を貸手の計算利子率もしくは借手の追加借入利子率を用いて割引いた金額でリース負債を測定し、償却原価法に基づいて事後測定しています。
使用権資産は、リース負債の当初測定額に前払リース料等を調整した金額で測定し、リース期間にわたって定額法で償却しています。なお、リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び原資産が少額であるリースについては、使用権資産とリース負債を認識せず、発生時に費用処理しています。
③ 貸手としてのリースの会計処理
当社がリースの貸手である場合、リース契約時にそれぞれのリースをファイナンス・リース又はオペレーティング・リースに分類しています。原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転するか否かを総合的に評価し、移転する場合はファイナンス・リースに、そうでない場合はオペレーティング・リースに分類しています。この評価の一環として、リース期間が原資産の経済的耐用年数の大部分を占めているかなど、特定の指標を検討しています。
・当社が中間の貸手である場合、ヘッドリースとサブリースは別個に会計処理しています。
・サブリースの分類は、ヘッドリースから生じる使用権資産を参照して判定し、ヘッドリースを短期リースとして費用処理している場合は、オペレーティング・リースとして分類しています。
・契約がリース要素と非リース要素を含む場合、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を適用して契約における対価を独立販売価格に比例して按分しています。
当社は、オペレーティング・リースによるリース料をリース期間にわたり定額法により収益として認識しています。ファイナンス・リースによるリース料については、正味リース投資未回収額に等しい金額で債権として認識し、リース料を正味リース投資未回収額に対する一定の期間リターン率を反映するパターンに基づいて、リース期間にわたり金融収益として計上しています。
(10)非金融資産の減損
非金融資産(棚卸資産及び繰延税金資産等を除く)については、資産又は資金生成単位の減損の兆候の有無を判定しています。減損の兆候がある場合には、当該資産又は資金生成単位の回収可能価額を見積り、減損テストを実施します。
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず、毎期減損テストを実施しています。当社は、1月1日を基準日としてのれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テストを少なくとも年1回行っており、さらに、減損の兆候がある場合は、その都度減損テストを行っています。
全社資産は独立したキャッシュ・インフローを生み出していないため、全社資産に減損の兆候がある場合、当該全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額に基づき減損テストを行っています。
回収可能価額は、ディスカウント・キャッシュ・フロー法に基づく使用価値、及び、ディスカウント・キャッシュ・フロー法及び類似上場会社比較法等に基づく処分費用控除後の公正価値のいずれか高い金額で算定されます。ディスカウント・キャッシュ・フロー法は、取締役会が承認した直近の事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しています。将来見通しの予測期間は事業計画の期間を基礎に、過去の経験を反映させ、外部情報とも整合性を取ったうえで策定しています。また、割引率は、資金生成単位ごとに設定した加重平均資本コストを基礎に算定し、成長率は、資金生成単位が属する市場もしくは国の長期平均成長率を勘案して決定しています。
資産又は資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、差額を減損損失として純損益で認識しています。
のれん以外の減損損失は、過年度に減損損失を認識した資産又は資金生成単位について、当該減損損失の戻入の兆候の有無を判定しています。戻入の兆候がある場合には、当該資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、回収可能価額が帳簿価額を超える場合には、減損損失の戻入を行っています。減損損失の戻入額は、過年度に減損損失が認識されていなかった場合の減価償却及び償却控除後の帳簿価額を上限として、純損益で認識しています。のれんの減損損失については、戻入を行っていません。
関連会社及び共同支配企業への投資の帳簿価額の一部に含まれる当該投資に係るのれんについては、他の部分と区分せず、当該投資を一体の資産として、減損の対象としています。
(11)売却目的で保有する非流動資産又は処分グループ
