有価証券報告書-第45期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外情勢の不確実性による影響が懸念されたものの、雇用・所得環境や企業収益の改善等を背景に、総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。
当社グループが携わるパチンコ業界におきましては、平成30年2月1日にパチンコホールにおける依存(のめり込み)問題への対応の一環として施行された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」(以下「新規則」という。)による、パチンコホールの業績への影響の不透明感から、設備投資に対して慎重な姿勢が継続する厳しい事業環境となりました。
警察庁生活安全局「平成29年における風俗環境の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」によると遊技機設置台数はパチンコ遊技機が83,601台減少、パチスロ遊技機は4,792台減少し、合計4,436,841台となりました。また、1店舗当たりの遊技機設置台数は6.8台増加し、418.7台となりました。
このような市場環境のもと、情報システム事業におきましては、新製品である情報公開端末「BiGMO PREMIUMⅡ」及び呼出ランプ「IL-X3」を平成29年12月に市場投入し、旗艦店舗を中心に旧製品からの入替提案に注力しました。
また、業界初のファン動向データ公開サービス「Fan-SIS」の提案の強化を図るとともに、MIRAIGATEサービスの普及に努めました。
制御システム事業におきましては、各遊技機メーカーの最新動向の収集に努め、機種開発スケジュールや販売計画の見直しを随時実施しました。また、射幸性を抑えた中での新たな遊技性の創出に取り組むとともに、新技術やコンテンツの獲得及び提案に注力しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、連結売上高340億93百万円(前期比16.3%減)、連結営業利益11億92百万円(同13.8%増)、連結経常利益13億90百万円(同1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7億85百万円(同56.2%増)となりました。
セグメント業績は次のとおりであります。
情報システム事業
当連結会計年度は、新製品である情報公開端末「BiGMO PREMIUMⅡ」及び「IL-X3」の製品効果によって需要を掘り起こし、同シリーズにおきましては前連結会計年度を上回る販売台数となりましたが、平成29年6月に市場投入した新製品「VEGASIAⅢ」を主とするCRユニット、及びホールコンピュータ・景品顧客システムの販売台数につきましては、新規出店や大規模改装が減少した影響を大きく受けたことにより、前連結会計年度を下回りました。
この結果、当事業の売上高は248億27百万円(前期比8.9%減)、セグメント利益24億35百万円(同19.1%減)となりました。
制御システム事業
当連結会計年度は、遊技機市場全体の新台販売台数が低調に推移するなか、各遊技機メーカーにおいて新規則を見据えた機種仕様の変更による開発スケジュールや販売時期の延期により、表示ユニット及び制御ユニットの販売台数は前連結会計年度を下回りました。パチスロ遊技機におきましては、平成29年7月に約5,500台(前期は約12,300台)を市場投入しました。
費用面では、当事業の販売戦略の見直しに伴う研究開発費の減少、及び平成27年4月に発生した取引先遊技機メーカーの破産手続きが平成29年7月で終結決定したことに伴う、貸倒引当金の戻し入れ等により、販売費及び一般管理費が前連結会計年度に比べ減少しました。
この結果、当事業の売上高は93億22百万円(前期比31.0%減)、セグメント利益4億33百万円(前期セグメント損失3億6百万円)となりました。
(注) セグメント業績の金額には、セグメント間取引が含まれております。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 情報システム事業においては製品の製造はOEM先で行っており、当社内で製造作業は行っておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 情報システム事業については見込み生産をしており、また工事は製品販売に伴う付帯工事のため受注扱いしておりません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
3 総販売実績に対する相手先別の販売実績の割合が10%未満のため、主要な販売先については記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金、売上債権、たな卸資産、繰延税金資産及び未収入金などが減少したことにより、前連結会計年度末に比べ29億87百万円減少の269億1百万円となりました。
当連結会計年度末の有形固定資産は、建設仮勘定の増加はありましたが減価償却費の計上により前連結会計年度末に比べ3億3百万円減少の97億24百万円となりました。
当連結会計年度末の無形固定資産は、ソフトウエアなどの増加により前連結会計年度末に比べ1億69百万円増加の32億92百万円となりました。
当連結会計年度末の投資その他の資産は、貸倒引当金の戻し入れがありましたが、破産債権や繰延税金資産の減少により前連結会計年度末に比べ1億42百万円減少の36億46百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ32億64百万円減少の435億64百万円となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、電子記録債務や未払金が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ33億5百万円減少の131億96百万円となりました。
