有価証券報告書-第101期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
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- 2018/06/19 15:45
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連結財務諸表注記事項(US GAAP)
連結財務諸表注記
1 会計処理の原則及び手続ならびに連結財務諸表の表示方法
当社は、1961年6月、SECに米国預託証券(American Depositary Receipt)の発行登録を行い、1970年9月、ニューヨーク証券取引所に上場しています。前述の経緯により、当社は米国1934年証券取引所法第13条(Section 13 of the Securities Exchange Act of 1934)にもとづく継続開示会社となり、年次報告書(Annual report on Form 20-F)をSECに対し提出しています。
当社及び当社の連結子会社(以下「ソニー」)の連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められた会計基準による用語、様式及び作成方法(以下「米国会計原則」)によって作成されています。ソニーが採用している会計処理の原則及び手続ならびに連結財務諸表の表示方法のうち、日本における会計処理の原則及び手続ならびに表示方法(以下「日本会計原則」)と異なるもので重要性のあるものは以下のとおりです。ほとんどの違いは国内会社の会計処理によるもので、そのうち金額的に重要な修正及び組替項目については、米国会計原則による税引前利益に含まれる影響額を括弧内に表示しています。
(1) 保険事業の会計
新規保険契約の獲得に直接関連し、かつそれに応じて変動する費用のうち、回収できると認められるものについては繰り延べています。伝統的保険商品に関する繰延費用は、保険契約債務の計算と共通の基礎数値を用いて関連する保険契約の保険料払込期間にわたり償却されます。上記以外の保険商品に関する繰延費用は、見積期間にわたり関連する保険契約の見積粗利益に比例して償却されます。なお、日本会計原則においてはこれらの費用は、発生年度の期間費用として処理しています。(2016年度 52,186百万円の利益、2017年度 18,749百万円の利益)米国会計原則上、保険契約債務等は保険数理上の諸数値にもとづく平準純保険料式等により計算していますが、日本会計原則においては行政監督庁の認める方式により算定しています。(2016年度 48,749百万円の利益、2017年度 72,258百万円の利益)
(2) 営業権及びその他の無形固定資産
営業権及び耐用年数が確定できない無形固定資産は償却をせず、年1回第4四半期及び減損の可能性を示す事象又は状況の変化が生じた時点で減損の判定を行っています。(2016年度 58,128百万円の損失、2017年度 28,131百万円の利益)
(3) 持分法による投資利益(損失)の会計処理区分
持分法による投資利益(損失)は、持分法適用会社の事業の大部分をソニーの事業と密接不可分なものと考えて営業利益(損失)の前に区分して表示しています。なお、日本会計原則において持分法による投資利益(損失)は、営業外収益又は営業外費用の区分に表示されています。
(4) 変動持分事業体の連結
変動持分事業体(以下「VIE」)とされる事業体のうち、ソニーがその第一受益者であると判定されたVIEを連結しています。
(5) 法人税等に関する会計処理
繰延税金資産の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合に、評価性引当金の計上により減額されています。繰延税金資産の回収可能性については、関連するあらゆる肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否を定期的に評価しています。また、税務申告時にある税務処理を採用することによって生じる税金費用の減少が、50%以上の可能性で税務当局に認められないと考えられる場合には、税金引当を計上しています。
(6) セール・アンド・リースバック
セール・アンド・リースバック取引において、固定資産を売却した後、賃借人としてリース契約を締結し、オペレーティング・リースとして会計処理する場合、当該固定資産にかかる売却益は、リース契約期間中の最低支払リース料の現在価値を超える部分についてのみ売却時に一括利益計上し、残額は繰り延べております。(2016年度 4,914百万円の利益、2017年度 4,914百万円の利益)
2 営業活動の内容
ソニーは、様々な一般消費者向け、業務向け及び産業向けのエレクトロニクス製品・部品、具体的にはネットワークサービス、ゲーム機、ゲームソフトウェア、テレビ、オーディオ・ビデオレコーダー及びプレーヤー、静止画・動画カメラ、携帯電話、半導体等を開発、設計、制作、製造、提供、販売しています。ソニーの主要な生産施設は日本を含むアジアにあります。ソニーは、また、特定の製品の製造を外部の生産受託業者に委託しています。ソニーの製品及びサービスは世界全地域において、販売子会社及び資本関係のない各地の卸売り業者ならびにインターネットによる直接販売により販売、提供されています。ソニーは、音楽ソフトの企画、制作、製造、販売及び楽曲の詞及び曲の管理及びライセンスならびにアニメーション作品及びその派生ゲームアプリケーションの制作、販売を行っています。ソニーは、また、映画作品及びテレビ番組の製作又は制作、買付、販売ならびにテレビ及びデジタルのネットワークオペレーションを行っています。さらに、ソニーは、日本の生命保険子会社及び損害保険子会社を通じた保険事業、日本のインターネット銀行子会社を通じた銀行ビジネスなどの様々な金融ビジネスに従事しています。
3 主要な会計方針の要約
(1) 主要な会計方針
1 連結の基本方針ならびに関連会社に対する投資の会計処理
ソニーの連結財務諸表は、当社、当社が過半数の株式を所有する子会社、ソニーが支配持分を有するジェネラル・パートナーシップ及びその他の事業体ならびにソニーを主たる受益者とする変動持分事業体の勘定を含んでいます。連結会社間の取引ならびに債権債務は、全て消去しています。ソニーは、支配力を有していないが事業又は財務の方針に重要な影響を行使し得る、すなわち通常20%以上50%以下の持分を有する関連会社への投資に対し持分法を適用しています。また、ソニーが支配持分を有しないジェネラル・パートナーシップ及びリミテッド・パートナーシップに対する投資についても投資先の活動に少なからぬ影響を及ぼす場合(通常3%から5%を超える持分)には、持分法が適用されます。ソニーの持分が極めて僅少であるため、実質的にソニーが投資先の活動に影響を持たないパートナーシップに対する投資には、原価法を適用しています。持分法適用会社に対する投資には、未分配損益に対するソニーの持分額を取得価額に加減算した金額を計上しています。これらの投資に関する損益は税引後の金額で計上され、未実現内部利益を控除した金額が連結営業利益(損失)に含まれています。個別の投資の価値が下落し、その下落が一時的でないと判断される場合には、公正価値まで評価減しています。
連結子会社あるいは持分法適用会社は、公募、第三者割当、あるいは転換社債の転換によりソニーのこれらの会社に対する1株当たりの持分額を超える、あるいは下回る価格で、第三者に対して株式を発行することがあります。このような取引について、ソニーの持分の変動により発生する損益は、持分の変動があった年度に計上しています。
子会社に対する支配権の喪失により発生する損益は、残余持分の公正価値への再評価にしたがって計上される一方、支配権を維持し続ける連結子会社に対する持分の変動については資本取引として処理され、損益は計上されません。
連結子会社及び持分法適用会社に対する投資原価が当該会社の純資産額のソニーの持分を超える場合、その金額は、取得時点における公正価値にもとづき、識別可能な各資産及び負債に配分しています。投資原価が当該被投資会社の純資産額のソニーの持分を超える金額のうち、特定の資産及び負債に配分されなかった部分は、投資額の一部として営業権に計上しています。
2 見積りの使用
米国会計原則にしたがった連結財務諸表の作成は、決算日における資産・負債の報告金額及び偶発資産・負債の開示、報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要とします。最も重要な見積りは、投資有価証券の評価、棚卸資産の評価、長期性資産の公正価値、営業権及び無形固定資産の公正価値、企業結合により取得した資産及び引受負債の公正価値、製品保証に関する負債、年金及び退職金制度、繰延税金資産、不確実な税務ポジション、繰延映画製作費、保険関連の債務の算定、評価に使用される見積りを含みます。結果として、このような見積りと実績が大きく異なる場合があります。
3 外貨換算
海外子会社及び関連会社の財務諸表項目の換算において、資産及び負債は決算日の適切な為替相場によって円貨に換算し、収益及び費用はおおむね取引発生時の為替相場によって円貨に換算しています。その結果生じた換算差額は、累積その他の包括利益の一部として表示しています。段階取得に関する企業結合の会計基準にしたがい、過去から保有している資本持分を再評価する際は、累積の外貨換算調整額を損益として認識します。
外貨建金銭債権及び債務は決算日の適切な為替相場によって換算し、その結果生じた為替差損益は当年度の損益に計上しています。
4 現金・預金及び現金同等物
現金・預金及び現金同等物は、表示された金額で容易に換金され、かつ満期日まで短期間であるために利率の変化による価値変動リスクが僅少なもので、取得日から3ヵ月以内に満期の到来する流動性の高い全ての投資を含んでいます。
5 市場性のある負債及び持分証券
売却可能証券に区分された、公正価値が容易に算定できる負債証券及び持分証券は、その公正価値で計上されており、未実現評価損益(税効果考慮後)は累積その他の包括利益の一部として表示されています。売買目的証券に区分される負債証券及び持分証券は公正価値で計上されており、未実現評価損益は損益に含まれています。満期保有目的の負債証券は償却原価で計上されています。売却可能証券又は満期保有目的の個々の証券について、一時的な減損を認識した場合を除き公正価値まで評価減を損益に計上しています。実現した売却損益は平均原価法により計算し損益に反映しています。
ソニーは、個々の有価証券の一時的でない減損を判定するため、投資ポートフォリオを定期的に評価しています。公正価値の下落が一時的であるか否かを判断するにあたっては、公正価値が取得原価を下回っている期間及びその程度、発行企業の財政状態、業績、事業計画及び将来見積キャッシュ・フロー、公正価値に影響するその他特定要因、発行企業の信用リスクの増大、ソブリンリスクならびに公正価値の回復が見込まれるのに十分な期間までソニーが保有し続けることができるか否かなどを考慮します。
公正価値が容易に算定できる売却可能証券の減損の判定において、公正価値が長期間(通常6ヵ月間)取得価額に比べ20%以上下落した場合、その公正価値の下落が一時的でないと推定されます。この基準は、その公正価値の下落が一時的でない有価証券を判定する兆候として採用されています。公正価値の下落が一時的でないと推定された場合でも、下落期間又は下落率を上回る、公正価値の下落が一時的であることを裏付ける十分な根拠があれば、この下落は一時的であると判断されます。一方で、公正価値の下落が20%未満又は長期間下落していない場合でも、公正価値の下落が一時的でないことを示す特定要因が存在する場合には、減損が認識されることがあります。
満期保有目的の負債証券に一時的でない減損が発生した場合、損益に認識される一時的でない減損の金額は、この負債証券を売却する意思があるかどうか、又は償却原価まで価値を回復する前にこの負債証券の売却が必要となる可能性の方が高いかどうかに左右されます。負債証券がこのいずれかの基準を満たす場合、損益に認識される一時的でない減損金額は、減損測定日における負債証券の償却原価と公正価値の差額全額です。これらの2つの基準を満たさない負債証券の一時的でない減損については、損益に認識される正味金額は償却原価とソニーの将来キャッシュ・フローの最善の見積りを、負債証券の減損前における計算上の実効金利を用いて割り引くことにより計算される正味現在価値の差額にあたる信用損失です。減損測定日における負債証券の公正価値と正味現在価値の差額は累積その他の包括利益に計上されます。一時的でない減損が損益に認識された負債証券の未実現損益は累積その他の包括利益の独立した項目として計上されます。
6 非上場会社の持分証券
非上場会社の持分証券は公正価値が容易に算定できないため、主に取得原価で計上されています。非上場会社に対する投資の価値が下落したと評価され、その下落が一時的でないと判断される場合は投資の減損を認識し、公正価値まで評価減を行います。減損の要否の判定は、経営成績、事業計画及び将来の見積キャッシュ・フローなどの要因を考慮して決定されます。公正価値は、割引キャッシュ・フロー、直近の資金調達状況の評価及び類似会社との比較評価などを用いて算定しています。
7 貸倒引当金
回収可能性に疑義のある債権に対して貸倒引当金を計上しています。支払いが遅延している債権に対しては、顧客ごとに未収額の調査を行うことにより、係争あるいはその他回収可能性の問題を有する顧客を把握しています。貸倒引当金の計算にあたり、過去の回収率に加え継続的な信用リスク評価にもとづいて顧客の信用力を判断しています。
8 棚卸資産
ゲーム&ネットワークサービス(以下「G&NS」)分野、音楽分野、ホームエンタテインメント&サウンド(以下「HE&S」)分野、イメージング・プロダクツ&ソリューション(以下「IP&S」)分野、モバイル・コミュニケーション(以下「MC」)分野、半導体分野及び映画(繰延映画製作費を除く)分野における棚卸資産は、正味実現可能価額(すなわち、通常の事業過程における見積販売価格から、予測可能な完成又は処分までの費用を控除した額)を超えない取得原価で評価しており、先入先出法を適用している一部の子会社の製品を除き、平均法によって計算しています。
9 未収入金
ソニーは、部品組立業者のために組立部品を含む物品を調達しており、未収入金には、この部品組立業者との間の物品手配に関連する債権を含んでいます。当該債権は関連する再購入の際に決済されます。収益又は利益はこれらの取引において計上されません。ソニーは後に完成品もしくは一部組立品として、棚卸資産を部品組立業者から再購入しています。
10 繰延映画製作費
繰延映画製作費は、映画作品及びテレビ番組の両方にかかる直接製作費、間接製作費及び取得費用を含み、未償却残高あるいは見積公正価値のいずれか低い価額により長期性資産として計上されています。繰延映画製作費の償却及び見積分配金債務の計上は、作品ごとの予想総収益に対する各年度の収益割合に応じて行われます。繰延映画製作費は、ソニーの世界的なチャネル・ネットワークで放映される買付作品から成るテレビ放映権も含み、ライセンス期間が開始されテレビ放映ができる状態にある場合にこれらの放映権が認識されます。テレビ放映権は、未償却残高あるいは正味実現可能価額のいずれか低い価額で表示され、使用見込時期によって短期又は長期性資産として計上されます。テレビ放映権は、使用見込みにもとづき又は適切な場合には耐用年数にわたって定額法にもとづき、償却されますが、複数年でのライセンスとなるスポーツイベントのテレビ放映権は、原則として、関連する予想総収益に対する各年度の広告収入及び視聴料収入の割合にもとづき償却されます。繰延映画製作費の公正価値及びテレビ放映権の正味実現可能価額の計算に使用される見積りは、将来の需要と市況に関する前提条件にもとづき設定され、定期的に見直されています。
11 有形固定資産及び減価償却
有形固定資産は取得原価で表示しています。有形固定資産の減価償却費は定額法を採用し、これらの資産の見積耐用年数(建物及び構築物については2年から50年、機械装置及びその他の有形固定資産については2年から10年の期間)にもとづき、計算しています。多額の更新及び追加投資は、取得原価で資産計上しています。維持費、修繕費及び少額の更新、改良に要した支出は発生時の費用として処理しています。
12 営業権及びその他の無形固定資産
営業権及び耐用年数が確定できない非償却性無形固定資産は、年1回第4四半期及び減損の可能性を示す事象又は状況の変化が生じた時点で減損の判定を行います。事象又は状況の変化とは、設定された事業計画の下方修正や実績見込みの大幅な変更、あるいは外的な市場や産業固有の変動などで、それらはマネジメントにより定期的に見直されています。
2018年3月31日において、ソニーは営業権の定性的評価を行わず、報告単位の公正価値とその報告単位の営業権を含む帳簿価額の比較による定量的手続を行いました。報告単位とは、ソニーの場合、オペレーティング・セグメントあるいはその一段階下のレベルを指します。報告単位の公正価値がその帳簿価額を上回る場合、その報告単位の営業権について減損損失は認識されません。報告単位の帳簿価額がその公正価値を上回る場合には、報告単位に配分された営業権の総額を超えない範囲で、その超過分を減損損失として認識します。耐用年数が確定できない非償却性無形固定資産の減損判定では、公正価値と帳簿価額を比較し、帳簿価額がその公正価値を超過する場合には、その超過分を減損損失として認識します。
報告単位及び非償却性無形固定資産の公正価値は通常、割引キャッシュ・フロー分析により算定しています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来キャッシュ・フロー固有のリスクを反映した割引率、永続成長率、利益倍率、類似企業の決定、類似企業に対してプレミアムあるいはディスカウントが適用されるべきかどうかの決定等多くの見積り及び前提を使用します。営業権を持たない報告単位も含めて、報告単位の公正価値の総額に対するソニーの時価総額を考慮し、適切なコントロール・プレミアムとともに、個々の報告単位に配分されない全社に帰属する資産と負債も考慮します。
将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)に使用される前提は、それぞれの報告単位における見込み及び中期計画にもとづいており、過去の経験、市場及び産業データ、現在及び見込まれる経済状況を考慮しています。永続成長率は主に中期計画の3ヵ年予測期間後のターミナル・バリューを決定するために使用されています。映画分野の報告単位など、特定の報告単位においては、より長い見込期間、及び予測期間最終年度の見積キャッシュ・フローに適用される利益倍率を用いた出口価格に、コントロール・プレミアムを加味して算定されたターミナル・バリューを使用しています。割引率は類似企業の加重平均資本コストにより算出されています。
報告単位の一部が売却される場合、営業権は相対的公正価値法により売却される事業に按分されます。
償却対象となる無形固定資産は、主に特許権、ノウハウ、ライセンス契約、顧客関係、商標、販売、リースその他の方法で市場に出されるソフトウェア、社内利用ソフトウェア、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト、テレビ放送委託契約からなっています。特許権、ノウハウ、ライセンス契約、商標、販売用ソフトウェア及び社内利用ソフトウェアは、主に3年から10年の期間で均等償却しています。顧客関係、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト及びテレビ放送委託契約は、主に10年から40年の期間で均等償却しています。
13 資産計上したソフトウェア
販売、リースその他の方法で市場に出されるソフトウェアの技術的実現可能性を確立することに関連して発生した費用は、その発生時点において、研究開発費として売上原価に計上しています。技術的実現可能性が確立した後、ソフトウェアの完成までに発生した費用については資産計上するとともに、おおむね3年のソフトウェアの見積耐用年数にわたって償却し、売上原価で計上しています。ゲームのソフトウェアの技術的実現可能性は、プロダクトマスターが完成したときに確立します。それ以前に発生した開発費の資産化は、開発の早期段階において技術的実現可能性があると認められるものに限定しています。ソフトウェアの未償却原価については、関連するソフトウェア製品の将来の収益獲得により回収可能であるかについて、決算日にて定期的な見直しを行っています。
アプリケーション開発段階で社内利用ソフトウェアのために発生した費用は、資産計上するとともに、見積耐用年数にわたって定額法で主に販売費及び一般管理費として償却しています。初期プロジェクト段階及び導入後に発生した費用は発生時に費用計上しています。
14 繰延保険契約費
新規保険契約の獲得に直接関連し、かつそれに応じて変動する費用のうち、回収できると認められるものについては繰り延べています。繰り延べの対象となる新規契約費用は、保険契約募集手数料(費用)、診査及び調査費用等から構成されます。繰延保険契約費については、資産計上した金額が見込粗利益又は保険料から保険給付金及び事業費を控除した額の現在価値を超えていないことを検証するために、少なくとも年1回、回収テストが行われます。伝統的保険商品に関する繰延費用は、保険契約債務の計算と共通の基礎数値を用いて関連する保険契約の保険料払込期間にわたり償却されます。非伝統的保険商品に関する繰延費用は、見積期間にわたり関連する保険契約の見積粗利益に比例して償却されます。
15 製品保証引当金
ソニーは、収益認識時点で製品保証引当金を計上しています。製品保証引当金は、売上高、見積故障率及び修理単位あたりのアフターサービス費の見積額にもとづいて計算されています。製品保証引当金の計算に用いられた見積り・予測は定期的に見直されています。
G&NS分野、HE&S分野、IP&S分野及びMC分野の一部の子会社は、一定の対価の受領をともなう製品保証延長サービスを提供しています。このサービスの提供により顧客から受領した対価については、繰延処理を行うとともに、その延長された保証期間にわたって定額法により収益を認識しています。
16 保険契約債務
保険契約債務は、保険契約者に対する将来の予測支払額の現在価値として計上されています。これらの債務は将来の資産運用利回り、罹患率、死亡率及び契約脱退率等の要因についての予測にもとづき平準純保険料式の評価方法により算定されます。これらの見積り・予測は定期的に検証されています。また、保険契約債務には一部の非伝統的な生命保険及び年金保険契約における最低保証部分に対する債務を含んでいます。
17 生命保険ビジネスにおける契約者勘定
生命保険ビジネスにおける契約者勘定に関する負債は、貸借対照表日時点での契約者の給付に生じた契約の価値を表しています。負債は一般的に累積的な積立額に付与利息を加え、契約者の引出額と残高に対して課せられるその他の手数料を差し引いたものです。
18 長期性資産の減損
ソニーは、営業権及び耐用年数が確定できない無形固定資産を除く、保有して使用される長期性資産及び処分される予定の長期性資産について、個々の資産又は資産グループの帳簿価額が回収できなくなる可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合には、帳簿価額の回収可能性の見直しを行っています。保有して使用される長期性資産については、個々の資産又は資産グループの帳簿価額と個々の資産又は資産グループの現在価値に割引く前の将来見積キャッシュ・フローを比較することにより減損の有無が検討されます。このキャッシュ・フローが、個々の資産又は資産グループの帳簿価額を下回った場合、帳簿価額が見積もられた公正価値を超過する金額について、減損損失が当年度に認識されます。売却以外の方法で処分される予定の長期性資産は、処分されるまでは保有して使用される資産とみなされます。売却される予定の長期性資産は、帳簿価額又は公正価値から売却費用を差し引いた金額のいずれか小さい金額で計上され、減価償却は行われません。公正価値は将来見積キャッシュ・フロー(純額)の現在価値、又は比較可能な市場価格により算定しています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来見積キャッシュ・フローに固有のリスクを反映した割引率、永続価値(ターミナル・バリュー)を決定する際に適用される永続成長率、適切な市場における比較対象の決定、比較対象に対してプレミアムあるいはディスカウントが適用されるべきかどうかの決定など多くの見積り・前提を使用します。
19 公正価値による測定
ソニーは、測定日に市場参加者間で行われる通常の取引において、資産の譲渡の対価として受け取ると想定される金額又は負債を移転する際に支払うと想定される金額である出口価格にもとづき公正価値を測定しています。
ソニーは、銀行ビジネスに含まれる子会社が保有する一部の外貨建有価証券に対して、公正価値オプションを適用しております。これは、外貨建有価証券から生じる換算差額を損益に計上することを認めることにより、為替レートの変動に関する会計上のミスマッチを軽減するためです。
公正価値による測定に関する会計基準は、市場における観察可能性の程度にもとづき、評価に使用する基礎データの階層を決定しています。観察可能な基礎データは、独立した情報源から入手した市場データを反映したものですが、観察不能な基礎データは、市場参加者が資産あるいは負債を評価する際に通常使用すると想定される仮定を用いてソニーが独自に推定しているものです。過大なコストや手間をかけない範囲で観察可能な市場データが利用可能である場合には、観察可能な市場データが利用されています。全ての公正価値は下記3段階のレベルのいずれかで報告されますが、報告されるレベルは公正価値の測定に重要な影響を及ぼす基礎データのレベルのうち最も低いレベルにもとづき決定されます。公正価値の3段階のレベルは次のとおりです。
レベル1
重要な基礎データが活発な市場における同一の資産・負債の未調整の取引価格
レベル2
重要な基礎データがレベル1以外の観察可能なデータ
例えば、活発な市場における類似商品の取引価格、活発でない市場における同一又は類似商品の取引価格、全ての重要な基礎データが活発な市場で観察可能な場合のモデル計算による評価が含まれています。
レベル3
1つあるいは複数の重要な基礎データが観察不能
ソニーは、活発な市場における取引価格が調整を加えることなく利用可能である場合には、それを利用して公正価値の測定を行い、その項目をレベル1に分類しています。取引価格が利用できない場合には、金利、為替レート、オプションのボラティリティ等、直近の市場もしくは独立した情報源から入手した市場パラメータを使用し、ソニー内部で組成した評価手法にもとづいて公正価値を測定しています。ソニー内部で組成したモデルを使用して評価した項目は、評価に使用した重要な基礎データのうち、最も低いレベルに合わせてレベルの分類が行われます。一部の金融資産・負債については、ソニー内部で組成した価格との比較検証を含む評価手続にもとづいて、証券業者から得た指標価格や投資顧問会社から入手した定性的な基礎データ等の第三者の価格を使用し、公正価値を測定しています。また、ソニーは公正価値を測定する際に、取引相手及びソニーの信用力を考慮しています。ソニーは、ネッティング契約の締結や、与信限度の設定を通じ信用リスクの残高及び取引相手の信用力を積極的にモニターすることに加え、取引相手を各国の大手銀行や主要な金融機関に限定することにより、第三者に対する信用リスクを軽減する努力をしています。
レベル間の移動は、移動が生じた各四半期連結会計期間の期首に生じたとみなしています。
20 デリバティブ
全てのデリバティブは公正価値により貸借対照表上、資産又は負債として総額で計上されています。デリバティブの公正価値の変動は、対象となるデリバティブがヘッジとして適格であるか否か、また適格であるならば公正価値変動もしくはキャッシュ・フロー変動のいずれをヘッジするために利用されているかにもとづき、直ちに損益もしくは累積その他の包括利益の一部として資本の部に計上されています。
特定の複合金融商品に関する会計基準は、デリバティブ商品及びヘッジ活動に関する会計基準にもとづき、分離して個別に会計処理することが要求される組込デリバティブを内包するあらゆる複合金融商品について、公正価値の再評価を選択することを認めるものです。公正価値評価方法の選択は、個別の金融商品ごとに認められ、一度選択した評価方法は変更することができません。一部の金融子会社が保有していた組込デリバティブをともなう複合金融商品は、複合金融商品全体として公正価値で評価しています。複合金融商品は、負債証券として注記8に記載されています。
ソニーが保有するデリバティブはデリバティブ商品及びヘッジ活動に関する会計基準にもとづき、下記のとおり区分され、会計処理されています。
公正価値ヘッジ
認識された資産及び負債、又は未認識の確定約定の公正価値変動に対するヘッジとして指定され、かつ有効なデリバティブの公正価値変動は損益に計上され、関連するヘッジ対象資産及び負債の公正価値変動による損益を相殺しています。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
予定取引、又は認識された資産もしくは負債に関連するキャッシュ・フロー変動リスクに対するヘッジとして指定され、かつ有効なデリバティブの公正価値変動は当初、その他の包括利益に計上され、ヘッジ対象取引が損益に影響を与える時に損益に振替えられています。公正価値変動のうち、ヘッジの効果が有効でない部分は直ちに損益に計上されています。
ヘッジとして指定されていないデリバティブ
ヘッジとして指定されていないデリバティブの公正価値変動は直ちに損益に計上されています。
ヘッジの有効性の評価
ヘッジ会計を適用する場合には、ソニーは様々なヘッジ活動を行う際のリスク管理目的及び方針を文書化するとともに、ヘッジとして指定される全てのデリバティブとヘッジ対象との間のヘッジ関係を文書化しています。ソニーは公正価値ヘッジもしくはキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されるデリバティブを貸借対照表上の特定の資産及び負債、又は特定の予定取引と紐付けています。ソニーはまた、ヘッジの開始時及び継続期間中において、ヘッジとして指定されたデリバティブがヘッジ対象の公正価値変動もしくはキャッシュ・フロー変動を相殺するのに高度に有効かどうかの評価を行っています。デリバティブがヘッジとして高度に有効でないと認められた場合には、ヘッジ会計は中止されます。ヘッジの効果が有効でない部分があった場合は、その部分は直ちに損益に計上されます。
21 株価連動型報奨制度
ソニーは、株式報酬に関する会計基準にしたがい、株価連動型報奨制度について、公正価値にもとづく評価方法による費用処理を行っています。この費用は主に販売費及び一般管理費として計上されています。公正価値は、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデルを使用し、付与日時点で測定されています。ソニーは見積失効率を控除し、役務提供を受けた期間にわたって、段階的に権利が確定する新株予約権の費用を認識しています。失効率は権利確定期間の大半が経過したストック・オプションプランの経験値にもとづいて見積もられています。
22 収益認識
G&NS分野、音楽分野、HE&S分野、IP&S分野、MC分野及び半導体分野の収益は、取引を裏付ける説得力のある証拠が存在し、物品が移転もしくはサービスが提供され、販売価格が固定もしくは確定可能であり、回収可能性が合理的に確保された時点で認識されます。移転は物品の所有権及び所有に関わるリスクと便益が実質的に顧客に移転した時点(引渡時点)で生じるものと考えられます。なお、契約上顧客による検収が必要な取引については、検収が完了した時点、又は検収猶予期間が終了した時点で売上を計上しています。また、予想される返品及びセールス・インセンティブを控除して売上を計上しています。主にG&NS分野のサブスクリプション方式による収益は、その加入契約期間に応じて認識されます。
顧客との収益契約には、製品、サービス及びソフトウェアのあらゆる組み合わせから成る複数の提供物が含まれます。その例には、販売促進物を受け取る権利が付与されているエレクトロニクス製品の売上等が含まれています。少なくとも一つの提供物が従来のソフトウェアや映画における収益認識基準の対象外であるソニーの複数の製品・サービス等を提供する契約に関して、提供済みの製品・サービス等が顧客にとって単独で価値を有し、未提供の製品・サービス等が引渡し又は履行される可能性が高く、それらの製品・サービス等が実質的にソニーの管理下にある場合、それらの提供物は個別の会計単位として識別されます。次に、収益はそれぞれの会計単位の相対的な販売価格にもとづき配分されます。その相対的な販売価格は、初めに売り手固有の客観的証拠(以下「VSOE」)が存在する場合は、そのVSOEにもとづき決定されます。次にVSOEが存在しない場合は、対第三者販売価格による証拠(以下「TPE」)にもとづき決定されます。最後にVSOE及びTPEの両方とも存在しない場合は、見積販売価格(以下「ESP」)にもとづき決定されます。VSOEは個別に販売されている提供物に付けられている価格、もしくは個別に販売されていない場合、関連する権限を持つマネジメントによって設定された価格に限定されます。またそのマネジメントによって設定された価格は一旦設定されると、提供物を個別に市場投入する前に変更されないと想定される価格です。TPEはソニー又はいずれかの競合他社が同じような状況に置かれた顧客にほぼ置き換え可能な製品又はサービスを単独で販売する場合の価格です。ESPはソニーがその提供物を単独で通常販売すると仮定した場合に、ソニーが取引を行う価格です。ESPの決定に際して、ソニーはその提供物の売上、原価、利益率分析及び返品率、競合他社及びソニーの価格決定方法、また顧客の視点等を含む全ての関連する情報を考慮しています。
ソニーが販売する一部のソフトウェアは、顧客に対して無償で限定的オンライン機能を提供しています。これらはソフトウェア全般に付随する一般的な機能であり、重要性がないと考えられます。したがって、これらの限定的オンライン機能を有するソフトウェアに関連する収益は繰り延べていません。
映画分野における収益は、取引を裏付ける説得力のある証拠が存在し、販売価格が固定もしくは確定可能であり、回収可能性が合理的に確保された時点で認識されます。映画分野における劇場映画収益は、劇場での上映に合わせて計上しています。映画作品及びテレビ番組の放映にかかるライセンス契約による収益は、それらの放映に対する制限がなくなり、放映可能となった時点で計上しています。ホームエンタテインメント用のDVD及びブルーレイディスクにかかる売上高は、物品が移転し販売業者が販売可能となった時点で、予想される返品及びセールス・インセンティブを控除して計上しており、デジタルダウンロード及びビデオ・オン・デマンドからの収入は、作品がデジタル配信プラットフォームで閲覧可能となった時点で収益を認識しています。一部の映画作品及びテレビ番組の放映にかかるライセンス契約には、例えばマネジメントの最良の見積りによる公正価値にもとづいた複数の地域や放映可能期間などによるライセンス料の配分を含みます。テレビ広告収入は、広告が放映された時点で認識されます。テレビチャネルネットワークに支払われた有料放送料金は、サービスが提供された時点で収益を認識しています。
生命保険子会社が引受ける伝統的保険契約は、ほとんどが長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険及び傷害・医療保険契約から構成されています。これらの契約から稼得する保険料収入は、保険契約者からの払込の期日が到来した時点で、収益として認識しています。
利率変動型終身保険、個人年金保険及び生命保険リスクのないその他の保険契約等非伝統的保険契約から受入れた保険料は、生命保険ビジネスにおける契約者勘定に計上しています。これら保険契約から稼得する収益は、保険契約期間にわたり認識される契約管理手数料からなり、金融ビジネス収入に含まれています。
損害保険子会社が引受ける保険契約は、短期契約に分類され、主に自動車保険契約から構成されています。これらの契約から稼得する保険料収入は、保険契約の期間にわたり保障金額の比率に応じて認識しています。
売上は、通常、顧客から徴収し政府機関へ納付される税金が控除された後の純額で計上されます。
23 売手が買手に与えた対価に関する会計処理
セールス・インセンティブもしくは買手に対する対価の支払い、すなわち特定のプロモーション期間中の価格下落を補填する費用、店頭における製品展示スペース確保のために支払われる費用、小売業者が費やした広告宣伝費に関して、ソニーがその一部を負担するものについては売上高の控除として計上しています。なお、ソニーが対価の支払いと交換に識別可能な便益(製品又はサービス)を受け、かつその便益の公正価値が合理的に見積もられ、買手が費消した金額を証明する文書を受け取っている場合は、販売費及び一般管理費として計上しています。2016年度及び2017年度において、買手に対する対価の支払いは、主に販売促進のための無料配送費及び小売業者が費やした広告宣伝費の一部をソニーが負担する費用であり、販売費及び一般管理費に計上された総額は、それぞれ12,046百万円及び12,319百万円です。
24 売上原価
売上原価に分類される費用は製品の製作と生産に関連するもので、材料費、外注加工費、有形固定資産の減価償却費、無形固定資産の償却費、人件費、研究開発費ならびに映画作品及びテレビ番組に関連する繰延映画製作費の償却費などが含まれます。
25 研究開発費
研究開発費は売上原価に計上されており、研究及び製品の開発にかかる人件費、またその他の直接経費及び間接経費などが含まれます。
研究開発費は発生時に費用化しています。
26 販売費及び一般管理費
販売費に分類される費用は製品の販売促進と販売にかかる費用で、広告宣伝費、販売促進費、運賃、製品保証費用などが含まれます。
一般管理費には役員報酬、人件費、有形固定資産の減価償却費、販売、マーケティング及び管理部門のオフィス賃借料、貸倒引当金繰入額ならびに無形固定資産の償却費などが含まれます。
27 金融ビジネス費用
金融ビジネス費用は、責任準備金の繰入額、繰延保険契約費の償却の他、金融ビジネス子会社の人件費、有形固定資産の減価償却費及び支払賃借料等の営業費用を含んでいます。
28 広告宣伝費
広告宣伝費は選定されたメディアにおいて広告宣伝が行われた時点で費用化しています。
29 物流費用
製品の運賃、荷役料、保管料及びソニーグループ内の運搬費用等の大部分は販売費及び一般管理費に含まれています。例外として、映画分野では、映画の製作又はテレビ番組の制作、及びこれらの配給に必要な構成要素として、上記の費用は売上原価に計上されています。原材料や仕掛品の運賃、仕入受取費用、検査費用及び保管料等のソニーの物流ネットワークに関わるその他の全ての費用は売上原価に含まれています。また、顧客が負担する物流費用は純売上高に含まれています。
30 法人税等
法人税等は、連結損益計算書の税引前利益、子会社及び持分法適用会社の将来配当することを予定している未分配利益について計上される繰延税金負債にもとづいて計算されています。資産・負債の帳簿価額と税務上の価額との間の一時差異に対する繰延税効果について、資産・負債法を用いて繰延税金資産・負債を認識しています。
繰延税金資産の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合、評価性引当金の計上により減額することが要求されます。したがって、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否は、繰延税金資産の回収可能性に関連するあらゆる肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより定期的に評価されます。この評価に関するマネジメントの判断は、それぞれの税務管轄ごとの当期及び累積損失の性質、頻度及び重要性、不確実な税務ポジションを考慮した将来の収益性予測、税務上の簿価を超える資産評価額、繰越欠損金の法定繰越可能期間、過去における繰越欠損金の法定繰越可能期間内の使用実績、繰越欠損金及び繰越税額控除の期限切れを防ぐために実行される慎重かつ実行可能な税務戦略を特に考慮します。
ソニーは、税務申告において採用した、あるいは採用する予定の不確実な税務ポジションに起因する未認識の税務ベネフィットに関する資産・負債を計上しています。ソニーは、未認識税務ベネフィットを含む法人税等に関する利息と罰金を、連結損益計算書の支払利息と法人税等にそれぞれ含めています。ソニーの納税額は、様々な税務当局による継続的な調査によって、更正処分などの影響を受ける可能性があります。加えて、いくつかの重要な移転価格税制の案件に関する事前確認申出を受けて、それぞれの国の税務当局同士が現在交渉しています。不確実な税務ポジションから起こり得る結果に対するソニーの見積りは、判断を必要とし、また高度な見積りが要求されます。ソニーは、税務調査の対象となる全ての年度の税務ポジションについて、決算日における事実、状況、及び入手可能な証拠にもとづき評価し、税務ベネフィットを計上しています。ソニーは、税務調査において50%超の可能性をもって認められる税務ポジションに関する税務ベネフィットについて、完全な知識を有する税務当局との合意において50%超の可能性で実現が期待される金額を計上しています。ソニーは、50%以上の可能性で認められないと考えられる場合には、税務ベネフィットを計上していません。しかしながら、税務調査の終了、異なる税務管轄の税務当局間の交渉の結果、新しい法規や判例の公表、又は、その他の関連事象による、税金債務の見積りの減額又は増額によって、ソニーの将来の業績は、影響を受ける可能性があります。結果として、ソニーの未認識税務ベネフィットの金額及び実効税率は、大きく変動する可能性があります。
米国税制改革法の影響は、SEC職員会計公報第118号(Staff Accounting Bulletin No. 118、以下「SAB 118」)で定義されている暫定的な金額で計上されており、新税制への移行時にかかる過去の海外留保利益に関する税金の算定を含むいくつかの暫定計算に関する追加的なガイダンスが米国財務省から発行される予定です。2018年度に発行される予定の追加的なガイダンスは、当該移行時にかかる税金に必要な情報及び税金の税額計算に影響を与える可能性があります。税務申告の過程で実施した更なる分析ならびに至った結論、及び米国税制改革法に関する追加的なガイダンスは計上された暫定的な金額に影響する可能性があります。ソニーは、米国税制改革法による影響に関する分析を2018年12月22日までに完了させる見込みです。
31 1株当たり当社株主に帰属する当期純利益(損失)(以下「EPS」)
基本的EPSは各算定期間の普通株式の加重平均発行済株式数にもとづいて計算されます。希薄化後EPSは、新株発行をもたらす権利の行使や約定の履行あるいは新株への転換によって起こる希薄化の影響を考慮して計算されます。当社株主に帰属する当期純損失の場合は全ての潜在株式をこの計算から除いています。
(2) 新会計基準の適用
営業権の減損判定の簡素化
2017年1月、米国財務会計基準審議会(Financial Accounting Standards Board、以下「FASB」)は営業権の減損の会計処理を簡素化する会計基準アップデート(Accounting Standards Update、以下「ASU」)2017-04を公表しました。このASUにより、営業権の減損判定から第二ステップが削除されます。その代わり、年次及び期中の減損判定は報告単位の公正価値とその帳簿価額との比較により行い、報告単位に配分された営業権の総額を超えない範囲で、報告単位の帳簿価額がその公正価値を超える部分を営業権の減損損失として認識します。ソニーは、2017年度からこのASUを早期適用しています。このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に与える重要な影響はありませんでした。
(3) 最近公表された会計基準
顧客との契約から生じる収益
2014年5月、FASBは顧客との契約から生じる収益に関するASU 2014-09を公表しました。このASUにより、収益認識に関する現行の規定は、多くの特定の産業に関する基準を含め、全て置き換えられます。このASUは、企業に、約束した財又はサービスの顧客への移転を、当該財又はサービスと交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価を反映する金額で描写するように収益を認識することを要求しています。
このASUは、2018年4月1日に開始する第1四半期からソニーに適用されます。このASUは、比較期間を遡及的に修正する方法(「完全遡及法」)又は適用日時点の累積的影響額を遡及的に認識する方法(「修正遡及法」)のいずれかの移行方法を適用することを容認しています。ソニーは、修正遡及法によりこのASUを適用します。
ソニーは、このASUの適用が与える影響の大部分の評価を完了し、このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えるものと予想していません。ソニーは、このガイダンスを適用することによる影響は重要ではないものの、いくつかの分野においてこれまでの米国会計原則と比較して収益認識に影響を与えると予想しています。これらのうち相対的に影響が大きい分野は、次のとおりです。
映画分野において、(1)映画製作及びテレビ番組制作における現行契約の特定の更新又は延長に関連して、そのライセンス収益は、契約が更新又は延長された時点ではなく、顧客がライセンスを使用してコンテンツから便益を受けることができるようになる時点で認識されることとなり、収益認識時点は遅くなります。また、(2)象徴的な知的財産(例えば、ブランド、商標、ロゴ)に対するミニマムギャランティにかかるライセンス収益は、ライセンス期間が開始した時点ではなく、ライセンス期間にわたり認識されます。