非流動資産又は処分グループの帳簿価額が、継続的使用ではなく、主として売却取引によって回収が見込まれる場合に、売却目的保有に分類しています。なお、1年以内に売却の可能性が非常に高く、かつ、当該資産又は処分グループが現在の状態で直ちに売却可能である場合にのみ、上記要件に該当するものとしています。売却目的保有に分類した非流動資産又は処分グループについては、帳簿価額又は売却費用控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定し、減価償却又は償却は行っていません。
(12)法人所得税
法人所得税は、当期税金及び繰延税金から構成され、企業結合に関連するもの及びその他の包括利益又は資本に直接認識される項目を除き、純損益で認識しています。
当期税金は、連結会計年度末において施行又は実質的に施行されている税率及び税法を用いて、税務当局に納付又は税務当局から還付されることが予想される金額で測定しています。
繰延税金は、資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異等について認識しています。企業結合以外の取引で、かつ会計上又は税務上のいずれの純損益にも影響を及ぼさない取引における資産又は負債の当初認識に係る一時差異については、繰延税金資産及び負債を認識していません。また、のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異についても、繰延税金負債を認識していません。
子会社、関連会社及び共同支配企業に対する投資に関連する将来加算一時差異については、原則として繰延税金負債を認識しますが、当社が一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合には、繰延税金負債を認識していません。子会社、関連会社及び共同支配企業に対する投資に関連する将来減算一時差異については、一時差異が予測可能な将来に解消される可能性が高く、かつ、一時差異からの便益を利用するのに十分な課税所得がある場合にのみ認識しています。
繰延税金は、期末日に施行又は実質的に施行されている税率及び税法に基づき、一時差異が解消される時に適用されると予測される税率を用いて測定しています。
繰延税金資産及び負債は、税金資産及び負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ法人所得税が同一の税務当局によって実質的に同一の納税主体に対して課されている場合に相殺しています。
繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しています。繰延税金資産は期末日に見直し、税務便益が実現する可能性が高くなくなった部分について減額しています。
なお、法人所得税の不確実な税務ポジションについて、税法上の解釈に基づき還付又は納付が発生する可能性が高い場合には、合理的な見積額を資産又は負債として認識しています。
(13)未払金及び未払費用
未払金及び未払費用は、主として償却原価で測定し、金融負債に分類しています。
(14)従業員給付
① 退職後給付
当社は、確定給付制度及び確定拠出制度を採用しています。
(ⅰ)確定給付制度
確定給付負債又は資産の純額は、確定給付制度債務の現在価値から、制度資産の公正価値を控除して算定されます。この計算による資産計上額は、制度からの返還又は将来掛金の減額という利用可能な将来の経済的便益の現在価値を上限としています。確定給付制度債務は予測単位積増方式を用いて算定され、その現在価値は将来の見積給付額を割り引いて算定されます。割引率は、給付支払の見積時期及び金額を反映した期末時点の優良社債の市場利回りを参照して決定しています。
当期勤務費用及び確定給付負債又は資産の純額に係る利息純額は純損益として認識しています。
過去勤務費用は、即時に純損益で認識しています。
数理計算上の差異を含む、確定給付負債又は資産の純額の再測定は、発生時にその他の包括利益で認識しており、直ちに利益剰余金に振り替えています。
(ⅱ)確定拠出制度
確定拠出年金制度への拠出は、従業員が労働を提供した期間における要拠出額を従業員給付費用として純損益に認識しています。
② 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算を行わず、従業員が関連する労働を提供した時点で従業員給付費用として純損益に認識しています。
賞与及び有給休暇費用については、それらを支払う法的及び推定的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合に、負債として認識しています。
(15)引当金
過去の事象の結果として、現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、その債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に、引当金を認識しています。
貨幣の時間的価値の影響が重要な場合には、引当金額は債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価値で測定しています。
(16)資本
① 普通株式
当社が発行した普通株式は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、直接発行費用は資本から控除しています。
