有価証券報告書-第97期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)
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連結財務諸表注記事項(US GAAP)
連結財務諸表注記
1 会計処理の原則及び手続ならびに連結財務諸表の表示方法
当社は、1961年6月、SECに米国預託証券(American Depositary Receipt)の発行登録を行い、1970年9月、ニューヨーク証券取引所に上場しています。前述の経緯により、当社は米国1934年証券取引所法第13条(Section 13 of the Securities Exchange Act of 1934)にもとづく継続開示会社となり、年次報告書(Annual report on Form 20-F)をSECに対し提出しています。
当社及び当社の連結子会社(以下「ソニー」)の連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められた会計基準による用語、様式及び作成方法(以下「米国会計原則」)によって作成されています。ソニーが採用している会計処理の原則及び手続ならびに連結財務諸表の表示方法のうち、日本における会計処理の原則及び手続ならびに表示方法(以下「日本会計原則」)と異なるもので重要性のあるものは以下のとおりです。ほとんどの違いは国内会社の会計処理によるもので、そのうち金額的に重要な修正及び組替項目については、米国会計原則による税引前利益(損失)に含まれる影響額を括弧内に表示しています。
(1) デリバティブ
特定の複合金融商品に関する会計基準にもとづき、保有する複合金融商品は当該金融商品全体に対して時価を評価し、その公正価値変動を損益に計上しています。(2012年度 6,520百万円の利益、2013年度 3,846百万円の利益)
(2) 保険事業の会計
新規保険契約の獲得に直接関連し、かつそれに応じて変動する費用のうち、回収できると認められるものについては繰り延べています。伝統的保険商品に関する繰延費用は、保障債務の計算と共通の基礎数値を用いて関連する保険契約の保険料払込期間にわたり償却されます。上記以外の保険商品に関する繰延費用は、見積期間にわたり関連する保険契約の見積粗利益に比例して償却されます。なお、日本会計原則においてはこれらの費用は、発生年度の期間費用として処理しています。(2012年度 20,110百万円の利益、2013年度 31,667百万円の利益)米国会計原則上、保険契約債務等は保険数理上の諸数値にもとづく平準純保険料式等により計算していますが、日本会計原則においては行政監督庁の認める方式により算定しています。(2012年度 53,111百万円の利益、2013年度 60,712百万円の利益)
(3) 営業権及びその他の無形固定資産
営業権及び耐用年数が確定できない無形固定資産は償却をせず、年一回第4四半期及び減損の可能性を示す事象又は状況の変化が生じた時点で減損の判定を行っています。(2012年度 31,911百万円の利益、2013年度 22,797百万円の利益)
(4) 持分法による投資利益(損失)の会計処理区分
持分法による投資利益(損失)は、持分法適用会社の事業の大部分をソニーの事業と密接不可分なものと考えて営業利益(損失)の前に区分して表示しています。なお、日本会計原則において持分法による投資利益(損失)は、営業外収益又は営業外費用の区分に表示されています。
(5) 変動持分事業体の連結
変動持分事業体(以下「VIE」)とされる事業体のうち、ソニーがその第一受益者であると判定されたVIEを連結しています。
(6) 法人税等に関する会計処理
繰延税金資産の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合に、評価性引当金の計上により減額されています。繰延税金資産の回収可能性については、関連するあらゆる肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否を定期的に評価しています。また、税務申告時にある税務処理を採用することによって生じる税金費用の減少が、50%以上の可能性で税務当局に認められないと考えられる場合には、税金引当を計上しています。
(7) セール・アンド・リースバック
セール・アンド・リースバック取引において、固定資産を売却した後、賃借人としてリース契約を締結し、オペレーティング・リースとして会計処理する場合、当該固定資産にかかる売却益は、リース契約期間中の最低支払リース料の現在価値を超える部分についてのみ売却時に一括利益計上し、残額は繰り延べております。(2012年度 40,072百万円の損失、2013年度 10,377百万円の利益)
(8) 支配喪失に関する会計処理
連結子会社に対する支配を喪失した場合、残余持分を支配喪失時における公正価値で再測定し、再評価差額を損益として認識しています。(2012年度 117,216百万円の利益)
2 営業活動の内容
ソニーは、様々な一般消費者向け、業務向け及び産業向けのエレクトロニクス製品・部品ならびにゲーム機及びゲームソフトを開発、設計、制作、製造、販売しています。ソニーの主要な生産施設は日本を含むアジアにあります。ソニーは、また、特定の製品の製造を外部の生産受託業者に委託しています。ソニーの製品は世界全地域において、販売子会社及び資本関係のない各地の卸売り業者ならびにインターネットによる直接販売により販売されています。ソニーは、映画作品及びテレビ番組の製作又は制作、買付、配給ならびにテレビ及びデジタルのネットワークオペレーションを行っています。ソニーは、また、音楽ソフトの企画、制作、製造、販売ならびに楽曲の詞及び曲の管理及びライセンスを行っています。さらに、ソニーは、日本の生命保険子会社及び損害保険子会社を通じた保険事業、日本のインターネット銀行子会社を通じた銀行ビジネスなどの様々な金融ビジネスに従事しています。以上に加え、ソニーは、日本におけるネットワークサービス関連事業、広告代理店事業に従事しています。
3 主要な会計方針の要約
(1) 主要な会計方針
1 連結の基本方針ならびに関連会社に対する投資の会計処理
ソニーの連結財務諸表は、当社、当社が過半数の株式を所有する子会社の勘定、ソニーが支配持分を有するジェネラル・パートナーシップ、その他の事業体及びソニーを主たる受益者とする変動持分事業体を含んでいます。連結会社間の取引ならびに債権債務は、全て消去しています。ソニーは、支配力を有していないが事業又は財務の方針に重要な影響を行使し得る、すなわち通常20%以上50%以下の持分を有する関連会社への投資に対し持分法を適用しています。また、ソニーが支配持分を有しないジェネラル・パートナーシップ及びリミテッド・パートナーシップに対する投資についても投資先の活動に少なからぬ影響を及ぼす場合(通常3%から5%を超える持分)には、持分法が適用されます。ソニーの持分が極めて僅少であるため、実質的にソニーが投資先の活動に影響を持たないパートナーシップに対する投資には、原価法を適用しています。持分法適用会社に対する投資には、未分配損益に対するソニーの持分額を取得価額に加減算した金額を計上しています。これらの投資に関する損益は税引後の金額で計上され、未実現内部利益を控除した金額が連結営業利益(損失)に含まれています。個別の投資の価値が下落し、その下落が一時的でないと判断される場合には、公正価値まで評価減しています。
連結子会社あるいは持分法適用会社は、公募、第三者割当、あるいは転換社債の転換によりソニーのこれらの会社に対する1株当たりの持分額を超える、あるいは下回る価格で、第三者に対して株式を発行することがあります。このような取引について、ソニーの持分の変動により発生する損益は、持分の変動があった年度に計上しています。
子会社に対する支配権の喪失により発生する損益は、残余持分の公正価値への再評価にしたがって計上される一方、支配権を維持し続ける連結子会社に対する持分の変動については資本取引として処理され、損益は計上されません。
連結子会社及び持分法適用会社に対する投資原価が当該会社の純資産額のソニーの持分を超える場合、その金額は、取得時点における公正価値にもとづき、識別可能な各資産及び負債に配分しています。投資原価が当該被投資会社の純資産額のソニーの持分を超える金額のうち、特定の資産及び負債に配分されなかった部分は、投資額の一部として営業権に計上しています。
2 見積りの使用
米国会計原則にしたがった連結財務諸表の作成は、決算日における資産・負債の報告金額及び偶発資産・負債の開示、報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要とします。最も重要な見積りは、投資有価証券の評価、在庫の評価、長期性資産の公正価値、営業権及び無形固定資産の公正価値、企業結合により取得した資産及び引受負債の公正価値、製品保証に関する負債、年金及び退職金制度、繰延税金資産、不確実な税務ポジション、繰延映画製作費、保険関連の債務の算定、評価に使用される見積りを含みます。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
3 外貨換算
海外子会社及び関連会社の財務諸表項目の換算において、資産及び負債は決算日の為替相場によって円貨に換算し、収益及び費用はおおむね取引発生時の為替相場によって円貨に換算しています。その結果生じた換算差額は、累積その他の包括利益の一部として表示しています。段階取得に関する企業結合の会計基準にしたがい、過去から保有している資本持分を再評価する際に、純投資の売却又は清算が完了していない、もしくは実質的に清算が完了していない場合には、累積の外貨換算調整額は、累積その他の包括利益の構成要素として維持されます。
外貨建金銭債権及び債務は決算日の適切な為替相場によって換算し、その結果生じた為替差損益は当年度の損益に計上しています。
4 現金・預金及び現金同等物
現金・預金及び現金同等物は、表示された金額で容易に換金され、かつ満期日まで短期間であるために利率の変化による価値変動リスクが僅少なもので、取得日から3ヵ月以内に満期の到来する流動性の高い全ての投資を含んでいます。
5 市場性のある負債及び持分証券
売却可能証券に区分された、公正価値が容易に算定できる負債証券及び持分証券は、その公正価値で計上されており、未実現評価損益(税効果考慮後)は累積その他の包括利益の一部として表示されています。売買目的証券に区分される負債証券及び持分証券は公正価値で計上されており、未実現評価損益は損益に含まれています。満期保有目的の負債証券は償却原価で計上されています。売却可能証券又は満期保有目的の個々の証券について、一時的な減損を認識した場合を除き公正価値まで評価減を損益に計上しています。実現した売却損益は平均原価法により計算し損益に反映しています。
ソニーは、個々の有価証券の一時的でない減損を判定するため、投資ポートフォリオを定期的に評価しています。公正価値の下落が一時的であるか否かを判断するにあたっては、公正価値が取得原価を下回っている期間及びその程度、発行企業の財政状態、業績、事業計画及び将来見積キャッシュ・フロー、公正価値に影響するその他特定要因、発行企業の信用リスクの増大、ソブリンリスクならびに公正価値の回復が見込まれるのに十分な期間までソニーが保有し続けることができるか否かなどを考慮します。
公正価値が容易に算定できる売却可能証券の減損の判定において、公正価値が長期間(通常6ヵ月間)取得価額に比べ20%以上下落した場合、その公正価値の下落が一時的でないと推定されます。この基準は、その公正価値の下落が一時的でない有価証券を判定する兆候として採用されています。公正価値の下落が一時的でないと推定された場合でも、下落期間又は下落率を上回る、公正価値の下落が一時的であることを裏付ける十分な根拠があれば、この下落は一時的であると判断されます。一方で、公正価値の下落が20%未満又は長期間下落していない場合でも、公正価値の下落が一時的でないことを示す特定要因が存在する場合には、減損が認識されることがあります。
満期保有目的の負債証券に一時的でない減損が発生した場合、損益に認識される一時的でない減損の金額は、この負債証券を売却する意思があるかどうか、又は償却原価まで価値を回復する前にこの負債証券の売却が必要となる可能性の方が高いかどうかに左右されます。負債証券がこのいずれかの基準を満たす場合、損益に認識される一時的でない減損金額は、減損測定日における負債証券の償却原価と公正価値の差額全額です。これらの2つの基準を満たさない負債証券の一時的でない減損については、損益に認識される正味金額は償却原価とソニーの将来キャッシュ・フローの最善の見積りを、負債証券の減損前における計算上の実効金利を用いて割り引くことにより計算される正味現在価値の差額にあたる信用損失です。減損測定日における負債証券の公正価値と正味現在価値の差額は累積その他の包括利益に計上されます。一時的でない減損が損益に認識された負債証券の未実現損益は累積その他の包括利益の独立した項目として計上されます。
6 非上場会社の持分証券
非上場会社の持分証券は公正価値が容易に算定できないため、主に取得原価で計上されています。非上場会社に対する投資の価値が下落したと評価され、その下落が一時的でないと判断される場合は投資の減損を認識し、公正価値まで評価減を行います。減損の要否の判定は、経営成績、事業計画及び将来の見積キャッシュ・フローなどの要因を考慮して決定されます。公正価値は、割引キャッシュ・フロー、直近の資金調達状況の評価及び類似会社との比較評価などを用いて算定しています。
7 貸倒引当金
回収可能性に疑義のある債権に対して貸倒引当金を計上しています。支払いが遅延している債権に対しては、顧客ごとに未収額の調査を行うことにより、係争あるいはその他回収可能性の問題を有する顧客を把握しています。貸倒引当金の計算にあたり、過去の回収率に加え継続的な信用リスク評価にもとづいて顧客の信用力を判断しています。
8 棚卸資産
モバイル・プロダクツ&コミュニケーション(以下「MP&C」)分野、ゲーム分野、イメージング・プロダクツ&ソリューション(以下「IP&S」)分野、ホームエンタテインメント&サウンド(以下「HE&S」)分野、デバイス分野、音楽分野及び映画(繰延映画製作費を除く)分野における棚卸資産は、時価を超えない取得原価で評価しており、先入先出法を適用している一部の子会社の製品を除き、平均法によって計算しています。なお、時価は正味実現可能価額(すなわち、通常の事業過程における見積販売価格から、合理的に予測可能な完成又は処分までの費用を控除した額)によって決定されます。ソニーは、正味実現可能価額を算出する際に、通常の売上利益を考慮していません。
9 未収入金
ソニーは、部品組立業者のために組立部品を含む物品を調達しており、未収入金には、この部品組立業者との間の物品手配に関連する債権を含んでいます。当該債権は関連する再購入の際に決済されます。収益又は利益はこれらの取引において計上されません。通常ソニーは後に完成品もしくは一部組立品として、棚卸資産を部品組立業者から再購入しています。
10 繰延映画製作費
繰延映画製作費は、映画作品及びテレビ番組の両方にかかる直接製作費、間接製作費及び取得費用を含み、未償却残高あるいは見積公正価値のいずれか低い価額により長期性資産として計上されています。繰延映画製作費の償却及び見積分配金債務の計上は、作品ごとの予想総収益に対する各年度の収益割合に応じて行われます。繰延映画製作費は、ソニーの世界的なチャネル・ネットワークで放映される買付作品から成るテレビ放映権も含み、ライセンス期間が開始されテレビ放映ができる状態にある場合にこれらの放映権が認識されます。テレビ放映権は、未償却残高あるいは正味実現可能価額のいずれか低い価額で表示され、使用見込時期によって短期又は長期性資産として計上され、そして使用見込にもとづき又は耐用年数にもとづく定額法により、場合に応じて適切に償却されます。繰延映画製作費の公正価値及びテレビ放映権の正味実現可能価額の計算に使用される見積りは、将来の需要と市況に関する前提条件にもとづき設定され、定期的に見直されています。
11 有形固定資産及び減価償却
有形固定資産は取得原価で表示しています。有形固定資産の減価償却費は定額法を採用し、これらの資産の見積耐用年数(建物及び構築物については2年から50年、機械装置及びその他の有形固定資産については2年から10年の期間)にもとづき、計算しています。多額の更新及び追加投資は、取得原価で資産計上しています。維持費、修繕費及び少額の更新、改良に要した支出は発生時の費用として処理しています。
12 営業権及びその他の無形固定資産
営業権及び耐用年数が確定できない非償却性無形固定資産は償却せず、年一回第4四半期及び減損の可能性を示す事象又は状況の変化が生じた時点で減損の判定を行います。営業権及び非償却性無形固定資産の減損判定において、ソニーは報告単位及び非償却性無形固定資産の公正価値がその帳簿価額を下回る可能性が50%超でないことを証明できる事象又は状況の存在についての定性的評価を最初に行うことが認められています。報告単位とは、ソニーの場合、オペレーティング・セグメントあるいはその一段階下のレベルを指します。ソニーは、報告単位及び非償却性無形固定資産の公正価値がその帳簿価額を下回る可能性が50%超であると判断しない場合、その後の営業権及び非償却性無形固定資産の減損判定を行う必要がなくなります。しかしながら、ソニーが定性的評価を行わない場合は、二段階での手続により減損判定を行う必要があります。2014年3月31日において、ソニーは営業権の定性的評価を行わず、二段階での手続により減損判定を行いました。
第一ステップは、報告単位の見積公正価値とその報告単位の営業権を含む帳簿価額とを比較することにより、減損の可能性を判定するために行われます。報告単位の公正価値がその帳簿価額を上回る場合、その報告単位の営業権は減損していないとみなされ、第二ステップは行われません。報告単位の帳簿価額がその公正価値を上回る場合には、減損金額を測定するため、営業権の減損判定のための第二ステップを行います。営業権の減損判定のための第二ステップでは、報告単位の営業権の公正価値と帳簿価額を比較し、帳簿価額がその公正価値を超過する場合には、その超過分を減損損失として認識します。報告単位及び非償却性無形固定資産の公正価値は通常、割引キャッシュ・フロー分析により算定しています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来キャッシュ・フロー固有のリスクを反映した割引率、永続成長率、類似企業の決定、類似企業に対してプレミアムあるいはディスカウントが適用されるべきかどうかの決定等の多くの見積り及び前提を使用します。将来キャッシュ・フローの見積りに加えて、報告単位の公正価値を決定する際の将来キャッシュ・フローに使用する最も重要な前提は、割引率と、割引キャッシュ・フロー分析に使用するターミナル・バリューを決定する際に適用される永続成長率の二つです。営業権の減損判定のための割引キャッシュ・フロー分析に使用された割引率は、それぞれの報告単位に対する特定リスク要因と同様に、市場及び産業データを考慮します。ターミナル・バリューを決定するためにそれぞれの報告単位に使用される永続成長率は、一部の報告単位はより長期の予測期間を使用するものの、通常は当初の3ヵ年予測期間の後、過去の経験、市場及び産業データにもとづいて設定しています。
報告単位の一部が売却される場合、営業権は相対的公正価値法により売却される事業に按分されます。
償却対象となる無形固定資産は、主に特許権、ノウハウ、ライセンス契約、顧客関係、商標、販売用ソフトウエア、社内利用ソフトウエア、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト、テレビ放送委託契約からなっています。特許権、ノウハウ、ライセンス契約、商標、販売用ソフトウエア及び社内利用ソフトウエアは、主に3年から10年の期間で均等償却しています。顧客関係、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト及びテレビ放送委託契約は、主に10年から40年の期間で均等償却しています。
13 資産計上したソフトウエア
販売、リースその他の方法で市場に出されるソフトウエアの技術的実現可能性を確立することに関連して発生した費用は、その発生時点において、研究開発費として売上原価に計上しています。技術的実現可能性が確立した後、ソフトウエアの完成までに発生した費用については資産計上するとともに、おおむね3年のソフトウエアの見積耐用年数にわたって償却し、売上原価で計上しています。ゲームのソフトウエアの技術的実現可能性は、プロダクトマスターが完成したときに確立します。それ以前に発生した開発費の資産化は、開発の早期段階において技術的実現可能性があると認められるものに限定しています。ソフトウエアの未償却原価については、関連するソフトウエア製品の将来の収益獲得により回収可能であるかについて、決算日にて定期的な見直しを行っています。
アプリケーション開発段階で社内利用ソフトウエアのために発生した費用は、資産計上するとともに、見積耐用年数にわたって定額法で主に販売費及び一般管理費として償却しています。初期プロジェクト段階及び導入後に発生した費用は発生時に費用計上しています。
14 繰延保険契約費
新規保険契約の獲得に直接関連し、かつそれに応じて変動する費用のうち、回収できると認められるものについては繰り延べています。繰り延べの対象となる新規契約費用は、保険契約募集手数料(費用)、診査及び調査費用等から構成されます。繰延保険契約費については、資産計上した金額が見込粗利益及び保険料から保険給付金及び事業費を控除した額の現在価値を超えていないことを検証するために、少なくとも年1回、回収テストが行われます。伝統的保険商品に関する繰延費用は、保障債務の計算と共通の基礎数値を用いて関連する保険契約の保険料払込期間にわたり償却されます。上記以外の保険商品に関する繰延費用は、見積期間にわたり関連する保険契約の見積粗利益に比例して償却されます。
15 製品保証引当金
ソニーは、収益認識時点で製品保証引当金を計上しています。製品保証引当金は、売上高、見積故障率及び修理単位あたりのアフターサービス費の見積額にもとづいて計算されています。製品保証引当金の計算に用いられた見積り・予測は定期的に見直されています。
MP&C分野、ゲーム分野、IP&S分野及びHE&S分野の一部の子会社は、一定の対価の受領をともなう製品保証延長サービスを提供しています。このサービスの提供により顧客から受領した対価については繰延処理を行うとともに、その保証期間にわたって定額法により収益を認識しています。
16 保険契約債務
保険契約債務は、保険契約者に対する将来の予測支払額の現在価値として計上されています。これらの債務は将来の資産運用利回り、罹患率、死亡率及び契約脱退率等の要因についての予測にもとづき平準純保険料式の評価方法により算定されます。これらの見積り・予測は定期的に検証されています。また、保険契約債務には一部の非伝統的な生命保険及び年金保険契約における最低保証部分に対する債務を含んでいます。
17 生命保険ビジネスにおける契約者勘定
生命保険ビジネスにおける契約者勘定に関する負債は、貸借対照表日時点での契約者の給付に生じた契約の価値を表しています。負債は一般的に累積的な積立額に付与利息を加え、契約者の引出額と残高に対して課せられるその他の手数料を差し引いたものです。
18 長期性資産の減損
ソニーは、営業権及び耐用年数が確定できない無形固定資産を除く、保有して使用される長期性資産及び処分される予定の長期性資産について、個々の資産又は資産グループの帳簿価額が回収できなくなる可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合には、帳簿価額の回収可能性の見直しを行っています。保有して使用される長期性資産については、帳簿価額と現在価値に割引く前の将来見積キャッシュ・フローを比較することにより減損の有無が検討されます。このキャッシュ・フローが、資産又は資産グループの帳簿価額を下回った場合、帳簿価額が見積もられた公正価値を超過する金額について、減損損失が当年度に認識されます。売却以外の方法で処分される予定の資産は、処分されるまでは保有して使用される資産とみなされます。売却される予定の長期性資産は、帳簿価額もしくは公正価値から売却費用を差し引いた金額のいずれか小さい金額で計上され、減価償却は行われません。公正価値は将来見積キャッシュ・フロー(純額)の現在価値、又は比較可能な市場価格により算定しています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来見積キャッシュ・フローに固有のリスクを反映した割引率、永続価値(ターミナル・バリュー)を決定する際に適用される永続成長率、適切な市場における比較対象の決定、比較対象に対してプレミアムあるいはディスカウントが適用されるべきかどうかの決定など多くの見積り・前提を使用します。
19 公正価値による測定
ソニーは、測定日に市場参加者間で行われる通常の取引において、資産の譲渡の対価として受け取ると想定される金額又は負債を移転する際に支払うと想定される金額である出口価格にもとづき公正価値を測定しています。
公正価値による測定に関する会計基準は、市場における観察可能性の程度にもとづき、評価に使用する基礎データの階層を決定しています。観察可能な基礎データは、独立した情報源から入手した市場データを反映したものですが、観察不能な基礎データは、市場参加者が資産あるいは負債を評価する際に通常使用すると想定される仮定を用いてソニーが独自に推定しているものです。過大なコストや手間をかけない範囲で観察可能な市場データが利用可能である場合には、観察可能な市場データが利用されています。全ての公正価値は下記3段階のレベルのいずれかで報告されますが、報告されるレベルは公正価値の測定に重要な影響を及ぼす基礎データのレベルのうち最も低いレベルにもとづき決定されます。公正価値の3段階のレベルは次のとおりです。
レベル1
重要な基礎データが活発な市場における同一の資産・負債の未調整の取引価格
レベル2
重要な基礎データがレベル1以外の観察可能なデータ
例えば、活発な市場における類似商品の取引価格、活発でない市場における同一又は類似商品の取引価格、全ての重要な基礎データが活発な市場で観察可能な場合のモデル計算による評価が含まれています。
レベル3
1つあるいは複数の重要な基礎データが観察不能
ソニーは、活発な市場における取引価格が調整を加えることなく利用可能である場合には、それを利用して公正価値の測定を行い、その項目をレベル1に分類しています。取引価格が利用できない場合には、金利、為替レート、オプションのボラティリティ等、直近の市場もしくは独立した情報源から入手した市場パラメータを使用し、ソニー内部で組成した評価手法にもとづいて公正価値を測定しています。ソニー内部で組成したモデルを使用して評価した項目は、評価に使用した重要な基礎データのうち、最も低いレベルに合わせてレベルの分類が行われます。一部の金融資産・負債については、ソニー内部で組成した価格との比較検証を含む評価手続にもとづいて、証券業者から得た指標価格や投資顧問会社から入手した定性的な基礎データ等の第三者の価格を使用し、公正価値を測定しています。また、ソニーは公正価値を測定する際に、取引相手及びソニーの信用力を考慮しています。ソニーは、ネッティング契約の締結や、与信限度の設定を通じ信用リスクの残高及び取引相手の信用力を積極的にモニターすることに加え、取引相手を各国の大手銀行や主要な金融機関に限定することにより、第三者に対する信用リスクを軽減する努力をしています。
レベル間の移動は、移動が生じた各四半期連結会計期間の期首に生じたとみなしています。
20 デリバティブ
全てのデリバティブは公正価値により貸借対照表上、資産又は負債として総額で計上されています。デリバティブの公正価値の変動は、対象となるデリバティブがヘッジとして適格であるか否か、また適格であるならば公正価値変動もしくはキャッシュ・フロー変動のいずれをヘッジするために利用されているかにもとづき、直ちに損益もしくは累積その他の包括利益の一部として資本の部に計上されています。
特定の複合金融商品に関する会計基準は、分離して個別に会計処理することが要求される組込デリバティブを内包するあらゆる複合金融商品について、公正価値の再評価を選択することを認めるものです。公正価値評価方法の選択は、個別の金融商品ごとに認められ、一度選択した評価方法は変更することができません。一部の金融子会社が保有する組込デリバティブをともなう複合金融商品は、複合金融商品全体として公正価値で評価しています。複合金融商品は、負債証券として注記8に記載されています。
ソニーが保有するデリバティブはデリバティブ商品及びヘッジ活動に関する会計基準にもとづき、下記のとおり区分され、会計処理されています。
公正価値ヘッジ
認識された資産及び負債、もしくは未認識の確定約定の公正価値変動に対するヘッジとして指定され、かつ有効なデリバティブの公正価値変動は損益に計上され、関連するヘッジ対象資産及び負債の公正価値変動による損益を相殺しています。
キャッシュ・フローヘッジ
予定取引、もしくは認識された資産及び負債に関連するキャッシュ・フロー変動リスクに対するヘッジとして指定され、かつ有効なデリバティブの公正価値変動は当初、その他の包括利益に計上され、ヘッジ対象取引が損益に影響を与える時に損益に振替えられています。公正価値変動のうち、ヘッジの効果が有効でない部分は直ちに損益に計上されています。
ヘッジとして指定されないデリバティブ
ヘッジとして指定されていないデリバティブの公正価値変動は直ちに損益に計上されています。
ヘッジの有効性の評価
ヘッジ会計を適用する場合には、ソニーは様々なヘッジ活動を行う際のリスク管理目的及び方針を文書化するとともに、ヘッジとして指定される全てのデリバティブとヘッジ対象との間のヘッジ関係を文書化しています。ソニーは公正価値ヘッジもしくはキャッシュ・フローヘッジとして指定されるデリバティブを貸借対照表上の特定の資産及び負債、又は特定の予定取引と紐付けています。ソニーはまた、ヘッジの開始時及び継続期間中において、ヘッジとして指定されたデリバティブがヘッジ対象の公正価値変動もしくはキャッシュ・フロー変動を相殺するのに高度に有効かどうかの評価を行っています。デリバティブがヘッジとして高度に有効でないと認められた場合には、ヘッジ会計は中止されます。ヘッジの効果が有効でない部分があった場合は、その部分は直ちに損益に計上されます。
21 株価連動型報奨制度
ソニーは、株式報酬に関する会計基準にしたがい、株価連動型報奨制度について、公正価値にもとづく評価方法による費用処理を行っています。この費用は主に販売費及び一般管理費として計上されています。公正価値は、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデルを使用し、付与日時点で測定されています。ソニーは見積失効率を控除し、役務提供を受けた期間にわたって、段階的に権利が確定する新株予約権の費用を認識しています。失効率は権利確定期間の大半が経過したストック・オプションプランの経験値にもとづいて見積もられています。
22 収益認識
MP&C分野、ゲーム分野、IP&S分野、HE&S分野、デバイス分野及び音楽分野の収益は、取引を裏付ける説得力のある証拠が存在し、物品が移転もしくはサービスが提供され、販売価格が固定もしくは確定可能であり、回収可能性が合理的に確保された時点で認識されます。移転は物品の所有権及び所有に関わるリスクと便益が実質的に顧客に移転した時点(引渡時点)で生じるものと考えられます。なお、契約上顧客による検収が必要な取引については、検収が完了した時点、又は検収猶予期間が終了した時点で売上を計上しています。また、予想される返品及びセールス・インセンティブを控除して売上を計上しています。
顧客との収益契約には、製品、サービス及びソフトウエアのあらゆる組合わせから成る複数の提供物が含まれます。その例には、販売促進物を受け取る権利が付与されているエレクトロニクス製品の売上等が含まれています。少なくとも一つの提供物が従来のソフトウエア収益認識基準の対象外であるソニーの複数の製品・サービス等を提供する契約に関して、提供済みの製品・サービス等が顧客にとって単独で価値を有し、未提供の製品・サービス等が引渡し又は履行される可能性が高く、それらの製品・サービス等が実質的にソニーの管理下にある場合、それらの提供物は個別の会計単位として識別されます。次に、収益はそれぞれの会計単位の相対的な販売価格にもとづき配分されます。その相対的な販売価格は、初めに売り手固有の客観的証拠(以下「VSOE」)が存在する場合は、そのVSOEにもとづき決定されます。次にVSOEが存在しない場合は、対第三者販売価格による証拠(以下「TPE」)にもとづき決定されます。最後にVSOE及びTPEの両方とも存在しない場合は、見積販売価格(以下「ESP」)にもとづき決定されます。VSOEは個別に販売されている提供物に付けられている価格、もしくは個別に販売されていない場合、関連する権限を持つマネジメントによって設定された価格に限定されます。またそのマネジメントによって設定された価格は一旦設定されると、提供物を個別に市場投入する前に変更されないと想定される価格です。TPEはソニー又はいずれかの競合他社が同じような状況に置かれた顧客にほぼ置き換え可能な製品又はサービスを単独で販売する場合の価格です。ESPはソニーがその提供物を単独で通常販売すると仮定した場合に、ソニーが取引を行う価格です。ESPの決定に際して、ソニーはその提供物の売上、原価、利益率分析及び返品率、競合他社及びソニーの価格決定方法、また顧客の視点等を含む全ての関連する情報を考慮しています。
ソニーが販売する一部のソフトウエアは、顧客に対して無償で限定的オンライン機能を提供しています。これらはソフトウエア全般に付随する一般的な機能であり、重要性がないと考えられます。したがって、これらの限定的オンライン機能を有するソフトウエアに関連する収益は繰り延べていません。ソフトウエアのオンライン機能又は追加機能がソフトウエアに対して重要な機能の追加と考えられる場合には、収益及び売上原価は6ヵ月間の見積サービス期間にわたり認識されます。
映画分野における収益は、取引を裏付ける説得力のある証拠が存在し、販売価格が固定もしくは確定可能であり、回収可能性が合理的に確保された時点で認識されます。映画分野における劇場映画収益は、劇場での上映に合わせて計上しています。映画作品及びテレビ番組の放映にかかるライセンス契約による収益は、それらの放映に対する制限がなくなり、放映可能となった時点で計上しています。DVD及びブルーレイディスクにかかる売上高は、販売業者が販売可能となった時点で、予想される返品及びセールス・インセンティブを控除して計上しています。テレビ広告収入は、広告が放映された時点で認識されます。テレビチャネルネットワークに支払われた有料放送料金は、サービスが提供された時点で収益を認識しています。
生命保険子会社が引受ける保険契約は、ほとんどが長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険及び傷害・医療保険契約から構成されています。これらの契約から稼得する保険料収入は、保険契約者からの払込の期日が到来した時点で、収益として認識しています。
利率変動型終身保険、一時払学資保険及び生命保険リスクのないその他の保険契約から受入れた保険料は、生命保険ビジネスにおける契約者勘定に計上しています。これら保険契約から稼得する収益は、保険契約期間にわたり認識される契約管理手数料からなり、金融ビジネス収入に含まれています。
損害保険子会社が引受ける保険契約は、短期契約に分類され、主に自動車保険契約から構成されています。これらの契約から稼得する保険料収入は、保険契約の期間にわたり保障金額の比率に応じて認識しています。
売上は、通常、顧客から徴収し政府機関へ納付される税金との純額で計上されます。
23 売手が買手に与えた対価に関する会計処理
セールス・インセンティブもしくは買手に対する対価の支払い、すなわち特定のプロモーション期間中の価格下落を補填する費用、店頭における製品展示スペース確保のために支払われる費用、小売業者が費やした広告宣伝費に関して、ソニーがその一部を負担するものについては売上高の控除として計上しています。なお、ソニーが対価の支払いと交換に識別可能な便益(製品又はサービス)を受け、かつその便益の公正価値が合理的に見積もられ、買手が費消した金額を証明する文書を受け取っている場合は、販売費及び一般管理費として計上しています。2012年度及び2013年度において、買手に対する対価の支払いは、主に販売促進のための無料配送費及び小売業者が費やした広告宣伝費の一部をソニーが負担する費用であり、販売費及び一般管理費に計上された金額は、それぞれ14,643百万円及び12,112百万円です。
24 売上原価
売上原価に分類される費用は製品の製作と生産に関連するもので、材料費、外注加工費、有形固定資産の減価償却費、無形固定資産の償却費、人件費、研究開発費ならびに映画作品及びテレビ番組に関連する繰延映画製作費の償却費などが含まれます。
25 研究開発費
研究開発費は売上原価に計上されており、研究及び製品の開発にかかる人件費、またその他の直接経費及び間接経費などが含まれます。
研究開発費は発生時に費用化しています。
26 販売費及び一般管理費
販売費に分類される費用は製品の販売促進と販売にかかる費用で、広告宣伝費、販売促進費、運賃、製品保証費用などが含まれます。
一般管理費には役員報酬、人件費、有形固定資産の減価償却費、販売、マーケティング及び管理部門のオフィス賃借料、貸倒引当金繰入額ならびに無形固定資産の償却費などが含まれます。
27 金融ビジネス費用
金融ビジネス費用は、責任準備金の繰入額、繰延保険契約費の償却の他、金融ビジネス子会社の人件費、有形固定資産の減価償却費及び支払賃借料等の営業費用を含んでいます。
28 広告宣伝費
広告宣伝費は選定されたメディアにおいて広告宣伝が行われた時点で費用化しています。
29 物流費用
製品の運賃、荷役料、保管料及びソニーグループ内の運搬費用等の大部分は販売費及び一般管理費に含まれています。例外として、映画分野では、映画の製作又はテレビ番組の制作、及びこれらの配給に必要な構成要素として、上記の費用は売上原価に計上されています。原材料や仕掛品の運賃、仕入受取費用、検査費用及び保管料等のソニーの物流ネットワークに関わるその他の全ての費用は売上原価に含まれています。また、顧客が負担する物流費用は純売上高に含まれています。
30 法人税等
法人税等は、連結損益計算書上の税引前利益、子会社及び持分法適用会社の将来配当することを予定している未分配利益について計上される繰延税金負債にもとづいて計算されています。資産・負債の帳簿価額と税務上の価額との間の一時差異に対する繰延税効果について、資産・負債法を用いて繰延税金資産・負債を認識しています。
繰延税金資産の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合、評価性引当金の計上により減額することが要求されます。したがって、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否は、繰延税金資産の回収可能性に関連するあらゆる肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより定期的に評価されます。この評価に関するマネジメントの判断は、それぞれの税務管轄ごとの当期及び累積損失の性質、頻度及び重要性、不確実な税務ポジションを考慮した将来の収益性予測、税務上の簿価を超える資産評価額、繰越欠損金の法定繰越可能期間、過去における繰越欠損金の法定繰越可能期間内の使用実績、繰越欠損金及び繰越税額控除の期限切れを防ぐために実行される慎重かつ実行可能な税務戦略を特に考慮します。
ソニーは、税務申告において採用した、あるいは採用する予定の不確実な税務ポジションに起因する未認識の税務ベネフィットに関する資産・負債を計上しています。ソニーは、未認識税務ベネフィットを含む法人税等に関する利息と罰金を、連結損益計算書の支払利息と法人税等にそれぞれ含めています。ソニーの納税額は、様々な税務当局による継続的な調査によって、更正処分などの影響を受ける可能性があります。加えて、いくつかの重要な移転価格税制の案件に関する事前確認申出を受けて、それぞれの国の税務当局同士が現在交渉しています。不確実な税務ポジションから起こり得る結果に対するソニーの見積りは、判断を必要とし、また高度な見積りが要求されます。ソニーは、税務調査の対象となる全ての年度の税務ポジションについて、決算日における事実、状況、及び入手可能な証拠にもとづき評価し、税務ベネフィットを計上しています。ソニーは、税務調査において50%超の可能性をもって認められる税務ポジションに関する税務ベネフィットについて、完全な知識を有する税務当局との合意において50%超の可能性で実現が期待される金額を計上しています。ソニーは、50%以上の可能性で認められないと考えられる場合には、税務ベネフィットを計上していません。しかしながら、税務調査の終了、異なる税務管轄の税務当局間の交渉の結果、新しい法規や判例の公表、又は、その他の関連事象による、税金債務の見積りの減額又は増額によって、ソニーの将来の業績は、影響を受ける可能性があります。結果として、ソニーの未認識税務ベネフィットの金額及び実効税率は、大きく変動する可能性があります。
31 1株当たり当社株主に帰属する当期純利益(損失)(以下「EPS」)
基本的EPSは各算定期間の普通株式の加重平均発行済株式数にもとづいて計算されます。希薄化後EPSは、新株発行をもたらす権利の行使や約定の履行あるいは新株への転換によって起こる希薄化の影響を考慮して計算されます。当社株主に帰属する当期純損失の場合は全ての潜在株式をこの計算から除いています。
(2) 新会計基準の適用
貸借対照表の相殺に関する開示
2011年12月、米国財務会計基準審議会(Financial Accounting Standards Board、以下「FASB」)は米国会計原則及び国際財務報告基準に準拠した貸借対照表の比較可能性を向上させることに加え、企業の財政状態にネッティング契約が与える影響を財務諸表利用者がより理解することを可能にするため、ネッティング契約についての情報を開示することを要求する新規会計基準を公表しました。さらに2013年1月、FASBは新規会計基準によって要求される貸借対照表の相殺の開示の適用範囲を明確化しました。ソニーは、2013年4月1日からこの基準を遡及適用しています。この基準は開示のみに影響するため、この基準の適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響はありませんでした。
非償却性無形固定資産の減損会計
2012年7月、FASBは非償却性無形固定資産の減損判定を簡素化する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準は、企業が定量的な減損判定の実施の必要性を判断する基礎として、非償却性無形固定資産が減損になる可能性が50%超であるかを判断するため、最初に定性的要素の評価を行うオプションを与えています。この新規会計基準により、企業は、定性的評価にもとづき非償却性無形固定資産を減損する可能性が50%超であると判断しない限り、その公正価値の算定をする必要がなくなります。この新規会計基準は、2012年9月15日より後に開始する連結会計年度における年次及び期中の減損判定に適用されます。ソニーは、2013年4月1日からこの基準を適用しています。この基準の適用がソニーの業績及び財政状態に与える重要な影響はありませんでした。
累積その他の包括利益からの組替えに関する開示
2013年2月、FASBは累積その他の包括利益からの組替金額に関する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準により、累積その他の包括利益から全額を当期純利益へ組み替えることが要求された場合は、累積その他の包括利益からの重要な組替えを構成要素ごとに報告することが要求されます。一方、同一の報告期間において全額を当期純利益へ組み替えることが要求されない金額については、その金額について追加的な詳細を提供する他の開示との相互参照が要求されます。ソニーは、2013年4月1日から将来にわたってこの基準を適用しています。この基準は開示のみに影響するため、この基準の適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響はありませんでした。
(3) 最近公表された会計基準
報告日現在で債務総額が確定している連帯債務契約から生じる債務
2013年2月、FASBは報告日現在で債務総額が確定している連帯債務契約から生じる債務に関する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準は、連帯債務を負う各報告企業に対し、報告日現在で確定している連帯債務の総額のうちのそれぞれの部分を、共同債務者の間で支払うことに合意した額に加え他の共同債務者の代わりに支払うことを見込む額として測定することを要求しています。この基準は、2014年4月1日からソニーに適用されます。この基準の適用はソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
特定の子会社もしくは外国企業内の資産グループ又は外国企業に対する投資の認識中止における親会社の累積外貨換算調整額の会計処理
2013年3月、FASBは特定の子会社もしくは外国企業内の資産グループ又は外国企業に対する投資の認識中止における親会社の累積外貨換算調整額の会計処理に関する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準は、親会社が外国企業に対する投資の一部又は全部を売却する場合、子会社又は外国企業内に存在するビジネスにかかる純資産グループに対する支配を喪失する場合、もしくは、外国企業を段階的に取得する場合に累積外貨換算調整額を損益認識する際に適用される規定を明確化し、実務における多様性を解消しています。この基準の適用後、ソニーは、外国企業を段階的に取得する場合に、持分法適用会社にかかる累積外貨換算調整額を損益認識する可能性があります。この基準は、2014年4月1日から将来にわたってソニーに適用されます。この基準の適用による影響は、この基準の適用される取引の性質及び重要性に左右されます。
繰越欠損金、類似の税務欠損金、又は繰越税額控除が存在する場合の未認識税務ベネフィットの表示
2013年7月、FASBは繰越欠損金、類似の税務欠損金、又は繰越税額控除が存在する場合の未認識税務ベネフィットの表示に関する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準は、特定の要件を満たした場合に、未認識税務ベネフィットを、繰越欠損金、類似の税務欠損金又は繰越税額控除にかかる繰延税金資産から控除して表示することを要求しています。この基準は、2014年4月1日からソニーに適用されます。この基準の適用はソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
非継続事業の表示及び企業の構成要素を処分する際の開示
2014年4月、FASBは非継続事業の表示に関する要求を変更し、また、追加の開示を要求する新規会計基準を公表しました。この基準によると、非継続事業としての表示は、企業の事業及び財務状況に主要な影響を及ぼすような戦略的な事業転換を示す処分があった場合にのみ要求されます。また、この基準は非継続事業ならびに非継続事業の報告要件をみたさない企業の重要な構成要素の処分に関して追加の開示を要求しています。この基準は、2015年4月1日からソニーに適用されます。この基準の適用による影響は、この基準の適用される取引の性質及び重要性に左右されます。
顧客との契約から生じる収益
2014年5月、FASBは顧客との契約から生じる収益に関する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準により、収益認識に関する現行の規定は、多くの特定の産業に関する基準を含め、全て置き換えられます。この基準は、2017年4月1日からソニーに適用されます。この基準の適用による影響は、移行方法と共に評価中ですが、この基準が適用される取引の形態、性質及び重要性に左右されます。
(4) 勘定科目の組替再表示
2012年度の連結財務諸表の一部の金額を、2013年度の表示に合わせて組替再表示しています。この組替再表示には、2014年3月31日からの社内利用ソフトウエアに関連する表示及び開示の変更を含みます。この変更にともない、資産計上した社内利用ソフトウエアを連結貸借対照表上、その他長期資産から無形固定資産に組み替えました。また、社内利用ソフトウエアの償却費を連結キャッシュ・フロー計算書上、営業活動のその他から有形固定資産の減価償却費及び無形固定資産の償却費(繰延保険契約費の償却を含む)へ組み替えました。これにともない、注記10及び注記29の一部の情報についても組替再表示しています。
(5) 過年度調整
ソニーは、2013年度において過年度の財務数値の一部を見直しました。従来、ユニバーサル保険契約から生じる収益のうち大部分は、サービスに対して手数料が稼得されるにつれて、保険契約期間にわたって認識していました。一方、将来の保険債務及び保険契約者への将来サービスの提供を考慮した後の残余部分は僅少であり、手数料受領時に収益認識していました。見直し後においては、当該部分についても、保険契約期間にわたって認識します。これによるソニーの業績及び財政状態への影響は過去の各期間においては軽微であるものの、累積的影響の重要性に鑑み、過年度の財務数値を以下のとおり見直しました。また、これにともない、過去に開示済みの子会社における間接税の計算に関しても過年度の財務数値を見直しました。
連結貸借対照表
連結損益計算書
1株当たり情報
連結包括利益計算書
連結キャッシュ・フロー計算書
(注)* 社内利用ソフトウエアに関連する表示及び開示の変更を含みます。(注記3(4)参照)
4 棚卸資産
棚卸資産の内訳は次のとおりです。
5 繰延映画製作費
繰延映画製作費の内訳は次のとおりです。
ソニーは、2014年3月31日現在の既公開作品にかかる未償却残高のうち約92%が、3年以内に償却されると見積もっています。2014年3月31日現在の既公開及び完成作品にかかる繰延映画製作費のうち約114,000百万円は1年以内に償却される予定です。また、未払金・未払費用に含まれる未払分配金債務約115,000百万円は1年以内に支払われる予定です。
6 関連当事者取引
ソニーは、重要な影響力を行使し得る関連会社への投資に対し持分法を適用しています。また、ソニーが支配力を有しないジェネラル・パートナーシップ及びリミテッド・パートナーシップに対する投資についても、投資先の活動に少なからぬ影響を及ぼす場合(通常3%から5%を超える持分)、持分法が適用されます。2012年度及び2013年度現在、個別に重要な投資はありません。
重要な持分法適用関連会社の財務情報及び連結財務諸表との調整項目を含む、持分法適用関連会社から提供された情報にもとづく合算・要約財務情報は次のとおりです。
貸借対照表
損益計算書