MC分野において、インターネット関連サービス事業における契約獲得の増分コストが資産として認識され、契約期間にわたり償却されることとなります。
上記に加え、例えば返品権付きの販売のように、このASUのいくつかの変更によって、収益及び費用の認識時点に影響は無いものの連結財務諸表における表示組替が行われます。
金融資産及び金融負債の認識及び測定に関する改訂
2016年1月、FASBは金融資産及び金融負債の認識及び測定に関する既存の要求を変更するASU 2016-01を公表しました。この改訂は主に、連結子会社及び持分法適用会社への投資を除く持分証券を、損益を通じて公正価値で測定することを要求しています。しかしながらこのASUは、容易に決定できる公正価値を持たない持分証券については、取得原価から減損を控除し、同じ発行体の同一又は類似投資の観察可能な価格変動(秩序ある取引における)を加減した金額で測定することを認めています。このASUは2018年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用により、ソニーは従来売却可能証券として区分していた持分証券に係る未実現評価損益(税効果考慮後)を累積その他の包括利益から利益剰余金に振替えます。また持分証券の再評価の結果、ソニーのその他の収益・費用の変動性が高くなることが予想されています。
リース会計に関する改訂
2016年2月、FASBはリース会計基準を変更するASU 2016-02を公表しました。このASUにより、ほとんど全てのリース資産を貸借対照表上で認識することが要求されます。このASUは、2019年4月1日からソニーに適用されますが、早期適用も認められています。このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響は評価中です。
金融商品の信用損失の測定に関する改訂
2016年6月、FASBは金融商品の信用損失の測定に関する基準を変更するASU 2016-13を公表しました。このASUは、金融商品の信用損失の測定にあたり、過去の損失実績、現在の状況、将来の状況の予測及び予測される信用損失など関連するすべての情報を考慮することを要求しています。このASUは、2020年4月1日以降開始する第1四半期からソニーに適用され、2019年4月1日以降開始する第1四半期から早期適用が認められています。このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響は評価中です。
特定の現金受領及び支払の分類
2016年8月、FASBはキャッシュ・フロー計算書における特定の現金受領及び支払の分類に関するASU 2016-15を公表しました。このASUは、2018年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
棚卸資産以外の資産のグループ内の移転
2016年10月、FASBは法人税等の会計処理に関するASU 2016-16を公表しました。このASUでは、棚卸資産以外の資産のグループ内の移転が起きた場合に、法人税等を認識することを要求しています。現在の米国会計原則では、棚卸資産以外の資産の移転に関する法人税等の認識は、第三者に資産が売却されるまで認識しません。このASUは、その累積的影響を適用開始期間の期首の利益剰余金で調整する修正遡及の方法により適用することが求められます。このASUは、2018年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
制限付き現金・預金
2016年11月、FASBは制限付き現金・預金及び現金同等物をキャッシュ・フロー計算書上の現金・預金及び現金同等物に含めることを要求するASU 2016-18を公表しました。また、このASUは、キャッシュ・フロー計算書の現金・預金及び現金同等物の金額と貸借対照表の現金・預金及び現金同等物の金額との間にある差異を調整することを要求しています。このASUは、2018年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
事業の定義の明確化
2017年1月、FASBは取引を資産と事業のいずれの取得(又は処分)として会計処理するべきかを明確化するASU 2017-01を公表しました。このASUは、まず企業に、取得した一連の資産の公正価値のほとんど全てが、単一の資産又は類似の資産グループに集中しているか否か判定することを要求しています。もしこの要件を満たす場合、取得した一連の資産は事業とみなされません。もしこの要件を満たさない場合、次に企業は、取得した一連の資産が、事業の要件を満たすか否か評価しなければなりません。事業とみなされるためには、アウトプットを創出する能力に寄与するインプットと実質的なプロセスを含まなければなりません。このASUは、2018年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
純期間退職・年金費用及び退職後給付費用の表示
2017年3月、FASBは純期間退職・年金費用を勤務費用と他の項目に分けて表示するASU 2017-07を公表しました。このASUは、勤務費用を従業員の給与と同様に営業利益に含めて表示又は資産計上することを要求する一方で、純期間退職・年金費用の他の項目を営業外損益として表示し資産化しないことを要求しています。このASUは、2018年4月1日からソニーに適用されます。適用に関して、純期間退職・年金費用を勤務費用と他の項目に分けて表示する変更については遡及適用が求められ、勤務費用のみを資産計上する変更は適用年度から将来に向かって適用されます。このASUの適用は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
購入した繰上償還可能な負債証券のプレミアムの償却
2017年3月、FASBは繰上償還可能な負債証券の特定のプレミアムを最も早い償還日までの期間にわたって償却することを要求するASU 2017-08を公表しました。ディスカウントで購入した繰上償還可能な負債証券の償却期間は影響を受けません。このASUは、2019年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響は評価中です。
ヘッジ活動に関する会計処理の限定的改善
2017年8月、FASBはヘッジ活動に関する会計処理の限定的改善に関するASU2017-12を公表しました。このASUは、特定の状況における非財務及び財務リスクに関するヘッジ会計の適用を簡素化し、企業のリスクマネジメント活動とヘッジ会計の結果を、より適切に整合させることを目的としています。このASUは更に、一部のヘッジ会計に関する連結財務諸表上の表示及び開示と、ヘッジの有効性の評価についても改訂しています。このASUは、2019年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響は評価中です。
(4) 勘定科目の組替再表示
2016年度にかかる連結財務諸表の一部の金額を、2017年度の表示に合わせて組替再表示しています。
4 棚卸資産
棚卸資産の内訳は次のとおりです。
5 繰延映画製作費
繰延映画製作費の内訳は次のとおりです。
ソニーは、2018年3月31日現在の既公開作品にかかる未償却残高のうち約91%が、3年以内に償却されると見積もっています。2018年3月31日現在の既公開及び完成作品にかかる繰延映画製作費のうち約123,000百万円は1年以内に償却される予定です。また、未払金・未払費用に含まれる未払分配金債務約158,000百万円は1年以内に支払われる予定です。
6 関連会社に対する投資
投資先である持分法適用関連会社から提供された重要な持分法適用関連会社の財務情報及び連結財務諸表との調整項目を含む情報にもとづく合算・要約財務情報は次のとおりです。
貸借対照表
損益計算書
2012年6月29日、当社の完全子会社を含む出資グループはEMI Music Publishingの買収を完了しました。この買収を達成するために、出資グループはDH Publishing, L.P.(以下「DHP」)を設立し、DHPはEMI Music Publishingを総額2,200百万米ドルで取得しました。ソニーはNile Acquisition LLCを通じてDHPに対して320百万米ドルを投資し、39.8%の持分を取得しました。Nile Acquisition LLCは、ソニーとソニーの米国音楽出版子会社の第三者投資家との合弁会社で、ソニーが74.9%の持分を保有しています。さらに、DHPはソニーの米国音楽出版子会社と管理サービスを提供する契約を締結しました。ソニーはDHP持分について持分法を適用しています。DHPはVIEと判断されますが、この詳細については注記24に記載しています。
2017年1月30日、ソニーは持分法適用会社であるエムスリー株式会社(以下「エムスリー」)について、ソニーが保有するエムスリーの株式127,381,600株のうち17,302,700株を現金対価51,968百万円で第三者への売却を完了しました。この現金対価は、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「その他」に含まれています。この売却に伴い、ソニーの株式保有比率は39.35%から34.0%に減少し、2016年度において、ソニーは37,167百万円の利益を連結損益計算書のその他の営業損(純額)に計上していますが、ソニーはエムスリーの残余持分について、持分法を適用しています。また、ソニーは引き続きエムスリーの大株主として、同社と医療を含む特定のビジネス分野での協業の可能性を追求していきます。
2018年3月31日現在、エムスリーに対するソニーの投資簿価は、エムスリーの純資産に対するソニーの持分相当額を98,938百万円上回っています。この超過額の大部分は、エムスリー残余持分の公正価値への再評価によるものであり、識別可能な有形資産及び無形資産に按分されています。この無形資産は主にエムスリーの医療ウェブ・ポータルに関連しています。超過額のうち特定の資産に按分されなかった残余価値は、投資残高の一部の営業権として認識しています。無形資産として按分された金額は、それぞれの見積耐用年数(主に10年)にわたって定額法で償却し、税効果考慮後の金額を持分法による投資利益に計上しています。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在、上記のエムスリーを除き、関連会社の純資産に対するソニーの持分相当額と関連会社に対するソニーの投資簿価との間に重要な差異はありません。
いくつかの関連会社は、東京証券取引所に上場しており、2018年3月31日現在、これらに対するソニーの投資簿価と市場価格の総額はそれぞれ99,944百万円及び533,932百万円です。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在、持分法適用関連会社の数は、それぞれ109社及び107社です。
持分法適用関連会社との取引残高及び取引高は次のとおりです。その他の関連当事者との重要な取引高又は取引残高はありません。
日本のリース会社であるSFIリーシング㈱(以下「SFIL」)は、2010年11月の事業分割後、ソニーが34%を保有し持分法を適用しています。2016年度と2017年度において、ソニーは機械装置の一部についてSFILとの間でセール・アンド・リースバック取引を行いました。詳細は注記9に記載しています。
三井倉庫サプライチェーンソリューション㈱は、2015年4月1日のロジスティクス事業の一部売却後、ソニーが34%を保有し持分法を適用しています。2017年3月31日及び2018年3月31日現在、三井倉庫サプライチェーンソリューション㈱とその子会社との取引残高は、それぞれ4,922百万円及び3,662百万円であり、これらは主に未払費用に含まれています。また、2016年度及び2017年度における取引高は、それぞれ13,752百万円及び9,123百万円で、これらは主に販売費及び一般管理費に含まれています。
2016年度及び2017年度における持分法適用関連会社からの配当金は、それぞれ7,970百万円及び5,613百万円です。
7 金融資産の移転
ソニーは主にHE&S分野、IP&S分野、MC分野において複数の売掛債権売却プログラムを設定しています。これらのプログラムにより、ソニーは売掛債権を銀行又はスポンサー銀行に関連する特別目的会社に売却することができます。ソニーは2016年度及び2017年度を通じてそれぞれ合計73,185百万円及び84,718百万円の売掛債権の売却を行いました。これらの取引はソニーが売掛債権に対する支配を放棄したことから、金融資産の譲渡に関する会計基準にもとづき、売却として会計処理されます。ソニーは、債権が営業活動の成果であり、かつ短期的な債権であることから、これらの債権の回収を、連結キャッシュ・フロー計算書上、営業活動によるキャッシュ・フローに含めています。また、これらの取引における売却損益は僅少です。ソニーは売却した売掛債権に対するサービスを継続していますが、売掛債権回収にかかる報酬及びコストは僅少であるため、サービス資産及び負債を計上していません。
上記のうち一部の売掛債権売却プログラムにはVIEが関与しています。(注記24参照)
8 有価証券及び投資有価証券
有価証券及び投資有価証券に含まれる負債証券及び持分証券は主に金融分野に含まれ、そのうち売却可能証券及び満期保有目的証券に区分されるものの取得原価、未実現評価損益及び公正価値は次のとおりです。
下記の表は、2018年3月31日現在における売却可能証券及び満期保有目的証券に区分される負債証券の取得原価及び公正価値を、契約上の償還期限別に示したものです。
2016年度及び2017年度における売却可能証券の売却収入は、それぞれ75,319百万円及び39,982百万円です。これらの売却収入のうち実現総利益はそれぞれ2,297百万円及び1,257百万円であり、実現総損失はそれぞれ37百万円及び2百万円です。
有価証券に含まれる売買目的証券に区分される持分証券、負債証券の残高は主に金融分野に含まれ、2017年3月31日及び2018年3月31日現在、それぞれ921,320百万円及び1,048,062百万円あり、ソニーは、2016年度及び2017年度にそれぞれ56,593百万円及び48,047百万円の未実現評価益を計上しました。売買目的有価証券の公正価値の変動は、主に連結損益計算書上、金融ビジネス収入に計上されています。
ソニーは通常の事業において、多くの非上場会社の株式を長期の投資有価証券として保有し、これらは投資有価証券その他に含まれています。非上場会社に対する投資残高は、2017年3月31日及び2018年3月31日現在、それぞれ61,323百万円及び52,361百万円です。非上場会社の持分証券は公正価値が容易に算定できないため、主に取得原価で計上されています。
下記の表は、2017年3月31日及び2018年3月31日現在におけるソニーの保有する投資有価証券のうち、銘柄ごとに継続して未実現評価損となっているものの公正価値と未実現評価損を、投資区分及びその期間別に示したものです。
2016年度及び2017年度において実現した減損の総額は、それぞれ7,566百万円及び5,175百万円でした。
2018年3月31日現在、ソニーは上記の表に示される未実現評価損を含む投資の公正価値の下落は一時的であると判断しました。
9 リース
ソニーは、情報関連及びその他の機器、工場施設、事務所、倉庫、従業員の住居施設及びその他の資産の一部を賃借しています。一部の賃借契約には、更新及び購入選択権があります。なお、一部の映画製作に係る資金調達のために、第三者とキャピタル・リース契約を締結しています。また社屋、機械装置についてセール・アンド・リースバック契約を締結しています。
(1) キャピタル・リース
キャピタル・リースに該当するリース資産の内容は次のとおりです。
キャピタル・リースに関して、将来支払われる最低リース料の年度別の金額及びその合計額の現在価値は次のとおりです。
(2) オペレーティング・リース
2016年度及び2017年度のオペレーティング・リースによる賃借料は、それぞれ77,976百万円及び77,950百万円です。2016年度及び2017年度のオペレーティング・リースによる転貸賃貸料は、それぞれ1,157百万円及び1,325百万円です。2018年3月31日現在における解約不能のオペレーティング・リースによる転貸契約にもとづいて将来受け取るべき最低賃貸料は2,792百万円です。2018年3月31日現在における当初の又は残存する解約不能リース期間が1年を超えるオペレーティング・リースによる最低賃借料は次のとおりです。
(3) セール・アンド・リースバック取引
ソニーは、SFILとの間で、機械装置に関するセール・アンド・リースバック取引を行いました。2016年度及び2017年度における売却代金合計はそれぞれ2,679百万円、2,538百万円であり、取引期間は平均2年です。この取引は借入取引として会計処理されており、収入額は連結キャッシュ・フロー計算書上、財務活動の「長期借入」に含まれています。
10 営業権及びその他の無形固定資産
2017年度に取得した無形固定資産は110,788百万円です。このうち、110,781百万円が償却対象の資産であり、内訳は次のとおりです。
2017年度に取得した社内利用ソフトウェアは、主に多岐にわたるビジネス・プラットフォームで新たに資産計上されたものです。
償却対象の無形固定資産の内訳は次のとおりです。
2016年度及び2017年度における無形固定資産償却費は、それぞれ121,634百万円及び123,450百万円です。また、2018年度以降5年間の見積償却費は次のとおりです。
耐用年数が確定できない無形固定資産の内訳は次のとおりです。
2016年度及び2017年度におけるセグメント別の営業権の推移は次のとおりです。
ソニーは、2017年度第1四半期より、業績報告におけるビジネスセグメント区分の変更を行いました。この変更に関連して、従来コンポーネント分野を構成していた事業をその他分野に移管しました。以上のセグメント変更にともない、旧コンポーネント分野の過年度の営業権残高を当年度の表示に合わせて組替再表示しています。これらの組替再表示に関する詳細は注記29に記載しています。
(注)*1 2016年度の映画分野における金額はTEN Sports Network取得に関するものです。この取得に関する詳細は注記25に記載しています。
映画分野における営業権の減損
2016年度においてソニーは、映画分野において、主に市場縮小の加速により、ホーム・エンタテインメント(BD/DVDなどのパッケージメディアやデジタル販売)事業の収益見通しを引き下げたこと等により、映画製作事業の将来の収益見通しを下方修正しました。映画製作事業の将来の収益見通しはその前提となる公開作品の収益性の低下及びその影響を軽減させるための改善施策を織り込んでいます。
ソニーは、このような事象及び状況を評価し、同事業が含まれる営業権の報告単位であるプロダクション・アンド・ディストリビューション(映画製作事業とテレビ番組制作事業に相当)の公正価値が、その帳簿価額を下回っている可能性が50%超であると判断しました。
したがって、ソニーは、この新しい収益計画にもとづいて営業権の減損判定を行い、当該報告単位の営業権の公正価値を再計算しました。その結果、計上すべき営業権の帳簿価額がゼロと算定されました。
そのため、2016年度において、プロダクション・アンド・ディストリビューションに属する営業権の全額にあたる112,069百万円の減損損失を計上しました。当該減損損失は、連結損益計算書のその他の営業損(純額)に含まれており、全てが映画分野に計上されています。
11 保険関連科目
金融分野に含まれる日本の子会社は、注記1に記載のとおり、日本において一般に公正妥当と認められた会計原則及び会計実務に準拠して会計記録を保持していますが、米国会計原則とは、いくつかの点で異なっています。
これらの相違の主なものは、生命保険事業及び損害保険事業における保険契約の獲得費用、及び生命保険事業における保険契約債務です。保険契約の獲得費用は、日本会計原則では発生年度の期間費用として処理されますが、米国会計原則では繰延処理され、通常、関連する保険契約の保険料払込期間にわたって償却されます。また、保険契約債務は、日本会計原則では管轄の行政当局の認める方式により算定されますが、米国会計原則では計算基礎の一定の変更を施し、平準純保険料式による評価を行って計上されます。連結財務諸表の作成上、米国会計原則に準拠するため、このような差異は適切に調整されています。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在の保険子会社の米国会計原則に準拠しない法定帳簿上の純資産合計は、それぞれ502,999百万円及び525,976百万円です。
(1) 保険契約
金融分野に含まれる生命保険子会社が引受ける保険契約は、ほとんどが長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険及び傷害・医療保険契約から構成されています。2016年度及び2017年度における生命保険料収入は、それぞれ754,242百万円及び857,766百万円です。金融分野に含まれる損害保険子会社が引受ける保険契約は、短期契約に分類され、主に自動車保険契約から構成されています。2016年度及び2017年度における損害保険料収入は、それぞれ97,581百万円及び105,497百万円です。
(2) 繰延保険契約費
2016年度及び2017年度の繰延保険契約費の償却費は、それぞれ36,130百万円及び68,137百万円です。
(3) 保険契約債務
保険契約債務は、主として個人保険契約に関連しており、保有する契約から将来発生が予測される債務に見合う額が引当てられています。これらの債務はマネジメントの高度な判断と見積りを必要とし、将来の資産運用利回り、罹患率、死亡率及び契約脱退率等についての予測にもとづき平準純保険料式の評価方法により算定されます。保険契約債務は1.0%から4.5%の範囲の利率を適用して計算されており、市場環境や期待投資利益などの要素が反映されています。保険契約債務の見積りに使用される罹患率、死亡率及び契約脱退率は、保険子会社の実績あるいは保険数理上の種々の統計表に拠っています。通常は、これらの前提条件は契約時に固定されますが、前提条件と実績が大きく異なる場合、あるいは前提条件を大きく変更する場合には、ソニーは保険契約債務の追加計上を必要とする可能性があります。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在の保険契約債務は、それぞれ4,823,687百万円及び5,211,421百万円です。
(4) 生命保険ビジネスにおける契約者勘定
生命保険ビジネスにおける契約者勘定は、勘定預り金累積元本に付与利息を加えたものから、引出額、経費及び危険保険料を差し引いた額を表しており、ユニバーサル保険及び投資契約等から構成されています。ユニバーサル保険には、利率変動型終身保険及び変額保険が含まれています。利率変動型終身保険に対する付与利率は1.8%から2.0%です。変額保険については、保険契約の価値は投資ユニットの観点から表示されます。各ユニットは資産ポートフォリオに関連しており、ユニットの価値の増減は、関連する資産ポートフォリオの価値にもとづいています。投資契約には、主に一時払養老保険契約、一時払学資保険契約、変額個人年金保険及び年金開始後契約が含まれています。投資契約(変額個人年金保険を除く)に対する付与利率は、0.01%から6.3%です。変額個人年金保険については、保険契約の価値は投資ユニットの観点から表示されます。各ユニットは資産ポートフォリオに関連しており、ユニットの価値の増減は、関連する資産ポートフォリオの価値にもとづいています。
生命保険ビジネスにおける契約者勘定の内訳は次のとおりです。
12 短期借入金及び長期借入債務
短期借入金の内訳は次のとおりです。
2018年3月31日現在、簿価267,538百万円の投資有価証券が、国内の金融子会社の短期の債券貸借取引335,586百万円に対する担保として設定されています。この取引は、契約の解除による清算に該当する場合、純額決済することができます。
2018年3月31日現在、簿価119,213百万円の有価証券及び投資有価証券が、国内の金融子会社のコールマネー96,000百万円に対する担保として設定されています。
上記の他、国内の金融子会社において為替決済、デリバティブ等の取引の担保として簿価9,618百万円の有価証券及び投資有価証券を差し入れています。
長期借入債務の内訳は次のとおりです。
2018年3月31日現在、簿価38,375百万円の有価証券及び投資有価証券と簿価306,589百万円の銀行ビジネスにおける住宅ローンが、国内の金融子会社の長期借入金170,000百万円に対する担保として設定されています。
2012年3月に、ソニーは、エリクソン保有のソニー・エリクソン持分50%の取得等の資金に充当するため、複数の銀行から1,365百万米ドルの無担保長期借入(6年、10年満期)を行いました。この借入は、日本企業による海外M&A支援等を目的として創設された、国際協力銀行の「円高対応緊急ファシリティ」を活用したものです。この借入契約では、将来において当社及びその完全子会社が電話機能を有する携帯端末に関する事業を実施しなくなった場合、借入金残高の全額を期限前に一括弁済する義務が生じます。2016年3月、借入総額1,365百万米ドルのうち、682百万米ドルを返済しました。2016年9月に、借入残額683百万米ドルを返済しました。
2015年7月21日、ソニーは、発行価額120,000百万円、2022年満期の130%コールオプション条項付無担保転換社債型新株予約権付社債(ゼロクーポン)(以下「本社債」)を発行しました。本社債の新株予約権の行使期間は、2015年9月1日から2022年9月28日までであり、当初の転換価額は5,008円です。標準的な希薄化防止条項とは別に、合併や会社分割などの組織再編や上場廃止等による繰上償還が行われる前の一定期間に転換価額は減額されます。減額される金額は、転換価額減額開始日及び本社債の要項に定める当社普通株式の参照株価に応じて、一定の方式にしたがって決定されます。減額された後の転換価額の上限は5,008円、下限は3,526.5円です。転換価額は、各事業年度の1株当たり配当額が25円を上回る場合にも調整されます。ソニーは、2020年7月21日以降、株式会社東京証券取引所における当社普通株式の終値が、20連続取引日にわたり当該各取引日に適用のある転換価額の130%以上であった場合、その選択により、残存する本社債の全部を額面金額の100%で繰上償還する権利を有します。本社債は、組込デリバティブの分離会計を必要とされていません。本社債には、重大な不利益を及ぼす財務制限条項は存在しません。
2016年9月に、ソニーは総額200,000百万円の無担保普通社債を発行しました。この発行により調達した資金を債務返済資金に充当しました。
また、その他の短期借入金及び長期借入債務に、重大な不利益を及ぼす財務制限条項やクロスデフォルト条項は存在しません。
長期借入債務の各年度の返済予定額は次のとおりです。
2018年3月31日現在、ソニーの未使用コミットメントラインは459,860百万円であり、契約している金融機関から通常180日を超えない期間で借入れることができます。さらにソニーは818,720百万円のコマーシャルペーパー・プログラムを設定しています。このプログラムにより、ソニーは通常270日を超えない期間でコマーシャルペーパーを発行することができます。
13 銀行ビジネスにおける住宅ローン及び顧客預金
(1) 銀行ビジネスにおける住宅ローン
ソニーは通常の事業を通じて金融債権を取得し、また保有しています。ソニーが保有する金融債権の大部分は銀行ビジネスにおける住宅ローンによって構成され、その他個別に重要性のある金融債権はありません。
銀行ビジネスに含まれる子会社は、債務者ごとに資金状況や延滞状況に応じた区分にもとづき、住宅ローンの信用状況をモニタリングしています。債務者の延滞状況は日常的に確認し、区分については四半期ごとに見直しています。
住宅ローンに対応する貸倒引当金は、上述の区分と担保の状況に応じて設定されています。銀行ビジネスにおける住宅ローン残高及びこれに対応する貸倒引当金の残高は、2017年3月31日現在でそれぞれ1,449,790百万円及び866百万円、2018年3月31日現在でそれぞれ1,522,415百万円及び717百万円です。2016年度及び2017年度において、銀行ビジネスにおける住宅ローンの償却及び貸倒引当金の変動で、重要なものはありません。
また、2017年3月31日及び2018年3月31日現在、銀行ビジネスにおける住宅ローンのうち、未収利息の計上を行っていない債権及び延滞が発生している債権で、重要なものはありません。
(2) 銀行ビジネスにおける顧客預金
金融分野に含まれる銀行ビジネスにおける顧客預金は、その全額が利付預金です。2017年3月31日及び2018年3月31日現在、契約額が10百万円以上の定期預金の残高は、それぞれ275,638百万円及び279,943百万円です。これらの顧客預金は主に満期日以前に引き出し可能なため、流動負債に分類されています。
2018年3月31日現在の残存期間が1年を超える定期預金残高は次のとおりです。
14 公正価値による測定
注記3に記載のとおり、公正価値による測定に関する会計基準にもとづき、ソニーが保有する資産及び負債は下記のとおり区分され、会計処理されています。
(1) 継続的に公正価値測定されている資産・負債
ソニーが各金融商品の公正価値測定に利用している評価手法、それが通常どの公正価値のレベルに分類されているかは以下のとおりです。
売買目的有価証券、売却可能証券及びその他の投資
活発な市場における取引価格が利用可能である場合、有価証券の公正価値の階層はレベル1に分類されます。レベル1の有価証券には、上場持分証券が含まれています。取引価格を利用できないもしくは市場が活発でない有価証券については、価格モデル、類似の特徴をもつ有価証券の取引価格あるいは割引キャッシュ・フローモデルを使用して公正価値を見積もり、主にレベル2に分類されます。レベル2の有価証券には、公社債の大部分など、上場されている金融商品ほどには活発に取引されていない取引価格により評価された負債証券が含まれています。取引量が少ないもしくは評価に使用する基礎データの観察可能性が低い有価証券については、レベル3に分類しています。レベル3の有価証券には、通常、レベル1・レベル2に分類されなかった複合金融商品やプライベートエクイティ投資が含まれています。
デリバティブ
上場されているデリバティブで、その取引価格を使用して公正価値が測定されているデリバティブは、レベル1に分類されます。しかしながら、上場されているデリバティブ契約は少数であり、ソニーが保有するデリバティブの多くは、容易に観察可能な市場パラメータを評価の基礎として利用したソニー内部のモデルによる評価を行っています。利用しているパラメータには、活発に価格が形成されているものや、価格情報提供業者のような外部業者から入手したものが含まれています。デリバティブの種類や契約条項に応じて、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデル等の評価手法により公正価値を測定するとともに、その手法を継続的に適用しています。ソニーは、開発後一定期間を経過しているようなデリバティブ商品について、金融業界において広く受け容れられている評価モデルを使用しています。これらのモデルは、満期までの期間を含むデリバティブ契約の条項や、金利、ボラティリティ、取引相手の信用格付け等の市場で観察されるパラメータを使用しています。さらに、これらのモデルの多くは、その評価方法に重要な判断を必要としないものであり、モデルで使用している基礎データ自体も活発な価格付けが行われる市場で容易に観察可能なものであるため、主観性の高いものではありません。これらの手法で評価されている金融商品は、通常、レベル2に分類されています。
ソニーは、金利スワップの公正価値を決定するにあたり、市場において観察可能で、該当する金融商品の期間に対応する金利のイールドカーブを使用した将来見積キャッシュ・フローの現在価値を使用しています。ソニーは、外国為替のデリバティブについて、直物相場、時間価値及びボラティリティ等、市場で観察可能な基礎データを利用した先物為替予約や通貨オプションの評価モデルを使用しています。これらのデリバティブは、そのデリバティブ資産・負債の公正価値の測定に際して、主に観察可能な基礎データを使用しているため、レベル2に分類されています。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在、ソニーにおいて継続的に公正価値で測定されている資産・負債の公正価値は、次のとおりです。
(注)*1 公正価値オプションを適用しているレベル2の外貨建有価証券が、2017年3月31日現在及び2018年3月31日
現在において、それぞれ2,215百万円及び2,875百万円含まれています。これらは連結貸借対照表上、投資有
価証券その他に計上されています。
*2 公正価値オプションを適用しているレベル2の外貨建有価証券が、2017年3月31日現在及び2018年3月31日
現在において、それぞれ165,236百万円及び160,470百万円含まれています。これらは連結貸借対照表上、
2017年3月31日現在及び2018年3月31日現在において、有価証券に32,167百万円及び25,955百万円、投資有
価証券その他に133,069百万円及び134,515百万円、それぞれ計上されています。
*3 公正価値オプションを適用しているレベル2及びレベル3の外貨建有価証券が、2017年3月31日現在及び
2018年3月31日現在において14,619百万円及び93,971百万円含まれています。これらは連結貸借対照表上、投資有価証券その他に計上されています。
*4 その他の投資には、複合金融商品やプライベートエクイティ投資が含まれています。
*5 デリバティブ資産・負債は総額で認識及び開示されています。
*6 公正価値オプション適用にともなう損益は、連結損益計算書上、金融ビジネス収入に含まれ、2016年度及び
2017年度において、それぞれ502百万円及び544百万円計上されています。
一部の売買目的有価証券及び売却可能証券は活発な市場における取引価格が利用可能になったため、レベル1へ移動しました。2016年度及び2017年度の移動額はそれぞれ2,833百万円及び3,522百万円です。また、一部の売買目的有価証券及び売却可能証券は活発な市場における取引価格が利用できなくなったため、レベル1から移動しました。2016年度及び2017年度の移動額はそれぞれ3,103百万円及び3,086百万円です。
2016年度及び2017年度におけるレベル3に分類されている資産・負債の公正価値の変動は、次のとおりです。
(注)*1 連結損益計算書上、金融ビジネス収入に含まれています。
*2 連結包括利益計算書上、未実現有価証券評価益に含まれています。
*3 証券業者から入手した指標価格にもとづく公正価値と内部で組成した価格との間に重要な乖離が生じ、また
基礎データの観察可能性が低下したため、一部の社債がレベル3へ移動しました。
*4 観察可能な市場データが利用可能となったため、一部の社債がレベル3から移動しました。
レベル3の資産には、プライベートエクイティ投資及び市場における取引価格が利用できず、基礎データの観察可能性が低い国内外の社債が含まれています。その公正価値を測定するにあたり、ソニーは主に証券業者から得た指標価格等の第三者の価格に調整を加えることなく使用しています。ソニーは、その公正価値の検証のため、主として市場参加者が公正価値の測定に通常使用すると想定される仮定を用いてマネジメントが行う重要な判断や見積りを含む内部の価格モデルを使用しています。
(2) 非継続的に公正価値測定されている資産・負債
ソニーは特定の事象が生じた場合に非継続的に公正価値測定される資産及び負債を保有しています。
2016年度及び2017年度において公正価値で測定されている資産・負債は、次のとおりです。
長期性資産の減損
2016年度において、ソニーは半導体分野でカメラモジュール事業資産グループの減損損失を23,860百万円計上しました。将来の需要見込みの減少といった要因を踏まえ、ソニーは事業及び市場状況の戦略的見直しを行った結果、長期性資産の計上金額の全額を回収する十分な将来キャッシュ・フローが得られないと判断したため、減損損失を計上しました。
2017年度において、ソニーはMC分野でスマートフォン事業資産グループの減損損失を31,341百万円計上しました。2018年1月以降のスマートフォンの販売状況や事業環境の変化といった要因を踏まえ、ソニーは将来の収益見通しの戦略的見直しを行った結果、長期性資産の計上金額の全額を回収する十分な将来キャッシュ・フローが得られないと判断したため、減損損失を計上しました。
公正価値の測定にあたって考慮された、資産の状況、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来見積キャッシュ・フロー固有のリスクを考慮した割引率といった重要な基礎データは観察不能であるため、当該公正価値測定はレベル3に分類されています。カメラモジュール事業の長期性資産の公正価値測定は、10%の割引率及び△1%から8%の見積収益成長率が使用されています。スマートフォン事業の長期性資産の公正価値測定は、8.5%の割引率及び△8%から6%の見積収益成長率が使用されています。
営業権の減損
注記10に記載のとおり、2016年度において、ソニーは映画分野の報告単位であるプロダクション・アンド・ディストリビューションの営業権について減損損失112,069百万円を計上しました。ソニーは、予測期間最終年度の見積キャッシュ・フローに適用される利益倍率を用いた出口価格に、コントロール・プレミアムを加味して算定されたターミナル・バリューを含む将来見積キャッシュ・フローの現在価値にもとづいて、当該報告単位の見積公正価値を測定しています。公正価値を測定するにあたって考慮された、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、利益倍率、中期計画を超える期間の永続成長率、将来見積キャッシュ・フロー固有のリスクを考慮した割引率といった重要な基礎データは観察不能であるため、当該公正価値測定はレベル3に分類されています。当該報告単位の公正価値測定は、9.0の利益倍率、3.0%から4.5%の中期計画を超える期間の永続成長率及び9.5%の割引率が使用されています。
(3) 金融商品
公正価値で計上されない金融商品のレベル別見積公正価値は次のとおりです。
現金・預金及び現金同等物、コールローン、定期預金、受取手形及び売掛金、コールマネー、短期借入金、支払手形及び買掛金、及び銀行ビジネスにおける顧客預金は主として短期取引であり、おおむね公正価値で計上されているため、上記の表から除かれています。また、注記8に記載されている満期保有目的証券についても上記の表から除かれています。
現金・預金及び現金同等物、コールローン及びコールマネーはレベル1に分類されます。定期預金、短期借入金及び銀行ビジネスにおける顧客預金は、レベル2に分類されます。連結貸借対照表の有価証券及び投資有価証券その他に含まれる満期保有目的証券は、公社債の大部分など、上場されている金融商品ほどには活発に取引されていない取引価格により評価された負債証券が含まれ、主にレベル2に分類されます。
連結貸借対照表の投資有価証券その他に含まれる銀行ビジネスにおける住宅ローンの公正価値は、将来キャッシュ・フローを見積もり、LIBORベースのイールドカーブに一定のリスクプレミアムを加味した割引率で割り引いて算定しています。1年以内返済予定分を含む長期借入債務及び生命保険ビジネスにおける契約者勘定に含まれる投資契約の公正価値は、市場価値又は類似した負債をソニーが新たに借入れる場合に適用される利子率を使って、将来の返済額を現在価値に割引いた金額で見積もられています。
15 デリバティブ及びヘッジ活動
ソニーは通常の事業において取得した、金融資産・負債を含む金融商品を所有しています。これらの金融商品は為替変動及び金利変動に起因する市場リスクにさらされています。これらのリスクを軽減するため、ソニーは一貫したリスク管理方針にしたがい、先物為替予約、通貨オプション契約、金利スワップ契約(金利通貨スワップ契約を含む)を含むデリバティブを利用しています。金融分野においては、資産負債の総合管理(以下「ALM」)の一環として、その他のデリバティブも利用しています。これらのデリバティブは信用度の高い金融機関との間で取引されており、ほとんどの外国為替にかかる契約は米ドル、ユーロ及びその他の主要国の通貨で構成されています。これらのデリバティブは主として貸借対照表日より6ヵ月以内に決済日もしくは行使日を迎えるものです。金融分野においてALMの一環として利用されている一部のデリバティブを除き、ソニーは、売買もしくは投機目的でこれらのデリバティブを利用していません。金融分野においてALMの一環として利用されているデリバティブ取引は、あらかじめ定めたリスク管理方針にしたがい、一定の極度の範囲内で行われています。
ソニーが保有するデリバティブは下記のとおり区分され、会計処理されています。
公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジとして指定されたデリバティブ及びそのヘッジ対象はともに公正価値で連結貸借対照表に計上されています。また、公正価値ヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値変動は損益に計上され、ヘッジ対象の簿価変動による損益を相殺しています。
2016年度及び2017年度において、これらの公正価値ヘッジに非有効部分はありません。また、公正価値ヘッジの有効性評価から除外された金額はありません。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値変動は、当初その他の包括利益に計上され、ヘッジ対象取引が損益に影響を与える時点で損益に振替えられています。
2016年度及び2017年度において、これらのキャッシュ・フロー・ヘッジに非有効部分はありません。また、キャッシュ・フロー・ヘッジの有効性評価から除外された金額はありません。
ヘッジとして指定されていないデリバティブ
ヘッジとして指定されていないデリバティブの公正価値変動は、直ちに損益に計上されています。
ソニーが保有するデリバティブの利用目的及び区分は下記のとおりです。
先物為替予約及び通貨オプション契約
ソニーは主として、外貨建て取引及び外貨建て売上債権・買入債務から生じるキャッシュ・フローの為替変動によるリスクを低減するため、先物為替予約、買建て通貨オプション契約及び売建て通貨オプション契約を利用しています。なお、売建て通貨オプション契約は主に、買建て通貨オプション契約との組み合わせオプションとして行われており、対応する買建て通貨オプション契約と同月内に行使日を迎えるものです。
また、2016年度及び2017年度においてソニーは一部の外貨建て買入債務から生じるキャッシュ・フローを固定するため先物為替予約を利用しました。これらのデリバティブは、キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段として指定されました。
一方、ヘッジとして指定されていないその他の先物為替予約及び通貨オプション契約の公正価値変動は、その他の収益・費用として直ちに損益に計上されています。
なお、一部の金融子会社が保有する先物為替予約、通貨オプション契約及び通貨スワップ契約の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
金利スワップ契約(金利通貨スワップ契約を含む)
金利スワップ契約は、主に資金調達コストの引き下げ、資金調達手段の多様化、金利及び外国為替レートの不利な変動ならびに公正価値変動がもたらす借入債務及び売却可能負債証券にかかるリスクを軽減するために利用されています。
金融分野で締結している一部の金利スワップ契約は、固定金利付き売却可能負債証券の公正価値変動に起因するリスクを軽減するために利用されています。これらのデリバティブは、金融分野の固定金利付き売却可能負債証券にかかる公正価値変動リスクに対するヘッジとしてみなされることから、公正価値ヘッジのヘッジ手段として指定されています。
一部の金融子会社がALMの一環として保有する金利スワップ契約の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
上記以外のヘッジとして指定されていない金利スワップ契約は、変動金利付き借入債務の金利変動に起因するリスク軽減のために利用されており、その公正価値変動は、その他の収益・費用として直ちに損益に計上されています。
その他の契約
一部の金融子会社がALMの一環として保有する株式先物契約、その他の外国為替契約及び複合金融商品の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
組込デリバティブをともなう複合金融商品は、組込デリバティブを分離せず、複合金融商品全体として公正価値で評価しています。複合金融商品は、負債証券として注記8に記載されています。
ソニーの保有するデリバティブの公正価値は次のとおりです。
2016年度及び2017年度における、デリバティブの連結損益計算書への影響額は次のとおりです。
デリバティブの種類別の想定元本を含む追加情報は次のとおりです。
全てのデリバティブは貸借対照表上、資産又は負債として総額計上されていますが、一部の子会社は国際スワップデリバティブ協会(以下「ISDA」)マスター契約を中心としたマスターネッティング契約又は類似の契約を結んでいます。ISDAマスター契約は、複数のデリバティブ契約を結んでいる二者間の契約で、一方当事者について期限の利益喪失事由又は解約事由が発生した場合、これらのデリバティブ契約の中で対象となる契約について解約時の価額を算出し、両当事者間の決済を単一の通貨にて単一の純額決済で行うことができます。
