有価証券報告書-第82期(2022/01/01-2022/12/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、人々の豊かな生活を支える小型モーターのリーディングカンパニーであり続けるために、新たな成長段階に向けた創造活動を続けております。
経営理念:「国際社会への貢献とその継続的拡大」は、当社の遺伝子であり、創業当時から未来永劫受け継がれて行く当社経営の根幹をなす考え方であります。この「経営理念」の実現に至る道筋を「マブチの経営ビジョン」としてまとめ、グループ全体で共有しております。
経営ビジョンは、「経営理念」に基づく貢献をどのように捉え、いかに具現化するかを「経営基軸」で明確にするとともに、企業活動を遂行する際の行動指針を「経営指針」として明示しております。
経営基軸
経営上の意思決定を行ううえでの「規範」となる考え方で、次のとおりであります。
① より良い製品をより安く供給することにより、豊かな社会と人々の快適な生活の実現に寄与する
② 広く諸外国において雇用機会の提供と技術移転を行い、それらの国の経済発展と国際的な経済格差の平準化に貢献する
③ 人を最も重要な経営資源と位置付け、仕事を通じて人を活かし、社会に役立つ人を育てる
④ 地球環境と人々の健康を犠牲にすることのない企業活動を行う
経営指針
経営指針は、「小型モーターの専門メーカーとしてその社会的ニーズを的確に把握し、それに即した製品をより早く、より安く、安定的に供給する」ための当社の企業活動を方向付けるとともに、企業としてどのような行動をとるべきかを示すものであります。
また、海外拠点経営指針は、当社と進出国との共存共栄をベースとした、海外拠点経営の基本的な考え方を明示したものであります。
経営指針
① 汎用性を重視した製品を開発し、その最適生産条件を整備する
② 価値分析に徹した製品の開発改良と部品・材料共通化を徹底する
③ 高度加工技術とムダの極小化によるコストダウンを追求する
④ 新市場を開拓し、適正占有率を確保する
⑤ 適材適所による人材の活用と業務を通じた人材育成を行う
⑥ 環境負荷の極小化と安全の追求を基本とした企業活動を推進する
⑦ 長期安定的視点に立つ経営施策を推進する
海外拠点経営指針
① 長期的な視点に立ち、進出国との共存共栄を図る
② 各拠点の強みを活かした国際分業体制を確立し、国際競争力を維持・拡大する
③ 社会への貢献を重視するマブチの企業文化の浸透と知識・技術の移転を推進する
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2021年度から2023年度の3ヶ年を計画年度とする中期経営計画において、以下の経営数値目標を掲げております。
(注)ROIC=(営業利益×(1-実効税率))÷(売掛金+棚卸資産+固定資産(投資有価証券を除く)-買掛金)
(3)会社の経営環境及び対処すべき課題
次期の見通しにつきましては、世界経済は、新型コロナウイルスの感染再拡大、資源価格の高騰、半導体等の供給不足、ウクライナ情勢の長期化、及び各国におけるインフレの加速とその抑制のための利上げの影響による経済活動の停滞が見込まれ、景気の減速が懸念されます。米国経済は、物価上昇とその抑制のための積極的な利上げの影響により、成長の鈍化が見込まれます。欧州経済は、ウクライナ情勢等に起因するインフレが企業収益及び個人消費を下押し、成長の鈍化が見込まれます。我が国経済は、外需の低迷に伴う企業業績の悪化に加えて、資源価格の高騰等による家計負担の増加が個人消費の制約となり、回復ペースは緩やかなものに留まる見込みです。新興国経済は、中国経済がゼロコロナ政策の緩和に伴い経済活動の停滞からの回復が見込まれるものの、世界的なインフレ影響等により新興国全体としての成長ペースは鈍化する見通しです。
当社グループの関連市場におきましては、自動車電装機器市場は、各国におけるインフレの加速とその抑制のための利上げの影響による需要の減退、半導体の供給不足等による生産調整、及びサプライチェーン混乱の影響等により回復の力強さを欠くものと見込まれます。ライフ・インダストリー機器市場は、健康・医療機器用の安定的な需要の持続等を背景に全体として堅調な需要を見込むものの、個人消費の減速により家電・工具・住設用及び事務機器用の需要は横ばいとなることが見込まれます。
このような経営環境下、当社グループは、次に述べます課題に取り組んでまいります。
① 事業ポートフォリオの進化を目指す「3つのM領域」での取り組み
