有価証券報告書-第119期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 9:44
【資料】
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【項目】
136項目

対処すべき課題

(1) 経営方針及び経営戦略等
当社グループは、人々の生活を豊かにすることをビジョンに掲げ、その実現のために、独自性に溢れ、革新的なクルマやサービスを創造し、その目に見える優れた価値を、アライアンスのもとに全てのステークホルダーに提供していくことを目指していく。
当社グループは、平成29年11月8日に、今後6年間どのような成長を果たし、その先の更なる成長へ向けてどのように準備を進めるのかを念頭に、新しい中期計画「Nissan M.O.V.E. to 2022」を発表した。当該中期計画は、当社グループが常に前進し、進化を果たしていくことを表し、以下のドライバーにより構成されている。
・Mobility(モビリティー)
・Operational Excellence(オペレーション・エクセレンス)
・Value to Customers(カスタマーバリュー)
・Electrification(電動化)
「Nissan M.O.V.E. to 2022」のミッションとしては、これまで「日産パワー88」で築いた強固な事業基盤をもとに、ルノー及び三菱自動車とのアライアンスの利点を活かし、以下を目指す。
① 健全な収益性と安定したフリー・キャッシュ・フローを確保しながら、持続可能な成長を実現する。
② 「技術の日産」のDNAを活かし、自動車産業における技術及びビジネスの進化をリードする。
当社と三菱自動車工業 (株) は、両社のシナジーを探求・促進・調整・奨励することを使命とする、折半出資の合弁会社「Nissan-Mitsubishi B.V.」(以下、「NMBV」)を平成29年6月にオランダに設立した。NMBVの設立時取締役会は、会長兼CEOのカルロス・ゴーン、西川 廣人、益子 修の3名で構成される。NMBVは、シナジー創出への貢献の対価としてフィーを受け取り、オペレーション費用や同社取締役・従業員の報酬の支払いに加え、シナジー創出に貢献する各社の従業員に対しインセンティブを負担する。
当社グループは、これから先10年から15年の間に本格的に訪れるであろう大きな技術革新、そしてそれに伴う市場やお客様の変化を見据え、「Nissan M.O.V.E. to 2022」に取り組むことによりそのミッションを果たしていく。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当連結会計年度における事業上及び財務上の対処すべき課題は、次のとおりである。
平成29年9月に行われた国土交通省による立入検査により、当社グループにおける国内の車両製造6工場での完成検査工程において発覚した不適切な取り扱いについて、当社グループは平成29年11月17日に実態調査及び再発防止策検討結果を、平成30年3月9日に再発防止策の実施状況を同省に報告した。
当社グループは今後、しっかりと安全確保を第一に、第三者による調査の実施、再発防止の検討を行い、策定した再発防止策の確実な実施を進め、お客様、関係者をはじめとするすべてのステークホルダーの皆様の信頼回復に全社一丸となって取り組んでいる。