2017年3月31日及び2018年3月31日時点でのデリバティブ資産、デリバティブ負債、金融資産及び金融負債の相殺の影響は次のとおりです。
16 年金及び退職金制度
(1) 確定給付制度及び退職金制度
当社及び国内子会社の従業員は、通常、退職時に以下のような退職一時金又は年金の受給資格を付与されます。当社及び一部の子会社では、1年間の従業員個別の貢献を反映したポイントが毎年加算されるポイント制度を採用しています。このポイント制度のもとでは自己都合退職、会社都合退職にかかわらず、過去の勤務にもとづく累積ポイントと累積ポイントをベースに加算される利息ポイントの合計にもとづいて退職金支給額が計算されます。
この年金制度のもとでは、一般的には現行の退職金規則による退職金の65%がこの制度により充当されます。残りの部分については、会社が支払う退職一時金により充当されます。年金給付は退職する従業員の選択により一時払いあるいは月払いの年金として支給されます。年金基金へ拠出された資金は、関係法令にしたがい数社の金融機関により運用されています。
2012年4月1日より、当社及びほぼ全ての国内子会社は、終身年金を有期年金に変更するなどの現行年金制度の改定を行いました。また、確定拠出年金制度を導入し、2012年4月1日以降の入社者は確定給付年金制度には加入しません。
いくつかの海外子会社は、ほぼ全従業員を対象とする確定給付年金制度あるいは退職一時金制度を有し、拠出による積立てを行うか又は引当金を計上しています。これらの制度にもとづく給付額は、主に現在の給与と勤続年数によって計算されます。
2016年度及び2017年度の純期間退職・年金費用の内訳は次のとおりです。
純期間退職・年金費用(△収益):
累積その他の包括利益で認識された年金数理純損益及び過去勤務費用のうち、2018年度の純期間退職・年金費用として認識されると見込まれる償却費は、それぞれ17,706百万円及び8,114百万円です。
退職給付債務及び年金制度資産の変動、年金制度の財政状況の内訳は次のとおりです。
連結貸借対照表計上額の内訳は次のとおりです。
累積その他の包括利益で認識した金額(税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
全ての確定給付年金制度に関する累積給付債務は次のとおりです。
累積給付債務が年金制度資産公正価値を超える年金制度の予測給付債務、累積給付債務及び年金制度資産公正価値は次のとおりです。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在の退職給付債務計算上の加重平均想定率は次のとおりです。
* ほぼ全てのソニーの国内制度はポイント制度であり、ポイント制度は昇給率を計算の基礎に組み入れていません。
2016年度及び2017年度における純期間退職・年金費用計算上の加重平均想定率は次のとおりです。
* ほぼ全てのソニーの国内制度はポイント制度であり、ポイント制度は昇給率を計算の基礎に組み入れていません。
ソニーは、これらの想定率を状況の変化に応じて見直しています。
加重平均昇給率は給与関連制度のみを基礎として計算されています。前述のポイント制度は従業員の給与をもとに退職給付支払を行う制度ではないため、計算からは除かれています。
死亡率の見積りは将来の平均余命見込みと制度加入者の種別にもとづきます。ソニーは、2015年度に、各性別の最新の基準死亡率にもとづき死亡率の見積りを変更しました。
年金制度資産の長期期待収益率を決定するため、ソニーは、現在の及び見込みの資産配分に加え、様々な種類の年金制度資産に関する過去及び見込長期収益率も考慮しています。ソニーの年金運用方針は、退職給付債務の性質が長期的であることにより見込まれる債務の増加や変動リスク、各資産クラスの収益とリスクの分散及びその相関を考慮して定められます。各資産の配分は、慎重かつ合理的に考慮した流動性及び投資リスクの水準に沿って、収益を最大化するように設定されます。年金運用方針は、直近のマーケットのパフォーマンス及び過去の収益を適切に考慮して定められているのに対し、ソニーが使用する運用前提条件は、対応する退職給付債務の性質が長期的であるのに合わせて長期的な収益を達成できるように設定されています。
ソニーの年金制度資産における運用方針は、将来の債務支払要求を満たすことができる運用収益を生み出すように策定されています。これらの債務の正確な決済金額は、制度加入者の退職日及び平均余命を含む将来の事象に左右されます。これらの債務は、現在の経済環境及びその他の関連する要因にもとづく年金数理上の前提条件を使用して見積もられます。ソニーの投資戦略は、持分証券のような潜在的に高利回りの資産と確定利付証券のようなボラティリティの低い資産をバランスよく組み込むことで、運用収益要求とポートフォリオにおけるリスク管理の必要性とのバランスをとっています。リスクには特にインフレーション、持分証券資産価値のボラティリティ、年金積立水準に不利に影響し結果としてソニーの拠出額への依存性が増加するような金利の変動が含まれます。潜在的な年金制度資産のリスク集中を緩和するために、業種及び地域間のポートフォリオバランスを考慮しつつ、金利感度、経済成長への依存性、為替、及び運用収益に影響するその他の要因にも配慮しています。2018年3月31日における当社及び大部分の国内子会社の年金制度の政策資産配分は、資産・負債総合管理の結果として、持分証券28%、確定利付証券54%、その他の投資18%となっています。また、海外子会社の加重平均政策資産配分は、持分証券27%、確定利付証券46%、その他の投資27%となっています。
注記3に記載されている公正価値の階層にもとづく、国内及び海外制度における年金制度資産の公正価値は、以下のとおりです。
*1 2017年3月31日及び2018年3月31日現在、国内株式を約48%及び52%、海外株式を約52%及び48%含みます。
*2 2017年3月31日及び2018年3月31日現在、国内の国債及び地方債を約46%及び49%、海外の国債及び地方債を約54%及び51%含みます。
*3 国内及び海外の社債及び政府系機関債を含みます。
*4 主に不動産担保証券を含みます。
*5 合同運用ファンドは、主に投資信託を含む合同資金による機関投資です。これらは2017年3月31日及び2018年3月31日現在、持分証券を約48%及び51%、確定利付証券を約51%及び48%、その他の投資を約1%及び1%含みます。
*6 商品先物投資のファンドです。
*7 主に米国及びヨーロッパにおけるベンチャー、バイアウト、ディストレスに投資する複数のプライベートエクイティ・ファンドオブファンズを含みます。
*8 単一のヘッジファンドに付随するリスク及びボラティリティを分散及び軽減するために、幅広いヘッジファンドに投資するファンドオブヘッジファンズを主に含みます。
*9 主に不動産私募ファンドを含みます。
*1 主に海外株式を含みます。
*2 主に海外の国債及び地方債を含みます。
*3 主に海外の社債を含みます。
*4 主に年金保険契約あるいは利益分配型年金保険契約です。
*5 合同運用ファンドは、ミューチュアル・ファンド、コモン・トラスト・ファンド、及びコレクティブ・インベストメント・ファンドを含む合同資金による機関投資です。これらは主に海外の持分証券及び確定利付証券で構成されています。
*6 主に不動産私募ファンドを含みます。
それぞれの年金制度資産が区分されている公正価値の階層におけるそれぞれのレベルは、その資産の公正価値測定に用いた基礎データにもとづき決定され、必ずしもその資産の安全性又は格付けを指し示すものではありません。
国内及び海外年金制度資産の公正価値測定に使用される評価方法は以下のとおりです。2016年度及び2017年度における評価方法の変更はありません。この評価方法は通期にわたり一貫して適用されます。
株式は、その個々の株式が取引される活発な市場における終値で評価されます。これらの資産は、通常レベル1に区分されます。
確定利付証券の公正価値は、通常は、価格決定モデル、類似証券の取引価格、あるいは割引キャッシュ・フローを用いて見積もられ、通常レベル2に区分されます。
合同運用ファンドは、ファンドマネジャーから提供され、ソニーが再検討した純資産価値を用いて、通常は評価されます。この純資産価値は、そのファンドの所有する現物資産から負債を差し引き、発行済みの口数で割り出した評価額にもとづいています。これらの資産は、取引価格の有無により、レベル1、レベル2、あるいはレベル3に区分されます。
コモディティファンドは、観察可能な市場データから主に算出されたあるいはそれに裏付けられる基礎データを用いて評価されます。これらの資産は通常レベル2に区分されます。
プライベートエクイティ及び不動産私募ファンドは、市場取引価格が欠如していること、元々流動性に乏しく本質的に長期保有目的の資産であることから、その評価については重要な判断が要求されます。これらの資産は当初は原価で評価され、入手可能な関連性のある市場データを利用し、それらの資産の簿価に調整が必要かどうかを決定することで定期的に見直しを行います。これらの投資はレベル3に区分されます。
ヘッジファンドは、ファンドマネジャーあるいは証券保管機関の決定する純資産価値を用いて評価されます。これらの投資はレベル3に区分されます。
以下の表は、2016年度及び2017年度の国内及び海外制度におけるレベル3資産の公正価値の変動を要約したものです。
* 主に外貨換算調整額で構成されます。
ソニーは、年金制度資産の公正価値、年金制度資産の期待収益、及び退職給付債務の現在価値を勘案し、マネジメントにより適当と判断された場合に、確定給付年金制度への拠出を行っています。2018年度における拠出額の見込みは、国内制度で約110億円、海外制度で約60億円です。
予想将来給付額は次のとおりです。
(2) 確定拠出制度
2016年度及び2017年度における確定拠出年金費用は次のとおりです。
17 資本勘定
(1) 普通株式
2016年度及び2017年度における発行済株式数の増加の内訳は次のとおりです。
2018年3月31日現在、転換社債型新株予約権付社債及び新株予約権が全て転換又は行使された場合に発行される株式数は、37,962,769株です。
当社は会社法に準拠し、取締役会の決議により随時分配可能額まで自己株式を取得することが可能です。なお、2016年度及び2017年度において取締役会による決議にもとづく自己株式の取得は行われませんでした。
(2) 利益剰余金
2018年3月31日現在の当社の分配可能額は、664,989百万円です。2017年度にかかる利益処分額は、すでに連結財務諸表に反映されており、2018年4月27日に開催された取締役会において承認されています。上記の分配可能額は、連結財務諸表に反映されている2018年3月31日に終了した6ヵ月にかかる配当金を含んでいます。
利益剰余金には、持分法適用会社の未分配利益に対するソニーの持分相当額が含まれており、2017年3月31日及び2018年3月31日現在のこの金額は、それぞれ33,694百万円及び37,859百万円です。
(3) その他の包括利益
2016年度及び2017年度における累積その他の包括利益(税効果考慮後)の項目別の変動は次のとおりです。
(注)* 外貨換算調整額は、海外子会社及び関連会社の清算又は売却にともない、累積その他の包括利益から
当年度損益へ組み替えられました。
2016年度及び2017年度における累積その他の包括利益からの組替額は以下のとおりです。
(注)* 注記16に記載のとおり、年金及び退職金に関する償却費は純期間退職・年金費用に含まれています。
(4) 非支配持分との資本取引
2016年度及び2017年度の当社株主に帰属する当期純利益及び非支配持分との取引による資本剰余金の増減額は次のとおりです。
2016年9月、ソニーは、米国における音楽出版子会社について、マイケル・ジャクソン遺産管理財団であるEstate of Michael Jackson(以下「MJ財団」)の保有する50%の持分を取得し、完全子会社化しました。ソニーはMJ財団に、音楽出版子会社が既に約束していた分配金の17百万米ドルを含む750百万米ドルを支払いました。ソニーが支払った現金対価と非支配持分の簿価との差額70,730百万円は、資本剰余金の減少として計上されています。
18 株価連動型報奨制度
ソニーは2016年度及び2017年度において、株価連動型報奨制度にかかる費用として、それぞれ2,737百万円及び5,249百万円を計上しました。2016年度及び2017年度において、株価連動型報奨制度における権利行使によって受け取った現金の総額は、それぞれ2,730百万円及び7,129百万円でした。なお、権利行使にあたり、当社は新株を発行しています。
ソニーは一部の取締役、執行役及び経営幹部社員に対するインセンティブプランとして、新株予約権を発行するストック・オプションプランを有しています。新株予約権は、一般に、付与日から3年間にわたり段階的に権利が確定し、付与日より10年後まで権利行使が可能です。
2016年度及び2017年度において付与された新株予約権の付与日現在の1株当たり加重平均公正価値は、それぞれ1,291円及び2,045円です。2016年度及び2017年度における報奨費用を認識するにあたって、新株予約権の付与日現在の公正価値は、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデルにもとづいて、以下の加重平均想定値を使用して見積もられています。
(注)加重平均見積ボラティリティは、新株予約権の加重平均見積権利行使期間における当社普通株式のヒストリカル・ボラティリティです。
2017年度における新株予約権の実施状況は以下のとおりです。
2016年度及び2017年度において行使されたストック・オプションプランの本源的価値の総額はそれぞれ1,541百万円及び6,970百万円でした。
2018年3月31日現在、権利行使が可能となっていない新株予約権にかかる未認識の報奨費用の総額は、5,698百万円です。この費用が認識されると見込まれる加重平均年数は、2.01年です。
19 熊本地震
2016年4月、日本の熊本地域で地震が発生しました。この地震により、熊本地域にある製造事業所において建物及び機械設備を含む一部の固定資産ならびに棚卸資産が被害を受けました。
2016年度において、ソニーはこの地震による被害に直接関連する修繕費及び棚卸資産の廃棄損等を含む追加の損失及び費用を16,682百万円計上しました。これらは主として連結損益計算書の売上原価に計上されており、そのうち10,682百万円は後述の保険収入と相殺されています。加えて、ソニーは稼働停止期間中の製造事業所の固定費などを含む費用を9,365百万円計上しました。これらの費用は主として連結損益計算書の売上原価に計上されています。
ソニーは地震により直接発生した損害を補填する保険契約に加入しており、当社及び製造事業所を含む一部の子会社が対象に含まれています。この保険契約は固定資産及び棚卸資産にかかる損害及び費用、撤去及び清掃等を含む追加費用ならびに逸失利益を含む休業損害を補償範囲に含みます。ソニーは2016年度に認識された損失に対応する金額を限度に、保険金請求により回収する可能性が高い部分に関する保険未収入金を10,682百万円計上しています。計上した保険未収入金は、実質的にすべてが、被害を受けた固定資産及び棚卸資産に関するものであり、休業損失や逸失利益に対する金額は含まれていません。ソニーは有効な保険契約の範囲、保険会社との交渉、これらの保険会社の過去の保険金支払実績及びこれらの保険会社が財務的に保険金支払能力を有しているとのソニーの評価にもとづき、保険請求により保険収入を受け取る可能性が高いと判断しました。2017年3月、保険会社との間で10,000百万円の保険金支払が合意されました。かかる保険未収入金は、2016年度の連結貸借対照表上、未収入金に計上され、残りの682百万円はその他の流動資産に計上されています。
また、上記の保険契約に関連して、ソニーは一部の保険会社から2,000百万円の再保険を引き受けています。この金額は2016年度の連結貸借対照表のその他の流動負債に計上されており、2017年度において保険会社へ支払われました。
2017年4月、保険会社との間で主に休業損害に対する残りの10,000百万円の保険金支払が合意されました。この結果、2017年4月に合計20,000百万円の保険金がソニーへ支払われました。この20,000百万円と前述の10,682百万円との差額9,318百万円は、2017年度の連結損益計算書の営業収入に計上されています。受取保険金は2017年度の連結キャッシュ・フロー計算書上、営業活動によるキャッシュ・フローとして表示しています。
20 構造改革にかかる費用
ソニーは様々なビジネスの業績向上のための活動の一環として、数々の構造改革活動を実施しました。ソニーは、構造改革活動を将来の収益性に好影響をもたらすためにソニーが実施する活動と定義しており、事業や製品カテゴリーからの撤退、従業員数の削減プログラムの実施、低コスト地域への生産移管・集約、OEM/ODMの活用、開発・研究組織構造の見直し、販売・間接部門の能率化などの活動が含まれています。構造改革活動は通常、発生から一年以内に完了する短期的性質のものです。
2016年度及び2017年度における構造改革に関連する債務の推移は以下のとおりです。
(注)構造改革費用に含められていない重要な資産の減損については注記14をご参照ください。
2016年度及び2017年度におけるセグメント別の構造改革に関連する費用は以下のとおりです。
(注)* 現金支出をともなわない資産の減損・償却及び処分損(純額)が含まれています。
構造改革に関連する資産の減価償却費として開示されているものは、承認された構造改革計画のもとで、償却対象固定資産の耐用年数及び残存価額の見直しを行ったことにより発生した減価償却費の増加分です。資産の減損については、その年度において直ちに費用認識されます。
早期退職プログラム
ソニーは、主としてエレクトロニクス事業に関するセグメントの業績向上及び本社部門における費用削減のため、営業費用の一層の削減を目的とする様々な人員削減プログラムを実施しました。ソニーは、製造拠点の再編措置、開発・研究組織構造の見直し、販売・間接部門の能率化を通して、本社を含めた全社的な合理化を行いました。また、ソニーは人員の配置転換や再就職支援を含めたプログラムを通して、その労働力の再分配と最適化を行っています。上記の表における退職関連費用は、連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上されています。
音楽分野における組織最適化と業績改善のため、ソニーは事業運営の合理化とコスト削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。これらの活動により、2017年度に6,630百万円の主に従業員数の削減に関連する構造改革費用を計上しました。
その他及び全社(共通)
ソニーと株式会社村田製作所(以下「村田製作所」)は、ソニーグループの電池事業を村田製作所グループが譲り受けることに関し、法的拘束力を有する確定契約を2016年10月31日に締結し、2017年9月1日に譲渡を完了しました。ソニーは当該電池事業に関連する資産及び負債を、売却予定資産に分類し、公正価値により評価した結果、2016年度において、連結損益計算書上、42,298百万円の減損損失をその他の営業損(純額)に計上しました。(注記26参照)
21 連結損益計算書についての補足情報
(1) その他の営業損(純額)
ソニーは、取引の性質又はソニーのコアビジネスとの関連性等を考慮し、その他の営業損(純額)を計上しています。
その他の営業損(純額)の内訳は次のとおりです。
(注)*1 セール・アンド・リースバック取引により繰り延べられた一部売却益が、リース期間にわたり定額法で
償却されています。
*2 注記6参照
*3 注記25、26参照
*4 注記10、14、20及び26参照
(2) 研究開発費
2016年度及び2017年度の売上原価に計上された研究開発費は、それぞれ447,456百万円及び458,518百万円です。
(3) 広告宣伝費
2016年度及び2017年度の販売費及び一般管理費に計上された広告宣伝費は、それぞれ363,815百万円及び407,106百万円です。
(4) 物流費用
2016年度及び2017年度の販売費及び一般管理費に計上された製品の物流費用は、それぞれ42,195百万円及び46,252百万円で、ソニーグループ内での製品運搬費用も含まれています。
22 法人税等
国内及び海外における税引前利益及び法人税等の内訳は次のとおりです。
日本の法定税率と実効税率との差は次のとおり分析されます。
2016年3月、日本において改正税法が制定されました。この改正により、法人税率は引き下げられ、繰越欠損金の使用は、2017年度については課税所得の55%へ、2018年度以降は課税所得の50%へ制限されました。その結果、2016年度以降の法定税率は約31.5%となります。2017年12月22日、米国税制を大幅改正する米国税制改革法が成立しました。改正の主な内容として、2018年1月1日以降に開始する課税年度に適用される法人税率が35%から21%に引き下げられ、また、米国子会社における過去の海外留保利益にかかる一時の強制みなし配当課税により、米国の国際課税制度が全世界所得課税からテリトリアル課税へ移行されました。
ソニーは、税制改正の影響を法案が成立した期に計上する必要がありますが、米国税制改革法の成立後間もなくSECにより発行されたSAB 118により、税制改正の影響に関する会計処理を完了させるために必要な情報の入手、作成又は分析が合理的に実施できない場合には暫定的な金額で計上することが認められています。測定期間は、ソニーが会計処理を完了させるために必要な情報の入手、作成又は分析が完了した時に終了しますが、法案成立時から1年を超えて延長させることはできません。
ソニーは、米国税制改革法と入手したガイダンスの理解にしたがって2017年度の税金引当に対する米国税制改革法の影響を最善の見積りをもって計算しています。ソニーは、米国における将来の繰越欠損金の繰越期間が無期限になり、一部の繰延税金資産と繰延税金負債が相殺可能となったことにともない評価性引当金の戻し入れを計上した結果、2017年度において13,816百万円の税務ベネフィットを計上しました。米国における繰延税金資産に対して評価性引当金が計上されていることから、法人税率の引き下げは、2017年度の税金引当に重要な影響を与えませんでした。また、利用可能な重要な繰越外国税額控除があり、これに対して評価性引当金が計上されていることから、過去の海外留保利益にかかる強制みなし配当課税も2017年度の税金引当に重要な影響を与えませんでした。
米国税制改革法による変更は、広範囲に及びかつ複雑なものとなっています。米国税制改革法による最終的な影響は、法解釈の変化、税制改正の論点に対する法的措置、米国税制改革法にともなう法人税等や関連解釈に対する会計基準の変更、ソニーが影響額の算定に利用した見積りの更新又は変更などにより、上記の見積りとは大きく異なる場合があります。
繰延税金資産・負債の主な内訳は次のとおりです。
2017年度において、ソニーは、入手可能な肯定的及び否定的証拠を比較衡量した結果、日本における当社とその連結納税グループ、ならびに米国のSony Americas Holding Inc.(以下「SAHI」)とその連結納税グループ、スウェーデンのSony Mobile Communications AB、英国のSony Europe Limited、ブラジルにおける一部の子会社及び他の税務管轄における一部の子会社の繰延税金資産に対して、評価性引当金を引き続き計上しました。
2016年度及び2017年度における評価性引当金の純増減額は、それぞれ3,894百万円の減少、152,129百万円の減少です。
2016年度の評価性引当金の減少は、主に日本の連結納税グループにおいて繰越欠損金を使用したことによるものです。
2017年度の評価性引当金の減少は、主に日本及び米国の連結納税グループにおいて繰越欠損金及びその他の繰延税金資産を使用したことによるものです。米国では、米国税制改革法により法人税率が引き下げられた結果、評価性引当金が減少し、対応する繰延税金資産も同様に減少しています。加えて、持続的な収益性により、フランス及びカナダを含む一部の税務管轄で評価性引当金が戻し入れられました。
米国税制改革法の影響で、ソニーは、米国の連結納税グループに保有される海外子会社からの配当方針を変更しました。その結果、これらの利益を送金する際に発生が見込まれる税金は、繰延税金の引当に含まれています。2018年3月31日現在、一部の海外関係会社の未分配利益のうち将来配当することを予定していない930,018百万円に対しては、14,880百万円の税金引当を行っていません。また、1991年11月の㈱ソニー・ミュージックエンタテインメントの公募による株式発行により計上された子会社株式売却益61,544百万円を含む子会社における会計と税務の差異に起因する利益に対しては、税務戦略にもとづき所有株式の処分から発生する重大な課税を見込んでいないため税金引当を行っていません。
2018年3月31日現在の税務上の繰越欠損金に対する繰延税金資産の総額は439,206百万円であり、その繰越欠損金は、様々な税務管轄で申告される予定の将来課税所得と相殺することが可能です。繰越可能期間が無期限の132,979百万円を除き、繰越欠損金の大部分は2018年度から2023年度までの間に期限切れとなります。
2018年3月31日現在の繰越税額控除に対する繰延税金資産の総額は、125,327百万円です。繰越可能期間が無期限の19,048百万円を除き、繰越税額控除の大部分は2018年度から2027年度までの間に期限切れとなります。
未認識税務ベネフィットの期首総額と期末総額との調整は次のとおりです。
未認識税務ベネフィットの総額の主な増減(解決を含む)は、G&NS分野、HE&S分野、IP&S分野、MC分野、半導体分野及びその他分野の特定の連結子会社間クロスボーダー取引に関する二国間事前確認制度(Bilateral Advance Pricing Agreements、以下「APAs」)の申請の結果を含む移転価格調整に関連しています。これらのAPAsは、租税条約で規定される二国間相互協議手続にもとづいた、ソニーと二ヵ国の税務当局間の合意を含んでいます。ソニーは見積もられた税金費用を、通常これらの手続の進捗や移転価格の税務調査の進捗に応じて見直し、必要に応じて見積りを調整しています。加えて、これらのAPAsは政府間協議による合意のため、最終結果がソニーの現時点における50%超の可能性で実現が見込まれる見積評価と異なる場合があります。
2016年度において、ソニーは、474百万円の支払利息の計上及び597百万円の罰金の戻し入れを行いました。2017年3月31日現在、ソニーの利息及び罰金に関する負債の残高はそれぞれ9,735百万円及び3,761百万円です。
2017年度において、ソニーは、1,053百万円の支払利息及び876百万円の罰金の計上を行いました。2018年3月31日現在、ソニーの利息及び罰金に関する負債の残高はそれぞれ10,788百万円及び4,637百万円です。
ソニーは世界中の様々な国、地域で営業活動を行っており、その税務申告書は、定期的に日本及び海外の税務当局の税務調査を受けています。いくつかの国、地域における、税務調査終了、現行の調査の結果、時効による消滅、及びソニーの税務ポジションの再評価などの結果により、今後の12ヵ月間で未認識税務ベネフィットは変動する可能性があります。ソニーは、今後の12ヵ月間で未認識税務ベネフィットが最大2,768百万円減少することを見込んでいます。
ソニーは、引き続き、2008年度から2017年度について、日本の税務当局による税務調査の対象となり、2013年度から2017年度について、米国を含む海外の税務当局による税務調査の対象となります。
23 基本的及び希薄化後EPSの調整表
2016年度及び2017年度における基本的及び希薄化後EPSの調整計算は次のとおりです。
2016年度及び2017年度において、希薄化後EPSの計算から除いた潜在株式数はそれぞれ6,856千株及び2,921千株です。2016年度及び2017年度において、新株予約権の権利行使価格が当期間における当社の普通株式の市場平均株価を上回っている場合は希薄化効果がないと認め、その潜在株式をこの計算から除外しています。2015年7月に発行された転換社債型新株予約権付社債(ゼロクーポン)は、転換仮定法にもとづいて発行時点から希薄化後EPSの計算に含めています。
24 変動持分事業体
ソニーは、適宜、VIEとの間で各種の取り決めを結んでいます。これらの取り決めには、音楽制作事業における複数の合弁契約、音楽出版事業における投資、映画製作資金の調達及び生産の外部委託が含まれています。さらにソニーは、注記7に記載のとおり、VIEをともなう複数の売掛債権売却プログラムを設定しています。ソニーが第一受益者であると判断され、連結されているVIEは次のとおりです。
ソニーの米国における音楽制作子会社は音楽ソフトの制作及び製造に関連する会社との間で複数の合弁契約を締結しています。ソニーはこれらの合弁会社を再検討した結果、これらの合弁会社はVIEであると判断しました。定性的評価にもとづき、ソニーはこれらのVIEに資金を提供する責任を有し、多くの場合これらのVIEが利益を計上するまでの間、全ての損失を負担することから、これらのVIEの経済的成果に最も重要な影響を与える活動を指揮する力を持ち、またこれらのVIEの損失を負担する義務を負うと判断され、結果としてソニーはこれらのVIEの第一受益者と判断されています。ソニーの資産はこれらVIEの債務の返済に使用することはできません。2018年3月31日現在、これらのVIEの保有する資産合計及び負債合計は、総額でそれぞれ37,540百万円及び24,625百万円です。
ソニーが重要な変動持分を有するものの、ソニーがその第一受益者ではないVIEは以下のとおりです。
注記6に記載のとおり、2012年6月29日、当社の完全子会社を含む出資グループはEMI Music Publishingの買収を完了しました。この買収を達成するために、出資グループはDH Publishing, L.P.(以下「DHP」)を設立しました。さらに、DHPはソニーの米国音楽出版子会社と管理サービスを提供する契約(以下「管理契約」)を締結しました。DHPにおける多くの意思決定権限は持分に比例するのではなく、管理契約に組み込まれていることから、DHPはVIEと判断されました。管理契約の下では、ソニー以外の最大出資者が、楽曲の著作権の取得及び保有ならびにライセンス供与を含む、DHPに最も重要な影響を与える活動に関する意思決定に対する承認権限を有しています。これらの承認権限によって、ソニーとソニー以外の最大出資者の両者がこのVIEの活動を指揮する力を共有することになるため、ソニーはこのVIEの第一受益者ではありません。2018年3月31日現在、このVIEに関連する投資213百万米ドルと、売掛債権と相殺後の買掛債務3百万米ドルのみがソニーの連結貸借対照表に計上されています。ソニーの2018年3月31日時点での最大損失額は、連結貸借対照表に計上されている金額の総額である210百万米ドルです。
ソニーの映画分野における子会社は、長編映画の製作及びテレビ番組の制作、資金調達を行う制作会社と配給契約を締結、また出資を行いました。この投資は原価法で計上されています。事業体における多くの意思決定権限は、経済的損失のリスクにさらされていない制作会社のマネジメントが保有する持分に比例するため、その制作会社はVIEであると判断しました。定性的評価にもとづき、ソニーは活動を指揮する力を有していないことから、このVIEの第一受益者ではないと判断されています。ソニーの2018年3月31日時点での最大損失額は、出資総額及び将来の資金提供債務の合計26百万米ドルです。
注記7に記載のとおり、一部の売掛債権売却プログラムにはVIEが関与しています。これらのVIEは全てスポンサー銀行に関連する特別目的会社です。定性的評価にもとづき、ソニーはこれらのVIEの活動を指揮する力、損失を負担する義務又は残余利益を受け取る権利がないことから、第一受益者ではないためこれらのVIEを連結対象とはしていません。なお、ソニーの最大損失額は僅少と考えられます。
25 企業結合
(1) TEN Sports Networkの取得
当社の完全子会社であるSony Pictures Networks Indiaは、TEN Sports Networkの買収を二段階に分けて行い、2017年2月28日、インドを含むTEN Sports Networkが事業を展開する主要な国及び地域における第一段階の買収を39,106百万円(346百万米ドル)で完了し、このうち2016年度においては、37,298百万円(330百万米ドル)を支払い、残りの1,772百万円(16百万米ドル)は2017年度に支払いました。2017年9月15日、Sony Pictures Networks Indiaは、第二段階の買収を現金対価2,316百万円(21百万米ドル)で完了しました。
この取得により、ソニーは営業権26,489百万円(235百万米ドル)と無形固定資産14,910百万円(132百万米ドル)を計上しました。この取引で支払われた対価は、受領した現金を控除して、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「その他」に含まれています。
プロフォーマ情報は、この取得の与える影響が軽微なため、開示を省略しています。
(2) その他の取得
2016年度においてソニーはその他いくつかの取得を行いました。支払われた対価の合計は12,409百万円であり、主
として現金で支払われました。将来変更される可能性がある重要な条件付対価はありません。これらの取得により、ソニーは営業権12,384百万円と無形固定資産7,073百万円を計上しました。
2017年度においてソニーはその他いくつかの取得を行いました。支払われた対価の合計は27,459百万円であり、主
として現金で支払われました。将来変更される可能性がある重要な条件付対価はありません。これらの取得により、ソニーは営業権20,013百万円と無形固定資産4,980百万円を計上しました。
これらの取得に関して重要な仕掛研究開発費への価格割当はありません。上記の全ての取得企業及び事業はそれぞれの取得日よりソニーの業績に連結されています。その他の取得は、個別ならびに総計で重要性がないため、プロフォーマ情報は表示していません。
26 事業売却
(1) 電池事業
2016年10月31日、ソニーと村田製作所は、ソニーグループの電池事業を村田製作所グループが譲り受けることに関し、法的拘束力を有する確定契約を締結し、2017年9月1日に完了しました。当該電池事業に関連する資産及び負債を、売却予定資産及び負債として分類し、公正価値により評価した結果、2016年度において、連結損益計算書上、42,298百万円の減損損失をその他の営業損(純額)に計上しました。
(2) 索尼電子華南有限公司の持分の売却
2017年4月1日、ソニーは、半導体分野に含まれていた完全子会社でありカメラモジュールを製造する索尼電子華南有限公司(Sony Electronics Huanan Co., Ltd.、以下「SEH」)の持分の全てを中国深圳欧菲光科技股份有限公司に対して譲渡しました。本譲渡の対価はSEHの負債も含めて約234百万米ドルで、そのうち、持分の譲渡価額は、約95百万米ドルでした。ソニーは、本取引の結果、2017年度において、28,262百万円の譲渡益を連結損益計算書の「その他の営業損(純額)」に計上しました。
27 共同契約
ソニーは、主として、映画分野の子会社において、他の1つ又は複数の活動のある参加者と共同で映画又はテレビ作品に対する資金調達、製作及び配給を行うための共同契約を締結し、この子会社と他の参加者が、所有によるリスクと便益を共有しています。これらの契約は共同製作・配給契約となります。
ソニーは、主として、映画又はテレビ作品のうち自社が保有し資金調達する部分のみを資産計上しています。ソニーと他の参加者は、主として、異なるメディア又はマーケットで作品を配給しています。ソニーが作品を配給したメディア又はマーケットで獲得した収益及び発生した費用は、主として、総額を計上しています。ソニーは、主として、他の参加者が作品を配給した際には、獲得した収益及び発生した費用の計上はしていません。ソニーと他の参加者は、主として、全てのメディア又はマーケットでの作品の配給から得た利益を分配しています。映画作品においては、ソニーが純額の受取人の場合、(1)他の参加者が配給したメディア又はマーケットからの利益におけるソニーへの分配金から(2)ソニーが配給したメディア又はマーケットからの利益における他の参加者への分配金を差し引き、純額を純売上高として計上しています。ソニーが純額の支払人の場合、純額を売上原価として計上しています。テレビ作品においては、他の参加者が配給したメディア又はマーケットからの利益のソニーへの分配金を売上として計上し、ソニーが配給したメディア又はマーケットからの利益における他の参加者への分配金を売上原価として計上しています。
2016年度及び2017年度において、これらの共同契約において、他の参加者からソニーに帰属すべき額として、それぞれ44,124百万円、49,547百万円が純売上高として計上され、他の参加者に帰属すべき額として、それぞれ29,594百万円、24,280百万円が売上原価に計上されました。
28 契約債務、偶発債務及びその他
(1) ローン・コミットメント
金融子会社は、顧客に対する貸付契約にもとづき、貸付の未実行残高を有しています。2018年3月31日現在、これらの貸付未実行残高は31,245百万円です。ローン・コミットメントの翌年度以降における支払予定額は見積もることはできません。
(2) パーチェス・コミットメント等
2018年3月31日現在のパーチェス・コミットメント等の残高は、合計で367,991百万円です。これらのうち、主要なものは次のとおりです。
映画分野の一部の子会社は、製作関係者との間で映画の製作及びテレビ番組の制作を行う契約を締結し、また第三者との間で完成した映画作品もしくはそれに対する一部の権利を購入する契約、スポーツイベントの放映権を購入する契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主として3年以内の期間に関するものです。2018年3月31日現在、これらの契約にもとづく支払予定額は118,914百万円です。
音楽分野の一部の子会社は、音楽アーティストならびに音楽ソフトやビデオの制作・販売会社との間に長期契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主として5年以内の期間に関するものです。2018年3月31日現在、これらの契約にもとづく支払予定額は73,259百万円です。
G&NS分野の子会社は、長期番組供給契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主として2年以内の期間に関するものです。2018年3月31日現在、これらの契約にもとづく支払予定額は26,227百万円です。
ソニーは、広告宣伝の権利に関する長期スポンサーシップ契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主に2年以内の期間に関するものです。2018年3月31日現在、当該長期契約にもとづく支払予定額は6,379百万円です。
パーチェス・コミットメントの翌年度以降5年間の各年度及びそれ以降の年度における支払予定額の総額は次のとおりです。
(3) 訴訟
2009年以降、米国司法省、欧州委員会及びその他の国の当局が光ディスクドライブ市場の競争状況に関する調査を実施しており、当社及び当社の一部の子会社も当該調査の対象となっています。かかる調査につき、当社は、米国司法省を含むいくつかの国の当局による調査は既に終了しており、残り一ヵ国の当局による調査に関しても和解に至り、当局による最終決定待ちの状態と理解しています。他方で、2015年10月、欧州委員会は同委員会の調査結果を踏まえて、当社及び当社の一部の子会社に対して総額31百万ユーロの制裁金の支払いを命じる決定を下しました。かかる決定を受け、当社はかかる決定を不服として、欧州普通裁判所に提訴しており、これらに関する手続は継続しています。また、当社及び一部の子会社が独占禁止法に違反していたと主張し、損害賠償その他の救済を求める多くの訴訟(集団訴訟を含む)が、複数の地域にて提起されています。なお、それらの訴訟のうち、当該製品の直接・間接の購入者による米国での集団訴訟を含め、これまでにいくつかの訴訟は和解に至ったものの、その他の訴訟は引き続き係属中です。これらの手続の段階に照らして、不利な判決、和解その他の解決により最終的に発生し得るこれら全てに関する損害額やその幅について見積りを行うことは現時点においては可能ではありません。
2011年以降、当社及び一部の子会社が営んでいた二次電池事業に関連して、当社及び一部の子会社が独占禁止法に違反していたと主張し、損害賠償その他の救済を求める多くの訴訟(集団訴訟を含む)が、複数の地域にて提起されています。なお、それらの訴訟のうち、当該製品の直接・間接の購入者による米国での集団訴訟を含め、これまでにいくつかは和解に至ったものの、その他の訴訟は引き続き係属中です。これらの手続の段階に照らして、不利な判決、和解その他の解決により最終的に発生し得るこれら全てに関する損害額やその幅について見積りを行うことは現時点においては可能ではありません。
当社及び一部の子会社は、これらの他にも複数の訴訟の被告又は政府機関による調査の対象となっています。しかし、ソニーが現在知り得るかぎりの情報にもとづき、それらの訴訟その他の法的手続により生じ得る結果は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えることはないと考えています。
(4) 保証債務
ソニーは、ある特定の事象又は状況が発生した場合に、被保証者への支払要求に対して保証を行っております。2018年3月31日現在の保証債務にもとづく将来の潜在的支払債務は、最大で2,642百万円です。
上記に加え、ソニーは、ある一定期間において、提供した製品及びサービスに対する保証を行っております。2016年度及び2017年度の製品保証に関する負債の増減額は次のとおりです。
29 セグメント情報
以下の報告セグメントは、そのセグメントの財務情報が入手可能なもので、その営業利益(損失)が最高経営意思決定者によって経営資源の配分の決定及び業績の評価に通常使用されているものです。最高経営意思決定者は、個別の資産情報を使用してセグメント評価を行っていません。ソニーにおける最高経営意思決定者は、社長兼CEOです。
ソニーは、2017年度第1四半期より、業績報告におけるビジネスセグメント区分の変更を行いました。この変更に関連して、従来コンポーネント分野を構成していた事業をその他分野に移管しました。以上のセグメント変更にともない、各分野の過年度の売上高及び営業収入ならびに営業利益(損失)を当年度の表示に合わせて組替再表示しています。
G&NS分野には、主にネットワークサービス事業、家庭用ゲーム機の製造・販売、ソフトウェアの制作・販売が含まれています。音楽分野には、主に音楽制作、音楽出版、映像メディア・プラットフォーム事業が含まれています。映画分野には、主に映画製作、テレビ番組制作、メディアネットワーク事業が含まれています。HE&S分野には、主にテレビ事業、オーディオ・ビデオ事業が含まれています。IP&S分野には、主に静止画・動画カメラ事業が含まれています。MC分野には、主に携帯電話の製造・販売、インターネット関連サービス事業が含まれています。半導体分野には、主にイメージセンサー事業が含まれています。金融分野には、主に日本市場における個人向け生命保険及び損害保険を主とする保険事業ならびに日本における銀行業が含まれています。その他分野は、海外のディスク製造事業、記録メディア事業、電池事業等の様々な事業活動から構成されています。ソニーの製品及びサービスは、一般的にはそれぞれのオペレーティング・セグメントにおいて固有のものです。
【ビジネスセグメント情報】
セグメント別売上高及び営業収入:
G&NS分野におけるセグメント間取引は、主としてその他分野に対するものです。
半導体分野におけるセグメント間取引は、主としてMC分野、G&NS分野及びIP&S分野に対するものです。
その他分野におけるセグメント間取引は、主として映画分野、音楽分野及びG&NS分野に対するものです。
全社(共通)及びセグメント間取引消去には、ブランド及び特許権使用によるロイヤリティ収入が含まれています。
セグメント別損益:
上記の営業利益(損失)は、売上高及び営業収入から売上原価、販売費・一般管理費及びその他の一般費用を差し引き、持分法による投資利益(損失)を加えたものです。
全社(共通)及びセグメント間取引消去には、各セグメントに配賦されない本社の構造改革費用が含まれています。また、ソニーモバイルの支配権取得時にエリクソンから取得した無形資産である知的財産権のクロスライセンス契約等の知的財産の償却費を含むその他本社費用が含まれています。
なお、事業の分社化及び本社機能再編の一環として、本社及び各分野が負担する年金及び退職金関連費用の算出方法を変更しました。これらの変更により、2017年度の全社(共通)及びセグメント間取引消去には本社費用増加の影響額75億円が含まれています。一方で主に半導体分野32億円、IP&S分野20億円をはじめ、各分野において同額の費用減少の影響が含まれています。この変更による連結営業利益への影響はありません。
その他の重要事項:
下記の表は、各セグメントにおける製品カテゴリー別の外部顧客に対する売上高及び営業収入の内訳を含んでいます。ソニーのマネジメントは、各セグメントをそれぞれ単一のオペレーティング・セグメントとして意思決定を行っています。
