有価証券報告書-第69期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/26 15:05
【資料】
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【項目】
143項目

対処すべき課題

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「人の尊重」、「企業価値の最大化」、「企業品質の向上」、「技術立社への挑戦」及び「社会的役割の達成」という経営理念のもと、人・企業・社会・地球とのより良い結びつきを柔軟な技術力と発想力をもって意欲的に創造する「もっとしなやかにBetter Connection」をコーポレートスローガンに、お客様への価値創出に貢献し、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
2024年度の見通しにつきましては、世界的にインフレの長期化や各国での金融引き締めの継続に加え、ウクライナ情勢や中東情勢を中心とした地政学的リスクの増大等により不透明な状況にあり、今後も予断を許さない状況が続くと予想されます。
当社グループを取り巻く市場環境につきましては、主力の半導体市場では品種によって回復度合いに差はあるものの、市場全体では中長期的に市場拡大が進むと見込んでおります。
このような状況の下、2023年度を初年度とする第四次山一電機グループ中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)は、「お客様が満足いただける製品・サービスを提供できる会社」に成長することを引き続き目指すこととし、この経営目標の達成にあたり「お客様と共にグローバルに連携し、未来につながる製品の創造」という観点から取り組んでおります。
(3)経営戦略
「成長戦略」と「構造改革」を引き続き深耕し、お客様のニーズに応えられる企業に成長するとともに、より一層の財務体質の強化と将来の成長に向けた経営基盤の強化を図り、経営目標として「未来に向けて夢のある会社になる」ことを目指してまいります。
基本戦略は、以下のとおりであります。
① 成長戦略
「主力ビジネスの深耕・拡大と新分野への挑戦」をキーに、主力事業のコアビジネスと重点市場を集中的に伸ばすことでお客様の多様なニーズへの対応を行うこと、グローバルニッチトップとなる製品の創出とシリーズ化を進めることと、事業を通じた社会課題解決への貢献を行うことで成長戦略を具現化してまいります。
② 構造改革
当社グループは、変わり続ける時代に常に適応できる企業体を目指し、サプライチェーンマネージメントのさらなる再構築によりグループの効率化を図り、さらなる品質及び納期対応力の向上を図るために、グローバルのモノづくりの高度化と効率化及び国内生産の強化を進めることで、お客様に満足いただける製品・サービスを安定的に提供するための販売・開発・生産体制の構築とそれを支える精密加工技術の強化を行ってまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、投資費用、ROE(自己資本当期純利益率)、配当性向及び総還元性向であります。
第四次中期経営計画では、2026年3月期に売上高500億円、営業利益100億円を超えることを目指すとともに、事業の競争力強化と持続的な成長の実現、生産性向上と安定的な供給体制の構築、人と組織と社会の調和に取り組んでまいります。
中期経営計画(2023年4月~2026年3月)及び、その1年目である2024年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりであります。
① 業績目標
3ヵ年累計の連結売上高を1,390億円以上、連結営業利益を250億円以上とする目標を設定し、持続的成長とより一層の収益力の向上に取り組んでまいります。
(単位:億円)
項目2024年3月期(実績)2025年3月期(見込)2026年3月期(計画)累計達成率
(見込)(%)
連結売上高3644605001,32495.2
連結営業利益297510020481.7

② 投資計画
投資計画の3ヵ年累計額は140億円とし、新中期経営計画の目標達成のため資金を投下いたします。
(単位:億円)
項目2024年3月期(実績)2025年3月期
(見込)
2026年3月期
(計画)
累計達成率
(見込)(%)
有形固定資産及び無形固定資産増加額553946141100.7

③ その他
・ROEにつきましては、10%以上を目指してまいります。
・配当につきましては、連結配当性向30%を引き続き目指してまいります。
・自己株式取得を機動的に実施し、総還元性向40%以上を目指してまいります。