有価証券報告書-第116期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「社会に人に信頼されるものづくり企業であり続ける」ことを企業理念としております。
この企業理念のもと、船舶、海洋、機械、プラント、社会インフラ、その他IT・サービス関連など広範囲の事業分野において培った複合技術とグローバルな事業活動で積み重ねた経験を総合的に調和させた製品・サービスを提供する“ものづくり企業”として、社会や人々からの期待に応え信頼を高めることを経営の基本方針としております。
この基本方針に基づき「顧客満足の向上」、「従業員尊重」、「社会の発展への寄与」、「利益追求」を経営姿勢として掲げ、全てのステークホルダーに対し企業として存続する価値を評価されるよう努めております。そのために、経営環境の変化に迅速に対応できる意思決定体制と株主重視の公正な経営システムの構築・維持に取り組んでおります。
(2)経営戦略等
当社グループは、2016年2月に公表した長期ビジョン「MES Group 2025 Vision」を2016年度よりスタートさせました。この「MES Group 2025 Vision」では、「三井E&Sグループは、社会に価値をつくりだすエンジニアリングチームへ」をありたい姿とし、「環境・エネルギー」、「海上・物流輸送」、「社会・産業インフラ」の3事業領域において、グループ一体となり、グループ外のパートナーとも連携し、社会のニーズ、課題に対して、新たな価値を提供してまいります。
2017年度にスタートした17中計は、「MES Group 2025 Vision」の達成に向けたファーストステップであり、変革期と位置付けています。2018年4月には、純粋持株会社体制に移行し、船舶・艦艇事業、機械・システム事業、エンジニアリング事業を、それぞれ担う3つの事業会社に分割いたしました。これにより、注力事業へのリソースの重点配分を進めるとともに、戦略実行にあたっての柔軟性やスピードの向上を図ってまいります。加えて、グループ内外との連携を強化し、ビジネスモデルの次世代化を加速することで、「グループ総合力の発揮による利益率の向上と収益安定化」を目指してまいります。
(3)経営環境等
当社グループを取り巻く事業環境は、米国および中国間の貿易摩擦、英国のEU離脱協定の難航、為替・資源相場のボラティリティの増大といった世界経済の先行き不透明感がある中、新造船市場の低迷、中国・韓国の競合企業の攻勢による価格競争の激化等、既存のビジネスモデルからの変革が求められる環境となっております。一方、新興国を中心としたエネルギー需要の増加や環境・省エネ志向の高まり、さらには国内のインフラ更新需要の増大等、事業拡大の機会も大きくなっております。
このような外部環境の変化に対し当社グループは、「製品・サービスの付加価値向上」、「製造・EPCの構造改革」、「周辺サービスの拡大・強化」を戦略の柱とし、差別化やコスト競争力の強化、収益の安定化を図り、グループ総合力とバリュー連鎖の強みを活かし、需要機会に応えてまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「三井E&Sグループ事業再生計画」の実行により、2022年度において、有利子負債EBITDA倍率:5倍以下、売上高経常利益率:4%以上、および総資産回転率:0.8倍以上を経営数値目標として掲げ、その達成に全力を注いでまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、エンジニアリング事業の海外大型EPCプロジェクトの損失により、財務基盤を大きく毀損していることから、この回復が急務であると認識しております。また、造船事業やエンジニアリング事業など既存事業の収益も悪化しており、不採算事業からの撤退や新たな収益の柱となる成長事業の育成が必要と考えております。このような状況のもと、当社グループは、ステークホルダーの皆様の信頼回復に向け「三井E&Sグループ事業再生計画」を定め、財務基盤の回復及び収益体質の強化を目指し、総力を挙げて取り組んでまいります。具体的には以下のとおりです。
(財務体質及び収益体質の強化)
毀損した自己資本の回復に向け、資産の売却、固定費の圧縮を進めるほか、資本対策についても検討してまいります。また、不採算事業の整理・撤退により利益率の改善を進め、さらに事業構造の変革を推し進めることにより、財務体質および収益体質の強化を図ります。