G&NS分野のうち、ネットワークカテゴリーにはSony Interactive Entertainmentが提供するゲーム、ビデオ及び音楽コンテンツ関連のネットワークサービス、ハードウェア・その他カテゴリーには据え置き型及び携帯型ゲームコンソール、パッケージソフトウェアと周辺機器などが主要製品として含まれています。音楽分野のうち、音楽制作にはパッケージ及びデジタルの音楽制作物の販売やアーティストのライブパフォーマンスからの収入、音楽出版には、楽曲の詞、曲の管理及びライセンス、映像メディア・プラットフォームには、アニメーション作品及びその派生ゲームアプリケーションの制作・販売、音楽・映像関連商品の様々なサービス提供などが含まれています。映画分野のうち、映画製作には映画作品及びオリジナルビデオ作品の全世界での製作・買付・配給・販売、テレビ番組制作にはテレビ番組の制作・買付・販売、メディアネットワークには、全世界でのテレビ、デジタルのネットワークオペレーションなどが含まれています。HE&S分野のうち、テレビカテゴリーには液晶テレビ、有機ELテレビ、オーディオ・ビデオカテゴリーにはブルーレイディスクプレーヤー/レコーダー、家庭用オーディオ、ヘッドホン、メモリ内蔵型携帯オーディオなどが主要製品として含まれています。IP&S分野のうち、静止画・動画カメラカテゴリーにはレンズ交換式カメラ、コンパクトデジタルカメラ、民生用・放送用ビデオカメラ、その他カテゴリーにはプロジェクターなどを含むディスプレイ製品、医療用機器などが主要製品として含まれています。
【地域別情報】
2016年度及び2017年度における顧客の所在国又は地域別に分類した売上高及び営業収入、2017年3月31日現在及び2018年3月31日現在の有形固定資産(減価償却累計額控除後)は次のとおりです。
日本、米国ならびに中国以外の各区分に属する主な国又は地域は次のとおりです。
(1) 欧州: イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、スペイン、スウェーデン
(2) アジア・太平洋地域: インド、韓国、オセアニア、タイ、マレーシア
(3) その他地域: 中近東/アフリカ、ブラジル、メキシコ、カナダ
売上高及び営業収入、有形固定資産(減価償却累計額控除後)に関して、欧州、アジア・太平洋地域、その他地域において個別には金額的に重要性のある国はありません。
報告セグメント間及び地域間の取引は、市場の実勢価格を参考にして、その都度交渉の上で決定しております。
2016年度及び2017年度において、単一顧客として重要な顧客に対する売上高及び営業収入はありません。
30 重要な後発事象
(1) Spotify株式の上場
2018年4月3日、ソニーが発行済株式の一部を保有するSpotify Technology S.A.(以下「Spotify」)がニューヨーク証券取引所に上場しました。ソニーは、当該上場時点で発行済株式総数の5.707%(完全希薄化した場合5.082%)を保有していました。当該上場及び保有していたSpotify株式をその後一部売却したことにより、ソニーは、当該上場後も保有する株式については株式評価益を、売却した株式については株式売却益を、アーティストとレーベルへの分配額(見込)を控除した金額で計上する見込みです。2018年度に計上される株式評価益(純額)及び株式売却益(純額)の合計金額は約1,000億円と見込まれます。
(2) EMIの持分取得
2018年5月22日、当社の完全子会社であるSony Corporation of America(以下「SCA」)とムバダラインベストメントカンパニーが主導するコンソーシアムが保有するNile Acquisition Holding Company Ltd.は、EMI Music Publishingを運営するDH Publishing, L.P.(以下「EMI」)についてNile Acquisition Holding Company Ltd.が保有する約60%の持分全てを、SCAに対して売却すること(以下「本件取引」)に関する、法的拘束力を有する基本合意書を締結しました。本件取引の完了は関係当局の承認及び許可の取得を含む、諸条件を満たすことが条件となります。現在ソニーは、当社が過半数を有する連結子会社を通じて、EMIの約40%の持分を保有しております。本件取引完了に伴い、ソニーはEMIの持分約90%を間接的に保有することとなり、EMIはソニーの連結子会社となります。
1 会計処理の原則及び手続ならびに連結財務諸表の表示方法
当社は、1961年6月、SECに米国預託証券(American Depositary Receipt)の発行登録を行い、1970年9月、ニューヨーク証券取引所に上場しています。前述の経緯により、当社は米国1934年証券取引所法第13条(Section 13 of the Securities Exchange Act of 1934)にもとづく継続開示会社となり、年次報告書(Annual report on Form 20-F)をSECに対し提出しています。
当社及び当社の連結子会社(以下「ソニー」)の連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められた会計基準による用語、様式及び作成方法(以下「米国会計原則」)によって作成されています。ソニーが採用している会計処理の原則及び手続ならびに連結財務諸表の表示方法のうち、日本における会計処理の原則及び手続ならびに表示方法(以下「日本会計原則」)と異なるもので重要性のあるものは以下のとおりです。ほとんどの違いは国内会社の会計処理によるもので、そのうち金額的に重要な修正及び組替項目については、米国会計原則による税引前利益に含まれる影響額を括弧内に表示しています。
(1) 保険事業の会計
新規保険契約の獲得に直接関連し、かつそれに応じて変動する費用のうち、回収できると認められるものについては繰り延べています。伝統的保険商品に関する繰延費用は、保険契約債務の計算と共通の基礎数値を用いて関連する保険契約の保険料払込期間にわたり償却されます。上記以外の保険商品に関する繰延費用は、見積期間にわたり関連する保険契約の見積粗利益に比例して償却されます。なお、日本会計原則においてはこれらの費用は、発生年度の期間費用として処理しています。(2016年度 52,186百万円の利益、2017年度 18,749百万円の利益)米国会計原則上、保険契約債務等は保険数理上の諸数値にもとづく平準純保険料式等により計算していますが、日本会計原則においては行政監督庁の認める方式により算定しています。(2016年度 48,749百万円の利益、2017年度 72,258百万円の利益)
(2) 営業権及びその他の無形固定資産
営業権及び耐用年数が確定できない無形固定資産は償却をせず、年1回第4四半期及び減損の可能性を示す事象又は状況の変化が生じた時点で減損の判定を行っています。(2016年度 58,128百万円の損失、2017年度 28,131百万円の利益)
(3) 持分法による投資利益(損失)の会計処理区分
持分法による投資利益(損失)は、持分法適用会社の事業の大部分をソニーの事業と密接不可分なものと考えて営業利益(損失)の前に区分して表示しています。なお、日本会計原則において持分法による投資利益(損失)は、営業外収益又は営業外費用の区分に表示されています。
(4) 変動持分事業体の連結
変動持分事業体(以下「VIE」)とされる事業体のうち、ソニーがその第一受益者であると判定されたVIEを連結しています。
(5) 法人税等に関する会計処理
繰延税金資産の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合に、評価性引当金の計上により減額されています。繰延税金資産の回収可能性については、関連するあらゆる肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否を定期的に評価しています。また、税務申告時にある税務処理を採用することによって生じる税金費用の減少が、50%以上の可能性で税務当局に認められないと考えられる場合には、税金引当を計上しています。
(6) セール・アンド・リースバック
セール・アンド・リースバック取引において、固定資産を売却した後、賃借人としてリース契約を締結し、オペレーティング・リースとして会計処理する場合、当該固定資産にかかる売却益は、リース契約期間中の最低支払リース料の現在価値を超える部分についてのみ売却時に一括利益計上し、残額は繰り延べております。(2016年度 4,914百万円の利益、2017年度 4,914百万円の利益)
2 営業活動の内容
ソニーは、様々な一般消費者向け、業務向け及び産業向けのエレクトロニクス製品・部品、具体的にはネットワークサービス、ゲーム機、ゲームソフトウェア、テレビ、オーディオ・ビデオレコーダー及びプレーヤー、静止画・動画カメラ、携帯電話、半導体等を開発、設計、制作、製造、提供、販売しています。ソニーの主要な生産施設は日本を含むアジアにあります。ソニーは、また、特定の製品の製造を外部の生産受託業者に委託しています。ソニーの製品及びサービスは世界全地域において、販売子会社及び資本関係のない各地の卸売り業者ならびにインターネットによる直接販売により販売、提供されています。ソニーは、音楽ソフトの企画、制作、製造、販売及び楽曲の詞及び曲の管理及びライセンスならびにアニメーション作品及びその派生ゲームアプリケーションの制作、販売を行っています。ソニーは、また、映画作品及びテレビ番組の製作又は制作、買付、販売ならびにテレビ及びデジタルのネットワークオペレーションを行っています。さらに、ソニーは、日本の生命保険子会社及び損害保険子会社を通じた保険事業、日本のインターネット銀行子会社を通じた銀行ビジネスなどの様々な金融ビジネスに従事しています。
3 主要な会計方針の要約
(1) 主要な会計方針
1 連結の基本方針ならびに関連会社に対する投資の会計処理
ソニーの連結財務諸表は、当社、当社が過半数の株式を所有する子会社、ソニーが支配持分を有するジェネラル・パートナーシップ及びその他の事業体ならびにソニーを主たる受益者とする変動持分事業体の勘定を含んでいます。連結会社間の取引ならびに債権債務は、全て消去しています。ソニーは、支配力を有していないが事業又は財務の方針に重要な影響を行使し得る、すなわち通常20%以上50%以下の持分を有する関連会社への投資に対し持分法を適用しています。また、ソニーが支配持分を有しないジェネラル・パートナーシップ及びリミテッド・パートナーシップに対する投資についても投資先の活動に少なからぬ影響を及ぼす場合(通常3%から5%を超える持分)には、持分法が適用されます。ソニーの持分が極めて僅少であるため、実質的にソニーが投資先の活動に影響を持たないパートナーシップに対する投資には、原価法を適用しています。持分法適用会社に対する投資には、未分配損益に対するソニーの持分額を取得価額に加減算した金額を計上しています。これらの投資に関する損益は税引後の金額で計上され、未実現内部利益を控除した金額が連結営業利益(損失)に含まれています。個別の投資の価値が下落し、その下落が一時的でないと判断される場合には、公正価値まで評価減しています。
連結子会社あるいは持分法適用会社は、公募、第三者割当、あるいは転換社債の転換によりソニーのこれらの会社に対する1株当たりの持分額を超える、あるいは下回る価格で、第三者に対して株式を発行することがあります。このような取引について、ソニーの持分の変動により発生する損益は、持分の変動があった年度に計上しています。
子会社に対する支配権の喪失により発生する損益は、残余持分の公正価値への再評価にしたがって計上される一方、支配権を維持し続ける連結子会社に対する持分の変動については資本取引として処理され、損益は計上されません。
連結子会社及び持分法適用会社に対する投資原価が当該会社の純資産額のソニーの持分を超える場合、その金額は、取得時点における公正価値にもとづき、識別可能な各資産及び負債に配分しています。投資原価が当該被投資会社の純資産額のソニーの持分を超える金額のうち、特定の資産及び負債に配分されなかった部分は、投資額の一部として営業権に計上しています。
2 見積りの使用
米国会計原則にしたがった連結財務諸表の作成は、決算日における資産・負債の報告金額及び偶発資産・負債の開示、報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要とします。最も重要な見積りは、投資有価証券の評価、棚卸資産の評価、長期性資産の公正価値、営業権及び無形固定資産の公正価値、企業結合により取得した資産及び引受負債の公正価値、製品保証に関する負債、年金及び退職金制度、繰延税金資産、不確実な税務ポジション、繰延映画製作費、保険関連の債務の算定、評価に使用される見積りを含みます。結果として、このような見積りと実績が大きく異なる場合があります。
3 外貨換算
海外子会社及び関連会社の財務諸表項目の換算において、資産及び負債は決算日の適切な為替相場によって円貨に換算し、収益及び費用はおおむね取引発生時の為替相場によって円貨に換算しています。その結果生じた換算差額は、累積その他の包括利益の一部として表示しています。段階取得に関する企業結合の会計基準にしたがい、過去から保有している資本持分を再評価する際は、累積の外貨換算調整額を損益として認識します。
外貨建金銭債権及び債務は決算日の適切な為替相場によって換算し、その結果生じた為替差損益は当年度の損益に計上しています。
4 現金・預金及び現金同等物
現金・預金及び現金同等物は、表示された金額で容易に換金され、かつ満期日まで短期間であるために利率の変化による価値変動リスクが僅少なもので、取得日から3ヵ月以内に満期の到来する流動性の高い全ての投資を含んでいます。
5 市場性のある負債及び持分証券
売却可能証券に区分された、公正価値が容易に算定できる負債証券及び持分証券は、その公正価値で計上されており、未実現評価損益(税効果考慮後)は累積その他の包括利益の一部として表示されています。売買目的証券に区分される負債証券及び持分証券は公正価値で計上されており、未実現評価損益は損益に含まれています。満期保有目的の負債証券は償却原価で計上されています。売却可能証券又は満期保有目的の個々の証券について、一時的な減損を認識した場合を除き公正価値まで評価減を損益に計上しています。実現した売却損益は平均原価法により計算し損益に反映しています。
ソニーは、個々の有価証券の一時的でない減損を判定するため、投資ポートフォリオを定期的に評価しています。公正価値の下落が一時的であるか否かを判断するにあたっては、公正価値が取得原価を下回っている期間及びその程度、発行企業の財政状態、業績、事業計画及び将来見積キャッシュ・フロー、公正価値に影響するその他特定要因、発行企業の信用リスクの増大、ソブリンリスクならびに公正価値の回復が見込まれるのに十分な期間までソニーが保有し続けることができるか否かなどを考慮します。
公正価値が容易に算定できる売却可能証券の減損の判定において、公正価値が長期間(通常6ヵ月間)取得価額に比べ20%以上下落した場合、その公正価値の下落が一時的でないと推定されます。この基準は、その公正価値の下落が一時的でない有価証券を判定する兆候として採用されています。公正価値の下落が一時的でないと推定された場合でも、下落期間又は下落率を上回る、公正価値の下落が一時的であることを裏付ける十分な根拠があれば、この下落は一時的であると判断されます。一方で、公正価値の下落が20%未満又は長期間下落していない場合でも、公正価値の下落が一時的でないことを示す特定要因が存在する場合には、減損が認識されることがあります。
満期保有目的の負債証券に一時的でない減損が発生した場合、損益に認識される一時的でない減損の金額は、この負債証券を売却する意思があるかどうか、又は償却原価まで価値を回復する前にこの負債証券の売却が必要となる可能性の方が高いかどうかに左右されます。負債証券がこのいずれかの基準を満たす場合、損益に認識される一時的でない減損金額は、減損測定日における負債証券の償却原価と公正価値の差額全額です。これらの2つの基準を満たさない負債証券の一時的でない減損については、損益に認識される正味金額は償却原価とソニーの将来キャッシュ・フローの最善の見積りを、負債証券の減損前における計算上の実効金利を用いて割り引くことにより計算される正味現在価値の差額にあたる信用損失です。減損測定日における負債証券の公正価値と正味現在価値の差額は累積その他の包括利益に計上されます。一時的でない減損が損益に認識された負債証券の未実現損益は累積その他の包括利益の独立した項目として計上されます。
6 非上場会社の持分証券
非上場会社の持分証券は公正価値が容易に算定できないため、主に取得原価で計上されています。非上場会社に対する投資の価値が下落したと評価され、その下落が一時的でないと判断される場合は投資の減損を認識し、公正価値まで評価減を行います。減損の要否の判定は、経営成績、事業計画及び将来の見積キャッシュ・フローなどの要因を考慮して決定されます。公正価値は、割引キャッシュ・フロー、直近の資金調達状況の評価及び類似会社との比較評価などを用いて算定しています。
7 貸倒引当金
回収可能性に疑義のある債権に対して貸倒引当金を計上しています。支払いが遅延している債権に対しては、顧客ごとに未収額の調査を行うことにより、係争あるいはその他回収可能性の問題を有する顧客を把握しています。貸倒引当金の計算にあたり、過去の回収率に加え継続的な信用リスク評価にもとづいて顧客の信用力を判断しています。
8 棚卸資産
ゲーム&ネットワークサービス(以下「G&NS」)分野、音楽分野、ホームエンタテインメント&サウンド(以下「HE&S」)分野、イメージング・プロダクツ&ソリューション(以下「IP&S」)分野、モバイル・コミュニケーション(以下「MC」)分野、半導体分野及び映画(繰延映画製作費を除く)分野における棚卸資産は、正味実現可能価額(すなわち、通常の事業過程における見積販売価格から、予測可能な完成又は処分までの費用を控除した額)を超えない取得原価で評価しており、先入先出法を適用している一部の子会社の製品を除き、平均法によって計算しています。
9 未収入金
ソニーは、部品組立業者のために組立部品を含む物品を調達しており、未収入金には、この部品組立業者との間の物品手配に関連する債権を含んでいます。当該債権は関連する再購入の際に決済されます。収益又は利益はこれらの取引において計上されません。ソニーは後に完成品もしくは一部組立品として、棚卸資産を部品組立業者から再購入しています。
10 繰延映画製作費
繰延映画製作費は、映画作品及びテレビ番組の両方にかかる直接製作費、間接製作費及び取得費用を含み、未償却残高あるいは見積公正価値のいずれか低い価額により長期性資産として計上されています。繰延映画製作費の償却及び見積分配金債務の計上は、作品ごとの予想総収益に対する各年度の収益割合に応じて行われます。繰延映画製作費は、ソニーの世界的なチャネル・ネットワークで放映される買付作品から成るテレビ放映権も含み、ライセンス期間が開始されテレビ放映ができる状態にある場合にこれらの放映権が認識されます。テレビ放映権は、未償却残高あるいは正味実現可能価額のいずれか低い価額で表示され、使用見込時期によって短期又は長期性資産として計上されます。テレビ放映権は、使用見込みにもとづき又は適切な場合には耐用年数にわたって定額法にもとづき、償却されますが、複数年でのライセンスとなるスポーツイベントのテレビ放映権は、原則として、関連する予想総収益に対する各年度の広告収入及び視聴料収入の割合にもとづき償却されます。繰延映画製作費の公正価値及びテレビ放映権の正味実現可能価額の計算に使用される見積りは、将来の需要と市況に関する前提条件にもとづき設定され、定期的に見直されています。
11 有形固定資産及び減価償却
有形固定資産は取得原価で表示しています。有形固定資産の減価償却費は定額法を採用し、これらの資産の見積耐用年数(建物及び構築物については2年から50年、機械装置及びその他の有形固定資産については2年から10年の期間)にもとづき、計算しています。多額の更新及び追加投資は、取得原価で資産計上しています。維持費、修繕費及び少額の更新、改良に要した支出は発生時の費用として処理しています。
12 営業権及びその他の無形固定資産
営業権及び耐用年数が確定できない非償却性無形固定資産は、年1回第4四半期及び減損の可能性を示す事象又は状況の変化が生じた時点で減損の判定を行います。事象又は状況の変化とは、設定された事業計画の下方修正や実績見込みの大幅な変更、あるいは外的な市場や産業固有の変動などで、それらはマネジメントにより定期的に見直されています。
2018年3月31日において、ソニーは営業権の定性的評価を行わず、報告単位の公正価値とその報告単位の営業権を含む帳簿価額の比較による定量的手続を行いました。報告単位とは、ソニーの場合、オペレーティング・セグメントあるいはその一段階下のレベルを指します。報告単位の公正価値がその帳簿価額を上回る場合、その報告単位の営業権について減損損失は認識されません。報告単位の帳簿価額がその公正価値を上回る場合には、報告単位に配分された営業権の総額を超えない範囲で、その超過分を減損損失として認識します。耐用年数が確定できない非償却性無形固定資産の減損判定では、公正価値と帳簿価額を比較し、帳簿価額がその公正価値を超過する場合には、その超過分を減損損失として認識します。
報告単位及び非償却性無形固定資産の公正価値は通常、割引キャッシュ・フロー分析により算定しています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来キャッシュ・フロー固有のリスクを反映した割引率、永続成長率、利益倍率、類似企業の決定、類似企業に対してプレミアムあるいはディスカウントが適用されるべきかどうかの決定等多くの見積り及び前提を使用します。営業権を持たない報告単位も含めて、報告単位の公正価値の総額に対するソニーの時価総額を考慮し、適切なコントロール・プレミアムとともに、個々の報告単位に配分されない全社に帰属する資産と負債も考慮します。
将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)に使用される前提は、それぞれの報告単位における見込み及び中期計画にもとづいており、過去の経験、市場及び産業データ、現在及び見込まれる経済状況を考慮しています。永続成長率は主に中期計画の3ヵ年予測期間後のターミナル・バリューを決定するために使用されています。映画分野の報告単位など、特定の報告単位においては、より長い見込期間、及び予測期間最終年度の見積キャッシュ・フローに適用される利益倍率を用いた出口価格に、コントロール・プレミアムを加味して算定されたターミナル・バリューを使用しています。割引率は類似企業の加重平均資本コストにより算出されています。
報告単位の一部が売却される場合、営業権は相対的公正価値法により売却される事業に按分されます。
償却対象となる無形固定資産は、主に特許権、ノウハウ、ライセンス契約、顧客関係、商標、販売、リースその他の方法で市場に出されるソフトウェア、社内利用ソフトウェア、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト、テレビ放送委託契約からなっています。特許権、ノウハウ、ライセンス契約、商標、販売用ソフトウェア及び社内利用ソフトウェアは、主に3年から10年の期間で均等償却しています。顧客関係、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト及びテレビ放送委託契約は、主に10年から40年の期間で均等償却しています。
13 資産計上したソフトウェア
販売、リースその他の方法で市場に出されるソフトウェアの技術的実現可能性を確立することに関連して発生した費用は、その発生時点において、研究開発費として売上原価に計上しています。技術的実現可能性が確立した後、ソフトウェアの完成までに発生した費用については資産計上するとともに、おおむね3年のソフトウェアの見積耐用年数にわたって償却し、売上原価で計上しています。ゲームのソフトウェアの技術的実現可能性は、プロダクトマスターが完成したときに確立します。それ以前に発生した開発費の資産化は、開発の早期段階において技術的実現可能性があると認められるものに限定しています。ソフトウェアの未償却原価については、関連するソフトウェア製品の将来の収益獲得により回収可能であるかについて、決算日にて定期的な見直しを行っています。
アプリケーション開発段階で社内利用ソフトウェアのために発生した費用は、資産計上するとともに、見積耐用年数にわたって定額法で主に販売費及び一般管理費として償却しています。初期プロジェクト段階及び導入後に発生した費用は発生時に費用計上しています。
14 繰延保険契約費
新規保険契約の獲得に直接関連し、かつそれに応じて変動する費用のうち、回収できると認められるものについては繰り延べています。繰り延べの対象となる新規契約費用は、保険契約募集手数料(費用)、診査及び調査費用等から構成されます。繰延保険契約費については、資産計上した金額が見込粗利益又は保険料から保険給付金及び事業費を控除した額の現在価値を超えていないことを検証するために、少なくとも年1回、回収テストが行われます。伝統的保険商品に関する繰延費用は、保険契約債務の計算と共通の基礎数値を用いて関連する保険契約の保険料払込期間にわたり償却されます。非伝統的保険商品に関する繰延費用は、見積期間にわたり関連する保険契約の見積粗利益に比例して償却されます。
15 製品保証引当金
ソニーは、収益認識時点で製品保証引当金を計上しています。製品保証引当金は、売上高、見積故障率及び修理単位あたりのアフターサービス費の見積額にもとづいて計算されています。製品保証引当金の計算に用いられた見積り・予測は定期的に見直されています。
G&NS分野、HE&S分野、IP&S分野及びMC分野の一部の子会社は、一定の対価の受領をともなう製品保証延長サービスを提供しています。このサービスの提供により顧客から受領した対価については、繰延処理を行うとともに、その延長された保証期間にわたって定額法により収益を認識しています。
16 保険契約債務
保険契約債務は、保険契約者に対する将来の予測支払額の現在価値として計上されています。これらの債務は将来の資産運用利回り、罹患率、死亡率及び契約脱退率等の要因についての予測にもとづき平準純保険料式の評価方法により算定されます。これらの見積り・予測は定期的に検証されています。また、保険契約債務には一部の非伝統的な生命保険及び年金保険契約における最低保証部分に対する債務を含んでいます。
17 生命保険ビジネスにおける契約者勘定
生命保険ビジネスにおける契約者勘定に関する負債は、貸借対照表日時点での契約者の給付に生じた契約の価値を表しています。負債は一般的に累積的な積立額に付与利息を加え、契約者の引出額と残高に対して課せられるその他の手数料を差し引いたものです。
18 長期性資産の減損
ソニーは、営業権及び耐用年数が確定できない無形固定資産を除く、保有して使用される長期性資産及び処分される予定の長期性資産について、個々の資産又は資産グループの帳簿価額が回収できなくなる可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合には、帳簿価額の回収可能性の見直しを行っています。保有して使用される長期性資産については、個々の資産又は資産グループの帳簿価額と個々の資産又は資産グループの現在価値に割引く前の将来見積キャッシュ・フローを比較することにより減損の有無が検討されます。このキャッシュ・フローが、個々の資産又は資産グループの帳簿価額を下回った場合、帳簿価額が見積もられた公正価値を超過する金額について、減損損失が当年度に認識されます。売却以外の方法で処分される予定の長期性資産は、処分されるまでは保有して使用される資産とみなされます。売却される予定の長期性資産は、帳簿価額又は公正価値から売却費用を差し引いた金額のいずれか小さい金額で計上され、減価償却は行われません。公正価値は将来見積キャッシュ・フロー(純額)の現在価値、又は比較可能な市場価格により算定しています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来見積キャッシュ・フローに固有のリスクを反映した割引率、永続価値(ターミナル・バリュー)を決定する際に適用される永続成長率、適切な市場における比較対象の決定、比較対象に対してプレミアムあるいはディスカウントが適用されるべきかどうかの決定など多くの見積り・前提を使用します。
19 公正価値による測定
ソニーは、測定日に市場参加者間で行われる通常の取引において、資産の譲渡の対価として受け取ると想定される金額又は負債を移転する際に支払うと想定される金額である出口価格にもとづき公正価値を測定しています。
ソニーは、銀行ビジネスに含まれる子会社が保有する一部の外貨建有価証券に対して、公正価値オプションを適用しております。これは、外貨建有価証券から生じる換算差額を損益に計上することを認めることにより、為替レートの変動に関する会計上のミスマッチを軽減するためです。
公正価値による測定に関する会計基準は、市場における観察可能性の程度にもとづき、評価に使用する基礎データの階層を決定しています。観察可能な基礎データは、独立した情報源から入手した市場データを反映したものですが、観察不能な基礎データは、市場参加者が資産あるいは負債を評価する際に通常使用すると想定される仮定を用いてソニーが独自に推定しているものです。過大なコストや手間をかけない範囲で観察可能な市場データが利用可能である場合には、観察可能な市場データが利用されています。全ての公正価値は下記3段階のレベルのいずれかで報告されますが、報告されるレベルは公正価値の測定に重要な影響を及ぼす基礎データのレベルのうち最も低いレベルにもとづき決定されます。公正価値の3段階のレベルは次のとおりです。
レベル1
重要な基礎データが活発な市場における同一の資産・負債の未調整の取引価格
レベル2
重要な基礎データがレベル1以外の観察可能なデータ
例えば、活発な市場における類似商品の取引価格、活発でない市場における同一又は類似商品の取引価格、全ての重要な基礎データが活発な市場で観察可能な場合のモデル計算による評価が含まれています。
レベル3
1つあるいは複数の重要な基礎データが観察不能
ソニーは、活発な市場における取引価格が調整を加えることなく利用可能である場合には、それを利用して公正価値の測定を行い、その項目をレベル1に分類しています。取引価格が利用できない場合には、金利、為替レート、オプションのボラティリティ等、直近の市場もしくは独立した情報源から入手した市場パラメータを使用し、ソニー内部で組成した評価手法にもとづいて公正価値を測定しています。ソニー内部で組成したモデルを使用して評価した項目は、評価に使用した重要な基礎データのうち、最も低いレベルに合わせてレベルの分類が行われます。一部の金融資産・負債については、ソニー内部で組成した価格との比較検証を含む評価手続にもとづいて、証券業者から得た指標価格や投資顧問会社から入手した定性的な基礎データ等の第三者の価格を使用し、公正価値を測定しています。また、ソニーは公正価値を測定する際に、取引相手及びソニーの信用力を考慮しています。ソニーは、ネッティング契約の締結や、与信限度の設定を通じ信用リスクの残高及び取引相手の信用力を積極的にモニターすることに加え、取引相手を各国の大手銀行や主要な金融機関に限定することにより、第三者に対する信用リスクを軽減する努力をしています。
レベル間の移動は、移動が生じた各四半期連結会計期間の期首に生じたとみなしています。
20 デリバティブ
全てのデリバティブは公正価値により貸借対照表上、資産又は負債として総額で計上されています。デリバティブの公正価値の変動は、対象となるデリバティブがヘッジとして適格であるか否か、また適格であるならば公正価値変動もしくはキャッシュ・フロー変動のいずれをヘッジするために利用されているかにもとづき、直ちに損益もしくは累積その他の包括利益の一部として資本の部に計上されています。
特定の複合金融商品に関する会計基準は、デリバティブ商品及びヘッジ活動に関する会計基準にもとづき、分離して個別に会計処理することが要求される組込デリバティブを内包するあらゆる複合金融商品について、公正価値の再評価を選択することを認めるものです。公正価値評価方法の選択は、個別の金融商品ごとに認められ、一度選択した評価方法は変更することができません。一部の金融子会社が保有していた組込デリバティブをともなう複合金融商品は、複合金融商品全体として公正価値で評価しています。複合金融商品は、負債証券として注記8に記載されています。
ソニーが保有するデリバティブはデリバティブ商品及びヘッジ活動に関する会計基準にもとづき、下記のとおり区分され、会計処理されています。
公正価値ヘッジ
認識された資産及び負債、又は未認識の確定約定の公正価値変動に対するヘッジとして指定され、かつ有効なデリバティブの公正価値変動は損益に計上され、関連するヘッジ対象資産及び負債の公正価値変動による損益を相殺しています。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
予定取引、又は認識された資産もしくは負債に関連するキャッシュ・フロー変動リスクに対するヘッジとして指定され、かつ有効なデリバティブの公正価値変動は当初、その他の包括利益に計上され、ヘッジ対象取引が損益に影響を与える時に損益に振替えられています。公正価値変動のうち、ヘッジの効果が有効でない部分は直ちに損益に計上されています。
ヘッジとして指定されていないデリバティブ
ヘッジとして指定されていないデリバティブの公正価値変動は直ちに損益に計上されています。
ヘッジの有効性の評価
ヘッジ会計を適用する場合には、ソニーは様々なヘッジ活動を行う際のリスク管理目的及び方針を文書化するとともに、ヘッジとして指定される全てのデリバティブとヘッジ対象との間のヘッジ関係を文書化しています。ソニーは公正価値ヘッジもしくはキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されるデリバティブを貸借対照表上の特定の資産及び負債、又は特定の予定取引と紐付けています。ソニーはまた、ヘッジの開始時及び継続期間中において、ヘッジとして指定されたデリバティブがヘッジ対象の公正価値変動もしくはキャッシュ・フロー変動を相殺するのに高度に有効かどうかの評価を行っています。デリバティブがヘッジとして高度に有効でないと認められた場合には、ヘッジ会計は中止されます。ヘッジの効果が有効でない部分があった場合は、その部分は直ちに損益に計上されます。
21 株価連動型報奨制度
ソニーは、株式報酬に関する会計基準にしたがい、株価連動型報奨制度について、公正価値にもとづく評価方法による費用処理を行っています。この費用は主に販売費及び一般管理費として計上されています。公正価値は、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデルを使用し、付与日時点で測定されています。ソニーは見積失効率を控除し、役務提供を受けた期間にわたって、段階的に権利が確定する新株予約権の費用を認識しています。失効率は権利確定期間の大半が経過したストック・オプションプランの経験値にもとづいて見積もられています。
22 収益認識
G&NS分野、音楽分野、HE&S分野、IP&S分野、MC分野及び半導体分野の収益は、取引を裏付ける説得力のある証拠が存在し、物品が移転もしくはサービスが提供され、販売価格が固定もしくは確定可能であり、回収可能性が合理的に確保された時点で認識されます。移転は物品の所有権及び所有に関わるリスクと便益が実質的に顧客に移転した時点(引渡時点)で生じるものと考えられます。なお、契約上顧客による検収が必要な取引については、検収が完了した時点、又は検収猶予期間が終了した時点で売上を計上しています。また、予想される返品及びセールス・インセンティブを控除して売上を計上しています。主にG&NS分野のサブスクリプション方式による収益は、その加入契約期間に応じて認識されます。
顧客との収益契約には、製品、サービス及びソフトウェアのあらゆる組み合わせから成る複数の提供物が含まれます。その例には、販売促進物を受け取る権利が付与されているエレクトロニクス製品の売上等が含まれています。少なくとも一つの提供物が従来のソフトウェアや映画における収益認識基準の対象外であるソニーの複数の製品・サービス等を提供する契約に関して、提供済みの製品・サービス等が顧客にとって単独で価値を有し、未提供の製品・サービス等が引渡し又は履行される可能性が高く、それらの製品・サービス等が実質的にソニーの管理下にある場合、それらの提供物は個別の会計単位として識別されます。次に、収益はそれぞれの会計単位の相対的な販売価格にもとづき配分されます。その相対的な販売価格は、初めに売り手固有の客観的証拠(以下「VSOE」)が存在する場合は、そのVSOEにもとづき決定されます。次にVSOEが存在しない場合は、対第三者販売価格による証拠(以下「TPE」)にもとづき決定されます。最後にVSOE及びTPEの両方とも存在しない場合は、見積販売価格(以下「ESP」)にもとづき決定されます。VSOEは個別に販売されている提供物に付けられている価格、もしくは個別に販売されていない場合、関連する権限を持つマネジメントによって設定された価格に限定されます。またそのマネジメントによって設定された価格は一旦設定されると、提供物を個別に市場投入する前に変更されないと想定される価格です。TPEはソニー又はいずれかの競合他社が同じような状況に置かれた顧客にほぼ置き換え可能な製品又はサービスを単独で販売する場合の価格です。ESPはソニーがその提供物を単独で通常販売すると仮定した場合に、ソニーが取引を行う価格です。ESPの決定に際して、ソニーはその提供物の売上、原価、利益率分析及び返品率、競合他社及びソニーの価格決定方法、また顧客の視点等を含む全ての関連する情報を考慮しています。
ソニーが販売する一部のソフトウェアは、顧客に対して無償で限定的オンライン機能を提供しています。これらはソフトウェア全般に付随する一般的な機能であり、重要性がないと考えられます。したがって、これらの限定的オンライン機能を有するソフトウェアに関連する収益は繰り延べていません。
映画分野における収益は、取引を裏付ける説得力のある証拠が存在し、販売価格が固定もしくは確定可能であり、回収可能性が合理的に確保された時点で認識されます。映画分野における劇場映画収益は、劇場での上映に合わせて計上しています。映画作品及びテレビ番組の放映にかかるライセンス契約による収益は、それらの放映に対する制限がなくなり、放映可能となった時点で計上しています。ホームエンタテインメント用のDVD及びブルーレイディスクにかかる売上高は、物品が移転し販売業者が販売可能となった時点で、予想される返品及びセールス・インセンティブを控除して計上しており、デジタルダウンロード及びビデオ・オン・デマンドからの収入は、作品がデジタル配信プラットフォームで閲覧可能となった時点で収益を認識しています。一部の映画作品及びテレビ番組の放映にかかるライセンス契約には、例えばマネジメントの最良の見積りによる公正価値にもとづいた複数の地域や放映可能期間などによるライセンス料の配分を含みます。テレビ広告収入は、広告が放映された時点で認識されます。テレビチャネルネットワークに支払われた有料放送料金は、サービスが提供された時点で収益を認識しています。
生命保険子会社が引受ける伝統的保険契約は、ほとんどが長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険及び傷害・医療保険契約から構成されています。これらの契約から稼得する保険料収入は、保険契約者からの払込の期日が到来した時点で、収益として認識しています。
利率変動型終身保険、個人年金保険及び生命保険リスクのないその他の保険契約等非伝統的保険契約から受入れた保険料は、生命保険ビジネスにおける契約者勘定に計上しています。これら保険契約から稼得する収益は、保険契約期間にわたり認識される契約管理手数料からなり、金融ビジネス収入に含まれています。
損害保険子会社が引受ける保険契約は、短期契約に分類され、主に自動車保険契約から構成されています。これらの契約から稼得する保険料収入は、保険契約の期間にわたり保障金額の比率に応じて認識しています。
売上は、通常、顧客から徴収し政府機関へ納付される税金が控除された後の純額で計上されます。
23 売手が買手に与えた対価に関する会計処理
セールス・インセンティブもしくは買手に対する対価の支払い、すなわち特定のプロモーション期間中の価格下落を補填する費用、店頭における製品展示スペース確保のために支払われる費用、小売業者が費やした広告宣伝費に関して、ソニーがその一部を負担するものについては売上高の控除として計上しています。なお、ソニーが対価の支払いと交換に識別可能な便益(製品又はサービス)を受け、かつその便益の公正価値が合理的に見積もられ、買手が費消した金額を証明する文書を受け取っている場合は、販売費及び一般管理費として計上しています。2016年度及び2017年度において、買手に対する対価の支払いは、主に販売促進のための無料配送費及び小売業者が費やした広告宣伝費の一部をソニーが負担する費用であり、販売費及び一般管理費に計上された総額は、それぞれ12,046百万円及び12,319百万円です。
24 売上原価
売上原価に分類される費用は製品の製作と生産に関連するもので、材料費、外注加工費、有形固定資産の減価償却費、無形固定資産の償却費、人件費、研究開発費ならびに映画作品及びテレビ番組に関連する繰延映画製作費の償却費などが含まれます。
25 研究開発費
研究開発費は売上原価に計上されており、研究及び製品の開発にかかる人件費、またその他の直接経費及び間接経費などが含まれます。
研究開発費は発生時に費用化しています。
26 販売費及び一般管理費
販売費に分類される費用は製品の販売促進と販売にかかる費用で、広告宣伝費、販売促進費、運賃、製品保証費用などが含まれます。
一般管理費には役員報酬、人件費、有形固定資産の減価償却費、販売、マーケティング及び管理部門のオフィス賃借料、貸倒引当金繰入額ならびに無形固定資産の償却費などが含まれます。
27 金融ビジネス費用
金融ビジネス費用は、責任準備金の繰入額、繰延保険契約費の償却の他、金融ビジネス子会社の人件費、有形固定資産の減価償却費及び支払賃借料等の営業費用を含んでいます。
28 広告宣伝費
広告宣伝費は選定されたメディアにおいて広告宣伝が行われた時点で費用化しています。
29 物流費用
製品の運賃、荷役料、保管料及びソニーグループ内の運搬費用等の大部分は販売費及び一般管理費に含まれています。例外として、映画分野では、映画の製作又はテレビ番組の制作、及びこれらの配給に必要な構成要素として、上記の費用は売上原価に計上されています。原材料や仕掛品の運賃、仕入受取費用、検査費用及び保管料等のソニーの物流ネットワークに関わるその他の全ての費用は売上原価に含まれています。また、顧客が負担する物流費用は純売上高に含まれています。
30 法人税等
法人税等は、連結損益計算書の税引前利益、子会社及び持分法適用会社の将来配当することを予定している未分配利益について計上される繰延税金負債にもとづいて計算されています。資産・負債の帳簿価額と税務上の価額との間の一時差異に対する繰延税効果について、資産・負債法を用いて繰延税金資産・負債を認識しています。
繰延税金資産の帳簿価額は、入手可能な証拠にもとづいて50%超の可能性で回収可能性がないと考えられる場合、評価性引当金の計上により減額することが要求されます。したがって、繰延税金資産にかかる評価性引当金計上の要否は、繰延税金資産の回収可能性に関連するあらゆる肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより定期的に評価されます。この評価に関するマネジメントの判断は、それぞれの税務管轄ごとの当期及び累積損失の性質、頻度及び重要性、不確実な税務ポジションを考慮した将来の収益性予測、税務上の簿価を超える資産評価額、繰越欠損金の法定繰越可能期間、過去における繰越欠損金の法定繰越可能期間内の使用実績、繰越欠損金及び繰越税額控除の期限切れを防ぐために実行される慎重かつ実行可能な税務戦略を特に考慮します。
ソニーは、税務申告において採用した、あるいは採用する予定の不確実な税務ポジションに起因する未認識の税務ベネフィットに関する資産・負債を計上しています。ソニーは、未認識税務ベネフィットを含む法人税等に関する利息と罰金を、連結損益計算書の支払利息と法人税等にそれぞれ含めています。ソニーの納税額は、様々な税務当局による継続的な調査によって、更正処分などの影響を受ける可能性があります。加えて、いくつかの重要な移転価格税制の案件に関する事前確認申出を受けて、それぞれの国の税務当局同士が現在交渉しています。不確実な税務ポジションから起こり得る結果に対するソニーの見積りは、判断を必要とし、また高度な見積りが要求されます。ソニーは、税務調査の対象となる全ての年度の税務ポジションについて、決算日における事実、状況、及び入手可能な証拠にもとづき評価し、税務ベネフィットを計上しています。ソニーは、税務調査において50%超の可能性をもって認められる税務ポジションに関する税務ベネフィットについて、完全な知識を有する税務当局との合意において50%超の可能性で実現が期待される金額を計上しています。ソニーは、50%以上の可能性で認められないと考えられる場合には、税務ベネフィットを計上していません。しかしながら、税務調査の終了、異なる税務管轄の税務当局間の交渉の結果、新しい法規や判例の公表、又は、その他の関連事象による、税金債務の見積りの減額又は増額によって、ソニーの将来の業績は、影響を受ける可能性があります。結果として、ソニーの未認識税務ベネフィットの金額及び実効税率は、大きく変動する可能性があります。