当社はこれまで、小型直流モーター専業メーカーとして、お客様が求める真の価値を実現する高品質なモーターを「標準化戦略」によってリーズナブルな価格でご提供し、自動車電装分野からライフ・インダストリー分野まで、人々の暮らしの利便性、快適性及び安全性の向上に幅広く貢献してまいりました。変化が大きい事業環境下においても引き続き安定した経営による社会への貢献を実現するため、現在は、自動車電装機器用モーターの販売比率が7割以上となっている事業ポートフォリオの組み替えを目指しています。特に「モビリティ」「マシーナリー」「メディカル」を「3つのM領域」と定義し、特に注力する事業分野としてその取り組みを加速させてまいります。
モビリティ:自動車電装分野では、EV化の進展に伴い、限られたバッテリーで航続距離を延ばすための電力消費量の削減が求められており、小型・軽量・高効率という当社モーターの付加価値を更に高め、開発・生産・販売を推進します。またバッテリーの熱管理を行うためのバッテリー冷却用のバルブ用途の需要が高まっており、ブラシ付モーターとブラシレスモーターの双方をラインナップしている当社の強みを生かし、ユニット対応を含めてお客様の要望に応じたソリューションを提供してまいります。ライフ・インダストリー分野では、移動体用ブラシレスモーターにおいて、AGV(自動搬送車)、小型モビリティ及び階段昇降機等の様々な用途にて受注を獲得しており、引き続き新たなお客様・用途を開拓し、拡販に取り組んでまいります。
マシーナリー:今後市場の拡大が見込まれるロボット市場では、人手不足の解消に貢献するような協調ロボット用途での拡販を目指し、中空構造のブラシレスモーターなどラインナップを拡充しており、今後も新規採用に向けた拡販を進めてまいります。また産業設備に関しては、工業製品や食品等の生産過程におけるCO2排出量の削減が急務となっており、エア式や油圧式から、よりエネルギー変換効率の高い電動式へ切り替える動きが広まっており、ビジネス拡大に向けたソリューション提案を進めてまいります。
メディカル:健康・医療機器用途においては、高付加価値の歯ブラシ用モーターをはじめ、人々の健康に寄与する製品に注力しています。2021年7月にM&Aにより統合した人工呼吸器及び歯科治療機器用モーターなどを手掛けるマブチモーターエレクトロマグの製品ラインナップ及び顧客基盤を足掛かりに医療機器用途の取り組みを強化しております。また、2022年12月には、主に健康・医療機器用の小型ポンプに強みを有する応研精工株式会社(現・マブチモーターオーケン株式会社)の子会社化を決定いたしました。同社とのシナジー創出を早期に実現し、医療機器用をはじめとする「3つのM領域」における、ユニット対応力とソリューション提案力を強化し、事業拡大に取り組んでまいります。
② 自動車電装機器及びライフ・インダストリー機器用モーターの拡販
パワーウインドウ用モーターにつきましては、搭載車種の拡大に向けた取り組みを一層強化し、中長期的には最新技術を投入した新世代製品を開発し、販売活動に一層注力することで、更なるシェア拡大を目指してまいります。北米自動車メーカー3社のうち2社において既に当社製品を採用いただいており、認証を取得済みの3社目でのビジネス獲得に向けた取り組みを推進します。また、日系自動車メーカーについては、既に4社に当社製品を採用いただいており、5社目の日系自動車メーカーにおける受注拡大を目指すとともに、既に採用いただいている自動車メーカーにおいても、新型車への搭載によるシェアアップを実現すべく販売活動を展開してまいります。欧州では欧州自動車メーカーにおける搭載車種の拡大に向けた取り組みを一層強化してまいります。
パワーシート用においては、日系大手及び欧州大手のお客様より新たに受注を獲得しました。リクライナー、ハイト及びチルトアジャスターなどの様々な機構に使用可能な新製品を投入することで、既存のお客様におけるシェアアップと新たなお客様の開拓に取り組んでまいります。パーキングブレーキ及びドアクローザー用等のモーターについては、標準化戦略に基づき多用途への展開が可能な標準モーターの開発及び販売活動に取り組んでまいります。
ミラー用をはじめとする当社が高シェアを有する既存製品分野においては、新たな差別化技術を搭載した製品の投入により更なる拡大に取り組んでまいります。
ライフ・インダストリー機器用においては、家電製品や健康・医療等の個人の生活に関する用途と、業務や産業に関する用途に向け、高付加価値の製品を提供してまいります。マブチモーターエレクトロマグは、医療機器用のブラシレス及びコアレスモーターに関する高い技術力を有しておりますが、同社の高回転ブラシレスモーターが工具用で受注を獲得するなど、他用途への展開が進んでおります。今後も、開発・生産・販売のあらゆる面でのシナジー創出に取り組み、ライフ・インダストリー機器用途全体の成長へつなげてまいります。