(不採算事業の整理・撤退)
エンジニアリング事業は、事業会社と子会社に分散した化学プラント事業および環境リサイクル事業のリソースを集約し、技術力の融合・強化を図ります。また、火力発電土木事業は、既受注工事を完遂するべく、エンジニアリング事業会社社長直轄の体制とし、総力を結集します。なお、火力発電土木事業の新規受注は行わず、既受注工事完成後は、リソースは成長が見込める再生可能エネルギー事業や社会インフラ事業に再配置します。
造船事業は、千葉工場の事業ポートフォリオを変革します。千葉工場の商船新造事業は縮小し、エネルギーエンジニアリング及び大型鋼構造物の事業に注力する体制に変換します。
(事業構造の変革)
「MES Group 2025 Vision」の「環境・エネルギー」、「海上物流・輸送」、「社会・産業インフラ」の3事業領域から、機械事業、海洋事業及び発電事業を注力事業と位置付け、グループ内の連携を強化いたします。また、造船事業、社会インフラ事業は、グループ外企業との協業・連携により成長を目指します。具体的な施策は次のとおりです。
① 機械事業の製品ラインナップ拡充
品質・価格競争力・ネットワークを強みに、舶用・産業用機械を軸に製品ラインナップを拡充し、グルー
プ全体のLSS事業(製品ライフサイクル対応型事業及び顧客問題解決型事業)を強化いたします。
② 発電事業の再編
バイオマス発電事業をデンマーク子会社のBurmeister & Wain Scandinavian Contractor A/Sに集約いたし
ます。日本国内では、同社子会社のBWSC Japan Ltd.に集約し、将来的には東南アジアへ市場を拡げます。
③ 造船事業の再編
エネルギーエンジニアリング事業(海洋FPSO・ガスビジネス等)を推進するための新組織を設立しま
す。また、造船事業は、グループ外企業と協業を進め、競争力強化を図ります。
④ 社会インフラ事業の再編
風力発電事業を含む社会インフラ事業のリソースを集約し、新インフラ会社を設立します。また、競争力
強化・事業拡大のためグループ外企業との協業を検討いたします。
当社グループは、2019年度からの4年間を、事業基盤を再構築し、飛躍に向かい力を溜める期間と位置付け、これらの施策に総力を挙げて取り組み、逆風に強い経営体質を構築してまいります。
(1)経営方針
当社グループは、「社会に人に信頼されるものづくり企業であり続ける」ことを企業理念としております。
この企業理念のもと、船舶、海洋、機械、プラント、社会インフラ、その他IT・サービス関連など広範囲の事業分野において培った複合技術とグローバルな事業活動で積み重ねた経験を総合的に調和させた製品・サービスを提供する“ものづくり企業”として、社会や人々からの期待に応え信頼を高めることを経営の基本方針としております。
この基本方針に基づき「顧客満足の向上」、「従業員尊重」、「社会の発展への寄与」、「利益追求」を経営姿勢として掲げ、全てのステークホルダーに対し企業として存続する価値を評価されるよう努めております。そのために、経営環境の変化に迅速に対応できる意思決定体制と株主重視の公正な経営システムの構築・維持に取り組んでおります。
(2)経営戦略等
当社グループは、2016年2月に公表した長期ビジョン「MES Group 2025 Vision」を2016年度よりスタートさせました。この「MES Group 2025 Vision」では、「三井E&Sグループは、社会に価値をつくりだすエンジニアリングチームへ」をありたい姿とし、「環境・エネルギー」、「海上・物流輸送」、「社会・産業インフラ」の3事業領域において、グループ一体となり、グループ外のパートナーとも連携し、社会のニーズ、課題に対して、新たな価値を提供してまいります。
2017年度にスタートした17中計は、「MES Group 2025 Vision」の達成に向けたファーストステップであり、変革期と位置付けています。2018年4月には、純粋持株会社体制に移行し、船舶・艦艇事業、機械・システム事業、エンジニアリング事業を、それぞれ担う3つの事業会社に分割いたしました。これにより、注力事業へのリソースの重点配分を進めるとともに、戦略実行にあたっての柔軟性やスピードの向上を図ってまいります。加えて、グループ内外との連携を強化し、ビジネスモデルの次世代化を加速することで、「グループ総合力の発揮による利益率の向上と収益安定化」を目指してまいります。
(3)経営環境等