② 自己株式
自己株式を取得した場合は、その直接取得費用を含む取得原価を資本から控除しています。
自己株式を売却した場合には、受取対価を資本の増加として認識しています。
(17)株式報酬
当社は、当社取締役(社外取締役を除く)及び当社執行役員等に対するインセンティブ制度として、譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。譲渡制限付株式報酬制度における報酬は、付与日において、付与した当社普通株式の公正価値を参照して測定し、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。
上述の株式報酬制度を導入したことに伴い、従来の株式報酬型ストックオプション制度は、既に付与されている新株予約権を除いて廃止されています。なお、当該制度のもとで、付与されたストックオプションについては、付与日における公正価値で見積り、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、ブラック・ショールズ・モデルを用いて算定しています。
(18)収益
当社は、下記の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約の識別
ステップ2:履行義務の識別
ステップ3:取引価格の算定
ステップ4:取引価格の履行義務への配分
ステップ5:履行義務の充足による収益の認識
当社は、主に家庭用製品、産業用製品、製造機器及び消耗品等の製品販売取引を行っています。これらの取引については、原則として、製品の引渡時点において、顧客が当該製品に対する支配を獲得し、当社が履行義務を充足することから、当該製品の引渡時点において収益を認識しています。この他に、当社は、工事請負や役務の提供を行っています。これらの取引については、次の要件のいずれかに該当する場合には、一定の期間にわたり、顧客に財又はサービスの支配の移転が行われ、当社が履行義務を充足することから、原則として、その進捗度に応じて収益を認識しています。
・顧客が、当社の履行によって提供される便益を、当社が履行するにつれて同時に受け取って消費する
・当社の履行が、資産(例えば、仕掛品)を創出するか又は増価させ、顧客が当該資産の創出又は増価につれてそれを支配する
・当社の履行が、当社が他に転用できる資産を創出せず、かつ、当社が現在までに完了した履行に対する支払いを受ける強制可能な権利を有している
当社は、製品、機器、据付及びメンテナンス等の組み合わせによる多様な取引を行っています。このような取引については、次の要件を共に満たす場合、別個の財又はサービスを移転する約束のそれぞれを履行義務として識別しています。
・顧客がその財又はサービスからの便益を、それ単独で又は顧客にとって容易に利用可能な他の資源と組み合わせて得ることができる
・財又はサービスを顧客に移転する約束が、契約の中の他の約束と区分して識別可能である
このような取引については、各履行義務の基礎となる別個の財又はサービスの契約開始時の独立販売価格を算定し、取引価格を当該独立販売価格に比例して各履行義務に配分しています。独立販売価格は、当社が独立の取引で当該財又はサービスを顧客へ販売する価格に基づいて算定しています。
売上高は、顧客への約束した財又はサービスの移転と交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価の金額(以下、「取引価格」)で測定しています。ただし、契約において約束された対価が変動性のある金額(以下、「変動対価」)を含んでいる場合には、変動対価を見積り、その不確実性がその後に解消される際に、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ、取引価格に含めています。
当社は、以下の要件のいずれかに該当する場合には、顧客と締結した複数の契約を結合して、単一の契約として会計処理しています。
・契約が単一の商業目的を有するパッケージとして交渉されている
・1つの契約で支払われる対価の金額が、他の契約の価格又は履行に左右される
・複数の契約で約束した財又はサービスが単一の履行義務である
当社は、当社が取引の当事者であるか、代理人であるかを、約束した財又はサービスを顧客に移転する前に当社が支配しているか否かで判断し、その判断に際しては、契約ごとに以下の指標を考慮しています。
・財又はサービスを提供する約束の履行について、主たる責任を有している
・財又はサービスを顧客に移転する前、又は顧客への支配の移転の後に、当社が在庫リスクを有している
・財又はサービスの価格の設定において当社に裁量権がある
当社が取引の当事者であると判断した場合には、当該取引に関する売上高を総額で表示し、代理人であると判断した場合には、当該取引に関する売上高を純額で表示しています。
当社は、製品が合意された仕様に従っているという保証に加えて顧客にサービスを提供している場合には、製品保証を別個の履行義務として識別し、取引価格の一部を当該履行義務に配分した上で、延長保証期間にわたり収益を認識しています。
(19)政府補助金
