半期報告書-第23期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2024/08/01 15:17
【資料】
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【項目】
50項目
7.企業結合
前中間連結会計期間および当中間連結会計期間に行った企業結合は以下のとおりであります。
なお、個別にも全体としても重要性が乏しい企業結合については記載を省略しております。
前中間連結会計期間(自 2023年1月1日 至 2023年6月30日)
(Celeno Communications Inc.)
条件付対価は、Celeno Communications Inc.(以下「Celeno社」)の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件(マイルストン)を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で45百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Celeno社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
前中間連結会計期間
(自 2023年1月1日
至 2023年6月30日)
期首残高1,265
期中決済額△40
公正価値の変動△1,235
為替換算差額10
期末残高

また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」または「その他の費用」に計上しております。前中間連結会計期間は公正価値の変動などにより、その他の収益が1,242百万円、金融費用が7百万円発生しております。
なお、Celeno社は、2023年9月29日付でCeleno Communications Inc.からRenesas Semiconductor Design US Inc.に商号変更しました。
(Steradian Semiconductors Private Limited)
前々連結会計年度末においては、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、前々連結会計年度末時点において入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。前中間連結会計期間において、確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。なお、前中間連結会計期間において取得対価の調整をしております。
取得日(2022年10月17日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
修正科目のれん修正金額
のれん(修正前)(注)7,609
無形資産△1,593
繰延税金負債264
取得対価の調整88
修正金額合計△1,241
のれん(修正後)(注)6,368

(注) Steradian Semiconductors Private Limited(以下「Steradian社」)の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
(Panthronics AG)
① 企業結合の概要
当社は、完全子会社を通じて2023年6月1日にオーストリアに本社を置く半導体会社であるPanthronics AG(以下「Panthronics社」)の株式すべての取得を完了し、Panthronics社を完全子会社化しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Panthronics AG
事業の内容 NFC(Near-Field Communication:近距離無線通信)等半導体の開発および販売
(b) 取得日
2023年6月1日(中央ヨーロッパ夏時間)
(c) 企業結合の主な理由
オーストリアに本社を置くPanthronics社は、高性能なNFCチップセットやソフトウェアを提供しております。NFCは、デジタル化する経済の中で欠かせない存在となっており、日常生活においても随所で活用されております。例えば、モバイル決済端末(mPoS)や非接触型決済に代表されるフィンテック、IoT、アセットトラッキング、そしてワイヤレス給電に用いられる事例が近年増加しております。優秀なNFCチップセットやソフトウェア開発部隊を擁するPanthronics社を買収することで、当社はNFC技術を内製化できるようになり、成長著しいNFCの市場機会や顧客ニーズを機敏に捉えられます。
また、当社の広範な製品ポートフォリオや、MCU(マイクロコントローラ) / MPU(マイクロプロセッサ)のセキュリティ機能とPanthronics社のNFC技術を組み合わせることで、当社の幅広いお客様に対し、迅速に市場投入できる、革新的なNFCシステムソリューションを数多く提供できるようになります。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
当社の完全子会社を通じた現金を対価とする株式取得
② 取得対価およびその内訳
(単位:百万円)
対価金額
現金9,801
条件付対価2,794
合計A12,595

当該企業結合に係る取得関連費用は194百万円であり、前中間連結会計期間において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(単位:百万円)
支配獲得日
(2023年6月1日)
流動資産
現金及び現金同等物63
営業債権及びその他の債権 (注)2662
棚卸資産152
その他44
流動資産合計921
非流動資産
有形固定資産35
無形資産20
その他の金融資産9
非流動資産合計64
資産合計985
流動負債
営業債務及びその他の債務360
社債及び借入金1,893
その他1,210
流動負債合計3,463

非流動負債
非流動負債合計
負債合計3,463
純資産B△2,478
のれん (注)3A-B15,073

(注)1 前中間連結会計期間末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していないため、前中間連結会計期間末時点で入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っております。そのため、前中間連結会計期間末時点においては、有形固定資産等の再評価や無形資産等の追加認識は行っておらず、取得対価と取得日に受け入れた資産および引き受けた負債の純額との差額を暫定的に全額のれんに計上しております。なお、無形資産については暫定的にPanthronics社の簿価で計上しております。
2 契約金額の総額は公正価値と同額であり、回収不能と見込まれるものはありません。
3 Panthronics社の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
(単位:百万円)
科目金額
現金による取得対価9,801
支配獲得時に被取得企業が保有していた現金及び現金同等物△63
子会社の取得による現金支払額(純額)9,738