2012年6月29日、当社の完全子会社を含む出資グループはEMI Music Publishingの買収を完了しました。この買収を達成するために、出資グループはDH Publishing, L.P.(以下「DHP」)を設立し、DHPはEMI Music Publishingを総額2,200百万米ドルで取得しました。ソニーはNile Acquisition LLCを通じてDHPに対して320百万米ドルを投資し、39.8%の持分を取得しました。Nile Acquisition LLCは、ソニーとソニーの米国音楽出版子会社の第三者投資家との合弁会社で、ソニーが74.9%の持分を保有しています。さらに、DHPはソニーの米国音楽出版子会社と管理サービスを提供する契約を締結しました。ソニーはDHP持分について持分法を適用しています。DHPはVIEと判断されますが、この詳細については注記24に記載しています。
2013年2月25日、ソニーは連結子会社であるエムスリー株式会社(以下「エムスリー」)について、ソニーが保有するエムスリーの株式(886,908株)のうち95,000株を現金対価14,236百万円で第三者への売却を完了しました。この現金対価は、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「その他」に含まれています。この売却にともない、ソニーが保有するエムスリーの株式はエムスリーの発行済株式総数の49.8%となり、ソニーはエムスリーを連結除外しました。2012年度において、ソニーは122,160百万円の利益を連結損益計算書のその他の営業損(益)(純額)に計上しています。この利益のうち、117,216百万円はこの売却後にソニーが継続して保有するエムスリー残余持分791,908株の公正価値への再評価(売却日の終値使用)によるものです。2013年9月17日、ソニーは追加でエムスリーの株式155,000株(エムスリーの発行済株式総数の9.75%)を現金対価37,799百万円で第三者への売却を完了しました。この現金対価は、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「その他」に含まれています。この売却に伴い、2013年度において、ソニーは12,793百万円の利益を連結損益計算書のその他の営業損(益)(純額)に計上しています。上記による売却及びその後のエムスリーによる追加株式発行により、ソニーの株式保有比率は39.41%に減少しましたが、ソニーは引き続きエムスリーの大株主として、同社と医療を含む特定のビジネス分野での協業の可能性を追求していきます。なお、ソニーはエムスリーの残余持分について、持分法を適用しています。
2014年3月31日現在、エムスリーに対するソニーの投資簿価は、エムスリーの純資産に対するソニーの持分相当額を91,316百万円上回っています。この超過額の大部分は、エムスリー残余持分の公正価値への再評価によるものであり、識別可能な有形資産及び無形資産に按分されています。この無形資産は主にエムスリーの医療ウェブ・ポータルに関連しています。超過額のうち特定の資産に按分されなかった残余価値は、投資残高の一部の営業権として認識しています。無形資産として按分された金額は、それぞれの見積耐用年数(主に10年)にわたって定額法で償却し、税効果考慮後の金額を持分法による投資利益(損失)に計上しています。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在、上記のエムスリーを除き、関連会社の純資産に対するソニーの持分相当額と関連会社に対するソニーの投資簿価との間に重要な差異はありません。
2014年3月31日現在、エムスリーの簿価と株式の東京証券取引所における市場価格はそれぞれ105,778百万円及び107,892百万円です。これを除き、2013年3月31日及び2014年3月31日現在、株式の市場価格を持つ持分法適用会社はありません。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在、持分法適用関連会社の数は、それぞれ101社及び107社です。
持分法適用関連会社との取引残高及び取引高は次のとおりです。
日本のリース会社であるSFIリーシング㈱(以下「SFIL」)は、2010年11月の事業分割後、ソニーが34%を保有し持分法を適用しています。2012年度と2013年度において、ソニーは機械装置の一部についてSFILとの間でセール・アンド・リースバック取引を行いました。詳細は注記9に記載しています。
2012年度及び2013年度における持分法適用関連会社からの配当金は、それぞれ2,360百万円及び2,840百万円です。
7 金融資産の移転
下記の取引はソニーが売掛債権に対する支配を放棄したことから、金融資産の譲渡に関する会計基準にもとづき、売却として会計処理されます。下記に記載のあるケースを除き、これらの取引における売却損益は僅少です。ソニーは売却した売掛債権に対するサービスを継続していますが、売掛債権回収にかかるコストは僅少であるため、サービス負債を計上していません。2012年度及び2013年度を通じて、下記の売却取引からの現金受領にともなうサービス報酬を含むキャッシュ・フローの純額は僅少です。一部のプログラムにおける取引では、売却代金の一部について、関連する債権が回収されるまで留保し繰り延べることが要求されます。留保し繰り延べた売却代金の一部は当初、割引キャッシュ・フローモデルを使用して公正価値で計上され、その他の流動資産又はその他の資産に含まれます。留保し繰り延べた売却代金の評価においては、キャッシュ・フローの割引率、計上時期及び金額が重要となります。
ソニーは米国において売掛債権売却プログラムを設定しており、ソニーのエレクトロニクス事業に関する米国子会社が、一度に最大150百万米ドルの契約上適格な売掛債権を銀行に売却することができます。このプログラムにおける取引では、売却代金の一部について、関連する債権が回収されるまで留保し繰り延べることが要求されており、2013年3月31日時点及び2014年3月31日時点の残高はそれぞれ4,462百万円、6,405百万円です。ソニーは、これらの債権が営業活動の成果であり、かつ短期的な性質上関連する金利リスクは僅少であることから、これらの債権の回収を、連結キャッシュ・フロー計算書上、営業活動によるキャッシュ・フローに含めています。ソニーが2012年度及び2013年度を通じて売却した売掛債権の合計額ならびにこれらの売却により繰り延べられた売却代金及び繰り延べられた売却代金の回収額は次のとおりです。
2013年度、ソニーは米国において、映画分野の子会社が最大596百万米ドルの契約上適格な売掛債権を銀行に売却することができる売掛債権売却プログラムを設定しました。このプログラムにおける取引により、ソニーは2013年度を通じて1,394百万円の売却益をその他の収益に計上しました。このプログラムにおける取引では、売却代金の一部について、関連する債権が回収されるまで留保し繰り延べることが要求されており、2014年3月31日時点の残高は22,188百万円です。ソニーが2013年度を通じて売却した売掛債権の合計額ならびにこれらの売却により繰り延べられた売却代金及び繰り延べられた売却代金の回収額は次のとおりです。
ソニーは日本国内のエレクトロニクス事業において複数の売掛債権売却プログラムを設定しており、一度に最大57,990百万円の契約上適格な売掛債権を売却することができます。ソニーはこのプログラムにより、銀行の所有・運営する特別目的会社に、取引先との約定回収期間が売掛債権売却後190日を超えない売掛債権を売却することができます。ソニーは2012年度及び2013年度を通じてそれぞれ合計105,888百万円及び75,808百万円の売掛債権の売却を行いました。
ソニーは金融分野において複数の売掛債権売却プログラムを設定しており、特定の子会社が一度に最大24,000百万円の契約上適格な債権を売却することができます。金融子会社はこのプログラムにより、銀行の所有・運営する特別目的会社に、取引先との約定回収期間が債権売却後180日を超えない債権を売却することができます。ソニーは2012年度及び2013年度を通じてそれぞれ合計89,700百万円及び1,950百万円の債権の売却を行いました。
2012年度及び2013年度、ソニーはエレクトロニクス事業において、欧州の一部子会社が保有するユーロを中心とした複数通貨建の売掛債権、及び北米の一部子会社が保有するドルを中心とした複数通貨建の売掛債権を対象とした、アンコミットメントベースの売掛債権売却プログラムを設定しました。このプログラムにより、ソニーは契約上適格な、取引先との約定回収期間が売掛債権売却後190日を超えない売掛債権を、銀行又は銀行に関連する特別目的会社に売却することができます。一度に売却できる債権は、2014年3月31日現在、円貨ベースで最大約216,000百万円です。ソニーは2012年度及び2013年度を通じてそれぞれ合計66,020百万円及び337,442百万円の売掛債権の売却を行いました。
上記のうち一部の売掛債権売却プログラムにはVIEが関与しています。(注記24参照)
8 有価証券及び投資有価証券
有価証券及び投資有価証券に含まれる負債証券及び持分証券は主に金融分野に含まれ、そのうち売却可能証券及び満期保有目的証券に区分されるものの取得原価、未実現評価損益及び公正価値は次のとおりです。
2012年9月28日、当社はオリンパス株式会社(以下「オリンパス」)と業務提携契約及び資本提携契約を締結しました。この資本提携契約の条項にもとづき、オリンパスは、当社を割当先とする第三者割当による新株式発行を2回に分け実施し、普通株式34,387,900株を1株当たり1,454円で発行しました。当社は2012年10月23日、第1回第三者割当(13,100,000株)引受に関して19,047百万円の払込みを行い、オリンパスの総議決権の4.35%を取得しました。さらに当社は2013年2月22日、第2回第三者割当(21,287,900株)引受に関して30,953百万円の払込みを行い、オリンパスの総議決権の7.07%を取得しました。その結果、オリンパスの総議決権に対する当社の議決権の保有割合は11.46%に増加しました。オリンパスに対する投資は、売却可能証券のうち持分証券に区分されています。
下記の表は、2014年3月31日現在における売却可能証券及び満期保有目的証券に区分される負債証券の取得原価及び公正価値を、契約上の償還期限別に示したものです。
2012年度及び2013年度における売却可能証券の売却収入は、それぞれ143,437百万円及び207,574百万円です。これらの売却収入のうち平均原価法にもとづく実現総利益はそれぞれ46,865百万円及び9,015百万円であり、実現総損失はそれぞれ527百万円及び703百万円です。
有価証券に含まれる売買目的証券に区分される持分証券、負債証券の残高は、2013年3月31日及び2014年3月31日現在、それぞれ530,787百万円及び623,667百万円です。
ソニーは通常の事業において、多くの非上場会社の株式を長期の投資有価証券として保有し、これらは投資有価証券その他に含まれています。非上場会社に対する投資残高は、2013年3月31日及び2014年3月31日現在、それぞれ68,329百万円及び54,808百万円です。非上場会社の持分証券は公正価値が容易に算定できないため、主に取得原価で計上されています。
主として金融分野において保有する売買目的有価証券に関して、2012年度及び2013年度において、ソニーはそれぞれ72,793百万円及び59,137百万円の未実現評価益を計上しました。売買目的有価証券の公正価値の変動は、主に連結損益計算書上、金融ビジネス収入に計上されています。
下記の表は、2013年3月31日及び2014年3月31日現在におけるソニーの保有する投資有価証券のうち、銘柄ごとに継続して未実現評価損となっているものの公正価値と未実現評価損を、投資区分及びその期間別に示したものです。
2012年度及び2013年度において実現した減損の総額は、それぞれ8,554百万円及び1,806百万円でした。
2014年3月31日現在、ソニーは上記の表に示される未実現評価損を含む投資の公正価値の下落は一時的であると判断しました。
9 リース
ソニーは、情報関連及びその他の機器、工場施設、事務所、倉庫、従業員の住居施設及びその他の資産の一部を賃借しています。一部の賃借契約には、更新及び購入選択権があります。なお、一部の映画製作に係る資金調達のために、第三者とキャピタル・リース契約を締結しています。また社屋、機械装置についてセール・アンド・リースバック契約を締結しています。
(1) キャピタル・リース
キャピタル・リースに該当するリース資産の内容は次のとおりです。
キャピタル・リースに関して、将来支払われる最低リース料の年度別の金額及びその合計額の現在価値は次のとおりです。
(2) オペレーティング・リース
2012年度及び2013年度のオペレーティング・リースによる賃借料は、それぞれ78,523百万円及び101,410百万円です。2012年度及び2013年度のオペレーティング・リースによる転貸賃貸料は、それぞれ904百万円及び1,119百万円です。2013年3月31日及び2014年3月31日現在における解約不能のオペレーティング・リースによる転貸契約にもとづいて将来受け取るべき最低賃貸料は、それぞれ3,104百万円及び2,882百万円です。2014年3月31日現在における当初の又は残存する解約不能リース期間が1年を超える賃借契約にもとづく最低賃借料は次のとおりです。
(3) セール・アンド・リースバック取引
ソニーシティ大崎のセール・アンド・リースバック
2013年2月、ソニーは「ソニーシティ大崎」の敷地・建物(以下「ソニーシティ大崎」)につき信託設定の上、その信託受益権を日本ビルファンド投資法人及び国内機関投資家1社に譲渡しました。また譲渡に際し、ソニーは5年間の賃借契約を締結しました。このリースバックはオペレーティング・リースとして会計処理されています。
譲渡価格は総額111,100百万円で、ソニーは譲渡関連費用等を控除した110,175百万円の現金を受領しました。この取引は取引完了時にリスクと経済的便益が全て買手に譲渡されること、及び通常のリースバックを除き継続的関与がないため、セール・アンド・リースバックに該当しました。この取引のうち、リースバック相当額は建物の使用権のわずかな部分とはいえず、また実質的に全てともいえないため、ソニーは2012年度において42,322百万円の売却益を認識しました。この金額はその他の営業損(益)(純額)に含まれています。また、譲渡時に認識した売却益に加え、24,982百万円の売却益が繰り延べられ、リース期間にわたり定額法で償却されています。この金額は連結損益計算書上、その他の営業損(益)(純額)に計上されています。2014年3月31日現在の繰延利益は、連結貸借対照表上の流動負債のその他及び固定負債のその他にそれぞれ4,914百万円、14,743百万円計上されています。
マジソン・アベニュー550番地のセール・アンド・リースバック
2013年3月、ソニーは、ソニーが第一受益者であるVIEから賃借していた米国子会社の本社ビル(以下「米国本社ビル」)を、255百万米ドルで購入するオプションを行使しました。そして購入オプションの行使と同時に第三者への譲渡を完了しました。また譲渡に際し、ソニーは3年間の賃借契約を締結しました。このリースバックはオペレーティング・リースとして会計処理されています。
譲渡価格は総額1,100百万米ドルで、ソニーはオプション行使費用及び譲渡関連費用等を控除した780百万米ドルの現金を受領しました。この取引は取引完了時にリスクと経済的便益が全て買手に譲渡されること、及び通常のリースバックを除き継続的関与がないため、セール・アンド・リースバックに該当しました。この取引のうち、リースバック相当額は建物の使用権のわずかな部分とはいえず、また実質的に全てともいえないため、ソニーは2012年度において691百万米ドルの売却益を認識しました。この金額はその他の営業損(益)(純額)に含まれています。また、譲渡時に認識した売却益に加え、166百万米ドルの売却益が繰り延べられ、リース期間にわたり定額法で償却されています。この金額は連結損益計算書上、その他の営業損(益)(純額)に計上されています。2014年3月31日現在の繰延利益は、連結貸借対照表上の流動負債のその他及び固定負債のその他にそれぞれ55百万米ドル、55百万米ドル計上されています。
SFILとのセール・アンド・リースバック取引
2012年度において、ソニーは、SFILとの間で、機械装置に関するセール・アンド・リースバック取引を行いました。売却代金合計11,789百万円の平均2年間の取引は、借入取引として会計処理しており、この収入額は連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動の「長期借入」に含まれています。これに加え、売却代金合計6,262百万円の平均7年間の取引は、キャピタル・リースとして会計処理しており、この収入額は連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「固定資産の売却」に含まれています。これらのセール・アンド・リースバック取引において、売却損益は計上していません。
2013年度において、ソニーは、SFILとの間で、機械装置に関するセール・アンド・リースバック取引を行いました。売却代金合計6,810百万円の平均2年間の取引は、借入取引として会計処理しており、この収入額は連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動の「長期借入」に含まれています。これに加え、SFILを含むリース会社との間で、売却代金合計76,566百万円の平均3年間の取引は、キャピタル・リースとして会計処理しており、この収入額は連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「固定資産の売却」に含まれています。これらのセール・アンド・リースバック取引において、売却損益は計上していません。
10 営業権及び無形固定資産
2013年度に取得した無形固定資産は107,410百万円であり、うち全てが償却対象の資産であり、内訳は次のとおりです。
2013年度に取得した社内利用ソフトウエアは、主に多岐にわたるビジネス・プラットフォームで新たに資産計上されたものです。
償却対象の無形固定資産の内訳は次のとおりです。
2013年度において、ゲームセグメントにおけるPCソフトウエアタイトルの一部を正味実現可能価値まで引き下げました。減損損失6,165百万円は連結損益計算書の売上原価に計上しています。
2012年度及び2013年度における無形固定資産償却費は、それぞれ122,787百万円及び135,664百万円です。また、2014年度以降5年間の見積償却費は次のとおりです。
耐用年数が確定できない無形固定資産の内訳は次のとおりです。
2012年度及び2013年度におけるセグメント別の営業権の推移は次のとおりです。
(注)*1 ゲーム分野における金額はGaikai Inc.(以下「Gaikai」)取得に関するものです。この取得に関する詳細は注記25に記載しています。
*2 その他分野における金額は主にエムスリー株式の一部売却に関するものです。この売却に関する詳細は注記6に記載しています。
*3 2012年度及び2013年度において、ソニーはその他分野に含まれる報告単位について1,445百万円及13,264百万円の減損損失を認識しました。これは当該報告単位の公正価値の減少によるものです。当該報告単位の公正価値は、将来キャッシュ・フローの見積現在価値にもとづき算定されています。2013年度において最も重要な減損はディスク製造事業によるものです。この減損に関する詳細は注記20に記載しています。
*4 その他は、主に過年度の買収価格の調整及び売却予定資産への分類によるものです。
*5 その他分野における金額は主にGracenote売却に関するものです。この売却に関する詳細は注記26に記載しています。
11 保険関連科目
金融分野に含まれる日本の子会社は、注記1に記載のとおり、日本において一般に公正妥当と認められた会計原則及び会計実務に準拠して会計記録を保持していますが、米国会計原則とは、いくつかの点で異なっています。
これらの相違の主なものは、1)生命保険事業及び損害保険事業における保険契約の獲得費用は、日本会計原則では発生年度の期間費用として処理されますが、米国会計原則では繰延処理され、通常、関連する保険契約の保険料払込期間にわたって償却されること、及び2)生命保険事業における保険契約債務について、日本会計原則では管轄の行政当局の認める方式により算定されますが、米国会計原則においては、これらの債務は、計算基礎の一定の変更を施し、平準純保険料式による評価を行って計上されることです。連結財務諸表の作成上、米国会計原則に準拠するため、このような差異は適切に調整されています。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在の保険子会社の米国会計原則に準拠しない法定帳簿上の純資産合計は、それぞれ362,267百万円及び390,649百万円です。
(1) 保険契約
金融分野に含まれる生命保険子会社が引受ける保険契約は、ほとんどが長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険及び傷害・医療保険契約から構成されています。2012年度及び2013年度における生命保険料収入は、それぞれ718,052百万円及び670,506百万円です。金融分野に含まれる損害保険子会社が引受ける保険契約は、短期契約に分類され、主に自動車保険契約から構成されています。2012年度及び2013年度における損害保険料収入は、それぞれ81,974百万円及び86,780百万円です。
(2) 繰延保険契約費
2012年度及び2013年度の繰延保険契約費の償却費は、それぞれ54,700百万円及び45,236百万円です。
(3) 保険契約債務
保険契約債務は、主として個人保険契約に関連しており、保有する契約から将来発生が予測される債務に見合う額が引当てられています。これらの債務はマネジメントの高度な判断と見積りを必要とし、将来の資産運用利回り、罹患率、死亡率及び契約脱退率等についての予測にもとづき平準純保険料式の評価方法により算定されます。保険契約債務は1.5%から4.5%の範囲の利率を適用して計算されており、市場環境や期待投資利益などの要素が反映されています。保険契約債務の見積りに使用される罹患率、死亡率及び契約脱退率は、保険子会社の実績あるいは保険数理上の種々の統計表に拠っています。通常は、これらの前提条件は契約時に固定されますが、前提条件と実績が大きく異なる場合、あるいは前提条件を大きく変更する場合には、ソニーは保険契約債務の追加計上を必要とする可能性があります。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在の保険契約債務は、それぞれ3,528,127百万円及び3,815,351百万円です。
(4) 生命保険ビジネスにおける契約者勘定
生命保険ビジネスにおける契約者勘定は、勘定預り金累積元本に付与利息を加えたものから、引出額、経費及び危険保険料を差し引いた額を表しており、ユニバーサル保険及び投資契約等から構成されています。ユニバーサル保険には、利率変動型終身保険及び変額保険が含まれています。利率変動型終身保険に対する付与利率は1.9%から2.0%です。変額保険については、保険契約の価値は投資ユニットの観点から表示されます。各ユニットは資産ポートフォリオに関連しており、ユニットの価値の増減は、関連する資産ポートフォリオの価値にもとづいています。投資契約には、主に一時払養老保険契約、一時払学資保険契約及び年金開始後契約が含まれています。投資契約に対する付与利率は、0.1%から6.3%です。
生命保険ビジネスにおける契約者勘定の内訳は次のとおりです。
12 短期借入金及び長期借入債務
短期借入金の内訳は次のとおりです。
2014年3月31日現在、簿価6,346百万円の有価証券及び投資有価証券が、国内の金融子会社のコールマネー6,000百万円に対する担保として設定されています。上記の他、国内の金融子会社において為替決済、デリバティブ等の取引の担保として簿価25,677百万円の有価証券及び投資有価証券を差し入れています。
長期借入債務の内訳は次のとおりです。
2014年3月31日現在、簿価23,125百万円の有価証券及び投資有価証券が、国内の金融子会社の長期借入金20,000百万円に対する担保として設定されています。
2012年3月に、ソニーは、エリクソン保有のソニー・エリクソン持分50%の取得等の資金に充当するため、複数の銀行から1,365百万米ドルの無担保長期借入(6年、10年満期)を行いました。この借入は、日本企業による海外M&A支援等を目的として創設された、国際協力銀行の「円高対応緊急ファシリティ」を活用したものです。借入総額1,365百万米ドルのうち、「円高対応緊急ファシリティ」からの借入額が819百万米ドル(借入総額の60%)、民間銀行からの借入額が546百万米ドル(借入総額の40%)となっています。この借入契約では、将来において当社及びその完全子会社が電話機能を有する携帯端末に関する事業を実施しなくなった場合、借入金を期限前に弁済する義務が生じます。
2012年11月、当社は発行総額150,000百万円の2017年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(ゼロクーポン)(以下「本社債」)を発行しました。本社債の新株予約権の行使期間は、2012年12月14日から2017年11月16日までであり、当初の転換価額は957円です。標準的な希薄化防止条項とは別に、合併や会社分割などの組織再編や上場廃止等による繰上償還が行われる前の一定期間に転換価額は減額されます。減額される金額は、転換価額減額開始日及び本社債の要項に定める当社普通株式の参照株価に応じて、一定の方式にしたがって決定されます。減額された後の転換価額の上限は957円、下限は870円です。転換価額は、各事業年度の1株当たり配当額が25円を上回る場合にも調整されます。本社債の所持人は、転換価額減額開始日以後に、その保有する本社債額面金額の100%に償還プレミアムを加えた金額で繰上償還することを当社に対して請求する権利を有します。償還プレミアムの金額は、払込期日においては額面金額の2.5%、満期償還日においてはゼロとして、本社債の期間にわたる定額法での償却により決定される金額です。当社は、2015年11月30日以降、東京証券取引所における当社普通株式の終値が、20連続取引日にわたり当該各取引日に適用のある転換価額の130%以上であった場合、もしくは残存する本社債の額面金額総額が当初発行時の額面金額総額の10%未満となった場合、その選択により、残存する本社債の全部を額面金額の100%で繰上償還する権利を有します。本社債は、組込デリバティブの分離会計を必要とされていません。本社債にはクロスデフォルト条項が存在しますが、重大な不利益を及ぼす財務制限条項は存在しません。
2013年6月に、当社は発行総額150,000百万円の国内個人向け無担保普通社債を発行しました。この発行により調達した資金は、債務返済資金及び設備資金に充当しました。
また、その他の短期借入金及び長期借入債務に、重大な不利益を及ぼす財務制限条項やクロスデフォルト条項は存在しません。
長期借入債務の各年度の返済予定額は次のとおりです。
2014年3月31日現在、ソニーの未使用コミットメントラインは733,329百万円であり、契約している金融機関から通常180日を超えない期間で借入れることができます。さらにソニーは808,760百万円のコマーシャルペーパー・プログラムを設定しています。このプログラムにより、ソニーは通常270日を超えない期間でコマーシャルペーパーを発行することができます。
13 銀行ビジネスにおける住宅ローン及び顧客預金
(1) 銀行ビジネスにおける住宅ローン
ソニーは通常の事業を通じて金融債権を取得し、また保有しています。ソニーが保有する金融債権の大部分は銀行ビジネスにおける住宅ローンによって構成され、その他個別に重要性のある金融債権はありません。
銀行ビジネスに含まれる子会社は、債務者ごとに資金状況や延滞状況に応じた区分にもとづき、住宅ローンの信用状況をモニタリングしています。債務者の延滞状況は日常的に確認し、区分については四半期ごとに見直しています。
住宅ローンに対応する貸倒引当金は、上述の区分と担保の状況に応じて設定されています。銀行ビジネスにおける住宅ローン残高及びこれに対応する貸倒引当金の残高は、2013年3月31日現在でそれぞれ860,330百万円及び1,135百万円、2014年3月31日現在でそれぞれ949,300百万円及び1,083百万円です。2012年度及び2013年度において、銀行ビジネスにおける住宅ローンの償却及び貸倒引当金の変動で、重要なものはありません。
また、2013年3月31日及び2014年3月31日現在、銀行ビジネスにおける住宅ローンのうち、未収利息の計上を行っていない債権及び延滞が発生している債権で、重要なものはありません。
銀行ビジネスに含まれる子会社は、上述の区分にもとづき、住宅ローンの未収利息不計上に関する判定を行っています。区分が見直しによって変更された場合には、利息の計上を再開する場合があります。
(2) 銀行ビジネスにおける顧客預金
金融分野に含まれる銀行ビジネスにおける顧客預金は、その全額が利付預金です。2013年3月31日及び2014年3月31日現在、契約額が10百万円以上の定期預金の残高は、それぞれ362,691百万円及び335,484百万円です。これらの顧客預金は満期日以前に引き出し可能なため、流動負債に分類されています。
2014年3月31日現在の残存期間が1年を超える定期預金残高は次のとおりです。
14 公正価値による測定
注記3に記載のとおり、公正価値による測定に関する会計基準にもとづき、ソニーが保有する資産及び負債は下記のとおり区分され、会計処理されています。
(1) 継続的に公正価値測定されている資産・負債
ソニーが各金融商品の公正価値測定に利用している評価手法、それが通常どの公正価値のレベルに分類されているかは以下のとおりです。
売買目的有価証券、売却可能証券及びその他の投資
活発な市場における取引価格が利用可能である場合、有価証券の公正価値の階層はレベル1に分類されます。レベル1の有価証券には、上場持分証券が含まれています。取引価格を利用できないもしくは市場が活発でない有価証券については、価格モデル、類似の特徴をもつ有価証券の取引価格あるいは割引キャッシュ・フローモデルを使用して公正価値を見積もり、主にレベル2に分類されます。レベル2の有価証券には、公社債の大部分など、上場されている金融商品ほどには活発に取引されていない取引価格により評価された負債証券が含まれています。取引量が少ないもしくは評価に使用する基礎データの観察可能性が低い有価証券については、レベル3に分類しています。レベル3の有価証券には、通常、レベル1・レベル2に分類されなかった複合金融商品やプライベートエクイティ投資が含まれています。
デリバティブ
上場されているデリバティブで、その取引価格を使用して公正価値が測定されているデリバティブは、レベル1に分類されます。しかしながら、上場されているデリバティブ契約は少数であり、ソニーが保有するデリバティブの多くは、容易に観察可能な市場パラメータを評価の基礎として利用したソニー内部のモデルによる評価を行っています。利用しているパラメータには、活発に価格が形成されているものや、価格情報提供業者のような外部業者から入手したものが含まれています。デリバティブの種類や契約条項に応じて、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデル等の評価手法により公正価値を測定するとともに、その手法を継続的に適用しています。ソニーは、開発後一定期間を経過しているようなデリバティブ商品について、金融業界において広く受け容れられている評価モデルを使用しています。これらのモデルは、満期までの期間を含むデリバティブ契約の条項や、金利、ボラティリティ、取引相手の信用格付け等の市場で観察されるパラメータを使用しています。さらに、これらのモデルの多くは、その評価方法に重要な判断を必要としないものであり、モデルで使用している基礎データ自体も活発な価格付けが行われる市場で容易に観察可能なものであるため、主観性の高いものではありません。これらの手法で評価されている金融商品は、通常、レベル2に分類されています。
ソニーは、金利スワップの公正価値を決定するにあたり、市場において観察可能で、該当する金融商品の期間に対応する金利のイールドカーブを使用した将来見積キャッシュ・フローの現在価値を使用しています。ソニーは、外国為替のデリバティブについて、直物相場、時間価値及びボラティリティ等、市場で観察可能な基礎データを利用した先物為替予約や通貨オプションの評価モデルを使用しています。これらのデリバティブは、そのデリバティブ資産・負債の公正価値の測定に際して、主に観察可能な基礎データを使用しているため、レベル2に分類されています。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在、ソニーにおいて継続的に公正価値で測定されている資産・負債の公正価値は、次のとおりです。
(注)*1 その他の投資には、複合金融商品やプライベートエクイティ投資が含まれています。
*2 デリバティブ資産・負債は総額で認識及び開示されています。
一部の売買目的有価証券は活発な市場における取引価格が利用可能になったため、レベル1へ移動しました。2012年度及び2013年度の移動額はそれぞれ1,612百万円及び6,631百万円です。また、一部の売買目的有価証券は活発な市場における取引価格が利用できなくなったため、レベル1から移動しました。2012年度及び2013年度の移動額はそれぞれ2,417百万円及び2,250百万円です。
2012年度及び2013年度におけるレベル3に分類されている資産・負債の公正価値の変動は、次のとおりです。
(注)*1 連結損益計算書上、金融ビジネス収入に含まれています。
*2 連結包括利益計算書上、未実現有価証券評価益に含まれています。
*3 証券業者から入手した指標価格にもとづく公正価値と内部で組成した価格との乖離が重要であり、基礎データの観察可能性が低下したため、一部の社債がレベル3へ移動しました。
*4 取引価格が利用可能となったため、一部の社債がレベル3から移動しました。
レベル3の資産には、主として日本の主要株価指標(日経平均株価)にもとづき価格が変動する複合金融商品、プライベートエクイティ投資及び市場における取引価格が利用できず、基礎データの観察可能性が低い国内外の社債が含まれています。その公正価値を測定するにあたり、ソニーは主に証券業者から得た指標価格等の第三者の価格に調整を加えることなく使用しています。ソニーは、その公正価値の検証のため、主として市場参加者が公正価値の測定に通常使用すると想定される仮定を用いてマネジメントが行う重要な判断や見積りを含む内部の価格モデルを使用しています。
(2) 非継続的に公正価値測定されている資産・負債
ソニーは特定の事象が生じた場合に非継続的に公正価値測定される資産及び負債を保有しています。
2012年度及び2013年度において公正価値で測定されている資産・負債は、次のとおりです。
エムスリー残余持分の再評価
注記6に記載のとおり、2012年度において、ソニーはエムスリー株式の一部を売却し、子会社の連結除外に関する会計基準にしたがい、残余持分を再評価しました。エムスリー株式の取引価格は東京証券取引所で利用可能であるため、当該公正価値測定はレベル1に分類されています。
長期性資産及び営業権の減損
注記20に記載のとおり、2012年度において、ソニーは主に液晶テレビ事業の長期性資産に対する減損損失を認識しました。注記10及び20に記載のとおり、2013年度においてソニーは主に電池事業、ディスク製造事業及びPC事業における長期性資産、ならびにディスク製造事業の営業権に対する減損損失を認識しました。ソニーは、PC事業の収束を含む直近の事業計画を反映した将来見積キャッシュ・フローの現在価値にもとづいて長期性資産の公正価値を測定しています。また、公正価値の測定にあたり、比較可能な資産の市場取引における価格及びその他の関連情報を必要に応じて考慮しています。公正価値の測定にあたって考慮された、資産の状況、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来見積キャッシュ・フロー固有のリスクを考慮した割引率といった重要な基礎データは観察不能であるため、当該公正価値測定はレベル3に分類されています。電池事業の長期性資産の公正価値測定は、10%の割引率及びゼロから15%の見積り収益成長率が使用されています。また、ディスク製造事業の長期性資産の公正価値測定は、10%の割引率及び△6%から△13%の見積り収益成長率が使用されています。
(3) 金融商品
連結貸借対照表上公正価値で計上されない金融商品のレベル別見積公正価値は次のとおりです。
現金・預金及び現金同等物、コールローン、定期預金、受取手形及び売掛金、コールマネー、短期借入金、支払手形及び買掛金、及び銀行ビジネスにおける顧客預金は主として短期取引であり、おおむね公正価値で計上されているため、上記の表から除かれています。また、注記8に記載されている満期保有目的証券についても上記の表から除かれています。
現金・預金及び現金同等物、コールローン及びコールマネーはレベル1に分類されます。定期預金、短期借入金及び銀行ビジネスにおける顧客預金は、レベル2に分類されます。連結貸借対照表上の有価証券及び投資有価証券その他に含まれる満期保有目的証券は、公社債の大部分など、上場されている金融商品ほどには活発に取引されていない取引価格により評価された負債証券が含まれ、主にレベル2に分類されます。
連結貸借対照表上の投資有価証券その他に含まれる銀行ビジネスにおける住宅ローンの公正価値は、将来キャッシュ・フローを見積もり、LIBORベースのイールドカーブに一定のリスクプレミアムを加味した割引率で割り引いて算定しています。1年以内返済予定分を含む長期借入債務及び生命保険ビジネスにおける契約者勘定に含まれる投資契約の公正価値は、市場価値又は類似した負債をソニーが新たに借入れる場合に適用される利子率を使って、将来の返済額を現在価値に割引いた金額で見積もられています。
15 デリバティブ及びヘッジ活動
ソニーは通常の事業において、金融資産・負債を含む金融商品を所有しています。これらの金融商品は外国為替レートの変動及び金利変動に起因する市場リスクにさらされています。これらのリスクを軽減するため、ソニーは一貫したリスク管理方針にしたがい、先物為替予約、通貨オプション契約、金利スワップ契約(金利通貨スワップ契約を含む)を含むデリバティブを利用しています。金融分野においては、資産負債管理(以下「ALM」)の一環として、その他のデリバティブも利用しています。これらのデリバティブは信用度の高い金融機関との間で取引されており、ほとんどの外国為替にかかる契約は米ドル、ユーロ及びその他の主要国の通貨で構成されています。これらのデリバティブは主として貸借対照表日より6ヵ月以内に決済日もしくは行使日を迎えるものです。金融分野においてALMの一環として利用されている一部のデリバティブを除き、ソニーは、売買もしくは投機目的でこれらのデリバティブを利用していません。金融分野においてALMの一環として利用されているデリバティブ取引は、あらかじめ定めたリスク管理方針にしたがい、一定の極度の範囲内で行われています。
デリバティブ商品及びヘッジ活動に関する会計基準にもとづき、ソニーが保有するデリバティブは下記のとおり区分され、会計処理されています。
公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジとして指定されたデリバティブ及びそのヘッジ対象はともに公正価値で連結貸借対照表に計上されています。また、公正価値ヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値変動は損益に計上され、ヘッジ対象の簿価変動による損益を相殺しています。
2012年度及び2013年度において、これらの公正価値ヘッジに非有効部分はありません。また、公正価値ヘッジの有効性評価から除外された金額はありません。
キャッシュ・フローヘッジ
キャッシュ・フローヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値変動は、当初その他の包括利益に計上され、ヘッジ対象取引が損益に影響を与える時点で損益に振替えられています。
2012年度及び2013年度において、損益及びその他の包括利益への影響、ならびに損益に含まれた非有効部分の金額は僅少です。また、キャッシュ・フローヘッジの有効性評価から除外された金額はありません。なお、2014年3月31日現在は、キャッシュ・フローヘッジとして指定されたデリバティブはありません。
ヘッジとして指定されていないデリバティブ
ヘッジとして指定されていないデリバティブの公正価値変動は、直ちに損益に計上されています。
ソニーが保有するデリバティブの利用目的及び区分は下記のとおりです。
先物為替予約及び通貨オプション契約
ソニーは主として、予定された連結会社間の外貨建て取引及び外貨建て売上債権・買入債務から生じるキャッシュ・フローの外国為替レートの変動によるリスクを軽減するため、先物為替予約、買建て通貨オプション契約及び売建て通貨オプション契約を利用しています。なお、売建て通貨オプション契約は主に、買建て通貨オプション契約との組み合わせオプションとして行われており、対応する買建て通貨オプション契約と同月内に行使日を迎えるものです。
また、ソニーは外貨建て借入債務から生じるキャッシュ・フローを固定するため先物為替予約を利用しています。これらのデリバティブは、キャッシュ・フローヘッジのヘッジ手段として指定されています。
一方、ヘッジとして指定されていないその他の先物為替予約、買建て通貨オプション契約及び売建て通貨オプション契約の公正価値変動は、その他の収益・費用として直ちに損益に計上されています。
なお、一部の金融子会社がALMの一環として保有する先物為替予約、通貨オプション契約及び通貨スワップ契約の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
金利スワップ契約(金利通貨スワップ契約を含む)
金利スワップ契約は、主に資金調達コストの引き下げ、資金調達手段の多様化、金利及び外国為替レートの不利な変動がもたらす借入債務及び売却可能負債証券にかかる公正価値変動リスクを軽減するために利用されています。
金融分野で締結している一部の金利スワップ契約は、固定金利付き売却可能負債証券の公正価値変動に起因するリスクを軽減するために利用されています。これらのデリバティブは、金融分野の固定金利付き売却可能負債証券にかかる公正価値変動リスクに対するヘッジとしてみなされることから、公正価値ヘッジのヘッジ手段として指定されています。
また、ソニーは、変動金利付き借入債務及び外貨建て借入債務にかかるキャッシュ・フロー変動リスクを軽減するため、金利スワップ契約を締結しています。外貨建て変動金利付き借入債務を機能通貨建て固定金利付き借入債務にスワップするこれらの金利スワップ契約は、外貨建て変動金利付き借入債務にかかるキャッシュ・フロー変動リスクに対するヘッジとしてみなされることから、キャッシュ・フローヘッジのヘッジ手段として指定されています。
一部の金融子会社がALMの一環として保有する金利スワップ契約の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
上記以外のヘッジとして指定されていない金利スワップ契約は、変動金利付き借入債務の金利変動に起因するリスク軽減のために利用されており、その公正価値変動は、その他の収益・費用として直ちに損益に計上されています。
その他の契約
一部の金融子会社がALMの一環として保有するクレジット・デフォルト・スワップ契約、株式先物契約、その他の外国為替契約及び複合金融商品の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
組込デリバティブをともなう複合金融商品は、組込デリバティブを分離せず、複合金融商品全体として公正価値で評価しています。複合金融商品は、負債証券として注記8に記載されています。
ソニーの保有するデリバティブの公正価値は次のとおりです。
2012年度及び2013年度における、デリバティブの連結損益計算書への影響額は次のとおりです。
デリバティブの種類別の想定元本を含む追加情報は次のとおりです。
全てのデリバティブは貸借対照表上、資産又は負債として総額計上されていますが、一部の子会社は国際スワップデリバティブ協会(以下「ISDA」)マスター契約を中心としたマスターネッティング契約又は類似の契約を結んでいます。ISDAマスター契約は、複数のデリバティブ契約を結んでいる二者間の契約で、一方当事者について期限の利益喪失事由又は解約事由が発生した場合、これらのデリバティブ契約の中で対象となる契約について解約時の価額を算出し、両当事者間の決済を単一の通貨にて単一の純額決済で行うことができます。
2013年3月31日及び2014年3月31日時点でのデリバティブ資産及びデリバティブ負債の相殺の影響は次のとおりです。
16 年金及び退職金制度
(1) 確定給付制度及び退職金制度
当社及び国内子会社の従業員は、通常、退職時に以下のような退職一時金又は年金の受給資格を付与されます。
2004年7月、当社及び一部の子会社では年金制度を改定し、1年間の従業員個別の貢献を反映したポイントが毎年加算されるポイント制度を導入しました。ポイント制度のもとでは自己都合退職、会社都合退職にかかわらず、過去の勤務にもとづく累積ポイントと累積ポイントをベースに加算される利息ポイントの合計にもとづいて退職金支給額が計算されます。
この年金制度のもとでは、一般的には現行の退職金規則による退職金の65%がこの制度により充当されます。残りの部分については、会社が支払う退職一時金により充当されます。年金給付は退職する従業員の選択により一時払いあるいは月払いの年金として支給されます。年金基金へ拠出された資金は、関係法令にしたがい数社の金融機関により運用されています。
2012年4月1日より、当社及びほぼ全ての国内子会社は、終身年金を有期年金に変更するなどの現行年金制度の改定を行いました。また、確定拠出年金制度を導入し、2012年4月1日以降の入社者は確定給付年金制度には加入しません。
いくつかの海外子会社は、ほぼ全従業員を対象とする確定給付年金制度あるいは退職一時金制度を有し、拠出による積立てを行うか又は引当金を計上しています。これらの制度にもとづく給付額は、主に現在の給与と勤続年数によって計算されます。
2012年度及び2013年度の純期間退職・年金費用の内訳は次のとおりです。
純期間退職・年金費用(△収益):
累積その他の包括利益で認識された年金数理純損益、過去勤務費用及び会計基準変更時差異のうち、2014年度の純期間退職・年金費用として認識されると見込まれる償却費は、それぞれ11,860百万円、9,910百万円及び10百万円です。
退職給付債務及び年金制度資産の変動、年金制度の財政状況の内訳は次のとおりです。
連結貸借対照表計上額の内訳は次のとおりです。
累積その他の包括利益で認識した金額(税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
全ての確定給付年金制度に関する累積給付債務は次のとおりです。
累積給付債務が年金制度資産公正価値を超える年金制度の予測給付債務、累積給付債務及び年金制度資産公正価値は次のとおりです。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在の退職給付債務計算上の加重平均想定率は次のとおりです。
* ほぼ全てのソニーの国内制度はポイント制度であり、ポイント制度は昇給率を計算の基礎に組み入れていません。
2012年度及び2013年度における純期間退職・年金費用計算上の加重平均想定率は次のとおりです。
* ほぼ全てのソニーの国内制度はポイント制度であり、ポイント制度は昇給率を計算の基礎に組み入れていません。
ソニーは、これらの想定率を状況の変化に応じて見直しています。
加重平均昇給率は給与関連制度のみを基礎として計算されています。前述のポイント制度は従業員の給与をもとに退職給付支払を行う制度ではないため、計算からは除かれています。
年金制度資産の長期期待収益率を決定するため、ソニーは、現在の及び見込みの資産配分に加え、様々な種類の年金制度資産に関する過去及び見込長期収益率も考慮しています。ソニーの年金運用方針は、退職給付債務の性質が長期的であることにより見込まれる債務の増加や変動リスク、各資産クラスの収益とリスクの分散及びその相関を考慮して定められます。各資産の配分は、慎重かつ合理的に考慮した流動性及び投資リスクの水準に沿って、収益を最大化するように設定されます。年金運用方針は、直近のマーケットのパフォーマンス及び過去の収益を適切に考慮して定められているのに対し、ソニーが使用する運用前提条件は、対応する退職給付債務の性質が長期的であるのに合わせて長期的な収益を達成できるように設定されています。
ソニーの年金制度資産における運用方針は、将来の債務支払要求を満たすことができる運用収益を生み出すように策定されています。これらの債務の正確な決済金額は、制度加入者の退職日及び平均余命を含む将来の事象に左右されます。これらの債務は、現在の経済環境及びその他の関連する要因にもとづく年金数理上の前提条件を使用して見積もられます。ソニーの投資戦略は、持分証券のような潜在的に高利回りの資産と確定利付証券のようなボラティリティの低い資産をバランスよく組み込むことで、運用収益要求とポートフォリオにおけるリスク管理の必要性とのバランスをとっています。リスクには特にインフレーション、持分証券資産価値のボラティリティ、年金積立水準に不利に影響し結果としてソニーの拠出額への依存性が増加するような金利の変動が含まれます。潜在的な年金制度資産のリスク集中を緩和するために、業種及び地域間のポートフォリオバランスを考慮しつつ、金利感度、経済成長への依存性、為替、及び運用収益に影響するその他の要因にも配慮しています。2014年3月31日における当社及び大部分の国内子会社の年金制度の政策資産配分は、資産・負債総合管理の結果として、持分証券28%、確定利付証券58%、その他の投資14%となっています。また、海外子会社の加重平均政策資産配分は、持分証券39%、確定利付証券47%、その他の投資14%となっています。
注記3に記載されている公正価値の階層にもとづく、国内及び海外制度における年金制度資産の公正価値は、以下のとおりです。
*1 2013年3月31日及び2014年3月31日現在、国内株式を約63%及び64%、海外株式を約37%及び36%含みます。
*2 2013年3月31日及び2014年3月31日現在、国内の国債及び地方債を約59%及び56%、海外の国債及び地方債を約41%及び44%含みます。
*3 国内及び海外の社債及び政府保証債を含みます。
*4 主に不動産担保証券を含みます。