③ マブチグローバル経営によるグローバルリスクマネジメント
当社は、各海外拠点の自主・自立性を向上させ地産地消を推進する「世界5極事業体制」に、拠点間の人材の繋がり及び多様な価値観を活用する「ダイバーシティ」を加えた、「マブチグローバル経営」の推進に取り組んでおります。本社・各拠点間の人材交流を促すための基盤となる人事制度の整備及び各種情報共有や拠点をまたぐ会議体の設定等を通じてグループレベルで相互理解と協力を促進し、グループ各拠点の横の繋がりを強化することに加えて、各拠点内における縦の繋がりを強化するための方針展開施策、教育及び階層を超えたコミュニケーション施策等により会社方針や価値観の理解・共有を図っております。各拠点において強固な開発・生産・販売体制を構築することにより、変化の大きい市場環境においても高品質な製品をリーズナブルな価格で安定的に供給できるよう、グローバルレベルでのリスクマネジメントを推進してまいります。
④ サステナビリティへの取り組み
当社では、SDGs(持続可能な開発目標)を、人を大切にしながら経済的にも成長できる目標と捉えております。お客様とのパートナーシップを通じた、安全運転及び交通事故防止機能を搭載した自動車の普及への取り組みをはじめ、当社の強みを生かしたサステナビリティ目標を設定し、事業活動を通じた地球環境や社会課題の解決に向けて、積極的な取り組みを継続しています。気候変動への取り組みとしまして、2030年までにCO2排出量を2018年比で30%削減する目標を設定し、また、2050年までにカーボンニュートラルに向けた活動を進めていくこととしております。目標の実現に向け、再生可能エネルギーの更なる活用や環境へ配慮した製品創出の取り組み等の具体的な施策を加速いたします。社会面での取り組みとしては、お取引先様を含むサプライチェーン全体でのCSR活動、人権への取り組み、また社員の働きがいの向上を目指した活動を推進してまいります。今後も、国際社会が直面している課題の解決にモーター事業を通じて貢献することにより、経営理念「国際社会への貢献とその継続的拡大」の実現を目指し、グループの総力を挙げて取り組んでまいります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、人々の豊かな生活を支える小型モーターのリーディングカンパニーであり続けるために、新たな成長段階に向けた創造活動を続けております。
経営理念:「国際社会への貢献とその継続的拡大」は、当社の遺伝子であり、創業当時から未来永劫受け継がれて行く当社経営の根幹をなす考え方であります。この「経営理念」の実現に至る道筋を「マブチの経営ビジョン」としてまとめ、グループ全体で共有しております。
経営ビジョンは、「経営理念」に基づく貢献をどのように捉え、いかに具現化するかを「経営基軸」で明確にするとともに、企業活動を遂行する際の行動指針を「経営指針」として明示しております。
経営基軸
経営上の意思決定を行ううえでの「規範」となる考え方で、次のとおりであります。
① より良い製品をより安く供給することにより、豊かな社会と人々の快適な生活の実現に寄与する
② 広く諸外国において雇用機会の提供と技術移転を行い、それらの国の経済発展と国際的な経済格差の平準化に貢献する
③ 人を最も重要な経営資源と位置付け、仕事を通じて人を活かし、社会に役立つ人を育てる
④ 地球環境と人々の健康を犠牲にすることのない企業活動を行う
経営指針
経営指針は、「小型モーターの専門メーカーとしてその社会的ニーズを的確に把握し、それに即した製品をより早く、より安く、安定的に供給する」ための当社の企業活動を方向付けるとともに、企業としてどのような行動をとるべきかを示すものであります。
また、海外拠点経営指針は、当社と進出国との共存共栄をベースとした、海外拠点経営の基本的な考え方を明示したものであります。
経営指針
① 汎用性を重視した製品を開発し、その最適生産条件を整備する
② 価値分析に徹した製品の開発改良と部品・材料共通化を徹底する
③ 高度加工技術とムダの極小化によるコストダウンを追求する
④ 新市場を開拓し、適正占有率を確保する
⑤ 適材適所による人材の活用と業務を通じた人材育成を行う
⑥ 環境負荷の極小化と安全の追求を基本とした企業活動を推進する
⑦ 長期安定的視点に立つ経営施策を推進する
海外拠点経営指針
① 長期的な視点に立ち、進出国との共存共栄を図る
② 各拠点の強みを活かした国際分業体制を確立し、国際競争力を維持・拡大する
③ 社会への貢献を重視するマブチの企業文化の浸透と知識・技術の移転を推進する
