有価証券報告書-第109期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/24 16:22
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要、及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況及び分析
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済活動の制限などにより各国で景気が後退しました。国・地域により回復状況が異なる中、感染の再拡大もあり先行き不透明な状況が続いています。日本経済は、海外経済の減速により輸出の伸びが鈍化し、外出自粛等により個人消費を中心に内需が下押しされましたが、製造業については第1四半期を底に緩やかな回復傾向にあります。
当連結会計年度の国内のトラック市場につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、大中型トラックの総需要は85.9千台と前期に比べ6.0千台(6.5%)の減少、小型トラックの総需要は86.0千台と前期に比べ17.3千台(16.8%)減少となりましたが、国内販売につきましては、着実な販売を積み上げた結果、大中型・小型トラックを合わせたシェアは過去最高であった2018年度に次ぎ、33.6%を達成いたしました。国内売上台数につきましては、前述の需要減少のもとトラック・バスの合計で59.6千台と前年同期に比べ6.9千台(10.4%)減少いたしました。
海外市場につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け販売台数が減少したことに加えて、在庫調整を推進したことにより、海外売上台数はトラック・バスの合計で73.6千台と前年同期に比べ34.1千台(31.7%)減少いたしました。
以上により、日野ブランド事業のトラック・バスの総売上台数は133.2千台と前期に比べ41.0千台(23.6%)減少いたしました。
また、トヨタ向け車両台数につきましては、SUV及び小型トラックともに台数が減少し、総売上台数は108.7千台と前期に比べ30.6千台(22.0%)減少いたしました。
このような経営状況の中、外部変化に影響を受けにくい企業体質の構築を目指し、当社グループは、経営戦略「Challenge2025(2025年に向けて)」を推進するため、抜本的な構造改革を進め取り組みを加速させています。具体的な施策につきましては、第2「事業の状況」 1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」 (2)会社の環境及び対処すべき課題 ①『Challenge2025』実現に向けた構造改革 に記載のとおりです。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
ⅰ)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ435億84百万円減少し、1兆2,314億95百万円となりました。これは、当連結会計年度末のたな卸資産が613億91百万円減少した一方で、投資有価証券が157億25百万円増加したこと等によります。
(負債合計)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ557億76百万円減少し、6,266億22百万円となりました。これは、有利子負債が325億85百万円、買掛債務が99億2百万円減少したこと等によります。
(純資産合計)
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ121億92百万円増加し、6,048億72百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失を74億89百万円計上し、剰余金の配当を68億89百万円行った一方で、その他有価証券評価差額金が142億57百万円増加、為替換算調整勘定が57億30百万円増加したこと等によります。
セグメントごとの財政状態は次のとおりであります。
(日本)
当連結会計年度末のたな卸資産が115億52百万円減少したこと等により、セグメント資産は9,545億34百万円と前連結会計年度末に比べ、107億83百万円減少しました。
(アジア)
当連結会計年度末の売掛債権が120億74百万円増加した一方、当連結会計年度末のたな卸資産が270億4百万円減少したこと等により、セグメント資産は2,545億19百万円と前連結会計年度末に比べ、188億67百万円減少しました。
(その他)
当連結会計年度末のたな卸資産が256億49百万円減少した一方で、当連結会計年度末のその他流動資産が増加したこと等により、セグメント資産は1,246億9百万円と前連結会計年度末に比べ、73億18百万円減少しました。
ⅱ)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の連結売上高は1兆4,984億42百万円と前期に比べ3,171億55百万円(17.5%)の減収となりました。
国内トラック市場につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う需要及び売上台数の減少により、売上高は4,744億76百万円と前期に比べ584億63百万円(11.0%)の減収となりました。
海外トラック・バスにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響に加えて、在庫調整を推進したことにより売上台数が減少し、売上高は2,994億77百万円と前期に比べ1,490億94百万円(33.2%)の減収となりました。
トヨタ向け車両につきましては、SUV及び小型トラックの台数が減少したこと等により、売上高は2,659億58百万円と前期に比べ626億80百万円(19.1%)の減収となりました。
その他の部門の売上高につきましては、補給部品の減少に加え、米国、タイにおけるトヨタブランド車向けユニット事業の売上高が減少したこと等により、4,585億29百万円と前期に比べ469億17百万円(9.3%)の減収となりました。
(営業利益)
主にトラック・バスの売上台数減少により、当連結会計年度の営業利益は、122億50百万円と前期に比べ426億9百万円(77.7%)の減益となりました。なお、売上原価の売上高に対する比率は85.8%(前期は85.0%)、販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は13.4%(前期は12.0%)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度は、営業利益は426億9百万円の減益となりましたが、為替差損益が前期に比べ56億22百万円好転したこと等により、経常利益は122億61百万円と前期に比べ373億35百万円(75.3%)の減益となりました。
(税金等調整前当期純損失)
当連結会計年度は、経常利益は373億35百万円の減益となりましたが、北米案件関連費用として特別損失145億56百万円を計上したこと等により、税金等調整前当期純損失は18億83百万円と前期と比べ528億56百万円の減益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、44億14百万円と前期に比べ118億19百万円の減少となりました。
また、非支配株主に帰属する当期純利益は、11億91百万円と前期に比べ20億80百万円減少しました。
以上により、親会社株主に帰属する当期純損失は74億89百万円と前期に比べ389億56百万円の減益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
日野ブランド事業の国内向け及び海外向けトラック・バスの売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、売上台数が減少し、減収となりました。また、トヨタ向けについては、主にSUV及び小型トラックの売上台数が減少したこと等により、減収となりました。
以上により、売上高は1兆2,191億66百万円と前年同期に比べ2,543億61百万円(17.3%)の減収となりました。損益面におきましては、売上台数の減少により、セグメント利益(営業利益)は99億31百万円と前年同期に比べ261億81百万円(72.5%)の減益となりました。
(アジア)
主要市場であるインドネシアを中心に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が年度を通じて生じたことにより、売上台数が減少し、売上高は2,887億44百万円と前年同期に比べ735億46百万円(20.3%)の減収となりました。損益面におきましては、売上台数の減少等により、セグメント利益(営業利益)は、44億35百万円と前年同期に比べ115億32百万円(72.2%)の減益となりました。
(その他)
主として北米工場での生産停止の影響により売上台数が減少し、売上高は1,455億10百万円と前年同期に比べ956億80百万円(39.7%)の減収となりました。損益面におきましては、売上台数の減少等により、セグメント損失(営業損失)は、47億65百万円と前年同期に比べ77億24百万円の減益となりました。
ⅲ)生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称区分当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
日本トラック・バス(台)106,835△21.5
トヨタ向け車両(台)108,432△21.7
アジアトラック・バス(台)13,212△62.4
トヨタ向け車両(台)196△72.9
報告セグメント計トラック・バス(台)120,047△29.9
トヨタ向け車両(台)108,628△22.0
その他トラック・バス(台)
トヨタ向け車両(台)
合計トラック・バス(台)120,047△29.9
トヨタ向け車両(台)108,628△22.0