当連結会計年度末の固定負債は、資産除去債務の増加はありましたが役員退職慰労引当金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ58百万円減少の11億15百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ33億64百万円減少の143億12百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金などが増加したことにより、前連結会計年度末に比べ99百万円増加の292億51百万円となりました。
以上により自己資本比率は67.1%(前連結会計年度末比4.8ポイント上昇)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億29百万円減少の138億32百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、29億21百万円(前年同期は93億39百万円の収入)となりました。その主な要因は、大きな支出として仕入債務の減少23億14百万円がありましたが、収入として税金等調整前当期純利益12億81百万円、減価償却費20億85百万円、売上債権の減少10億72百万円などがあったことによります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、24億11百万円(前年同期は16億96百万円の支出)となりました。その主な内訳は固定資産の取得による支出があったことによります。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、7億39百万円(前年同期は29億38百万円の支出)となりました。その主な内訳は、配当金の支払によります。
(4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、連結財務諸表の作成にあたって、たな卸資産の評価、投資有価証券及び会員権の評価、繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関する見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づいて行っております。
当社グループの行っている会計上の見積りのうち、たな卸資産においては将来の使用見込みを鑑み必要に応じて評価減や廃棄処分を実施しております。投資有価証券及び会員権においては時価が簿価の30%以上下落した場合や業績不振等により回収可能性がきわめて低いと判断された場合に減損処理を行っております。繰延税金資産においては回収可能性が将来の課税所得の見積りに対するものであるため、見積り額が減少した場合には繰延税金資産の減額及び税金費用の追加計上の可能性があります。また、解消が見込まれる一時差異の見積りにおいては、厳密に回収可能時期を検討した額を計上しております。減損損失においては、当社グループの保有する資産において、事業用資産については管理会計上の区分でグルーピングしており、投資不動産及び事業の用に供していない遊休資産においては個々の物件単位でグルーピングしております。このグルーピング資産ごとに時価又は将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った資産については、帳簿価額を回収可能価額まで直接減額しております。資産除去債務においては、当社グループの重要な事業拠点等の賃貸借契約に伴う原状回復義務について、過去の実績等から合理的に見積った額を計上しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高においては前年を下回る結果となりましたが、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年を上回る結果となりました。
当社グループが携わるパチンコ業界は、業界固有の法規制等が業績動向や経営戦略に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度に、パチンコ店における依存(のめり込み)問題への対応の一環として、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」(平成29年9月公布、平成30年2月1日施行。以下「新規則」という。)が施行されました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ、66億20百万円減少し、340億93百万円(前期比16.3%減)となりました。
情報システム事業では新規則の施行により、パチンコホールの市場への影響を見極めたいという姿勢や当面の設備投資に対する慎重姿勢が継続しており新規店舗や改装店舗数が大幅に減少しました。
制御システム事業では、遊技機メーカーにおいて新規則施行への対応として、開発計画の大幅な見直しが図られました。
これらの事業環境の変化は、当社グループの売上高が前連結会計年度を下回る大きな要因となりました。
(営業利益)
売上原価は、情報システム事業、制御システム事業とも、製品の販売が減少したことにより、前連結会計年度に比べ、45億5百万円減少し、222億55百万円(前期比16.8%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、販売戦略の見直しに伴う研究開発費の減少や平成27年4月に発生した取引先遊技機メーカーの破産手続きが平成29年7月で終結決定したことに伴う、貸倒引当金の戻し入れ等により、前連結会計年度に比べ22億60百万円減少し、106億44百万円なりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ1億44百万円増加し、11億92百万円(同13.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外損益においては、前連結会計年度に保険積立金の解約による収益として1億37百万円を計上しましたが、当連結会計年度は版権への協賛に対する受取分配金の増加や営業利益が前連結会計年度に比べ増益となったことから、当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度に比べ16百万円増加し、13億90百万円(前期比1.2%増)となりました。