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2021年度から2023年度の3ヶ年を計画年度とする中期経営計画において、以下の経営数値目標を掲げております。
| 指標 | 2021-2023年度 目標 | 2022年度 実績(前期比) |
| 売上高(年平均成長率) | 8%~10% | 16.4% |
| 売上高営業利益率 | 15%以上 | 6.9% |
| ROIC(注) | 12%以上 | 4.1% |
(注)ROIC=(営業利益×(1-実効税率))÷(売掛金+棚卸資産+固定資産(投資有価証券を除く)-買掛金)
(3)会社の経営環境及び対処すべき課題
次期の見通しにつきましては、世界経済は、新型コロナウイルスの感染再拡大、資源価格の高騰、半導体等の供給不足、ウクライナ情勢の長期化、及び各国におけるインフレの加速とその抑制のための利上げの影響による経済活動の停滞が見込まれ、景気の減速が懸念されます。米国経済は、物価上昇とその抑制のための積極的な利上げの影響により、成長の鈍化が見込まれます。欧州経済は、ウクライナ情勢等に起因するインフレが企業収益及び個人消費を下押し、成長の鈍化が見込まれます。我が国経済は、外需の低迷に伴う企業業績の悪化に加えて、資源価格の高騰等による家計負担の増加が個人消費の制約となり、回復ペースは緩やかなものに留まる見込みです。新興国経済は、中国経済がゼロコロナ政策の緩和に伴い経済活動の停滞からの回復が見込まれるものの、世界的なインフレ影響等により新興国全体としての成長ペースは鈍化する見通しです。
当社グループの関連市場におきましては、自動車電装機器市場は、各国におけるインフレの加速とその抑制のための利上げの影響による需要の減退、半導体の供給不足等による生産調整、及びサプライチェーン混乱の影響等により回復の力強さを欠くものと見込まれます。ライフ・インダストリー機器市場は、健康・医療機器用の安定的な需要の持続等を背景に全体として堅調な需要を見込むものの、個人消費の減速により家電・工具・住設用及び事務機器用の需要は横ばいとなることが見込まれます。
このような経営環境下、当社グループは、次に述べます課題に取り組んでまいります。
① 事業ポートフォリオの進化を目指す「3つのM領域」での取り組み
当社はこれまで、小型直流モーター専業メーカーとして、お客様が求める真の価値を実現する高品質なモーターを「標準化戦略」によってリーズナブルな価格でご提供し、自動車電装分野からライフ・インダストリー分野まで、人々の暮らしの利便性、快適性及び安全性の向上に幅広く貢献してまいりました。変化が大きい事業環境下においても引き続き安定した経営による社会への貢献を実現するため、現在は、自動車電装機器用モーターの販売比率が7割以上となっている事業ポートフォリオの組み替えを目指しています。特に「モビリティ」「マシーナリー」「メディカル」を「3つのM領域」と定義し、特に注力する事業分野としてその取り組みを加速させてまいります。
モビリティ:自動車電装分野では、EV化の進展に伴い、限られたバッテリーで航続距離を延ばすための電力消費量の削減が求められており、小型・軽量・高効率という当社モーターの付加価値を更に高め、開発・生産・販売を推進します。またバッテリーの熱管理を行うためのバッテリー冷却用のバルブ用途の需要が高まっており、ブラシ付モーターとブラシレスモーターの双方をラインナップしている当社の強みを生かし、ユニット対応を含めてお客様の要望に応じたソリューションを提供してまいります。ライフ・インダストリー分野では、移動体用ブラシレスモーターにおいて、AGV(自動搬送車)、小型モビリティ及び階段昇降機等の様々な用途にて受注を獲得しており、引き続き新たなお客様・用途を開拓し、拡販に取り組んでまいります。
マシーナリー:今後市場の拡大が見込まれるロボット市場では、人手不足の解消に貢献するような協調ロボット用途での拡販を目指し、中空構造のブラシレスモーターなどラインナップを拡充しており、今後も新規採用に向けた拡販を進めてまいります。また産業設備に関しては、工業製品や食品等の生産過程におけるCO2排出量の削減が急務となっており、エア式や油圧式から、よりエネルギー変換効率の高い電動式へ切り替える動きが広まっており、ビジネス拡大に向けたソリューション提案を進めてまいります。