政府補助金は、当社が補助金を受領し、その補助金に付帯する諸条件を遵守することが合理的に確かである場合に、公正価値で測定し、補助金で補填することが意図されている関連コストを費用として認識する期間に純損益として認識し、関連する費用から控除しています。また、資産の取得に対する政府補助金は、関連する資産の取得原価から直接減額しています。
(20)1株当たり利益
基本的1株当たり利益は、親会社の所有者に帰属する当期純利益を、当連結会計年度中の自己株式を控除した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。希薄化後1株当たり利益は、希薄化効果を有するすべての潜在的普通株式の影響を調整して算定しています。
(21)重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断
当社は、連結財務諸表を作成するために、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を用いています。実際の業績は、会計上の見積り及びその基礎となる仮定とは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は、継続して見直され、会計上の見積りの見直しによる影響は、当該見直しを行った連結会計期間及び将来の連結会計期間において認識されます。
翌連結会計年度において重要な修正をもたらすリスクのある仮定及び見積りに関する項目は、次のとおりです。なお、「3.重要な会計方針」に記載のある見積りの内容については、該当箇所に記載のとおりです。
・繰延税金資産の回収可能性(「13.法人所得税」参照)
・確定給付制度債務(「17.従業員給付」参照)
・非金融資産(のれんを含む)の減損(「27.非金融資産の減損」参照)
繰延税金資産は、将来の事業計画に基づく課税所得の発生時期や見込額等により回収可能性を評価しています。事業計画には市場動向等に関する仮定が含まれており、将来の不確実な経済情勢の変動などにより、これらの仮定に変化が生じた場合、繰延税金資産の回収可能性に影響を及ぼす可能性があります。
確定給付制度債務は、市場金利の変動に応じた割引率の変化により、重要な影響を受ける可能性があります。
非金融資産の減損テストにおける回収可能価額は、将来の不確実な経済情勢の変動などにより、事業計画、割引率及び成長率等の見積りの前提に変化が生じた場合、重要な影響を受ける可能性があります。
また、会計方針の適用にあたっての判断が、資産、負債、収益及び費用の計上金額に重要な影響を与える項目は、次のとおりです。
・子会社、関連会社及び共同支配企業の範囲(「11.持分法で会計処理されている投資」、「31.主要な子会社」参照)
・契約がリースであるか又はリースを含むか否かの決定(「9.リース」参照)
・金融資産の分類(「12.その他の金融資産」参照)
・引当金の認識(「18.引当金」参照)
・収益認識(「23.収益」参照)
・非金融資産の減損テスト実施に当たっての資金生成単位の判別(「27.非金融資産の減損」参照)
・非金融資産の減損の兆候の有無の評価(「27.非金融資産の減損」参照)
・償却原価で測定する金融資産の信用リスクの著しい増加の有無(「30.金融商品」参照)
(22)未適用の公表済み基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設または改訂が行われた主な公表済みIFRS基準書及び解釈指針のうち、適用が強制されないため、当連結会計年度末において適用していないもののうち、当社の連結財務諸表に重要な影響を与えると見込まれるものはありません。
(23)表示方法の変更
① 未払金及び未払費用
前連結会計年度末まで、「その他の金融負債」(流動負債)に含めて表示していた未払金及び「その他の流動負債」に含めて表示していた未払費用については、明瞭性を高める観点から、当連結会計年度末より「未払金及び未払費用」として独立掲記し、前連結会計年度末の連結財政状態計算書を組み替えています。この結果、前連結会計年度末の連結財政状態計算書において、「その他の金融負債」(流動負債)に含めていた63,216百万円及び「その他の流動負債」に含めていた417,409百万円は「未払金及び未払費用」として組み替えて表示しています。
② 売却目的で保有する非流動資産又は処分グループ
前連結会計年度末まで、独立掲記していた「売却目的で保有する資産」及び「売却目的で保有する資産に直接関連する負債」は、金額的重要性が低下したため、当連結会計年度末より、それぞれ「その他の流動資産」及び「その他の流動負債」に含めて表示し、前連結会計年度末の連結財政状態計算書を組み替えています。この結果、前連結会計年度末の連結財政状態計算書において、「売却目的で保有する資産」として表示されていた8,101百万円は「その他の流動資産」として、また、「売却目的で保有する資産に直接関連する負債」として表示していた2,884百万円は「その他の流動負債」として組み替えて表示しています。

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