(b)受注実績
当社グループは国内及び海外の販売実績及び販売見込等の資料を基礎として見込生産を行っております。なお、トヨタ向け車両についてはトヨタ自動車株式会社からの受注に基づき生産しております。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
日本(百万円)1,219,166△17.3
アジア(百万円)288,744△20.3
報告セグメント計(百万円)1,507,910△17.9
その他(百万円)145,510△39.7
調整額(百万円)△154,979△40.7
合計(百万円)1,498,442△17.5

(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額
(百万円)
割合
(%)
金額
(百万円)
割合
(%)
トヨタ自動車㈱357,48519.7288,83119.3

2.上記金額には、消費税等は含まれていません。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①キャッシュ・フローの状況及び分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、有形固定資産の取得等による資金の減少があった一方、たな卸資産の減少等による資金の増加により、前期末に比べ148億58百万円増加(前期は8億88百万円減少)し、546億51百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、1,084億29百万円(前期は951億76百万円の増加)となりました。これは主に、減価償却費の計上が547億54百万円(前期は580億11百万円)、たな卸資産の減少による資金の増加が602億32百万円(前期は87億46百万円の資金の減少)あった一方で、仕入債務の減少による資金の減少が104億6百万円(前期は413億31百万円の資金の減少)あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、562億11百万円(前期は670億6百万円の減少)となりました。これは主に、生産設備を中心とした有形固定資産の取得による支出が504億10百万円(前期は603億81百万円)あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、384億8百万円(前期は282億43百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払が68億89百万円(前期は160億75百万円)、有利子負債の純減少額が301億52百万円(前期は48億48百万円の純減少)あったことによるものです。
②資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、投融資などの長期資金需要と製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。
③契約債務
2021年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(百万円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
短期借入金159,099159,099---
1年内返済予定の長期借入金6,2436,243---
長期借入金14,201-12,5401,051609

④財務政策
当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを財務方針としております。設備投資、投融資などの長期資金需要に対しては、内部留保、長期借入債務及び社債の発行により、また、運転資金需要には短期借入債務により対応しております。借入債務については、主にトヨタ自動車株式会社、金融機関からの借入れによって調達しております。
また資金マネジメントについては、当社と子会社の資金管理の一元化を図るなかで、緊密な連携をとることにより、グローバルな資金効率の向上を図っております。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、各種の見積りと仮定を行っております。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目は以下のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響については、翌連結会計年度中も依然として続くとの仮定のもと会計上の見積りを行っております。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮し、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に係る当期純損益額が変動する可能性があります。
② 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて計算しております。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定し、また、年金資産の長期期待運用収益率は、過去の運用実績及び将来見通し等を基礎として設定しております。割引率及び長期期待運用収益率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
③ 製品保証引当金
当社は、製品のアフターサービスに対する費用の支出に備えるため、保証書の約款及び法令等に従い、過去の実績等を基礎にして計上しております。
引当金の見積り時において想定していなかった製品の不具合による保証義務の発生や、引当の額を超えて保証費用が発生する場合は、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。

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