米国税制改革法の影響は、SEC職員会計公報第118号(Staff Accounting Bulletin No. 118、以下「SAB 118」)で定義されている暫定的な金額で計上されており、新税制への移行時にかかる過去の海外留保利益に関する税金の算定を含むいくつかの暫定計算に関する追加的なガイダンスが米国財務省から発行される予定です。2018年度に発行される予定の追加的なガイダンスは、当該移行時にかかる税金に必要な情報及び税金の税額計算に影響を与える可能性があります。税務申告の過程で実施した更なる分析ならびに至った結論、及び米国税制改革法に関する追加的なガイダンスは計上された暫定的な金額に影響する可能性があります。ソニーは、米国税制改革法による影響に関する分析を2018年12月22日までに完了させる見込みです。
31 1株当たり当社株主に帰属する当期純利益(損失)(以下「EPS」)
基本的EPSは各算定期間の普通株式の加重平均発行済株式数にもとづいて計算されます。希薄化後EPSは、新株発行をもたらす権利の行使や約定の履行あるいは新株への転換によって起こる希薄化の影響を考慮して計算されます。当社株主に帰属する当期純損失の場合は全ての潜在株式をこの計算から除いています。
(2) 新会計基準の適用
営業権の減損判定の簡素化
2017年1月、米国財務会計基準審議会(Financial Accounting Standards Board、以下「FASB」)は営業権の減損の会計処理を簡素化する会計基準アップデート(Accounting Standards Update、以下「ASU」)2017-04を公表しました。このASUにより、営業権の減損判定から第二ステップが削除されます。その代わり、年次及び期中の減損判定は報告単位の公正価値とその帳簿価額との比較により行い、報告単位に配分された営業権の総額を超えない範囲で、報告単位の帳簿価額がその公正価値を超える部分を営業権の減損損失として認識します。ソニーは、2017年度からこのASUを早期適用しています。このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に与える重要な影響はありませんでした。
(3) 最近公表された会計基準
顧客との契約から生じる収益
2014年5月、FASBは顧客との契約から生じる収益に関するASU 2014-09を公表しました。このASUにより、収益認識に関する現行の規定は、多くの特定の産業に関する基準を含め、全て置き換えられます。このASUは、企業に、約束した財又はサービスの顧客への移転を、当該財又はサービスと交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価を反映する金額で描写するように収益を認識することを要求しています。
このASUは、2018年4月1日に開始する第1四半期からソニーに適用されます。このASUは、比較期間を遡及的に修正する方法(「完全遡及法」)又は適用日時点の累積的影響額を遡及的に認識する方法(「修正遡及法」)のいずれかの移行方法を適用することを容認しています。ソニーは、修正遡及法によりこのASUを適用します。
ソニーは、このASUの適用が与える影響の大部分の評価を完了し、このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えるものと予想していません。ソニーは、このガイダンスを適用することによる影響は重要ではないものの、いくつかの分野においてこれまでの米国会計原則と比較して収益認識に影響を与えると予想しています。これらのうち相対的に影響が大きい分野は、次のとおりです。
映画分野において、(1)映画製作及びテレビ番組制作における現行契約の特定の更新又は延長に関連して、そのライセンス収益は、契約が更新又は延長された時点ではなく、顧客がライセンスを使用してコンテンツから便益を受けることができるようになる時点で認識されることとなり、収益認識時点は遅くなります。また、(2)象徴的な知的財産(例えば、ブランド、商標、ロゴ)に対するミニマムギャランティにかかるライセンス収益は、ライセンス期間が開始した時点ではなく、ライセンス期間にわたり認識されます。
MC分野において、インターネット関連サービス事業における契約獲得の増分コストが資産として認識され、契約期間にわたり償却されることとなります。
上記に加え、例えば返品権付きの販売のように、このASUのいくつかの変更によって、収益及び費用の認識時点に影響は無いものの連結財務諸表における表示組替が行われます。
金融資産及び金融負債の認識及び測定に関する改訂
2016年1月、FASBは金融資産及び金融負債の認識及び測定に関する既存の要求を変更するASU 2016-01を公表しました。この改訂は主に、連結子会社及び持分法適用会社への投資を除く持分証券を、損益を通じて公正価値で測定することを要求しています。しかしながらこのASUは、容易に決定できる公正価値を持たない持分証券については、取得原価から減損を控除し、同じ発行体の同一又は類似投資の観察可能な価格変動(秩序ある取引における)を加減した金額で測定することを認めています。このASUは2018年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用により、ソニーは従来売却可能証券として区分していた持分証券に係る未実現評価損益(税効果考慮後)を累積その他の包括利益から利益剰余金に振替えます。また持分証券の再評価の結果、ソニーのその他の収益・費用の変動性が高くなることが予想されています。
リース会計に関する改訂
2016年2月、FASBはリース会計基準を変更するASU 2016-02を公表しました。このASUにより、ほとんど全てのリース資産を貸借対照表上で認識することが要求されます。このASUは、2019年4月1日からソニーに適用されますが、早期適用も認められています。このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響は評価中です。
金融商品の信用損失の測定に関する改訂
2016年6月、FASBは金融商品の信用損失の測定に関する基準を変更するASU 2016-13を公表しました。このASUは、金融商品の信用損失の測定にあたり、過去の損失実績、現在の状況、将来の状況の予測及び予測される信用損失など関連するすべての情報を考慮することを要求しています。このASUは、2020年4月1日以降開始する第1四半期からソニーに適用され、2019年4月1日以降開始する第1四半期から早期適用が認められています。このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響は評価中です。
特定の現金受領及び支払の分類
2016年8月、FASBはキャッシュ・フロー計算書における特定の現金受領及び支払の分類に関するASU 2016-15を公表しました。このASUは、2018年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
棚卸資産以外の資産のグループ内の移転
2016年10月、FASBは法人税等の会計処理に関するASU 2016-16を公表しました。このASUでは、棚卸資産以外の資産のグループ内の移転が起きた場合に、法人税等を認識することを要求しています。現在の米国会計原則では、棚卸資産以外の資産の移転に関する法人税等の認識は、第三者に資産が売却されるまで認識しません。このASUは、その累積的影響を適用開始期間の期首の利益剰余金で調整する修正遡及の方法により適用することが求められます。このASUは、2018年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
制限付き現金・預金
2016年11月、FASBは制限付き現金・預金及び現金同等物をキャッシュ・フロー計算書上の現金・預金及び現金同等物に含めることを要求するASU 2016-18を公表しました。また、このASUは、キャッシュ・フロー計算書の現金・預金及び現金同等物の金額と貸借対照表の現金・預金及び現金同等物の金額との間にある差異を調整することを要求しています。このASUは、2018年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
事業の定義の明確化
2017年1月、FASBは取引を資産と事業のいずれの取得(又は処分)として会計処理するべきかを明確化するASU 2017-01を公表しました。このASUは、まず企業に、取得した一連の資産の公正価値のほとんど全てが、単一の資産又は類似の資産グループに集中しているか否か判定することを要求しています。もしこの要件を満たす場合、取得した一連の資産は事業とみなされません。もしこの要件を満たさない場合、次に企業は、取得した一連の資産が、事業の要件を満たすか否か評価しなければなりません。事業とみなされるためには、アウトプットを創出する能力に寄与するインプットと実質的なプロセスを含まなければなりません。このASUは、2018年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
純期間退職・年金費用及び退職後給付費用の表示
2017年3月、FASBは純期間退職・年金費用を勤務費用と他の項目に分けて表示するASU 2017-07を公表しました。このASUは、勤務費用を従業員の給与と同様に営業利益に含めて表示又は資産計上することを要求する一方で、純期間退職・年金費用の他の項目を営業外損益として表示し資産化しないことを要求しています。このASUは、2018年4月1日からソニーに適用されます。適用に関して、純期間退職・年金費用を勤務費用と他の項目に分けて表示する変更については遡及適用が求められ、勤務費用のみを資産計上する変更は適用年度から将来に向かって適用されます。このASUの適用は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えないと予想されています。
購入した繰上償還可能な負債証券のプレミアムの償却
2017年3月、FASBは繰上償還可能な負債証券の特定のプレミアムを最も早い償還日までの期間にわたって償却することを要求するASU 2017-08を公表しました。ディスカウントで購入した繰上償還可能な負債証券の償却期間は影響を受けません。このASUは、2019年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響は評価中です。
ヘッジ活動に関する会計処理の限定的改善
2017年8月、FASBはヘッジ活動に関する会計処理の限定的改善に関するASU2017-12を公表しました。このASUは、特定の状況における非財務及び財務リスクに関するヘッジ会計の適用を簡素化し、企業のリスクマネジメント活動とヘッジ会計の結果を、より適切に整合させることを目的としています。このASUは更に、一部のヘッジ会計に関する連結財務諸表上の表示及び開示と、ヘッジの有効性の評価についても改訂しています。このASUは、2019年4月1日からソニーに適用されます。このASUの適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響は評価中です。
(4) 勘定科目の組替再表示
2016年度にかかる連結財務諸表の一部の金額を、2017年度の表示に合わせて組替再表示しています。
4 棚卸資産
棚卸資産の内訳は次のとおりです。
| 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | |
| 項目 | 金額(百万円) | 金額(百万円) |
| 製品 | 399,850 | 422,461 |
| 仕掛品 | 140,718 | 153,257 |
| 原材料・購入部品 | 100,267 | 117,219 |
| 計 | 640,835 | 692,937 |
5 繰延映画製作費
繰延映画製作費の内訳は次のとおりです。
| 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | |
| 項目 | 金額(百万円) | 金額(百万円) |
| 映画製作: | ||
| 既公開 | 80,539 | 81,755 |
| 完成、未公開 | 5,608 | 1,728 |
| 製作・開発中 | 94,197 | 78,868 |
| テレビ製作: | ||
| 既公開 | 120,693 | 127,790 |
| 製作・開発中 | 7,707 | 1,174 |
| テレビ放映権 | 65,725 | 72,125 |
| 控除: 棚卸資産に含まれる1年以内償却予定のテレビ放映権 | △37,541 | △35,795 |
| 計 | 336,928 | 327,645 |
ソニーは、2018年3月31日現在の既公開作品にかかる未償却残高のうち約91%が、3年以内に償却されると見積もっています。2018年3月31日現在の既公開及び完成作品にかかる繰延映画製作費のうち約123,000百万円は1年以内に償却される予定です。また、未払金・未払費用に含まれる未払分配金債務約158,000百万円は1年以内に支払われる予定です。
6 関連会社に対する投資
投資先である持分法適用関連会社から提供された重要な持分法適用関連会社の財務情報及び連結財務諸表との調整項目を含む情報にもとづく合算・要約財務情報は次のとおりです。
貸借対照表
| 区分 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 流動資産 | 361,492 | 404,658 |
| 固定資産 | 834,765 | 868,455 |
| 流動負債 | 248,450 | 273,067 |
| 固定負債及び非支配持分 | 761,546 | 768,007 |
| 持分比率 | 20%-50% | 20%-50% |
損益計算書
| 区分 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 売上高及び営業収入 | 387,229 | 468,933 |
| 営業利益 | 37,800 | 56,729 |
| 株主に帰属する当期純利益 | 11,529 | 27,301 |
| 持分比率 | 20%-50% | 20%-50% |
2012年6月29日、当社の完全子会社を含む出資グループはEMI Music Publishingの買収を完了しました。この買収を達成するために、出資グループはDH Publishing, L.P.(以下「DHP」)を設立し、DHPはEMI Music Publishingを総額2,200百万米ドルで取得しました。ソニーはNile Acquisition LLCを通じてDHPに対して320百万米ドルを投資し、39.8%の持分を取得しました。Nile Acquisition LLCは、ソニーとソニーの米国音楽出版子会社の第三者投資家との合弁会社で、ソニーが74.9%の持分を保有しています。さらに、DHPはソニーの米国音楽出版子会社と管理サービスを提供する契約を締結しました。ソニーはDHP持分について持分法を適用しています。DHPはVIEと判断されますが、この詳細については注記24に記載しています。
2017年1月30日、ソニーは持分法適用会社であるエムスリー株式会社(以下「エムスリー」)について、ソニーが保有するエムスリーの株式127,381,600株のうち17,302,700株を現金対価51,968百万円で第三者への売却を完了しました。この現金対価は、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「その他」に含まれています。この売却に伴い、ソニーの株式保有比率は39.35%から34.0%に減少し、2016年度において、ソニーは37,167百万円の利益を連結損益計算書のその他の営業損(純額)に計上していますが、ソニーはエムスリーの残余持分について、持分法を適用しています。また、ソニーは引き続きエムスリーの大株主として、同社と医療を含む特定のビジネス分野での協業の可能性を追求していきます。
2018年3月31日現在、エムスリーに対するソニーの投資簿価は、エムスリーの純資産に対するソニーの持分相当額を98,938百万円上回っています。この超過額の大部分は、エムスリー残余持分の公正価値への再評価によるものであり、識別可能な有形資産及び無形資産に按分されています。この無形資産は主にエムスリーの医療ウェブ・ポータルに関連しています。超過額のうち特定の資産に按分されなかった残余価値は、投資残高の一部の営業権として認識しています。無形資産として按分された金額は、それぞれの見積耐用年数(主に10年)にわたって定額法で償却し、税効果考慮後の金額を持分法による投資利益に計上しています。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在、上記のエムスリーを除き、関連会社の純資産に対するソニーの持分相当額と関連会社に対するソニーの投資簿価との間に重要な差異はありません。
いくつかの関連会社は、東京証券取引所に上場しており、2018年3月31日現在、これらに対するソニーの投資簿価と市場価格の総額はそれぞれ99,944百万円及び533,932百万円です。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在、持分法適用関連会社の数は、それぞれ109社及び107社です。
持分法適用関連会社との取引残高及び取引高は次のとおりです。その他の関連当事者との重要な取引高又は取引残高はありません。
| 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | |
| 科目 | 金額(百万円) | 金額(百万円) |
| 売掛金 | 10,873 | 15,516 |
| 買掛金 | 2,525 | 2,568 |
| 短期借入金 | 20,650 | 22,849 |
| キャピタル・リース未払金 | 10,105 | 13,294 |
| 2016年度 | 2017年度 | |
| 科目 | 金額(百万円) | 金額(百万円) |
| 売上高 | 31,238 | 45,415 |
| 仕入高 | 1,966 | 3,180 |
| 支払リース料 | 16,492 | 7,749 |
日本のリース会社であるSFIリーシング㈱(以下「SFIL」)は、2010年11月の事業分割後、ソニーが34%を保有し持分法を適用しています。2016年度と2017年度において、ソニーは機械装置の一部についてSFILとの間でセール・アンド・リースバック取引を行いました。詳細は注記9に記載しています。
三井倉庫サプライチェーンソリューション㈱は、2015年4月1日のロジスティクス事業の一部売却後、ソニーが34%を保有し持分法を適用しています。2017年3月31日及び2018年3月31日現在、三井倉庫サプライチェーンソリューション㈱とその子会社との取引残高は、それぞれ4,922百万円及び3,662百万円であり、これらは主に未払費用に含まれています。また、2016年度及び2017年度における取引高は、それぞれ13,752百万円及び9,123百万円で、これらは主に販売費及び一般管理費に含まれています。
2016年度及び2017年度における持分法適用関連会社からの配当金は、それぞれ7,970百万円及び5,613百万円です。
7 金融資産の移転
ソニーは主にHE&S分野、IP&S分野、MC分野において複数の売掛債権売却プログラムを設定しています。これらのプログラムにより、ソニーは売掛債権を銀行又はスポンサー銀行に関連する特別目的会社に売却することができます。ソニーは2016年度及び2017年度を通じてそれぞれ合計73,185百万円及び84,718百万円の売掛債権の売却を行いました。これらの取引はソニーが売掛債権に対する支配を放棄したことから、金融資産の譲渡に関する会計基準にもとづき、売却として会計処理されます。ソニーは、債権が営業活動の成果であり、かつ短期的な債権であることから、これらの債権の回収を、連結キャッシュ・フロー計算書上、営業活動によるキャッシュ・フローに含めています。また、これらの取引における売却損益は僅少です。ソニーは売却した売掛債権に対するサービスを継続していますが、売掛債権回収にかかる報酬及びコストは僅少であるため、サービス資産及び負債を計上していません。
上記のうち一部の売掛債権売却プログラムにはVIEが関与しています。(注記24参照)
8 有価証券及び投資有価証券
有価証券及び投資有価証券に含まれる負債証券及び持分証券は主に金融分野に含まれ、そのうち売却可能証券及び満期保有目的証券に区分されるものの取得原価、未実現評価損益及び公正価値は次のとおりです。
| 項目 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | ||||||
| 取得原価 (百万円) | 未実現 評価益 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 取得原価 (百万円) | 未実現 評価益 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | |
| 売却可能証券 | ||||||||
| 負債証券 | ||||||||
| 日本国債 | 1,161,493 | 182,836 | △928 | 1,343,401 | 1,227,139 | 182,830 | △359 | 1,409,610 |
| 日本地方債 | 60,450 | 144 | △63 | 60,531 | 67,574 | 107 | △112 | 67,569 |
| 日本社債 | 163,785 | 7,864 | △1,846 | 169,803 | 199,880 | 9,844 | △1,016 | 208,708 |
| 外国国債 | 27,601 | 359 | △918 | 27,042 | 72,204 | 622 | △3,287 | 69,539 |
| 外国社債 | 396,097 | 4,168 | △719 | 399,546 | 365,457 | 1,649 | △641 | 366,465 |
| その他 | 15,192 | - | △0 | 15,192 | 99,349 | 1 | △0 | 99,350 |
| 1,824,618 | 195,371 | △4,474 | 2,015,515 | 2,031,603 | 195,053 | △5,415 | 2,221,241 | |
| 持分証券 | 55,928 | 69,937 | △377 | 125,488 | 55,676 | 71,723 | △776 | 126,623 |
| 満期保有目的証券 | ||||||||
| 日本国債 | 5,661,191 | 1,520,904 | △30,553 | 7,151,542 | 5,892,868 | 1,635,036 | △20,890 | 7,507,014 |
| 日本地方債 | 4,101 | 449 | - | 4,550 | 3,850 | 413 | - | 4,263 |
| 日本社債 | 230,011 | 12,346 | △22,071 | 220,286 | 345,818 | 16,912 | △17,390 | 345,340 |
| 外国国債 | 253,019 | 5,269 | △22,868 | 235,420 | 300,220 | 8,310 | △18,570 | 289,960 |
| 外国社債 | 198 | 18 | - | 216 | 198 | 13 | - | 211 |
| 6,148,520 | 1,538,986 | △75,492 | 7,612,014 | 6,542,954 | 1,660,684 | △56,850 | 8,146,788 | |
| 合計 | 8,029,066 | 1,804,294 | △80,343 | 9,753,017 | 8,630,233 | 1,927,460 | △63,041 | 10,494,652 |
下記の表は、2018年3月31日現在における売却可能証券及び満期保有目的証券に区分される負債証券の取得原価及び公正価値を、契約上の償還期限別に示したものです。
| 2018年3月31日 | 売却可能証券 | 満期保有目的証券 | ||
| 取得原価 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 取得原価 (百万円) | 公正価値 (百万円) | |
| 1年以内 | 125,037 | 125,290 | 3,249 | 3,269 |
| 1年超5年以内 | 421,676 | 422,987 | 27,805 | 29,417 |
| 5年超10年以内 | 542,642 | 626,888 | 334,206 | 382,175 |
| 10年超 | 942,248 | 1,046,076 | 6,177,694 | 7,731,927 |
| 合計 | 2,031,603 | 2,221,241 | 6,542,954 | 8,146,788 |
2016年度及び2017年度における売却可能証券の売却収入は、それぞれ75,319百万円及び39,982百万円です。これらの売却収入のうち実現総利益はそれぞれ2,297百万円及び1,257百万円であり、実現総損失はそれぞれ37百万円及び2百万円です。
有価証券に含まれる売買目的証券に区分される持分証券、負債証券の残高は主に金融分野に含まれ、2017年3月31日及び2018年3月31日現在、それぞれ921,320百万円及び1,048,062百万円あり、ソニーは、2016年度及び2017年度にそれぞれ56,593百万円及び48,047百万円の未実現評価益を計上しました。売買目的有価証券の公正価値の変動は、主に連結損益計算書上、金融ビジネス収入に計上されています。
ソニーは通常の事業において、多くの非上場会社の株式を長期の投資有価証券として保有し、これらは投資有価証券その他に含まれています。非上場会社に対する投資残高は、2017年3月31日及び2018年3月31日現在、それぞれ61,323百万円及び52,361百万円です。非上場会社の持分証券は公正価値が容易に算定できないため、主に取得原価で計上されています。
下記の表は、2017年3月31日及び2018年3月31日現在におけるソニーの保有する投資有価証券のうち、銘柄ごとに継続して未実現評価損となっているものの公正価値と未実現評価損を、投資区分及びその期間別に示したものです。
| 12ヵ月未満 | 12ヵ月以上 | 合計 | ||||
| 2017年3月31日 | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) |
| 売却可能証券 | ||||||
| 負債証券 | ||||||
| 日本国債 | 52,825 | △909 | 2,018 | △19 | 54,843 | △928 |
| 日本地方債 | 3,793 | △6 | 14,270 | △57 | 18,063 | △63 |
| 日本社債 | 53,302 | △1,761 | 20,489 | △85 | 73,791 | △1,846 |
| 外国国債 | 10,258 | △577 | 7,792 | △341 | 18,050 | △918 |
| 外国社債 | 27,944 | △143 | 24,662 | △576 | 52,606 | △719 |
| 148,122 | △3,396 | 69,231 | △1,078 | 217,353 | △4,474 | |
| 持分証券 | 11,878 | △370 | 9 | △7 | 11,887 | △377 |
| 満期保有目的証券 | ||||||
| 負債証券 | ||||||
| 日本国債 | 277,328 | △30,553 | - | - | 277,328 | △30,553 |
| 日本地方債 | - | - | - | - | - | - |
| 日本社債 | 146,004 | △22,071 | - | - | 146,004 | △22,071 |
| 外国国債 | 196,740 | △22,868 | - | - | 196,740 | △22,868 |
| 外国社債 | - | - | - | - | - | - |
| 620,072 | △75,492 | - | - | 620,072 | △75,492 | |
| 合計 | 780,072 | △79,258 | 69,240 | △1,085 | 849,312 | △80,343 |
| 12ヵ月未満 | 12ヵ月以上 | 合計 | ||||
| 2018年3月31日 | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 未実現 評価損 (百万円) |
| 売却可能証券 | ||||||
| 負債証券 | ||||||
| 日本国債 | 10,118 | △11 | 32,836 | △348 | 42,954 | △359 |
| 日本地方債 | 9,324 | △11 | 14,729 | △101 | 24,053 | △112 |
| 日本社債 | 11,046 | △10 | 64,119 | △1,006 | 75,165 | △1,016 |
| 外国国債 | 40,156 | △2,281 | 7,752 | △1,006 | 47,908 | △3,287 |
| 外国社債 | 34,840 | △69 | 21,191 | △572 | 56,031 | △641 |
| その他 | 1,840 | △0 | 315 | △0 | 2,155 | △0 |
| 107,324 | △2,382 | 140,942 | △3,033 | 248,266 | △5,415 | |
| 持分証券 | 13,859 | △776 | 15 | △0 | 13,874 | △776 |
| 満期保有目的証券 | ||||||
| 負債証券 | ||||||
| 日本国債 | - | - | 304,564 | △20,890 | 304,564 | △20,890 |
| 日本地方債 | - | - | - | - | - | - |
| 日本社債 | - | - | 174,815 | △17,390 | 174,815 | △17,390 |
| 外国国債 | 20,448 | △704 | 134,230 | △17,866 | 154,678 | △18,570 |
| 外国社債 | - | - | - | - | - | - |
| 20,448 | △704 | 613,609 | △56,146 | 634,057 | △56,850 | |
| 合計 | 141,631 | △3,862 | 754,566 | △59,179 | 896,197 | △63,041 |
2016年度及び2017年度において実現した減損の総額は、それぞれ7,566百万円及び5,175百万円でした。
2018年3月31日現在、ソニーは上記の表に示される未実現評価損を含む投資の公正価値の下落は一時的であると判断しました。
9 リース
ソニーは、情報関連及びその他の機器、工場施設、事務所、倉庫、従業員の住居施設及びその他の資産の一部を賃借しています。一部の賃借契約には、更新及び購入選択権があります。なお、一部の映画製作に係る資金調達のために、第三者とキャピタル・リース契約を締結しています。また社屋、機械装置についてセール・アンド・リースバック契約を締結しています。
(1) キャピタル・リース
キャピタル・リースに該当するリース資産の内容は次のとおりです。
| 資産の種類 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 機械装置及びその他の資産 | 66,722 | 82,260 |
| 繰延映画製作費 | 4,943 | 4,007 |
| 償却累計額 | △53,330 | △58,861 |
| 計 | 18,335 | 27,406 |
キャピタル・リースに関して、将来支払われる最低リース料の年度別の金額及びその合計額の現在価値は次のとおりです。
| 項目 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | |
| 2018年度 | 12,326 |
| 2019年度 | 15,101 |
| 2020年度 | 8,787 |
| 2021年度 | 4,773 |
| 2022年度 | 3,573 |
| 2023年度以降 | 12,424 |
| リース料の最低支払額合計 | 56,984 |
| 控除:利息相当額 | 7,150 |
| 現在価値 | 49,834 |
| 控除:短期リース未払金 | 11,432 |
| 長期キャピタル・リース未払金 | 38,402 |
(2) オペレーティング・リース
2016年度及び2017年度のオペレーティング・リースによる賃借料は、それぞれ77,976百万円及び77,950百万円です。2016年度及び2017年度のオペレーティング・リースによる転貸賃貸料は、それぞれ1,157百万円及び1,325百万円です。2018年3月31日現在における解約不能のオペレーティング・リースによる転貸契約にもとづいて将来受け取るべき最低賃貸料は2,792百万円です。2018年3月31日現在における当初の又は残存する解約不能リース期間が1年を超えるオペレーティング・リースによる最低賃借料は次のとおりです。
| 年度 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | |
| 2018年度 | 57,810 |
| 2019年度 | 64,380 |
| 2020年度 | 38,495 |
| 2021年度 | 24,993 |
| 2022年度 | 20,280 |
| 2023年度以降 | 81,305 |
| 将来の最低賃借料の支払額合計 | 287,263 |
(3) セール・アンド・リースバック取引
ソニーは、SFILとの間で、機械装置に関するセール・アンド・リースバック取引を行いました。2016年度及び2017年度における売却代金合計はそれぞれ2,679百万円、2,538百万円であり、取引期間は平均2年です。この取引は借入取引として会計処理されており、収入額は連結キャッシュ・フロー計算書上、財務活動の「長期借入」に含まれています。
10 営業権及びその他の無形固定資産
2017年度に取得した無形固定資産は110,788百万円です。このうち、110,781百万円が償却対象の資産であり、内訳は次のとおりです。
| 項目 | 当年度取得無形固定資産 | 加重平均償却年数 |
| 取得原価 (百万円) | 年数 | |
| 特許権、ノウハウ、ライセンス契約 | 16,003 | 4 |
| 販売用ソフトウェア | 16,066 | 3 |
| 社内利用ソフトウェア | 69,205 | 5 |
| その他 | 9,507 | 7 |
2017年度に取得した社内利用ソフトウェアは、主に多岐にわたるビジネス・プラットフォームで新たに資産計上されたものです。
償却対象の無形固定資産の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | ||
| 取得原価 (百万円) | 償却累計額 (百万円) | 取得原価 (百万円) | 償却累計額 (百万円) | |
| 特許権、ノウハウ、ライセンス契約 | 317,337 | △251,401 | 175,980 | △142,724 |
| 顧客関係 | 37,289 | △15,585 | 18,881 | △7,615 |
| 商標 | 31,630 | △15,554 | 16,310 | △8,451 |
| 販売用ソフトウェア | 117,897 | △86,661 | 123,269 | △92,457 |
| 社内利用ソフトウェア | 473,750 | △310,408 | 494,649 | △315,516 |
| ミュージック・カタログ | 218,321 | △95,367 | 207,789 | △94,210 |
| アーティスト・コントラクト | 31,393 | △29,001 | 28,534 | △27,650 |
| テレビ放送委託契約 | 74,780 | △21,986 | 74,258 | △25,884 |
| その他 | 62,212 | △46,624 | 58,543 | △47,586 |
| 計 | 1,364,609 | △872,587 | 1,198,213 | △762,093 |
2016年度及び2017年度における無形固定資産償却費は、それぞれ121,634百万円及び123,450百万円です。また、2018年度以降5年間の見積償却費は次のとおりです。
| 年度 | 金額(百万円) |
| 2018年度 | 89,924 |
| 2019年度 | 73,516 |
| 2020年度 | 56,485 |
| 2021年度 | 39,050 |
| 2022年度 | 27,982 |
耐用年数が確定できない無形固定資産の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 商標 | 70,220 | 68,922 |
| 配給契約 | 18,834 | 18,834 |
| その他 | 3,109 | 3,292 |
| 計 | 92,163 | 91,048 |
2016年度及び2017年度におけるセグメント別の営業権の推移は次のとおりです。
| 項目 | G&NS | 音楽 | 映画 | HE&S | IP&S | MC | 半導体 | 金融 | その他 | 合計 |
| 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | |
| 2016年3月31日 営業権残高 -総額 | 152,293 | 162,078 | 221,517 | 5,320 | 8,637 | 179,331 | 49,621 | 3,020 | 31,536 | 813,353 |
| 減損累計額 | - | △306 | - | △5,320 | △300 | △176,045 | - | △706 | △24,386 | △207,063 |
| 営業権残高 | 152,293 | 161,772 | 221,517 | - | 8,337 | 3,286 | 49,621 | 2,314 | 7,150 | 606,290 |
| 取得 *1 | - | 7,689 | 29,363 | - | - | - | - | 61 | - | 37,113 |
| 売却及び 処分 | - | - | △60 | - | - | - | - | - | - | △60 |
| 減損 | - | - | △112,069 | - | - | - | - | - | - | △112,069 |
| 為替換算 調整 | △355 | △3,351 | △598 | - | △186 | - | △77 | - | △11 | △4,578 |
| その他 | - | - | - | - | - | - | △1,475 | - | △2,683 | △4,158 |
| 2017年3月31日 営業権残高 -総額 | 151,938 | 166,416 | 246,085 | 5,320 | 8,451 | 179,331 | 48,069 | 3,081 | 28,842 | 837,533 |
| 減損累計額 | - | △306 | △107,932 | △5,320 | △300 | △176,045 | - | △706 | △24,386 | △314,995 |
| 営業権残高 | 151,938 | 166,110 | 138,153 | - | 8,151 | 3,286 | 48,069 | 2,375 | 4,456 | 522,538 |
| 取得 | - | 2,877 | 12,842 | - | 1,204 | - | - | 4,850 | - | 21,773 |
| 売却及び 処分 | - | △121 | - | - | - | - | - | - | - | △121 |
| 減損 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
| 為替換算 調整 | △1,332 | △3,472 | △6,583 | - | 162 | - | △1,072 | - | △85 | △12,382 |
| その他 | - | - | - | - | - | - | △1,204 | - | △112 | △1,316 |
| 2018年3月31日 営業権残高 -総額 | 150,606 | 165,700 | 246,620 | 5,320 | 9,817 | 179,331 | 45,793 | 7,931 | 27,912 | 839,030 |
| 減損累計額 | - | △306 | △102,208 | △5,320 | △300 | △176,045 | - | △706 | △23,653 | △308,538 |
| 営業権残高 | 150,606 | 165,394 | 144,412 | - | 9,517 | 3,286 | 45,793 | 7,225 | 4,259 | 530,492 |
ソニーは、2017年度第1四半期より、業績報告におけるビジネスセグメント区分の変更を行いました。この変更に関連して、従来コンポーネント分野を構成していた事業をその他分野に移管しました。以上のセグメント変更にともない、旧コンポーネント分野の過年度の営業権残高を当年度の表示に合わせて組替再表示しています。これらの組替再表示に関する詳細は注記29に記載しています。
(注)*1 2016年度の映画分野における金額はTEN Sports Network取得に関するものです。この取得に関する詳細は注記25に記載しています。
映画分野における営業権の減損
2016年度においてソニーは、映画分野において、主に市場縮小の加速により、ホーム・エンタテインメント(BD/DVDなどのパッケージメディアやデジタル販売)事業の収益見通しを引き下げたこと等により、映画製作事業の将来の収益見通しを下方修正しました。映画製作事業の将来の収益見通しはその前提となる公開作品の収益性の低下及びその影響を軽減させるための改善施策を織り込んでいます。
ソニーは、このような事象及び状況を評価し、同事業が含まれる営業権の報告単位であるプロダクション・アンド・ディストリビューション(映画製作事業とテレビ番組制作事業に相当)の公正価値が、その帳簿価額を下回っている可能性が50%超であると判断しました。
したがって、ソニーは、この新しい収益計画にもとづいて営業権の減損判定を行い、当該報告単位の営業権の公正価値を再計算しました。その結果、計上すべき営業権の帳簿価額がゼロと算定されました。
そのため、2016年度において、プロダクション・アンド・ディストリビューションに属する営業権の全額にあたる112,069百万円の減損損失を計上しました。当該減損損失は、連結損益計算書のその他の営業損(純額)に含まれており、全てが映画分野に計上されています。
11 保険関連科目
金融分野に含まれる日本の子会社は、注記1に記載のとおり、日本において一般に公正妥当と認められた会計原則及び会計実務に準拠して会計記録を保持していますが、米国会計原則とは、いくつかの点で異なっています。
これらの相違の主なものは、生命保険事業及び損害保険事業における保険契約の獲得費用、及び生命保険事業における保険契約債務です。保険契約の獲得費用は、日本会計原則では発生年度の期間費用として処理されますが、米国会計原則では繰延処理され、通常、関連する保険契約の保険料払込期間にわたって償却されます。また、保険契約債務は、日本会計原則では管轄の行政当局の認める方式により算定されますが、米国会計原則では計算基礎の一定の変更を施し、平準純保険料式による評価を行って計上されます。連結財務諸表の作成上、米国会計原則に準拠するため、このような差異は適切に調整されています。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在の保険子会社の米国会計原則に準拠しない法定帳簿上の純資産合計は、それぞれ502,999百万円及び525,976百万円です。
(1) 保険契約
金融分野に含まれる生命保険子会社が引受ける保険契約は、ほとんどが長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険及び傷害・医療保険契約から構成されています。2016年度及び2017年度における生命保険料収入は、それぞれ754,242百万円及び857,766百万円です。金融分野に含まれる損害保険子会社が引受ける保険契約は、短期契約に分類され、主に自動車保険契約から構成されています。2016年度及び2017年度における損害保険料収入は、それぞれ97,581百万円及び105,497百万円です。
(2) 繰延保険契約費
2016年度及び2017年度の繰延保険契約費の償却費は、それぞれ36,130百万円及び68,137百万円です。
(3) 保険契約債務
保険契約債務は、主として個人保険契約に関連しており、保有する契約から将来発生が予測される債務に見合う額が引当てられています。これらの債務はマネジメントの高度な判断と見積りを必要とし、将来の資産運用利回り、罹患率、死亡率及び契約脱退率等についての予測にもとづき平準純保険料式の評価方法により算定されます。保険契約債務は1.0%から4.5%の範囲の利率を適用して計算されており、市場環境や期待投資利益などの要素が反映されています。保険契約債務の見積りに使用される罹患率、死亡率及び契約脱退率は、保険子会社の実績あるいは保険数理上の種々の統計表に拠っています。通常は、これらの前提条件は契約時に固定されますが、前提条件と実績が大きく異なる場合、あるいは前提条件を大きく変更する場合には、ソニーは保険契約債務の追加計上を必要とする可能性があります。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在の保険契約債務は、それぞれ4,823,687百万円及び5,211,421百万円です。