当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べ、2億51百万円減少しました。これは、前連結会計年度は、特別損失として、子会社においてコンテンツの固定資産の減損損失2億27百万円を計上したことが主な要因です。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ2億82百万円増加し、7億85百万円(同56.2%増)となりました。
(情報システム事業)
当事業では、新規店舗や改装店舗の大幅な減少に伴い製品の販売は前年を下回りましたが、パチンコホールの運営支援、分析支援による経営のサポート等を行なうMIRAIGATEサービスにおいては、売上高43億12百万円(前期41億43百万円)と堅調に推移しており、継続的に収益が得られるストック型ビジネスである当サービスを収益の柱とし構築していくことが重要と認識しております。また、パチンコホールと当社を専用回線で繋いだネットワークインフラを活用することで、当社の営業スタイルや、サポート業務の効率化を促進してまいります。
(制御システム事業)
当事業では、規則改正による、遊技機メーカーの開発スケジュールの見直しに伴い、表示ユニット及び制御ユニットのの販売台数が減少しました。これらの影響を最小化にするためには、機種開発のスピードを速め、開発ラインを効率的に稼動させることが重要と認識しております。さらに、当事業においては、新技術を取り入れた企画とユニット提案による付加価値の高いハードウェアの獲得など、事業領域の拡大に注力してまいります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
[第2 事業の状況 2 事業等のリスク]に記載されておりますように、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」や一般財団法人保安通信協会による遊技機の型式試験の改正や許認可方針の変更等が行われた場合に、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 経営戦略の現状と見通し
パチンコ業界を支援する情報システム企業として、どこよりも優れた情報インフラを提供していくことが当社の使命と考え、全国のパチンコホールに対しては、「DK-SIS」による遊技機の有効活用や、ファン動向データサービス「Fan-SIS」の提案など、MIRAIGATEサービスの拡充を推進し、堅調に推移しております。
遊技機メーカーに対しては、新規則に対応した魅力のあるユニット及び遊技機の新たな企画提案に取り組んでおります。
また、パチンコファンに対しては、スマートフォン向けのパチンコ情報アプリ「パチロボ」の機能やコンテンツの強化を実施することで、さらなる普及拡大を目指します。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、独自の発想と技術力で市場創造型の製品を提案し、経営の効率化と高付加価値化を推し進め、収益力を高めることが、競争力を維持強化し、企業価値の増大に繋がるものと考え、「売上高営業利益率」を重要な経営指標としており、前連結会計年度に比べ0.9ポイント増加し、3.5%となりました。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性
(財政状態の分析)
当連結会計年度末の流動資産は、各システム事業において売上高の減少に伴う売上債権や、制御システム事業におけるパチスロ遊技機の販売によるたな卸資産及び全社共通資産において、消費税の還付金がないことに伴う未収入金などが減少したことにより、前連結会計年度末に比べ29億87百万円減少の269億1百万円となりました。
当連結会計年度末の固定資産は、情報システム事業における社内システム構築に伴う建設仮勘定及びソフトウエアなどの増加がありました。制御システム事業においては取引先の破産手続きが終了したことによる破産債権の減少及び貸倒引当金の戻し入れがありました。全社共通資産においては減価償却費の計上に伴う有形固定資産や繰延税金資産などの減少がありました。また有形固定資産においては使用用途の変更などにより、全社共通資産から各システム事業に配布されたことにより、情報システム事業の資産合計は前連結会計年度末に比べ7億19百万円増加の176億18百万円となり、制御システム事業の資産合計は3億50百万円増加の66億6百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ32億64百万円減少の435億64百万円となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度に比べ当連結会計年度の下半期における仕入の計上に伴う電子記録債務の減少や、情報システム事業における研究開発活動の見直しによるずれ込みにより研究開発費の計上が減少しました。また有形固定資産の取得に伴う未払金が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ33億5百万円減少の131億96百万円となりました。
