有価証券報告書-第108期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、基本理念として「人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する」ことを会社の使命として掲げ、「世界のHINO」として広く社会から評価されるよう、事業活動を進めていきたいと考えております。
会社の使命を果たすため、当社グループの事業活動に対する取り組み方針を下記のとおり定めております。
1.世界の人々から信頼される商用車メーカーを目指し、グローバルな事業展開を行います。
2.技術の継承と革新を続け、お客様のお役に立つ商品やサービスを提供いたします。
3.変化を的確に捉え、社会との調和を図り、持続可能な発展を目指します。
4.社員の多様性を尊重し、活気あふれる企業風土をつくります。
(2)会社の環境及び対処すべき課題
2020年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の今後の感染拡大の規模や収束の時期などの見通しがたっておらず、先行きへの不透明感は一層増しております。また、地政学リスクや貿易摩擦の再燃などの様々なリスク要因もあり、依然として注視が必要な状況です。
①新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた対応
そのような中、当社グループの喫緊の課題は新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた対応です。日々、社会的・経済的な影響が拡大する中、まずは、社会的な最優先課題となっている感染拡大の防止に全力を尽くします。WHOならびに各国保健行政の方針に従った感染防止策の徹底を行い、社員とその家族を守るため、そして、このような状況においても輸送・物流で社会を支えてくださっている当社グループのお客様を支えるため、取り組んでまいります。
2020年5月時点で、当社日野本社においては、テレワークを約6,000名規模まで拡大し、原則在宅勤務としています。各工場においても、可能な職場では在宅勤務、時差通勤を行い、生産ラインにおいては感染予防策のさらなる徹底を図っています。また、感染リスクが高い国や地域との双方向での渡航の原則禁止、お客様や取引先等の多くの皆さまにお集まりいただくイベント(省燃費運転講習会や工場見学など)の休止等、対応を実施しております。
一方で、今後、事態が長期化または更なる感染拡大やパンデミック(世界的流行)にあたる状況が進行すれば、世界的な景気の悪化による需要減、信用収縮の影響も想定され、現時点で業績に与える影響を予測することは非常に困難な状況です。このような状況に対し先ずは緊急対策として、適切な生産・販売の維持、投資の見直し、固定費の削減等の経営基盤の強化に先手を打ち、企業体質の抜本的改革をさらに加速して進めてまいります。
適切な生産・販売の維持については、足元ではグローバル規模の危機に迅速に対応すべく全世界の工場稼働を調整し、在庫の最小化をさらに推進していきます。一方で、国・地域ごとの濃淡も踏まえて、お客様が必要とする製品を確実かつ早期にお届けするために、需要を見極めつつ必要な供給を行います。これまで以上に日本国内も含む全世界の事業拠点と直接繋がり、スピーディーな対応を図ってまいります。
投資と固定費については、すべての業務をゼロベースで見直し、取捨選択、優先順位付けを行い、徹底的な削減・抑制を進め、企業体質の改善を図ってまいります。
また、足元でコロナウイルス感染拡大防止策として行っているテレワークもふくめ、更なる働き方改革と全社的なDⅩ(デジタルトランスフォーメーション)化の推進により全社的に業務改革を進め、大幅な効率化を目指してまいります。
先々が見通しにくい状況ではありますが、今回の未曽有の厳しい事態を好機と捉え、より一層の企業体質の強化を図り、乗り越えていく所存です。
②2025に向けた取り組み
一方で、非常に厳しい経営環境ではございますが、中長期の経営戦略である『Challenge2025』(2018年10月公表「2025年に向けて」)の2年目として、「豊かで住みよい持続可能な社会」実現に向け、お客様と社会への価値提供を加速させつつ、新たな種蒔きも着実に推進してまいります。
当社グループは、お客様と社会の課題解決に向けた4つの価値提供として「交通死亡事故ゼロ」、「CO2排出量の大幅削減」、「お客様ビジネスの発展支援」、「人流・物流の更なる効率化」を掲げ、3つの方向性(「安全・環境技術を追求した最適商品」「最高にカスタマイズされたトータルサポート」「新たな領域へのチャレンジ」)を複合的に組み合わせて、価値提供を推進してまいります。
i) 日野の価値提供
『Challenge2025』の日野車が関わる交通死亡事故ゼロ、CO2排出量の大幅削減を目指し、自動運転・電動化などの先進技術開発を加速してまいります。例えば燃料電池大型トラックについては、トヨタ自動車株式会社とともに共同開発し、今後、走行実証などを通じ実用化に向けた取り組みを進めてまいります。
また、お客様ビジネスの発展支援として特に重要な「トータルサポート」の取り組みについても、ICTサービス(HINO CONNECT)のグローバル展開とより多くのお客様のビジネスを“One To One”で支えるためのしくみ・ビジネスモデルの構築を進めてまいります。日本国内においては、首都圏における運送事業者の配送ネットワークの広域化などに対応すべく首都圏3販売会社(千葉日野自動車㈱、東京日野自動車㈱、横浜日野自動車㈱)を2021年に統合・新会社を設立し、お客様のビジネスに貢献し続けていくための体制を整えてまいります。
新たな領域へのチャレンジとして、2019年12月に事業を開始したNEXT Logistics Japan株式会社では、日々変わる荷姿や荷量への対応など、実運行を開始して初めて見えてきた課題に具体的に手を打ち、どのようにデータを活用して効率化していくのか、さらなる検討をすすめ事業スキームを進化させていきます。
