有価証券報告書-第63期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/22 10:05
【資料】
PDFをみる
【項目】
117項目

対処すべき課題

当社グループでは、これまでニッチ・トップ戦略のもと、国内市場において多くの製品分野でトップシェアを獲得し、安定した事業基盤を構築してまいりました。現在の当社グループの中長期的な経営戦略としては、この国内での事業基盤をベースに更なる成長を目指し、「新しい市場」と「新しい分野」への挑戦を進めております。
また当社グループでは、この方向性を具体化した中期3ヵ年計画「+1=2015(プラスワン2015)」を策定し、平成25年4月よりスタートさせております。現中期計画では、平成28年3月期の連結売上高200億円、連結経常利益12億円(経常利益率6%)、海外売上比率20%を目標として掲げるとともに、下記の5つの課題を重点項目としております。
ア. TMS(運行管理システム)事業をAFC(自動運賃収受システム)事業と並ぶ二つ目の柱とする
当社グループが開発を進めるTMS(運行管理システム)とは、① GPSによりバスの位置情報を把握する(ロケーシ
ョン)、②地上と車両を無線で繋ぎ、音や映像などの情報伝達を行う(コミュニケーション)、③車両の状態把握を
行う(フリートマネジメント)等の機能を統合し、様々なサービスを提供するとともに、それらのデータを活用し、バス事業者様の運行改善に貢献することが可能なシステムです。国内においては広く普及しており安定した需要が見込める他、途上国においては更なる需要の拡大が見込まれております。現在、スロベニアにある出資会社
LECIP ITS d.o.o.を中心に開発を進めるとともに、国内外の販売拠点にて拡販に努めております。
イ. 次世代機器・システムの商品企画と拡販
レシップグループでは、ニッチ・トップの基本方針のもと、事業活動において様々なトップシェア製品を市場に送
り出してまいりました。私たちはマーケットリーダーとして、新たな価値の創出による市場拡大の役割を果たすべく、次世代製品の開発と市場投入を進めてまいります。
ウ. 国内外でのLED商品の拡販
東日本大震災を契機に急速に拡大したLED関連ビジネスに絡み、当社グループでもバス、鉄道、自動車の各種LED灯
具や、産業機器事業におけるLED電源、直管型LEDの売上が大幅に伸張いたしました。今後も各市場における照明機器のLED化は進む見通しであるため、輸送機器事業におきましては、メニューアップによる拡販、産業機器事業においては市場の集中と選択による採算性向上をテーマに活動を進めてまいります。
エ. パートナーシップの強化と戦略商品の創造
国内及び米国やシンガポールを中心とする世界各地でのビジネス拡大にあたっては、国内における既存のリレーシ
ョンのみならず、海外における様々なビジネスパートナーとの連携が必要であります。とりわけ、調達及び生産につ
いては、グローバル競争に勝ち抜くため、世界各地に拠点を持つことを強みに、サプライチェーンの最適化を図り、戦略商品の創造に繋げてまいります。
オ. プロセス改善によるQCDの向上
ソフトウェアが中心となるTMS事業の確立、また生産・販売両面での海外展開を進めるにあたり、QCDすべての面に
おけるいっそうのレベルアップが必要であり、日々の改善活動やシステム的な業務改善により、事業体質の強化に努
めてまいります。