*5 合同運用ファンドは、主に投資信託を含む合同資金による機関投資です。これらは2013年3月31日及び2014年3月31日現在、持分証券を約48%及び47%、確定利付証券を約48%及び51%、その他の投資を約4%及び2%含みます。
*6 商品先物投資のファンドです。
*7 主に米国及びヨーロッパにおけるベンチャー、バイアウト、ディストレスに投資する複数のプライベートエクイティ・ファンドオブファンズを含みます。
*8 単一のヘッジファンドに付随するリスク及びボラティリティを分散及び軽減するために、幅広いヘッジファンドに投資するファンドオブヘッジファンズを主に含みます。
*1 主に海外株式を含みます。
*2 主に海外の国債及び地方債を含みます。
*3 主に海外の社債を含みます。
*4 主に年金保険契約あるいは利益分配型年金保険契約です。
*5 合同運用ファンドは、ミューチュアル・ファンド、コモン・トラスト・ファンド、及びコレクティブ・インベストメント・ファンドを含む合同資金による機関投資です。これらは主に海外の持分証券及び確定利付証券で構成されています。
*6 主に不動産私募ファンドを含みます。
それぞれの年金制度資産が区分されている公正価値の階層におけるそれぞれのレベルは、その資産の公正価値測定に用いた基礎データにもとづき決定され、必ずしもその資産の安全性又は格付けを指し示すものではありません。
国内及び海外年金制度資産の公正価値測定に使用される評価方法は以下のとおりです。2012年度及び2013年度における評価方法の変更はありません。
株式は、その個々の株式が取引される活発な市場における終値で評価されます。これらの資産は、通常レベル1に区分されます。
確定利付証券の公正価値は、通常は、価格決定モデル、類似資産の取引価格、あるいは割引キャッシュ・フローを用いて見積もられ、通常レベル2に区分されます。
合同運用ファンドは、ファンドマネジャーから提供され、ソニーが再検討した純資産価値を用いて、通常は評価されます。この純資産価値は、そのファンドの所有する現物資産から負債を差し引き、発行済みの口数で割り出した評価額にもとづいています。これらの資産は、取引価格の有無により、レベル1、レベル2、あるいはレベル3に区分されます。
コモディティファンドは、観察可能な市場データから主に算出されたあるいはそれに裏付けられる基礎データを用いて評価されます。これらの資産は通常レベル2に区分されます。
プライベートエクイティ及び不動産私募ファンドは、市場取引価格が欠如していること、元々流動性に乏しく本質的に長期保有目的の資産であることから、その評価については重要な判断が要求されます。これらの資産は当初は原価で評価され、入手可能な関連性のある市場データを利用し、それらの資産の簿価に調整が必要かどうかを決定することで定期的に見直しを行ないます。これらの投資はレベル3に区分されます。この評価方法は通期にわたり一貫して適用されます。
ヘッジファンドは、ファンドマネジャーあるいは証券保管機関の決定する純資産価値を用いて評価されます。これらの投資はレベル3に区分されます。
以下の表は、2012年度及び2013年度の国内及び海外制度におけるレベル3資産の公正価値の変動を要約したものです。
* 主に外貨換算調整額で構成されます。
ソニーは、年金制度資産の公正価値、年金制度資産の期待収益、及び退職給付債務の現在価値を勘案し、マネジメントにより適当と判断された場合に、確定給付年金制度への拠出を行っています。2014年度における拠出額の見込みは、国内制度で約130億円、海外制度で約70億円です。
予想将来給付額は次のとおりです。
(2) 確定拠出制度
2012年度及び2013年度における確定拠出年金費用は次のとおりです。
17 資本勘定
(1) 普通株式
2012年度及び2013年度における発行済株式数の増加の内訳は次のとおりです。
2014年3月31日現在の転換社債及び新株予約権が全て転換・行使された場合に発行される株式数は、142,865,832株です。
当社は会社法に準拠し、取締役会の決議により随時分配可能額まで自己株式を取得することが可能です。なお、2012年度及び2013年度において取締役会による決議にもとづく自己株式の取得は行われませんでした。
(2) 利益剰余金
2014年3月31日現在の当社の分配可能額は、275,382百万円です。2013年度にかかる利益処分額は、すでに連結財務諸表に反映されており、2014年5月13日に開催された取締役会において承認されています。上記の分配可能額は、連結財務諸表に反映されている2014年3月31日に終了した6ヵ月間に係る配当金を含んでいます。
利益剰余金には、持分法適用会社の未分配利益に対するソニーの持分相当額が含まれており、2013年3月31日及び2014年3月31日現在のこの金額は、それぞれ19,080百万円及び20,650百万円です。
(3) その他の包括利益
2012年度のその他の包括利益の内訳は次のとおりです。
2013年度における累積その他の包括利益(税効果考慮後)の項目別の変動は次のとおりです。
(注) *1「未実現有価証券評価損益の当年度発生額」、「年金債務調整額」及び「外貨換算調整額の当年度発生
額」の税効果考慮後の額から子会社の資本に含まれる非支配持分相当額等は、除かれています。
*2 外貨換算調整額は、海外子会社及び関連会社の清算又は売却にともない、累積その他の包括利益から
当年度損益へ組み替えられました。
2013年度における累積その他の包括利益からの組替額は以下のとおりです。
(注)* 注記16に記載のとおり、年金及び退職金に関する償却費は純期間退職・年金費用に含まれています。
(4) 非支配持分との資本取引
2012年度及び2013年度の当社株主に帰属する当期純利益(損失)及び非支配持分との取引による資本剰余金の増減額は次のとおりです。
ソニーは、2012年9月に実施した公開買付けにより、ソネットエンタテインメント㈱(2013年7月1日付で名称をソネット㈱に変更、以下「ソネット」)の普通株式を追加取得しました。この結果、ソニーのソネットに対する持分比率は95.95%になりました。さらに、2013年1月1日、ソニーは株式交換によりソネットの4.05%を追加取得し完全子会社としました。連結貸借対照表上、ソニーが交付する現金又は自己株式の公正価値と非支配持分の簿価との差額38,715百万円は、資本剰余金の減少として調整されています。
ソニーは、2013年3月に、インドにおけるテレビネットワーク事業を運営するマルチスクリーンメディア社(以下「MSM」)の株式持分32.39%を追加購入する取引を完了しました。この取引により、ソニーが保有するMSMに対する持分比率は94.39%に増加しました。当該持分追加取得の対価は271百万米ドルであり、このうち145百万米ドルは取引完了時に支払い、さらに63百万米ドルを2013年度に支払い、21百万米ドルを2014年4月15日に支払いました。残額の42百万米ドルについては2015年4月15日に支払う予定です。連結貸借対照表上、ソニーが交付する現金又は自己株式の公正価値と非支配持分の簿価との差額18,450百万円は、資本剰余金の減少として調整されています。
18 株価連動型報奨制度
ソニーは2012年度及び2013年度において、株価連動型報奨制度にかかる費用として、それぞれ1,232百万円及び1,068百万円を計上しました。2012年度及び2013年度において、株価連動型報奨制度にかかる費用に関連して享受した法人税等の減少額は、それぞれ209百万円及び207百万円です。2012年度において権利行使された株価連動型報奨制度はありません。2013年度において、株価連動型報奨制度における権利行使によって受け取った現金の総額は200百万円でした。なお、権利行使にあたり、当社は新株を発行しています。2012年度及び2013年度において、権利行使により実現した法人税の減少額は軽微です。
2012年度において、残存していた未行使の株価連動型報奨受給権(Stock Appreciation Rights、以下「SARs」)プランにおける行使期間が満了し、このプランは終了しました。SARsは米国の一部の経営幹部社員に付与されており、これらの制度において、経営幹部社員は権利行使により、当社の株価がSARsの権利行使価格を上回る金額と同額の現金を受け取ることができました。
2012年度において、付与もしくは行使されたSARsはありません。また2012年度において、SARsプランにかかる報奨費用は軽微です。
ソニーは一部の取締役、執行役及び経営幹部社員に対するインセンティブプランとして、新株予約権を発行するストック・オプションプランを有しています。新株予約権は、一般に、付与日から3年間にわたり段階的に権利が確定し、付与日より10年後まで権利行使が可能です。
2012年度及び2013年度において付与された新株予約権の付与日現在の1株当たり加重平均公正価値は、それぞれ189円及び821円です。2012年度及び2013年度における報奨費用を認識するにあたって、新株予約権の付与日現在の公正価値は、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデルにもとづいて、以下の加重平均想定値を使用して見積もられています。
(注)加重平均見積ボラティリティは、新株予約権の加重平均見積権利行使期間における当社普通株式のヒストリカル・ボラティリティです。
2013年度における新株予約権の実施状況は以下のとおりです。
2012年度において行使されたストック・オプションプランはありません。2013年度において行使されたストック・オプションプランの本源的価値の総額は52百万円でした。
2013年度における権利確定数は2,093,800株です。また、2012年度及び2013年度期末現在における未確定残高は、それぞれ4,452,500株及び3,811,600株です。
2014年3月31日現在、権利行使が可能となっていない新株予約権にかかる未認識の報奨費用の総額は、1,354百万円です。この費用が認識されると見込まれる加重平均年数は、2.03年です。
19 タイの洪水
2011年10月、ソニーのいくつかのタイ国所在の子会社は、同国における甚大な洪水にともない、一時的に操業を停止しました。この洪水により、タイに所在する製造事業所及び倉庫において建物及び機械設備を含む一部の固定資産ならびに棚卸資産が重大な被害を受けました。さらに、この洪水は、日本及びその他の国に所在する子会社の操業に影響しました。
2012年度において、ソニーはその他の追加費用を4,529百万円計上しており、その他の追加費用は主に連結損益計算書の売上原価に計上されています。
ソニーは洪水により直接発生した損害を補填する保険契約に加入しており、当社及び製造事業所を含む一部の子会社が対象に含まれています。この保険契約は固定資産及び棚卸資産にかかる損害及び費用、撤去及び清掃等を含む追加費用ならびに逸失利益を含む休業損害を補償範囲に含みます。
2012年度において、保険会社との間で53,316百万円の保険金支払が合意されました。この金額のうち、ソニーは、固定資産及び棚卸資産ならびに追加費用に対して25,284百万円を受け取り、そのうち、11,961百万円は主に保険対象の固定資産及び棚卸資産の洪水による損害を受ける前の簿価を超える部分であり、連結損益計算書の売上原価及びその他の営業損(益)(純額)に計上されています。残りの保険金支払の28,032百万円については、休業損害にかかる保険収入であり、2011年度請求額の未確定分に加え、2012年1月1日から補償期間終了までに生じた逸失利益に対して適用され、連結損益計算書の営業収入に計上されています。固定資産及び固定資産以外の受取保険金は、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動及び営業活動にそれぞれ計上されています。
また、2013年3月31日現在において、ソニーは追加費用及び休業損害にかかる未確定の保険金請求を有しています。ソニーは、2012年度末までに保険会社との間で保険金支払が合意され、2013年4月19日までに支払われた保険金請求分について、2,482百万円の保険未収入金、及び修繕及びその他の費用に係る3,555百万円の仮受金を計上しています。これらの保険未収入金及び仮受金は、連結貸借対照表の前払費用及びその他の流動資産及び流動負債のその他にそれぞれ計上されています。
2013年度において、保険会社との間で12,076百万円の保険金支払が合意されました。この金額のうち、ソニーは、固定資産及び追加費用に対して624百万円を受け取り、そのうち、314百万円は主に保険対象の固定資産の洪水による損害を受ける前の簿価を超える部分であり、連結損益計算書のその他の営業損(益)(純額)に計上されています。残りの保険金支払の11,452百万円については、休業損害にかかる保険収入であり、連結損益計算書の営業収入に計上されています。固定資産及び固定資産以外の受取保険金は、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動及び営業活動にそれぞれ計上されています。
また、2014年3月31日現在もなお、ソニーは追加費用及び休業損害にかかる未確定の保険金請求を有しています。ソニーは、2013年度末までに保険会社との間で保険金支払が合意され、2014年4月14日までに支払われた保険金請求分について、2,937百万円の保険未収入金、及び修繕及びその他の費用に係る3,204百万円の仮受金を計上しています。これらの保険未収入金及び仮受金は、連結貸借対照表の前払費用及びその他の流動資産及び流動負債のその他にそれぞれ計上されています。
20 構造改革にかかる費用及び資産の減損
ソニーは様々なビジネスの業績向上のための活動の一環として、数々の構造改革活動を実施しました。ソニーは、構造改革活動を事業や製品カテゴリーからの撤退、もしくは従業員数の削減プログラムの実施など、将来の収益性に好影響をもたらすためにソニーが実施する活動と定義しています。構造改革活動は通常、発生から一年以内に完了する短期的性質のものです。ソニーは2012年度及び2013年度において、それぞれ合計で74,386百万円及び75,570百万円の構造改革費用を計上しました。
(注)構造改革費用に含められていない重要な資産の減損については後述を参照してください。
2012年度及び2013年度におけるセグメント別の構造改革に関連する費用は以下のとおりです。
構造改革に関連する減価償却費として開示されているものは、承認された構造改革計画のもとでの製造活動の早期中止にともない、償却対象固定資産の耐用年数及び残存価額の見直しを行ったことにより発生した減価償却費の増加分です。資産の減損については、その年度において直ちに費用認識されます。
早期退職プログラム(概要)
ソニーは、主としてエレクトロニクス事業に関するセグメントの業績向上及び本社部門における費用削減のため、営業費用の一層の削減を目的とする様々な人員削減プログラムを実施しました。ソニーは製造拠点の再編措置、開発・研究組織構造の見直し、販売・間接部門の能率化を通して、本社を含めた全社的な合理化を行い、今後も引き続き行っていきます。また、ソニーは人員の配置転換や再就職支援を含めたプログラムを通して、その労働力の再分配と最適化を行っていきます。
2012年度において、人員削減の大部分は世界各地で行われた早期退職プログラムの実施によって達成されました。これには、2012年10月19日に発表されたエレクトロニクス事業における組織の簡素化と業務の効率化を目的とした、当社及び主要な国内エレクトロニクス系連結子会社における人員削減プログラムと国内生産拠点の統廃合が含まれています。
加えて、2013年度においては、注記26に記載のMP&C分野に含まれるPC事業の収束、HE&S分野に含まれるテレビ事業を完全子会社として運営する計画、及びエレクトロニクス事業を間接的に支える販売、製造及び本社部門についても規模の適正化を実施することを発表しました。
ソニーは製造拠点の統廃合や本社及び間接部門の統廃合を含むビジネスの合理化による人員削減プログラムを今後も実施する予定です。
モバイル・プロダクツ&コミュニケーション分野
MP&C分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。これらの活動には、上記の人員削減プログラム、製造オペレーションの合理化、低コスト地域への生産移管・集約が含まれます。
長期性資産の減損
注記26に記載のとおり、2013年度においてソニーはPC事業の長期性資産の減損を12,817百万円計上しました。また、将来の生産終了にともなって発生した仕入先の発注済部品に対する補償費用8,019百万円を連結損益計算書上の売上原価に計上しました。これらはPC事業収束の決定に直接関連して発生した追加費用であり、構造改革費用として計上されています。
早期退職プログラム
上記の概要に記載した早期退職プログラムの結果として、ソニーはMP&C分野において2012年度及び2013年度にそれぞれ4,959百万円及び7,051百万円の主に早期退職に関連する構造改革費用を連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上しました。
ゲーム分野
ゲーム分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減及び業務の効率化を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。
上記表中に含まれているゲーム分野に関する構造改革費用は、主に早期退職費用関連であり、連結損益計算書上、販売費及び一般管理費に計上されています。
イメージング・プロダクツ&ソリューション分野
IP&S分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。これらの活動には、上記の人員削減プログラム、製造オペレーションの合理化、低コスト地域への生産移管・集約、OEM/ODMの活用が含まれます。
早期退職プログラム
上記の概要に記載した早期退職プログラムの結果として、ソニーはIP&S分野において2012年度及び2013年度にそれぞれ9,720百万円及び3,309百万円の主に早期退職に関連する構造改革費用を連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上しました。
ホームエンタテインメント&サウンド分野
HE&S分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。これらの活動には、上記の人員削減プログラム、製造オペレーションの合理化、低コスト地域への生産移管・集約、OEM/ODMの活用が含まれます。
早期退職プログラム
上記の概要に記載した早期退職プログラムの結果として、ソニーはHE&S分野において2012年度及び2013年度にそれぞれ10,647百万円及び1,194百万円の主に早期退職に関連する構造改革費用を連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上しました。
デバイス分野
デバイス分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。これらの活動には、上記の人員削減プログラム、製造オペレーションの合理化、低コスト地域への生産移管・集約が含まれます。
早期退職プログラム
上記の概要に記載した早期退職プログラムの結果として、ソニーはデバイス分野において2012年度及び2013年度にそれぞれ15,153百万円及び2,917百万円の主に早期退職に関連する構造改革費用を連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上しました。
映画分野
映画分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減及び業務の効率化を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。
上記表中に含まれている映画分野に関する構造改革費用は、主に早期退職費用関連であり、連結損益計算書上、販売費及び一般管理費に計上されています。
音楽分野
縮小が続くパッケージメディアの音楽市場において、音楽分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。
上記表中に含まれている音楽分野に関する構造改革費用は、主に早期退職費用関連であり、連結損益計算書上、販売費及び一般管理費に計上されています。
その他及び全社(共通)
上記表中に含まれているその他及び全社(共通)における2012年度の構造改革費用は、主に上記の概要に記載した人員削減プログラムに関する早期退職費用です。2013年度には、PC事業の収束にともなって発生した販売会社の規模縮小にともなう構造改革費用12,819百万円が含まれています。これらの費用は、連結損益計算書上、販売費及び一般管理費に計上されています。
その他の資産の減損について
液晶テレビ関連における長期性資産の減損
2012年度及び2013年度において、ソニーはHE&S分野で液晶テレビ関連資産の減損をそれぞれ7,617百万円、7,798百万円計上しました。この減損は主に有形固定資産及び一部の無形固定資産の見積公正価値の減少を反映しています。液晶テレビ資産グループでは、日本・欧州・北米の液晶テレビ市場環境の継続的な悪化や為替の悪影響を、当該資産グループに関連する長期性資産に対応する将来キャッシュ・フロー見込みに反映させた結果、減損の計上が必要となりました。
電池事業における長期性資産の減損
2013年度において、ソニーはデバイス分野で電池事業資産グループの減損を32,107百万円計上しました。収益性改善の進捗が十分でないこと、及び市場トレンドを踏まえた戦略の精査を行った結果、長期性資産の計上金額の全額を回収する十分な将来キャッシュ・フローが得られないと判断したため、減損を計上しました。
ディスク製造事業における長期性資産及び営業権の減損
2013年度において、ソニーはその他分野におけるディスク製造事業資産グループの長期性資産の減損12,303百万円及び営業権の減損13,263百万円を計上しました。ディスク製造事業資産グループでは、日本及び米国以外の、主に2014年3月に追加の構造改革を開始した欧州に起因するキャッシュ・フローの低下予想及びディスクメディアの想定以上の市場縮小の加速を将来キャッシュ・フロー見込みに反映させた結果、減損の計上が必要となりました。また、主に前述の理由により、ディスク製造事業全体の公正価値が減少したため、営業権の減損を計上しました。
21 連結損益計算書についての補足情報
(1) その他の営業損(益)(純額)
ソニーは、取引の性質又はソニーのコアビジネスとの関連性等を考慮し、その他の営業損(益)(純額)を計上しています。
その他の営業損(益)(純額)の内訳は次のとおりです。
(注)*1 注記6参照
*2 注記9参照
*3 注記26参照
*4 注記14,19及び20参照
(2) 研究開発費
2012年度及び2013年度の売上原価に計上された研究開発費は、それぞれ473,610百万円及び466,030百万円です。
(3) 広告宣伝費
2012年度及び2013年度の販売費及び一般管理費に計上された広告宣伝費は、それぞれ354,981百万円及び474,372百万円です。
(4) 物流費用
2012年度及び2013年度の販売費及び一般管理費に計上された製品の物流費用は、それぞれ63,160百万円及び62,871百万円で、ソニーグループ内での製品運搬費用も含まれています。
22 法人税等
国内及び海外における税引前利益(損失)及び法人税等の内訳は次のとおりです。
日本の法定税率と実効税率との差は次のとおり分析されます。
2014年3月、日本において改正税法が制定されました。この改正により、法人税率は引き下げられ、2014年度以降の法定税率は約36%となります。この改正は、ソニーの業績に重要な影響を与えませんでした。
税金費用の期間内配分に関する会計基準では、その他の包括利益を含む全ての利益項目を考慮して、継続事業から発生した損失へ配分される税金費用の戻し入れの金額を決定します。2013年度において、日本の当社とその連結納税グループ及びその他の一部の税務管轄では継続事業からの損失を計上した一方で、その他の包括利益を計上しました。その結果、ソニーはその他の包括利益から継続事業へ28,797百万円の税金費用の戻し入れを配分しました。なお、その他の包括利益の区分において税金費用が追加で同額計上されたため、税金引当の総額に変動はありません。上述の税務管轄においては引き続き、繰延税金資産に対して評価性引当金を計上しています。
繰延税金資産・負債の主な内訳は次のとおりです。
2012年度及び2013年度における評価性引当金の純増減額は、それぞれ63,014百万円の増加、96,283百万円の増加です。
ソニーは、入手可能な肯定的及び否定的証拠を比較衡量した結果、日本における当社とその連結納税グループ、米国のSony Americas Holding Inc.(以下「SAHI」)とその連結納税グループ、スウェーデンのSony Mobile Communications AB、英国のSony Europe Limited(以下「SEU」)及び他の税務管轄における一部の会社の繰延税金資産に対して評価性引当金を計上しています。繰延税金資産の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合、評価性引当金の計上により減額することが要求されます。したがって、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否は、繰延税金資産の回収可能性に関連するあらゆる肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより定期的に評価されます。この評価に関するマネジメントの判断は、それぞれの税務管轄ごとの当期及び累積損失の性質、頻度及び重要性、不確実な税務ポジションを考慮した将来の収益性予測、税務上の簿価を超える資産評価額、繰越欠損金の法定繰越可能期間、過去における繰越欠損金の法定繰越可能期間内の使用実績、繰越欠損金及び繰越税額控除の期限切れを防ぐために実行される慎重かつ実行可能な税務戦略を特に考慮します。
2012年度の評価性引当金の増加は、主に日本における当社とその連結納税グループ及びSEUにおいて継続的に損失を計上したことによるものです。なお、主として注記9で記載した米国本社ビルの売却益の影響により、米国における評価性引当金は減少しました。
2013年度の評価性引当金の増加は、主に日本における当社とその連結納税グループ及び米国のSAHIとその連結納税グループにおいて継続的に損失を計上したこと、ならびに海外の一部の子会社において繰延税金資産に対して評価性引当金を計上したことによるものです。
連結貸借対照表の各科目に含まれる純繰延税金資産・負債(評価性引当金控除後)は次のとおりです。
2014年3月31日現在、海外関係会社の未分配利益のうち将来配当することを予定していない1,148,782百万円に対しては税金引当を行っていません。また1991年11月の㈱ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下「SMEJ」)の公募による株式発行により計上された子会社株式売却益61,544百万円に対しては、税務戦略にもとづき所有株式の処分から発生する重大な課税を見込んでいないため税金引当を行っていません。2014年3月31日現在、これらの一時的差異にかかる未認識の繰延税金負債の金額を決定することは困難です。
2014年3月31日現在の税務上の繰越欠損金に対する繰延税金資産の総額は601,065百万円であり、その繰越欠損金は、様々な税務管轄で申告される予定の将来課税所得と相殺することが可能です。繰越可能期間が無期限の172,124百万円を除き、繰越欠損金の大部分は2014年度から2022年度まで繰越すことができます。その他の繰越欠損金については、税務管轄により最長20年まで繰越すことができます。
2014年3月31日現在の繰越税額控除に対する繰延税金資産の総額は、74,544百万円です。これらの繰越税額控除は、繰越可能期間が無期限の22,261百万円を除いて、主として9年まで繰越すことができます。
未認識税務ベネフィットの期首総額と期末総額との調整は次のとおりです。
未認識税務ベネフィットの総額の主な増減(解決を含む)は、MP&C分野、ゲーム分野、IP&S分野、HE&S分野、デバイス分野及びその他分野の特定の連結子会社間クロスボーダー取引に関する二国間事前確認制度(Bilateral Advance Pricing Agreements、以下「APAs」)の申請の結果を含む移転価格調整に関連しています。これらのAPAsは、租税条約で規定される二国間相互協議手続にもとづいた、ソニーと二ヵ国の税務当局間の合意を含んでいます。ソニーは見積もられた税金費用を、通常これらの手続の進捗や移転価格の税務調査の進捗に応じて見直し、必要に応じて見積りを調整しています。加えて、これらのAPAsは政府間協議による合意のため、最終結果がソニーの現時点における50%超の可能性で実現が見込まれる見積評価と異なる場合があります。
2012年度において、ソニーは、3,935百万円の支払利息及び367百万円の罰金の戻し入れを行いました。2013年3月31日現在、ソニーの利息及び罰金に関する負債の残高はそれぞれ9,252百万円及び3,707百万円です。
2013年度において、ソニーは、2,699百万円の支払利息の戻し入れ及び352百万円の罰金の計上を行いました。2014年3月31日現在、ソニーの利息及び罰金に関する負債の残高はそれぞれ6,553百万円及び4,060百万円です。
ソニーは世界中の様々な国、地域で営業活動を行っており、その税務申告書は、定期的に日本及び海外の税務当局の税務調査を受けています。いくつかの国、地域における、税務調査終了、現行の調査の結果、時効による消滅、及びソニーの税務ポジションの再評価などの結果により、今後の12ヵ月間で未認識税務ベネフィットは変動する可能性があります。ソニーは、今後の12ヵ月間で未認識税務ベネフィットが最大3,510百万円減少することを見込んでいます。
ソニーは、引き続き、2007年度から2013年度について、日本の税務当局による税務調査の対象となり、1998年度から2013年度について、米国を含む海外の税務当局による税務調査の対象となります。
23 基本的及び希薄化後EPSの調整表
2012年度及び2013年度における基本的及び希薄化後EPSの調整計算は次のとおりです。
2012年度及び2013年度において、希薄化後EPSの計算から除いた潜在株式数はそれぞれ17,272千株及び142,866千株です。2013年度においてはソニーが当社株主に帰属する当期純損失を計上したことから希薄化効果がないと認め、全ての潜在株式をこの計算から除外しています。2012年度においてはその権利行使価格が1年間における当社の普通株式の市場平均株価を上回っていたことから希薄化効果がないと認め、新株予約権に関する潜在株式をこの計算から除外しています。2012年11月に発行されたユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(ゼロクーポン)は、転換仮定法にもとづいて発行時点から希薄化後EPSの計算に含めています。
24 変動持分事業体
ソニーは、適宜、VIEとの間で各種の取り決めを結んでいます。これらの取り決めには、音楽制作事業における複数の合弁契約、米国における音楽出版事業、映画製作資金の調達及び生産の外部委託が含まれています。さらにソニーは、注記7に記載のとおり、VIEをともなう複数の売掛債権売却プログラムを設定しています。ソニーが第一受益者であると判断され、連結されているVIEは次のとおりです。
ソニーの米国における音楽制作子会社は音楽ソフトの制作及び製造に関連する会社との間で複数の合弁契約を締結しています。ソニーはこれらの合弁会社を再検討した結果、これらの合弁会社はVIEであると判断しました。定性的評価にもとづき、ソニーはこれらのVIEに資金を提供する責任を有し、多くの場合これらのVIEが利益を計上するまでの間、全ての損失を負担することから、これらのVIEの経済的成果に最も重要な影響を与える活動を指揮する力を持ち、またこれらのVIEの損失を負担する義務を負うと判断され、結果としてソニーはこれらのVIEの第一受益者と判断されています。ソニーの資産はこれらVIEの債務の返済に使用することはできません。2014年3月31日現在、これらのVIEの保有する資産合計及び負債合計は、総額でそれぞれ30,559百万円及び3,883百万円です。
ソニーの米国における音楽出版子会社は第三者投資家との合弁会社であり、VIEであると判断されました。この音楽出版子会社は音楽作品に関する権利を所有及び取得し、それらの音楽作品を活用及び市販し、著作権使用料や利用料を受領しています。その合弁会社の契約条件において、ソニーはその合弁会社によるあらゆる音楽出版権の取得及びいかなる運転資金の不足に対しても資金を提供する義務を有しています。さらに、第三者投資家は2016年12月15日まで最大23.1百万米ドルの年間配当を受け取ることが保証されています。定性的評価にもとづき、ソニーはその合弁会社に対し資金を提供する義務を負うことから、そのVIEの経済的成果に最も重要な影響を与える活動を指揮する力を持ち、またそのVIEの損失を負担する義務を負うと判断され、結果としてソニーはそのVIEの第一受益者と判断されています。
2014年3月31日現在、ソニーの連結貸借対照表に含まれている、そのVIEの保有する資産及び負債は次のとおりです。
ソニーが重要な変動持分を有するものの、ソニーがその第一受益者ではないVIEは以下のとおりです。
前述のソニーの音楽出版子会社の第三者投資家が2013年7月に実行したリファイナンスに関連して、ソニーは第三者投資家の債権者に対して、第三者投資家の債務不履行の際には、ソニーが最大290百万米ドルまで未払いの元本及び利子の返済を行う保証契約を発行しています。第三者投資家の債務はその音楽出版子会社の50%の所有持分によって担保されています。その保証契約の条件にもとづき、ソニーに支払義務が発生した場合には、ソニーはその債権者の担保債権に対する担保権を引き受けます。担保として使用されている第三者投資家の資産は、ソニーが重要な変動持分を有するVIEである別の信託が保有しています。定性的評価にもとづき、ソニーはその信託の経済的成果に最も重要な影響を与える活動を指揮する力を有していないことから、ソニーはその信託の第一受益者ではないと判断されています。その信託により保有されている資産には、第三者投資家が保有するその音楽出版子会社の50%の所有持分のみが含まれています。2014年3月31日現在、その信託によって保有されている資産の公正価値は290百万米ドルを超えています。
ソニーの映画分野における子会社は、特定の12作品に関する国際配給権の取得に関する合弁契約をVIEとの間で締結しています。その映画分野における子会社は、映画配給にともなう収入の一部を契約上定められた手数料として受領する見返りに12作品を国際的に配給する義務があり、かつ、その映画分野における子会社は全ての配給及びマーケティング費用を負担します。このVIEは合計406百万米ドルの資金調達により設立されています。そのうち、11百万米ドルについてはその映画分野における子会社からの出資、95百万米ドルについては外部の第三者投資家からの出資、残額は300百万米ドルの銀行信用枠により調達しています。契約上、その映画分野における子会社の出資11百万米ドルの払戻しは劣後しています。上記要因にもとづき、このVIEの活動を指揮する力を有し、損失及び残余利益の重要な金額を負担することから、その映画分野における子会社はこのVIEの第一受益者と判断されていました。2009年3月31日付で、銀行信用枠は失効し、また、第三者投資家は出資額95百万米ドルの払戻しを受けました。2009年5月11日、その映画分野における子会社は12作品に関する国際配給権をこのVIEから再取得し、このVIEは上記と同一条件で、これらの作品の分配金に対する持分相当額を受領しました。その映画分野における子会社はこのVIEから国際配給権を再取得した結果、このVIEの活動を指揮する力を有さず、損失及び残余利益の重要な金額を負担することが見込まれないことから、このVIEの第一受益者ではなくなったと判断されました。その映画分野における子会社はこのVIEの連結除外に際して、損益を認識していません。2012年4月11日、その映画分野における子会社は、このVIEの分配金に対する持分を22百万米ドルで取得しました。この取得の結果、VIEにこれらの映画作品の分配金に対する持分はなくなりました。
2010年1月、ソニーは主として液晶テレビを生産していたメキシコ子会社の持分の90.0%を、その他資産とともに、生産受託業者に売却しました。今後も生産活動を継続する事業体は過少資本であり、親会社からの資金提供に依存することから、VIEであると判断されています。定性的評価にもとづき、ソニーはこのVIEの経済的成果に最も重要な影響を与える活動を指揮する力を有さず、このVIEの損失を負担する義務がないことから、ソニーはこのVIEの第一受益者ではないと判断されています。売却と同時に、ソニーはVIE及びその親会社との間で契約を締結し、米国を含む特定の市場においてソニーが売却する液晶テレビの大部分を購入することを合意しました。2014年3月31日現在、このVIEに関連して前払費用及びその他の流動資産に未収入金17,817百万円及び買掛金19,453百万円がソニーの連結貸借対照表に計上されています。なお、ソニーの最大損失額は僅少と考えられます。
注記6に記載のとおり、2012年6月29日、当社の完全子会社を含む出資グループはEMI Music Publishingの買収を完了しました。この買収を達成するために、出資グループはDH Publishing, L.P.(以下「DHP」)を設立しました。さらに、DHPはソニーの米国音楽出版子会社と管理サービスを提供する契約(以下「管理契約」)を締結しました。DHPにおける多くの意思決定権限は持分に比例するのではなく、管理契約に組み込まれていることから、DHPはVIEと判断されました。管理契約の下では、ソニー以外の最大出資者が、楽曲の著作権の取得及び保有ならびにライセンス供与を含む、DHPに最も重要な影響を与える活動に関する意思決定に対する承認権限を有しています。これらの承認権限によって、ソニーとソニー以外の最大出資者の両者がこのVIEの活動を指揮する力を共有することになるため、ソニーはこのVIEの第一受益者ではありません。2014年3月31日現在、このVIEに関連する投資324百万米ドルと、買掛債務と相殺後の売掛債権12百万米ドルのみがソニーの連結貸借対照表に計上されています。ソニーの2014年3月31日時点での最大損失額は、連結貸借対照表に計上されている金額の総額である336百万米ドルです。
注記7に記載のとおり、一部の売掛債権売却プログラムにはVIEが関与しています。これらのVIEは全て銀行に関連する特別目的会社です。定性的評価にもとづき、ソニーはこれらのVIEの活動を指揮する力及び損失を負担する義務又は残余利益を受け取る権利がないことから、第一受益者ではないためこれらのVIEを連結対象とはしていません。なお、ソニーの最大損失額は僅少と考えられます。
25 企業結合
(1) Game Show Networkの取得
2011年3月、ソニーはGame Show Network(以下「GSN」)の支配持分を取得しました。同時に、ソニーはGSNの資本持分のさらに18%に関して、持分を売却する権利(プット権)を付与し、また持分を取得する権利(コール権)を取得しました。2012年9月、合弁相手の持分の継承者(以下「現投資家」)はプット権を行使し、ソニーは234百万米ドルでGSNの資本持分18%を取得しました(以下「GSN持分購入」)。2012年12月7日(以下「成立日」)、このGSN持分購入は規制当局等の承認を受け、成立しました。権利行使後、現投資家に対する234百万米ドルの支払い義務は、現投資家に117百万米ドルずつ2回に分けて行われ、成立日から各支払日までの年率10%の利息を加えて支払われます。2013年4月2日、ソニーは初回支払い額117百万米ドル及び利息4百万米ドルを現投資家へ支払いました。2013年12月13日、ソニーは2回目の支払い額117百万米ドル及び利息12百万米ドルを現投資家へ支払いました。上記に加え、購入・売却条項(バイ・セル条項)がソニー及び現投資家のGSNの資本持分に適用され、2015年4月1日を開始日とする60営業日に毎年行使される可能性があります。
(2) ソニーセミコンダクタにおける取得
2014年3月31日に当社の完全子会社であるソニーセミコンダクタ㈱(以下「SCK」)は、ルネサスエレクトロニクス㈱(以下「ルネサス」)から半導体製造設備及びその関連資産を現金・預金7,510百万円で取得しました。ソニーはこの取得によって、新たな生産拠点を設立し、CMOSイメージセンサーの生産能力の増強を図ります。取得価格は主に機械装置及びその他の有形固定資産に按分、計上されています。また、SCKは当取得の後、一定期間にわたるシステムLSIの製造・供給をルネサスより受託しました。これに伴い、SCKはルネサスから棚卸資産を取得しました。
支払われた対価が識別可能な有形資産に全て按分され、負債の引受もされなかったため、この取得に際して営業権は計上されていません。概算の補足情報(未監査)は、この取得の与える影響が軽微なため、開示を省略しています。
(3) その他の取得
2012年度においてソニーはその他いくつかの取得を行いました。支払われた対価の合計は、2012年8月10日に対価28,167百万円で取得したGaikaiを含めて39,022百万円であり、主として現金で支払われました。Gaikaiは高品質でインタラクティブなクラウドストリーミングプラットフォームを開発しており、カジュアルなコンテンツや高い描写力、没入感のあるゲームを含む幅広いコンテンツをストリーミングによりインターネット経由で様々な機器への提供が可能となります。将来変更される可能性がある重要な条件付対価はありません。Gaikaiを含む、これらの取得の結果、ソニーは営業権27,699百万円と無形固定資産11,511百万円を計上しました。
2013年度においてソニーはその他いくつかの取得を行いました。支払われた対価の合計は19,373百万円であり、主として現金で支払われました。将来変更される可能性がある重要な条件付対価はありません。これらの取得の結果、ソニーは営業権10,243百万円と無形固定資産10,965百万円を計上しました。
これらの取得に関して重要な仕掛研究開発費への価格割当はありません。全ての取得企業及び事業はそれぞれの取得日よりソニーの業績に連結されています。その他の取得は、個別ならびに総計で重要性がないため、業績(概算)は表示していません。
26 事業売却
(1) ケミカルプロダクツ関連事業
2012年9月28日、ソニーはデバイス分野に含まれていたケミカルプロダクツ関連事業を株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」)へ売却しました。本件取引の結果、ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社の全株式をはじめソニーが行ってきた国内外でのケミカルプロダクツ関連事業のDBJへの譲渡が完了しました。この売却により、ソニーは純額で52,756百万円を受領し、2012年度における連結損益計算書上、9,050百万円の売却益がその他の営業損(益)(純額)に計上されています。
(2) Gracenote
2014年1月31日、ソニーはその他分野に含まれていた完全子会社であるGracenote, Inc.の全ての保有株式について、一定の調整を条件として170百万米ドルでTribune Companyに売却しました。この売却により、純額で156百万米ドルを受領し、連結損益計算書上、54百万米ドルの売却益がその他の営業損(益)(純額)に計上されています。
(3) PC事業
2014年2月6日、ソニーはMP&C分野に含まれるPC事業において厳しい事業環境が続いていることを鑑み、戦略の見直しを行い、モバイル領域ではスマートフォン及びタブレットにリソースを集中し、最終的にはPC事業を収束することを発表しました。その結果、将来見積キャッシュ・フロー(純額)の現在価値にもとづき、2013年度においてソニーは長期性資産の減損を12,817百万円計上しました。さらにソニーは、2013年度において将来の生産終了にともなって発生した仕入先の発注済部品に対する補償費用8,019百万円を連結損益計算書上の売上原価、早期退職費用など7,278百万円を主として連結損益計算書上の販売費及び一般管理費に計上しました。これらはPC事業収束の決定に直接関連して発生した追加費用であり、構造改革費用として計上されています。これに加え、ソニーは2013年度において余剰となった手元部品在庫に対する評価減など17,391百万円を主として連結計算書上の売上原価に計上しました。また、その他分野において、ソニーはPC事業収束の決定の結果として発生した販売会社の規模縮小にともなう構造改革費用12,819百万円を主として連結損益計算書上の販売費及び一般管理費に計上しました。
同日の2014年2月6日、ソニーと日本産業パートナーズ株式会社(以下「JIP」)は、ソニーのPC事業をJIPの設立する新会社に譲渡することに関する意向確認書を締結しました。2014年3月31日時点では主要な条項や条件が交渉中であったため、関連する資産及び負債を売却予定資産として振替えていません。
27 共同契約
ソニーは、主として、映画分野の子会社において、他の1つ又は複数の活動のある参加者と共同で映画又はテレビ作品に対する資金調達、製作及び配給を行うための共同契約を締結し、この子会社と他の参加者が、所有によるリスクと便益を共有しています。これらの契約は共同製作・配給契約となります。
ソニーは、主として、映画又はテレビ作品のうち自社が保有し資金調達する部分のみを資産計上しています。ソニーと他の参加者は、主として、異なるメディア又はマーケットで作品を配給しています。ソニーが作品を配給したメディア又はマーケットで獲得した収益及び発生した費用は、主として、総額を計上しています。ソニーは、主として、他の参加者が作品を配給した際には、獲得した収益及び発生した費用の計上はしていません。ソニーと他の参加者は、主として、全てのメディア又はマーケットでの作品の配給から得た利益を分配しています。映画作品においては、ソニーが純額の受取人の場合、(1)他の参加者が配給したメディア又はマーケットからの利益におけるソニーへの分配金から(2)ソニーが配給したメディア又はマーケットからの利益における他の参加者への分配金を差し引き、純額を純売上高として計上しています。ソニーが純額の支払人の場合、純額を売上原価として計上しています。テレビ作品においては、他の参加者が配給したメディア又はマーケットからの利益のソニーへの分配金を売上として計上し、ソニーが配給したメディア又はマーケットからの利益における他の参加者への分配金を売上原価として計上しています。
2012年度及び2013年度において、これらの共同契約において、他の参加者に帰属すべき額として、それぞれ31,587百万円、16,359百万円が売上原価として計上され、他の参加者からソニーに帰属すべき額として、それぞれ12,538百万円、17,291百万円が純売上高に計上されました。
28 契約債務、偶発債務及びその他
(1) ローン・コミットメント
金融子会社は、顧客に対する貸付契約にもとづき、貸付の未実行残高を有しています。2014年3月31日現在、これらの貸付未実行残高は24,171百万円です。ローン・コミットメントの翌年度以降における支払予定額は見積もることはできません。
(2) パーチェス・コミットメント等
2014年3月31日現在のパーチェス・コミットメントは、合計で311,884百万円です。これらのうち、主要なものは次のとおりです。
映画分野の一部の子会社は、製作関係者との間で映画の製作及びテレビ番組の制作を行う契約を締結し、また第三者との間で完成した映画作品もしくはそれに対する一部の権利を購入する契約、スポーツイベントの放映権を購入する契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主として5年以内の期間に関するものです。2014年3月31日現在、これらの契約にもとづく支払予定額は125,268百万円です。
音楽分野の一部の子会社は、音楽アーティストならびに音楽ソフトやビデオの制作・販売会社との間に長期契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主として5年以内の期間に関するものです。2014年3月31日現在、これらの契約にもとづく支払予定額は60,121百万円です。
ソニーは、広告宣伝の権利に関する長期スポンサーシップ契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主に10年以内の期間に関するものです。2014年3月31日現在、当該長期契約にもとづく支払予定額は52,389百万円です。
パーチェス・コミットメントの翌年度以降5年間の各年度及びそれ以降の年度における支払予定額は次のとおりです。
上記に加え、ソニーは以下の契約債務を負っています。
2011年度において、ソニーは法人顧客から将来の供給に対する前受金を受領しました。前受金は、契約に定められた期間中の法人顧客に対する製品の売上代金に充当されます。2014年3月31日現在、この前受金の充当予定期間にもとづき、ソニーは流動負債のその他に28,432百万円、固定負債のその他に7,108百万円を計上しています。ソニーは、Standard & Poor's Ratings Services(以下「S&P」)又はMoody's Investors Services(以下「ムーディーズ」)による格付けの低下(S&Pは “BBB-”未満、又は、ムーディーズは2014年3月の条件改訂により”Baa3”から “Ba1”未満に緩和)を含む一定の条件に抵触した場合、前受金を一括返済する義務を負っています。
(3) 訴訟
2011年5月、当社の米国子会社であるSony Electronics Inc.は、米国司法省反トラスト局から二次電池事業に関する情報の提供を求める命令を受領しました。また、当社は、米国司法省、欧州委員会及びその他の国の当局が二次電池市場の競争状況に関する調査を開始したと理解しています。当社は、米国司法省から、調査が終了した旨の通知を受けていますが、欧州委員会及びその他の国の当局は引き続き調査を行っていると理解しています。また、当社及び一部の子会社が独占禁止法に違反していたと主張し、損害賠償その他の救済を求める多くの集団訴訟が、当該製品の直接・間接の購入者により米国その他の地域にて提起されています。しかしながら、これらの手続の段階に照らして、不利な判決、和解その他の解決により発生し得るこれら全てに関する損害額やその幅について見積りを行うことは現時点においては可能ではありません。