当連結会計年度末の固定負債は、各事業に関連した事業所得の用途変更に伴う資産除去債務の増加はありましたが、役員退職慰労引当金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ58百万円減少の11億15百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ33億64百万円減少の143億12百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上額大きかったことにより利益剰余金が増加し、前連結会計年度末に比べ99百万円増加の292億51百万円となりました。
以上により当座比率は152.3%(前連結会計年度末比22.6ポイント上昇)、自己資本比率は67.1%(前連結会計年度末比4.8ポイント上昇)となりました。
(キャッシュ・フローの状況の分析)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億29百万円減少の138億32百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度と比べ64億17百万円減少の29億21百万円となりました。減少した主な要因として大きいのが、仕入債務の増減であり、これは当社における各年度の下期の営業戦略に連動した仕入計上額が大きく影響したためであります。また、在庫増減におきましても、特に制御システム事業における製品の販売時期が影響しております。
投資活動により使用した資金は、前連結会計年度に比べ7億14百万円増加の24億11百万円となりました。増加した主な要因は、当連結会計年度において保険積立金の解約による収入が減少したことや遊休資産の売却がなかったことによります。
財務活動により使用した資金は、前連結会計年度に比べ21億99百万円減少の7億39百万円となりました。減少した主な要因は、前連結会計年度おいてフリーキャッシュフローが獲得できたことにより、短期借入金22億円の返済をしましたが、当連結会計年度においてはなかったことによります。
(財務政策)
当社グループは運転資金及び設備資金において、営業収益による内部資金及び金融機関からの調達を基本方針としております。子会社の資金需要は当社において調達をいたします。当社は、取引先金融機関と当座借越の枠を設けていただいており、使用用途及び金利情勢等を鑑みて短期借入金及び長期借入金を決定いたします。
中期的な方向性としましては、当社グループは営業活動による収益力の向上により営業キャッシュフローを増加させ、健全な財政状態を維持した上で、適宜適切な設備投資を既存事業及び新規事業に積極的に投下することにより、事業の持続的成長に繋がると考えております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外情勢の不確実性による影響が懸念されたものの、雇用・所得環境や企業収益の改善等を背景に、総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。
当社グループが携わるパチンコ業界におきましては、平成30年2月1日にパチンコホールにおける依存(のめり込み)問題への対応の一環として施行された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」(以下「新規則」という。)による、パチンコホールの業績への影響の不透明感から、設備投資に対して慎重な姿勢が継続する厳しい事業環境となりました。
警察庁生活安全局「平成29年における風俗環境の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」によると遊技機設置台数はパチンコ遊技機が83,601台減少、パチスロ遊技機は4,792台減少し、合計4,436,841台となりました。また、1店舗当たりの遊技機設置台数は6.8台増加し、418.7台となりました。
このような市場環境のもと、情報システム事業におきましては、新製品である情報公開端末「BiGMO PREMIUMⅡ」及び呼出ランプ「IL-X3」を平成29年12月に市場投入し、旗艦店舗を中心に旧製品からの入替提案に注力しました。
また、業界初のファン動向データ公開サービス「Fan-SIS」の提案の強化を図るとともに、MIRAIGATEサービスの普及に努めました。
制御システム事業におきましては、各遊技機メーカーの最新動向の収集に努め、機種開発スケジュールや販売計画の見直しを随時実施しました。また、射幸性を抑えた中での新たな遊技性の創出に取り組むとともに、新技術やコンテンツの獲得及び提案に注力しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、連結売上高340億93百万円(前期比16.3%減)、連結営業利益11億92百万円(同13.8%増)、連結経常利益13億90百万円(同1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7億85百万円(同56.2%増)となりました。
セグメント業績は次のとおりであります。
情報システム事業
当連結会計年度は、新製品である情報公開端末「BiGMO PREMIUMⅡ」及び「IL-X3」の製品効果によって需要を掘り起こし、同シリーズにおきましては前連結会計年度を上回る販売台数となりましたが、平成29年6月に市場投入した新製品「VEGASIAⅢ」を主とするCRユニット、及びホールコンピュータ・景品顧客システムの販売台数につきましては、新規出店や大規模改装が減少した影響を大きく受けたことにより、前連結会計年度を下回りました。
この結果、当事業の売上高は248億27百万円(前期比8.9%減)、セグメント利益24億35百万円(同19.1%減)となりました。
制御システム事業
当連結会計年度は、遊技機市場全体の新台販売台数が低調に推移するなか、各遊技機メーカーにおいて新規則を見据えた機種仕様の変更による開発スケジュールや販売時期の延期により、表示ユニット及び制御ユニットの販売台数は前連結会計年度を下回りました。パチスロ遊技機におきましては、平成29年7月に約5,500台(前期は約12,300台)を市場投入しました。