(4) 生命保険ビジネスにおける契約者勘定
生命保険ビジネスにおける契約者勘定は、勘定預り金累積元本に付与利息を加えたものから、引出額、経費及び危険保険料を差し引いた額を表しており、ユニバーサル保険及び投資契約等から構成されています。ユニバーサル保険には、利率変動型終身保険及び変額保険が含まれています。利率変動型終身保険に対する付与利率は1.8%から2.0%です。変額保険については、保険契約の価値は投資ユニットの観点から表示されます。各ユニットは資産ポートフォリオに関連しており、ユニットの価値の増減は、関連する資産ポートフォリオの価値にもとづいています。投資契約には、主に一時払養老保険契約、一時払学資保険契約、変額個人年金保険及び年金開始後契約が含まれています。投資契約(変額個人年金保険を除く)に対する付与利率は、0.01%から6.3%です。変額個人年金保険については、保険契約の価値は投資ユニットの観点から表示されます。各ユニットは資産ポートフォリオに関連しており、ユニットの価値の増減は、関連する資産ポートフォリオの価値にもとづいています。
生命保険ビジネスにおける契約者勘定の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| ユニバーサル保険 | 1,809,142 | 1,951,906 |
| 投資契約 | 686,182 | 738,404 |
| その他 | 135,749 | 130,392 |
| 合計 | 2,631,073 | 2,820,702 |
12 短期借入金及び長期借入債務
短期借入金の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | ||
| 金額 (百万円) | 摘要 | 金額 (百万円) | 摘要 | |
| 無担保借入金 | 64,046 | 加重平均利率:年7.29% | 64,480 | 加重平均利率:年3.95% |
| 担保付借入金 | 20,000 | 加重平均利率:年0.00% | 27 | 加重平均利率:年0.12% |
| 債券貸借取引受入担保金 | 310,609 | 加重平均利率:年0.01% | 335,586 | 加重平均利率:年0.18% |
| 担保付コールマネー | 70,000 | 加重平均利率:年△0.08% | 96,000 | 加重平均利率:年△0.07% |
| 短期借入金合計 | 464,655 | 496,093 | ||
2018年3月31日現在、簿価267,538百万円の投資有価証券が、国内の金融子会社の短期の債券貸借取引335,586百万円に対する担保として設定されています。この取引は、契約の解除による清算に該当する場合、純額決済することができます。
2018年3月31日現在、簿価119,213百万円の有価証券及び投資有価証券が、国内の金融子会社のコールマネー96,000百万円に対する担保として設定されています。
上記の他、国内の金融子会社において為替決済、デリバティブ等の取引の担保として簿価9,618百万円の有価証券及び投資有価証券を差し入れています。
長期借入債務の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | ||
| 金額 (百万円) | 摘要 | 金額 (百万円) | 摘要 | |
| 無担保借入金 (借入先:主として銀行) | 63,248 | 利率:年0.24%から5.10%まで 返済期限:2017年から2024年まで | 49,454 | 利率:年0.01%から5.10%まで 返済期限:2018年から2024年まで |
| 無担保社債 | 10,000 | 利率:年0.43% 満期:2018年 | - | |
| 無担保社債 | 150,000 | 利率:年0.86% 満期:2018年 | 150,000 | 利率:年0.86% 満期:2018年 |
| 無担保社債 | 16,300 | 利率:年2.00% 満期:2018年 | 16,300 | 利率:年2.00% 満期:2018年 |
| 無担保社債 | 69,793 | 利率:年0.05% 満期:2019年 | 69,879 | 利率:年0.05% 満期:2019年 |
| 無担保社債 | 50,000 | 利率:年2.07% 満期:2019年 | 50,000 | 利率:年2.07% 満期:2019年 |
| 無担保社債 | 89,670 | 利率:年0.23% 満期:2021年 | 89,744 | 利率:年0.23% 満期:2021年 |
| 無担保社債 | - | 10,000 | 利率:年0.11% 満期:2022年 | |
| 無担保社債 | 10,000 | 利率:年1.41% 満期:2022年 | 10,000 | 利率:年1.41% 満期:2022年 |
| 無担保社債 | 15,000 | 利率:年0.28% 満期:2023年 | 15,000 | 利率:年0.28% 満期:2023年 |
| 無担保社債 | - | 10,000 | 利率:年0.22% 満期:2025年 | |
| 項目 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | ||
| 金額 (百万円) | 摘要 | 金額 (百万円) | 摘要 | |
| 無担保社債 | 24,887 | 利率:年0.42% 満期:2026年 | 24,899 | 利率:年0.42% 満期:2026年 |
| 無担保転換社債型 新株予約権付社債 | 120,000 | 利率:ゼロクーポン 満期:2022年 期限前償還可能 転換価額:5,008円 | 119,976 | 利率:ゼロクーポン 満期:2022年 期限前償還可能 転換価額:5,008円 |
| 担保付借入金 | 70,000 | 利率:年0.00% 満期:2019年から2020年まで | 170,002 | 利率:年0.00% 満期:2019年から2022年まで |
| キャピタル・リース 未払金等 | 34,224 | 利率:年0.36%から8.90%まで 支払期間:2017年から2027年まで | 52,929 | 利率:年0.36%から11.88%まで 支払期間:2018年から2047年まで |
| 預り保証金 | 11,764 | 10,790 | ||
| 小計 | 734,886 | 848,973 | ||
| 控除:1年以内に返済期限の到来する額 | 53,424 | 225,522 | ||
| 長期借入債務合計 | 681,462 | 623,451 | ||
2018年3月31日現在、簿価38,375百万円の有価証券及び投資有価証券と簿価306,589百万円の銀行ビジネスにおける住宅ローンが、国内の金融子会社の長期借入金170,000百万円に対する担保として設定されています。
2012年3月に、ソニーは、エリクソン保有のソニー・エリクソン持分50%の取得等の資金に充当するため、複数の銀行から1,365百万米ドルの無担保長期借入(6年、10年満期)を行いました。この借入は、日本企業による海外M&A支援等を目的として創設された、国際協力銀行の「円高対応緊急ファシリティ」を活用したものです。この借入契約では、将来において当社及びその完全子会社が電話機能を有する携帯端末に関する事業を実施しなくなった場合、借入金残高の全額を期限前に一括弁済する義務が生じます。2016年3月、借入総額1,365百万米ドルのうち、682百万米ドルを返済しました。2016年9月に、借入残額683百万米ドルを返済しました。
2015年7月21日、ソニーは、発行価額120,000百万円、2022年満期の130%コールオプション条項付無担保転換社債型新株予約権付社債(ゼロクーポン)(以下「本社債」)を発行しました。本社債の新株予約権の行使期間は、2015年9月1日から2022年9月28日までであり、当初の転換価額は5,008円です。標準的な希薄化防止条項とは別に、合併や会社分割などの組織再編や上場廃止等による繰上償還が行われる前の一定期間に転換価額は減額されます。減額される金額は、転換価額減額開始日及び本社債の要項に定める当社普通株式の参照株価に応じて、一定の方式にしたがって決定されます。減額された後の転換価額の上限は5,008円、下限は3,526.5円です。転換価額は、各事業年度の1株当たり配当額が25円を上回る場合にも調整されます。ソニーは、2020年7月21日以降、株式会社東京証券取引所における当社普通株式の終値が、20連続取引日にわたり当該各取引日に適用のある転換価額の130%以上であった場合、その選択により、残存する本社債の全部を額面金額の100%で繰上償還する権利を有します。本社債は、組込デリバティブの分離会計を必要とされていません。本社債には、重大な不利益を及ぼす財務制限条項は存在しません。
2016年9月に、ソニーは総額200,000百万円の無担保普通社債を発行しました。この発行により調達した資金を債務返済資金に充当しました。
また、その他の短期借入金及び長期借入債務に、重大な不利益を及ぼす財務制限条項やクロスデフォルト条項は存在しません。
長期借入債務の各年度の返済予定額は次のとおりです。
| 年度 | 2018年3月31日 | |
| 金額(百万円) | ||
| 2018年度 | 225,522 | |
| 2019年度 | 155,490 | |
| 2020年度 | 58,620 | |
| 2021年度 | 204,428 | |
| 2022年度 | 16,437 | |
| 2023年度以降 | 188,476 | |
| 合計 | 848,973 |
2018年3月31日現在、ソニーの未使用コミットメントラインは459,860百万円であり、契約している金融機関から通常180日を超えない期間で借入れることができます。さらにソニーは818,720百万円のコマーシャルペーパー・プログラムを設定しています。このプログラムにより、ソニーは通常270日を超えない期間でコマーシャルペーパーを発行することができます。
13 銀行ビジネスにおける住宅ローン及び顧客預金
(1) 銀行ビジネスにおける住宅ローン
ソニーは通常の事業を通じて金融債権を取得し、また保有しています。ソニーが保有する金融債権の大部分は銀行ビジネスにおける住宅ローンによって構成され、その他個別に重要性のある金融債権はありません。
銀行ビジネスに含まれる子会社は、債務者ごとに資金状況や延滞状況に応じた区分にもとづき、住宅ローンの信用状況をモニタリングしています。債務者の延滞状況は日常的に確認し、区分については四半期ごとに見直しています。
住宅ローンに対応する貸倒引当金は、上述の区分と担保の状況に応じて設定されています。銀行ビジネスにおける住宅ローン残高及びこれに対応する貸倒引当金の残高は、2017年3月31日現在でそれぞれ1,449,790百万円及び866百万円、2018年3月31日現在でそれぞれ1,522,415百万円及び717百万円です。2016年度及び2017年度において、銀行ビジネスにおける住宅ローンの償却及び貸倒引当金の変動で、重要なものはありません。
また、2017年3月31日及び2018年3月31日現在、銀行ビジネスにおける住宅ローンのうち、未収利息の計上を行っていない債権及び延滞が発生している債権で、重要なものはありません。
(2) 銀行ビジネスにおける顧客預金
金融分野に含まれる銀行ビジネスにおける顧客預金は、その全額が利付預金です。2017年3月31日及び2018年3月31日現在、契約額が10百万円以上の定期預金の残高は、それぞれ275,638百万円及び279,943百万円です。これらの顧客預金は主に満期日以前に引き出し可能なため、流動負債に分類されています。
2018年3月31日現在の残存期間が1年を超える定期預金残高は次のとおりです。
| 年度 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | |
| 2019年度 | 39,058 |
| 2020年度 | 19,395 |
| 2021年度 | 9,120 |
| 2022年度 | 11,295 |
| 2023年度 | 9,736 |
| 2024年度以降 | 19,203 |
| 残存期間が1年を超える定期預金残高合計 | 107,807 |
14 公正価値による測定
注記3に記載のとおり、公正価値による測定に関する会計基準にもとづき、ソニーが保有する資産及び負債は下記のとおり区分され、会計処理されています。
(1) 継続的に公正価値測定されている資産・負債
ソニーが各金融商品の公正価値測定に利用している評価手法、それが通常どの公正価値のレベルに分類されているかは以下のとおりです。
売買目的有価証券、売却可能証券及びその他の投資
活発な市場における取引価格が利用可能である場合、有価証券の公正価値の階層はレベル1に分類されます。レベル1の有価証券には、上場持分証券が含まれています。取引価格を利用できないもしくは市場が活発でない有価証券については、価格モデル、類似の特徴をもつ有価証券の取引価格あるいは割引キャッシュ・フローモデルを使用して公正価値を見積もり、主にレベル2に分類されます。レベル2の有価証券には、公社債の大部分など、上場されている金融商品ほどには活発に取引されていない取引価格により評価された負債証券が含まれています。取引量が少ないもしくは評価に使用する基礎データの観察可能性が低い有価証券については、レベル3に分類しています。レベル3の有価証券には、通常、レベル1・レベル2に分類されなかった複合金融商品やプライベートエクイティ投資が含まれています。
デリバティブ
上場されているデリバティブで、その取引価格を使用して公正価値が測定されているデリバティブは、レベル1に分類されます。しかしながら、上場されているデリバティブ契約は少数であり、ソニーが保有するデリバティブの多くは、容易に観察可能な市場パラメータを評価の基礎として利用したソニー内部のモデルによる評価を行っています。利用しているパラメータには、活発に価格が形成されているものや、価格情報提供業者のような外部業者から入手したものが含まれています。デリバティブの種類や契約条項に応じて、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデル等の評価手法により公正価値を測定するとともに、その手法を継続的に適用しています。ソニーは、開発後一定期間を経過しているようなデリバティブ商品について、金融業界において広く受け容れられている評価モデルを使用しています。これらのモデルは、満期までの期間を含むデリバティブ契約の条項や、金利、ボラティリティ、取引相手の信用格付け等の市場で観察されるパラメータを使用しています。さらに、これらのモデルの多くは、その評価方法に重要な判断を必要としないものであり、モデルで使用している基礎データ自体も活発な価格付けが行われる市場で容易に観察可能なものであるため、主観性の高いものではありません。これらの手法で評価されている金融商品は、通常、レベル2に分類されています。
ソニーは、金利スワップの公正価値を決定するにあたり、市場において観察可能で、該当する金融商品の期間に対応する金利のイールドカーブを使用した将来見積キャッシュ・フローの現在価値を使用しています。ソニーは、外国為替のデリバティブについて、直物相場、時間価値及びボラティリティ等、市場で観察可能な基礎データを利用した先物為替予約や通貨オプションの評価モデルを使用しています。これらのデリバティブは、そのデリバティブ資産・負債の公正価値の測定に際して、主に観察可能な基礎データを使用しているため、レベル2に分類されています。
2017年3月31日及び2018年3月31日現在、ソニーにおいて継続的に公正価値で測定されている資産・負債の公正価値は、次のとおりです。
| 項目 | 2017年3月31日 | |||||||
| 金額(百万円) | ||||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | 連結貸借対照表計上科目 | ||||
| 有価証券 | 投資有価証券その他 | その他流動資産・負債 | その他固定資産・負債 | |||||
| 資産 | ||||||||
| 売買目的有価証券 | 611,108 | 310,212 | - | 921,320 | 921,320 | - | - | - |
| 売却可能証券 | ||||||||
| 負債証券 | ||||||||
| 日本国債 | - | 1,343,401 | - | 1,343,401 | 18,483 | 1,324,918 | - | - |
| 日本地方債 | - | 60,531 | - | 60,531 | 8,518 | 52,013 | - | - |
| 日本社債 | - | 168,493 | 1,310 | 169,803 | 8,433 | 161,370 | - | - |
| 外国国債*1 | - | 27,042 | - | 27,042 | 1,007 | 26,035 | - | - |
| 外国社債*2 | - | 358,369 | 41,177 | 399,546 | 86,708 | 312,838 | - | - |
| その他*3 | - | - | 15,192 | 15,192 | - | 15,192 | - | - |
| 持分証券 | 125,306 | 182 | - | 125,488 | - | 125,488 | - | - |
| その他の投資*4 | 6,589 | 4,525 | 10,483 | 21,597 | - | 21,597 | - | - |
| デリバティブ資産*5 | 981 | 26,279 | - | 27,260 | - | - | 25,409 | 1,851 |
| 資産合計 | 743,984 | 2,299,034 | 68,162 | 3,111,180 | 1,044,469 | 2,039,451 | 25,409 | 1,851 |
| 負債 | ||||||||
| デリバティブ負債*5 | 520 | 33,930 | - | 34,450 | - | - | 15,743 | 18,707 |
| 負債合計 | 520 | 33,930 | - | 34,450 | - | - | 15,743 | 18,707 |
| 項目 | 2018年3月31日 | |||||||
| 金額(百万円) | ||||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | 連結貸借対照表計上科目 | ||||
| 有価証券 | 投資有価証券その他 | その他流動資産・負債 | その他固定資産・負債 | |||||
| 資産 | ||||||||
| 売買目的有価証券 | 712,113 | 335,949 | - | 1,048,062 | 1,048,062 | - | - | - |
| 売却可能証券 | ||||||||
| 負債証券 | ||||||||
| 日本国債 | - | 1,409,610 | - | 1,409,610 | 20,473 | 1,389,137 | - | - |
| 日本地方債 | - | 67,569 | - | 67,569 | 8,548 | 59,021 | - | - |
| 日本社債 | - | 208,708 | - | 208,708 | 8,041 | 200,667 | - | - |
| 外国国債*1 | - | 69,539 | - | 69,539 | - | 69,539 | - | - |
| 外国社債*2 | - | 338,587 | 27,878 | 366,465 | 88,228 | 278,237 | - | - |
| その他*3 | - | 15,736 | 83,614 | 99,350 | - | 99,350 | - | - |
| 持分証券 | 126,330 | 293 | - | 126,623 | - | 126,623 | - | - |
| その他の投資*4 | 6,192 | 5,099 | 9,104 | 20,395 | - | 20,395 | - | - |
| デリバティブ資産*5 | 2,194 | 37,332 | - | 39,526 | - | - | 37,003 | 2,523 |
| 資産合計 | 846,829 | 2,488,422 | 120,596 | 3,455,847 | 1,173,352 | 2,242,969 | 37,003 | 2,523 |
| 負債 | ||||||||
| デリバティブ負債*5 | 1,407 | 34,317 | - | 35,724 | - | - | 20,550 | 15,174 |
| 負債合計 | 1,407 | 34,317 | - | 35,724 | - | - | 20,550 | 15,174 |
(注)*1 公正価値オプションを適用しているレベル2の外貨建有価証券が、2017年3月31日現在及び2018年3月31日
現在において、それぞれ2,215百万円及び2,875百万円含まれています。これらは連結貸借対照表上、投資有
価証券その他に計上されています。
*2 公正価値オプションを適用しているレベル2の外貨建有価証券が、2017年3月31日現在及び2018年3月31日
現在において、それぞれ165,236百万円及び160,470百万円含まれています。これらは連結貸借対照表上、
2017年3月31日現在及び2018年3月31日現在において、有価証券に32,167百万円及び25,955百万円、投資有
価証券その他に133,069百万円及び134,515百万円、それぞれ計上されています。
*3 公正価値オプションを適用しているレベル2及びレベル3の外貨建有価証券が、2017年3月31日現在及び
2018年3月31日現在において14,619百万円及び93,971百万円含まれています。これらは連結貸借対照表上、投資有価証券その他に計上されています。
*4 その他の投資には、複合金融商品やプライベートエクイティ投資が含まれています。
*5 デリバティブ資産・負債は総額で認識及び開示されています。
*6 公正価値オプション適用にともなう損益は、連結損益計算書上、金融ビジネス収入に含まれ、2016年度及び
2017年度において、それぞれ502百万円及び544百万円計上されています。
一部の売買目的有価証券及び売却可能証券は活発な市場における取引価格が利用可能になったため、レベル1へ移動しました。2016年度及び2017年度の移動額はそれぞれ2,833百万円及び3,522百万円です。また、一部の売買目的有価証券及び売却可能証券は活発な市場における取引価格が利用できなくなったため、レベル1から移動しました。2016年度及び2017年度の移動額はそれぞれ3,103百万円及び3,086百万円です。
2016年度及び2017年度におけるレベル3に分類されている資産・負債の公正価値の変動は、次のとおりです。
| 2016年度 | ||||
| 金額(百万円) | ||||
| 資産 | ||||
| 項目 | 売却可能証券 | その他の投資 | ||
| 負債証券 | ||||
| 日本社債 | 外国社債 | その他 | ||
| 期首残高 | 3,346 | 15,853 | 884 | 13,463 |
| 実現及び未実現損益 | ||||
| 損益に含まれる金額*1 | - | 1,091 | 514 | 328 |
| その他の包括利益(損失)に含まれる金額*2 | △20 | △84 | △1 | △2,416 |
| 購入 | - | 35,335 | 14,026 | 247 |
| 売却 | - | - | - | - |
| 償還 | - | △10,021 | △231 | △1,139 |
| レベル3への移動*3 | - | 1,008 | - | - |
| レベル3からの移動*4 | △2,016 | △2,005 | - | - |
| 期末残高 | 1,310 | 41,177 | 15,192 | 10,483 |
| 損益に含まれる金額のうち、年度末に 保有する資産の未実現利益(損失)*1 | - | 11 | 79 | △27 |
| 2017年度 | ||||
| 金額(百万円) | ||||
| 資産 | ||||
| 項目 | 売却可能証券 | その他の投資 | ||
| 負債証券 | ||||
| 日本社債 | 外国社債 | その他 | ||
| 期首残高 | 1,310 | 41,177 | 15,192 | 10,483 |
| 実現及び未実現損益 | ||||
| 損益に含まれる金額*1 | - | △307 | △3,032 | △65 |
| その他の包括利益(損失)に含まれる金額*2 | - | △84 | 1 | △489 |
| 購入 | - | 12,604 | 74,736 | 139 |
| 売却 | - | - | - | △10 |
| 償還 | - | △18,540 | △3,283 | △954 |
| レベル3への移動*3 | - | - | - | - |
| レベル3からの移動*4 | △1,310 | △6,972 | - | - |
| 期末残高 | - | 27,878 | 83,614 | 9,104 |
| 損益に含まれる金額のうち、年度末に 保有する資産の未実現利益(損失)*1 | - | △468 | △2,278 | △65 |
(注)*1 連結損益計算書上、金融ビジネス収入に含まれています。
*2 連結包括利益計算書上、未実現有価証券評価益に含まれています。
*3 証券業者から入手した指標価格にもとづく公正価値と内部で組成した価格との間に重要な乖離が生じ、また
基礎データの観察可能性が低下したため、一部の社債がレベル3へ移動しました。
*4 観察可能な市場データが利用可能となったため、一部の社債がレベル3から移動しました。
レベル3の資産には、プライベートエクイティ投資及び市場における取引価格が利用できず、基礎データの観察可能性が低い国内外の社債が含まれています。その公正価値を測定するにあたり、ソニーは主に証券業者から得た指標価格等の第三者の価格に調整を加えることなく使用しています。ソニーは、その公正価値の検証のため、主として市場参加者が公正価値の測定に通常使用すると想定される仮定を用いてマネジメントが行う重要な判断や見積りを含む内部の価格モデルを使用しています。
(2) 非継続的に公正価値測定されている資産・負債
ソニーは特定の事象が生じた場合に非継続的に公正価値測定される資産及び負債を保有しています。
2016年度及び2017年度において公正価値で測定されている資産・負債は、次のとおりです。
| 項目 | 2016年度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 見積公正価値 | 損益 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 計上額 | |
| 資産 | ||||
| 長期性資産の減損 | - | - | 72 | △39,137 |
| 営業権の減損 | - | - | 0 | △112,069 |
| △151,206 | ||||
| 項目 | 2017年度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 見積公正価値 | 損益 | |||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 計上額 | |
| 資産 | ||||
| 長期性資産の減損 | - | - | 19,375 | △53,741 |
| △53,741 | ||||
長期性資産の減損
2016年度において、ソニーは半導体分野でカメラモジュール事業資産グループの減損損失を23,860百万円計上しました。将来の需要見込みの減少といった要因を踏まえ、ソニーは事業及び市場状況の戦略的見直しを行った結果、長期性資産の計上金額の全額を回収する十分な将来キャッシュ・フローが得られないと判断したため、減損損失を計上しました。
2017年度において、ソニーはMC分野でスマートフォン事業資産グループの減損損失を31,341百万円計上しました。2018年1月以降のスマートフォンの販売状況や事業環境の変化といった要因を踏まえ、ソニーは将来の収益見通しの戦略的見直しを行った結果、長期性資産の計上金額の全額を回収する十分な将来キャッシュ・フローが得られないと判断したため、減損損失を計上しました。
公正価値の測定にあたって考慮された、資産の状況、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来見積キャッシュ・フロー固有のリスクを考慮した割引率といった重要な基礎データは観察不能であるため、当該公正価値測定はレベル3に分類されています。カメラモジュール事業の長期性資産の公正価値測定は、10%の割引率及び△1%から8%の見積収益成長率が使用されています。スマートフォン事業の長期性資産の公正価値測定は、8.5%の割引率及び△8%から6%の見積収益成長率が使用されています。
営業権の減損
注記10に記載のとおり、2016年度において、ソニーは映画分野の報告単位であるプロダクション・アンド・ディストリビューションの営業権について減損損失112,069百万円を計上しました。ソニーは、予測期間最終年度の見積キャッシュ・フローに適用される利益倍率を用いた出口価格に、コントロール・プレミアムを加味して算定されたターミナル・バリューを含む将来見積キャッシュ・フローの現在価値にもとづいて、当該報告単位の見積公正価値を測定しています。公正価値を測定するにあたって考慮された、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、利益倍率、中期計画を超える期間の永続成長率、将来見積キャッシュ・フロー固有のリスクを考慮した割引率といった重要な基礎データは観察不能であるため、当該公正価値測定はレベル3に分類されています。当該報告単位の公正価値測定は、9.0の利益倍率、3.0%から4.5%の中期計画を超える期間の永続成長率及び9.5%の割引率が使用されています。
(3) 金融商品
公正価値で計上されない金融商品のレベル別見積公正価値は次のとおりです。
| 項目 | 2017年3月31日 | ||||
| 金額(百万円) | |||||
| 見積公正価値 | 簿価 | ||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | 合計 | |
| 資産 | |||||
| 銀行ビジネスにおける住宅ローン | - | 1,603,784 | - | 1,603,784 | 1,499,790 |
| 資産合計 | - | 1,603,784 | - | 1,603,784 | 1,499,790 |
| 負債 | |||||
| 長期借入債務(1年以内に返済期限の到来する長期借入債務を含む) | - | 745,599 | - | 745,599 | 734,886 |
| 生命保険ビジネスにおける契約者勘定に含まれる投資契約 | - | 710,191 | - | 710,191 | 686,182 |
| 負債合計 | - | 1,455,790 | - | 1,455,790 | 1,421,068 |
| 項目 | 2018年3月31日 | ||||
| 金額(百万円) | |||||
| 見積公正価値 | 簿価 | ||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | 合計 | |
| 資産 | |||||
| 銀行ビジネスにおける住宅ローン | - | 1,686,842 | - | 1,686,842 | 1,522,415 |
| 資産合計 | - | 1,686,842 | - | 1,686,842 | 1,522,415 |
| 負債 | |||||
| 長期借入債務(1年以内に返済期限の到来する長期借入債務を含む) | - | 877,576 | - | 877,576 | 848,973 |
| 生命保険ビジネスにおける契約者勘定に含まれる投資契約 | - | 766,558 | - | 766,558 | 738,404 |
| 負債合計 | - | 1,644,134 | - | 1,644,134 | 1,587,377 |
現金・預金及び現金同等物、コールローン、定期預金、受取手形及び売掛金、コールマネー、短期借入金、支払手形及び買掛金、及び銀行ビジネスにおける顧客預金は主として短期取引であり、おおむね公正価値で計上されているため、上記の表から除かれています。また、注記8に記載されている満期保有目的証券についても上記の表から除かれています。
現金・預金及び現金同等物、コールローン及びコールマネーはレベル1に分類されます。定期預金、短期借入金及び銀行ビジネスにおける顧客預金は、レベル2に分類されます。連結貸借対照表の有価証券及び投資有価証券その他に含まれる満期保有目的証券は、公社債の大部分など、上場されている金融商品ほどには活発に取引されていない取引価格により評価された負債証券が含まれ、主にレベル2に分類されます。
連結貸借対照表の投資有価証券その他に含まれる銀行ビジネスにおける住宅ローンの公正価値は、将来キャッシュ・フローを見積もり、LIBORベースのイールドカーブに一定のリスクプレミアムを加味した割引率で割り引いて算定しています。1年以内返済予定分を含む長期借入債務及び生命保険ビジネスにおける契約者勘定に含まれる投資契約の公正価値は、市場価値又は類似した負債をソニーが新たに借入れる場合に適用される利子率を使って、将来の返済額を現在価値に割引いた金額で見積もられています。
15 デリバティブ及びヘッジ活動
ソニーは通常の事業において取得した、金融資産・負債を含む金融商品を所有しています。これらの金融商品は為替変動及び金利変動に起因する市場リスクにさらされています。これらのリスクを軽減するため、ソニーは一貫したリスク管理方針にしたがい、先物為替予約、通貨オプション契約、金利スワップ契約(金利通貨スワップ契約を含む)を含むデリバティブを利用しています。金融分野においては、資産負債の総合管理(以下「ALM」)の一環として、その他のデリバティブも利用しています。これらのデリバティブは信用度の高い金融機関との間で取引されており、ほとんどの外国為替にかかる契約は米ドル、ユーロ及びその他の主要国の通貨で構成されています。これらのデリバティブは主として貸借対照表日より6ヵ月以内に決済日もしくは行使日を迎えるものです。金融分野においてALMの一環として利用されている一部のデリバティブを除き、ソニーは、売買もしくは投機目的でこれらのデリバティブを利用していません。金融分野においてALMの一環として利用されているデリバティブ取引は、あらかじめ定めたリスク管理方針にしたがい、一定の極度の範囲内で行われています。
ソニーが保有するデリバティブは下記のとおり区分され、会計処理されています。
公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジとして指定されたデリバティブ及びそのヘッジ対象はともに公正価値で連結貸借対照表に計上されています。また、公正価値ヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値変動は損益に計上され、ヘッジ対象の簿価変動による損益を相殺しています。
2016年度及び2017年度において、これらの公正価値ヘッジに非有効部分はありません。また、公正価値ヘッジの有効性評価から除外された金額はありません。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバティブの公正価値変動は、当初その他の包括利益に計上され、ヘッジ対象取引が損益に影響を与える時点で損益に振替えられています。
2016年度及び2017年度において、これらのキャッシュ・フロー・ヘッジに非有効部分はありません。また、キャッシュ・フロー・ヘッジの有効性評価から除外された金額はありません。
ヘッジとして指定されていないデリバティブ
ヘッジとして指定されていないデリバティブの公正価値変動は、直ちに損益に計上されています。
ソニーが保有するデリバティブの利用目的及び区分は下記のとおりです。
先物為替予約及び通貨オプション契約
ソニーは主として、外貨建て取引及び外貨建て売上債権・買入債務から生じるキャッシュ・フローの為替変動によるリスクを低減するため、先物為替予約、買建て通貨オプション契約及び売建て通貨オプション契約を利用しています。なお、売建て通貨オプション契約は主に、買建て通貨オプション契約との組み合わせオプションとして行われており、対応する買建て通貨オプション契約と同月内に行使日を迎えるものです。
また、2016年度及び2017年度においてソニーは一部の外貨建て買入債務から生じるキャッシュ・フローを固定するため先物為替予約を利用しました。これらのデリバティブは、キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段として指定されました。
一方、ヘッジとして指定されていないその他の先物為替予約及び通貨オプション契約の公正価値変動は、その他の収益・費用として直ちに損益に計上されています。
なお、一部の金融子会社が保有する先物為替予約、通貨オプション契約及び通貨スワップ契約の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
金利スワップ契約(金利通貨スワップ契約を含む)
金利スワップ契約は、主に資金調達コストの引き下げ、資金調達手段の多様化、金利及び外国為替レートの不利な変動ならびに公正価値変動がもたらす借入債務及び売却可能負債証券にかかるリスクを軽減するために利用されています。
金融分野で締結している一部の金利スワップ契約は、固定金利付き売却可能負債証券の公正価値変動に起因するリスクを軽減するために利用されています。これらのデリバティブは、金融分野の固定金利付き売却可能負債証券にかかる公正価値変動リスクに対するヘッジとしてみなされることから、公正価値ヘッジのヘッジ手段として指定されています。
一部の金融子会社がALMの一環として保有する金利スワップ契約の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
上記以外のヘッジとして指定されていない金利スワップ契約は、変動金利付き借入債務の金利変動に起因するリスク軽減のために利用されており、その公正価値変動は、その他の収益・費用として直ちに損益に計上されています。
その他の契約
一部の金融子会社がALMの一環として保有する株式先物契約、その他の外国為替契約及び複合金融商品の公正価値変動は、金融ビジネス収入として直ちに損益に計上されています。
組込デリバティブをともなう複合金融商品は、組込デリバティブを分離せず、複合金融商品全体として公正価値で評価しています。複合金融商品は、負債証券として注記8に記載されています。
ソニーの保有するデリバティブの公正価値は次のとおりです。
| 科目 | 公正価値(百万円) | 科目 | 公正価値(百万円) | |||
| ヘッジとして指定された | 2017年 | 2018年 | 2017年 | 2018年 | ||
| デリバティブ | デリバティブ資産 | 3月31日 | 3月31日 | デリバティブ負債 | 3月31日 | 3月31日 |
| 金利契約 | 前払費用及び その他の流動資産 | 43 | 12 | 流動負債 その他 | 497 | 160 |
| 金利契約 | その他の資産 その他 | 95 | 286 | 固定負債 その他 | 13,713 | 10,281 |
| 外国為替契約 | 前払費用及び その他の流動資産 | - | 48 | 流動負債 その他 | 31 | 1,535 |
| 計 | 138 | 346 | 14,241 | 11,976 | ||
| 科目 | 公正価値(百万円) | 科目 | 公正価値(百万円) | |||
| ヘッジとして指定されて | 2017年 | 2018年 | 2017年 | 2018年 | ||
| いないデリバティブ | デリバティブ資産 | 3月31日 | 3月31日 | デリバティブ負債 | 3月31日 | 3月31日 |
| 金利契約 | 前払費用及び その他の流動資産 | 3 | 12 | 流動負債 その他 | 221 | 299 |
| 金利契約 | その他の資産 その他 | 1,599 | 1,871 | 固定負債 その他 | 4,374 | 3,612 |
| 外国為替契約 | 前払費用及び その他の流動資産 | 24,382 | 34,737 | 流動負債 その他 | 14,475 | 17,149 |
| 外国為替契約 | その他の資産 その他 | 157 | 366 | 固定負債 その他 | 620 | 1,281 |
| 株式契約 | 前払費用及び その他の流動資産 | 981 | 2,194 | 流動負債 その他 | 519 | 1,407 |
| 計 | 27,122 | 39,180 | 20,209 | 23,748 | ||
| デリバティブ合計 | 27,260 | 39,526 | 34,450 | 35,724 | ||
2016年度及び2017年度における、デリバティブの連結損益計算書への影響額は次のとおりです。
| 公正価値ヘッジとして指定された | 科目 | 損益に計上された金額(百万円) | |
| デリバティブ | 2016年度 | 2017年度 | |
| 金利契約 | 金融ビジネス収入 | 1,967 | △52 |
| 外国為替契約 | 為替差損(純額) | △31 | - |
| 計 | 1,936 | △52 | |
| キャッシュ・フロー・ヘッジとして | 科目 | 損益に計上された金額(百万円) | |
| 指定されたデリバティブ | 2016年度 | 2017年度 | |
| その他の包括利益に計上された損益 | |||
| 外国為替契約 | - | 6,715 | △2,295 |
| 計 | 6,715 | △2,295 | |
| 累積その他の包括利益からの組替額 (有効部分) | |||
| 外国為替契約 | 売上原価 | △5,583 | 1,111 |
| 計 | △5,583 | 1,111 | |
| ヘッジとして指定されて いないデリバティブ | 科目 | 損益に計上された金額(百万円) | |
| 2016年度 | 2017年度 | ||
| 金利契約 | 金融ビジネス収入 | △935 | △1,544 |
| 外国為替契約 | 金融ビジネス収入 | △5,365 | 2,013 |
| 外国為替契約 | 為替差損(純額) | 12,339 | 21,370 |
| 株式契約 | 金融ビジネス収入 | △18,597 | △11,665 |
| 計 | △12,558 | 10,174 | |
デリバティブの種類別の想定元本を含む追加情報は次のとおりです。
| 種類 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | ||
| 想定元本 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 想定元本 (百万円) | 公正価値 (百万円) | |
| 外国為替契約 | ||||
| 先物為替予約 | 1,062,933 | 3,011 | 1,105,393 | 7,071 |
| 買建て通貨オプション | 212 | 1 | 206 | 1 |
| 売建て通貨オプション | 214 | △1 | 156 | △1 |
| 通貨スワップ | 1,439,395 | 4,074 | 1,230,254 | 4,613 |
| その他の外国為替契約 | 64,944 | 2,328 | 84,623 | 3,502 |
| 金利契約 | ||||
| 金利スワップ | 415,719 | △17,065 | 398,291 | △12,171 |
| 株式契約 | ||||
| 株式先物契約 | 96,016 | 462 | 106,876 | 787 |
全てのデリバティブは貸借対照表上、資産又は負債として総額計上されていますが、一部の子会社は国際スワップデリバティブ協会(以下「ISDA」)マスター契約を中心としたマスターネッティング契約又は類似の契約を結んでいます。ISDAマスター契約は、複数のデリバティブ契約を結んでいる二者間の契約で、一方当事者について期限の利益喪失事由又は解約事由が発生した場合、これらのデリバティブ契約の中で対象となる契約について解約時の価額を算出し、両当事者間の決済を単一の通貨にて単一の純額決済で行うことができます。
2017年3月31日及び2018年3月31日時点でのデリバティブ資産、デリバティブ負債、金融資産及び金融負債の相殺の影響は次のとおりです。
| 項目 | 2017年3月31日 | |||
| 貸借対照表上総額で表示された金額(百万円) | 貸借対照表上相殺されていないマスターネッティング契約にかかる金額 | 純額 (百万円) | ||
| 金融商品 (百万円) | 現金担保 (百万円) | |||
| デリバティブ資産 | ||||
| マスターネッティング契約の対象となるデリバティブ | 11,554 | 6,584 | 277 | 4,693 |
| マスターネッティング契約の対象とならないデリバティブ | 15,706 | 15,706 | ||
| 計 | 27,260 | 6,584 | 277 | 20,399 |
| デリバティブ負債 | ||||
| マスターネッティング契約の対象となるデリバティブ | 33,261 | 6,644 | 18,631 | 7,986 |
| マスターネッティング契約の対象とならないデリバティブ | 1,189 | 1,189 | ||
| 債券貸借取引受入担保金 | 310,609 | 309,987 | - | 622 |
| 計 | 345,059 | 316,631 | 18,631 | 9,797 |
| 項目 | 2018年3月31日 | |||
| 貸借対照表上総額で表示された金額(百万円) | 貸借対照表上相殺されていないマスターネッティング契約にかかる金額 | 純額 (百万円) | ||