2011年前半以降、PlayStation®Network、Qriocity™及びSony Online Entertainment LLCのネットワークサービスならびにその他当社子会社のウェブサイトがサイバー攻撃を受けました。これらのサイバー攻撃に関して、2014年6月26日時点で、顧客個人情報又はクレジットカードの不正使用があった旨確認されたとの報告をソニーは受けておりません。しかしながら、サイバー攻撃の一部に関し、ソニーは、米国の複数の州の法務長官からの公式又は非公式な情報提供要求を含む多くの地域の当局からの問い合わせを受けております。さらに、当社及び一部の子会社は、米国その他の地域において多くの集団訴訟の被告になっています。なお、米国における集団訴訟に関する和解案が裁判所の初期的承認を得るために裁判所に提出されています。また、米国外の集団訴訟につき、一件は係属中ですが、その他の訴訟に関する和解契約はすでに裁判所により承認されています。しかしながら、これらの手続の段階に照らし、不利な判決、和解その他の解決により発生し得るこれら全てに関する損害額やその幅について見積りを行うことは現時点においては可能ではありません。
2009年10月、当社の米国子会社であるSony Optiarc America Inc.は、米国司法省反トラスト局から光ディスクドライブ事業に関する情報の提供を求める命令を受領しました。また、当社は、欧州委員会及びその他の国の当局が光ディスクドライブの競争状況に関する調査を開始したと理解しています。当社は、米国司法省から調査が終了した旨の通知を受け、その他のいくつかの国の当局による調査も終了していると理解していますが、欧州委員会を含むいくつかの国の当局は引き続き調査を行っていると理解しています。また、当社及び一部の子会社が独占禁止法に違反していたと主張し、損害賠償その他の救済を求める多くの訴訟(集団訴訟を含む)が、当該製品の直接・間接の購入者により米国その他の地域にて提起されています。しかしながら、これらの手続の段階に照らして、不利な判決、和解その他の解決により発生し得るこれら全てに関する損害額やその幅について見積りを行うことは現時点においては可能ではありません。
2013年11月、当社の米国子会社であるSony Electronics Inc.の顧客による破産申し立てに関連し、当該顧客からのSony Electronics Inc.に対する求償請求に関する事実審理(トライアル)の日程が2014年9月に設定されました。この手続の段階及び現在知り得るかぎりの情報にもとづき、本件に関して合理的に発生可能性のある損失がソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えることはないと考えています。
当社及び一部の子会社は、これらの他にも複数の訴訟の被告又は政府機関による調査の対象となっています。しかし、ソニーが現在知り得るかぎりの情報にもとづき、それらの訴訟その他の法的手続により生じ得る結果は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えることはないと考えています。
(4) 保証債務
2014年3月31日現在の通常の事業において提供される保証債務は、最大で41,282百万円です。保証債務のうち、主要なものは次のとおりです。
注記24に記載のとおり、ソニーは、米国における音楽出版子会社の第三者投資家が債務不履行となった場合、290百万米ドルを上限として、第三者投資家の未払利息を含めた債務残高を返済することを合意しています。第三者投資家の債務は、第三者投資家が保有するソニーの音楽出版子会社の50%の持分により担保されています。この合意にもとづき債務残高の返済を行う場合、ソニーは第三者投資家が保有する担保資産を承継することができます。2014年3月31日現在、この担保資産の公正価値は290百万米ドルを超えています。
上記に加え、2012年度及び2013年度の製品保証に関する負債の増減額は次のとおりです。
29 セグメント情報
以下の報告セグメントは、そのセグメントの財務情報が入手可能なもので、その営業利益(損失)が最高経営意思決定者によって経営資源の配分の決定及び業績の評価に通常使用されているものです。最高経営意思決定者は、個別の資産情報を使用してセグメント評価を行っていません。ソニーにおける最高経営意思決定者は、社長兼CEOです。
一部の組織変更にともない、過年度のIP&S分野及びその他分野の売上高及び営業収入、ならびにIP&S分野、その他分野及び全社(共通)及びセグメント間取引消去の営業利益(損失)を当年度の表示に合わせて組替再表示しています。
MP&C分野には、モバイル・コミュニケーションカテゴリー及びパーソナル・モバイルプロダクツカテゴリーが含まれています。IP&S分野には、デジタルイメージング・プロダクツカテゴリー及びプロフェッショナル・ソリューションカテゴリーが含まれています。HE&S分野には、テレビカテゴリー及びオーディオ・ビデオカテゴリーが含まれています。デバイス分野には、半導体カテゴリー及びコンポーネントカテゴリーが含まれています。映画分野には、映画製作、テレビ番組制作、メディアネットワーク事業が含まれています。音楽分野には、音楽制作、音楽出版、映像メディア・プラットフォーム事業が含まれています。金融分野は、日本市場における生命保険及び損害保険を主とする保険事業ならびに銀行業を行っています。その他分野は、主に日本においてインターネット関連サービス事業を行うソネット、ネットワーク事業、メディカル事業、ディスク製造事業等の様々な事業活動から構成されています。ソニーの製品及びサービスは、一般的にはそれぞれのオペレーティング・セグメントにおいて固有のものです。
【ビジネスセグメント情報】
売上高及び営業収入:
ゲーム分野におけるセグメント間取引は、主としてその他分野に対するものです。
デバイス分野におけるセグメント間取引は、主としてゲーム分野、IP&S分野に対するものです。
その他分野におけるセグメント間取引は、主として映画分野、音楽分野及びゲーム分野に対するものです。
全社(共通)及びセグメント間取引消去には、ブランド及び特許権使用によるロイヤルティ収入が含まれています。
セグメント別損益:
上記の営業利益(損失)は、売上高及び営業収入から売上原価、販売費・一般管理費及びその他の一般費用を差し引き、持分法による投資利益(損失)を加えたものです。
その他分野には、エムスリー株式に関連する売却益及び再評価益が含まれています。詳細は注記6に記載しています。
全社(共通)及びセグメント間取引消去には、各セグメントに配賦されない本社の構造改革費用及びPC事業の収束に付随して発生した販売会社の規模縮小にともなう構造改革費用が含まれています。また、ソニーモバイルの支配権取得時にエリクソンから取得した無形資産である知的財産権のクロスライセンス契約等の知的財産の償却費を含むその他本社費用が含まれています。加えて、全社(共通)及びセグメント間取引消去には、ニューヨーク市マジソン・アベニュー550番地の米国本社ビル及び「ソニーシティ大崎」の売却益が含まれています。詳細は注記9に記載しています。
HE&S分野のうち、液晶テレビが主要製品として含まれているテレビカテゴリーの、2012年度及び2013年度における営業損失は、それぞれ69,602百万円及び25,705百万円です。分野全体の実績に含まれる構造改革費用は製品カテゴリーには配賦されないため、テレビの営業損失には含まれていません。
その他の重要事項:
下記の表は、各セグメントにおける製品カテゴリー別の外部顧客に対する売上高及び営業収入の内訳を含んでいます。ソニーの経営陣は、各セグメントをそれぞれ単一のオペレーティング・セグメントとして意思決定を行っています。
【地域別情報】
2012年度及び2013年度における顧客の所在国別に分類した売上高及び営業収入、2013年3月31日現在及び2014年3月31日現在の有形固定資産(減価償却累計額控除後)は次のとおりです。
日本、米国ならびに中国以外の各区分に属する主な地域は次のとおりです。
(1) 欧州: イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、スペイン、スウェーデン
(2) アジア・太平洋地域: インド、韓国、オセアニア
(3) その他地域: 中近東/アフリカ、ブラジル、メキシコ、カナダ
売上高及び営業収入、有形固定資産(減価償却累計額控除後)に関して、欧州、アジア・太平洋地域、その他地域において個別には金額的に重要性のある国はありません。
報告セグメント間及び地域間の取引は、ソニーのマネジメントが独立企業間価格であると考えている価格で行っています。
2012年度及び2013年度において、単一顧客として重要な顧客に対する売上高及び営業収入はありません。
30 重要な後発事象
(1) 御殿山テクノロジーセンターの土地及び建物の一部売却
2014年4月30日、ソニーは御殿山テクノロジーセンターの土地及び建物の一部を、売却価額の合計23,163百万円で売却しました。2014年度第1四半期において、合計14,776百万円の売却益を連結損益計算書の「その他の営業損(益)(純額)」に計上し、収入額を連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「固定資産の売却」に含める見込みです。
(2) PC事業の譲渡
2014年5月2日、ソニーはJIPが設立するVAIO株式会社にソニーのPC事業及びその関連資産の一部を譲渡する契約を締結しました。取引の完了は2014年7月1日を予定しています。PC事業の収束にともなう損失は継続して発生する見込みですが、譲渡契約による重要な追加損益の発生は見込んでいません。
1 会計処理の原則及び手続ならびに連結財務諸表の表示方法
当社は、1961年6月、SECに米国預託証券(American Depositary Receipt)の発行登録を行い、1970年9月、ニューヨーク証券取引所に上場しています。前述の経緯により、当社は米国1934年証券取引所法第13条(Section 13 of the Securities Exchange Act of 1934)にもとづく継続開示会社となり、年次報告書(Annual report on Form 20-F)をSECに対し提出しています。
当社及び当社の連結子会社(以下「ソニー」)の連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められた会計基準による用語、様式及び作成方法(以下「米国会計原則」)によって作成されています。ソニーが採用している会計処理の原則及び手続ならびに連結財務諸表の表示方法のうち、日本における会計処理の原則及び手続ならびに表示方法(以下「日本会計原則」)と異なるもので重要性のあるものは以下のとおりです。ほとんどの違いは国内会社の会計処理によるもので、そのうち金額的に重要な修正及び組替項目については、米国会計原則による税引前利益(損失)に含まれる影響額を括弧内に表示しています。
(1) デリバティブ
特定の複合金融商品に関する会計基準にもとづき、保有する複合金融商品は当該金融商品全体に対して時価を評価し、その公正価値変動を損益に計上しています。(2012年度 6,520百万円の利益、2013年度 3,846百万円の利益)
(2) 保険事業の会計
新規保険契約の獲得に直接関連し、かつそれに応じて変動する費用のうち、回収できると認められるものについては繰り延べています。伝統的保険商品に関する繰延費用は、保障債務の計算と共通の基礎数値を用いて関連する保険契約の保険料払込期間にわたり償却されます。上記以外の保険商品に関する繰延費用は、見積期間にわたり関連する保険契約の見積粗利益に比例して償却されます。なお、日本会計原則においてはこれらの費用は、発生年度の期間費用として処理しています。(2012年度 20,110百万円の利益、2013年度 31,667百万円の利益)米国会計原則上、保険契約債務等は保険数理上の諸数値にもとづく平準純保険料式等により計算していますが、日本会計原則においては行政監督庁の認める方式により算定しています。(2012年度 53,111百万円の利益、2013年度 60,712百万円の利益)
(3) 営業権及びその他の無形固定資産
営業権及び耐用年数が確定できない無形固定資産は償却をせず、年一回第4四半期及び減損の可能性を示す事象又は状況の変化が生じた時点で減損の判定を行っています。(2012年度 31,911百万円の利益、2013年度 22,797百万円の利益)
(4) 持分法による投資利益(損失)の会計処理区分
持分法による投資利益(損失)は、持分法適用会社の事業の大部分をソニーの事業と密接不可分なものと考えて営業利益(損失)の前に区分して表示しています。なお、日本会計原則において持分法による投資利益(損失)は、営業外収益又は営業外費用の区分に表示されています。
(5) 変動持分事業体の連結
変動持分事業体(以下「VIE」)とされる事業体のうち、ソニーがその第一受益者であると判定されたVIEを連結しています。
(6) 法人税等に関する会計処理
繰延税金資産の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合に、評価性引当金の計上により減額されています。繰延税金資産の回収可能性については、関連するあらゆる肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否を定期的に評価しています。また、税務申告時にある税務処理を採用することによって生じる税金費用の減少が、50%以上の可能性で税務当局に認められないと考えられる場合には、税金引当を計上しています。
(7) セール・アンド・リースバック
セール・アンド・リースバック取引において、固定資産を売却した後、賃借人としてリース契約を締結し、オペレーティング・リースとして会計処理する場合、当該固定資産にかかる売却益は、リース契約期間中の最低支払リース料の現在価値を超える部分についてのみ売却時に一括利益計上し、残額は繰り延べております。(2012年度 40,072百万円の損失、2013年度 10,377百万円の利益)
(8) 支配喪失に関する会計処理
連結子会社に対する支配を喪失した場合、残余持分を支配喪失時における公正価値で再測定し、再評価差額を損益として認識しています。(2012年度 117,216百万円の利益)
2 営業活動の内容
ソニーは、様々な一般消費者向け、業務向け及び産業向けのエレクトロニクス製品・部品ならびにゲーム機及びゲームソフトを開発、設計、制作、製造、販売しています。ソニーの主要な生産施設は日本を含むアジアにあります。ソニーは、また、特定の製品の製造を外部の生産受託業者に委託しています。ソニーの製品は世界全地域において、販売子会社及び資本関係のない各地の卸売り業者ならびにインターネットによる直接販売により販売されています。ソニーは、映画作品及びテレビ番組の製作又は制作、買付、配給ならびにテレビ及びデジタルのネットワークオペレーションを行っています。ソニーは、また、音楽ソフトの企画、制作、製造、販売ならびに楽曲の詞及び曲の管理及びライセンスを行っています。さらに、ソニーは、日本の生命保険子会社及び損害保険子会社を通じた保険事業、日本のインターネット銀行子会社を通じた銀行ビジネスなどの様々な金融ビジネスに従事しています。以上に加え、ソニーは、日本におけるネットワークサービス関連事業、広告代理店事業に従事しています。
3 主要な会計方針の要約
(1) 主要な会計方針
1 連結の基本方針ならびに関連会社に対する投資の会計処理
ソニーの連結財務諸表は、当社、当社が過半数の株式を所有する子会社の勘定、ソニーが支配持分を有するジェネラル・パートナーシップ、その他の事業体及びソニーを主たる受益者とする変動持分事業体を含んでいます。連結会社間の取引ならびに債権債務は、全て消去しています。ソニーは、支配力を有していないが事業又は財務の方針に重要な影響を行使し得る、すなわち通常20%以上50%以下の持分を有する関連会社への投資に対し持分法を適用しています。また、ソニーが支配持分を有しないジェネラル・パートナーシップ及びリミテッド・パートナーシップに対する投資についても投資先の活動に少なからぬ影響を及ぼす場合(通常3%から5%を超える持分)には、持分法が適用されます。ソニーの持分が極めて僅少であるため、実質的にソニーが投資先の活動に影響を持たないパートナーシップに対する投資には、原価法を適用しています。持分法適用会社に対する投資には、未分配損益に対するソニーの持分額を取得価額に加減算した金額を計上しています。これらの投資に関する損益は税引後の金額で計上され、未実現内部利益を控除した金額が連結営業利益(損失)に含まれています。個別の投資の価値が下落し、その下落が一時的でないと判断される場合には、公正価値まで評価減しています。
連結子会社あるいは持分法適用会社は、公募、第三者割当、あるいは転換社債の転換によりソニーのこれらの会社に対する1株当たりの持分額を超える、あるいは下回る価格で、第三者に対して株式を発行することがあります。このような取引について、ソニーの持分の変動により発生する損益は、持分の変動があった年度に計上しています。
子会社に対する支配権の喪失により発生する損益は、残余持分の公正価値への再評価にしたがって計上される一方、支配権を維持し続ける連結子会社に対する持分の変動については資本取引として処理され、損益は計上されません。
連結子会社及び持分法適用会社に対する投資原価が当該会社の純資産額のソニーの持分を超える場合、その金額は、取得時点における公正価値にもとづき、識別可能な各資産及び負債に配分しています。投資原価が当該被投資会社の純資産額のソニーの持分を超える金額のうち、特定の資産及び負債に配分されなかった部分は、投資額の一部として営業権に計上しています。
2 見積りの使用
米国会計原則にしたがった連結財務諸表の作成は、決算日における資産・負債の報告金額及び偶発資産・負債の開示、報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要とします。最も重要な見積りは、投資有価証券の評価、在庫の評価、長期性資産の公正価値、営業権及び無形固定資産の公正価値、企業結合により取得した資産及び引受負債の公正価値、製品保証に関する負債、年金及び退職金制度、繰延税金資産、不確実な税務ポジション、繰延映画製作費、保険関連の債務の算定、評価に使用される見積りを含みます。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
3 外貨換算
海外子会社及び関連会社の財務諸表項目の換算において、資産及び負債は決算日の為替相場によって円貨に換算し、収益及び費用はおおむね取引発生時の為替相場によって円貨に換算しています。その結果生じた換算差額は、累積その他の包括利益の一部として表示しています。段階取得に関する企業結合の会計基準にしたがい、過去から保有している資本持分を再評価する際に、純投資の売却又は清算が完了していない、もしくは実質的に清算が完了していない場合には、累積の外貨換算調整額は、累積その他の包括利益の構成要素として維持されます。
外貨建金銭債権及び債務は決算日の適切な為替相場によって換算し、その結果生じた為替差損益は当年度の損益に計上しています。
4 現金・預金及び現金同等物
現金・預金及び現金同等物は、表示された金額で容易に換金され、かつ満期日まで短期間であるために利率の変化による価値変動リスクが僅少なもので、取得日から3ヵ月以内に満期の到来する流動性の高い全ての投資を含んでいます。
5 市場性のある負債及び持分証券
売却可能証券に区分された、公正価値が容易に算定できる負債証券及び持分証券は、その公正価値で計上されており、未実現評価損益(税効果考慮後)は累積その他の包括利益の一部として表示されています。売買目的証券に区分される負債証券及び持分証券は公正価値で計上されており、未実現評価損益は損益に含まれています。満期保有目的の負債証券は償却原価で計上されています。売却可能証券又は満期保有目的の個々の証券について、一時的な減損を認識した場合を除き公正価値まで評価減を損益に計上しています。実現した売却損益は平均原価法により計算し損益に反映しています。
ソニーは、個々の有価証券の一時的でない減損を判定するため、投資ポートフォリオを定期的に評価しています。公正価値の下落が一時的であるか否かを判断するにあたっては、公正価値が取得原価を下回っている期間及びその程度、発行企業の財政状態、業績、事業計画及び将来見積キャッシュ・フロー、公正価値に影響するその他特定要因、発行企業の信用リスクの増大、ソブリンリスクならびに公正価値の回復が見込まれるのに十分な期間までソニーが保有し続けることができるか否かなどを考慮します。
公正価値が容易に算定できる売却可能証券の減損の判定において、公正価値が長期間(通常6ヵ月間)取得価額に比べ20%以上下落した場合、その公正価値の下落が一時的でないと推定されます。この基準は、その公正価値の下落が一時的でない有価証券を判定する兆候として採用されています。公正価値の下落が一時的でないと推定された場合でも、下落期間又は下落率を上回る、公正価値の下落が一時的であることを裏付ける十分な根拠があれば、この下落は一時的であると判断されます。一方で、公正価値の下落が20%未満又は長期間下落していない場合でも、公正価値の下落が一時的でないことを示す特定要因が存在する場合には、減損が認識されることがあります。
満期保有目的の負債証券に一時的でない減損が発生した場合、損益に認識される一時的でない減損の金額は、この負債証券を売却する意思があるかどうか、又は償却原価まで価値を回復する前にこの負債証券の売却が必要となる可能性の方が高いかどうかに左右されます。負債証券がこのいずれかの基準を満たす場合、損益に認識される一時的でない減損金額は、減損測定日における負債証券の償却原価と公正価値の差額全額です。これらの2つの基準を満たさない負債証券の一時的でない減損については、損益に認識される正味金額は償却原価とソニーの将来キャッシュ・フローの最善の見積りを、負債証券の減損前における計算上の実効金利を用いて割り引くことにより計算される正味現在価値の差額にあたる信用損失です。減損測定日における負債証券の公正価値と正味現在価値の差額は累積その他の包括利益に計上されます。一時的でない減損が損益に認識された負債証券の未実現損益は累積その他の包括利益の独立した項目として計上されます。
6 非上場会社の持分証券
非上場会社の持分証券は公正価値が容易に算定できないため、主に取得原価で計上されています。非上場会社に対する投資の価値が下落したと評価され、その下落が一時的でないと判断される場合は投資の減損を認識し、公正価値まで評価減を行います。減損の要否の判定は、経営成績、事業計画及び将来の見積キャッシュ・フローなどの要因を考慮して決定されます。公正価値は、割引キャッシュ・フロー、直近の資金調達状況の評価及び類似会社との比較評価などを用いて算定しています。
7 貸倒引当金
回収可能性に疑義のある債権に対して貸倒引当金を計上しています。支払いが遅延している債権に対しては、顧客ごとに未収額の調査を行うことにより、係争あるいはその他回収可能性の問題を有する顧客を把握しています。貸倒引当金の計算にあたり、過去の回収率に加え継続的な信用リスク評価にもとづいて顧客の信用力を判断しています。
8 棚卸資産
モバイル・プロダクツ&コミュニケーション(以下「MP&C」)分野、ゲーム分野、イメージング・プロダクツ&ソリューション(以下「IP&S」)分野、ホームエンタテインメント&サウンド(以下「HE&S」)分野、デバイス分野、音楽分野及び映画(繰延映画製作費を除く)分野における棚卸資産は、時価を超えない取得原価で評価しており、先入先出法を適用している一部の子会社の製品を除き、平均法によって計算しています。なお、時価は正味実現可能価額(すなわち、通常の事業過程における見積販売価格から、合理的に予測可能な完成又は処分までの費用を控除した額)によって決定されます。ソニーは、正味実現可能価額を算出する際に、通常の売上利益を考慮していません。
9 未収入金
ソニーは、部品組立業者のために組立部品を含む物品を調達しており、未収入金には、この部品組立業者との間の物品手配に関連する債権を含んでいます。当該債権は関連する再購入の際に決済されます。収益又は利益はこれらの取引において計上されません。通常ソニーは後に完成品もしくは一部組立品として、棚卸資産を部品組立業者から再購入しています。
10 繰延映画製作費
繰延映画製作費は、映画作品及びテレビ番組の両方にかかる直接製作費、間接製作費及び取得費用を含み、未償却残高あるいは見積公正価値のいずれか低い価額により長期性資産として計上されています。繰延映画製作費の償却及び見積分配金債務の計上は、作品ごとの予想総収益に対する各年度の収益割合に応じて行われます。繰延映画製作費は、ソニーの世界的なチャネル・ネットワークで放映される買付作品から成るテレビ放映権も含み、ライセンス期間が開始されテレビ放映ができる状態にある場合にこれらの放映権が認識されます。テレビ放映権は、未償却残高あるいは正味実現可能価額のいずれか低い価額で表示され、使用見込時期によって短期又は長期性資産として計上され、そして使用見込にもとづき又は耐用年数にもとづく定額法により、場合に応じて適切に償却されます。繰延映画製作費の公正価値及びテレビ放映権の正味実現可能価額の計算に使用される見積りは、将来の需要と市況に関する前提条件にもとづき設定され、定期的に見直されています。
11 有形固定資産及び減価償却
有形固定資産は取得原価で表示しています。有形固定資産の減価償却費は定額法を採用し、これらの資産の見積耐用年数(建物及び構築物については2年から50年、機械装置及びその他の有形固定資産については2年から10年の期間)にもとづき、計算しています。多額の更新及び追加投資は、取得原価で資産計上しています。維持費、修繕費及び少額の更新、改良に要した支出は発生時の費用として処理しています。
12 営業権及びその他の無形固定資産
営業権及び耐用年数が確定できない非償却性無形固定資産は償却せず、年一回第4四半期及び減損の可能性を示す事象又は状況の変化が生じた時点で減損の判定を行います。営業権及び非償却性無形固定資産の減損判定において、ソニーは報告単位及び非償却性無形固定資産の公正価値がその帳簿価額を下回る可能性が50%超でないことを証明できる事象又は状況の存在についての定性的評価を最初に行うことが認められています。報告単位とは、ソニーの場合、オペレーティング・セグメントあるいはその一段階下のレベルを指します。ソニーは、報告単位及び非償却性無形固定資産の公正価値がその帳簿価額を下回る可能性が50%超であると判断しない場合、その後の営業権及び非償却性無形固定資産の減損判定を行う必要がなくなります。しかしながら、ソニーが定性的評価を行わない場合は、二段階での手続により減損判定を行う必要があります。2014年3月31日において、ソニーは営業権の定性的評価を行わず、二段階での手続により減損判定を行いました。
第一ステップは、報告単位の見積公正価値とその報告単位の営業権を含む帳簿価額とを比較することにより、減損の可能性を判定するために行われます。報告単位の公正価値がその帳簿価額を上回る場合、その報告単位の営業権は減損していないとみなされ、第二ステップは行われません。報告単位の帳簿価額がその公正価値を上回る場合には、減損金額を測定するため、営業権の減損判定のための第二ステップを行います。営業権の減損判定のための第二ステップでは、報告単位の営業権の公正価値と帳簿価額を比較し、帳簿価額がその公正価値を超過する場合には、その超過分を減損損失として認識します。報告単位及び非償却性無形固定資産の公正価値は通常、割引キャッシュ・フロー分析により算定しています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来キャッシュ・フロー固有のリスクを反映した割引率、永続成長率、類似企業の決定、類似企業に対してプレミアムあるいはディスカウントが適用されるべきかどうかの決定等の多くの見積り及び前提を使用します。将来キャッシュ・フローの見積りに加えて、報告単位の公正価値を決定する際の将来キャッシュ・フローに使用する最も重要な前提は、割引率と、割引キャッシュ・フロー分析に使用するターミナル・バリューを決定する際に適用される永続成長率の二つです。営業権の減損判定のための割引キャッシュ・フロー分析に使用された割引率は、それぞれの報告単位に対する特定リスク要因と同様に、市場及び産業データを考慮します。ターミナル・バリューを決定するためにそれぞれの報告単位に使用される永続成長率は、一部の報告単位はより長期の予測期間を使用するものの、通常は当初の3ヵ年予測期間の後、過去の経験、市場及び産業データにもとづいて設定しています。
報告単位の一部が売却される場合、営業権は相対的公正価値法により売却される事業に按分されます。
償却対象となる無形固定資産は、主に特許権、ノウハウ、ライセンス契約、顧客関係、商標、販売用ソフトウエア、社内利用ソフトウエア、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト、テレビ放送委託契約からなっています。特許権、ノウハウ、ライセンス契約、商標、販売用ソフトウエア及び社内利用ソフトウエアは、主に3年から10年の期間で均等償却しています。顧客関係、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト及びテレビ放送委託契約は、主に10年から40年の期間で均等償却しています。
13 資産計上したソフトウエア
販売、リースその他の方法で市場に出されるソフトウエアの技術的実現可能性を確立することに関連して発生した費用は、その発生時点において、研究開発費として売上原価に計上しています。技術的実現可能性が確立した後、ソフトウエアの完成までに発生した費用については資産計上するとともに、おおむね3年のソフトウエアの見積耐用年数にわたって償却し、売上原価で計上しています。ゲームのソフトウエアの技術的実現可能性は、プロダクトマスターが完成したときに確立します。それ以前に発生した開発費の資産化は、開発の早期段階において技術的実現可能性があると認められるものに限定しています。ソフトウエアの未償却原価については、関連するソフトウエア製品の将来の収益獲得により回収可能であるかについて、決算日にて定期的な見直しを行っています。
アプリケーション開発段階で社内利用ソフトウエアのために発生した費用は、資産計上するとともに、見積耐用年数にわたって定額法で主に販売費及び一般管理費として償却しています。初期プロジェクト段階及び導入後に発生した費用は発生時に費用計上しています。
14 繰延保険契約費
新規保険契約の獲得に直接関連し、かつそれに応じて変動する費用のうち、回収できると認められるものについては繰り延べています。繰り延べの対象となる新規契約費用は、保険契約募集手数料(費用)、診査及び調査費用等から構成されます。繰延保険契約費については、資産計上した金額が見込粗利益及び保険料から保険給付金及び事業費を控除した額の現在価値を超えていないことを検証するために、少なくとも年1回、回収テストが行われます。伝統的保険商品に関する繰延費用は、保障債務の計算と共通の基礎数値を用いて関連する保険契約の保険料払込期間にわたり償却されます。上記以外の保険商品に関する繰延費用は、見積期間にわたり関連する保険契約の見積粗利益に比例して償却されます。
15 製品保証引当金
ソニーは、収益認識時点で製品保証引当金を計上しています。製品保証引当金は、売上高、見積故障率及び修理単位あたりのアフターサービス費の見積額にもとづいて計算されています。製品保証引当金の計算に用いられた見積り・予測は定期的に見直されています。
MP&C分野、ゲーム分野、IP&S分野及びHE&S分野の一部の子会社は、一定の対価の受領をともなう製品保証延長サービスを提供しています。このサービスの提供により顧客から受領した対価については繰延処理を行うとともに、その保証期間にわたって定額法により収益を認識しています。
16 保険契約債務
保険契約債務は、保険契約者に対する将来の予測支払額の現在価値として計上されています。これらの債務は将来の資産運用利回り、罹患率、死亡率及び契約脱退率等の要因についての予測にもとづき平準純保険料式の評価方法により算定されます。これらの見積り・予測は定期的に検証されています。また、保険契約債務には一部の非伝統的な生命保険及び年金保険契約における最低保証部分に対する債務を含んでいます。
17 生命保険ビジネスにおける契約者勘定
生命保険ビジネスにおける契約者勘定に関する負債は、貸借対照表日時点での契約者の給付に生じた契約の価値を表しています。負債は一般的に累積的な積立額に付与利息を加え、契約者の引出額と残高に対して課せられるその他の手数料を差し引いたものです。
18 長期性資産の減損
ソニーは、営業権及び耐用年数が確定できない無形固定資産を除く、保有して使用される長期性資産及び処分される予定の長期性資産について、個々の資産又は資産グループの帳簿価額が回収できなくなる可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合には、帳簿価額の回収可能性の見直しを行っています。保有して使用される長期性資産については、帳簿価額と現在価値に割引く前の将来見積キャッシュ・フローを比較することにより減損の有無が検討されます。このキャッシュ・フローが、資産又は資産グループの帳簿価額を下回った場合、帳簿価額が見積もられた公正価値を超過する金額について、減損損失が当年度に認識されます。売却以外の方法で処分される予定の資産は、処分されるまでは保有して使用される資産とみなされます。売却される予定の長期性資産は、帳簿価額もしくは公正価値から売却費用を差し引いた金額のいずれか小さい金額で計上され、減価償却は行われません。公正価値は将来見積キャッシュ・フロー(純額)の現在価値、又は比較可能な市場価格により算定しています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来見積キャッシュ・フローに固有のリスクを反映した割引率、永続価値(ターミナル・バリュー)を決定する際に適用される永続成長率、適切な市場における比較対象の決定、比較対象に対してプレミアムあるいはディスカウントが適用されるべきかどうかの決定など多くの見積り・前提を使用します。
19 公正価値による測定
ソニーは、測定日に市場参加者間で行われる通常の取引において、資産の譲渡の対価として受け取ると想定される金額又は負債を移転する際に支払うと想定される金額である出口価格にもとづき公正価値を測定しています。
公正価値による測定に関する会計基準は、市場における観察可能性の程度にもとづき、評価に使用する基礎データの階層を決定しています。観察可能な基礎データは、独立した情報源から入手した市場データを反映したものですが、観察不能な基礎データは、市場参加者が資産あるいは負債を評価する際に通常使用すると想定される仮定を用いてソニーが独自に推定しているものです。過大なコストや手間をかけない範囲で観察可能な市場データが利用可能である場合には、観察可能な市場データが利用されています。全ての公正価値は下記3段階のレベルのいずれかで報告されますが、報告されるレベルは公正価値の測定に重要な影響を及ぼす基礎データのレベルのうち最も低いレベルにもとづき決定されます。公正価値の3段階のレベルは次のとおりです。
レベル1
重要な基礎データが活発な市場における同一の資産・負債の未調整の取引価格
レベル2
重要な基礎データがレベル1以外の観察可能なデータ
例えば、活発な市場における類似商品の取引価格、活発でない市場における同一又は類似商品の取引価格、全ての重要な基礎データが活発な市場で観察可能な場合のモデル計算による評価が含まれています。
レベル3
1つあるいは複数の重要な基礎データが観察不能
ソニーは、活発な市場における取引価格が調整を加えることなく利用可能である場合には、それを利用して公正価値の測定を行い、その項目をレベル1に分類しています。取引価格が利用できない場合には、金利、為替レート、オプションのボラティリティ等、直近の市場もしくは独立した情報源から入手した市場パラメータを使用し、ソニー内部で組成した評価手法にもとづいて公正価値を測定しています。ソニー内部で組成したモデルを使用して評価した項目は、評価に使用した重要な基礎データのうち、最も低いレベルに合わせてレベルの分類が行われます。一部の金融資産・負債については、ソニー内部で組成した価格との比較検証を含む評価手続にもとづいて、証券業者から得た指標価格や投資顧問会社から入手した定性的な基礎データ等の第三者の価格を使用し、公正価値を測定しています。また、ソニーは公正価値を測定する際に、取引相手及びソニーの信用力を考慮しています。ソニーは、ネッティング契約の締結や、与信限度の設定を通じ信用リスクの残高及び取引相手の信用力を積極的にモニターすることに加え、取引相手を各国の大手銀行や主要な金融機関に限定することにより、第三者に対する信用リスクを軽減する努力をしています。
レベル間の移動は、移動が生じた各四半期連結会計期間の期首に生じたとみなしています。
20 デリバティブ
全てのデリバティブは公正価値により貸借対照表上、資産又は負債として総額で計上されています。デリバティブの公正価値の変動は、対象となるデリバティブがヘッジとして適格であるか否か、また適格であるならば公正価値変動もしくはキャッシュ・フロー変動のいずれをヘッジするために利用されているかにもとづき、直ちに損益もしくは累積その他の包括利益の一部として資本の部に計上されています。
特定の複合金融商品に関する会計基準は、分離して個別に会計処理することが要求される組込デリバティブを内包するあらゆる複合金融商品について、公正価値の再評価を選択することを認めるものです。公正価値評価方法の選択は、個別の金融商品ごとに認められ、一度選択した評価方法は変更することができません。一部の金融子会社が保有する組込デリバティブをともなう複合金融商品は、複合金融商品全体として公正価値で評価しています。複合金融商品は、負債証券として注記8に記載されています。
ソニーが保有するデリバティブはデリバティブ商品及びヘッジ活動に関する会計基準にもとづき、下記のとおり区分され、会計処理されています。
公正価値ヘッジ
認識された資産及び負債、もしくは未認識の確定約定の公正価値変動に対するヘッジとして指定され、かつ有効なデリバティブの公正価値変動は損益に計上され、関連するヘッジ対象資産及び負債の公正価値変動による損益を相殺しています。
キャッシュ・フローヘッジ
予定取引、もしくは認識された資産及び負債に関連するキャッシュ・フロー変動リスクに対するヘッジとして指定され、かつ有効なデリバティブの公正価値変動は当初、その他の包括利益に計上され、ヘッジ対象取引が損益に影響を与える時に損益に振替えられています。公正価値変動のうち、ヘッジの効果が有効でない部分は直ちに損益に計上されています。
ヘッジとして指定されないデリバティブ
ヘッジとして指定されていないデリバティブの公正価値変動は直ちに損益に計上されています。
ヘッジの有効性の評価
ヘッジ会計を適用する場合には、ソニーは様々なヘッジ活動を行う際のリスク管理目的及び方針を文書化するとともに、ヘッジとして指定される全てのデリバティブとヘッジ対象との間のヘッジ関係を文書化しています。ソニーは公正価値ヘッジもしくはキャッシュ・フローヘッジとして指定されるデリバティブを貸借対照表上の特定の資産及び負債、又は特定の予定取引と紐付けています。ソニーはまた、ヘッジの開始時及び継続期間中において、ヘッジとして指定されたデリバティブがヘッジ対象の公正価値変動もしくはキャッシュ・フロー変動を相殺するのに高度に有効かどうかの評価を行っています。デリバティブがヘッジとして高度に有効でないと認められた場合には、ヘッジ会計は中止されます。ヘッジの効果が有効でない部分があった場合は、その部分は直ちに損益に計上されます。
21 株価連動型報奨制度
ソニーは、株式報酬に関する会計基準にしたがい、株価連動型報奨制度について、公正価値にもとづく評価方法による費用処理を行っています。この費用は主に販売費及び一般管理費として計上されています。公正価値は、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデルを使用し、付与日時点で測定されています。ソニーは見積失効率を控除し、役務提供を受けた期間にわたって、段階的に権利が確定する新株予約権の費用を認識しています。失効率は権利確定期間の大半が経過したストック・オプションプランの経験値にもとづいて見積もられています。
22 収益認識
MP&C分野、ゲーム分野、IP&S分野、HE&S分野、デバイス分野及び音楽分野の収益は、取引を裏付ける説得力のある証拠が存在し、物品が移転もしくはサービスが提供され、販売価格が固定もしくは確定可能であり、回収可能性が合理的に確保された時点で認識されます。移転は物品の所有権及び所有に関わるリスクと便益が実質的に顧客に移転した時点(引渡時点)で生じるものと考えられます。なお、契約上顧客による検収が必要な取引については、検収が完了した時点、又は検収猶予期間が終了した時点で売上を計上しています。また、予想される返品及びセールス・インセンティブを控除して売上を計上しています。
顧客との収益契約には、製品、サービス及びソフトウエアのあらゆる組合わせから成る複数の提供物が含まれます。その例には、販売促進物を受け取る権利が付与されているエレクトロニクス製品の売上等が含まれています。少なくとも一つの提供物が従来のソフトウエア収益認識基準の対象外であるソニーの複数の製品・サービス等を提供する契約に関して、提供済みの製品・サービス等が顧客にとって単独で価値を有し、未提供の製品・サービス等が引渡し又は履行される可能性が高く、それらの製品・サービス等が実質的にソニーの管理下にある場合、それらの提供物は個別の会計単位として識別されます。次に、収益はそれぞれの会計単位の相対的な販売価格にもとづき配分されます。その相対的な販売価格は、初めに売り手固有の客観的証拠(以下「VSOE」)が存在する場合は、そのVSOEにもとづき決定されます。次にVSOEが存在しない場合は、対第三者販売価格による証拠(以下「TPE」)にもとづき決定されます。最後にVSOE及びTPEの両方とも存在しない場合は、見積販売価格(以下「ESP」)にもとづき決定されます。VSOEは個別に販売されている提供物に付けられている価格、もしくは個別に販売されていない場合、関連する権限を持つマネジメントによって設定された価格に限定されます。またそのマネジメントによって設定された価格は一旦設定されると、提供物を個別に市場投入する前に変更されないと想定される価格です。TPEはソニー又はいずれかの競合他社が同じような状況に置かれた顧客にほぼ置き換え可能な製品又はサービスを単独で販売する場合の価格です。ESPはソニーがその提供物を単独で通常販売すると仮定した場合に、ソニーが取引を行う価格です。ESPの決定に際して、ソニーはその提供物の売上、原価、利益率分析及び返品率、競合他社及びソニーの価格決定方法、また顧客の視点等を含む全ての関連する情報を考慮しています。
ソニーが販売する一部のソフトウエアは、顧客に対して無償で限定的オンライン機能を提供しています。これらはソフトウエア全般に付随する一般的な機能であり、重要性がないと考えられます。したがって、これらの限定的オンライン機能を有するソフトウエアに関連する収益は繰り延べていません。ソフトウエアのオンライン機能又は追加機能がソフトウエアに対して重要な機能の追加と考えられる場合には、収益及び売上原価は6ヵ月間の見積サービス期間にわたり認識されます。
映画分野における収益は、取引を裏付ける説得力のある証拠が存在し、販売価格が固定もしくは確定可能であり、回収可能性が合理的に確保された時点で認識されます。映画分野における劇場映画収益は、劇場での上映に合わせて計上しています。映画作品及びテレビ番組の放映にかかるライセンス契約による収益は、それらの放映に対する制限がなくなり、放映可能となった時点で計上しています。DVD及びブルーレイディスクにかかる売上高は、販売業者が販売可能となった時点で、予想される返品及びセールス・インセンティブを控除して計上しています。テレビ広告収入は、広告が放映された時点で認識されます。テレビチャネルネットワークに支払われた有料放送料金は、サービスが提供された時点で収益を認識しています。
生命保険子会社が引受ける保険契約は、ほとんどが長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険及び傷害・医療保険契約から構成されています。これらの契約から稼得する保険料収入は、保険契約者からの払込の期日が到来した時点で、収益として認識しています。
利率変動型終身保険、一時払学資保険及び生命保険リスクのないその他の保険契約から受入れた保険料は、生命保険ビジネスにおける契約者勘定に計上しています。これら保険契約から稼得する収益は、保険契約期間にわたり認識される契約管理手数料からなり、金融ビジネス収入に含まれています。
損害保険子会社が引受ける保険契約は、短期契約に分類され、主に自動車保険契約から構成されています。これらの契約から稼得する保険料収入は、保険契約の期間にわたり保障金額の比率に応じて認識しています。
売上は、通常、顧客から徴収し政府機関へ納付される税金との純額で計上されます。
23 売手が買手に与えた対価に関する会計処理
セールス・インセンティブもしくは買手に対する対価の支払い、すなわち特定のプロモーション期間中の価格下落を補填する費用、店頭における製品展示スペース確保のために支払われる費用、小売業者が費やした広告宣伝費に関して、ソニーがその一部を負担するものについては売上高の控除として計上しています。なお、ソニーが対価の支払いと交換に識別可能な便益(製品又はサービス)を受け、かつその便益の公正価値が合理的に見積もられ、買手が費消した金額を証明する文書を受け取っている場合は、販売費及び一般管理費として計上しています。2012年度及び2013年度において、買手に対する対価の支払いは、主に販売促進のための無料配送費及び小売業者が費やした広告宣伝費の一部をソニーが負担する費用であり、販売費及び一般管理費に計上された金額は、それぞれ14,643百万円及び12,112百万円です。
24 売上原価
売上原価に分類される費用は製品の製作と生産に関連するもので、材料費、外注加工費、有形固定資産の減価償却費、無形固定資産の償却費、人件費、研究開発費ならびに映画作品及びテレビ番組に関連する繰延映画製作費の償却費などが含まれます。
25 研究開発費
研究開発費は売上原価に計上されており、研究及び製品の開発にかかる人件費、またその他の直接経費及び間接経費などが含まれます。
研究開発費は発生時に費用化しています。
26 販売費及び一般管理費
販売費に分類される費用は製品の販売促進と販売にかかる費用で、広告宣伝費、販売促進費、運賃、製品保証費用などが含まれます。
一般管理費には役員報酬、人件費、有形固定資産の減価償却費、販売、マーケティング及び管理部門のオフィス賃借料、貸倒引当金繰入額ならびに無形固定資産の償却費などが含まれます。
27 金融ビジネス費用
金融ビジネス費用は、責任準備金の繰入額、繰延保険契約費の償却の他、金融ビジネス子会社の人件費、有形固定資産の減価償却費及び支払賃借料等の営業費用を含んでいます。
28 広告宣伝費
広告宣伝費は選定されたメディアにおいて広告宣伝が行われた時点で費用化しています。
29 物流費用
製品の運賃、荷役料、保管料及びソニーグループ内の運搬費用等の大部分は販売費及び一般管理費に含まれています。例外として、映画分野では、映画の製作又はテレビ番組の制作、及びこれらの配給に必要な構成要素として、上記の費用は売上原価に計上されています。原材料や仕掛品の運賃、仕入受取費用、検査費用及び保管料等のソニーの物流ネットワークに関わるその他の全ての費用は売上原価に含まれています。また、顧客が負担する物流費用は純売上高に含まれています。
30 法人税等
法人税等は、連結損益計算書上の税引前利益、子会社及び持分法適用会社の将来配当することを予定している未分配利益について計上される繰延税金負債にもとづいて計算されています。資産・負債の帳簿価額と税務上の価額との間の一時差異に対する繰延税効果について、資産・負債法を用いて繰延税金資産・負債を認識しています。
繰延税金資産の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合、評価性引当金の計上により減額することが要求されます。したがって、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否は、繰延税金資産の回収可能性に関連するあらゆる肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより定期的に評価されます。この評価に関するマネジメントの判断は、それぞれの税務管轄ごとの当期及び累積損失の性質、頻度及び重要性、不確実な税務ポジションを考慮した将来の収益性予測、税務上の簿価を超える資産評価額、繰越欠損金の法定繰越可能期間、過去における繰越欠損金の法定繰越可能期間内の使用実績、繰越欠損金及び繰越税額控除の期限切れを防ぐために実行される慎重かつ実行可能な税務戦略を特に考慮します。
ソニーは、税務申告において採用した、あるいは採用する予定の不確実な税務ポジションに起因する未認識の税務ベネフィットに関する資産・負債を計上しています。ソニーは、未認識税務ベネフィットを含む法人税等に関する利息と罰金を、連結損益計算書の支払利息と法人税等にそれぞれ含めています。ソニーの納税額は、様々な税務当局による継続的な調査によって、更正処分などの影響を受ける可能性があります。加えて、いくつかの重要な移転価格税制の案件に関する事前確認申出を受けて、それぞれの国の税務当局同士が現在交渉しています。不確実な税務ポジションから起こり得る結果に対するソニーの見積りは、判断を必要とし、また高度な見積りが要求されます。ソニーは、税務調査の対象となる全ての年度の税務ポジションについて、決算日における事実、状況、及び入手可能な証拠にもとづき評価し、税務ベネフィットを計上しています。ソニーは、税務調査において50%超の可能性をもって認められる税務ポジションに関する税務ベネフィットについて、完全な知識を有する税務当局との合意において50%超の可能性で実現が期待される金額を計上しています。ソニーは、50%以上の可能性で認められないと考えられる場合には、税務ベネフィットを計上していません。しかしながら、税務調査の終了、異なる税務管轄の税務当局間の交渉の結果、新しい法規や判例の公表、又は、その他の関連事象による、税金債務の見積りの減額又は増額によって、ソニーの将来の業績は、影響を受ける可能性があります。結果として、ソニーの未認識税務ベネフィットの金額及び実効税率は、大きく変動する可能性があります。
31 1株当たり当社株主に帰属する当期純利益(損失)(以下「EPS」)
基本的EPSは各算定期間の普通株式の加重平均発行済株式数にもとづいて計算されます。希薄化後EPSは、新株発行をもたらす権利の行使や約定の履行あるいは新株への転換によって起こる希薄化の影響を考慮して計算されます。当社株主に帰属する当期純損失の場合は全ての潜在株式をこの計算から除いています。
(2) 新会計基準の適用
貸借対照表の相殺に関する開示
2011年12月、米国財務会計基準審議会(Financial Accounting Standards Board、以下「FASB」)は米国会計原則及び国際財務報告基準に準拠した貸借対照表の比較可能性を向上させることに加え、企業の財政状態にネッティング契約が与える影響を財務諸表利用者がより理解することを可能にするため、ネッティング契約についての情報を開示することを要求する新規会計基準を公表しました。さらに2013年1月、FASBは新規会計基準によって要求される貸借対照表の相殺の開示の適用範囲を明確化しました。ソニーは、2013年4月1日からこの基準を遡及適用しています。この基準は開示のみに影響するため、この基準の適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響はありませんでした。