費用面では、当事業の販売戦略の見直しに伴う研究開発費の減少、及び平成27年4月に発生した取引先遊技機メーカーの破産手続きが平成29年7月で終結決定したことに伴う、貸倒引当金の戻し入れ等により、販売費及び一般管理費が前連結会計年度に比べ減少しました。
この結果、当事業の売上高は93億22百万円(前期比31.0%減)、セグメント利益4億33百万円(前期セグメント損失3億6百万円)となりました。
(注) セグメント業績の金額には、セグメント間取引が含まれております。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 制御システム事業 | 4,151,609 | 65.9 |
(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 情報システム事業においては製品の製造はOEM先で行っており、当社内で製造作業は行っておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | |||
| 受注高 | 受注残高 | |||
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 制御システム事業 | 6,937,334 | 69.9 | 723,281 | 52.5 |
(注) 1 情報システム事業については見込み生産をしており、また工事は製品販売に伴う付帯工事のため受注扱いしておりません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 情報システム事業 | 24,826,964 | 91.1 |
| 制御システム事業 | 9,266,197 | 68.9 |
| 合計 | 34,093,161 | 83.7 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
3 総販売実績に対する相手先別の販売実績の割合が10%未満のため、主要な販売先については記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金、売上債権、たな卸資産、繰延税金資産及び未収入金などが減少したことにより、前連結会計年度末に比べ29億87百万円減少の269億1百万円となりました。
当連結会計年度末の有形固定資産は、建設仮勘定の増加はありましたが減価償却費の計上により前連結会計年度末に比べ3億3百万円減少の97億24百万円となりました。
当連結会計年度末の無形固定資産は、ソフトウエアなどの増加により前連結会計年度末に比べ1億69百万円増加の32億92百万円となりました。
当連結会計年度末の投資その他の資産は、貸倒引当金の戻し入れがありましたが、破産債権や繰延税金資産の減少により前連結会計年度末に比べ1億42百万円減少の36億46百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ32億64百万円減少の435億64百万円となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、電子記録債務や未払金が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ33億5百万円減少の131億96百万円となりました。
当連結会計年度末の固定負債は、資産除去債務の増加はありましたが役員退職慰労引当金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ58百万円減少の11億15百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ33億64百万円減少の143億12百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金などが増加したことにより、前連結会計年度末に比べ99百万円増加の292億51百万円となりました。
以上により自己資本比率は67.1%(前連結会計年度末比4.8ポイント上昇)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億29百万円減少の138億32百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、29億21百万円(前年同期は93億39百万円の収入)となりました。その主な要因は、大きな支出として仕入債務の減少23億14百万円がありましたが、収入として税金等調整前当期純利益12億81百万円、減価償却費20億85百万円、売上債権の減少10億72百万円などがあったことによります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、24億11百万円(前年同期は16億96百万円の支出)となりました。その主な内訳は固定資産の取得による支出があったことによります。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、7億39百万円(前年同期は29億38百万円の支出)となりました。その主な内訳は、配当金の支払によります。
(4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、連結財務諸表の作成にあたって、たな卸資産の評価、投資有価証券及び会員権の評価、繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関する見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づいて行っております。
