有価証券報告書-第55期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/23 14:52
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当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響の詳細については、「2 事業等のリスク」をご参照ください。
(1)経営成績
当連結会計年度における世界経済は、第1四半期においては新型コロナウイルスの世界的流行の影響により停滞しておりましたが、第2四半期以降は一部地域での感染再拡大による先行きの不透明さは残しつつも予想を上回る回復局面へと向かいました。
欧米、日本地域の景気は概ね4月を底にして回復し、自動車業界においても生産活動の再開により生産・販売台数に持ち直しの動きが見られましたが、第4四半期には欧米での新型コロナウイルスの感染再拡大や、世界的な半導体不足の影響により減速しました。一方、中国では、新型コロナウイルス流行の早期ピークアウトにより景気の回復が早く、環境対応車への補助金の継続なども奏功し、自動車販売台数は前期を上回りました。
このような事業環境の下、当社グループの売上高は当連結会計年度において前期比で減少したものの、第1四半期を底として回復し、第3四半期連結会計期間(2020年10月~12月)では過去全ての四半期連結会計期間(3カ月間)において、同一為替レートを適用した場合に当社史上最高となり、新型コロナウイルスの第一波感染拡大による生産・消費の停滞局面から回復局面へと向かいました。主力である車載市場の売上高は、新型コロナウイルス感染拡大により、米国や欧州を中心とした主要地域において第1四半期に販売先の生産活動停止や販売低迷の影響を受け、前期比で減少しました。インフォテインメント分野では、コックピット化やコネクティッド対応等の将来の変化を見据えた新たな製品の開発を進めておりますが、自動車販売台数の大幅な減少及び自動車1台あたりのコネクタの搭載数量の減少の影響もあり、売上高が減少しました。セーフティ分野では、安全系のADAS(先進運転支援システム)向けに注力しておりますが、第1四半期での欧米地域での生産停止の影響を受け、前期比で売上高が減少しました。パワートレイン分野では、自動車の販売台数が前年比で減少しているものの、世界的に環境政策が広がり、特に中国での補助金の継続や欧州での補助金増額等により環境対応車の需要が増加しました。その結果、環境対応車で新たに搭載される機器に対応したバッテリー関連や外部給電用インバーター向けが好調となり、売上高が前期比で約70%増加しました。
コンシューマー市場においては、コロナ禍での巣ごもり需要によりゲーム機向けやテレビ向けで売上高が増加し、前期比で増収となりました。インダストリアル市場は、中国での景気回復によるFA関連機器の需要増加により、前期比で増収となりました。
以上の結果、売上高は、前期比7.8%減の365億2千万円となりました。
売上原価は、前期比4.9%減の253億1千7百万円となりました。売上原価の売上高に対する比率は前期比2.1ポイント上昇し、69.3%となりました。主な要因は、原価低減活動は一定の成果を挙げたものの、アジア圏での賃金上昇、金や銅などの素材価格の高騰、新製品や合理化のための設備投資に伴う減価償却費の増加等によるものであります。
販売費及び一般管理費は、前期比0.7%減の83億2百万円となりました。この結果、販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は前期比1.6ポイント上昇し、22.7%となりました。主な要因は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い輸送単価が上昇したことに加え、当社ベトナム生産子会社が所在地域の都市封鎖(ロックダウン)により2021年2月3日から2月28日まで稼動停止となった影響で緊急出荷を行ったことで増加したことによるものであります。
以上の結果、営業利益は、前期比37.3%減の29億円となりました。
営業外損益は、前期3千9百万円の収益(純額)から6千9百万円の収益(純額)へと、収益が3千万円増加いたしました。主な要因は、補助金収入が発生したことによります。
特別損益は、前期の3億2千8百万円の損失(純額)から1億8千1百万円の損失(純額)へと損失が1億4千7百万円減少いたしました。主な要因は、前期に減損損失1億5千6百万円を計上したことによります。
以上の結果、経常利益は29億7千万円、税金等調整前当期純利益は27億8千8百万円及び親会社株主に帰属する当期純利益は21億4千1百万円となりました。
セグメントの業績を示すと次のとおりであります。
[日本]
国内においては、車載市場で中国や欧州での環境対応車の需要増加によりパワートレイン分野の増加、コンシューマー市場でコロナ禍での巣ごもり需要によるテレビ機向けやゲーム機向けの増加、及びインダストリアル市場では中国でのFA関連器機器向けの増加があったものの、その他が減少した結果、売上高は前期比2.8%減の84億5千7百万円となりました。営業利益は46.4%減の19億9千6百万円となりました。
[アジア]
アジア地域においては、車載市場でセーフティ分野と中国や欧州の環境対応車の需要増加によりパワートレイン分野が増加し、中国ではコロナ禍での巣ごもり需要によるテレビ機向けやゲーム機向けでコンシューマー市場が好調だったものの、為替が円高傾向で推移したした結果、売上高は前期比0.2%減の163億9千3百万円となりました。営業利益は50.6%増の20億1百万円となりました。
[欧州]
ヨーロッパ地域においては、ドイツやフランスといった主要地域での環境対応車への補助金増額や環境規制強化の動きもあり車載市場のパワートレイン分野が大幅に増加したものの、その他が減少した結果、売上高は前期比15.1%減の66億6千7百万円となりました。また、営業利益は前期比41.8%減の1億3千9百万円となりました。
[北米]
北米地域においては、車載市場が減少したこととドルが円高傾向で推移した結果、売上高は前期比24.6%減の50億1百万円となりました。営業利益は26.8%減の2億3千2百万円となりました。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末(2020年3月末)に比べ33億3百万円増加し、639億4千1百万円となりました。流動資産は、現金及び預金4億4千万円の増加、受取手形及び売掛金10億7千3百万円の増加、商品及び製品4億8千9百万円の増加、原材料及び貯蔵品5億8千3百万円の増加等により28億1千4百万円増加し352億9百万円となりました。固定資産は、機械装置10億5千2百万円の増加、建設仮勘定9億1千8百万円の減少等により4億8千9百万円増加し287億3千2百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ9千2百万円増加し、92億1千万円となりました。流動負債は、支払手形及び買掛金4億2千9百万円の増加、未払金4億5千3百万円の減少等により2千8百万円増加し79億5千6百万円となりました。固定負債は、6千3百万円増加し12億5千4百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益による増加21億4千1百万円、剰余金の配当による減少11億8千3万円、為替調整勘定の増加20億8千6百万円等により前連結会計年度末に比べ、32億1千1百万円増加し547億3千1百万円となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動により62億3千4百万円増加し、投資活動により48億8千1百万円、財務活動により13億7千9百万円、それぞれ減少した結果、前連結会計年度末に比べ4億4千万円増加し、142億6千万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動では、税金等調整前当期純利益27億8千8百万円、減価償却費47億8千9百万円に伴う資金の増加から、たな卸資産の増加額6億7千9百万円、法人税等の支払額5億3千2百万円に伴う資金の減少を差し引き、資金の増加額は62億3千4百万円(前期は68億3千万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動では、有形固定資産及び無形固定資産の取得48億1千1百万円の支出により、資金の減少額は48億8千1百万円(前期は64億8千2百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動では、長期借入金の返済5千6百万円、配当金の支払11億8千4百万円等により、資金の減少額は13億7千9百万円(前期は16億6千4百万円の減少)となりました。
翌連結会計年度については、コネクタ生産設備等を中心に68億円の資本的支出を計画しており、その資金の調達源については、自己資金を想定しております。
(4) 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
区分生産高(百万円)前期比(%)
日本3,72191.6
アジア25,17399.0
欧州
北米
合計28,89498.0