非償却性無形固定資産の減損会計
2012年7月、FASBは非償却性無形固定資産の減損判定を簡素化する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準は、企業が定量的な減損判定の実施の必要性を判断する基礎として、非償却性無形固定資産が減損になる可能性が50%超であるかを判断するため、最初に定性的要素の評価を行うオプションを与えています。この新規会計基準により、企業は、定性的評価にもとづき非償却性無形固定資産を減損する可能性が50%超であると判断しない限り、その公正価値の算定をする必要がなくなります。この新規会計基準は、2012年9月15日より後に開始する連結会計年度における年次及び期中の減損判定に適用されます。ソニーは、2013年4月1日からこの基準を適用しています。この基準の適用がソニーの業績及び財政状態に与える重要な影響はありませんでした。
累積その他の包括利益からの組替えに関する開示
2013年2月、FASBは累積その他の包括利益からの組替金額に関する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準により、累積その他の包括利益から全額を当期純利益へ組み替えることが要求された場合は、累積その他の包括利益からの重要な組替えを構成要素ごとに報告することが要求されます。一方、同一の報告期間において全額を当期純利益へ組み替えることが要求されない金額については、その金額について追加的な詳細を提供する他の開示との相互参照が要求されます。ソニーは、2013年4月1日から将来にわたってこの基準を適用しています。この基準は開示のみに影響するため、この基準の適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響はありませんでした。
(3) 最近公表された会計基準
報告日現在で債務総額が確定している連帯債務契約から生じる債務
2013年2月、FASBは報告日現在で債務総額が確定している連帯債務契約から生じる債務に関する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準は、連帯債務を負う各報告企業に対し、報告日現在で確定している連帯債務の総額のうちのそれぞれの部分を、共同債務者の間で支払うことに合意した額に加え他の共同債務者の代わりに支払うことを見込む額として測定することを要求しています。この基準は、2014年4月1日からソニーに適用されます。この基準の適用はソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
特定の子会社もしくは外国企業内の資産グループ又は外国企業に対する投資の認識中止における親会社の累積外貨換算調整額の会計処理
2013年3月、FASBは特定の子会社もしくは外国企業内の資産グループ又は外国企業に対する投資の認識中止における親会社の累積外貨換算調整額の会計処理に関する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準は、親会社が外国企業に対する投資の一部又は全部を売却する場合、子会社又は外国企業内に存在するビジネスにかかる純資産グループに対する支配を喪失する場合、もしくは、外国企業を段階的に取得する場合に累積外貨換算調整額を損益認識する際に適用される規定を明確化し、実務における多様性を解消しています。この基準の適用後、ソニーは、外国企業を段階的に取得する場合に、持分法適用会社にかかる累積外貨換算調整額を損益認識する可能性があります。この基準は、2014年4月1日から将来にわたってソニーに適用されます。この基準の適用による影響は、この基準の適用される取引の性質及び重要性に左右されます。
繰越欠損金、類似の税務欠損金、又は繰越税額控除が存在する場合の未認識税務ベネフィットの表示
2013年7月、FASBは繰越欠損金、類似の税務欠損金、又は繰越税額控除が存在する場合の未認識税務ベネフィットの表示に関する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準は、特定の要件を満たした場合に、未認識税務ベネフィットを、繰越欠損金、類似の税務欠損金又は繰越税額控除にかかる繰延税金資産から控除して表示することを要求しています。この基準は、2014年4月1日からソニーに適用されます。この基準の適用はソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
非継続事業の表示及び企業の構成要素を処分する際の開示
2014年4月、FASBは非継続事業の表示に関する要求を変更し、また、追加の開示を要求する新規会計基準を公表しました。この基準によると、非継続事業としての表示は、企業の事業及び財務状況に主要な影響を及ぼすような戦略的な事業転換を示す処分があった場合にのみ要求されます。また、この基準は非継続事業ならびに非継続事業の報告要件をみたさない企業の重要な構成要素の処分に関して追加の開示を要求しています。この基準は、2015年4月1日からソニーに適用されます。この基準の適用による影響は、この基準の適用される取引の性質及び重要性に左右されます。
顧客との契約から生じる収益
2014年5月、FASBは顧客との契約から生じる収益に関する新規会計基準を公表しました。この新規会計基準により、収益認識に関する現行の規定は、多くの特定の産業に関する基準を含め、全て置き換えられます。この基準は、2017年4月1日からソニーに適用されます。この基準の適用による影響は、移行方法と共に評価中ですが、この基準が適用される取引の形態、性質及び重要性に左右されます。
(4) 勘定科目の組替再表示
2012年度の連結財務諸表の一部の金額を、2013年度の表示に合わせて組替再表示しています。この組替再表示には、2014年3月31日からの社内利用ソフトウエアに関連する表示及び開示の変更を含みます。この変更にともない、資産計上した社内利用ソフトウエアを連結貸借対照表上、その他長期資産から無形固定資産に組み替えました。また、社内利用ソフトウエアの償却費を連結キャッシュ・フロー計算書上、営業活動のその他から有形固定資産の減価償却費及び無形固定資産の償却費(繰延保険契約費の償却を含む)へ組み替えました。これにともない、注記10及び注記29の一部の情報についても組替再表示しています。
(5) 過年度調整
ソニーは、2013年度において過年度の財務数値の一部を見直しました。従来、ユニバーサル保険契約から生じる収益のうち大部分は、サービスに対して手数料が稼得されるにつれて、保険契約期間にわたって認識していました。一方、将来の保険債務及び保険契約者への将来サービスの提供を考慮した後の残余部分は僅少であり、手数料受領時に収益認識していました。見直し後においては、当該部分についても、保険契約期間にわたって認識します。これによるソニーの業績及び財政状態への影響は過去の各期間においては軽微であるものの、累積的影響の重要性に鑑み、過年度の財務数値を以下のとおり見直しました。また、これにともない、過去に開示済みの子会社における間接税の計算に関しても過年度の財務数値を見直しました。
連結貸借対照表
| 項目 | 2013年3月31日 | |
| 調整前(百万円) | 調整後(百万円) | |
| 繰延保険契約費 | 460,758 | 465,499 |
| 繰延税金(固定負債) | 373,999 | 369,919 |
| 保険契約債務その他 | 3,540,031 | 3,535,532 |
| 生命保険ビジネスにおける契約者勘定 | 1,693,116 | 1,715,610 |
| 利益剰余金 | 1,102,297 | 1,094,775 |
| 未実現有価証券評価益(純額) | 107,061 | 109,079 |
| 非支配持分 | 483,412 | 479,742 |
連結損益計算書
| 項目 | 2012年度 | |
| 調整前(百万円) | 調整後(百万円) | |
| 金融ビジネス収入 | 1,004,623 | 999,276 |
| 金融ビジネス費用 | 855,971 | 854,221 |
| 営業利益 | 230,100 | 226,503 |
| 税引前利益 | 245,681 | 242,084 |
| 繰延税額 | 65,771 | 64,664 |
| 当期純利益 | 104,176 | 101,686 |
| 非支配持分に帰属する当期純利益 | 61,142 | 60,146 |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 43,034 | 41,540 |
1株当たり情報
| 項目 | 2012年度 | |
| 調整前(円) | 調整後(円) | |
| 基本的 | 42.80 | 41.32 |
| 希薄化後 | 40.19 | 38.79 |
連結包括利益計算書
| 項目 | 2012年度 | |
| 調整前(百万円) | 調整後(百万円) | |
| 当期純利益 | 104,176 | 101,686 |
| 未実現有価証券評価益 | 66,844 | 68,609 |
| 非支配持分に帰属する包括利益 | 82,909 | 82,619 |
| 当社株主に帰属する包括利益 | 243,614 | 243,179 |
連結キャッシュ・フロー計算書
| 項目 | 2012年度 | |
| 調整前(百万円) | 調整後(百万円) | |
| 当期純利益 | 104,176 | 101,686 |
| 有形固定資産の減価償却費及び無形固定資産の償却費 (繰延保険契約費の償却を含む)* | 330,554 | 376,735 |
| 繰延税額 | 65,771 | 64,664 |
| 保険契約債務その他の増加 | 438,371 | 434,786 |
| その他(営業活動によるキャッシュ・フロー)* | 7,224 | △37,122 |
| 金融ビジネスにおける顧客預り金の増加(純額) | 232,561 | 237,908 |
(注)* 社内利用ソフトウエアに関連する表示及び開示の変更を含みます。(注記3(4)参照)
4 棚卸資産
棚卸資産の内訳は次のとおりです。
| 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | |
| 項目 | 金額(百万円) | 金額(百万円) |
| 製品 | 489,519 | 495,865 |
| 仕掛品 | 85,631 | 85,361 |
| 原材料・購入部品 | 134,904 | 152,717 |
| 計 | 710,054 | 733,943 |
5 繰延映画製作費
繰延映画製作費の内訳は次のとおりです。
| 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | |
| 項目 | 金額(百万円) | 金額(百万円) |
| 映画製作: | ||
| 既公開 | 90,716 | 98,645 |
| 完成、未公開 | 2,420 | 37,720 |
| 製作・開発中 | 111,365 | 63,910 |
| テレビ製作: | ||
| 既公開 | 49,651 | 56,461 |
| 製作・開発中 | 2,820 | 2,664 |
| テレビ放映権 | 37,189 | 48,798 |
| 控除: 棚卸資産に含まれる1年以内償却予定のテレビ放映権 | △24,072 | △32,399 |
| 計 | 270,089 | 275,799 |
ソニーは、2014年3月31日現在の既公開作品にかかる未償却残高のうち約92%が、3年以内に償却されると見積もっています。2014年3月31日現在の既公開及び完成作品にかかる繰延映画製作費のうち約114,000百万円は1年以内に償却される予定です。また、未払金・未払費用に含まれる未払分配金債務約115,000百万円は1年以内に支払われる予定です。
6 関連当事者取引
ソニーは、重要な影響力を行使し得る関連会社への投資に対し持分法を適用しています。また、ソニーが支配力を有しないジェネラル・パートナーシップ及びリミテッド・パートナーシップに対する投資についても、投資先の活動に少なからぬ影響を及ぼす場合(通常3%から5%を超える持分)、持分法が適用されます。2012年度及び2013年度現在、個別に重要な投資はありません。
重要な持分法適用関連会社の財務情報及び連結財務諸表との調整項目を含む、持分法適用関連会社から提供された情報にもとづく合算・要約財務情報は次のとおりです。
貸借対照表
| 区分 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 流動資産 | 254,606 | 307,726 |
| 固定資産 | 513,104 | 716,159 |
| 流動負債 | 205,749 | 235,618 |
| 固定負債及び非支配持分 | 308,410 | 501,893 |
| 持分比率 | 20%-50% | 20%-50% |
損益計算書
| 区分 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 売上高及び営業収入 | 193,405 | 306,383 |
| 営業利益(損失) | △14,759 | △1,064 |
| 株主に帰属する当期純利益(損失) | △26,026 | △15,195 |
| 持分比率 | 20%-50% | 20%-50% |
2012年6月29日、当社の完全子会社を含む出資グループはEMI Music Publishingの買収を完了しました。この買収を達成するために、出資グループはDH Publishing, L.P.(以下「DHP」)を設立し、DHPはEMI Music Publishingを総額2,200百万米ドルで取得しました。ソニーはNile Acquisition LLCを通じてDHPに対して320百万米ドルを投資し、39.8%の持分を取得しました。Nile Acquisition LLCは、ソニーとソニーの米国音楽出版子会社の第三者投資家との合弁会社で、ソニーが74.9%の持分を保有しています。さらに、DHPはソニーの米国音楽出版子会社と管理サービスを提供する契約を締結しました。ソニーはDHP持分について持分法を適用しています。DHPはVIEと判断されますが、この詳細については注記24に記載しています。
2013年2月25日、ソニーは連結子会社であるエムスリー株式会社(以下「エムスリー」)について、ソニーが保有するエムスリーの株式(886,908株)のうち95,000株を現金対価14,236百万円で第三者への売却を完了しました。この現金対価は、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「その他」に含まれています。この売却にともない、ソニーが保有するエムスリーの株式はエムスリーの発行済株式総数の49.8%となり、ソニーはエムスリーを連結除外しました。2012年度において、ソニーは122,160百万円の利益を連結損益計算書のその他の営業損(益)(純額)に計上しています。この利益のうち、117,216百万円はこの売却後にソニーが継続して保有するエムスリー残余持分791,908株の公正価値への再評価(売却日の終値使用)によるものです。2013年9月17日、ソニーは追加でエムスリーの株式155,000株(エムスリーの発行済株式総数の9.75%)を現金対価37,799百万円で第三者への売却を完了しました。この現金対価は、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「その他」に含まれています。この売却に伴い、2013年度において、ソニーは12,793百万円の利益を連結損益計算書のその他の営業損(益)(純額)に計上しています。上記による売却及びその後のエムスリーによる追加株式発行により、ソニーの株式保有比率は39.41%に減少しましたが、ソニーは引き続きエムスリーの大株主として、同社と医療を含む特定のビジネス分野での協業の可能性を追求していきます。なお、ソニーはエムスリーの残余持分について、持分法を適用しています。
2014年3月31日現在、エムスリーに対するソニーの投資簿価は、エムスリーの純資産に対するソニーの持分相当額を91,316百万円上回っています。この超過額の大部分は、エムスリー残余持分の公正価値への再評価によるものであり、識別可能な有形資産及び無形資産に按分されています。この無形資産は主にエムスリーの医療ウェブ・ポータルに関連しています。超過額のうち特定の資産に按分されなかった残余価値は、投資残高の一部の営業権として認識しています。無形資産として按分された金額は、それぞれの見積耐用年数(主に10年)にわたって定額法で償却し、税効果考慮後の金額を持分法による投資利益(損失)に計上しています。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在、上記のエムスリーを除き、関連会社の純資産に対するソニーの持分相当額と関連会社に対するソニーの投資簿価との間に重要な差異はありません。
2014年3月31日現在、エムスリーの簿価と株式の東京証券取引所における市場価格はそれぞれ105,778百万円及び107,892百万円です。これを除き、2013年3月31日及び2014年3月31日現在、株式の市場価格を持つ持分法適用会社はありません。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在、持分法適用関連会社の数は、それぞれ101社及び107社です。
持分法適用関連会社との取引残高及び取引高は次のとおりです。
| 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | |
| 科目 | 金額(百万円) | 金額(百万円) |
| 売掛金 | 7,294 | 8,271 |
| 買掛金 | 880 | 1,030 |
| キャピタル・リース未払金 | 27,485 | 71,345 |
| 2012年度 | 2013年度 | |
| 科目 | 金額(百万円) | 金額(百万円) |
| 売上高 | 18,565 | 23,647 |
| 仕入高 | 1,725 | 1,533 |
| 支払リース料 | 25,523 | 38,919 |
日本のリース会社であるSFIリーシング㈱(以下「SFIL」)は、2010年11月の事業分割後、ソニーが34%を保有し持分法を適用しています。2012年度と2013年度において、ソニーは機械装置の一部についてSFILとの間でセール・アンド・リースバック取引を行いました。詳細は注記9に記載しています。
2012年度及び2013年度における持分法適用関連会社からの配当金は、それぞれ2,360百万円及び2,840百万円です。
7 金融資産の移転
下記の取引はソニーが売掛債権に対する支配を放棄したことから、金融資産の譲渡に関する会計基準にもとづき、売却として会計処理されます。下記に記載のあるケースを除き、これらの取引における売却損益は僅少です。ソニーは売却した売掛債権に対するサービスを継続していますが、売掛債権回収にかかるコストは僅少であるため、サービス負債を計上していません。2012年度及び2013年度を通じて、下記の売却取引からの現金受領にともなうサービス報酬を含むキャッシュ・フローの純額は僅少です。一部のプログラムにおける取引では、売却代金の一部について、関連する債権が回収されるまで留保し繰り延べることが要求されます。留保し繰り延べた売却代金の一部は当初、割引キャッシュ・フローモデルを使用して公正価値で計上され、その他の流動資産又はその他の資産に含まれます。留保し繰り延べた売却代金の評価においては、キャッシュ・フローの割引率、計上時期及び金額が重要となります。
ソニーは米国において売掛債権売却プログラムを設定しており、ソニーのエレクトロニクス事業に関する米国子会社が、一度に最大150百万米ドルの契約上適格な売掛債権を銀行に売却することができます。このプログラムにおける取引では、売却代金の一部について、関連する債権が回収されるまで留保し繰り延べることが要求されており、2013年3月31日時点及び2014年3月31日時点の残高はそれぞれ4,462百万円、6,405百万円です。ソニーは、これらの債権が営業活動の成果であり、かつ短期的な性質上関連する金利リスクは僅少であることから、これらの債権の回収を、連結キャッシュ・フロー計算書上、営業活動によるキャッシュ・フローに含めています。ソニーが2012年度及び2013年度を通じて売却した売掛債権の合計額ならびにこれらの売却により繰り延べられた売却代金及び繰り延べられた売却代金の回収額は次のとおりです。
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 売却した売掛債権の合計額 | 355,872 | 247,863 |
| 繰り延べられた売却代金 | 8,098 | 36,678 |
| 繰り延べられた売却代金の回収額 | 20,608 | 35,196 |
2013年度、ソニーは米国において、映画分野の子会社が最大596百万米ドルの契約上適格な売掛債権を銀行に売却することができる売掛債権売却プログラムを設定しました。このプログラムにおける取引により、ソニーは2013年度を通じて1,394百万円の売却益をその他の収益に計上しました。このプログラムにおける取引では、売却代金の一部について、関連する債権が回収されるまで留保し繰り延べることが要求されており、2014年3月31日時点の残高は22,188百万円です。ソニーが2013年度を通じて売却した売掛債権の合計額ならびにこれらの売却により繰り延べられた売却代金及び繰り延べられた売却代金の回収額は次のとおりです。
| 項目 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | |
| 売却した売掛債権の合計額 | 53,720 |
| 繰り延べられた売却代金 | 22,188 |
| 繰り延べられた売却代金の回収額 | ― |
ソニーは日本国内のエレクトロニクス事業において複数の売掛債権売却プログラムを設定しており、一度に最大57,990百万円の契約上適格な売掛債権を売却することができます。ソニーはこのプログラムにより、銀行の所有・運営する特別目的会社に、取引先との約定回収期間が売掛債権売却後190日を超えない売掛債権を売却することができます。ソニーは2012年度及び2013年度を通じてそれぞれ合計105,888百万円及び75,808百万円の売掛債権の売却を行いました。
ソニーは金融分野において複数の売掛債権売却プログラムを設定しており、特定の子会社が一度に最大24,000百万円の契約上適格な債権を売却することができます。金融子会社はこのプログラムにより、銀行の所有・運営する特別目的会社に、取引先との約定回収期間が債権売却後180日を超えない債権を売却することができます。ソニーは2012年度及び2013年度を通じてそれぞれ合計89,700百万円及び1,950百万円の債権の売却を行いました。
2012年度及び2013年度、ソニーはエレクトロニクス事業において、欧州の一部子会社が保有するユーロを中心とした複数通貨建の売掛債権、及び北米の一部子会社が保有するドルを中心とした複数通貨建の売掛債権を対象とした、アンコミットメントベースの売掛債権売却プログラムを設定しました。このプログラムにより、ソニーは契約上適格な、取引先との約定回収期間が売掛債権売却後190日を超えない売掛債権を、銀行又は銀行に関連する特別目的会社に売却することができます。一度に売却できる債権は、2014年3月31日現在、円貨ベースで最大約216,000百万円です。ソニーは2012年度及び2013年度を通じてそれぞれ合計66,020百万円及び337,442百万円の売掛債権の売却を行いました。
上記のうち一部の売掛債権売却プログラムにはVIEが関与しています。(注記24参照)
8 有価証券及び投資有価証券
有価証券及び投資有価証券に含まれる負債証券及び持分証券は主に金融分野に含まれ、そのうち売却可能証券及び満期保有目的証券に区分されるものの取得原価、未実現評価損益及び公正価値は次のとおりです。
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | ||||||
| 取得原価 (百万円) | 未実現 評価益 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 取得原価 (百万円) | 未実現 評価益 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | |
| 売却可能証券 | ||||||||
| 負債証券 | ||||||||
| 日本国債 | 1,106,265 | 114,806 | △463 | 1,220,608 | 1,130,397 | 113,684 | △28 | 1,244,053 |
| 日本地方債 | 66,553 | 643 | △1 | 67,195 | 62,670 | 468 | △7 | 63,131 |
| 日本社債 | 210,519 | 1,715 | △70 | 212,164 | 168,275 | 984 | △8 | 169,251 |
| 外国社債 | 425,892 | 17,502 | △620 | 442,774 | 434,570 | 16,547 | △182 | 450,935 |
| その他 | 20,607 | 4,431 | △2 | 25,036 | 27,587 | 3,684 | △17 | 31,254 |
| 1,829,836 | 139,097 | △1,156 | 1,967,777 | 1,823,499 | 135,367 | △242 | 1,958,624 | |
| 持分証券 | 89,079 | 44,443 | △997 | 132,525 | 84,074 | 91,977 | △34 | 176,017 |
| 満期保有目的証券 | ||||||||
| 日本国債 | 3,876,600 | 545,188 | - | 4,421,788 | 4,398,018 | 418,845 | △3 | 4,816,860 |
| 日本地方債 | 7,195 | 432 | - | 7,627 | 6,222 | 373 | - | 6,595 |
| 日本社債 | 28,918 | 3,571 | - | 32,489 | 28,030 | 2,705 | - | 30,735 |
| 外国国債 | - | - | - | - | 16,359 | 847 | △1 | 17,205 |
| 外国社債 | 52,738 | 20 | - | 52,758 | 56,284 | 19 | - | 56,303 |
| 3,965,451 | 549,211 | - | 4,514,662 | 4,504,913 | 422,789 | △4 | 4,927,698 | |
| 合計 | 5,884,366 | 732,751 | △2,153 | 6,614,964 | 6,412,486 | 650,133 | △280 | 7,062,339 |
2012年9月28日、当社はオリンパス株式会社(以下「オリンパス」)と業務提携契約及び資本提携契約を締結しました。この資本提携契約の条項にもとづき、オリンパスは、当社を割当先とする第三者割当による新株式発行を2回に分け実施し、普通株式34,387,900株を1株当たり1,454円で発行しました。当社は2012年10月23日、第1回第三者割当(13,100,000株)引受に関して19,047百万円の払込みを行い、オリンパスの総議決権の4.35%を取得しました。さらに当社は2013年2月22日、第2回第三者割当(21,287,900株)引受に関して30,953百万円の払込みを行い、オリンパスの総議決権の7.07%を取得しました。その結果、オリンパスの総議決権に対する当社の議決権の保有割合は11.46%に増加しました。オリンパスに対する投資は、売却可能証券のうち持分証券に区分されています。
下記の表は、2014年3月31日現在における売却可能証券及び満期保有目的証券に区分される負債証券の取得原価及び公正価値を、契約上の償還期限別に示したものです。
| 2014年3月31日 | 売却可能証券 | 満期保有目的証券 | ||
| 取得原価 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 取得原価 (百万円) | 公正価値 (百万円) | |
| 1年以内 | 207,511 | 217,917 | 9,290 | 9,314 |
| 1年超5年以内 | 428,698 | 434,953 | 14,117 | 14,696 |
| 5年超10年以内 | 255,872 | 271,122 | 43,590 | 47,734 |
| 10年超 | 931,418 | 1,034,632 | 4,437,916 | 4,855,954 |
| 合計 | 1,823,499 | 1,958,624 | 4,504,913 | 4,927,698 |
2012年度及び2013年度における売却可能証券の売却収入は、それぞれ143,437百万円及び207,574百万円です。これらの売却収入のうち平均原価法にもとづく実現総利益はそれぞれ46,865百万円及び9,015百万円であり、実現総損失はそれぞれ527百万円及び703百万円です。
有価証券に含まれる売買目的証券に区分される持分証券、負債証券の残高は、2013年3月31日及び2014年3月31日現在、それぞれ530,787百万円及び623,667百万円です。
ソニーは通常の事業において、多くの非上場会社の株式を長期の投資有価証券として保有し、これらは投資有価証券その他に含まれています。非上場会社に対する投資残高は、2013年3月31日及び2014年3月31日現在、それぞれ68,329百万円及び54,808百万円です。非上場会社の持分証券は公正価値が容易に算定できないため、主に取得原価で計上されています。
主として金融分野において保有する売買目的有価証券に関して、2012年度及び2013年度において、ソニーはそれぞれ72,793百万円及び59,137百万円の未実現評価益を計上しました。売買目的有価証券の公正価値の変動は、主に連結損益計算書上、金融ビジネス収入に計上されています。
下記の表は、2013年3月31日及び2014年3月31日現在におけるソニーの保有する投資有価証券のうち、銘柄ごとに継続して未実現評価損となっているものの公正価値と未実現評価損を、投資区分及びその期間別に示したものです。
| 12ヵ月未満 | 12ヵ月以上 | 合計 | ||||
| 2013年3月31日 | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) |
| 売却可能証券 | ||||||
| 負債証券 | ||||||
| 日本国債 | 3,383 | - | 46,796 | △463 | 50,179 | △463 |
| 日本地方債 | 592 | △1 | - | - | 592 | △1 |
| 日本社債 | 4,731 | △7 | 5,271 | △63 | 10,002 | △70 |
| 外国社債 | 28,133 | △83 | 19,228 | △537 | 47,361 | △620 |
| その他 | 61 | - | 144 | △2 | 205 | △2 |
| 36,900 | △91 | 71,439 | △1,065 | 108,339 | △1,156 | |
| 持分証券 | 10,458 | △933 | 75 | △64 | 10,533 | △997 |
| 満期保有目的証券 | ||||||
| 日本国債 | - | - | - | - | - | - |
| 日本地方債 | - | - | - | - | - | - |
| 日本社債 | - | - | - | - | - | - |
| 外国社債 | - | - | - | - | - | - |
| - | - | - | - | - | - | |
| 合計 | 47,358 | △1,024 | 71,514 | △1,129 | 118,872 | △2,153 |
| 12ヵ月未満 | 12ヵ月以上 | 合計 | ||||
| 2014年3月31日 | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) |
| 売却可能証券 | ||||||
| 負債証券 | ||||||
| 日本国債 | 52,299 | △28 | 377 | - | 52,676 | △28 |
| 日本地方債 | 2,342 | △6 | 655 | △1 | 2,997 | △7 |
| 日本社債 | 217 | - | 2,206 | △8 | 2,423 | △8 |
| 外国国債 | 6,601 | △15 | 30 | △2 | 6,631 | △17 |
| 外国社債 | 42,190 | △167 | 5,400 | △15 | 47,590 | △182 |
| 103,649 | △216 | 8,668 | △26 | 112,317 | △242 | |
| 持分証券 | 192 | △3 | 73 | △31 | 265 | △34 |
| 満期保有目的証券 | ||||||
| 日本国債 | 730 | △3 | - | - | 730 | △3 |
| 日本地方債 | - | - | - | - | - | - |
| 日本社債 | 140 | - | - | - | 140 | - |
| 外国国債 | 337 | △1 | - | - | 337 | △1 |
| 外国社債 | - | - | - | - | - | - |
| 1,207 | △4 | - | - | 1,207 | △4 | |
| 合計 | 105,048 | △223 | 8,741 | △57 | 113,789 | △280 |
2012年度及び2013年度において実現した減損の総額は、それぞれ8,554百万円及び1,806百万円でした。
2014年3月31日現在、ソニーは上記の表に示される未実現評価損を含む投資の公正価値の下落は一時的であると判断しました。
9 リース
ソニーは、情報関連及びその他の機器、工場施設、事務所、倉庫、従業員の住居施設及びその他の資産の一部を賃借しています。一部の賃借契約には、更新及び購入選択権があります。なお、一部の映画製作に係る資金調達のために、第三者とキャピタル・リース契約を締結しています。また社屋、機械装置についてセール・アンド・リースバック契約を締結しています。
(1) キャピタル・リース
キャピタル・リースに該当するリース資産の内容は次のとおりです。
| 資産の種類 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 機械装置及びその他の資産 | 63,008 | 135,619 |
| 繰延映画製作費 | 9,147 | 9,348 |
| 償却累計額 | △36,287 | △59,352 |
| 計 | 35,868 | 85,615 |
キャピタル・リースに関して、将来支払われる最低リース料の年度別の金額及びその合計額の現在価値は次のとおりです。
| 項目 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | |
| 2014年度 | 34,910 |
| 2015年度 | 29,769 |
| 2016年度 | 9,455 |
| 2017年度 | 3,325 |
| 2018年度 | 3,338 |
| 2019年度以降 | 5,509 |
| リース料の最低支払額合計 | 86,306 |
| 控除:利息相当額 | 2,057 |
| 現在価値 | 84,249 |
| 控除:短期リース未払金 | 34,442 |
| 長期キャピタル・リース未払金 | 49,807 |
(2) オペレーティング・リース
2012年度及び2013年度のオペレーティング・リースによる賃借料は、それぞれ78,523百万円及び101,410百万円です。2012年度及び2013年度のオペレーティング・リースによる転貸賃貸料は、それぞれ904百万円及び1,119百万円です。2013年3月31日及び2014年3月31日現在における解約不能のオペレーティング・リースによる転貸契約にもとづいて将来受け取るべき最低賃貸料は、それぞれ3,104百万円及び2,882百万円です。2014年3月31日現在における当初の又は残存する解約不能リース期間が1年を超える賃借契約にもとづく最低賃借料は次のとおりです。
| 年度 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | |
| 2014年度 | 62,152 |
| 2015年度 | 50,028 |
| 2016年度 | 37,980 |
| 2017年度 | 28,512 |
| 2018年度 | 17,680 |
| 2019年度以降 | 106,145 |
| 将来の最低賃借料の支払額合計 | 302,497 |
(3) セール・アンド・リースバック取引
ソニーシティ大崎のセール・アンド・リースバック
2013年2月、ソニーは「ソニーシティ大崎」の敷地・建物(以下「ソニーシティ大崎」)につき信託設定の上、その信託受益権を日本ビルファンド投資法人及び国内機関投資家1社に譲渡しました。また譲渡に際し、ソニーは5年間の賃借契約を締結しました。このリースバックはオペレーティング・リースとして会計処理されています。
譲渡価格は総額111,100百万円で、ソニーは譲渡関連費用等を控除した110,175百万円の現金を受領しました。この取引は取引完了時にリスクと経済的便益が全て買手に譲渡されること、及び通常のリースバックを除き継続的関与がないため、セール・アンド・リースバックに該当しました。この取引のうち、リースバック相当額は建物の使用権のわずかな部分とはいえず、また実質的に全てともいえないため、ソニーは2012年度において42,322百万円の売却益を認識しました。この金額はその他の営業損(益)(純額)に含まれています。また、譲渡時に認識した売却益に加え、24,982百万円の売却益が繰り延べられ、リース期間にわたり定額法で償却されています。この金額は連結損益計算書上、その他の営業損(益)(純額)に計上されています。2014年3月31日現在の繰延利益は、連結貸借対照表上の流動負債のその他及び固定負債のその他にそれぞれ4,914百万円、14,743百万円計上されています。
マジソン・アベニュー550番地のセール・アンド・リースバック
2013年3月、ソニーは、ソニーが第一受益者であるVIEから賃借していた米国子会社の本社ビル(以下「米国本社ビル」)を、255百万米ドルで購入するオプションを行使しました。そして購入オプションの行使と同時に第三者への譲渡を完了しました。また譲渡に際し、ソニーは3年間の賃借契約を締結しました。このリースバックはオペレーティング・リースとして会計処理されています。
譲渡価格は総額1,100百万米ドルで、ソニーはオプション行使費用及び譲渡関連費用等を控除した780百万米ドルの現金を受領しました。この取引は取引完了時にリスクと経済的便益が全て買手に譲渡されること、及び通常のリースバックを除き継続的関与がないため、セール・アンド・リースバックに該当しました。この取引のうち、リースバック相当額は建物の使用権のわずかな部分とはいえず、また実質的に全てともいえないため、ソニーは2012年度において691百万米ドルの売却益を認識しました。この金額はその他の営業損(益)(純額)に含まれています。また、譲渡時に認識した売却益に加え、166百万米ドルの売却益が繰り延べられ、リース期間にわたり定額法で償却されています。この金額は連結損益計算書上、その他の営業損(益)(純額)に計上されています。2014年3月31日現在の繰延利益は、連結貸借対照表上の流動負債のその他及び固定負債のその他にそれぞれ55百万米ドル、55百万米ドル計上されています。
SFILとのセール・アンド・リースバック取引
2012年度において、ソニーは、SFILとの間で、機械装置に関するセール・アンド・リースバック取引を行いました。売却代金合計11,789百万円の平均2年間の取引は、借入取引として会計処理しており、この収入額は連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動の「長期借入」に含まれています。これに加え、売却代金合計6,262百万円の平均7年間の取引は、キャピタル・リースとして会計処理しており、この収入額は連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「固定資産の売却」に含まれています。これらのセール・アンド・リースバック取引において、売却損益は計上していません。
2013年度において、ソニーは、SFILとの間で、機械装置に関するセール・アンド・リースバック取引を行いました。売却代金合計6,810百万円の平均2年間の取引は、借入取引として会計処理しており、この収入額は連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動の「長期借入」に含まれています。これに加え、SFILを含むリース会社との間で、売却代金合計76,566百万円の平均3年間の取引は、キャピタル・リースとして会計処理しており、この収入額は連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「固定資産の売却」に含まれています。これらのセール・アンド・リースバック取引において、売却損益は計上していません。
10 営業権及び無形固定資産
2013年度に取得した無形固定資産は107,410百万円であり、うち全てが償却対象の資産であり、内訳は次のとおりです。
| 項目 | 当年度取得無形資産 | 加重平均償却年数 |
| 取得原価 (百万円) | 年数 | |
| 特許権、ノウハウ、ライセンス契約 | 6,527 | 5 |
| 商標 | 6,114 | 13 |
| 販売用ソフトウエア | 17,562 | 3 |
| 社内利用ソフトウエア | 67,867 | 5 |
| その他 | 9,340 | 4 |
2013年度に取得した社内利用ソフトウエアは、主に多岐にわたるビジネス・プラットフォームで新たに資産計上されたものです。
償却対象の無形固定資産の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | ||
| 取得原価 (百万円) | 償却累計額 (百万円) | 取得原価 (百万円) | 償却累計額 (百万円) | |
| 特許権、ノウハウ、ライセンス契約 | 280,715 | △118,363 | 285,563 | △151,089 |
| 顧客関係 | 26,485 | △3,658 | 28,573 | △4,523 |
| 商標 | 21,896 | △5,894 | 31,697 | △9,996 |
| 販売用ソフトウエア | 115,341 | △73,314 | 127,359 | △91,904 |
| 社内利用ソフトウエア | 427,521 | △260,407 | 457,453 | △289,561 |
| ミュージック・カタログ | 183,398 | △62,255 | 200,475 | △72,883 |
| アーティスト・コントラクト | 26,702 | △18,939 | 30,778 | △23,681 |
| テレビ放送委託契約 | 41,264 | △4,759 | 45,158 | △7,496 |
| その他 | 95,501 | △67,026 | 95,285 | △67,036 |
| 計 | 1,218,823 | △614,615 | 1,302,341 | △718,169 |
2013年度において、ゲームセグメントにおけるPCソフトウエアタイトルの一部を正味実現可能価値まで引き下げました。減損損失6,165百万円は連結損益計算書の売上原価に計上しています。
2012年度及び2013年度における無形固定資産償却費は、それぞれ122,787百万円及び135,664百万円です。また、2014年度以降5年間の見積償却費は次のとおりです。
| 年度 | 金額(百万円) |
| 2014年度 | 112,790 |
| 2015年度 | 95,177 |
| 2016年度 | 75,342 |
| 2017年度 | 57,732 |
| 2018年度 | 38,123 |
耐用年数が確定できない無形固定資産の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 商標 | 68,099 | 69,126 |
| 配給契約 | 19,116 | 19,143 |
| その他 | 3,198 | 3,222 |
| 計 | 90,413 | 91,491 |
2012年度及び2013年度におけるセグメント別の営業権の推移は次のとおりです。
| 項目 | MP&C | ゲーム | IP&S | HE&S | デバイス | 映画 | 音楽 | 金融 | その他 | 合計 |
| 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | |
| 2012年3月31日営業権残高 -総額 | 138,255 | 123,211 | 5,967 | 5,320 | 33,159 | 138,320 | 100,956 | 3,020 | 43,769 | 591,977 |
| 減損累計額 | - | - | △300 | △5,320 | - | - | △306 | △706 | △8,587 | △15,219 |
| 営業権残高 | 138,255 | 123,211 | 5,667 | 0 | 33,159 | 138,320 | 100,650 | 2,314 | 35,182 | 576,758 |
| 取得 *1 | - | 19,793 | - | - | 2,044 | 3,174 | 2,626 | - | 1,022 | 28,659 |
| 売却及び 処分 *2 | - | - | - | - | - | - | - | - | △15,040 | △15,040 |
| 減損 *3 | - | - | - | - | - | - | - | - | △1,445 | △1,445 |
| 為替換算 調整 | 15,314 | 4,527 | 108 | - | 316 | 19,338 | 10,402 | - | 2,368 | 52,373 |
| その他 *4 | - | - | - | - | 1,750 | 25 | △28 | - | 191 | 1,938 |
| 2013年3月31日営業権残高 -総額 | 153,569 | 147,531 | 6,075 | 5,320 | 37,269 | 160,857 | 113,956 | 3,020 | 32,310 | 659,907 |
| 減損累計額 | - | - | △300 | △5,320 | - | - | △306 | △706 | △10,032 | △16,664 |
| 営業権残高 | 153,569 | 147,531 | 5,775 | 0 | 37,269 | 160,857 | 113,650 | 2,314 | 22,278 | 643,243 |
| 取得 | - | - | - | - | - | 10,205 | 38 | - | - | 10,243 |
| 売却及び 処分 *5 | - | - | △9 | - | - | △903 | - | - | △5,292 | △6,204 |
| 減損 *3 | - | - | - | - | - | - | - | - | △13,264 | △13,264 |
| 為替換算 調整 | 26,610 | 3,041 | 205 | - | 131 | 17,148 | 9,245 | - | 1,323 | 57,703 |
| その他 *4 | - | - | 216 | - | - | - | △153 | - | 19 | 82 |
| 2014年3月31日営業権残高 -総額 | 180,179 | 150,572 | 6,487 | 5,320 | 37,400 | 187,307 | 123,086 | 3,020 | 28,360 | 721,731 |
| 減損累計額 | - | - | △300 | △5,320 | - | - | △306 | △706 | △23,296 | △29,928 |
| 営業権残高 | 180,179 | 150,572 | 6,187 | 0 | 37,400 | 187,307 | 122,780 | 2,314 | 5,064 | 691,803 |
(注)*1 ゲーム分野における金額はGaikai Inc.(以下「Gaikai」)取得に関するものです。この取得に関する詳細は注記25に記載しています。
*2 その他分野における金額は主にエムスリー株式の一部売却に関するものです。この売却に関する詳細は注記6に記載しています。
*3 2012年度及び2013年度において、ソニーはその他分野に含まれる報告単位について1,445百万円及13,264百万円の減損損失を認識しました。これは当該報告単位の公正価値の減少によるものです。当該報告単位の公正価値は、将来キャッシュ・フローの見積現在価値にもとづき算定されています。2013年度において最も重要な減損はディスク製造事業によるものです。この減損に関する詳細は注記20に記載しています。
*4 その他は、主に過年度の買収価格の調整及び売却予定資産への分類によるものです。
*5 その他分野における金額は主にGracenote売却に関するものです。この売却に関する詳細は注記26に記載しています。
11 保険関連科目
金融分野に含まれる日本の子会社は、注記1に記載のとおり、日本において一般に公正妥当と認められた会計原則及び会計実務に準拠して会計記録を保持していますが、米国会計原則とは、いくつかの点で異なっています。
これらの相違の主なものは、1)生命保険事業及び損害保険事業における保険契約の獲得費用は、日本会計原則では発生年度の期間費用として処理されますが、米国会計原則では繰延処理され、通常、関連する保険契約の保険料払込期間にわたって償却されること、及び2)生命保険事業における保険契約債務について、日本会計原則では管轄の行政当局の認める方式により算定されますが、米国会計原則においては、これらの債務は、計算基礎の一定の変更を施し、平準純保険料式による評価を行って計上されることです。連結財務諸表の作成上、米国会計原則に準拠するため、このような差異は適切に調整されています。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在の保険子会社の米国会計原則に準拠しない法定帳簿上の純資産合計は、それぞれ362,267百万円及び390,649百万円です。