当社グループの行っている会計上の見積りのうち、たな卸資産においては将来の使用見込みを鑑み必要に応じて評価減や廃棄処分を実施しております。投資有価証券及び会員権においては時価が簿価の30%以上下落した場合や業績不振等により回収可能性がきわめて低いと判断された場合に減損処理を行っております。繰延税金資産においては回収可能性が将来の課税所得の見積りに対するものであるため、見積り額が減少した場合には繰延税金資産の減額及び税金費用の追加計上の可能性があります。また、解消が見込まれる一時差異の見積りにおいては、厳密に回収可能時期を検討した額を計上しております。減損損失においては、当社グループの保有する資産において、事業用資産については管理会計上の区分でグルーピングしており、投資不動産及び事業の用に供していない遊休資産においては個々の物件単位でグルーピングしております。このグルーピング資産ごとに時価又は将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った資産については、帳簿価額を回収可能価額まで直接減額しております。資産除去債務においては、当社グループの重要な事業拠点等の賃貸借契約に伴う原状回復義務について、過去の実績等から合理的に見積った額を計上しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高においては前年を下回る結果となりましたが、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年を上回る結果となりました。
当社グループが携わるパチンコ業界は、業界固有の法規制等が業績動向や経営戦略に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度に、パチンコ店における依存(のめり込み)問題への対応の一環として、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」(平成29年9月公布、平成30年2月1日施行。以下「新規則」という。)が施行されました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ、66億20百万円減少し、340億93百万円(前期比16.3%減)となりました。
情報システム事業では新規則の施行により、パチンコホールの市場への影響を見極めたいという姿勢や当面の設備投資に対する慎重姿勢が継続しており新規店舗や改装店舗数が大幅に減少しました。
制御システム事業では、遊技機メーカーにおいて新規則施行への対応として、開発計画の大幅な見直しが図られました。
これらの事業環境の変化は、当社グループの売上高が前連結会計年度を下回る大きな要因となりました。
(営業利益)
売上原価は、情報システム事業、制御システム事業とも、製品の販売が減少したことにより、前連結会計年度に比べ、45億5百万円減少し、222億55百万円(前期比16.8%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、販売戦略の見直しに伴う研究開発費の減少や平成27年4月に発生した取引先遊技機メーカーの破産手続きが平成29年7月で終結決定したことに伴う、貸倒引当金の戻し入れ等により、前連結会計年度に比べ22億60百万円減少し、106億44百万円なりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ1億44百万円増加し、11億92百万円(同13.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外損益においては、前連結会計年度に保険積立金の解約による収益として1億37百万円を計上しましたが、当連結会計年度は版権への協賛に対する受取分配金の増加や営業利益が前連結会計年度に比べ増益となったことから、当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度に比べ16百万円増加し、13億90百万円(前期比1.2%増)となりました。
当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べ、2億51百万円減少しました。これは、前連結会計年度は、特別損失として、子会社においてコンテンツの固定資産の減損損失2億27百万円を計上したことが主な要因です。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ2億82百万円増加し、7億85百万円(同56.2%増)となりました。
(情報システム事業)
当事業では、新規店舗や改装店舗の大幅な減少に伴い製品の販売は前年を下回りましたが、パチンコホールの運営支援、分析支援による経営のサポート等を行なうMIRAIGATEサービスにおいては、売上高43億12百万円(前期41億43百万円)と堅調に推移しており、継続的に収益が得られるストック型ビジネスである当サービスを収益の柱とし構築していくことが重要と認識しております。また、パチンコホールと当社を専用回線で繋いだネットワークインフラを活用することで、当社の営業スタイルや、サポート業務の効率化を促進してまいります。
(制御システム事業)
当事業では、規則改正による、遊技機メーカーの開発スケジュールの見直しに伴い、表示ユニット及び制御ユニットのの販売台数が減少しました。これらの影響を最小化にするためには、機種開発のスピードを速め、開発ラインを効率的に稼動させることが重要と認識しております。さらに、当事業においては、新技術を取り入れた企画とユニット提案による付加価値の高いハードウェアの獲得など、事業領域の拡大に注力してまいります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
[第2 事業の状況 2 事業等のリスク]に記載されておりますように、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」や一般財団法人保安通信協会による遊技機の型式試験の改正や許認可方針の変更等が行われた場合に、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 経営戦略の現状と見通し