| 金融商品 (百万円) | 現金担保 (百万円) | |||
| デリバティブ資産 | ||||
| マスターネッティング契約の対象となるデリバティブ | 15,404 | 7,724 | 449 | 7,231 |
| マスターネッティング契約の対象とならないデリバティブ | 24,122 | 24,122 | ||
| 計 | 39,526 | 7,724 | 449 | 31,353 |
| デリバティブ負債 | ||||
| マスターネッティング契約の対象となるデリバティブ | 34,455 | 8,326 | 14,334 | 11,795 |
| マスターネッティング契約の対象とならないデリバティブ | 1,269 | 1,269 | ||
| 債券貸借取引受入担保金 | 335,586 | 334,246 | - | 1,340 |
| 計 | 371,310 | 342,572 | 14,334 | 14,404 |
16 年金及び退職金制度
(1) 確定給付制度及び退職金制度
当社及び国内子会社の従業員は、通常、退職時に以下のような退職一時金又は年金の受給資格を付与されます。当社及び一部の子会社では、1年間の従業員個別の貢献を反映したポイントが毎年加算されるポイント制度を採用しています。このポイント制度のもとでは自己都合退職、会社都合退職にかかわらず、過去の勤務にもとづく累積ポイントと累積ポイントをベースに加算される利息ポイントの合計にもとづいて退職金支給額が計算されます。
この年金制度のもとでは、一般的には現行の退職金規則による退職金の65%がこの制度により充当されます。残りの部分については、会社が支払う退職一時金により充当されます。年金給付は退職する従業員の選択により一時払いあるいは月払いの年金として支給されます。年金基金へ拠出された資金は、関係法令にしたがい数社の金融機関により運用されています。
2012年4月1日より、当社及びほぼ全ての国内子会社は、終身年金を有期年金に変更するなどの現行年金制度の改定を行いました。また、確定拠出年金制度を導入し、2012年4月1日以降の入社者は確定給付年金制度には加入しません。
いくつかの海外子会社は、ほぼ全従業員を対象とする確定給付年金制度あるいは退職一時金制度を有し、拠出による積立てを行うか又は引当金を計上しています。これらの制度にもとづく給付額は、主に現在の給与と勤続年数によって計算されます。
2016年度及び2017年度の純期間退職・年金費用の内訳は次のとおりです。
純期間退職・年金費用(△収益):
| 項目 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2016年度 | 2017年度 | 2016年度 | 2017年度 | |
| 勤務費用 | 26,811 | 25,185 | 2,958 | 3,181 |
| 利息費用 | 5,912 | 8,024 | 10,426 | 10,393 |
| 年金制度資産期待運用収益 | △17,829 | △16,440 | △11,000 | △11,687 |
| 会計基準変更時差異の償却 | - | - | 9 | 5 |
| 年金数理純損益の償却 | 20,436 | 16,099 | 2,552 | 3,014 |
| 過去勤務費用の償却 | △9,490 | △8,693 | △463 | △574 |
| 縮小・清算による影響額 | - | - | 43 | 1,058 |
| 純期間退職・年金費用 | 25,840 | 24,175 | 4,525 | 5,390 |
累積その他の包括利益で認識された年金数理純損益及び過去勤務費用のうち、2018年度の純期間退職・年金費用として認識されると見込まれる償却費は、それぞれ17,706百万円及び8,114百万円です。
退職給付債務及び年金制度資産の変動、年金制度の財政状況の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | |
| 退職給付債務の変動 | ||||
| 期首退職給付債務 | 1,034,284 | 1,004,676 | 356,875 | 352,442 |
| 勤務費用 | 26,811 | 25,185 | 2,958 | 3,181 |
| 利息費用 | 5,912 | 8,024 | 10,426 | 10,393 |
| 従業員による拠出額 | - | - | 490 | 573 |
| 年金数理純損失(△利益) | △33,333 | 21,920 | 20,045 | 663 |
| 為替相場の変動による影響額 | - | - | △23,183 | 8,858 |
| 縮小・清算による影響額 | - | - | △1,507 | △5,422 |
| その他 | △5 | △8 | - | - |
| 退職給付支払額 | △28,993 | △49,223 | △13,662 | △14,291 |
| 期末退職給付債務 | 1,004,676 | 1,010,574 | 352,442 | 356,397 |
| 年金制度資産の変動 | ||||
| 期首年金制度資産公正価値 | 679,432 | 699,008 | 256,341 | 259,177 |
| 年金制度資産運用損益 | 35,508 | 38,896 | 29,346 | 13,426 |
| 為替相場の変動による影響額 | - | - | △20,004 | 6,181 |
| 会社による拠出額 | 6,640 | 6,090 | 6,738 | 9,040 |
| 従業員による拠出額 | - | - | 490 | 573 |
| 縮小・清算による影響額 | - | - | △1,161 | △5,285 |
| 退職給付支払にともなう払出額 | △22,572 | △32,917 | △12,573 | △13,367 |
| 期末年金制度資産公正価値 | 699,008 | 711,077 | 259,177 | 269,745 |
| 年金制度の財政状況 | △305,668 | △299,497 | △93,265 | △86,652 |
連結貸借対照表計上額の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | |
| 固定資産 | 2,753 | 3,426 | 6,251 | 8,396 |
| 流動負債 | - | - | △3,114 | △4,121 |
| 固定負債 | △308,421 | △302,923 | △96,402 | △90,927 |
| 連結貸借対照表に計上した純額 | △305,668 | △299,497 | △93,265 | △86,652 |
累積その他の包括利益で認識した金額(税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | |
| 過去勤務費用(△貸方) | △25,415 | △16,723 | △1,034 | △488 |
| 年金数理純損失 | 317,397 | 299,852 | 78,548 | 73,404 |
| 会計基準変更時差異 | - | - | △3 | 0 |
| 合計 | 291,982 | 283,129 | 77,511 | 72,916 |
全ての確定給付年金制度に関する累積給付債務は次のとおりです。
| 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 |
| 998,501 | 1,005,557 | 329,989 | 340,353 |
累積給付債務が年金制度資産公正価値を超える年金制度の予測給付債務、累積給付債務及び年金制度資産公正価値は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) | ||
| 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | |
| 予測給付債務 | 992,052 | 998,629 | 291,413 | 301,046 |
| 累積給付債務 | 987,428 | 993,612 | 287,491 | 293,834 |
| 年金制度資産公正価値 | 685,183 | 695,706 | 207,406 | 215,510 |
2017年3月31日及び2018年3月31日現在の退職給付債務計算上の加重平均想定率は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度 | 海外制度 | ||
| 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 | |
| 割引率 | 0.9% | 0.8% | 3.1% | 2.9% |
| 昇給率 | * | * | 2.4% | 2.6% |
* ほぼ全てのソニーの国内制度はポイント制度であり、ポイント制度は昇給率を計算の基礎に組み入れていません。
2016年度及び2017年度における純期間退職・年金費用計算上の加重平均想定率は次のとおりです。
| 項目 | 国内制度 | 海外制度 | ||
| 2016年度 | 2017年度 | 2016年度 | 2017年度 | |
| 割引率 | 0.6% | 0.9% | 3.2% | 3.1% |
| 年金制度資産の期待収益率 | 2.7% | 2.4% | 4.8% | 4.6% |
| 昇給率 | * | * | 2.8% | 2.4% |
* ほぼ全てのソニーの国内制度はポイント制度であり、ポイント制度は昇給率を計算の基礎に組み入れていません。
ソニーは、これらの想定率を状況の変化に応じて見直しています。
加重平均昇給率は給与関連制度のみを基礎として計算されています。前述のポイント制度は従業員の給与をもとに退職給付支払を行う制度ではないため、計算からは除かれています。
死亡率の見積りは将来の平均余命見込みと制度加入者の種別にもとづきます。ソニーは、2015年度に、各性別の最新の基準死亡率にもとづき死亡率の見積りを変更しました。
年金制度資産の長期期待収益率を決定するため、ソニーは、現在の及び見込みの資産配分に加え、様々な種類の年金制度資産に関する過去及び見込長期収益率も考慮しています。ソニーの年金運用方針は、退職給付債務の性質が長期的であることにより見込まれる債務の増加や変動リスク、各資産クラスの収益とリスクの分散及びその相関を考慮して定められます。各資産の配分は、慎重かつ合理的に考慮した流動性及び投資リスクの水準に沿って、収益を最大化するように設定されます。年金運用方針は、直近のマーケットのパフォーマンス及び過去の収益を適切に考慮して定められているのに対し、ソニーが使用する運用前提条件は、対応する退職給付債務の性質が長期的であるのに合わせて長期的な収益を達成できるように設定されています。
ソニーの年金制度資産における運用方針は、将来の債務支払要求を満たすことができる運用収益を生み出すように策定されています。これらの債務の正確な決済金額は、制度加入者の退職日及び平均余命を含む将来の事象に左右されます。これらの債務は、現在の経済環境及びその他の関連する要因にもとづく年金数理上の前提条件を使用して見積もられます。ソニーの投資戦略は、持分証券のような潜在的に高利回りの資産と確定利付証券のようなボラティリティの低い資産をバランスよく組み込むことで、運用収益要求とポートフォリオにおけるリスク管理の必要性とのバランスをとっています。リスクには特にインフレーション、持分証券資産価値のボラティリティ、年金積立水準に不利に影響し結果としてソニーの拠出額への依存性が増加するような金利の変動が含まれます。潜在的な年金制度資産のリスク集中を緩和するために、業種及び地域間のポートフォリオバランスを考慮しつつ、金利感度、経済成長への依存性、為替、及び運用収益に影響するその他の要因にも配慮しています。2018年3月31日における当社及び大部分の国内子会社の年金制度の政策資産配分は、資産・負債総合管理の結果として、持分証券28%、確定利付証券54%、その他の投資18%となっています。また、海外子会社の加重平均政策資産配分は、持分証券27%、確定利付証券46%、その他の投資27%となっています。
注記3に記載されている公正価値の階層にもとづく、国内及び海外制度における年金制度資産の公正価値は、以下のとおりです。
| 資産クラス | 国内制度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 公正価値 | 公正価値による測定に使用した基礎データ | |||
| 2017年3月31日 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | |
| 現金・現金同等物 | 7,976 | 7,976 | - | - |
| 持分証券: | ||||
| 株式 *1 | 157,012 | 152,852 | 4,160 | - |
| 確定利付証券: | ||||
| 政府債 *2 | 206,632 | - | 206,632 | - |
| 社債 *3 | 75,971 | - | 75,971 | - |
| 資産担保証券 *4 | 1,105 | - | 1,105 | - |
| 合同運用ファンド *5 | 122,264 | - | 122,264 | - |
| コモディティファンド *6 | 21,098 | - | 21,098 | - |
| プライベートエクイティ *7 | 21,790 | - | - | 21,790 |
| ヘッジファンド *8 | 67,235 | - | - | 67,235 |
| 不動産及びその他 *9 | 17,925 | - | - | 17,925 |
| 合計 | 699,008 | 160,828 | 431,230 | 106,950 |
| 資産クラス | 国内制度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 公正価値 | 公正価値による測定に使用した基礎データ | |||
| 2018年3月31日 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | |
| 現金・現金同等物 | 9,446 | 9,446 | - | - |
| 持分証券: | ||||
| 株式 *1 | 138,443 | 134,091 | 4,352 | - |
| 確定利付証券: | ||||
| 政府債 *2 | 225,879 | - | 225,879 | - |
| 社債 *3 | 79,323 | - | 79,323 | - |
| 資産担保証券 *4 | 121 | - | 121 | - |
| 合同運用ファンド *5 | 122,950 | - | 122,950 | - |
| コモディティファンド *6 | 21,136 | - | 21,136 | - |
| プライベートエクイティ *7 | 24,144 | - | - | 24,144 |
| ヘッジファンド *8 | 70,204 | - | - | 70,204 |
| 不動産及びその他 *9 | 19,431 | - | - | 19,431 |
| 合計 | 711,077 | 143,537 | 453,761 | 113,779 |
*1 2017年3月31日及び2018年3月31日現在、国内株式を約48%及び52%、海外株式を約52%及び48%含みます。
*2 2017年3月31日及び2018年3月31日現在、国内の国債及び地方債を約46%及び49%、海外の国債及び地方債を約54%及び51%含みます。
*3 国内及び海外の社債及び政府系機関債を含みます。
*4 主に不動産担保証券を含みます。
*5 合同運用ファンドは、主に投資信託を含む合同資金による機関投資です。これらは2017年3月31日及び2018年3月31日現在、持分証券を約48%及び51%、確定利付証券を約51%及び48%、その他の投資を約1%及び1%含みます。
*6 商品先物投資のファンドです。
*7 主に米国及びヨーロッパにおけるベンチャー、バイアウト、ディストレスに投資する複数のプライベートエクイティ・ファンドオブファンズを含みます。
*8 単一のヘッジファンドに付随するリスク及びボラティリティを分散及び軽減するために、幅広いヘッジファンドに投資するファンドオブヘッジファンズを主に含みます。
*9 主に不動産私募ファンドを含みます。
| 資産クラス | 海外制度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 公正価値 | 公正価値による測定に使用した基礎データ | |||
| 2017年3月31日 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | |
| 現金・現金同等物 | 8,091 | 8,091 | - | - |
| 持分証券: | ||||
| 株式 *1 | 33,103 | 31,783 | 1,320 | - |
| 確定利付証券: | ||||
| 政府債 *2 | 65,671 | - | 65,671 | - |
| 社債 *3 | 28,296 | - | 21,370 | 6,926 |
| 資産担保証券 | 982 | - | 982 | - |
| 保険契約 *4 | 5,135 | - | 5,135 | - |
| 合同運用ファンド *5 | 81,683 | - | 81,683 | - |
| 不動産及びその他 *6 | 36,216 | - | 13,287 | 22,929 |
| 合計 | 259,177 | 39,874 | 189,448 | 29,855 |
| 資産クラス | 海外制度 | |||
| 金額(百万円) | ||||
| 公正価値 | 公正価値による測定に使用した基礎データ | |||
| 2018年3月31日 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | |
| 現金・現金同等物 | 2,377 | 2,377 | - | - |
| 持分証券: | ||||
| 株式 *1 | 30,916 | 29,814 | 1,102 | - |
| 確定利付証券: | ||||
| 政府債 *2 | 78,129 | - | 78,129 | - |
| 社債 *3 | 26,424 | - | 21,121 | 5,303 |
| 資産担保証券 | 960 | - | 960 | - |
| 保険契約 *4 | 18,670 | - | 5,941 | 12,729 |
| 合同運用ファンド *5 | 75,785 | - | 75,785 | - |
| 不動産及びその他 *6 | 36,484 | - | 10,508 | 25,976 |
| 合計 | 269,745 | 32,191 | 193,546 | 44,008 |
*1 主に海外株式を含みます。
*2 主に海外の国債及び地方債を含みます。
*3 主に海外の社債を含みます。
*4 主に年金保険契約あるいは利益分配型年金保険契約です。
*5 合同運用ファンドは、ミューチュアル・ファンド、コモン・トラスト・ファンド、及びコレクティブ・インベストメント・ファンドを含む合同資金による機関投資です。これらは主に海外の持分証券及び確定利付証券で構成されています。
*6 主に不動産私募ファンドを含みます。
それぞれの年金制度資産が区分されている公正価値の階層におけるそれぞれのレベルは、その資産の公正価値測定に用いた基礎データにもとづき決定され、必ずしもその資産の安全性又は格付けを指し示すものではありません。
国内及び海外年金制度資産の公正価値測定に使用される評価方法は以下のとおりです。2016年度及び2017年度における評価方法の変更はありません。この評価方法は通期にわたり一貫して適用されます。
株式は、その個々の株式が取引される活発な市場における終値で評価されます。これらの資産は、通常レベル1に区分されます。
確定利付証券の公正価値は、通常は、価格決定モデル、類似証券の取引価格、あるいは割引キャッシュ・フローを用いて見積もられ、通常レベル2に区分されます。
合同運用ファンドは、ファンドマネジャーから提供され、ソニーが再検討した純資産価値を用いて、通常は評価されます。この純資産価値は、そのファンドの所有する現物資産から負債を差し引き、発行済みの口数で割り出した評価額にもとづいています。これらの資産は、取引価格の有無により、レベル1、レベル2、あるいはレベル3に区分されます。
コモディティファンドは、観察可能な市場データから主に算出されたあるいはそれに裏付けられる基礎データを用いて評価されます。これらの資産は通常レベル2に区分されます。
プライベートエクイティ及び不動産私募ファンドは、市場取引価格が欠如していること、元々流動性に乏しく本質的に長期保有目的の資産であることから、その評価については重要な判断が要求されます。これらの資産は当初は原価で評価され、入手可能な関連性のある市場データを利用し、それらの資産の簿価に調整が必要かどうかを決定することで定期的に見直しを行います。これらの投資はレベル3に区分されます。
ヘッジファンドは、ファンドマネジャーあるいは証券保管機関の決定する純資産価値を用いて評価されます。これらの投資はレベル3に区分されます。
以下の表は、2016年度及び2017年度の国内及び海外制度におけるレベル3資産の公正価値の変動を要約したものです。
| 国内制度 | ||||
| 金額(百万円) | ||||
| 観察不能な基礎データを用いた公正価値による測定 (レベル3) | ||||
| プライベート エクイティ | ヘッジファンド | 不動産及び その他 | 合計 | |
| 期首残高 (2016年4月1日現在) | 31,852 | 60,395 | 7,315 | 99,562 |
| 未実現運用収益 | 425 | 2,817 | 599 | 3,841 |
| 購入・売却・償還(純額) | △10,487 | 4,023 | 10,011 | 3,547 |
| 期末残高 (2017年3月31日現在) | 21,790 | 67,235 | 17,925 | 106,950 |
| 未実現運用収益 | 1,483 | 636 | 425 | 2,544 |
| 購入・売却・償還(純額) | 871 | 2,333 | 1,081 | 4,285 |
| 期末残高 (2018年3月31日現在) | 24,144 | 70,204 | 19,431 | 113,779 |
| 海外制度 | ||||
| 金額(百万円) | ||||
| 観察不能な基礎データを用いた公正価値による測定 (レベル3) | ||||
| 保険契約 | 社債 | 不動産及び その他 | 合計 | |
| 期首残高 (2016年4月1日現在) | - | 7,000 | 24,124 | 31,124 |
| 未実現運用収益 | - | - | 84 | 84 |
| 購入・売却・償還(純額) | - | △44 | △367 | △411 |
| レベル間の振替(純額) | - | - | △8 | △8 |
| その他 * | - | △30 | △904 | △934 |
| 期末残高 (2017年3月31日現在) | - | 6,926 | 22,929 | 29,855 |
| 未実現運用収益 | - | - | 1,101 | 1,101 |
| 購入・売却・償還(純額) | 12,651 | △1,256 | 12 | 11,407 |
| レベル間の振替(純額) | - | - | 1,181 | 1,181 |
| その他 * | 78 | △367 | 753 | 464 |
| 期末残高 (2018年3月31日現在) | 12,729 | 5,303 | 25,976 | 44,008 |
* 主に外貨換算調整額で構成されます。
ソニーは、年金制度資産の公正価値、年金制度資産の期待収益、及び退職給付債務の現在価値を勘案し、マネジメントにより適当と判断された場合に、確定給付年金制度への拠出を行っています。2018年度における拠出額の見込みは、国内制度で約110億円、海外制度で約60億円です。
予想将来給付額は次のとおりです。
| 年度 | 国内制度(百万円) | 海外制度(百万円) |
| 2018年度 | 39,918 | 14,889 |
| 2019年度 | 40,328 | 15,039 |
| 2020年度 | 41,233 | 16,133 |
| 2021年度 | 42,609 | 16,689 |
| 2022年度 | 43,772 | 17,830 |
| 2023年度-2027年度 | 232,325 | 102,045 |
(2) 確定拠出制度
2016年度及び2017年度における確定拠出年金費用は次のとおりです。
| 2016年度 | 2017年度 | |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 国内制度 | 3,412 | 3,237 |
| 海外制度 | 10,458 | 11,379 |
17 資本勘定
(1) 普通株式
2016年度及び2017年度における発行済株式数の増加の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 株式数(株) |
| 2016年3月31日現在残高 | 1,262,493,760 |
| 新株予約権の行使 | 1,269,900 |
| 2017年3月31日現在残高 | 1,263,763,660 |
| 新株の発行 | 218,000 |
| 新株予約権の行使 | 2,565,700 |
| 転換社債型新株予約権付社債の株式へ の転換 | 4,789 |
| 2018年3月31日現在残高 | 1,266,552,149 |
2018年3月31日現在、転換社債型新株予約権付社債及び新株予約権が全て転換又は行使された場合に発行される株式数は、37,962,769株です。
当社は会社法に準拠し、取締役会の決議により随時分配可能額まで自己株式を取得することが可能です。なお、2016年度及び2017年度において取締役会による決議にもとづく自己株式の取得は行われませんでした。
(2) 利益剰余金
2018年3月31日現在の当社の分配可能額は、664,989百万円です。2017年度にかかる利益処分額は、すでに連結財務諸表に反映されており、2018年4月27日に開催された取締役会において承認されています。上記の分配可能額は、連結財務諸表に反映されている2018年3月31日に終了した6ヵ月にかかる配当金を含んでいます。
利益剰余金には、持分法適用会社の未分配利益に対するソニーの持分相当額が含まれており、2017年3月31日及び2018年3月31日現在のこの金額は、それぞれ33,694百万円及び37,859百万円です。
(3) その他の包括利益
2016年度及び2017年度における累積その他の包括利益(税効果考慮後)の項目別の変動は次のとおりです。
| 項目 | 金額(百万円) | ||||
| 未実現 有価証券 評価損益 | 未実現 デリバティブ 評価損益 | 年金債務 調整額 | 外貨換算 調整額 | 合計 | |
| 2015年度末(2016年3月31日) | 140,736 | △1,198 | △371,739 | △421,117 | △653,318 |
| 組替前その他の包括利益 | △27,007 | 5,028 | 54,513 | △17,988 | 14,546 |
| 累積その他の包括利益からの組替額 | △3,286 | △3,888 | 8,719 | - | 1,545 |
| その他の包括利益(純額) | △30,293 | 1,140 | 63,232 | △17,988 | 16,091 |
| 控除:非支配持分に帰属するその他の包括利益 | △16,192 | - | 229 | △2,495 | △18,458 |
| 2016年度末(2017年3月31日) | 126,635 | △58 | △308,736 | △436,610 | △618,769 |
| 項目 | 金額(百万円) | ||||
| 未実現 有価証券 評価損益 | 未実現 デリバティブ 評価損益 | 年金債務 調整額 | 外貨換算 調整額 | 合計 | |
| 2016年度末(2017年3月31日) | 126,635 | △58 | △308,736 | △436,610 | △618,769 |
| 組替前その他の包括利益 | 2,013 | △2,295 | 1,779 | △4,480 | △2,983 |
| 累積その他の包括利益からの組替額* | △943 | 1,111 | 10,611 | △1,855 | 8,924 |
| その他の包括利益(純額) | 1,070 | △1,184 | 12,390 | △6,335 | 5,941 |
| 控除:非支配持分に帰属するその他の包括利益 | 1,514 | - | 98 | 2,306 | 3,918 |
| 2017年度末(2018年3月31日) | 126,191 | △1,242 | △296,444 | △445,251 | △616,746 |
(注)* 外貨換算調整額は、海外子会社及び関連会社の清算又は売却にともない、累積その他の包括利益から
当年度損益へ組み替えられました。
2016年度及び2017年度における累積その他の包括利益からの組替額は以下のとおりです。
| 金額(百万円) | ||||||
| 項目 | 累積その他の包括利益からの組替額 | 連結損益計算書に影響する項目 | ||||
| 2016年度 | 2017年度 | |||||
| 未実現有価証券評価損益 | △4,560 | △646 | 金融ビジネス収入 | |||
| △30 | △561 | 投資有価証券売却益(純額) | ||||
| 税効果考慮前 | △4,590 | △1,207 | ||||
| 税効果 | 1,304 | 264 | ||||
| 税効果考慮後 | △3,286 | △943 | ||||
| 未実現デリバティブ評価損益 | △5,583 | 1,111 | 売上原価 | |||
| 税効果 | 1,695 | - | ||||
| 税効果考慮後 | △3,888 | 1,111 | ||||
| 年金債務調整額 | 13,044 | 11,034 | * | |||
| 税効果 | △4,325 | △423 | ||||
| 税効果考慮後 | 8,719 | 10,611 | ||||
| 外貨換算調整額 | - | △1,855 | その他の営業損(純額) | |||
| 税効果 | - | - | ||||
| 税効果考慮後 | - | △1,855 | ||||
| 累積その他の包括利益からの組替額合計(税効果考慮後) | 1,545 | 8,924 | ||||
(注)* 注記16に記載のとおり、年金及び退職金に関する償却費は純期間退職・年金費用に含まれています。
(4) 非支配持分との資本取引
2016年度及び2017年度の当社株主に帰属する当期純利益及び非支配持分との取引による資本剰余金の増減額は次のとおりです。
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 73,289 | 490,794 |
| 非支配持分との取引にともなう資本剰余金の減少額 | △53,927 | △74 |
| 当社株主に帰属する当期純利益及び非支配持分との取引にともなう資本剰余金の増減額の合計 | 19,362 | 490,720 |
2016年9月、ソニーは、米国における音楽出版子会社について、マイケル・ジャクソン遺産管理財団であるEstate of Michael Jackson(以下「MJ財団」)の保有する50%の持分を取得し、完全子会社化しました。ソニーはMJ財団に、音楽出版子会社が既に約束していた分配金の17百万米ドルを含む750百万米ドルを支払いました。ソニーが支払った現金対価と非支配持分の簿価との差額70,730百万円は、資本剰余金の減少として計上されています。
18 株価連動型報奨制度
ソニーは2016年度及び2017年度において、株価連動型報奨制度にかかる費用として、それぞれ2,737百万円及び5,249百万円を計上しました。2016年度及び2017年度において、株価連動型報奨制度における権利行使によって受け取った現金の総額は、それぞれ2,730百万円及び7,129百万円でした。なお、権利行使にあたり、当社は新株を発行しています。
ソニーは一部の取締役、執行役及び経営幹部社員に対するインセンティブプランとして、新株予約権を発行するストック・オプションプランを有しています。新株予約権は、一般に、付与日から3年間にわたり段階的に権利が確定し、付与日より10年後まで権利行使が可能です。
2016年度及び2017年度において付与された新株予約権の付与日現在の1株当たり加重平均公正価値は、それぞれ1,291円及び2,045円です。2016年度及び2017年度における報奨費用を認識するにあたって、新株予約権の付与日現在の公正価値は、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデルにもとづいて、以下の加重平均想定値を使用して見積もられています。
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 加重平均リスク・フリー利子率 | 1.10% | 1.14% |
| 加重平均見積権利行使期間 | 6.83年 | 6.55年 |
| 加重平均見積ボラティリティ | 40.00% | 38.49% |
| 加重平均見積配当率 | 0.66% | 0.40% |
(注)加重平均見積ボラティリティは、新株予約権の加重平均見積権利行使期間における当社普通株式のヒストリカル・ボラティリティです。
2017年度における新株予約権の実施状況は以下のとおりです。
| 項目 | 2017年度 | |||
| 株式数 (株) | 加重平均権利行使価格(円) | 加重平均残存年数(年) | 本源的価値総額(百万円) | |
| 期首現在未行使残高 | 15,519,400 | 3,147 | ||
| 付与 | 2,978,900 | 4,297 | ||
| 権利行使 | 2,565,700 | 2,778 | ||
| 資格喪失もしくは期限切れ | 1,926,700 | 4,864 | ||
| 期末現在未行使残高 | 14,005,900 | 3,017 | 6.53 | 25,910 |
| 期末現在行使可能残高 | 7,905,100 | 2,653 | 4.61 | 19,647 |
2016年度及び2017年度において行使されたストック・オプションプランの本源的価値の総額はそれぞれ1,541百万円及び6,970百万円でした。
2018年3月31日現在、権利行使が可能となっていない新株予約権にかかる未認識の報奨費用の総額は、5,698百万円です。この費用が認識されると見込まれる加重平均年数は、2.01年です。
19 熊本地震
2016年4月、日本の熊本地域で地震が発生しました。この地震により、熊本地域にある製造事業所において建物及び機械設備を含む一部の固定資産ならびに棚卸資産が被害を受けました。
2016年度において、ソニーはこの地震による被害に直接関連する修繕費及び棚卸資産の廃棄損等を含む追加の損失及び費用を16,682百万円計上しました。これらは主として連結損益計算書の売上原価に計上されており、そのうち10,682百万円は後述の保険収入と相殺されています。加えて、ソニーは稼働停止期間中の製造事業所の固定費などを含む費用を9,365百万円計上しました。これらの費用は主として連結損益計算書の売上原価に計上されています。
ソニーは地震により直接発生した損害を補填する保険契約に加入しており、当社及び製造事業所を含む一部の子会社が対象に含まれています。この保険契約は固定資産及び棚卸資産にかかる損害及び費用、撤去及び清掃等を含む追加費用ならびに逸失利益を含む休業損害を補償範囲に含みます。ソニーは2016年度に認識された損失に対応する金額を限度に、保険金請求により回収する可能性が高い部分に関する保険未収入金を10,682百万円計上しています。計上した保険未収入金は、実質的にすべてが、被害を受けた固定資産及び棚卸資産に関するものであり、休業損失や逸失利益に対する金額は含まれていません。ソニーは有効な保険契約の範囲、保険会社との交渉、これらの保険会社の過去の保険金支払実績及びこれらの保険会社が財務的に保険金支払能力を有しているとのソニーの評価にもとづき、保険請求により保険収入を受け取る可能性が高いと判断しました。2017年3月、保険会社との間で10,000百万円の保険金支払が合意されました。かかる保険未収入金は、2016年度の連結貸借対照表上、未収入金に計上され、残りの682百万円はその他の流動資産に計上されています。
また、上記の保険契約に関連して、ソニーは一部の保険会社から2,000百万円の再保険を引き受けています。この金額は2016年度の連結貸借対照表のその他の流動負債に計上されており、2017年度において保険会社へ支払われました。
2017年4月、保険会社との間で主に休業損害に対する残りの10,000百万円の保険金支払が合意されました。この結果、2017年4月に合計20,000百万円の保険金がソニーへ支払われました。この20,000百万円と前述の10,682百万円との差額9,318百万円は、2017年度の連結損益計算書の営業収入に計上されています。受取保険金は2017年度の連結キャッシュ・フロー計算書上、営業活動によるキャッシュ・フローとして表示しています。
20 構造改革にかかる費用
ソニーは様々なビジネスの業績向上のための活動の一環として、数々の構造改革活動を実施しました。ソニーは、構造改革活動を将来の収益性に好影響をもたらすためにソニーが実施する活動と定義しており、事業や製品カテゴリーからの撤退、従業員数の削減プログラムの実施、低コスト地域への生産移管・集約、OEM/ODMの活用、開発・研究組織構造の見直し、販売・間接部門の能率化などの活動が含まれています。構造改革活動は通常、発生から一年以内に完了する短期的性質のものです。
2016年度及び2017年度における構造改革に関連する債務の推移は以下のとおりです。
| 項目 | 金額(百万円) | |||
| 退職関連費用 | 現金支出をともなわない資産の減損・償却及び処分損(純額) | その他の関連費用 | 合計 | |
| 2016年3月31日現在債務残高 | 22,531 | - | 11,735 | 34,266 |
| 構造改革費用発生額 | 9,854 | 42,717 | 7,142 | 59,713 |
| 非現金支出費用 | - | △42,717 | - | △42,717 |
| 現金支出による支払・決済額 | △19,759 | - | △8,871 | △28,630 |
| 調整額 | △992 | - | △839 | △1,831 |
| 2017年3月31日現在債務残高 | 11,634 | - | 9,167 | 20,801 |
| 構造改革費用発生額 | 18,999 | 2,233 | 1,147 | 22,379 |
| 非現金支出費用 | - | △2,233 | - | △2,233 |
| 現金支出による支払・決済額 | △9,950 | - | △6,352 | △16,302 |
| 調整額 | △1,197 | - | 226 | △971 |
| 2018年3月31日現在債務残高 | 19,486 | - | 4,188 | 23,674 |
(注)構造改革費用に含められていない重要な資産の減損については注記14をご参照ください。
2016年度及び2017年度におけるセグメント別の構造改革に関連する費用は以下のとおりです。
| 2016年度 | |||||
| 金額(百万円) | |||||
| 退職関連費用 | その他の 関連費用 * | 構造改革費用 合計 | 構造改革に 関連する資産 の減価償却費 | 合計 | |
| ゲーム&ネットワークサービス | 225 | 6 | 231 | - | 231 |
| 音楽 | 2,116 | 1,474 | 3,590 | - | 3,590 |
| 映画 | 2,467 | - | 2,467 | - | 2,467 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | 68 | 684 | 752 | - | 752 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | 563 | 77 | 640 | - | 640 |
| モバイル・コミュニケーション | 516 | 172 | 688 | 138 | 826 |
| 半導体 | 4 | △13 | △9 | - | △9 |
| 金融 | - | - | - | - | - |
| その他及び全社(共通) | 3,895 | 47,459 | 51,354 | 364 | 51,718 |
| 連結合計 | 9,854 | 49,859 | 59,713 | 502 | 60,215 |
| 2017年度 | |||||
| 金額(百万円) | |||||
| 退職関連費用 | その他の 関連費用 * | 構造改革費用 合計 | 構造改革に 関連する資産 の減価償却費 | 合計 | |
| ゲーム&ネットワークサービス | - | - | - | - | - |
| 音楽 | 6,358 | 272 | 6,630 | - | 6,630 |
| 映画 | 2,922 | - | 2,922 | - | 2,922 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | 846 | 6 | 852 | - | 852 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | 530 | 94 | 624 | - | 624 |
| モバイル・コミュニケーション | 2,008 | 18 | 2,026 | 0 | 2,026 |
| 半導体 | 28 | - | 28 | - | 28 |
| 金融 | - | - | - | - | - |
| その他及び全社(共通) | 6,307 | 2,990 | 9,297 | 26 | 9,323 |
| 連結合計 | 18,999 | 3,380 | 22,379 | 26 | 22,405 |
(注)* 現金支出をともなわない資産の減損・償却及び処分損(純額)が含まれています。
構造改革に関連する資産の減価償却費として開示されているものは、承認された構造改革計画のもとで、償却対象固定資産の耐用年数及び残存価額の見直しを行ったことにより発生した減価償却費の増加分です。資産の減損については、その年度において直ちに費用認識されます。
早期退職プログラム
ソニーは、主としてエレクトロニクス事業に関するセグメントの業績向上及び本社部門における費用削減のため、営業費用の一層の削減を目的とする様々な人員削減プログラムを実施しました。ソニーは、製造拠点の再編措置、開発・研究組織構造の見直し、販売・間接部門の能率化を通して、本社を含めた全社的な合理化を行いました。また、ソニーは人員の配置転換や再就職支援を含めたプログラムを通して、その労働力の再分配と最適化を行っています。上記の表における退職関連費用は、連結損益計算書の販売費及び一般管理費に計上されています。
音楽分野における組織最適化と業績改善のため、ソニーは事業運営の合理化とコスト削減を目的とする数々の構造改革活動を実施しました。これらの活動により、2017年度に6,630百万円の主に従業員数の削減に関連する構造改革費用を計上しました。
その他及び全社(共通)
ソニーと株式会社村田製作所(以下「村田製作所」)は、ソニーグループの電池事業を村田製作所グループが譲り受けることに関し、法的拘束力を有する確定契約を2016年10月31日に締結し、2017年9月1日に譲渡を完了しました。ソニーは当該電池事業に関連する資産及び負債を、売却予定資産に分類し、公正価値により評価した結果、2016年度において、連結損益計算書上、42,298百万円の減損損失をその他の営業損(純額)に計上しました。(注記26参照)
21 連結損益計算書についての補足情報
(1) その他の営業損(純額)
ソニーは、取引の性質又はソニーのコアビジネスとの関連性等を考慮し、その他の営業損(純額)を計上しています。
その他の営業損(純額)の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| ソニーシティ大崎売却益 *1 | △4,914 | △4,914 |
| エムスリー株式売却及び発行にともなう利益 *2 | △37,167 | △18 |
| 子会社及び関連会社株式の取得及び売却にともなう損失(利益)(純額) *3 | △4,259 | △29,595 |
| 資産の除売却損(益)及び減損(純額) *4 | 195,341 | 38,599 |
| 計 | 149,001 | 4,072 |
(注)*1 セール・アンド・リースバック取引により繰り延べられた一部売却益が、リース期間にわたり定額法で
償却されています。
*2 注記6参照
*3 注記25、26参照
*4 注記10、14、20及び26参照
(2) 研究開発費
2016年度及び2017年度の売上原価に計上された研究開発費は、それぞれ447,456百万円及び458,518百万円です。
(3) 広告宣伝費
2016年度及び2017年度の販売費及び一般管理費に計上された広告宣伝費は、それぞれ363,815百万円及び407,106百万円です。
(4) 物流費用
2016年度及び2017年度の販売費及び一般管理費に計上された製品の物流費用は、それぞれ42,195百万円及び46,252百万円で、ソニーグループ内での製品運搬費用も含まれています。
22 法人税等
国内及び海外における税引前利益及び法人税等の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 税引前利益 | ||