なお、取得対価は、運転資本の変動などに応じた価格調整により変動する可能性があります。
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にPanthronics社の取得日が前中間連結会計期間の期首に実施された場合にそれが前中間連結会計期間の売上収益と当中間利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
前中間連結会計期間において、取得日から前中間連結会計期間末までのPanthronics社の売上収益および前中間損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。
⑦ 条件付対価
条件付対価は、Panthronics社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で61百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Panthronics社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
前中間連結会計期間
(自 2023年1月1日
至 2023年6月30日)
期首残高
企業結合による増加2,794
為替換算差額116
期末残高2,910

当中間連結会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)
(Steradian Semiconductors Private Limited)
条件付対価は、Steradian社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件(マイルストン)を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で11百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Steradian社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
前中間連結会計期間
(自 2023年1月1日
至 2023年6月30日)
当中間連結会計期間
(自 2024年1月1日
至 2024年6月30日)
期首残高1,078586
公正価値の変動△606
為替換算差額10020
期末残高1,178

また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」または「その他の費用」に計上しております。当中間連結会計期間は公正価値の変動などにより、「その他の収益」が606百万円発生しております。
なお、Steradian社は、2024年3月26日付でSteradian Semiconductors Private LimitedからRenesas Design India Private Limitedに商号変更しました。
(Panthronics AG)
条件付対価は、Panthronics社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で61百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Panthronics社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
前中間連結会計期間
(自 2023年1月1日
至 2023年6月30日)
当中間連結会計期間
(自 2024年1月1日
至 2024年6月30日)
期首残高2,711
企業結合による増加2,794
為替換算差額116265
期末残高2,9102,976

なお、Panthronics社は、2023年10月12日付でPanthronics AGからRenesas Design Austria GmbHに商号変更しました。
(Transphorm, Inc.)
① 企業結合の概要
当社は、完全子会社を通じて2024年6月20日に米国カリフォルニア州ゴレタに本社を置く半導体会社であるTransphorm社の株式すべての取得を完了し、Transphorm社を完全子会社化しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Transphorm, Inc.
事業の内容 GaN(窒化ガリウム)パワー半導体の開発および販売
(b) 取得日
2024年6月20日
(c) 企業結合の主な理由
本件買収により、当社はTransphorm社のGaN技術を獲得し、ワイドバンドギャップのポートフォリオを拡充します。GaNは、より高いスイッチング周波数、より低い電力損失、そしてより小さい形状を実現し、顧客のシステムコストを低減しながら、高効率化、小型化、軽量化できます。そのため、GaNの市場が年率50%以上成長するとの市場予測もあります。当社は、車載用規格に対応したTransphorm社のGaN技術を活かし、急速に拡大する市場機会に対して、EV向けX-in-1パワートレイン用途やコンピューティング、エネルギー、産業、民生向けのパワーソリューションの提供力を強化します。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
当社の完全子会社を通じた現金を対価とする株式取得
② 取得対価およびその内訳
(単位:百万円)
対価金額
現金53,533
リストリクテッド・ストック・ユニットによる取得対価386
合計A53,919

当該企業結合に係る取得関連費用は309百万円であり、当中間連結会計期間において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(単位:百万円)
支配獲得日
(2024年6月20日)
流動資産
現金及び現金同等物836
営業債権及びその他の債権 (注)2478
棚卸資産1,555
その他63
流動資産合計2,932
非流動資産
有形固定資産1,543
持分法で会計処理されている投資49
その他の金融資産25
その他56
非流動資産合計1,673
資産合計4,605
流動負債
営業債務及びその他の債務1,909
社債及び借入金332
その他の金融資産59
その他1,019
流動負債合計3,319

非流動負債
社債及び借入金2,423
その他288
非流動負債合計2,711
負債合計6,030
純資産B△1,425
のれん (注)3A-B55,344

(注)1 当中間連結会計期間末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っております。そのため、現時点においては、有形固定資産等の再評価や無形資産等の追加認識は行っておらず、取得対価と取得日に受け入れた資産および引き受けた負債の純額との差額を暫定的に全額のれんに計上しております。なお、無形資産については暫定的にTransphorm社の簿価で計上しております。
2 契約金額の総額は公正価値と同額であり、回収不能と見込まれるものはありません。
3 Transphorm社の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
(単位:百万円)
科目金額
現金による取得対価53,533
支配獲得時に被取得企業が保有していた現金及び現金同等物△836
子会社の取得による現金支払額(純額)52,697

⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にTransphorm社の取得日が当中間連結会計期間の期首に実施された場合にそれが当中間連結会計期間の売上収益と当中間利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
当中間連結会計期間において、取得日から当中間連結会計期間末までのTransphorm社の売上収益および当中間損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。