当社グループを取り巻く事業環境は、米国および中国間の貿易摩擦、英国のEU離脱協定の難航、為替・資源相場のボラティリティの増大といった世界経済の先行き不透明感がある中、新造船市場の低迷、中国・韓国の競合企業の攻勢による価格競争の激化等、既存のビジネスモデルからの変革が求められる環境となっております。一方、新興国を中心としたエネルギー需要の増加や環境・省エネ志向の高まり、さらには国内のインフラ更新需要の増大等、事業拡大の機会も大きくなっております。
このような外部環境の変化に対し当社グループは、「製品・サービスの付加価値向上」、「製造・EPCの構造改革」、「周辺サービスの拡大・強化」を戦略の柱とし、差別化やコスト競争力の強化、収益の安定化を図り、グループ総合力とバリュー連鎖の強みを活かし、需要機会に応えてまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「三井E&Sグループ事業再生計画」の実行により、2022年度において、有利子負債EBITDA倍率:5倍以下、売上高経常利益率:4%以上、および総資産回転率:0.8倍以上を経営数値目標として掲げ、その達成に全力を注いでまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、エンジニアリング事業の海外大型EPCプロジェクトの損失により、財務基盤を大きく毀損していることから、この回復が急務であると認識しております。また、造船事業やエンジニアリング事業など既存事業の収益も悪化しており、不採算事業からの撤退や新たな収益の柱となる成長事業の育成が必要と考えております。このような状況のもと、当社グループは、ステークホルダーの皆様の信頼回復に向け「三井E&Sグループ事業再生計画」を定め、財務基盤の回復及び収益体質の強化を目指し、総力を挙げて取り組んでまいります。具体的には以下のとおりです。
(財務体質及び収益体質の強化)
毀損した自己資本の回復に向け、資産の売却、固定費の圧縮を進めるほか、資本対策についても検討してまいります。また、不採算事業の整理・撤退により利益率の改善を進め、さらに事業構造の変革を推し進めることにより、財務体質および収益体質の強化を図ります。
(不採算事業の整理・撤退)
エンジニアリング事業は、事業会社と子会社に分散した化学プラント事業および環境リサイクル事業のリソースを集約し、技術力の融合・強化を図ります。また、火力発電土木事業は、既受注工事を完遂するべく、エンジニアリング事業会社社長直轄の体制とし、総力を結集します。なお、火力発電土木事業の新規受注は行わず、既受注工事完成後は、リソースは成長が見込める再生可能エネルギー事業や社会インフラ事業に再配置します。
造船事業は、千葉工場の事業ポートフォリオを変革します。千葉工場の商船新造事業は縮小し、エネルギーエンジニアリング及び大型鋼構造物の事業に注力する体制に変換します。
(事業構造の変革)
「MES Group 2025 Vision」の「環境・エネルギー」、「海上物流・輸送」、「社会・産業インフラ」の3事業領域から、機械事業、海洋事業及び発電事業を注力事業と位置付け、グループ内の連携を強化いたします。また、造船事業、社会インフラ事業は、グループ外企業との協業・連携により成長を目指します。具体的な施策は次のとおりです。
① 機械事業の製品ラインナップ拡充
品質・価格競争力・ネットワークを強みに、舶用・産業用機械を軸に製品ラインナップを拡充し、グルー
プ全体のLSS事業(製品ライフサイクル対応型事業及び顧客問題解決型事業)を強化いたします。
② 発電事業の再編
バイオマス発電事業をデンマーク子会社のBurmeister & Wain Scandinavian Contractor A/Sに集約いたし
ます。日本国内では、同社子会社のBWSC Japan Ltd.に集約し、将来的には東南アジアへ市場を拡げます。
③ 造船事業の再編
エネルギーエンジニアリング事業(海洋FPSO・ガスビジネス等)を推進するための新組織を設立しま
す。また、造船事業は、グループ外企業と協業を進め、競争力強化を図ります。
④ 社会インフラ事業の再編
風力発電事業を含む社会インフラ事業のリソースを集約し、新インフラ会社を設立します。また、競争力
強化・事業拡大のためグループ外企業との協業を検討いたします。
当社グループは、2019年度からの4年間を、事業基盤を再構築し、飛躍に向かい力を溜める期間と位置付け、これらの施策に総力を挙げて取り組み、逆風に強い経営体質を構築してまいります。