メディカル:健康・医療機器用途においては、高付加価値の歯ブラシ用モーターをはじめ、人々の健康に寄与する製品に注力しています。2021年7月にM&Aにより統合した人工呼吸器及び歯科治療機器用モーターなどを手掛けるマブチモーターエレクトロマグの製品ラインナップ及び顧客基盤を足掛かりに医療機器用途の取り組みを強化しております。また、2022年12月には、主に健康・医療機器用の小型ポンプに強みを有する応研精工株式会社(現・マブチモーターオーケン株式会社)の子会社化を決定いたしました。同社とのシナジー創出を早期に実現し、医療機器用をはじめとする「3つのM領域」における、ユニット対応力とソリューション提案力を強化し、事業拡大に取り組んでまいります。
② 自動車電装機器及びライフ・インダストリー機器用モーターの拡販
パワーウインドウ用モーターにつきましては、搭載車種の拡大に向けた取り組みを一層強化し、中長期的には最新技術を投入した新世代製品を開発し、販売活動に一層注力することで、更なるシェア拡大を目指してまいります。北米自動車メーカー3社のうち2社において既に当社製品を採用いただいており、認証を取得済みの3社目でのビジネス獲得に向けた取り組みを推進します。また、日系自動車メーカーについては、既に4社に当社製品を採用いただいており、5社目の日系自動車メーカーにおける受注拡大を目指すとともに、既に採用いただいている自動車メーカーにおいても、新型車への搭載によるシェアアップを実現すべく販売活動を展開してまいります。欧州では欧州自動車メーカーにおける搭載車種の拡大に向けた取り組みを一層強化してまいります。
パワーシート用においては、日系大手及び欧州大手のお客様より新たに受注を獲得しました。リクライナー、ハイト及びチルトアジャスターなどの様々な機構に使用可能な新製品を投入することで、既存のお客様におけるシェアアップと新たなお客様の開拓に取り組んでまいります。パーキングブレーキ及びドアクローザー用等のモーターについては、標準化戦略に基づき多用途への展開が可能な標準モーターの開発及び販売活動に取り組んでまいります。
ミラー用をはじめとする当社が高シェアを有する既存製品分野においては、新たな差別化技術を搭載した製品の投入により更なる拡大に取り組んでまいります。
ライフ・インダストリー機器用においては、家電製品や健康・医療等の個人の生活に関する用途と、業務や産業に関する用途に向け、高付加価値の製品を提供してまいります。マブチモーターエレクトロマグは、医療機器用のブラシレス及びコアレスモーターに関する高い技術力を有しておりますが、同社の高回転ブラシレスモーターが工具用で受注を獲得するなど、他用途への展開が進んでおります。今後も、開発・生産・販売のあらゆる面でのシナジー創出に取り組み、ライフ・インダストリー機器用途全体の成長へつなげてまいります。
③ マブチグローバル経営によるグローバルリスクマネジメント
当社は、各海外拠点の自主・自立性を向上させ地産地消を推進する「世界5極事業体制」に、拠点間の人材の繋がり及び多様な価値観を活用する「ダイバーシティ」を加えた、「マブチグローバル経営」の推進に取り組んでおります。本社・各拠点間の人材交流を促すための基盤となる人事制度の整備及び各種情報共有や拠点をまたぐ会議体の設定等を通じてグループレベルで相互理解と協力を促進し、グループ各拠点の横の繋がりを強化することに加えて、各拠点内における縦の繋がりを強化するための方針展開施策、教育及び階層を超えたコミュニケーション施策等により会社方針や価値観の理解・共有を図っております。各拠点において強固な開発・生産・販売体制を構築することにより、変化の大きい市場環境においても高品質な製品をリーズナブルな価格で安定的に供給できるよう、グローバルレベルでのリスクマネジメントを推進してまいります。
④ サステナビリティへの取り組み
当社では、SDGs(持続可能な開発目標)を、人を大切にしながら経済的にも成長できる目標と捉えております。お客様とのパートナーシップを通じた、安全運転及び交通事故防止機能を搭載した自動車の普及への取り組みをはじめ、当社の強みを生かしたサステナビリティ目標を設定し、事業活動を通じた地球環境や社会課題の解決に向けて、積極的な取り組みを継続しています。気候変動への取り組みとしまして、2030年までにCO2排出量を2018年比で30%削減する目標を設定し、また、2050年までにカーボンニュートラルに向けた活動を進めていくこととしております。目標の実現に向け、再生可能エネルギーの更なる活用や環境へ配慮した製品創出の取り組み等の具体的な施策を加速いたします。社会面での取り組みとしては、お取引先様を含むサプライチェーン全体でのCSR活動、人権への取り組み、また社員の働きがいの向上を目指した活動を推進してまいります。今後も、国際社会が直面している課題の解決にモーター事業を通じて貢献することにより、経営理念「国際社会への貢献とその継続的拡大」の実現を目指し、グループの総力を挙げて取り組んでまいります。