(1) 保険契約
金融分野に含まれる生命保険子会社が引受ける保険契約は、ほとんどが長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険及び傷害・医療保険契約から構成されています。2012年度及び2013年度における生命保険料収入は、それぞれ718,052百万円及び670,506百万円です。金融分野に含まれる損害保険子会社が引受ける保険契約は、短期契約に分類され、主に自動車保険契約から構成されています。2012年度及び2013年度における損害保険料収入は、それぞれ81,974百万円及び86,780百万円です。
(2) 繰延保険契約費
2012年度及び2013年度の繰延保険契約費の償却費は、それぞれ54,700百万円及び45,236百万円です。
(3) 保険契約債務
保険契約債務は、主として個人保険契約に関連しており、保有する契約から将来発生が予測される債務に見合う額が引当てられています。これらの債務はマネジメントの高度な判断と見積りを必要とし、将来の資産運用利回り、罹患率、死亡率及び契約脱退率等についての予測にもとづき平準純保険料式の評価方法により算定されます。保険契約債務は1.5%から4.5%の範囲の利率を適用して計算されており、市場環境や期待投資利益などの要素が反映されています。保険契約債務の見積りに使用される罹患率、死亡率及び契約脱退率は、保険子会社の実績あるいは保険数理上の種々の統計表に拠っています。通常は、これらの前提条件は契約時に固定されますが、前提条件と実績が大きく異なる場合、あるいは前提条件を大きく変更する場合には、ソニーは保険契約債務の追加計上を必要とする可能性があります。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在の保険契約債務は、それぞれ3,528,127百万円及び3,815,351百万円です。
(4) 生命保険ビジネスにおける契約者勘定
生命保険ビジネスにおける契約者勘定は、勘定預り金累積元本に付与利息を加えたものから、引出額、経費及び危険保険料を差し引いた額を表しており、ユニバーサル保険及び投資契約等から構成されています。ユニバーサル保険には、利率変動型終身保険及び変額保険が含まれています。利率変動型終身保険に対する付与利率は1.9%から2.0%です。変額保険については、保険契約の価値は投資ユニットの観点から表示されます。各ユニットは資産ポートフォリオに関連しており、ユニットの価値の増減は、関連する資産ポートフォリオの価値にもとづいています。投資契約には、主に一時払養老保険契約、一時払学資保険契約及び年金開始後契約が含まれています。投資契約に対する付与利率は、0.1%から6.3%です。
生命保険ビジネスにおける契約者勘定の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| ユニバーサル保険 | 1,221,903 | 1,397,294 |
| 投資契約 | 363,213 | 509,880 |
| その他 | 130,494 | 116,298 |
| 合計 | 1,715,610 | 2,023,472 |
12 短期借入金及び長期借入債務
短期借入金の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | ||
| 金額 (百万円) | 摘要 | 金額 (百万円) | 摘要 | |
| 無担保借入金 | 77,894 | 加重平均利率:年3.89% | 105,836 | 加重平均利率:年4.22% |
| 担保付コールマネー | 10,000 | 加重平均利率:年0.11% | 6,000 | 加重平均利率:年0.10% |
| 短期借入金合計 | 87,894 | 111,836 | ||
2014年3月31日現在、簿価6,346百万円の有価証券及び投資有価証券が、国内の金融子会社のコールマネー6,000百万円に対する担保として設定されています。上記の他、国内の金融子会社において為替決済、デリバティブ等の取引の担保として簿価25,677百万円の有価証券及び投資有価証券を差し入れています。
長期借入債務の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | ||
| 金額 (百万円) | 摘要 | 金額 (百万円) | 摘要 | |
| 無担保借入金 (借入先:主として銀行) | 567,952 | 利率:年0.37%から5.10%まで 返済期限:2013年から2024年まで | 482,778 | 利率:年0.33%から5.53%まで 返済期限:2014年から2024年まで |
| 無担保社債 (未償却ディスカウント控除後) | 29,995 | 利率:年1.57% 満期:2015年 | 29,997 | 利率:年1.57% 満期:2015年 |
| 無担保社債 (未償却ディスカウント控除後) | 24,998 | 利率:年1.75% 満期:2015年 | 24,999 | 利率:年1.75% 満期:2015年 |
| 無担保社債 | 10,700 | 利率:年1.40% 満期:2013年 | - | |
| 無担保社債 | 110,000 | 利率:年1.30% 満期:2014年 | 110,000 | 利率:年1.30% 満期:2014年 |
| 無担保社債 | 10,000 | 利率:年0.55% 満期:2016年 | 10,000 | 利率:年0.55% 満期:2016年 |
| 無担保社債 | 45,000 | 利率:年0.66% 満期:2017年 | 45,000 | 利率:年0.66% 満期:2017年 |
| 無担保社債 | 10,000 | 利率:年0.43% 満期:2018年 | 10,000 | 利率:年0.43% 満期:2018年 |
| 無担保社債 | - | 150,000 | 利率:年0.86% 満期:2018年 | |
| 無担保社債 | 16,300 | 利率:年2.00% 満期:2018年 | 16,300 | 利率:年2.00% 満期:2018年 |
| 無担保社債 | 50,000 | 利率:年2.07% 満期:2019年 | 50,000 | 利率:年2.07% 満期:2019年 |
| 無担保社債 | 10,000 | 利率:年1.41% 満期:2022年 | 10,000 | 利率:年1.41% 満期:2022年 |
| 無担保転換社債型 新株予約権付社債 | 150,000 | 利率:ゼロクーポン 満期:2017年 期限前償還可能 転換価額:957円 | 118,780 | 利率:ゼロクーポン 満期:2017年 期限前償還可能 転換価額:957円 |
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | ||
| 金額 (百万円) | 摘要 | 金額 (百万円) | 摘要 | |
| 担保付借入金 | - | 20,000 | 利率:年0.10% 満期:2016年 | |
| キャピタル・リース 未払金等 | 44,125 | 利率:年0.28%から7.77%まで 支払期間:2013年から2026年まで | 90,560 | 利率:年0.36%から6.35%まで 支払期間:2014年から2027年まで |
| 預り保証金 | 15,646 | 14,152 | ||
| 小計 | 1,094,716 | 1,182,566 | ||
| 控除:1年以内に返済期限の到来する額 | 156,288 | 265,918 | ||
| 長期借入債務合計 | 938,428 | 916,648 | ||
2014年3月31日現在、簿価23,125百万円の有価証券及び投資有価証券が、国内の金融子会社の長期借入金20,000百万円に対する担保として設定されています。
2012年3月に、ソニーは、エリクソン保有のソニー・エリクソン持分50%の取得等の資金に充当するため、複数の銀行から1,365百万米ドルの無担保長期借入(6年、10年満期)を行いました。この借入は、日本企業による海外M&A支援等を目的として創設された、国際協力銀行の「円高対応緊急ファシリティ」を活用したものです。借入総額1,365百万米ドルのうち、「円高対応緊急ファシリティ」からの借入額が819百万米ドル(借入総額の60%)、民間銀行からの借入額が546百万米ドル(借入総額の40%)となっています。この借入契約では、将来において当社及びその完全子会社が電話機能を有する携帯端末に関する事業を実施しなくなった場合、借入金を期限前に弁済する義務が生じます。
2012年11月、当社は発行総額150,000百万円の2017年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(ゼロクーポン)(以下「本社債」)を発行しました。本社債の新株予約権の行使期間は、2012年12月14日から2017年11月16日までであり、当初の転換価額は957円です。標準的な希薄化防止条項とは別に、合併や会社分割などの組織再編や上場廃止等による繰上償還が行われる前の一定期間に転換価額は減額されます。減額される金額は、転換価額減額開始日及び本社債の要項に定める当社普通株式の参照株価に応じて、一定の方式にしたがって決定されます。減額された後の転換価額の上限は957円、下限は870円です。転換価額は、各事業年度の1株当たり配当額が25円を上回る場合にも調整されます。本社債の所持人は、転換価額減額開始日以後に、その保有する本社債額面金額の100%に償還プレミアムを加えた金額で繰上償還することを当社に対して請求する権利を有します。償還プレミアムの金額は、払込期日においては額面金額の2.5%、満期償還日においてはゼロとして、本社債の期間にわたる定額法での償却により決定される金額です。当社は、2015年11月30日以降、東京証券取引所における当社普通株式の終値が、20連続取引日にわたり当該各取引日に適用のある転換価額の130%以上であった場合、もしくは残存する本社債の額面金額総額が当初発行時の額面金額総額の10%未満となった場合、その選択により、残存する本社債の全部を額面金額の100%で繰上償還する権利を有します。本社債は、組込デリバティブの分離会計を必要とされていません。本社債にはクロスデフォルト条項が存在しますが、重大な不利益を及ぼす財務制限条項は存在しません。
2013年6月に、当社は発行総額150,000百万円の国内個人向け無担保普通社債を発行しました。この発行により調達した資金は、債務返済資金及び設備資金に充当しました。
また、その他の短期借入金及び長期借入債務に、重大な不利益を及ぼす財務制限条項やクロスデフォルト条項は存在しません。
長期借入債務の各年度の返済予定額は次のとおりです。
| 年度 | 2014年3月31日 | |
| 金額(百万円) | ||
| 2014年度 | 265,918 | |
| 2015年度 | 128,452 | |
| 2016年度 | 188,851 | |
| 2017年度 | 236,165 | |
| 2018年度 | 199,279 | |
| 2019年度以降 | 163,901 | |
| 合計 | 1,182,566 |
2014年3月31日現在、ソニーの未使用コミットメントラインは733,329百万円であり、契約している金融機関から通常180日を超えない期間で借入れることができます。さらにソニーは808,760百万円のコマーシャルペーパー・プログラムを設定しています。このプログラムにより、ソニーは通常270日を超えない期間でコマーシャルペーパーを発行することができます。
13 銀行ビジネスにおける住宅ローン及び顧客預金
(1) 銀行ビジネスにおける住宅ローン
ソニーは通常の事業を通じて金融債権を取得し、また保有しています。ソニーが保有する金融債権の大部分は銀行ビジネスにおける住宅ローンによって構成され、その他個別に重要性のある金融債権はありません。
銀行ビジネスに含まれる子会社は、債務者ごとに資金状況や延滞状況に応じた区分にもとづき、住宅ローンの信用状況をモニタリングしています。債務者の延滞状況は日常的に確認し、区分については四半期ごとに見直しています。
住宅ローンに対応する貸倒引当金は、上述の区分と担保の状況に応じて設定されています。銀行ビジネスにおける住宅ローン残高及びこれに対応する貸倒引当金の残高は、2013年3月31日現在でそれぞれ860,330百万円及び1,135百万円、2014年3月31日現在でそれぞれ949,300百万円及び1,083百万円です。2012年度及び2013年度において、銀行ビジネスにおける住宅ローンの償却及び貸倒引当金の変動で、重要なものはありません。
また、2013年3月31日及び2014年3月31日現在、銀行ビジネスにおける住宅ローンのうち、未収利息の計上を行っていない債権及び延滞が発生している債権で、重要なものはありません。
銀行ビジネスに含まれる子会社は、上述の区分にもとづき、住宅ローンの未収利息不計上に関する判定を行っています。区分が見直しによって変更された場合には、利息の計上を再開する場合があります。
(2) 銀行ビジネスにおける顧客預金
金融分野に含まれる銀行ビジネスにおける顧客預金は、その全額が利付預金です。2013年3月31日及び2014年3月31日現在、契約額が10百万円以上の定期預金の残高は、それぞれ362,691百万円及び335,484百万円です。これらの顧客預金は満期日以前に引き出し可能なため、流動負債に分類されています。
2014年3月31日現在の残存期間が1年を超える定期預金残高は次のとおりです。
| 年度 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | |
| 2015年度 | 35,243 |
| 2016年度 | 10,830 |
| 2017年度 | 4,193 |
| 2018年度 | 4,861 |
| 2019年度 | 8,580 |
| 2020年度以降 | 43,857 |
| 残存期間が1年を超える定期預金残高合計 | 107,564 |
14 公正価値による測定
注記3に記載のとおり、公正価値による測定に関する会計基準にもとづき、ソニーが保有する資産及び負債は下記のとおり区分され、会計処理されています。
(1) 継続的に公正価値測定されている資産・負債
ソニーが各金融商品の公正価値測定に利用している評価手法、それが通常どの公正価値のレベルに分類されているかは以下のとおりです。
売買目的有価証券、売却可能証券及びその他の投資
活発な市場における取引価格が利用可能である場合、有価証券の公正価値の階層はレベル1に分類されます。レベル1の有価証券には、上場持分証券が含まれています。取引価格を利用できないもしくは市場が活発でない有価証券については、価格モデル、類似の特徴をもつ有価証券の取引価格あるいは割引キャッシュ・フローモデルを使用して公正価値を見積もり、主にレベル2に分類されます。レベル2の有価証券には、公社債の大部分など、上場されている金融商品ほどには活発に取引されていない取引価格により評価された負債証券が含まれています。取引量が少ないもしくは評価に使用する基礎データの観察可能性が低い有価証券については、レベル3に分類しています。レベル3の有価証券には、通常、レベル1・レベル2に分類されなかった複合金融商品やプライベートエクイティ投資が含まれています。
デリバティブ
上場されているデリバティブで、その取引価格を使用して公正価値が測定されているデリバティブは、レベル1に分類されます。しかしながら、上場されているデリバティブ契約は少数であり、ソニーが保有するデリバティブの多くは、容易に観察可能な市場パラメータを評価の基礎として利用したソニー内部のモデルによる評価を行っています。利用しているパラメータには、活発に価格が形成されているものや、価格情報提供業者のような外部業者から入手したものが含まれています。デリバティブの種類や契約条項に応じて、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデル等の評価手法により公正価値を測定するとともに、その手法を継続的に適用しています。ソニーは、開発後一定期間を経過しているようなデリバティブ商品について、金融業界において広く受け容れられている評価モデルを使用しています。これらのモデルは、満期までの期間を含むデリバティブ契約の条項や、金利、ボラティリティ、取引相手の信用格付け等の市場で観察されるパラメータを使用しています。さらに、これらのモデルの多くは、その評価方法に重要な判断を必要としないものであり、モデルで使用している基礎データ自体も活発な価格付けが行われる市場で容易に観察可能なものであるため、主観性の高いものではありません。これらの手法で評価されている金融商品は、通常、レベル2に分類されています。
ソニーは、金利スワップの公正価値を決定するにあたり、市場において観察可能で、該当する金融商品の期間に対応する金利のイールドカーブを使用した将来見積キャッシュ・フローの現在価値を使用しています。ソニーは、外国為替のデリバティブについて、直物相場、時間価値及びボラティリティ等、市場で観察可能な基礎データを利用した先物為替予約や通貨オプションの評価モデルを使用しています。これらのデリバティブは、そのデリバティブ資産・負債の公正価値の測定に際して、主に観察可能な基礎データを使用しているため、レベル2に分類されています。
2013年3月31日及び2014年3月31日現在、ソニーにおいて継続的に公正価値で測定されている資産・負債の公正価値は、次のとおりです。
| 項目 | 2013年3月31日 | |||||||
| 金額(百万円) | ||||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | 連結貸借対照表計上科目 | ||||
| 有価証券 | 投資有価証券その他 | その他流動資産・負債 | その他固定資産・負債 | |||||
| 資産 | ||||||||
| 売買目的有価証券 | 278,575 | 252,212 | - | 530,787 | 530,787 | - | - | - |
| 売却可能証券 | ||||||||
| 負債証券 | ||||||||
| 日本国債 | - | 1,220,608 | - | 1,220,608 | 24,335 | 1,196,273 | - | - |
| 日本地方債 | - | 67,195 | - | 67,195 | 61 | 67,134 | - | - |
| 日本社債 | - | 209,950 | 2,214 | 212,164 | 40,359 | 171,805 | - | - |
| 外国社債 | - | 422,022 | 20,752 | 442,774 | 96,896 | 345,878 | - | - |
| その他 | - | 25,036 | - | 25,036 | 98 | 24,938 | - | - |
| 持分証券 | 132,447 | 78 | - | 132,525 | - | 132,525 | - | - |
| その他の投資*1 | 6,742 | 3,126 | 76,892 | 86,760 | - | 86,760 | - | - |
| デリバティブ資産*2 | - | 21,862 | - | 21,862 | - | - | 20,713 | 1,149 |
| 資産合計 | 417,764 | 2,222,089 | 99,858 | 2,739,711 | 692,536 | 2,025,313 | 20,713 | 1,149 |
| 負債 | ||||||||
| デリバティブ負債*2 | - | 41,998 | - | 41,998 | - | - | 20,322 | 21,676 |
| 負債合計 | - | 41,998 | - | 41,998 | - | - | 20,322 | 21,676 |
| 項目 | 2014年3月31日 | |||||||
| 金額(百万円) | ||||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | 連結貸借対照表計上科目 | ||||
| 有価証券 | 投資有価証券その他 | その他流動資産・負債 | その他固定資産・負債 | |||||
| 資産 | ||||||||
| 売買目的有価証券 | 348,832 | 274,835 | - | 623,667 | 623,667 | - | - | - |
| 売却可能証券 | ||||||||
| 負債証券 | ||||||||
| 日本国債 | - | 1,244,053 | - | 1,244,053 | 24,822 | 1,219,231 | - | - |
| 日本地方債 | - | 63,131 | - | 63,131 | 1,491 | 61,640 | - | - |
| 日本社債 | - | 168,240 | 1,011 | 169,251 | 58,661 | 110,590 | - | - |
| 外国社債 | - | 444,128 | 6,807 | 450,935 | 113,501 | 337,434 | - | - |
| その他 | 3,027 | 28,227 | - | 31,254 | 1,134 | 30,120 | - | - |
| 持分証券 | 175,931 | 86 | - | 176,017 | - | 176,017 | - | - |
| その他の投資*1 | 8,031 | 3,612 | 75,837 | 87,480 | - | 87,480 | - | - |
| デリバティブ資産*2 | - | 11,887 | - | 11,887 | - | - | 10,863 | 1,024 |
| 資産合計 | 535,821 | 2,238,199 | 83,655 | 2,857,675 | 823,276 | 2,022,512 | 10,863 | 1,024 |
| 負債 | ||||||||
| デリバティブ負債*2 | - | 30,549 | - | 30,549 | - | - | 15,155 | 15,394 |
| 負債合計 | - | 30,549 | - | 30,549 | - | - | 15,155 | 15,394 |
(注)*1 その他の投資には、複合金融商品やプライベートエクイティ投資が含まれています。
*2 デリバティブ資産・負債は総額で認識及び開示されています。
一部の売買目的有価証券は活発な市場における取引価格が利用可能になったため、レベル1へ移動しました。2012年度及び2013年度の移動額はそれぞれ1,612百万円及び6,631百万円です。また、一部の売買目的有価証券は活発な市場における取引価格が利用できなくなったため、レベル1から移動しました。2012年度及び2013年度の移動額はそれぞれ2,417百万円及び2,250百万円です。
2012年度及び2013年度におけるレベル3に分類されている資産・負債の公正価値の変動は、次のとおりです。
| 2012年度 | ||||
| 金額(百万円) | ||||
| 資産 | ||||
| 項目 | 売却可能証券 | その他の投資 | ||
| 負債証券 | ||||
| 日本社債 | 外国社債 | その他 | ||
| 期首残高 | 1,513 | 15,291 | 309 | 73,451 |
| 実現及び未実現損益 | ||||
| 損益に含まれる金額*1 | - | 12 | - | 5,765 |
| その他の包括利益(損失)に含まれる金額*2 | △2 | 2,086 | △9 | 1,984 |
| 購入 | - | 4,701 | - | 1,836 |
| 償還 | - | △4,100 | - | △2,982 |
| レベル3への移動*3 | 703 | 4,906 | - | - |
| レベル3からの移動*4 | - | △2,244 | △300 | - |
| その他 | - | 100 | - | △3,162 |
| 期末残高 | 2,214 | 20,752 | - | 76,892 |
| 損益に含まれる金額のうち、年度末に 保有する資産の未実現損益*1 | - | △14 | - | 5,765 |
| 2013年度 | |||
| 金額(百万円) | |||
| 資産 | |||
| 項目 | 売却可能証券 | その他の投資 | |
| 負債証券 | |||
| 日本社債 | 外国社債 | ||
| 期首残高 | 2,214 | 20,752 | 76,892 |
| 実現及び未実現損益 | |||
| 損益に含まれる金額*1 | - | 335 | 4,184 |
| その他の包括利益(損失)に含まれる金額*2 | - | 15 | 2,699 |
| 購入 | - | 7,199 | 829 |
| 償還 | - | △6,138 | △8,456 |
| レベル3への移動*3 | - | 1,030 | - |
| レベル3からの移動*4 | △1,203 | △12,698 | - |
| その他 | - | △3,688 | △311 |
| 期末残高 | 1,011 | 6,807 | 75,837 |
| 損益に含まれる金額のうち、年度末に 保有する資産の未実現損益*1 | - | △70 | 3,755 |
(注)*1 連結損益計算書上、金融ビジネス収入に含まれています。
*2 連結包括利益計算書上、未実現有価証券評価益に含まれています。
*3 証券業者から入手した指標価格にもとづく公正価値と内部で組成した価格との乖離が重要であり、基礎データの観察可能性が低下したため、一部の社債がレベル3へ移動しました。
*4 取引価格が利用可能となったため、一部の社債がレベル3から移動しました。
レベル3の資産には、主として日本の主要株価指標(日経平均株価)にもとづき価格が変動する複合金融商品、プライベートエクイティ投資及び市場における取引価格が利用できず、基礎データの観察可能性が低い国内外の社債が含まれています。その公正価値を測定するにあたり、ソニーは主に証券業者から得た指標価格等の第三者の価格に調整を加えることなく使用しています。ソニーは、その公正価値の検証のため、主として市場参加者が公正価値の測定に通常使用すると想定される仮定を用いてマネジメントが行う重要な判断や見積りを含む内部の価格モデルを使用しています。
(2) 非継続的に公正価値測定されている資産・負債
ソニーは特定の事象が生じた場合に非継続的に公正価値測定される資産及び負債を保有しています。
2012年度及び2013年度において公正価値で測定されている資産・負債は、次のとおりです。
| 項目 | 2012年度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 見積公正価値 | 損益 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 計上額 | |
| 資産 | ||||
| エムスリー残余持分の再評価 | 128,289 | - | - | 117,216 |
| 長期性資産の減損 | - | - | 3,935 | △14,494 |
| 102,722 | ||||
| 項目 | 2013年度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 見積公正価値 | 損益 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 計上額 | |
| 資産 | ||||
| 長期性資産の減損 | - | - | 57,236 | △72,724 |
| 営業権の減損 | - | - | 0 | △13,264 |
| △85,988 | ||||
エムスリー残余持分の再評価
注記6に記載のとおり、2012年度において、ソニーはエムスリー株式の一部を売却し、子会社の連結除外に関する会計基準にしたがい、残余持分を再評価しました。エムスリー株式の取引価格は東京証券取引所で利用可能であるため、当該公正価値測定はレベル1に分類されています。
長期性資産及び営業権の減損
注記20に記載のとおり、2012年度において、ソニーは主に液晶テレビ事業の長期性資産に対する減損損失を認識しました。注記10及び20に記載のとおり、2013年度においてソニーは主に電池事業、ディスク製造事業及びPC事業における長期性資産、ならびにディスク製造事業の営業権に対する減損損失を認識しました。ソニーは、PC事業の収束を含む直近の事業計画を反映した将来見積キャッシュ・フローの現在価値にもとづいて長期性資産の公正価値を測定しています。また、公正価値の測定にあたり、比較可能な資産の市場取引における価格及びその他の関連情報を必要に応じて考慮しています。公正価値の測定にあたって考慮された、資産の状況、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来見積キャッシュ・フロー固有のリスクを考慮した割引率といった重要な基礎データは観察不能であるため、当該公正価値測定はレベル3に分類されています。電池事業の長期性資産の公正価値測定は、10%の割引率及びゼロから15%の見積り収益成長率が使用されています。また、ディスク製造事業の長期性資産の公正価値測定は、10%の割引率及び△6%から△13%の見積り収益成長率が使用されています。
(3) 金融商品
連結貸借対照表上公正価値で計上されない金融商品のレベル別見積公正価値は次のとおりです。
| 項目 | 2013年3月31日 | ||||
| 金額(百万円) | |||||
| 見積公正価値 | 簿価 | ||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | 合計 | |
| 資産 | |||||
| 銀行ビジネスにおける住宅ローン | - | 947,276 | - | 947,276 | 860,330 |
| 資産合計 | - | 947,276 | - | 947,276 | 860,330 |
| 負債 | |||||
| 長期借入債務(1年以内に返済期限の到来する長期借入債務を含む) | - | 1,221,174 | - | 1,221,174 | 1,094,716 |
| 生命保険ビジネスにおける契約者勘定に含まれる投資契約 | - | 363,634 | - | 363,634 | 363,213 |
| 負債合計 | - | 1,584,808 | - | 1,584,808 | 1,457,929 |
| 項目 | 2014年3月31日 | ||||
| 金額(百万円) | |||||
| 見積公正価値 | 簿価 | ||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | 合計 | |
| 資産 | |||||
| 銀行ビジネスにおける住宅ローン | ― | 1,041,166 | ― | 1,041,166 | 949,300 |
| 資産合計 | ― | 1,041,166 | ― | 1,041,166 | 949,300 |
| 負債 | |||||
| 長期借入債務(1年以内に返済期限の到来する長期借入債務を含む) | ― | 1,315,539 | ― | 1,315,539 | 1,182,566 |
| 生命保険ビジネスにおける契約者勘定に含まれる投資契約 | ― | 480,012 | ― | 480,012 | 509,880 |
| 負債合計 | ― | 1,795,551 | ― | 1,795,551 | 1,692,446 |
現金・預金及び現金同等物、コールローン、定期預金、受取手形及び売掛金、コールマネー、短期借入金、支払手形及び買掛金、及び銀行ビジネスにおける顧客預金は主として短期取引であり、おおむね公正価値で計上されているため、上記の表から除かれています。また、注記8に記載されている満期保有目的証券についても上記の表から除かれています。
現金・預金及び現金同等物、コールローン及びコールマネーはレベル1に分類されます。定期預金、短期借入金及び銀行ビジネスにおける顧客預金は、レベル2に分類されます。連結貸借対照表上の有価証券及び投資有価証券その他に含まれる満期保有目的証券は、公社債の大部分など、上場されている金融商品ほどには活発に取引されていない取引価格により評価された負債証券が含まれ、主にレベル2に分類されます。
連結貸借対照表上の投資有価証券その他に含まれる銀行ビジネスにおける住宅ローンの公正価値は、将来キャッシュ・フローを見積もり、LIBORベースのイールドカーブに一定のリスクプレミアムを加味した割引率で割り引いて算定しています。1年以内返済予定分を含む長期借入債務及び生命保険ビジネスにおける契約者勘定に含まれる投資契約の公正価値は、市場価値又は類似した負債をソニーが新たに借入れる場合に適用される利子率を使って、将来の返済額を現在価値に割引いた金額で見積もられています。
15 デリバティブ及びヘッジ活動
ソニーは通常の事業において、金融資産・負債を含む金融商品を所有しています。これらの金融商品は外国為替レートの変動及び金利変動に起因する市場リスクにさらされています。これらのリスクを軽減するため、ソニーは一貫したリスク管理方針にしたがい、先物為替予約、通貨オプション契約、金利スワップ契約(金利通貨スワップ契約を含む)を含むデリバティブを利用しています。金融分野においては、資産負債管理(以下「ALM」)の一環として、その他のデリバティブも利用しています。これらのデリバティブは信用度の高い金融機関との間で取引されており、ほとんどの外国為替にかかる契約は米ドル、ユーロ及びその他の主要国の通貨で構成されています。これらのデリバティブは主として貸借対照表日より6ヵ月以内に決済日もしくは行使日を迎えるものです。金融分野においてALMの一環として利用されている一部のデリバティブを除き、ソニーは、売買もしくは投機目的でこれらのデリバティブを利用していません。金融分野においてALMの一環として利用されているデリバティブ取引は、あらかじめ定めたリスク管理方針にしたがい、一定の極度の範囲内で行われています。
デリバティブ商品及びヘッジ活動に関する会計基準にもとづき、ソニーが保有するデリバティブは下記のとおり区分され、会計処理されています。
公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジとして指定されたデリバティブ及びそのヘッジ対象はともに公正価値で連結貸借対照表に計上されています。また、公正価値ヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値変動は損益に計上され、ヘッジ対象の簿価変動による損益を相殺しています。
2012年度及び2013年度において、これらの公正価値ヘッジに非有効部分はありません。また、公正価値ヘッジの有効性評価から除外された金額はありません。
キャッシュ・フローヘッジ
キャッシュ・フローヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値変動は、当初その他の包括利益に計上され、ヘッジ対象取引が損益に影響を与える時点で損益に振替えられています。
2012年度及び2013年度において、損益及びその他の包括利益への影響、ならびに損益に含まれた非有効部分の金額は僅少です。また、キャッシュ・フローヘッジの有効性評価から除外された金額はありません。なお、2014年3月31日現在は、キャッシュ・フローヘッジとして指定されたデリバティブはありません。
ヘッジとして指定されていないデリバティブ
ヘッジとして指定されていないデリバティブの公正価値変動は、直ちに損益に計上されています。
ソニーが保有するデリバティブの利用目的及び区分は下記のとおりです。
先物為替予約及び通貨オプション契約
ソニーは主として、予定された連結会社間の外貨建て取引及び外貨建て売上債権・買入債務から生じるキャッシュ・フローの外国為替レートの変動によるリスクを軽減するため、先物為替予約、買建て通貨オプション契約及び売建て通貨オプション契約を利用しています。なお、売建て通貨オプション契約は主に、買建て通貨オプション契約との組み合わせオプションとして行われており、対応する買建て通貨オプション契約と同月内に行使日を迎えるものです。
また、ソニーは外貨建て借入債務から生じるキャッシュ・フローを固定するため先物為替予約を利用しています。これらのデリバティブは、キャッシュ・フローヘッジのヘッジ手段として指定されています。
一方、ヘッジとして指定されていないその他の先物為替予約、買建て通貨オプション契約及び売建て通貨オプション契約の公正価値変動は、その他の収益・費用として直ちに損益に計上されています。
なお、一部の金融子会社がALMの一環として保有する先物為替予約、通貨オプション契約及び通貨スワップ契約の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
金利スワップ契約(金利通貨スワップ契約を含む)
金利スワップ契約は、主に資金調達コストの引き下げ、資金調達手段の多様化、金利及び外国為替レートの不利な変動がもたらす借入債務及び売却可能負債証券にかかる公正価値変動リスクを軽減するために利用されています。
金融分野で締結している一部の金利スワップ契約は、固定金利付き売却可能負債証券の公正価値変動に起因するリスクを軽減するために利用されています。これらのデリバティブは、金融分野の固定金利付き売却可能負債証券にかかる公正価値変動リスクに対するヘッジとしてみなされることから、公正価値ヘッジのヘッジ手段として指定されています。
また、ソニーは、変動金利付き借入債務及び外貨建て借入債務にかかるキャッシュ・フロー変動リスクを軽減するため、金利スワップ契約を締結しています。外貨建て変動金利付き借入債務を機能通貨建て固定金利付き借入債務にスワップするこれらの金利スワップ契約は、外貨建て変動金利付き借入債務にかかるキャッシュ・フロー変動リスクに対するヘッジとしてみなされることから、キャッシュ・フローヘッジのヘッジ手段として指定されています。
一部の金融子会社がALMの一環として保有する金利スワップ契約の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
上記以外のヘッジとして指定されていない金利スワップ契約は、変動金利付き借入債務の金利変動に起因するリスク軽減のために利用されており、その公正価値変動は、その他の収益・費用として直ちに損益に計上されています。
その他の契約
一部の金融子会社がALMの一環として保有するクレジット・デフォルト・スワップ契約、株式先物契約、その他の外国為替契約及び複合金融商品の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
組込デリバティブをともなう複合金融商品は、組込デリバティブを分離せず、複合金融商品全体として公正価値で評価しています。複合金融商品は、負債証券として注記8に記載されています。
ソニーの保有するデリバティブの公正価値は次のとおりです。
| 科目 | 公正価値(百万円) | 科目 | 公正価値(百万円) | |||
| ヘッジとして指定された | 2013年 | 2014年 | 2013年 | 2014年 | ||
| デリバティブ | デリバティブ資産 | 3月31日 | 3月31日 | デリバティブ負債 | 3月31日 | 3月31日 |
| 金利契約 | 前払費用及び その他の流動資産 | 2 | 2 | 流動負債 その他 | 1,227 | 1,221 |
| 金利契約 | 資産 その他 | 254 | 1,012 | 固定負債 その他 | 18,892 | 13,941 |
| 外国為替契約 | 前払費用及び その他の流動資産 | 5 | 6 | 流動負債 その他 | 15 | 24 |
| 計 | 261 | 1,020 | 20,134 | 15,186 | ||
| 科目 | 公正価値(百万円) | 科目 | 公正価値(百万円) | |||
| ヘッジとして指定されて | 2013年 | 2014年 | 2013年 | 2014年 | ||
| いないデリバティブ | デリバティブ資産 | 3月31日 | 3月31日 | デリバティブ負債 | 3月31日 | 3月31日 |
| 金利契約 | - | - | 流動負債 その他 | 147 | 18 | |
| 金利契約 | - | - | 固定負債 その他 | 2,784 | 1,429 | |
| 外国為替契約 | 前払費用及び その他の流動資産 | 20,706 | 10,855 | 流動負債 その他 | 18,933 | 13,892 |
| 外国為替契約 | 資産 その他 | 895 | 12 | 固定負債 その他 | - | 24 |
| 計 | 21,601 | 10,867 | 21,864 | 15,363 | ||
| デリバティブ合計 | 21,862 | 11,887 | 41,998 | 30,549 | ||
2012年度及び2013年度における、デリバティブの連結損益計算書への影響額は次のとおりです。
| 公正価値ヘッジとして指定された | 科目 | 損益に計上された金額(百万円) | |
| デリバティブ | 2012年度 | 2013年度 | |
| 金利契約 | 金融ビジネス収入 | △11,275 | 131 |
| 外国為替契約 | 為替差損益(純額) | 1 | △1 |
| 計 | △11,274 | 130 | |
| ヘッジとして 指定されていないデリバティブ | 科目 | 損益に計上された金額(百万円) | |
| 2012年度 | 2013年度 | ||
| 金利契約 | 金融ビジネス収入 | △2,779 | △167 |
| 外国為替契約 | 金融ビジネス収入 | 7,202 | 1,198 |
| 外国為替契約 | 為替差損益(純額) | 5,596 | 2,703 |
| クレジット契約 | 金融ビジネス収入 | △3 | - |
| 計 | 10,016 | 3,734 | |
デリバティブの種類別の想定元本を含む追加情報は次のとおりです。
| 種類 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | ||
| 想定元本 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 想定元本 (百万円) | 公正価値 (百万円) | |
| 外国為替契約 | ||||
| 先物為替予約 | 1,127,799 | △7,185 | 1,415,132 | △3,737 |
| 買建て通貨オプション | 1,296 | 44 | 14,988 | 137 |
| 売建て通貨オプション | 1,037 | △6 | 1,683 | △6 |
| 通貨スワップ | 459,019 | 9,507 | 515,300 | 221 |
| その他の外国為替契約 | 58,294 | 298 | 67,043 | 319 |
| 金利契約 | ||||
| 金利スワップ | 529,642 | △22,794 | 413,572 | △15,596 |
全てのデリバティブは貸借対照表上、資産又は負債として総額計上されていますが、一部の子会社は国際スワップデリバティブ協会(以下「ISDA」)マスター契約を中心としたマスターネッティング契約又は類似の契約を結んでいます。ISDAマスター契約は、複数のデリバティブ契約を結んでいる二者間の契約で、一方当事者について期限の利益喪失事由又は解約事由が発生した場合、これらのデリバティブ契約の中で対象となる契約について解約時の価額を算出し、両当事者間の決済を単一の通貨にて単一の純額決済で行うことができます。
2013年3月31日及び2014年3月31日時点でのデリバティブ資産及びデリバティブ負債の相殺の影響は次のとおりです。
| 項目 | 2013年3月31日 | |||
| 貸借対照表上総額で表示された金額(百万円) | 貸借対照表上相殺されていないマスターネッティング契約にかかる金額 | 純額 (百万円) | ||
| 金融商品 (百万円) | 現金担保 (百万円) | |||
| デリバティブ資産 | ||||
| マスターネッティング契約の対象となるデリバティブ | 18,954 | 8,458 | - | 10,496 |
| マスターネッティング契約の対象とならないデリバティブ | 2,908 | 2,908 | ||
| 計 | 21,862 | 8,458 | - | 13,404 |
| デリバティブ負債 | ||||
| マスターネッティング契約の対象となるデリバティブ | 39,371 | 22,921 | - | 16,450 |
| マスターネッティング契約の対象とならないデリバティブ | 2,627 | 2,627 | ||
| 計 | 41,998 | 22,921 | - | 19,077 |
| 項目 | 2014年3月31日 | |||
| 貸借対照表上総額で表示された金額(百万円) | 貸借対照表上相殺されていないマスターネッティング契約にかかる金額 | 純額 (百万円) | ||
| 金融商品 (百万円) | 現金担保 (百万円) | |||
| デリバティブ資産 | ||||
| マスターネッティング契約の対象となるデリバティブ | 9,386 | 5,619 | - | 3,767 |
| マスターネッティング契約の対象とならないデリバティブ | 2,501 | 2,501 | ||
| 計 | 11,887 | 5,619 | - | 6,268 |
| デリバティブ負債 | ||||
| マスターネッティング契約の対象となるデリバティブ | 28,017 | 22,058 | - | 5,959 |
| マスターネッティング契約の対象とならないデリバティブ | 2,532 | 2,532 | ||
| 計 | 30,549 | 22,058 | - | 8,491 |
16 年金及び退職金制度
(1) 確定給付制度及び退職金制度
当社及び国内子会社の従業員は、通常、退職時に以下のような退職一時金又は年金の受給資格を付与されます。
2004年7月、当社及び一部の子会社では年金制度を改定し、1年間の従業員個別の貢献を反映したポイントが毎年加算されるポイント制度を導入しました。ポイント制度のもとでは自己都合退職、会社都合退職にかかわらず、過去の勤務にもとづく累積ポイントと累積ポイントをベースに加算される利息ポイントの合計にもとづいて退職金支給額が計算されます。
この年金制度のもとでは、一般的には現行の退職金規則による退職金の65%がこの制度により充当されます。残りの部分については、会社が支払う退職一時金により充当されます。年金給付は退職する従業員の選択により一時払いあるいは月払いの年金として支給されます。年金基金へ拠出された資金は、関係法令にしたがい数社の金融機関により運用されています。
2012年4月1日より、当社及びほぼ全ての国内子会社は、終身年金を有期年金に変更するなどの現行年金制度の改定を行いました。また、確定拠出年金制度を導入し、2012年4月1日以降の入社者は確定給付年金制度には加入しません。
いくつかの海外子会社は、ほぼ全従業員を対象とする確定給付年金制度あるいは退職一時金制度を有し、拠出による積立てを行うか又は引当金を計上しています。これらの制度にもとづく給付額は、主に現在の給与と勤続年数によって計算されます。
2012年度及び2013年度の純期間退職・年金費用の内訳は次のとおりです。
純期間退職・年金費用(△収益):
| 項目 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2012年度 | 2013年度 | 2012年度 | 2013年度 | |
| 勤務費用 | 25,343 | 24,827 | 2,387 | 3,032 |
| 利息費用 | 14,606 | 12,152 | 10,197 | 12,068 |
| 年金制度資産期待運用収益 | △16,389 | △17,822 | △9,245 | △11,480 |
| 会計基準変更時差異の償却 | - | - | 117 | 12 |
| 年金数理純損益の償却 | 12,853 | 11,480 | 1,781 | 3,693 |
| 過去勤務費用の償却 | △10,271 | △10,176 | △566 | △643 |
| 縮小・清算による影響額 | - | - | △405 | 1,074 |
| 純期間退職・年金費用 | 26,142 | 20,461 | 4,266 | 7,756 |
累積その他の包括利益で認識された年金数理純損益、過去勤務費用及び会計基準変更時差異のうち、2014年度の純期間退職・年金費用として認識されると見込まれる償却費は、それぞれ11,860百万円、9,910百万円及び10百万円です。
退職給付債務及び年金制度資産の変動、年金制度の財政状況の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | |
| 退職給付債務の変動 | ||||
| 期首退職給付債務 | 789,059 | 827,044 | 221,641 | 274,928 |
| 勤務費用 | 25,343 | 24,827 | 2,387 | 3,032 |
| 利息費用 | 14,606 | 12,152 | 10,197 | 12,068 |
| 従業員による拠出額 | - | - | 619 | 813 |
| 退職給付制度改定による影響額 | - | - | 27 | △107 |
| 年金数理純損失 | 49,258 | 14,138 | 25,385 | 3,392 |
| 為替相場の変動による影響額 | - | - | 27,354 | 36,867 |
| 縮小・清算による影響額 | - | - | △2,106 | △4,500 |
| 連結範囲の変更による影響額 | △15,061 | △5 | - | - |
| 退職給付支払額 | △36,161 | △30,710 | △10,576 | △12,795 |
| 期末退職給付債務 | 827,044 | 847,446 | 274,928 | 313,698 |
| 年金制度資産の変動 | ||||
| 期首年金制度資産公正価値 | 556,247 | 608,004 | 151,139 | 188,019 |
| 年金制度資産運用収益 | 69,491 | 53,476 | 17,075 | 17,979 |
| 為替相場の変動による影響額 | - | - | 18,460 | 26,167 |
| 会社による拠出額 | 10,369 | 16,758 | 10,501 | 6,912 |
| 従業員による拠出額 | - | - | 619 | 813 |
| 縮小・清算による影響額 | - | - | △351 | △3,334 |
| 連結範囲の変更による影響額 | △7,003 | - | - | - |
| 退職給付支払にともなう払出額 | △21,100 | △23,446 | △9,424 | △11,532 |
| 期末年金制度資産公正価値 | 608,004 | 654,792 | 188,019 | 225,024 |
| 年金制度の財政状況 | △219,040 | △192,654 | △86,909 | △88,674 |
連結貸借対照表計上額の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | |
| 固定資産 | 2,219 | 2,446 | 1,903 | 3,292 |