パチンコ業界を支援する情報システム企業として、どこよりも優れた情報インフラを提供していくことが当社の使命と考え、全国のパチンコホールに対しては、「DK-SIS」による遊技機の有効活用や、ファン動向データサービス「Fan-SIS」の提案など、MIRAIGATEサービスの拡充を推進し、堅調に推移しております。
遊技機メーカーに対しては、新規則に対応した魅力のあるユニット及び遊技機の新たな企画提案に取り組んでおります。
また、パチンコファンに対しては、スマートフォン向けのパチンコ情報アプリ「パチロボ」の機能やコンテンツの強化を実施することで、さらなる普及拡大を目指します。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、独自の発想と技術力で市場創造型の製品を提案し、経営の効率化と高付加価値化を推し進め、収益力を高めることが、競争力を維持強化し、企業価値の増大に繋がるものと考え、「売上高営業利益率」を重要な経営指標としており、前連結会計年度に比べ0.9ポイント増加し、3.5%となりました。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性
(財政状態の分析)
当連結会計年度末の流動資産は、各システム事業において売上高の減少に伴う売上債権や、制御システム事業におけるパチスロ遊技機の販売によるたな卸資産及び全社共通資産において、消費税の還付金がないことに伴う未収入金などが減少したことにより、前連結会計年度末に比べ29億87百万円減少の269億1百万円となりました。
当連結会計年度末の固定資産は、情報システム事業における社内システム構築に伴う建設仮勘定及びソフトウエアなどの増加がありました。制御システム事業においては取引先の破産手続きが終了したことによる破産債権の減少及び貸倒引当金の戻し入れがありました。全社共通資産においては減価償却費の計上に伴う有形固定資産や繰延税金資産などの減少がありました。また有形固定資産においては使用用途の変更などにより、全社共通資産から各システム事業に配布されたことにより、情報システム事業の資産合計は前連結会計年度末に比べ7億19百万円増加の176億18百万円となり、制御システム事業の資産合計は3億50百万円増加の66億6百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ32億64百万円減少の435億64百万円となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度に比べ当連結会計年度の下半期における仕入の計上に伴う電子記録債務の減少や、情報システム事業における研究開発活動の見直しによるずれ込みにより研究開発費の計上が減少しました。また有形固定資産の取得に伴う未払金が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ33億5百万円減少の131億96百万円となりました。
当連結会計年度末の固定負債は、各事業に関連した事業所得の用途変更に伴う資産除去債務の増加はありましたが、役員退職慰労引当金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ58百万円減少の11億15百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ33億64百万円減少の143億12百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上額大きかったことにより利益剰余金が増加し、前連結会計年度末に比べ99百万円増加の292億51百万円となりました。
以上により当座比率は152.3%(前連結会計年度末比22.6ポイント上昇)、自己資本比率は67.1%(前連結会計年度末比4.8ポイント上昇)となりました。
(キャッシュ・フローの状況の分析)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億29百万円減少の138億32百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度と比べ64億17百万円減少の29億21百万円となりました。減少した主な要因として大きいのが、仕入債務の増減であり、これは当社における各年度の下期の営業戦略に連動した仕入計上額が大きく影響したためであります。また、在庫増減におきましても、特に制御システム事業における製品の販売時期が影響しております。
投資活動により使用した資金は、前連結会計年度に比べ7億14百万円増加の24億11百万円となりました。増加した主な要因は、当連結会計年度において保険積立金の解約による収入が減少したことや遊休資産の売却がなかったことによります。
財務活動により使用した資金は、前連結会計年度に比べ21億99百万円減少の7億39百万円となりました。減少した主な要因は、前連結会計年度おいてフリーキャッシュフローが獲得できたことにより、短期借入金22億円の返済をしましたが、当連結会計年度においてはなかったことによります。
(財務政策)
当社グループは運転資金及び設備資金において、営業収益による内部資金及び金融機関からの調達を基本方針としております。子会社の資金需要は当社において調達をいたします。当社は、取引先金融機関と当座借越の枠を設けていただいており、使用用途及び金利情勢等を鑑みて短期借入金及び長期借入金を決定いたします。
中期的な方向性としましては、当社グループは営業活動による収益力の向上により営業キャッシュフローを増加させ、健全な財政状態を維持した上で、適宜適切な設備投資を既存事業及び新規事業に積極的に投下することにより、事業の持続的成長に繋がると考えております。