| 当社及び全ての国内子会社 | 166,158 | 436,494 |
| 海外子会社 | 85,461 | 262,555 |
| 計 | 251,619 | 699,049 |
| 法人税等-当年度分 | ||
| 当社及び全ての国内子会社 | 49,739 | 69,697 |
| 海外子会社 | 50,521 | 57,988 |
| 計 | 100,260 | 127,685 |
| 法人税等-繰延税額 | ||
| 当社及び全ての国内子会社 | 11,478 | 29,640 |
| 海外子会社 | 12,320 | △5,555 |
| 計 | 23,798 | 24,085 |
| 法人税等 | 124,058 | 151,770 |
日本の法定税率と実効税率との差は次のとおり分析されます。
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 法定税率 | 31.7% | 31.5% |
| 損金に算入されない費用 | 2.3 | 0.8 |
| 税額控除 | △2.9 | △0.6 |
| 法定税率の変動及び税制改正 | 0.3 | △1.2 |
| 評価性引当金の変動 | 7.3 | △5.2 |
| 海外関係会社の未分配利益にかかる繰延税金負債の変動 | △1.4 | △0.8 |
| 日本における生命保険及び損害保険事業に適用される軽減税率 | △2.2 | △0.8 |
| 海外との税率差 | △3.0 | △2.6 |
| 税金引当にともなう調整 | △1.1 | △0.8 |
| 持分法による投資利益の影響 | 0.0 | 0.0 |
| 映画分野における営業権の減損 | 15.0 | - |
| その他 | 3.3 | 1.4 |
| 実効税率 | 49.3% | 21.7% |
2016年3月、日本において改正税法が制定されました。この改正により、法人税率は引き下げられ、繰越欠損金の使用は、2017年度については課税所得の55%へ、2018年度以降は課税所得の50%へ制限されました。その結果、2016年度以降の法定税率は約31.5%となります。2017年12月22日、米国税制を大幅改正する米国税制改革法が成立しました。改正の主な内容として、2018年1月1日以降に開始する課税年度に適用される法人税率が35%から21%に引き下げられ、また、米国子会社における過去の海外留保利益にかかる一時の強制みなし配当課税により、米国の国際課税制度が全世界所得課税からテリトリアル課税へ移行されました。
ソニーは、税制改正の影響を法案が成立した期に計上する必要がありますが、米国税制改革法の成立後間もなくSECにより発行されたSAB 118により、税制改正の影響に関する会計処理を完了させるために必要な情報の入手、作成又は分析が合理的に実施できない場合には暫定的な金額で計上することが認められています。測定期間は、ソニーが会計処理を完了させるために必要な情報の入手、作成又は分析が完了した時に終了しますが、法案成立時から1年を超えて延長させることはできません。
ソニーは、米国税制改革法と入手したガイダンスの理解にしたがって2017年度の税金引当に対する米国税制改革法の影響を最善の見積りをもって計算しています。ソニーは、米国における将来の繰越欠損金の繰越期間が無期限になり、一部の繰延税金資産と繰延税金負債が相殺可能となったことにともない評価性引当金の戻し入れを計上した結果、2017年度において13,816百万円の税務ベネフィットを計上しました。米国における繰延税金資産に対して評価性引当金が計上されていることから、法人税率の引き下げは、2017年度の税金引当に重要な影響を与えませんでした。また、利用可能な重要な繰越外国税額控除があり、これに対して評価性引当金が計上されていることから、過去の海外留保利益にかかる強制みなし配当課税も2017年度の税金引当に重要な影響を与えませんでした。
米国税制改革法による変更は、広範囲に及びかつ複雑なものとなっています。米国税制改革法による最終的な影響は、法解釈の変化、税制改正の論点に対する法的措置、米国税制改革法にともなう法人税等や関連解釈に対する会計基準の変更、ソニーが影響額の算定に利用した見積りの更新又は変更などにより、上記の見積りとは大きく異なる場合があります。
繰延税金資産・負債の主な内訳は次のとおりです。
| 借方(貸方) |
| 項目 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 繰延税金資産 | ||
| 税務上繰越欠損金 | 455,555 | 439,206 |
| 未払退職・年金費用 | 112,075 | 106,161 |
| 繰延映画製作費を含む償却費 | 181,243 | 95,069 |
| 製品保証引当金及び未払費用 | 110,475 | 104,410 |
| 保険契約債務 | 30,884 | 33,812 |
| 棚卸資産 | 16,322 | 15,792 |
| 減価償却費 | 47,485 | 43,353 |
| 繰越税額控除 | 134,427 | 125,327 |
| 貸倒引当金 | 10,887 | 8,534 |
| 投資の減損 | 52,451 | 14,146 |
| 前受収益 | 27,294 | 14,478 |
| その他 | 158,420 | 132,800 |
| 総繰延税金資産 | 1,337,518 | 1,133,088 |
| 控除:評価性引当金 | (1,051,964) | (899,835) |
| 繰延税金資産合計 | 285,554 | 233,253 |
| 繰延税金負債 | ||
| 繰延保険契約費 | (160,308) | (166,717) |
| 保険契約債務 | (147,159) | (167,058) |
| 映画分野における未請求債権 | (113,997) | (63,196) |
| 未実現有価証券評価益 | (78,643) | (83,298) |
| 株式交換により取得した無形固定資産 | (23,794) | (23,949) |
| 海外関係会社の未分配利益 | (26,473) | (14,160) |
| エムスリー投資 | (34,775) | (35,802) |
| その他 | (34,271) | (32,164) |
| 総繰延税金負債 | (619,420) | (586,344) |
| 純繰延税金負債 | (333,866) | (353,091) |
2017年度において、ソニーは、入手可能な肯定的及び否定的証拠を比較衡量した結果、日本における当社とその連結納税グループ、ならびに米国のSony Americas Holding Inc.(以下「SAHI」)とその連結納税グループ、スウェーデンのSony Mobile Communications AB、英国のSony Europe Limited、ブラジルにおける一部の子会社及び他の税務管轄における一部の子会社の繰延税金資産に対して、評価性引当金を引き続き計上しました。
2016年度及び2017年度における評価性引当金の純増減額は、それぞれ3,894百万円の減少、152,129百万円の減少です。
2016年度の評価性引当金の減少は、主に日本の連結納税グループにおいて繰越欠損金を使用したことによるものです。
2017年度の評価性引当金の減少は、主に日本及び米国の連結納税グループにおいて繰越欠損金及びその他の繰延税金資産を使用したことによるものです。米国では、米国税制改革法により法人税率が引き下げられた結果、評価性引当金が減少し、対応する繰延税金資産も同様に減少しています。加えて、持続的な収益性により、フランス及びカナダを含む一部の税務管轄で評価性引当金が戻し入れられました。
米国税制改革法の影響で、ソニーは、米国の連結納税グループに保有される海外子会社からの配当方針を変更しました。その結果、これらの利益を送金する際に発生が見込まれる税金は、繰延税金の引当に含まれています。2018年3月31日現在、一部の海外関係会社の未分配利益のうち将来配当することを予定していない930,018百万円に対しては、14,880百万円の税金引当を行っていません。また、1991年11月の㈱ソニー・ミュージックエンタテインメントの公募による株式発行により計上された子会社株式売却益61,544百万円を含む子会社における会計と税務の差異に起因する利益に対しては、税務戦略にもとづき所有株式の処分から発生する重大な課税を見込んでいないため税金引当を行っていません。
2018年3月31日現在の税務上の繰越欠損金に対する繰延税金資産の総額は439,206百万円であり、その繰越欠損金は、様々な税務管轄で申告される予定の将来課税所得と相殺することが可能です。繰越可能期間が無期限の132,979百万円を除き、繰越欠損金の大部分は2018年度から2023年度までの間に期限切れとなります。
2018年3月31日現在の繰越税額控除に対する繰延税金資産の総額は、125,327百万円です。繰越可能期間が無期限の19,048百万円を除き、繰越税額控除の大部分は2018年度から2027年度までの間に期限切れとなります。
未認識税務ベネフィットの期首総額と期末総額との調整は次のとおりです。
| 項目 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 期首残高 | 114,126 | 119,529 |
| 過年度の税務ポジションに関する減少 | △558 | △8,809 |
| 過年度の税務ポジションに関する増加 | 13,353 | 4,681 |
| 当年度の税務ポジションに関する増加 | 8,231 | 5,740 |
| 解決 | △8,300 | △21,893 |
| 時効による消滅 | △3,454 | △3,469 |
| 外貨換算調整額 | △3,869 | △354 |
| 期末残高 | 119,529 | 95,425 |
| 認識された場合、実効税率に影響を与える未認識税務ベネフィットの期末純残高 | 45,987 | 39,308 |
未認識税務ベネフィットの総額の主な増減(解決を含む)は、G&NS分野、HE&S分野、IP&S分野、MC分野、半導体分野及びその他分野の特定の連結子会社間クロスボーダー取引に関する二国間事前確認制度(Bilateral Advance Pricing Agreements、以下「APAs」)の申請の結果を含む移転価格調整に関連しています。これらのAPAsは、租税条約で規定される二国間相互協議手続にもとづいた、ソニーと二ヵ国の税務当局間の合意を含んでいます。ソニーは見積もられた税金費用を、通常これらの手続の進捗や移転価格の税務調査の進捗に応じて見直し、必要に応じて見積りを調整しています。加えて、これらのAPAsは政府間協議による合意のため、最終結果がソニーの現時点における50%超の可能性で実現が見込まれる見積評価と異なる場合があります。
2016年度において、ソニーは、474百万円の支払利息の計上及び597百万円の罰金の戻し入れを行いました。2017年3月31日現在、ソニーの利息及び罰金に関する負債の残高はそれぞれ9,735百万円及び3,761百万円です。
2017年度において、ソニーは、1,053百万円の支払利息及び876百万円の罰金の計上を行いました。2018年3月31日現在、ソニーの利息及び罰金に関する負債の残高はそれぞれ10,788百万円及び4,637百万円です。
ソニーは世界中の様々な国、地域で営業活動を行っており、その税務申告書は、定期的に日本及び海外の税務当局の税務調査を受けています。いくつかの国、地域における、税務調査終了、現行の調査の結果、時効による消滅、及びソニーの税務ポジションの再評価などの結果により、今後の12ヵ月間で未認識税務ベネフィットは変動する可能性があります。ソニーは、今後の12ヵ月間で未認識税務ベネフィットが最大2,768百万円減少することを見込んでいます。
ソニーは、引き続き、2008年度から2017年度について、日本の税務当局による税務調査の対象となり、2013年度から2017年度について、米国を含む海外の税務当局による税務調査の対象となります。
23 基本的及び希薄化後EPSの調整表
2016年度及び2017年度における基本的及び希薄化後EPSの調整計算は次のとおりです。
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 | ||||
| 利益 (百万円) | 加重平均 株式数 (千株) | EPS (円) | 利益 (百万円) | 加重平均 株式数 (千株) | EPS (円) | |
| 基本的EPS | ||||||
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 73,289 | 1,262,023 | 58.07 | 490,794 | 1,263,895 | 388.32 |
| 希薄化効果 新株予約権 転換社債型新株予約権付社債(ゼロクーポン) | - - | 2,358 23,962 | - - | 4,565 23,960 | ||
| 希薄化後EPS | ||||||
| 計算に用いる当社株主に帰属する当期純利益 | 73,289 | 1,288,343 | 56.89 | 490,794 | 1,292,420 | 379.75 |
2016年度及び2017年度において、希薄化後EPSの計算から除いた潜在株式数はそれぞれ6,856千株及び2,921千株です。2016年度及び2017年度において、新株予約権の権利行使価格が当期間における当社の普通株式の市場平均株価を上回っている場合は希薄化効果がないと認め、その潜在株式をこの計算から除外しています。2015年7月に発行された転換社債型新株予約権付社債(ゼロクーポン)は、転換仮定法にもとづいて発行時点から希薄化後EPSの計算に含めています。
24 変動持分事業体
ソニーは、適宜、VIEとの間で各種の取り決めを結んでいます。これらの取り決めには、音楽制作事業における複数の合弁契約、音楽出版事業における投資、映画製作資金の調達及び生産の外部委託が含まれています。さらにソニーは、注記7に記載のとおり、VIEをともなう複数の売掛債権売却プログラムを設定しています。ソニーが第一受益者であると判断され、連結されているVIEは次のとおりです。
ソニーの米国における音楽制作子会社は音楽ソフトの制作及び製造に関連する会社との間で複数の合弁契約を締結しています。ソニーはこれらの合弁会社を再検討した結果、これらの合弁会社はVIEであると判断しました。定性的評価にもとづき、ソニーはこれらのVIEに資金を提供する責任を有し、多くの場合これらのVIEが利益を計上するまでの間、全ての損失を負担することから、これらのVIEの経済的成果に最も重要な影響を与える活動を指揮する力を持ち、またこれらのVIEの損失を負担する義務を負うと判断され、結果としてソニーはこれらのVIEの第一受益者と判断されています。ソニーの資産はこれらVIEの債務の返済に使用することはできません。2018年3月31日現在、これらのVIEの保有する資産合計及び負債合計は、総額でそれぞれ37,540百万円及び24,625百万円です。
ソニーが重要な変動持分を有するものの、ソニーがその第一受益者ではないVIEは以下のとおりです。
注記6に記載のとおり、2012年6月29日、当社の完全子会社を含む出資グループはEMI Music Publishingの買収を完了しました。この買収を達成するために、出資グループはDH Publishing, L.P.(以下「DHP」)を設立しました。さらに、DHPはソニーの米国音楽出版子会社と管理サービスを提供する契約(以下「管理契約」)を締結しました。DHPにおける多くの意思決定権限は持分に比例するのではなく、管理契約に組み込まれていることから、DHPはVIEと判断されました。管理契約の下では、ソニー以外の最大出資者が、楽曲の著作権の取得及び保有ならびにライセンス供与を含む、DHPに最も重要な影響を与える活動に関する意思決定に対する承認権限を有しています。これらの承認権限によって、ソニーとソニー以外の最大出資者の両者がこのVIEの活動を指揮する力を共有することになるため、ソニーはこのVIEの第一受益者ではありません。2018年3月31日現在、このVIEに関連する投資213百万米ドルと、売掛債権と相殺後の買掛債務3百万米ドルのみがソニーの連結貸借対照表に計上されています。ソニーの2018年3月31日時点での最大損失額は、連結貸借対照表に計上されている金額の総額である210百万米ドルです。
ソニーの映画分野における子会社は、長編映画の製作及びテレビ番組の制作、資金調達を行う制作会社と配給契約を締結、また出資を行いました。この投資は原価法で計上されています。事業体における多くの意思決定権限は、経済的損失のリスクにさらされていない制作会社のマネジメントが保有する持分に比例するため、その制作会社はVIEであると判断しました。定性的評価にもとづき、ソニーは活動を指揮する力を有していないことから、このVIEの第一受益者ではないと判断されています。ソニーの2018年3月31日時点での最大損失額は、出資総額及び将来の資金提供債務の合計26百万米ドルです。
注記7に記載のとおり、一部の売掛債権売却プログラムにはVIEが関与しています。これらのVIEは全てスポンサー銀行に関連する特別目的会社です。定性的評価にもとづき、ソニーはこれらのVIEの活動を指揮する力、損失を負担する義務又は残余利益を受け取る権利がないことから、第一受益者ではないためこれらのVIEを連結対象とはしていません。なお、ソニーの最大損失額は僅少と考えられます。
25 企業結合
(1) TEN Sports Networkの取得
当社の完全子会社であるSony Pictures Networks Indiaは、TEN Sports Networkの買収を二段階に分けて行い、2017年2月28日、インドを含むTEN Sports Networkが事業を展開する主要な国及び地域における第一段階の買収を39,106百万円(346百万米ドル)で完了し、このうち2016年度においては、37,298百万円(330百万米ドル)を支払い、残りの1,772百万円(16百万米ドル)は2017年度に支払いました。2017年9月15日、Sony Pictures Networks Indiaは、第二段階の買収を現金対価2,316百万円(21百万米ドル)で完了しました。
この取得により、ソニーは営業権26,489百万円(235百万米ドル)と無形固定資産14,910百万円(132百万米ドル)を計上しました。この取引で支払われた対価は、受領した現金を控除して、連結キャッシュ・フロー計算書の投資活動の「その他」に含まれています。
プロフォーマ情報は、この取得の与える影響が軽微なため、開示を省略しています。
(2) その他の取得
2016年度においてソニーはその他いくつかの取得を行いました。支払われた対価の合計は12,409百万円であり、主
として現金で支払われました。将来変更される可能性がある重要な条件付対価はありません。これらの取得により、ソニーは営業権12,384百万円と無形固定資産7,073百万円を計上しました。
2017年度においてソニーはその他いくつかの取得を行いました。支払われた対価の合計は27,459百万円であり、主
として現金で支払われました。将来変更される可能性がある重要な条件付対価はありません。これらの取得により、ソニーは営業権20,013百万円と無形固定資産4,980百万円を計上しました。
これらの取得に関して重要な仕掛研究開発費への価格割当はありません。上記の全ての取得企業及び事業はそれぞれの取得日よりソニーの業績に連結されています。その他の取得は、個別ならびに総計で重要性がないため、プロフォーマ情報は表示していません。
26 事業売却
(1) 電池事業
2016年10月31日、ソニーと村田製作所は、ソニーグループの電池事業を村田製作所グループが譲り受けることに関し、法的拘束力を有する確定契約を締結し、2017年9月1日に完了しました。当該電池事業に関連する資産及び負債を、売却予定資産及び負債として分類し、公正価値により評価した結果、2016年度において、連結損益計算書上、42,298百万円の減損損失をその他の営業損(純額)に計上しました。
(2) 索尼電子華南有限公司の持分の売却
2017年4月1日、ソニーは、半導体分野に含まれていた完全子会社でありカメラモジュールを製造する索尼電子華南有限公司(Sony Electronics Huanan Co., Ltd.、以下「SEH」)の持分の全てを中国深圳欧菲光科技股份有限公司に対して譲渡しました。本譲渡の対価はSEHの負債も含めて約234百万米ドルで、そのうち、持分の譲渡価額は、約95百万米ドルでした。ソニーは、本取引の結果、2017年度において、28,262百万円の譲渡益を連結損益計算書の「その他の営業損(純額)」に計上しました。
27 共同契約
ソニーは、主として、映画分野の子会社において、他の1つ又は複数の活動のある参加者と共同で映画又はテレビ作品に対する資金調達、製作及び配給を行うための共同契約を締結し、この子会社と他の参加者が、所有によるリスクと便益を共有しています。これらの契約は共同製作・配給契約となります。
ソニーは、主として、映画又はテレビ作品のうち自社が保有し資金調達する部分のみを資産計上しています。ソニーと他の参加者は、主として、異なるメディア又はマーケットで作品を配給しています。ソニーが作品を配給したメディア又はマーケットで獲得した収益及び発生した費用は、主として、総額を計上しています。ソニーは、主として、他の参加者が作品を配給した際には、獲得した収益及び発生した費用の計上はしていません。ソニーと他の参加者は、主として、全てのメディア又はマーケットでの作品の配給から得た利益を分配しています。映画作品においては、ソニーが純額の受取人の場合、(1)他の参加者が配給したメディア又はマーケットからの利益におけるソニーへの分配金から(2)ソニーが配給したメディア又はマーケットからの利益における他の参加者への分配金を差し引き、純額を純売上高として計上しています。ソニーが純額の支払人の場合、純額を売上原価として計上しています。テレビ作品においては、他の参加者が配給したメディア又はマーケットからの利益のソニーへの分配金を売上として計上し、ソニーが配給したメディア又はマーケットからの利益における他の参加者への分配金を売上原価として計上しています。
2016年度及び2017年度において、これらの共同契約において、他の参加者からソニーに帰属すべき額として、それぞれ44,124百万円、49,547百万円が純売上高として計上され、他の参加者に帰属すべき額として、それぞれ29,594百万円、24,280百万円が売上原価に計上されました。
28 契約債務、偶発債務及びその他
(1) ローン・コミットメント
金融子会社は、顧客に対する貸付契約にもとづき、貸付の未実行残高を有しています。2018年3月31日現在、これらの貸付未実行残高は31,245百万円です。ローン・コミットメントの翌年度以降における支払予定額は見積もることはできません。
(2) パーチェス・コミットメント等
2018年3月31日現在のパーチェス・コミットメント等の残高は、合計で367,991百万円です。これらのうち、主要なものは次のとおりです。
映画分野の一部の子会社は、製作関係者との間で映画の製作及びテレビ番組の制作を行う契約を締結し、また第三者との間で完成した映画作品もしくはそれに対する一部の権利を購入する契約、スポーツイベントの放映権を購入する契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主として3年以内の期間に関するものです。2018年3月31日現在、これらの契約にもとづく支払予定額は118,914百万円です。
音楽分野の一部の子会社は、音楽アーティストならびに音楽ソフトやビデオの制作・販売会社との間に長期契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主として5年以内の期間に関するものです。2018年3月31日現在、これらの契約にもとづく支払予定額は73,259百万円です。
G&NS分野の子会社は、長期番組供給契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主として2年以内の期間に関するものです。2018年3月31日現在、これらの契約にもとづく支払予定額は26,227百万円です。
ソニーは、広告宣伝の権利に関する長期スポンサーシップ契約を締結しています。これらの契約は多様な期間にわたりますが、主に2年以内の期間に関するものです。2018年3月31日現在、当該長期契約にもとづく支払予定額は6,379百万円です。
パーチェス・コミットメントの翌年度以降5年間の各年度及びそれ以降の年度における支払予定額の総額は次のとおりです。
| 年度 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | |
| 2018年度 | 211,713 |
| 2019年度 | 85,755 |
| 2020年度 | 25,249 |
| 2021年度 | 17,212 |
| 2022年度 | 12,014 |
| 2023年度以降 | 16,048 |
| パーチェス・コミットメント合計 | 367,991 |
(3) 訴訟
2009年以降、米国司法省、欧州委員会及びその他の国の当局が光ディスクドライブ市場の競争状況に関する調査を実施しており、当社及び当社の一部の子会社も当該調査の対象となっています。かかる調査につき、当社は、米国司法省を含むいくつかの国の当局による調査は既に終了しており、残り一ヵ国の当局による調査に関しても和解に至り、当局による最終決定待ちの状態と理解しています。他方で、2015年10月、欧州委員会は同委員会の調査結果を踏まえて、当社及び当社の一部の子会社に対して総額31百万ユーロの制裁金の支払いを命じる決定を下しました。かかる決定を受け、当社はかかる決定を不服として、欧州普通裁判所に提訴しており、これらに関する手続は継続しています。また、当社及び一部の子会社が独占禁止法に違反していたと主張し、損害賠償その他の救済を求める多くの訴訟(集団訴訟を含む)が、複数の地域にて提起されています。なお、それらの訴訟のうち、当該製品の直接・間接の購入者による米国での集団訴訟を含め、これまでにいくつかの訴訟は和解に至ったものの、その他の訴訟は引き続き係属中です。これらの手続の段階に照らして、不利な判決、和解その他の解決により最終的に発生し得るこれら全てに関する損害額やその幅について見積りを行うことは現時点においては可能ではありません。
2011年以降、当社及び一部の子会社が営んでいた二次電池事業に関連して、当社及び一部の子会社が独占禁止法に違反していたと主張し、損害賠償その他の救済を求める多くの訴訟(集団訴訟を含む)が、複数の地域にて提起されています。なお、それらの訴訟のうち、当該製品の直接・間接の購入者による米国での集団訴訟を含め、これまでにいくつかは和解に至ったものの、その他の訴訟は引き続き係属中です。これらの手続の段階に照らして、不利な判決、和解その他の解決により最終的に発生し得るこれら全てに関する損害額やその幅について見積りを行うことは現時点においては可能ではありません。
当社及び一部の子会社は、これらの他にも複数の訴訟の被告又は政府機関による調査の対象となっています。しかし、ソニーが現在知り得るかぎりの情報にもとづき、それらの訴訟その他の法的手続により生じ得る結果は、ソニーの業績及び財政状態に重要な影響を与えることはないと考えています。
(4) 保証債務
ソニーは、ある特定の事象又は状況が発生した場合に、被保証者への支払要求に対して保証を行っております。2018年3月31日現在の保証債務にもとづく将来の潜在的支払債務は、最大で2,642百万円です。
上記に加え、ソニーは、ある一定期間において、提供した製品及びサービスに対する保証を行っております。2016年度及び2017年度の製品保証に関する負債の増減額は次のとおりです。
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 製品保証に関する負債の期首残高 | 66,943 | 60,798 |
| 製品保証に関する負債の計上額 | 53,502 | 34,557 |
| 期中取崩額 | △49,532 | △32,549 |
| 期首残高に対する見積変更額 | △7,927 | △16,888 |
| 外貨換算調整額 | △2,188 | 2,234 |
| 製品保証に関する負債の期末残高 | 60,798 | 48,152 |
29 セグメント情報
以下の報告セグメントは、そのセグメントの財務情報が入手可能なもので、その営業利益(損失)が最高経営意思決定者によって経営資源の配分の決定及び業績の評価に通常使用されているものです。最高経営意思決定者は、個別の資産情報を使用してセグメント評価を行っていません。ソニーにおける最高経営意思決定者は、社長兼CEOです。
ソニーは、2017年度第1四半期より、業績報告におけるビジネスセグメント区分の変更を行いました。この変更に関連して、従来コンポーネント分野を構成していた事業をその他分野に移管しました。以上のセグメント変更にともない、各分野の過年度の売上高及び営業収入ならびに営業利益(損失)を当年度の表示に合わせて組替再表示しています。
G&NS分野には、主にネットワークサービス事業、家庭用ゲーム機の製造・販売、ソフトウェアの制作・販売が含まれています。音楽分野には、主に音楽制作、音楽出版、映像メディア・プラットフォーム事業が含まれています。映画分野には、主に映画製作、テレビ番組制作、メディアネットワーク事業が含まれています。HE&S分野には、主にテレビ事業、オーディオ・ビデオ事業が含まれています。IP&S分野には、主に静止画・動画カメラ事業が含まれています。MC分野には、主に携帯電話の製造・販売、インターネット関連サービス事業が含まれています。半導体分野には、主にイメージセンサー事業が含まれています。金融分野には、主に日本市場における個人向け生命保険及び損害保険を主とする保険事業ならびに日本における銀行業が含まれています。その他分野は、海外のディスク製造事業、記録メディア事業、電池事業等の様々な事業活動から構成されています。ソニーの製品及びサービスは、一般的にはそれぞれのオペレーティング・セグメントにおいて固有のものです。
【ビジネスセグメント情報】
セグメント別売上高及び営業収入:
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 売上高及び営業収入: | ||
| ゲーム&ネットワークサービス: | ||
| 外部顧客に対するもの | 1,581,568 | 1,848,298 |
| セグメント間取引 | 68,231 | 95,514 |
| 計 | 1,649,799 | 1,943,812 |
| 音 楽: | ||
| 外部顧客に対するもの | 630,767 | 784,792 |
| セグメント間取引 | 16,891 | 15,203 |
| 計 | 647,658 | 799,995 |
| 映 画: | ||
| 外部顧客に対するもの | 901,230 | 1,010,173 |
| セグメント間取引 | 1,899 | 894 |
| 計 | 903,129 | 1,011,067 |
| ホームエンタテインメント&サウンド: | ||
| 外部顧客に対するもの | 1,034,215 | 1,221,734 |
| セグメント間取引 | 4,789 | 999 |
| 計 | 1,039,004 | 1,222,733 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション: | ||
| 外部顧客に対するもの | 571,499 | 647,163 |
| セグメント間取引 | 8,134 | 8,729 |
| 計 | 579,633 | 655,892 |
| モバイル・コミュニケーション: | ||
| 外部顧客に対するもの | 752,688 | 713,916 |
| セグメント間取引 | 6,457 | 9,826 |
| 計 | 759,145 | 723,742 |
| 半導体: | ||
| 外部顧客に対するもの | 659,779 | 726,892 |
| セグメント間取引 | 113,344 | 123,118 |
| 計 | 773,123 | 850,010 |
| 金 融: | ||
| 外部顧客に対するもの | 1,080,284 | 1,221,235 |
| セグメント間取引 | 7,220 | 7,142 |
| 計 | 1,087,504 | 1,228,377 |
| その他: | ||
| 外部顧客に対するもの | 375,116 | 351,527 |
| セグメント間取引 | 75,334 | 55,647 |
| 計 | 450,450 | 407,174 |
| 全社(共通)及びセグメント間取引消去 | △286,195 | △298,820 |
| 連結合計 | 7,603,250 | 8,543,982 |
G&NS分野におけるセグメント間取引は、主としてその他分野に対するものです。
半導体分野におけるセグメント間取引は、主としてMC分野、G&NS分野及びIP&S分野に対するものです。
その他分野におけるセグメント間取引は、主として映画分野、音楽分野及びG&NS分野に対するものです。
全社(共通)及びセグメント間取引消去には、ブランド及び特許権使用によるロイヤリティ収入が含まれています。
セグメント別損益:
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 営業利益(損失): | ||
| ゲーム&ネットワークサービス | 135,553 | 177,478 |
| 音 楽 | 75,798 | 127,786 |
| 映 画 | △80,521 | 41,110 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | 58,504 | 85,841 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | 47,257 | 74,924 |
| モバイル・コミュニケーション | 10,164 | △27,636 |
| 半導体 | △7,811 | 164,023 |
| 金 融 | 166,424 | 178,947 |
| その他 | △29,585 | △23,530 |
| 計 | 375,783 | 798,943 |
| 全社(共通)及びセグメント間取引消去 | △87,081 | △64,083 |
| 連結営業利益 | 288,702 | 734,860 |
| その他の収益 | 14,418 | 23,728 |
| その他の費用 | △51,501 | △59,539 |
| 連結税引前利益 | 251,619 | 699,049 |
上記の営業利益(損失)は、売上高及び営業収入から売上原価、販売費・一般管理費及びその他の一般費用を差し引き、持分法による投資利益(損失)を加えたものです。
全社(共通)及びセグメント間取引消去には、各セグメントに配賦されない本社の構造改革費用が含まれています。また、ソニーモバイルの支配権取得時にエリクソンから取得した無形資産である知的財産権のクロスライセンス契約等の知的財産の償却費を含むその他本社費用が含まれています。
なお、事業の分社化及び本社機能再編の一環として、本社及び各分野が負担する年金及び退職金関連費用の算出方法を変更しました。これらの変更により、2017年度の全社(共通)及びセグメント間取引消去には本社費用増加の影響額75億円が含まれています。一方で主に半導体分野32億円、IP&S分野20億円をはじめ、各分野において同額の費用減少の影響が含まれています。この変更による連結営業利益への影響はありません。
その他の重要事項:
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 持分法による投資利益(損失): | ||
| ゲーム&ネットワークサービス | - | - |
| 音 楽 | 5,435 | 4,483 |
| 映 画 | △35 | △129 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | - | - |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | - | - |
| モバイル・コミュニケーション | △79 | △102 |
| 半導体 | - | - |
| 金 融 | △3,601 | △61 |
| その他 | 1,843 | 4,378 |
| 連結合計 | 3,563 | 8,569 |
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 減価償却費及び償却費: | ||
| ゲーム&ネットワークサービス | 25,486 | 29,091 |
| 音 楽 | 16,124 | 18,230 |
| 映 画 | 20,487 | 24,458 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | 19,830 | 21,136 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | 25,442 | 23,928 |
| モバイル・コミュニケーション | 19,794 | 19,215 |
| 半導体 | 102,328 | 99,258 |
| 金 融(繰延保険契約費の償却を含む) | 47,056 | 79,843 |
| その他 | 7,407 | 5,910 |
| 計 | 283,954 | 321,069 |
| 全社(共通) | 43,094 | 40,375 |
| 連結合計 | 327,048 | 361,444 |
下記の表は、各セグメントにおける製品カテゴリー別の外部顧客に対する売上高及び営業収入の内訳を含んでいます。ソニーのマネジメントは、各セグメントをそれぞれ単一のオペレーティング・セグメントとして意思決定を行っています。
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| ゲーム&ネットワークサービス | ||
| ネットワーク | 714,924 | 1,033,192 |
| ハードウェア・その他 | 866,644 | 815,106 |
| 計 | 1,581,568 | 1,848,298 |
| 音 楽 | ||
| 音楽制作 | 388,948 | 446,960 |
| 音楽出版 | 66,541 | 74,360 |
| 映像メディア・プラットフォーム | 175,278 | 263,472 |
| 計 | 630,767 | 784,792 |
| 映 画 | ||
| 映画製作 | 409,363 | 448,945 |
| テレビ番組制作 | 271,886 | 289,024 |
| メディアネットワーク | 219,981 | 272,204 |
| 計 | 901,230 | 1,010,173 |
| ホームエンタテインメント&サウンド | ||
| テレビ | 720,557 | 861,763 |
| オーディオ・ビデオ | 311,771 | 357,194 |
| その他 | 1,887 | 2,777 |
| 計 | 1,034,215 | 1,221,734 |
| イメージング・プロダクツ&ソリューション | ||
| 静止画・動画カメラ | 351,834 | 415,318 |
| その他 | 219,665 | 231,845 |
| 計 | 571,499 | 647,163 |
| モバイル・コミュニケーション | 752,688 | 713,916 |
| 半導体 | 659,779 | 726,892 |
| 金 融 | 1,080,284 | 1,221,235 |
| その他 | 375,116 | 351,527 |
| 全社(共通) | 16,104 | 18,252 |
| 連 結 | 7,603,250 | 8,543,982 |
G&NS分野のうち、ネットワークカテゴリーにはSony Interactive Entertainmentが提供するゲーム、ビデオ及び音楽コンテンツ関連のネットワークサービス、ハードウェア・その他カテゴリーには据え置き型及び携帯型ゲームコンソール、パッケージソフトウェアと周辺機器などが主要製品として含まれています。音楽分野のうち、音楽制作にはパッケージ及びデジタルの音楽制作物の販売やアーティストのライブパフォーマンスからの収入、音楽出版には、楽曲の詞、曲の管理及びライセンス、映像メディア・プラットフォームには、アニメーション作品及びその派生ゲームアプリケーションの制作・販売、音楽・映像関連商品の様々なサービス提供などが含まれています。映画分野のうち、映画製作には映画作品及びオリジナルビデオ作品の全世界での製作・買付・配給・販売、テレビ番組制作にはテレビ番組の制作・買付・販売、メディアネットワークには、全世界でのテレビ、デジタルのネットワークオペレーションなどが含まれています。HE&S分野のうち、テレビカテゴリーには液晶テレビ、有機ELテレビ、オーディオ・ビデオカテゴリーにはブルーレイディスクプレーヤー/レコーダー、家庭用オーディオ、ヘッドホン、メモリ内蔵型携帯オーディオなどが主要製品として含まれています。IP&S分野のうち、静止画・動画カメラカテゴリーにはレンズ交換式カメラ、コンパクトデジタルカメラ、民生用・放送用ビデオカメラ、その他カテゴリーにはプロジェクターなどを含むディスプレイ製品、医療用機器などが主要製品として含まれています。
【地域別情報】
2016年度及び2017年度における顧客の所在国又は地域別に分類した売上高及び営業収入、2017年3月31日現在及び2018年3月31日現在の有形固定資産(減価償却累計額控除後)は次のとおりです。
| 項目 | 2016年度 | 2017年度 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 売上高及び営業収入: | ||
| 日本 | 2,392,790 | 2,625,619 |
| 米国 | 1,673,768 | 1,835,705 |
| 欧州 | 1,634,683 | 1,841,457 |
| 中国 | 557,995 | 674,718 |
| アジア・太平洋地域 | 866,712 | 1,024,179 |
| その他地域 | 477,302 | 542,304 |
| 計 | 7,603,250 | 8,543,982 |
| 項目 | 2017年3月31日 | 2018年3月31日 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 有形固定資産(減価償却累計額控除後): | ||
| 日本 | 580,453 | 563,593 |
| 米国 | 101,167 | 97,979 |
| 欧州 | 24,273 | 23,302 |
| 中国 | 13,466 | 11,232 |
| アジア・太平洋地域 | 34,575 | 36,738 |
| その他地域 | 4,265 | 6,626 |
| 計 | 758,199 | 739,470 |
日本、米国ならびに中国以外の各区分に属する主な国又は地域は次のとおりです。
(1) 欧州: イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、スペイン、スウェーデン
(2) アジア・太平洋地域: インド、韓国、オセアニア、タイ、マレーシア
(3) その他地域: 中近東/アフリカ、ブラジル、メキシコ、カナダ
売上高及び営業収入、有形固定資産(減価償却累計額控除後)に関して、欧州、アジア・太平洋地域、その他地域において個別には金額的に重要性のある国はありません。
報告セグメント間及び地域間の取引は、市場の実勢価格を参考にして、その都度交渉の上で決定しております。
2016年度及び2017年度において、単一顧客として重要な顧客に対する売上高及び営業収入はありません。
30 重要な後発事象
(1) Spotify株式の上場
2018年4月3日、ソニーが発行済株式の一部を保有するSpotify Technology S.A.(以下「Spotify」)がニューヨーク証券取引所に上場しました。ソニーは、当該上場時点で発行済株式総数の5.707%(完全希薄化した場合5.082%)を保有していました。当該上場及び保有していたSpotify株式をその後一部売却したことにより、ソニーは、当該上場後も保有する株式については株式評価益を、売却した株式については株式売却益を、アーティストとレーベルへの分配額(見込)を控除した金額で計上する見込みです。2018年度に計上される株式評価益(純額)及び株式売却益(純額)の合計金額は約1,000億円と見込まれます。
(2) EMIの持分取得
2018年5月22日、当社の完全子会社であるSony Corporation of America(以下「SCA」)とムバダラインベストメントカンパニーが主導するコンソーシアムが保有するNile Acquisition Holding Company Ltd.は、EMI Music Publishingを運営するDH Publishing, L.P.(以下「EMI」)についてNile Acquisition Holding Company Ltd.が保有する約60%の持分全てを、SCAに対して売却すること(以下「本件取引」)に関する、法的拘束力を有する基本合意書を締結しました。本件取引の完了は関係当局の承認及び許可の取得を含む、諸条件を満たすことが条件となります。現在ソニーは、当社が過半数を有する連結子会社を通じて、EMIの約40%の持分を保有しております。本件取引完了に伴い、ソニーはEMIの持分約90%を間接的に保有することとなり、EMIはソニーの連結子会社となります。