| 流動負債 | - | - | △2,462 | △2,565 |
| 固定負債 | △221,259 | △195,100 | △86,350 | △89,401 |
| 連結貸借対照表に計上した純額 | △219,040 | △192,654 | △86,909 | △88,674 |
累積その他の包括利益で認識した金額(税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | |
| 過去勤務費用(△貸方) | △64,194 | △54,008 | △2,753 | △2,307 |
| 年金数理純損益 | 264,559 | 237,023 | 62,686 | 61,841 |
| 会計基準変更時差異 | - | - | 35 | 25 |
| 合計 | 200,365 | 183,015 | 59,968 | 59,559 |
全ての確定給付年金制度に関する累積給付債務は次のとおりです。
| 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 |
| 824,345 | 842,978 | 233,949 | 290,014 |
累積給付債務が年金制度資産公正価値を超える年金制度の予測給付債務、累積給付債務及び年金制度資産公正価値は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | |
| 予測給付債務 | 819,059 | 838,145 | 210,384 | 260,950 |
| 累積給付債務 | 816,360 | 834,694 | 204,253 | 255,018 |
| 年金制度資産公正価値 | 599,227 | 644,502 | 154,058 | 186,519 |
2013年3月31日及び2014年3月31日現在の退職給付債務計算上の加重平均想定率は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度 | 海外制度 | ||
| 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 | |
| 割引率 | 1.5% | 1.4% | 4.1% | 4.1% |
| 昇給率 | * | * | 3.1% | 3.1% |
* ほぼ全てのソニーの国内制度はポイント制度であり、ポイント制度は昇給率を計算の基礎に組み入れていません。
2012年度及び2013年度における純期間退職・年金費用計算上の加重平均想定率は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度 | 海外制度 | ||
| 2012年度 | 2013年度 | 2012年度 | 2013年度 | |
| 割引率 | 1.9% | 1.5% | 4.7% | 4.1% |
| 年金制度資産の期待収益率 | 3.0% | 3.0% | 6.1% | 5.8% |
| 昇給率 | * | * | 3.5% | 3.1% |
* ほぼ全てのソニーの国内制度はポイント制度であり、ポイント制度は昇給率を計算の基礎に組み入れていません。
ソニーは、これらの想定率を状況の変化に応じて見直しています。
加重平均昇給率は給与関連制度のみを基礎として計算されています。前述のポイント制度は従業員の給与をもとに退職給付支払を行う制度ではないため、計算からは除かれています。
年金制度資産の長期期待収益率を決定するため、ソニーは、現在の及び見込みの資産配分に加え、様々な種類の年金制度資産に関する過去及び見込長期収益率も考慮しています。ソニーの年金運用方針は、退職給付債務の性質が長期的であることにより見込まれる債務の増加や変動リスク、各資産クラスの収益とリスクの分散及びその相関を考慮して定められます。各資産の配分は、慎重かつ合理的に考慮した流動性及び投資リスクの水準に沿って、収益を最大化するように設定されます。年金運用方針は、直近のマーケットのパフォーマンス及び過去の収益を適切に考慮して定められているのに対し、ソニーが使用する運用前提条件は、対応する退職給付債務の性質が長期的であるのに合わせて長期的な収益を達成できるように設定されています。
ソニーの年金制度資産における運用方針は、将来の債務支払要求を満たすことができる運用収益を生み出すように策定されています。これらの債務の正確な決済金額は、制度加入者の退職日及び平均余命を含む将来の事象に左右されます。これらの債務は、現在の経済環境及びその他の関連する要因にもとづく年金数理上の前提条件を使用して見積もられます。ソニーの投資戦略は、持分証券のような潜在的に高利回りの資産と確定利付証券のようなボラティリティの低い資産をバランスよく組み込むことで、運用収益要求とポートフォリオにおけるリスク管理の必要性とのバランスをとっています。リスクには特にインフレーション、持分証券資産価値のボラティリティ、年金積立水準に不利に影響し結果としてソニーの拠出額への依存性が増加するような金利の変動が含まれます。潜在的な年金制度資産のリスク集中を緩和するために、業種及び地域間のポートフォリオバランスを考慮しつつ、金利感度、経済成長への依存性、為替、及び運用収益に影響するその他の要因にも配慮しています。2014年3月31日における当社及び大部分の国内子会社の年金制度の政策資産配分は、資産・負債総合管理の結果として、持分証券28%、確定利付証券58%、その他の投資14%となっています。また、海外子会社の加重平均政策資産配分は、持分証券39%、確定利付証券47%、その他の投資14%となっています。
注記3に記載されている公正価値の階層にもとづく、国内及び海外制度における年金制度資産の公正価値は、以下のとおりです。
| 資産クラス | 国内制度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 公正価値 | 公正価値による測定に使用した基礎データ | |||
| 2013年3月31日 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | |
| 現金・現金同等物 | 8,419 | 8,419 | - | - |
| 持分証券: | ||||
| 株式 *1 | 157,566 | 154,630 | 2,936 | - |
| 確定利付証券: | ||||
| 政府債 *2 | 268,297 | - | 268,297 | - |
| 社債 *3 | 33,053 | - | 33,053 | - |
| 資産担保証券 *4 | 2,797 | - | 2,797 | - |
| 合同運用ファンド *5 | 72,410 | - | 72,410 | - |
| コモディティファンド *6 | 1,712 | - | 1,712 | - |
| プライベートエクイティ *7 | 27,205 | - | - | 27,205 |
| ヘッジファンド *8 | 35,071 | - | - | 35,071 |
| 不動産 | 1,474 | - | - | 1,474 |
| 合計 | 608,004 | 163,049 | 381,205 | 63,750 |
| 資産クラス | 国内制度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 公正価値 | 公正価値による測定に使用した基礎データ | |||
| 2014年3月31日 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | |
| 現金・現金同等物 | 8,384 | 8,384 | - | - |
| 持分証券: | ||||
| 株式 *1 | 173,067 | 169,210 | 3,857 | - |
| 確定利付証券: | ||||
| 政府債 *2 | 263,921 | - | 263,921 | - |
| 社債 *3 | 50,131 | - | 50,131 | - |
| 資産担保証券 *4 | 2,930 | - | 2,930 | - |
| 合同運用ファンド *5 | 84,853 | - | 84,853 | - |
| コモディティファンド *6 | 1,767 | - | 1,767 | - |
| プライベートエクイティ *7 | 26,942 | - | - | 26,942 |
| ヘッジファンド *8 | 41,108 | - | - | 41,108 |
| 不動産 | 1,689 | - | - | 1,689 |
| 合計 | 654,792 | 177,594 | 407,459 | 69,739 |
*1 2013年3月31日及び2014年3月31日現在、国内株式を約63%及び64%、海外株式を約37%及び36%含みます。
*2 2013年3月31日及び2014年3月31日現在、国内の国債及び地方債を約59%及び56%、海外の国債及び地方債を約41%及び44%含みます。
*3 国内及び海外の社債及び政府保証債を含みます。
*4 主に不動産担保証券を含みます。
*5 合同運用ファンドは、主に投資信託を含む合同資金による機関投資です。これらは2013年3月31日及び2014年3月31日現在、持分証券を約48%及び47%、確定利付証券を約48%及び51%、その他の投資を約4%及び2%含みます。
*6 商品先物投資のファンドです。
*7 主に米国及びヨーロッパにおけるベンチャー、バイアウト、ディストレスに投資する複数のプライベートエクイティ・ファンドオブファンズを含みます。
*8 単一のヘッジファンドに付随するリスク及びボラティリティを分散及び軽減するために、幅広いヘッジファンドに投資するファンドオブヘッジファンズを主に含みます。
| 資産クラス | 海外制度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 公正価値 | 公正価値による測定に使用した基礎データ | |||
| 2013年3月31日 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | |
| 現金・現金同等物 | 171 | 171 | - | - |
| 持分証券: | ||||
| 株式 *1 | 36,917 | 29,348 | 7,569 | - |
| 確定利付証券: | ||||
| 政府債 *2 | 52,061 | - | 52,061 | - |
| 社債 *3 | 20,095 | - | 15,322 | 4,773 |
| 資産担保証券 | 526 | - | 526 | - |
| 保険契約 *4 | 11,639 | - | 11,639 | - |
| 合同運用ファンド *5 | 58,007 | - | 58,007 | - |
| 不動産及びその他 *6 | 8,603 | 73 | 1,573 | 6,957 |
| 合計 | 188,019 | 29,592 | 146,697 | 11,730 |
| 資産クラス | 海外制度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 公正価値 | 公正価値による測定に使用した基礎データ | |||
| 2014年3月31日 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | |
| 現金・現金同等物 | 1,648 | 1,648 | - | - |
| 持分証券: | ||||
| 株式 *1 | 48,140 | 40,045 | 8,095 | - |
| 確定利付証券: | ||||
| 政府債 *2 | 61,644 | - | 61,644 | - |
| 社債 *3 | 25,937 | - | 19,682 | 6,255 |
| 資産担保証券 | 332 | - | 332 | - |
| 保険契約 *4 | 11,364 | - | 11,364 | - |
| 合同運用ファンド *5 | 63,057 | - | 63,057 | - |
| 不動産及びその他 *6 | 12,902 | - | 3,970 | 8,932 |
| 合計 | 225,024 | 41,693 | 168,144 | 15,187 |
*1 主に海外株式を含みます。
*2 主に海外の国債及び地方債を含みます。
*3 主に海外の社債を含みます。
*4 主に年金保険契約あるいは利益分配型年金保険契約です。
*5 合同運用ファンドは、ミューチュアル・ファンド、コモン・トラスト・ファンド、及びコレクティブ・インベストメント・ファンドを含む合同資金による機関投資です。これらは主に海外の持分証券及び確定利付証券で構成されています。
*6 主に不動産私募ファンドを含みます。
それぞれの年金制度資産が区分されている公正価値の階層におけるそれぞれのレベルは、その資産の公正価値測定に用いた基礎データにもとづき決定され、必ずしもその資産の安全性又は格付けを指し示すものではありません。
国内及び海外年金制度資産の公正価値測定に使用される評価方法は以下のとおりです。2012年度及び2013年度における評価方法の変更はありません。
株式は、その個々の株式が取引される活発な市場における終値で評価されます。これらの資産は、通常レベル1に区分されます。
確定利付証券の公正価値は、通常は、価格決定モデル、類似資産の取引価格、あるいは割引キャッシュ・フローを用いて見積もられ、通常レベル2に区分されます。
合同運用ファンドは、ファンドマネジャーから提供され、ソニーが再検討した純資産価値を用いて、通常は評価されます。この純資産価値は、そのファンドの所有する現物資産から負債を差し引き、発行済みの口数で割り出した評価額にもとづいています。これらの資産は、取引価格の有無により、レベル1、レベル2、あるいはレベル3に区分されます。
コモディティファンドは、観察可能な市場データから主に算出されたあるいはそれに裏付けられる基礎データを用いて評価されます。これらの資産は通常レベル2に区分されます。
プライベートエクイティ及び不動産私募ファンドは、市場取引価格が欠如していること、元々流動性に乏しく本質的に長期保有目的の資産であることから、その評価については重要な判断が要求されます。これらの資産は当初は原価で評価され、入手可能な関連性のある市場データを利用し、それらの資産の簿価に調整が必要かどうかを決定することで定期的に見直しを行ないます。これらの投資はレベル3に区分されます。この評価方法は通期にわたり一貫して適用されます。
ヘッジファンドは、ファンドマネジャーあるいは証券保管機関の決定する純資産価値を用いて評価されます。これらの投資はレベル3に区分されます。
以下の表は、2012年度及び2013年度の国内及び海外制度におけるレベル3資産の公正価値の変動を要約したものです。
| 国内制度 | ||||
| 金額(百万円) | ||||
| 観察不能な基礎データを用いた公正価値による測定 (レベル3) | ||||
| プライベート エクイティ | ヘッジファンド | 不動産 | 合計 | |
| 期首残高 (2012年4月1日現在) | 23,388 | 42,258 | 1,435 | 67,081 |
| 未実現運用収益 | 3,817 | △1,514 | 39 | 2,342 |
| 実現運用収益 | - | - | - | - |
| 購入・売却・償還(純額) | - | △5,673 | - | △5,673 |
| レベル間の振替(純額) | - | - | - | - |
| 期末残高 (2013年3月31日現在) | 27,205 | 35,071 | 1,474 | 63,750 |
| 未実現運用収益 | 1,123 | 1,514 | 215 | 2,852 |
| 実現運用収益 | - | - | - | - |
| 購入・売却・償還(純額) | △1,386 | 4,523 | - | 3,137 |
| レベル間の振替(純額) | - | - | - | - |
| 期末残高 (2014年3月31日現在) | 26,942 | 41,108 | 1,689 | 69,739 |
| 海外制度 | ||||
| 金額(百万円) | ||||
| 観察不能な基礎データを用いた公正価値による測定 (レベル3) | ||||
| 社債 | 合同運用 ファンド | 不動産及び その他 | 合計 | |
| 期首残高 (2012年4月1日現在) | 3,961 | - | 5,083 | 9,044 |
| 未実現運用収益 | 260 | - | 245 | 505 |
| 実現運用収益 | 1 | - | - | 1 |
| 購入・売却・償還(純額) | △20 | - | △23 | △43 |
| レベル間の振替(純額) | - | - | - | - |
| その他 * | 571 | - | 1,652 | 2,223 |
| 期末残高 (2013年3月31日現在) | 4,773 | - | 6,957 | 11,730 |
| 未実現運用収益 | 1,032 | - | 504 | 1,536 |
| 実現運用収益 | - | - | △47 | △47 |
| 購入・売却・償還(純額) | - | - | 69 | 69 |
| レベル間の振替(純額) | - | - | - | - |
| その他 * | 450 | - | 1,449 | 1,899 |
| 期末残高 (2014年3月31日現在) | 6,255 | - | 8,932 | 15,187 |
* 主に外貨換算調整額で構成されます。
ソニーは、年金制度資産の公正価値、年金制度資産の期待収益、及び退職給付債務の現在価値を勘案し、マネジメントにより適当と判断された場合に、確定給付年金制度への拠出を行っています。2014年度における拠出額の見込みは、国内制度で約130億円、海外制度で約70億円です。
予想将来給付額は次のとおりです。
| 年度 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) |
| 2014年度 | 31,224 | 11,374 |
| 2015年度 | 33,221 | 11,689 |
| 2016年度 | 34,303 | 12,393 |
| 2017年度 | 35,929 | 13,270 |
| 2018年度 | 39,183 | 13,761 |
| 2019年度-2023年度 | 216,059 | 76,629 |
(2) 確定拠出制度
2012年度及び2013年度における確定拠出年金費用は次のとおりです。
| 2012年度 | 2013年度 | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 国内制度 | 3,729 | 3,602 |
| 海外制度 | 13,070 | 12,703 |
17 資本勘定
(1) 普通株式
2012年度及び2013年度における発行済株式数の増加の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 株式数(株) |
| 2012年3月31日現在残高 | 1,004,638,164 |
| 株式交換による発行 | 7,312,042 |
| 2013年3月31日現在残高 | 1,011,950,206 |
| 新株予約権の行使 | 134,800 |
| 転換社債(ゼロクーポン)の株式への転換 | 32,622,761 |
| 2014年3月31日現在残高 | 1,044,707,767 |
2014年3月31日現在の転換社債及び新株予約権が全て転換・行使された場合に発行される株式数は、142,865,832株です。
当社は会社法に準拠し、取締役会の決議により随時分配可能額まで自己株式を取得することが可能です。なお、2012年度及び2013年度において取締役会による決議にもとづく自己株式の取得は行われませんでした。
(2) 利益剰余金
2014年3月31日現在の当社の分配可能額は、275,382百万円です。2013年度にかかる利益処分額は、すでに連結財務諸表に反映されており、2014年5月13日に開催された取締役会において承認されています。上記の分配可能額は、連結財務諸表に反映されている2014年3月31日に終了した6ヵ月間に係る配当金を含んでいます。
利益剰余金には、持分法適用会社の未分配利益に対するソニーの持分相当額が含まれており、2013年3月31日及び2014年3月31日現在のこの金額は、それぞれ19,080百万円及び20,650百万円です。
(3) その他の包括利益
2012年度のその他の包括利益の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 金額(百万円) | ||
| 税効果考慮前 | 税効果 | 税効果考慮後 | |
| 2012年度 | |||
| 未実現有価証券評価損益 | |||
| 当年度発生額 *1 | 114,599 | △36,198 | 63,596 |
| 控除:当年度損益への組替額 | △34,686 | 14,328 | △20,358 |
| 未実現デリバティブ評価損益 | |||
| 当年度発生額 | △69 | 12 | △57 |
| 控除:当年度損益への組替額 | 615 | △250 | 365 |
| 年金債務調整額 *1 | △8,476 | 1,853 | △4,983 |
| 外貨換算調整額 | |||
| 当年度発生額 *1 | 160,425 | △2,534 | 159,149 |
| 控除:当年度損益への組替額*2 | 3,927 | - | 3,927 |
| その他の包括利益(損失) | 236,335 | △22,789 | 201,639 |
2013年度における累積その他の包括利益(税効果考慮後)の項目別の変動は次のとおりです。
| 項目 | 金額(百万円) | ||||
| 未実現 有価証券 評価損益 | 未実現 デリバティブ 評価損益 | 年金債務 調整額 | 外貨換算 調整額 | 合計 | |
| 2012年度末(2013年3月31日) | 109,079 | △742 | △191,816 | △556,016 | △639,495 |
| 組替前その他の包括利益 | 24,388 | 103 | 6,896 | 158,884 | 190,271 |
| 累積その他の包括利益からの組替額 | △5,078 | 639 | 4,987 | - | 548 |
| その他の包括利益(純額) | 19,310 | 742 | 11,883 | 158,884 | 190,819 |
| 控除:非支配持分に帰属するその他の包括利益 | 880 | - | 106 | 1,923 | 2,909 |
| 2013年度末(2014年3月31日) | 127,509 | - | △180,039 | △399,055 | △451,585 |
(注) *1「未実現有価証券評価損益の当年度発生額」、「年金債務調整額」及び「外貨換算調整額の当年度発生
額」の税効果考慮後の額から子会社の資本に含まれる非支配持分相当額等は、除かれています。
*2 外貨換算調整額は、海外子会社及び関連会社の清算又は売却にともない、累積その他の包括利益から
当年度損益へ組み替えられました。
2013年度における累積その他の包括利益からの組替額は以下のとおりです。
| 金額(百万円) | ||||
| 項目 | 累積その他の包括利益からの組替額 | 連結損益計算書に影響する項目 | ||
| 未実現有価証券評価損益 | △881 | 金融ビジネス収入 | ||
| △7,801 | 投資有価証券売却益(純額) | |||
| 447 | 投資有価証券評価損 | |||
| 14 | その他 | |||
| 税効果考慮前 | △8,221 | |||
| 税効果 | 3,143 | |||
| 税効果考慮後 | △5,078 | |||
| 未実現デリバティブ評価損益 | 471 | 支払利息 | ||
| 348 | 為替差損(純額) | |||
| 税効果考慮前 | 819 | |||
| 税効果 | △180 | |||
| 税効果考慮後 | 639 | |||
| 年金債務調整額 | 5,440 | * | ||
| 税効果 | △453 | |||
| 税効果考慮後 | 4,987 | |||
| 累積その他の包括利益からの組替額合計(税効果考慮後) | 548 |
(注)* 注記16に記載のとおり、年金及び退職金に関する償却費は純期間退職・年金費用に含まれています。
(4) 非支配持分との資本取引
2012年度及び2013年度の当社株主に帰属する当期純利益(損失)及び非支配持分との取引による資本剰余金の増減額は次のとおりです。
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 当社株主に帰属する当期純利益(損失) | 41,540 | △128,369 |
| 非支配持分との取引にともなう資本剰余金の減少額 | △57,364 | 28 |
| 当社株主に帰属する当期純利益(損失)及び非支配持分との取引にともなう資本剰余金の増減額の合計 | △15,824 | △128,341 |
ソニーは、2012年9月に実施した公開買付けにより、ソネットエンタテインメント㈱(2013年7月1日付で名称をソネット㈱に変更、以下「ソネット」)の普通株式を追加取得しました。この結果、ソニーのソネットに対する持分比率は95.95%になりました。さらに、2013年1月1日、ソニーは株式交換によりソネットの4.05%を追加取得し完全子会社としました。連結貸借対照表上、ソニーが交付する現金又は自己株式の公正価値と非支配持分の簿価との差額38,715百万円は、資本剰余金の減少として調整されています。
ソニーは、2013年3月に、インドにおけるテレビネットワーク事業を運営するマルチスクリーンメディア社(以下「MSM」)の株式持分32.39%を追加購入する取引を完了しました。この取引により、ソニーが保有するMSMに対する持分比率は94.39%に増加しました。当該持分追加取得の対価は271百万米ドルであり、このうち145百万米ドルは取引完了時に支払い、さらに63百万米ドルを2013年度に支払い、21百万米ドルを2014年4月15日に支払いました。残額の42百万米ドルについては2015年4月15日に支払う予定です。連結貸借対照表上、ソニーが交付する現金又は自己株式の公正価値と非支配持分の簿価との差額18,450百万円は、資本剰余金の減少として調整されています。
18 株価連動型報奨制度
ソニーは2012年度及び2013年度において、株価連動型報奨制度にかかる費用として、それぞれ1,232百万円及び1,068百万円を計上しました。2012年度及び2013年度において、株価連動型報奨制度にかかる費用に関連して享受した法人税等の減少額は、それぞれ209百万円及び207百万円です。2012年度において権利行使された株価連動型報奨制度はありません。2013年度において、株価連動型報奨制度における権利行使によって受け取った現金の総額は200百万円でした。なお、権利行使にあたり、当社は新株を発行しています。2012年度及び2013年度において、権利行使により実現した法人税の減少額は軽微です。
2012年度において、残存していた未行使の株価連動型報奨受給権(Stock Appreciation Rights、以下「SARs」)プランにおける行使期間が満了し、このプランは終了しました。SARsは米国の一部の経営幹部社員に付与されており、これらの制度において、経営幹部社員は権利行使により、当社の株価がSARsの権利行使価格を上回る金額と同額の現金を受け取ることができました。
2012年度において、付与もしくは行使されたSARsはありません。また2012年度において、SARsプランにかかる報奨費用は軽微です。
ソニーは一部の取締役、執行役及び経営幹部社員に対するインセンティブプランとして、新株予約権を発行するストック・オプションプランを有しています。新株予約権は、一般に、付与日から3年間にわたり段階的に権利が確定し、付与日より10年後まで権利行使が可能です。
2012年度及び2013年度において付与された新株予約権の付与日現在の1株当たり加重平均公正価値は、それぞれ189円及び821円です。2012年度及び2013年度における報奨費用を認識するにあたって、新株予約権の付与日現在の公正価値は、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデルにもとづいて、以下の加重平均想定値を使用して見積もられています。
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 加重平均リスク・フリー利子率 | 0.74% | 1.43% |
| 加重平均見積権利行使期間 | 6.85年 | 7.13年 |
| 加重平均見積ボラティリティ | 39.61% | 52.03% |
| 加重平均見積配当率 | 3.25% | 1.55% |
(注)加重平均見積ボラティリティは、新株予約権の加重平均見積権利行使期間における当社普通株式のヒストリカル・ボラティリティです。
2013年度における新株予約権の実施状況は以下のとおりです。
| 項目 | 2013年度 | |||
| 株式数 (株) | 加重平均権利行使価格(円) | 加重平均残存年数(年) | 本源的価値総額(百万円) | |
| 期首現在未行使残高 | 19,081,800 | 3,124 | ||
| 付与 | 1,994,200 | 2,006 | ||
| 権利行使 | 134,800 | 1,483 | ||
| 資格喪失もしくは期限切れ | 3,151,300 | 3,670 | ||
| 期末現在未行使残高 | 17,789,900 | 3,094 | 5.47 | 1,841 |
| 期末現在行使可能残高 | 13,978,300 | 3,488 | 4.49 | 492 |
2012年度において行使されたストック・オプションプランはありません。2013年度において行使されたストック・オプションプランの本源的価値の総額は52百万円でした。
2013年度における権利確定数は2,093,800株です。また、2012年度及び2013年度期末現在における未確定残高は、それぞれ4,452,500株及び3,811,600株です。
2014年3月31日現在、権利行使が可能となっていない新株予約権にかかる未認識の報奨費用の総額は、1,354百万円です。この費用が認識されると見込まれる加重平均年数は、2.03年です。
19 タイの洪水
2011年10月、ソニーのいくつかのタイ国所在の子会社は、同国における甚大な洪水にともない、一時的に操業を停止しました。この洪水により、タイに所在する製造事業所及び倉庫において建物及び機械設備を含む一部の固定資産ならびに棚卸資産が重大な被害を受けました。さらに、この洪水は、日本及びその他の国に所在する子会社の操業に影響しました。
2012年度において、ソニーはその他の追加費用を4,529百万円計上しており、その他の追加費用は主に連結損益計算書の売上原価に計上されています。
ソニーは洪水により直接発生した損害を補填する保険契約に加入しており、当社及び製造事業所を含む一部の子会社が対象に含まれています。この保険契約は固定資産及び棚卸資産にかかる損害及び費用、撤去及び清掃等を含む追加費用ならびに逸失利益を含む休業損害を補償範囲に含みます。
2012年度において、保険会社との間で53,316百万円の保険金支払が合意されました。この金額のうち、ソニーは、固定資産及び棚卸資産ならびに追加費用に対して25,284百万円を受け取り、そのうち、11,961百万円は主に保険対象の固定資産及び棚卸資産の洪水による損害を受ける前の簿価を超える部分であり、連結損益計算書の売上原価及びその他の営業損(益)(純額)に計上されています。残りの保険金支払の28,032百万円については、休業損害にかかる保険収入であり、2011年度請求額の未確定分に加え、2012年1月1日から補償期間終了までに生じた逸失利益に対して適用され、連結損益計算書の営業収入に計上されています。固定資産及び固定資産以外の受取保険金は、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動及び営業活動にそれぞれ計上されています。
また、2013年3月31日現在において、ソニーは追加費用及び休業損害にかかる未確定の保険金請求を有しています。ソニーは、2012年度末までに保険会社との間で保険金支払が合意され、2013年4月19日までに支払われた保険金請求分について、2,482百万円の保険未収入金、及び修繕及びその他の費用に係る3,555百万円の仮受金を計上しています。これらの保険未収入金及び仮受金は、連結貸借対照表の前払費用及びその他の流動資産及び流動負債のその他にそれぞれ計上されています。
2013年度において、保険会社との間で12,076百万円の保険金支払が合意されました。この金額のうち、ソニーは、固定資産及び追加費用に対して624百万円を受け取り、そのうち、314百万円は主に保険対象の固定資産の洪水による損害を受ける前の簿価を超える部分であり、連結損益計算書のその他の営業損(益)(純額)に計上されています。残りの保険金支払の11,452百万円については、休業損害にかかる保険収入であり、連結損益計算書の営業収入に計上されています。固定資産及び固定資産以外の受取保険金は、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動及び営業活動にそれぞれ計上されています。
また、2014年3月31日現在もなお、ソニーは追加費用及び休業損害にかかる未確定の保険金請求を有しています。ソニーは、2013年度末までに保険会社との間で保険金支払が合意され、2014年4月14日までに支払われた保険金請求分について、2,937百万円の保険未収入金、及び修繕及びその他の費用に係る3,204百万円の仮受金を計上しています。これらの保険未収入金及び仮受金は、連結貸借対照表の前払費用及びその他の流動資産及び流動負債のその他にそれぞれ計上されています。
20 構造改革にかかる費用及び資産の減損
ソニーは様々なビジネスの業績向上のための活動の一環として、数々の構造改革活動を実施しました。ソニーは、構造改革活動を事業や製品カテゴリーからの撤退、もしくは従業員数の削減プログラムの実施など、将来の収益性に好影響をもたらすためにソニーが実施する活動と定義しています。構造改革活動は通常、発生から一年以内に完了する短期的性質のものです。ソニーは2012年度及び2013年度において、それぞれ合計で74,386百万円及び75,570百万円の構造改革費用を計上しました。
| 項目 | 退職関連費用 | 現金支出をともなわない資産の減損・償却及び処分損(純額) | その他の関連費用 | 合計 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 2012年3月31日現在債務残高 | 24,997 | - | 7,936 | 32,933 |
| 構造改革費用発生額 | 62,752 | 5,161 | 6,473 | 74,386 |
| 非現金支出費用 | - | △5,161 | - | △5,161 |
| 現金支出による支払・決済額 | △58,518 | - | △9,722 | △68,240 |
| 調整額 | 3,498 | - | 988 | 4,486 |
| 2013年3月31日現在債務残高 | 32,729 | - | 5,675 | 38,404 |
| 構造改革費用発生額 | 41,820 | 18,991 | 14,759 | 75,570 |
| 非現金支出費用 | - | △18,991 | - | △18,991 |
| 現金支出による支払・決済額 | △46,017 | - | △7,177 | △53,194 |
| 調整額 | 3,312 | - | 659 | 3,971 |
| 2014年3月31日現在債務残高 | 31,844 | - | 13,916 | 45,760 |
(注)構造改革費用に含められていない重要な資産の減損については後述を参照してください。
2012年度及び2013年度におけるセグメント別の構造改革に関連する費用は以下のとおりです。
| 2012年度 | 2013年度 | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| モバイル・プロダクツ&コミュニケーション | 5,885 | 32,485 |
| ゲーム | 250 | 371 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | 11,240 | 3,422 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | 11,815 | 1,537 |
| デバイス | 19,096 | 5,464 |
| 映画 | 1,081 | 6,722 |
| 音楽 | 2,305 | 576 |
| 金融 | - | - |
| その他及び全社(共通) | 22,714 | 24,993 |
| 構造改革費用合計 | 74,386 | 75,570 |
| 構造改革に関連する資産の減価償却費 | 3,121 | 5,019 |
| 合計 | 77,507 | 80,589 |
構造改革に関連する減価償却費として開示されているものは、承認された構造改革計画のもとでの製造活動の早期中止にともない、償却対象固定資産の耐用年数及び残存価額の見直しを行ったことにより発生した減価償却費の増加分です。資産の減損については、その年度において直ちに費用認識されます。
早期退職プログラム(概要)
ソニーは、主としてエレクトロニクス事業に関するセグメントの業績向上及び本社部門における費用削減のため、営業費用の一層の削減を目的とする様々な人員削減プログラムを実施しました。ソニーは製造拠点の再編措置、開発・研究組織構造の見直し、販売・間接部門の能率化を通して、本社を含めた全社的な合理化を行い、今後も引き続き行っていきます。また、ソニーは人員の配置転換や再就職支援を含めたプログラムを通して、その労働力の再分配と最適化を行っていきます。
2012年度において、人員削減の大部分は世界各地で行われた早期退職プログラムの実施によって達成されました。これには、2012年10月19日に発表されたエレクトロニクス事業における組織の簡素化と業務の効率化を目的とした、当社及び主要な国内エレクトロニクス系連結子会社における人員削減プログラムと国内生産拠点の統廃合が含まれています。
加えて、2013年度においては、注記26に記載のMP&C分野に含まれるPC事業の収束、HE&S分野に含まれるテレビ事業を完全子会社として運営する計画、及びエレクトロニクス事業を間接的に支える販売、製造及び本社部門についても規模の適正化を実施することを発表しました。
ソニーは製造拠点の統廃合や本社及び間接部門の統廃合を含むビジネスの合理化による人員削減プログラムを今後も実施する予定です。
モバイル・プロダクツ&コミュニケーション分野
MP&C分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。これらの活動には、上記の人員削減プログラム、製造オペレーションの合理化、低コスト地域への生産移管・集約が含まれます。
長期性資産の減損
注記26に記載のとおり、2013年度においてソニーはPC事業の長期性資産の減損を12,817百万円計上しました。また、将来の生産終了にともなって発生した仕入先の発注済部品に対する補償費用8,019百万円を連結損益計算書上の売上原価に計上しました。これらはPC事業収束の決定に直接関連して発生した追加費用であり、構造改革費用として計上されています。
早期退職プログラム
上記の概要に記載した早期退職プログラムの結果として、ソニーはMP&C分野において2012年度及び2013年度にそれぞれ4,959百万円及び7,051百万円の主に早期退職に関連する構造改革費用を連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上しました。
ゲーム分野
ゲーム分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減及び業務の効率化を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。
上記表中に含まれているゲーム分野に関する構造改革費用は、主に早期退職費用関連であり、連結損益計算書上、販売費及び一般管理費に計上されています。
イメージング・プロダクツ&ソリューション分野
IP&S分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。これらの活動には、上記の人員削減プログラム、製造オペレーションの合理化、低コスト地域への生産移管・集約、OEM/ODMの活用が含まれます。
早期退職プログラム
上記の概要に記載した早期退職プログラムの結果として、ソニーはIP&S分野において2012年度及び2013年度にそれぞれ9,720百万円及び3,309百万円の主に早期退職に関連する構造改革費用を連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上しました。
ホームエンタテインメント&サウンド分野
HE&S分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。これらの活動には、上記の人員削減プログラム、製造オペレーションの合理化、低コスト地域への生産移管・集約、OEM/ODMの活用が含まれます。
早期退職プログラム
上記の概要に記載した早期退職プログラムの結果として、ソニーはHE&S分野において2012年度及び2013年度にそれぞれ10,647百万円及び1,194百万円の主に早期退職に関連する構造改革費用を連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上しました。
デバイス分野
デバイス分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。これらの活動には、上記の人員削減プログラム、製造オペレーションの合理化、低コスト地域への生産移管・集約が含まれます。
早期退職プログラム
上記の概要に記載した早期退職プログラムの結果として、ソニーはデバイス分野において2012年度及び2013年度にそれぞれ15,153百万円及び2,917百万円の主に早期退職に関連する構造改革費用を連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上しました。
映画分野
映画分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減及び業務の効率化を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。
上記表中に含まれている映画分野に関する構造改革費用は、主に早期退職費用関連であり、連結損益計算書上、販売費及び一般管理費に計上されています。
音楽分野
縮小が続くパッケージメディアの音楽市場において、音楽分野の業績を向上させるべく、ソニーは営業費用の削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。
上記表中に含まれている音楽分野に関する構造改革費用は、主に早期退職費用関連であり、連結損益計算書上、販売費及び一般管理費に計上されています。
その他及び全社(共通)
上記表中に含まれているその他及び全社(共通)における2012年度の構造改革費用は、主に上記の概要に記載した人員削減プログラムに関する早期退職費用です。2013年度には、PC事業の収束にともなって発生した販売会社の規模縮小にともなう構造改革費用12,819百万円が含まれています。これらの費用は、連結損益計算書上、販売費及び一般管理費に計上されています。
その他の資産の減損について
液晶テレビ関連における長期性資産の減損
2012年度及び2013年度において、ソニーはHE&S分野で液晶テレビ関連資産の減損をそれぞれ7,617百万円、7,798百万円計上しました。この減損は主に有形固定資産及び一部の無形固定資産の見積公正価値の減少を反映しています。液晶テレビ資産グループでは、日本・欧州・北米の液晶テレビ市場環境の継続的な悪化や為替の悪影響を、当該資産グループに関連する長期性資産に対応する将来キャッシュ・フロー見込みに反映させた結果、減損の計上が必要となりました。
電池事業における長期性資産の減損
2013年度において、ソニーはデバイス分野で電池事業資産グループの減損を32,107百万円計上しました。収益性改善の進捗が十分でないこと、及び市場トレンドを踏まえた戦略の精査を行った結果、長期性資産の計上金額の全額を回収する十分な将来キャッシュ・フローが得られないと判断したため、減損を計上しました。
ディスク製造事業における長期性資産及び営業権の減損
2013年度において、ソニーはその他分野におけるディスク製造事業資産グループの長期性資産の減損12,303百万円及び営業権の減損13,263百万円を計上しました。ディスク製造事業資産グループでは、日本及び米国以外の、主に2014年3月に追加の構造改革を開始した欧州に起因するキャッシュ・フローの低下予想及びディスクメディアの想定以上の市場縮小の加速を将来キャッシュ・フロー見込みに反映させた結果、減損の計上が必要となりました。また、主に前述の理由により、ディスク製造事業全体の公正価値が減少したため、営業権の減損を計上しました。
21 連結損益計算書についての補足情報
(1) その他の営業損(益)(純額)
ソニーは、取引の性質又はソニーのコアビジネスとの関連性等を考慮し、その他の営業損(益)(純額)を計上しています。
その他の営業損(益)(純額)の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| エムスリー株式売却益、再評価益ならびに発行にともなう利益 *1 | △122,160 | △13,758 |
| 映画分野における音楽出版カタログの売却益 | - | △10,307 |
| 米国本社ビル売却益 *2 | △65,516 | △5,462 |
| ソニーシティ大崎売却益 *2 | △42,322 | △4,914 |
| 子会社及び関連会社株式売却損(益)(純額) *3 | △10,399 | △7,753 |
| 資産の除売却損(益)及び減損(純額) *3,4 | 5,178 | 90,860 |
| 計 | △235,219 | 48,666 |
(注)*1 注記6参照
*2 注記9参照
*3 注記26参照
*4 注記14,19及び20参照
(2) 研究開発費
2012年度及び2013年度の売上原価に計上された研究開発費は、それぞれ473,610百万円及び466,030百万円です。
(3) 広告宣伝費
2012年度及び2013年度の販売費及び一般管理費に計上された広告宣伝費は、それぞれ354,981百万円及び474,372百万円です。
(4) 物流費用
2012年度及び2013年度の販売費及び一般管理費に計上された製品の物流費用は、それぞれ63,160百万円及び62,871百万円で、ソニーグループ内での製品運搬費用も含まれています。
22 法人税等
国内及び海外における税引前利益(損失)及び法人税等の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 税引前利益(損失) | ||
| 当社及び全ての国内子会社 | 182,170 | 98,152 |
| 海外子会社 | 59,914 | △72,411 |
| 計 | 242,084 | 25,741 |
| 法人税等-当年度分 | ||
| 当社及び全ての国内子会社 | 34,288 | 41,339 |
| 海外子会社 | 41,446 | 59,904 |
| 計 | 75,734 | 101,243 |
| 法人税等-繰延税額 | ||
| 当社及び全ての国内子会社 | 75,149 | △6,330 |
| 海外子会社 | △10,485 | △331 |
| 計 | 64,664 | △6,661 |
| 法人税等 | 140,398 | 94,582 |
日本の法定税率と実効税率との差は次のとおり分析されます。
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 法定税率 | 38.3% | 38.3% |
| 損金に算入されない費用 | 1.3 | 8.9 |
| 税額控除 | △1.4 | △2.1 |
| 法定税率の変動 | △2.0 | 3.6 |
| 評価性引当金の変動 | 23.2 | 365.7 |
| 海外関係会社の未分配利益にかかる繰延税金負債の変動 | △0.7 | 0.2 |
| 日本における生命保険及び損害保険事業に適用される軽減税率 | △3.2 | △31.0 |
| 海外との税率差 | 3.3 | 25.7 |
| 税金引当にともなう調整 | △3.2 | 58.3 |
| 持分法による投資利益(損失)の影響 | 0.1 | 9.0 |
| タイの洪水に関する保険金収入に対する減免 | △1.2 | △0.2 |
| 税金費用の期間内配分による戻し入れ | - | △111.9 |
| その他 | 3.5 | 2.9 |
| 実効税率 | 58.0% | 367.4% |
2014年3月、日本において改正税法が制定されました。この改正により、法人税率は引き下げられ、2014年度以降の法定税率は約36%となります。この改正は、ソニーの業績に重要な影響を与えませんでした。
税金費用の期間内配分に関する会計基準では、その他の包括利益を含む全ての利益項目を考慮して、継続事業から発生した損失へ配分される税金費用の戻し入れの金額を決定します。2013年度において、日本の当社とその連結納税グループ及びその他の一部の税務管轄では継続事業からの損失を計上した一方で、その他の包括利益を計上しました。その結果、ソニーはその他の包括利益から継続事業へ28,797百万円の税金費用の戻し入れを配分しました。なお、その他の包括利益の区分において税金費用が追加で同額計上されたため、税金引当の総額に変動はありません。上述の税務管轄においては引き続き、繰延税金資産に対して評価性引当金を計上しています。
繰延税金資産・負債の主な内訳は次のとおりです。
| 借方(貸方) |
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 繰延税金資産 | ||
| 税務上繰越欠損金 | 546,322 | 601,065 |
| 未払退職・年金費用 | 102,970 | 87,657 |
| 繰延映画製作費 | 90,456 | 133,050 |
| 製品保証引当金及び未払費用 | 70,529 | 88,409 |
| 保険契約債務 | 24,217 | 25,187 |
| 棚卸資産 | 33,232 | 32,762 |
| 減価償却費 | 38,334 | 52,994 |
| 繰越税額控除 | 62,599 | 74,544 |
| 貸倒引当金 | 5,629 | 6,590 |
| 投資の減損 | 32,136 | 34,663 |
| 映画分野における前受収益 | 30,181 | 26,826 |
| その他 | 170,865 | 164,082 |