(注) 1 金額は生産出荷高によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
区分受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
日本9,530107.12,079206.6
アジア18,361113.23,733211.5
欧州7,64998.62,482165.4
北米5,07875.0540116.6
合計40,619102.48,836186.5

(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
区分販売高(百万円)前期比(%)
日本8,45797.2
アジア16,39399.8
欧州6,66784.9
北米5,00175.4
合計36,52092.2

(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債及び収益、費用の報告金額に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。経営者は、これらの見積りや仮定について、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りや仮定と異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(6) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2021年5月に2024年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、売上高、営業利益、営業利益率、親会社株主に帰属する当期純利益、総資産、自己資本比率、設備投資額、研究開発費、EPS、ROEについて目標を設定しております。なお、本中期経営計画に関しては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略」にも記載しております。
中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)における指標
2021年3月期
(実績)
2022年3月期
(計画)
2023年3月期
(目標)
2024年3月期
(目標)
売上高365億円420億円470億円520億円
営業利益29億円67億円85億円104億円
営業利益率7.9%16.0%18.0%20.0%
親会社株主に帰属する当期純利益21億円48億円60億円75億円
総資産639億円670億円720億円780億円
自己資本比率85.0%86.0%87.0%87.5%
設備投資48億円68億円75億円80億円
研究開発費12億円14億円16億円18億円
EPS90.8円203.7円256.6円317.5円
ROE4.1%9.0%10.0%12.0%

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