| 総繰延税金資産 | 1,207,470 | 1,327,829 |
| 控除:評価性引当金 | (931,247) | (1,027,530) |
| 繰延税金資産合計 | 276,223 | 300,299 |
| 繰延税金負債 | ||
| 繰延保険契約費 | (146,507) | (154,474) |
| 保険契約債務 | (79,861) | (98,118) |
| 映画分野における未請求債権 | (54,232) | (67,118) |
| 未実現有価証券評価益 | (63,730) | (75,467) |
| 株式交換により取得した無形固定資産 | (27,525) | (27,253) |
| 海外関係会社の未分配利益 | (28,057) | (27,640) |
| エムスリー投資 | (46,336) | (38,049) |
| その他 | (61,152) | (78,922) |
| 総繰延税金負債 | (507,400) | (567,041) |
| 純繰延税金負債 | (231,177) | (266,742) |
2012年度及び2013年度における評価性引当金の純増減額は、それぞれ63,014百万円の増加、96,283百万円の増加です。
ソニーは、入手可能な肯定的及び否定的証拠を比較衡量した結果、日本における当社とその連結納税グループ、米国のSony Americas Holding Inc.(以下「SAHI」)とその連結納税グループ、スウェーデンのSony Mobile Communications AB、英国のSony Europe Limited(以下「SEU」)及び他の税務管轄における一部の会社の繰延税金資産に対して評価性引当金を計上しています。繰延税金資産の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合、評価性引当金の計上により減額することが要求されます。したがって、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否は、繰延税金資産の回収可能性に関連するあらゆる肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより定期的に評価されます。この評価に関するマネジメントの判断は、それぞれの税務管轄ごとの当期及び累積損失の性質、頻度及び重要性、不確実な税務ポジションを考慮した将来の収益性予測、税務上の簿価を超える資産評価額、繰越欠損金の法定繰越可能期間、過去における繰越欠損金の法定繰越可能期間内の使用実績、繰越欠損金及び繰越税額控除の期限切れを防ぐために実行される慎重かつ実行可能な税務戦略を特に考慮します。
2012年度の評価性引当金の増加は、主に日本における当社とその連結納税グループ及びSEUにおいて継続的に損失を計上したことによるものです。なお、主として注記9で記載した米国本社ビルの売却益の影響により、米国における評価性引当金は減少しました。
2013年度の評価性引当金の増加は、主に日本における当社とその連結納税グループ及び米国のSAHIとその連結納税グループにおいて継続的に損失を計上したこと、ならびに海外の一部の子会社において繰延税金資産に対して評価性引当金を計上したことによるものです。
連結貸借対照表の各科目に含まれる純繰延税金資産・負債(評価性引当金控除後)は次のとおりです。
| 借方(貸方) |
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 流動資産-繰延税金 | 44,615 | 53,068 |
| その他の資産-繰延税金 | 107,688 | 105,442 |
| 流動負債-その他 | (13,561) | (14,356) |
| 固定負債-繰延税金 | (369,919) | (410,896) |
| 純繰延税金負債 | (231,177) | (266,742) |
2014年3月31日現在、海外関係会社の未分配利益のうち将来配当することを予定していない1,148,782百万円に対しては税金引当を行っていません。また1991年11月の㈱ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下「SMEJ」)の公募による株式発行により計上された子会社株式売却益61,544百万円に対しては、税務戦略にもとづき所有株式の処分から発生する重大な課税を見込んでいないため税金引当を行っていません。2014年3月31日現在、これらの一時的差異にかかる未認識の繰延税金負債の金額を決定することは困難です。
2014年3月31日現在の税務上の繰越欠損金に対する繰延税金資産の総額は601,065百万円であり、その繰越欠損金は、様々な税務管轄で申告される予定の将来課税所得と相殺することが可能です。繰越可能期間が無期限の172,124百万円を除き、繰越欠損金の大部分は2014年度から2022年度まで繰越すことができます。その他の繰越欠損金については、税務管轄により最長20年まで繰越すことができます。
2014年3月31日現在の繰越税額控除に対する繰延税金資産の総額は、74,544百万円です。これらの繰越税額控除は、繰越可能期間が無期限の22,261百万円を除いて、主として9年まで繰越すことができます。
未認識税務ベネフィットの期首総額と期末総額との調整は次のとおりです。
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 期首残高 | 288,311 | 191,886 |
| 過年度の税務ポジションに関する減少 | △11,533 | △19,696 |
| 過年度の税務ポジションに関する増加 | 8,980 | 9,325 |
| 当年度の税務ポジションに関する増加 | 27,849 | 21,877 |
| 解決 | △140,813 | △6,687 |
| 時効による消滅 | △7,495 | △4,643 |
| 外貨換算調整額 | 26,587 | 22,733 |
| 期末残高 | 191,886 | 214,795 |
| 認識された場合、実効税率に影響を与える未認識税務ベネフィットの期末純残高 | 72,947 | 93,098 |
未認識税務ベネフィットの総額の主な増減(解決を含む)は、MP&C分野、ゲーム分野、IP&S分野、HE&S分野、デバイス分野及びその他分野の特定の連結子会社間クロスボーダー取引に関する二国間事前確認制度(Bilateral Advance Pricing Agreements、以下「APAs」)の申請の結果を含む移転価格調整に関連しています。これらのAPAsは、租税条約で規定される二国間相互協議手続にもとづいた、ソニーと二ヵ国の税務当局間の合意を含んでいます。ソニーは見積もられた税金費用を、通常これらの手続の進捗や移転価格の税務調査の進捗に応じて見直し、必要に応じて見積りを調整しています。加えて、これらのAPAsは政府間協議による合意のため、最終結果がソニーの現時点における50%超の可能性で実現が見込まれる見積評価と異なる場合があります。
2012年度において、ソニーは、3,935百万円の支払利息及び367百万円の罰金の戻し入れを行いました。2013年3月31日現在、ソニーの利息及び罰金に関する負債の残高はそれぞれ9,252百万円及び3,707百万円です。
2013年度において、ソニーは、2,699百万円の支払利息の戻し入れ及び352百万円の罰金の計上を行いました。2014年3月31日現在、ソニーの利息及び罰金に関する負債の残高はそれぞれ6,553百万円及び4,060百万円です。
ソニーは世界中の様々な国、地域で営業活動を行っており、その税務申告書は、定期的に日本及び海外の税務当局の税務調査を受けています。いくつかの国、地域における、税務調査終了、現行の調査の結果、時効による消滅、及びソニーの税務ポジションの再評価などの結果により、今後の12ヵ月間で未認識税務ベネフィットは変動する可能性があります。ソニーは、今後の12ヵ月間で未認識税務ベネフィットが最大3,510百万円減少することを見込んでいます。
ソニーは、引き続き、2007年度から2013年度について、日本の税務当局による税務調査の対象となり、1998年度から2013年度について、米国を含む海外の税務当局による税務調査の対象となります。
23 基本的及び希薄化後EPSの調整表
2012年度及び2013年度における基本的及び希薄化後EPSの調整計算は次のとおりです。
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 | ||||
| 利益 (百万円) | 加重平均 株式数 (千株) | EPS (円) | 利益 (百万円) | 加重平均 株式数 (千株) | EPS (円) | |
| 基本的EPS | ||||||
| 普通株式に配分される当社株主に帰属する当期純利益(損失) | 41,540 | 1,005,417 | 41.32 | △128,369 | 1,027,024 | △124.99 |
| 希薄化効果 新株予約権 ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(ゼロクーポン) | - - | 67 65,308 | - - | - - | ||
| 希薄化後EPS | ||||||
| 計算に用いる普通株式に配分される当社株主に帰属する当期純利益(損失) | 41,540 | 1,070,792 | 38.79 | △128,369 | 1,027,024 | △124.99 |
2012年度及び2013年度において、希薄化後EPSの計算から除いた潜在株式数はそれぞれ17,272千株及び142,866千株です。2013年度においてはソニーが当社株主に帰属する当期純損失を計上したことから希薄化効果がないと認め、全ての潜在株式をこの計算から除外しています。2012年度においてはその権利行使価格が1年間における当社の普通株式の市場平均株価を上回っていたことから希薄化効果がないと認め、新株予約権に関する潜在株式をこの計算から除外しています。2012年11月に発行されたユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(ゼロクーポン)は、転換仮定法にもとづいて発行時点から希薄化後EPSの計算に含めています。
24 変動持分事業体
ソニーは、適宜、VIEとの間で各種の取り決めを結んでいます。これらの取り決めには、音楽制作事業における複数の合弁契約、米国における音楽出版事業、映画製作資金の調達及び生産の外部委託が含まれています。さらにソニーは、注記7に記載のとおり、VIEをともなう複数の売掛債権売却プログラムを設定しています。ソニーが第一受益者であると判断され、連結されているVIEは次のとおりです。
ソニーの米国における音楽制作子会社は音楽ソフトの制作及び製造に関連する会社との間で複数の合弁契約を締結しています。ソニーはこれらの合弁会社を再検討した結果、これらの合弁会社はVIEであると判断しました。定性的評価にもとづき、ソニーはこれらのVIEに資金を提供する責任を有し、多くの場合これらのVIEが利益を計上するまでの間、全ての損失を負担することから、これらのVIEの経済的成果に最も重要な影響を与える活動を指揮する力を持ち、またこれらのVIEの損失を負担する義務を負うと判断され、結果としてソニーはこれらのVIEの第一受益者と判断されています。ソニーの資産はこれらVIEの債務の返済に使用することはできません。2014年3月31日現在、これらのVIEの保有する資産合計及び負債合計は、総額でそれぞれ30,559百万円及び3,883百万円です。
ソニーの米国における音楽出版子会社は第三者投資家との合弁会社であり、VIEであると判断されました。この音楽出版子会社は音楽作品に関する権利を所有及び取得し、それらの音楽作品を活用及び市販し、著作権使用料や利用料を受領しています。その合弁会社の契約条件において、ソニーはその合弁会社によるあらゆる音楽出版権の取得及びいかなる運転資金の不足に対しても資金を提供する義務を有しています。さらに、第三者投資家は2016年12月15日まで最大23.1百万米ドルの年間配当を受け取ることが保証されています。定性的評価にもとづき、ソニーはその合弁会社に対し資金を提供する義務を負うことから、そのVIEの経済的成果に最も重要な影響を与える活動を指揮する力を持ち、またそのVIEの損失を負担する義務を負うと判断され、結果としてソニーはそのVIEの第一受益者と判断されています。
2014年3月31日現在、ソニーの連結貸借対照表に含まれている、そのVIEの保有する資産及び負債は次のとおりです。
| 項目 | 金額(百万円) |
| 現金・預金及び現金同等物 | 6,495 |
| 受取手形及び売掛金(純額) | 3,315 |
| その他の流動資産 | 26,226 |
| 有形固定資産(純額) | 1,330 |
| 無形固定資産(純額) | 61,269 |
| 営業権 | 15,570 |
| その他の固定資産 | 6,395 |
| 資産合計 | 120,600 |
| 買掛金及び未払費用 | 42,329 |
| その他の流動負債 | 9,498 |
| その他の固定負債 | 3,136 |
| 負債合計 | 54,963 |
ソニーが重要な変動持分を有するものの、ソニーがその第一受益者ではないVIEは以下のとおりです。
前述のソニーの音楽出版子会社の第三者投資家が2013年7月に実行したリファイナンスに関連して、ソニーは第三者投資家の債権者に対して、第三者投資家の債務不履行の際には、ソニーが最大290百万米ドルまで未払いの元本及び利子の返済を行う保証契約を発行しています。第三者投資家の債務はその音楽出版子会社の50%の所有持分によって担保されています。その保証契約の条件にもとづき、ソニーに支払義務が発生した場合には、ソニーはその債権者の担保債権に対する担保権を引き受けます。担保として使用されている第三者投資家の資産は、ソニーが重要な変動持分を有するVIEである別の信託が保有しています。定性的評価にもとづき、ソニーはその信託の経済的成果に最も重要な影響を与える活動を指揮する力を有していないことから、ソニーはその信託の第一受益者ではないと判断されています。その信託により保有されている資産には、第三者投資家が保有するその音楽出版子会社の50%の所有持分のみが含まれています。2014年3月31日現在、その信託によって保有されている資産の公正価値は290百万米ドルを超えています。
ソニーの映画分野における子会社は、特定の12作品に関する国際配給権の取得に関する合弁契約をVIEとの間で締結しています。その映画分野における子会社は、映画配給にともなう収入の一部を契約上定められた手数料として受領する見返りに12作品を国際的に配給する義務があり、かつ、その映画分野における子会社は全ての配給及びマーケティング費用を負担します。このVIEは合計406百万米ドルの資金調達により設立されています。そのうち、11百万米ドルについてはその映画分野における子会社からの出資、95百万米ドルについては外部の第三者投資家からの出資、残額は300百万米ドルの銀行信用枠により調達しています。契約上、その映画分野における子会社の出資11百万米ドルの払戻しは劣後しています。上記要因にもとづき、このVIEの活動を指揮する力を有し、損失及び残余利益の重要な金額を負担することから、その映画分野における子会社はこのVIEの第一受益者と判断されていました。2009年3月31日付で、銀行信用枠は失効し、また、第三者投資家は出資額95百万米ドルの払戻しを受けました。2009年5月11日、その映画分野における子会社は12作品に関する国際配給権をこのVIEから再取得し、このVIEは上記と同一条件で、これらの作品の分配金に対する持分相当額を受領しました。その映画分野における子会社はこのVIEから国際配給権を再取得した結果、このVIEの活動を指揮する力を有さず、損失及び残余利益の重要な金額を負担することが見込まれないことから、このVIEの第一受益者ではなくなったと判断されました。その映画分野における子会社はこのVIEの連結除外に際して、損益を認識していません。2012年4月11日、その映画分野における子会社は、このVIEの分配金に対する持分を22百万米ドルで取得しました。この取得の結果、VIEにこれらの映画作品の分配金に対する持分はなくなりました。
2010年1月、ソニーは主として液晶テレビを生産していたメキシコ子会社の持分の90.0%を、その他資産とともに、生産受託業者に売却しました。今後も生産活動を継続する事業体は過少資本であり、親会社からの資金提供に依存することから、VIEであると判断されています。定性的評価にもとづき、ソニーはこのVIEの経済的成果に最も重要な影響を与える活動を指揮する力を有さず、このVIEの損失を負担する義務がないことから、ソニーはこのVIEの第一受益者ではないと判断されています。売却と同時に、ソニーはVIE及びその親会社との間で契約を締結し、米国を含む特定の市場においてソニーが売却する液晶テレビの大部分を購入することを合意しました。2014年3月31日現在、このVIEに関連して前払費用及びその他の流動資産に未収入金17,817百万円及び買掛金19,453百万円がソニーの連結貸借対照表に計上されています。なお、ソニーの最大損失額は僅少と考えられます。
注記6に記載のとおり、2012年6月29日、当社の完全子会社を含む出資グループはEMI Music Publishingの買収を完了しました。この買収を達成するために、出資グループはDH Publishing, L.P.(以下「DHP」)を設立しました。さらに、DHPはソニーの米国音楽出版子会社と管理サービスを提供する契約(以下「管理契約」)を締結しました。DHPにおける多くの意思決定権限は持分に比例するのではなく、管理契約に組み込まれていることから、DHPはVIEと判断されました。管理契約の下では、ソニー以外の最大出資者が、楽曲の著作権の取得及び保有ならびにライセンス供与を含む、DHPに最も重要な影響を与える活動に関する意思決定に対する承認権限を有しています。これらの承認権限によって、ソニーとソニー以外の最大出資者の両者がこのVIEの活動を指揮する力を共有することになるため、ソニーはこのVIEの第一受益者ではありません。2014年3月31日現在、このVIEに関連する投資324百万米ドルと、買掛債務と相殺後の売掛債権12百万米ドルのみがソニーの連結貸借対照表に計上されています。ソニーの2014年3月31日時点での最大損失額は、連結貸借対照表に計上されている金額の総額である336百万米ドルです。
注記7に記載のとおり、一部の売掛債権売却プログラムにはVIEが関与しています。これらのVIEは全て銀行に関連する特別目的会社です。定性的評価にもとづき、ソニーはこれらのVIEの活動を指揮する力及び損失を負担する義務又は残余利益を受け取る権利がないことから、第一受益者ではないためこれらのVIEを連結対象とはしていません。なお、ソニーの最大損失額は僅少と考えられます。
25 企業結合
(1) Game Show Networkの取得
2011年3月、ソニーはGame Show Network(以下「GSN」)の支配持分を取得しました。同時に、ソニーはGSNの資本持分のさらに18%に関して、持分を売却する権利(プット権)を付与し、また持分を取得する権利(コール権)を取得しました。2012年9月、合弁相手の持分の継承者(以下「現投資家」)はプット権を行使し、ソニーは234百万米ドルでGSNの資本持分18%を取得しました(以下「GSN持分購入」)。2012年12月7日(以下「成立日」)、このGSN持分購入は規制当局等の承認を受け、成立しました。権利行使後、現投資家に対する234百万米ドルの支払い義務は、現投資家に117百万米ドルずつ2回に分けて行われ、成立日から各支払日までの年率10%の利息を加えて支払われます。2013年4月2日、ソニーは初回支払い額117百万米ドル及び利息4百万米ドルを現投資家へ支払いました。2013年12月13日、ソニーは2回目の支払い額117百万米ドル及び利息12百万米ドルを現投資家へ支払いました。上記に加え、購入・売却条項(バイ・セル条項)がソニー及び現投資家のGSNの資本持分に適用され、2015年4月1日を開始日とする60営業日に毎年行使される可能性があります。
(2) ソニーセミコンダクタにおける取得
2014年3月31日に当社の完全子会社であるソニーセミコンダクタ㈱(以下「SCK」)は、ルネサスエレクトロニクス㈱(以下「ルネサス」)から半導体製造設備及びその関連資産を現金・預金7,510百万円で取得しました。ソニーはこの取得によって、新たな生産拠点を設立し、CMOSイメージセンサーの生産能力の増強を図ります。取得価格は主に機械装置及びその他の有形固定資産に按分、計上されています。また、SCKは当取得の後、一定期間にわたるシステムLSIの製造・供給をルネサスより受託しました。これに伴い、SCKはルネサスから棚卸資産を取得しました。
支払われた対価が識別可能な有形資産に全て按分され、負債の引受もされなかったため、この取得に際して営業権は計上されていません。概算の補足情報(未監査)は、この取得の与える影響が軽微なため、開示を省略しています。
(3) その他の取得
2012年度においてソニーはその他いくつかの取得を行いました。支払われた対価の合計は、2012年8月10日に対価28,167百万円で取得したGaikaiを含めて39,022百万円であり、主として現金で支払われました。Gaikaiは高品質でインタラクティブなクラウドストリーミングプラットフォームを開発しており、カジュアルなコンテンツや高い描写力、没入感のあるゲームを含む幅広いコンテンツをストリーミングによりインターネット経由で様々な機器への提供が可能となります。将来変更される可能性がある重要な条件付対価はありません。Gaikaiを含む、これらの取得の結果、ソニーは営業権27,699百万円と無形固定資産11,511百万円を計上しました。
2013年度においてソニーはその他いくつかの取得を行いました。支払われた対価の合計は19,373百万円であり、主として現金で支払われました。将来変更される可能性がある重要な条件付対価はありません。これらの取得の結果、ソニーは営業権10,243百万円と無形固定資産10,965百万円を計上しました。
これらの取得に関して重要な仕掛研究開発費への価格割当はありません。全ての取得企業及び事業はそれぞれの取得日よりソニーの業績に連結されています。その他の取得は、個別ならびに総計で重要性がないため、業績(概算)は表示していません。
26 事業売却
(1) ケミカルプロダクツ関連事業
2012年9月28日、ソニーはデバイス分野に含まれていたケミカルプロダクツ関連事業を株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」)へ売却しました。本件取引の結果、ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社の全株式をはじめソニーが行ってきた国内外でのケミカルプロダクツ関連事業のDBJへの譲渡が完了しました。この売却により、ソニーは純額で52,756百万円を受領し、2012年度における連結損益計算書上、9,050百万円の売却益がその他の営業損(益)(純額)に計上されています。
(2) Gracenote
2014年1月31日、ソニーはその他分野に含まれていた完全子会社であるGracenote, Inc.の全ての保有株式について、一定の調整を条件として170百万米ドルでTribune Companyに売却しました。この売却により、純額で156百万米ドルを受領し、連結損益計算書上、54百万米ドルの売却益がその他の営業損(益)(純額)に計上されています。
(3) PC事業
2014年2月6日、ソニーはMP&C分野に含まれるPC事業において厳しい事業環境が続いていることを鑑み、戦略の見直しを行い、モバイル領域ではスマートフォン及びタブレットにリソースを集中し、最終的にはPC事業を収束することを発表しました。その結果、将来見積キャッシュ・フロー(純額)の現在価値にもとづき、2013年度においてソニーは長期性資産の減損を12,817百万円計上しました。さらにソニーは、2013年度において将来の生産終了にともなって発生した仕入先の発注済部品に対する補償費用8,019百万円を連結損益計算書上の売上原価、早期退職費用など7,278百万円を主として連結損益計算書上の販売費及び一般管理費に計上しました。これらはPC事業収束の決定に直接関連して発生した追加費用であり、構造改革費用として計上されています。これに加え、ソニーは2013年度において余剰となった手元部品在庫に対する評価減など17,391百万円を主として連結計算書上の売上原価に計上しました。また、その他分野において、ソニーはPC事業収束の決定の結果として発生した販売会社の規模縮小にともなう構造改革費用12,819百万円を主として連結損益計算書上の販売費及び一般管理費に計上しました。
同日の2014年2月6日、ソニーと日本産業パートナーズ株式会社(以下「JIP」)は、ソニーのPC事業をJIPの設立する新会社に譲渡することに関する意向確認書を締結しました。2014年3月31日時点では主要な条項や条件が交渉中であったため、関連する資産及び負債を売却予定資産として振替えていません。
27 共同契約
ソニーは、主として、映画分野の子会社において、他の1つ又は複数の活動のある参加者と共同で映画又はテレビ作品に対する資金調達、製作及び配給を行うための共同契約を締結し、この子会社と他の参加者が、所有によるリスクと便益を共有しています。これらの契約は共同製作・配給契約となります。
ソニーは、主として、映画又はテレビ作品のうち自社が保有し資金調達する部分のみを資産計上しています。ソニーと他の参加者は、主として、異なるメディア又はマーケットで作品を配給しています。ソニーが作品を配給したメディア又はマーケットで獲得した収益及び発生した費用は、主として、総額を計上しています。ソニーは、主として、他の参加者が作品を配給した際には、獲得した収益及び発生した費用の計上はしていません。ソニーと他の参加者は、主として、全てのメディア又はマーケットでの作品の配給から得た利益を分配しています。映画作品においては、ソニーが純額の受取人の場合、(1)他の参加者が配給したメディア又はマーケットからの利益におけるソニーへの分配金から(2)ソニーが配給したメディア又はマーケットからの利益における他の参加者への分配金を差し引き、純額を純売上高として計上しています。ソニーが純額の支払人の場合、純額を売上原価として計上しています。テレビ作品においては、他の参加者が配給したメディア又はマーケットからの利益のソニーへの分配金を売上として計上し、ソニーが配給したメディア又はマーケットからの利益における他の参加者への分配金を売上原価として計上しています。
2012年度及び2013年度において、これらの共同契約において、他の参加者に帰属すべき額として、それぞれ31,587百万円、16,359百万円が売上原価として計上され、他の参加者からソニーに帰属すべき額として、それぞれ12,538百万円、17,291百万円が純売上高に計上されました。
28 契約債務、偶発債務及びその他
(1) ローン・コミットメント
金融子会社は、顧客に対する貸付契約にもとづき、貸付の未実行残高を有しています。2014年3月31日現在、これらの貸付未実行残高は24,171百万円です。ローン・コミットメントの翌年度以降における支払予定額は見積もることはできません。
(2) パーチェス・コミットメント等
2014年3月31日現在のパーチェス・コミットメントは、合計で311,884百万円です。これらのうち、主要なものは次のとおりです。
映画分野の一部の子会社は、製作関係者との間で映画の製作及びテレビ番組の制作を行う契約を締結し、また第三者との間で完成した映画作品もしくはそれに対する一部の権利を購入する契約、スポーツイベントの放映権を購入する契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主として5年以内の期間に関するものです。2014年3月31日現在、これらの契約にもとづく支払予定額は125,268百万円です。
音楽分野の一部の子会社は、音楽アーティストならびに音楽ソフトやビデオの制作・販売会社との間に長期契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主として5年以内の期間に関するものです。2014年3月31日現在、これらの契約にもとづく支払予定額は60,121百万円です。
ソニーは、広告宣伝の権利に関する長期スポンサーシップ契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主に10年以内の期間に関するものです。2014年3月31日現在、当該長期契約にもとづく支払予定額は52,389百万円です。
パーチェス・コミットメントの翌年度以降5年間の各年度及びそれ以降の年度における支払予定額は次のとおりです。
| 年度 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | |
| 2014年度 | 121,470 |
| 2015年度 | 67,998 |
| 2016年度 | 50,680 |
| 2017年度 | 26,986 |
| 2018年度 | 15,285 |
| 2019年度以降 | 29,465 |
| パーチェス・コミットメント合計 | 311,884 |
上記に加え、ソニーは以下の契約債務を負っています。
2011年度において、ソニーは法人顧客から将来の供給に対する前受金を受領しました。前受金は、契約に定められた期間中の法人顧客に対する製品の売上代金に充当されます。2014年3月31日現在、この前受金の充当予定期間にもとづき、ソニーは流動負債のその他に28,432百万円、固定負債のその他に7,108百万円を計上しています。ソニーは、Standard & Poor's Ratings Services(以下「S&P」)又はMoody's Investors Services(以下「ムーディーズ」)による格付けの低下(S&Pは “BBB-”未満、又は、ムーディーズは2014年3月の条件改訂により”Baa3”から “Ba1”未満に緩和)を含む一定の条件に抵触した場合、前受金を一括返済する義務を負っています。
(3) 訴訟
2011年5月、当社の米国子会社であるSony Electronics Inc.は、米国司法省反トラスト局から二次電池事業に関する情報の提供を求める命令を受領しました。また、当社は、米国司法省、欧州委員会及びその他の国の当局が二次電池市場の競争状況に関する調査を開始したと理解しています。当社は、米国司法省から、調査が終了した旨の通知を受けていますが、欧州委員会及びその他の国の当局は引き続き調査を行っていると理解しています。また、当社及び一部の子会社が独占禁止法に違反していたと主張し、損害賠償その他の救済を求める多くの集団訴訟が、当該製品の直接・間接の購入者により米国その他の地域にて提起されています。しかしながら、これらの手続の段階に照らして、不利な判決、和解その他の解決により発生し得るこれら全てに関する損害額やその幅について見積りを行うことは現時点においては可能ではありません。
2011年前半以降、PlayStation®Network、Qriocity™及びSony Online Entertainment LLCのネットワークサービスならびにその他当社子会社のウェブサイトがサイバー攻撃を受けました。これらのサイバー攻撃に関して、2014年6月26日時点で、顧客個人情報又はクレジットカードの不正使用があった旨確認されたとの報告をソニーは受けておりません。しかしながら、サイバー攻撃の一部に関し、ソニーは、米国の複数の州の法務長官からの公式又は非公式な情報提供要求を含む多くの地域の当局からの問い合わせを受けております。さらに、当社及び一部の子会社は、米国その他の地域において多くの集団訴訟の被告になっています。なお、米国における集団訴訟に関する和解案が裁判所の初期的承認を得るために裁判所に提出されています。また、米国外の集団訴訟につき、一件は係属中ですが、その他の訴訟に関する和解契約はすでに裁判所により承認されています。しかしながら、これらの手続の段階に照らし、不利な判決、和解その他の解決により発生し得るこれら全てに関する損害額やその幅について見積りを行うことは現時点においては可能ではありません。
2009年10月、当社の米国子会社であるSony Optiarc America Inc.は、米国司法省反トラスト局から光ディスクドライブ事業に関する情報の提供を求める命令を受領しました。また、当社は、欧州委員会及びその他の国の当局が光ディスクドライブの競争状況に関する調査を開始したと理解しています。当社は、米国司法省から調査が終了した旨の通知を受け、その他のいくつかの国の当局による調査も終了していると理解していますが、欧州委員会を含むいくつかの国の当局は引き続き調査を行っていると理解しています。また、当社及び一部の子会社が独占禁止法に違反していたと主張し、損害賠償その他の救済を求める多くの訴訟(集団訴訟を含む)が、当該製品の直接・間接の購入者により米国その他の地域にて提起されています。しかしながら、これらの手続の段階に照らして、不利な判決、和解その他の解決により発生し得るこれら全てに関する損害額やその幅について見積りを行うことは現時点においては可能ではありません。
2013年11月、当社の米国子会社であるSony Electronics Inc.の顧客による破産申し立てに関連し、当該顧客からのSony Electronics Inc.に対する求償請求に関する事実審理(トライアル)の日程が2014年9月に設定されました。この手続の段階及び現在知り得るかぎりの情報にもとづき、本件に関して合理的に発生可能性のある損失がソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えることはないと考えています。
当社及び一部の子会社は、これらの他にも複数の訴訟の被告又は政府機関による調査の対象となっています。しかし、ソニーが現在知り得るかぎりの情報にもとづき、それらの訴訟その他の法的手続により生じ得る結果は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えることはないと考えています。
(4) 保証債務
2014年3月31日現在の通常の事業において提供される保証債務は、最大で41,282百万円です。保証債務のうち、主要なものは次のとおりです。
注記24に記載のとおり、ソニーは、米国における音楽出版子会社の第三者投資家が債務不履行となった場合、290百万米ドルを上限として、第三者投資家の未払利息を含めた債務残高を返済することを合意しています。第三者投資家の債務は、第三者投資家が保有するソニーの音楽出版子会社の50%の持分により担保されています。この合意にもとづき債務残高の返済を行う場合、ソニーは第三者投資家が保有する担保資産を承継することができます。2014年3月31日現在、この担保資産の公正価値は290百万米ドルを超えています。
上記に加え、2012年度及び2013年度の製品保証に関する負債の増減額は次のとおりです。
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 製品保証に関する負債の期首残高 | 67,860 | 66,776 |
| 製品保証に関する負債の計上額 | 55,880 | 83,959 |
| 期中取崩額 | △55,327 | △72,230 |
| 期首残高に対する見積変更額 | △8,198 | △6,070 |
| 外貨換算調整額 | 6,561 | 7,283 |
| 製品保証に関する負債の期末残高 | 66,776 | 79,718 |
29 セグメント情報
以下の報告セグメントは、そのセグメントの財務情報が入手可能なもので、その営業利益(損失)が最高経営意思決定者によって経営資源の配分の決定及び業績の評価に通常使用されているものです。最高経営意思決定者は、個別の資産情報を使用してセグメント評価を行っていません。ソニーにおける最高経営意思決定者は、社長兼CEOです。
一部の組織変更にともない、過年度のIP&S分野及びその他分野の売上高及び営業収入、ならびにIP&S分野、その他分野及び全社(共通)及びセグメント間取引消去の営業利益(損失)を当年度の表示に合わせて組替再表示しています。
MP&C分野には、モバイル・コミュニケーションカテゴリー及びパーソナル・モバイルプロダクツカテゴリーが含まれています。IP&S分野には、デジタルイメージング・プロダクツカテゴリー及びプロフェッショナル・ソリューションカテゴリーが含まれています。HE&S分野には、テレビカテゴリー及びオーディオ・ビデオカテゴリーが含まれています。デバイス分野には、半導体カテゴリー及びコンポーネントカテゴリーが含まれています。映画分野には、映画製作、テレビ番組制作、メディアネットワーク事業が含まれています。音楽分野には、音楽制作、音楽出版、映像メディア・プラットフォーム事業が含まれています。金融分野は、日本市場における生命保険及び損害保険を主とする保険事業ならびに銀行業を行っています。その他分野は、主に日本においてインターネット関連サービス事業を行うソネット、ネットワーク事業、メディカル事業、ディスク製造事業等の様々な事業活動から構成されています。ソニーの製品及びサービスは、一般的にはそれぞれのオペレーティング・セグメントにおいて固有のものです。
【ビジネスセグメント情報】
売上高及び営業収入:
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 売上高及び営業収入: | ||
| モバイル・プロダクツ&コミュニケーション: | ||
| 外部顧客に対するもの | 1,220,013 | 1,629,525 |
| セグメント間取引 | 37,605 | 536 |
| 計 | 1,257,618 | 1,630,061 |
| ゲーム: | ||
| 外部顧客に対するもの | 527,110 | 750,448 |
| セグメント間取引 | 179,968 | 228,799 |
| 計 | 707,078 | 979,247 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション: | ||
| 外部顧客に対するもの | 752,603 | 737,474 |
| セグメント間取引 | 3,598 | 3,729 |
| 計 | 756,201 | 741,203 |
| ホームエンタテインメント&サウンド: | ||
| 外部顧客に対するもの | 993,822 | 1,166,007 |
| セグメント間取引 | 1,005 | 2,572 |
| 計 | 994,827 | 1,168,579 |
| デバイス: | ||
| 外部顧客に対するもの | 583,968 | 589,194 |
| セグメント間取引 | 264,607 | 204,996 |
| 計 | 848,575 | 794,190 |
| 映 画: | ||
| 外部顧客に対するもの | 732,127 | 828,668 |
| セグメント間取引 | 612 | 916 |
| 計 | 732,739 | 829,584 |
| 音 楽: | ||
| 外部顧客に対するもの | 431,719 | 492,058 |
| セグメント間取引 | 9,989 | 11,230 |
| 計 | 441,708 | 503,288 |
| 金 融: | ||
| 外部顧客に対するもの | 999,276 | 988,944 |
| セグメント間取引 | 3,113 | 4,902 |
| 計 | 1,002,389 | 993,846 |
| その他: | ||
| 外部顧客に対するもの | 506,729 | 532,936 |
| セグメント間取引 | 56,283 | 61,675 |
| 計 | 563,012 | 594,611 |
| 全社(共通)及びセグメント間取引消去 | △508,643 | △467,343 |
| 連結合計 | 6,795,504 | 7,767,266 |
ゲーム分野におけるセグメント間取引は、主としてその他分野に対するものです。
デバイス分野におけるセグメント間取引は、主としてゲーム分野、IP&S分野に対するものです。
その他分野におけるセグメント間取引は、主として映画分野、音楽分野及びゲーム分野に対するものです。
全社(共通)及びセグメント間取引消去には、ブランド及び特許権使用によるロイヤルティ収入が含まれています。
セグメント別損益:
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 営業利益(損失): | ||
| モバイル・プロダクツ&コミュニケーション | △97,170 | △75,037 |
| ゲーム | 1,735 | △8,058 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | 1,442 | 26,327 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | △84,315 | △25,499 |
| デバイス | 43,895 | △12,981 |
| 映 画 | 47,800 | 51,619 |
| 音 楽 | 37,218 | 50,208 |
| 金 融 | 142,209 | 170,292 |
| その他 | 101,480 | △58,641 |
| 計 | 194,294 | 118,230 |
| 全社(共通)及びセグメント間取引消去 | 32,209 | △91,735 |
| 連結営業利益 | 226,503 | 26,495 |
| その他の収益 | 68,656 | 42,453 |
| その他の費用 | △53,075 | △43,207 |
| 連結税引前利益 | 242,084 | 25,741 |
上記の営業利益(損失)は、売上高及び営業収入から売上原価、販売費・一般管理費及びその他の一般費用を差し引き、持分法による投資利益(損失)を加えたものです。
その他分野には、エムスリー株式に関連する売却益及び再評価益が含まれています。詳細は注記6に記載しています。
全社(共通)及びセグメント間取引消去には、各セグメントに配賦されない本社の構造改革費用及びPC事業の収束に付随して発生した販売会社の規模縮小にともなう構造改革費用が含まれています。また、ソニーモバイルの支配権取得時にエリクソンから取得した無形資産である知的財産権のクロスライセンス契約等の知的財産の償却費を含むその他本社費用が含まれています。加えて、全社(共通)及びセグメント間取引消去には、ニューヨーク市マジソン・アベニュー550番地の米国本社ビル及び「ソニーシティ大崎」の売却益が含まれています。詳細は注記9に記載しています。
HE&S分野のうち、液晶テレビが主要製品として含まれているテレビカテゴリーの、2012年度及び2013年度における営業損失は、それぞれ69,602百万円及び25,705百万円です。分野全体の実績に含まれる構造改革費用は製品カテゴリーには配賦されないため、テレビの営業損失には含まれていません。
その他の重要事項:
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 持分法による投資利益(損失): | ||
| モバイル・プロダクツ&コミュニケーション | - | - |
| ゲーム | - | - |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | 743 | 188 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | - | - |
| デバイス | - | - |
| 映 画 | △601 | △1,829 |
| 音 楽 | △4,766 | 2,338 |
| 金 融 | △2,303 | △2,336 |
| その他 | △21 | △5,735 |
| 連結合計 | △6,948 | △7,374 |
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 減価償却費及び償却費: | ||
| モバイル・プロダクツ&コミュニケーション | 25,777 | 31,365 |
| ゲーム | 11,870 | 15,346 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | 39,605 | 38,080 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | 26,968 | 25,806 |
| デバイス | 112,486 | 106,472 |
| 映 画 | 15,428 | 18,078 |
| 音 楽 | 13,209 | 14,414 |
| 金 融(繰延保険契約費の償却を含む) | 62,633 | 54,348 |
| その他 | 24,190 | 21,716 |
| 計 | 332,166 | 325,625 |
| 全社(共通) | 44,569 | 51,070 |
| 連結合計 | 376,735 | 376,695 |
下記の表は、各セグメントにおける製品カテゴリー別の外部顧客に対する売上高及び営業収入の内訳を含んでいます。ソニーの経営陣は、各セグメントをそれぞれ単一のオペレーティング・セグメントとして意思決定を行っています。
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| モバイル・プロダクツ&コミュニケーション | ||
| モバイル・コミュニケーション | 733,622 | 1,191,787 |
| パーソナル・モバイルプロダクツ | 480,132 | 431,378 |
| その他 | 6,259 | 6,360 |
| 計 | 1,220,013 | 1,629,525 |
| ゲーム | 527,110 | 750,448 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | ||
| デジタルイメージング・プロダクツ | 449,724 | 413,255 |
| プロフェッショナル・ソリューション | 285,698 | 306,885 |
| その他 | 17,181 | 17,334 |
| 計 | 752,603 | 737,474 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | ||
| テレビ | 581,475 | 754,308 |
| オーディオ・ビデオ | 405,024 | 400,828 |
| その他 | 7,323 | 10,871 |
| 計 | 993,822 | 1,166,007 |
| デバイス | ||
| 半導体 | 301,915 | 336,845 |
| コンポーネント | 271,654 | 249,856 |
| その他 | 10,399 | 2,493 |
| 計 | 583,968 | 589,194 |
| 映 画 | ||
| 映画製作 | 446,254 | 422,255 |
| テレビ番組制作 | 159,794 | 247,568 |
| メディアネットワーク | 126,079 | 158,845 |
| 計 | 732,127 | 828,668 |
| 音 楽 | ||
| 音楽制作 | 307,788 | 347,684 |
| 音楽出版 | 52,764 | 66,869 |
| 映像メディア・プラットフォーム | 71,167 | 77,505 |
| 計 | 431,719 | 492,058 |
| 金 融 | 999,276 | 988,944 |
| その他 | 506,729 | 532,936 |
| 全社(共通) | 48,137 | 52,012 |
| 連 結 | 6,795,504 | 7,767,266 |
【地域別情報】
2012年度及び2013年度における顧客の所在国別に分類した売上高及び営業収入、2013年3月31日現在及び2014年3月31日現在の有形固定資産(減価償却累計額控除後)は次のとおりです。
| 項目 | 2012年度 | 2013年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 売上高及び営業収入: | ||
| 日本 | 2,197,881 | 2,199,099 |
| 米国 | 1,064,765 | 1,302,052 |
| 欧州 | 1,362,488 | 1,753,526 |
| 中国 | 464,784 | 520,539 |
| アジア・太平洋地域 | 806,205 | 1,013,635 |
| その他地域 | 899,381 | 978,415 |
| 計 | 6,795,504 | 7,767,266 |
| 項目 | 2013年3月31日 | 2014年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 有形固定資産(減価償却累計額控除後): | ||
| 日本 | 617,581 | 526,472 |
| 米国 | 74,359 | 74,302 |
| 欧州 | 53,460 | 48,055 |
| 中国 | 48,689 | 45,346 |
| アジア・太平洋地域 | 48,977 | 39,815 |
| その他地域 | 18,484 | 16,020 |
| 計 | 861,550 | 750,010 |
日本、米国ならびに中国以外の各区分に属する主な地域は次のとおりです。
(1) 欧州: イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、スペイン、スウェーデン
(2) アジア・太平洋地域: インド、韓国、オセアニア
(3) その他地域: 中近東/アフリカ、ブラジル、メキシコ、カナダ
売上高及び営業収入、有形固定資産(減価償却累計額控除後)に関して、欧州、アジア・太平洋地域、その他地域において個別には金額的に重要性のある国はありません。
報告セグメント間及び地域間の取引は、ソニーのマネジメントが独立企業間価格であると考えている価格で行っています。
2012年度及び2013年度において、単一顧客として重要な顧客に対する売上高及び営業収入はありません。
30 重要な後発事象
(1) 御殿山テクノロジーセンターの土地及び建物の一部売却
2014年4月30日、ソニーは御殿山テクノロジーセンターの土地及び建物の一部を、売却価額の合計23,163百万円で売却しました。2014年度第1四半期において、合計14,776百万円の売却益を連結損益計算書の「その他の営業損(益)(純額)」に計上し、収入額を連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「固定資産の売却」に含める見込みです。
(2) PC事業の譲渡
2014年5月2日、ソニーはJIPが設立するVAIO株式会社にソニーのPC事業及びその関連資産の一部を譲渡する契約を締結しました。取引の完了は2014年7月1日を予定しています。PC事業の収束にともなう損失は継続して発生する見込みですが、譲渡契約による重要な追加損益の発生は見込んでいません。