そして、人流においては、2019年度に地方自治体や専門家等の皆さまのご協力を得て実証実験を行ったからこそ見えてきた、様々なお客様や社会の声を大変多く得ることができました。今後も、お客様と同じ目線で人流・物流を取り巻く課題を認識し、解決に取り組む姿勢を貫いてまいります。
ii) さらなるビジネスの基盤強化
お客様と社会の課題解決を加速し、当社グループが持続的に成長していくために、お客様近接化・現地主体化に向けた仕組みづくりも進めてまいります。
開発面では、「最適な商品」を「タイムリー」にお客様にご提供するため、開発の徹底的な効率化と現地化を進め、「早い開発」の体制を築いてまいります。
また、ものづくりにおいては、原点である「もっと早く」「もっと安く」お客様に商品をお届けすることにこだわり、追求してまいります。そして、抜本的な原価低減に向けリソーセスを投入し、価格競争力と台当たりコストの低減にも努めてまいります。
iii) アライアンス(仲間づくり)
『Challenge2025』の取り組みは、当社グループだけでは難しいものばかりですが、2019年度はTRATONグループと調達JVや電動プラットフォーム、電動化コンポーネントを共同で一括企画する取り組みを開始したほか、中国・比亜迪股份有限公司(BYD)との個別の商用EV開発での協業を中心とした戦略的パートナーシップ契約の締結やトランコム株式会社、株式会社Hacobuとの資本業務提携など、新たな仲間づくりも進めてまいりました。
今後も国内外や同業異業種に拘らず、志を同じくする更なる仲間づくりによって、お客様や社会の課題解決を加速していく所存です。
iv) 人財育成と抜本的な業務の効率化
お客様の期待を上回る価値を提供し続けるため、失敗を恐れず、変化を楽しみチャレンジできる人財やデジタル人財、グローバルで通用する人財の育成・確保を進めてまいります。
また、『Challenge2025』の実現に向け、仕事のやり方の抜本的見直しや全社的なデジタル化の加速により、業務の無駄をなくし、大幅に効率性を高めることで事業基盤の強化につなげてまいります。
当社グループのお客様は、この未曽有の厳しい状況下においても、社会と経済を維持するために、人流・物流を支えてくださっています。当社グループはこうしたお客様のお役に立ち、そして少しでも社会が良い方向にむかうためにも、今後も「チーム日野」一丸となってスピード感をもって取り組んでまいります。
また、世界中のお客様と社会、ステークホルダーの皆様に信頼され、これまで以上に必要とされる企業となっていくことが、当社グループの持続的な成長につながっていくと考えております。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、基本理念として「人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する」ことを会社の使命として掲げ、「世界のHINO」として広く社会から評価されるよう、事業活動を進めていきたいと考えております。
会社の使命を果たすため、当社グループの事業活動に対する取り組み方針を下記のとおり定めております。
1.世界の人々から信頼される商用車メーカーを目指し、グローバルな事業展開を行います。
2.技術の継承と革新を続け、お客様のお役に立つ商品やサービスを提供いたします。
3.変化を的確に捉え、社会との調和を図り、持続可能な発展を目指します。
4.社員の多様性を尊重し、活気あふれる企業風土をつくります。
(2)会社の環境及び対処すべき課題
2020年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の今後の感染拡大の規模や収束の時期などの見通しがたっておらず、先行きへの不透明感は一層増しております。また、地政学リスクや貿易摩擦の再燃などの様々なリスク要因もあり、依然として注視が必要な状況です。
①新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた対応
そのような中、当社グループの喫緊の課題は新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた対応です。日々、社会的・経済的な影響が拡大する中、まずは、社会的な最優先課題となっている感染拡大の防止に全力を尽くします。WHOならびに各国保健行政の方針に従った感染防止策の徹底を行い、社員とその家族を守るため、そして、このような状況においても輸送・物流で社会を支えてくださっている当社グループのお客様を支えるため、取り組んでまいります。
2020年5月時点で、当社日野本社においては、テレワークを約6,000名規模まで拡大し、原則在宅勤務としています。各工場においても、可能な職場では在宅勤務、時差通勤を行い、生産ラインにおいては感染予防策のさらなる徹底を図っています。また、感染リスクが高い国や地域との双方向での渡航の原則禁止、お客様や取引先等の多くの皆さまにお集まりいただくイベント(省燃費運転講習会や工場見学など)の休止等、対応を実施しております。
一方で、今後、事態が長期化または更なる感染拡大やパンデミック(世界的流行)にあたる状況が進行すれば、世界的な景気の悪化による需要減、信用収縮の影響も想定され、現時点で業績に与える影響を予測することは非常に困難な状況です。このような状況に対し先ずは緊急対策として、適切な生産・販売の維持、投資の見直し、固定費の削減等の経営基盤の強化に先手を打ち、企業体質の抜本的改革をさらに加速して進めてまいります。
適切な生産・販売の維持については、足元ではグローバル規模の危機に迅速に対応すべく全世界の工場稼働を調整し、在庫の最小化をさらに推進していきます。一方で、国・地域ごとの濃淡も踏まえて、お客様が必要とする製品を確実かつ早期にお届けするために、需要を見極めつつ必要な供給を行います。これまで以上に日本国内も含む全世界の事業拠点と直接繋がり、スピーディーな対応を図ってまいります。
投資と固定費については、すべての業務をゼロベースで見直し、取捨選択、優先順位付けを行い、徹底的な削減・抑制を進め、企業体質の改善を図ってまいります。
また、足元でコロナウイルス感染拡大防止策として行っているテレワークもふくめ、更なる働き方改革と全社的なDⅩ(デジタルトランスフォーメーション)化の推進により全社的に業務改革を進め、大幅な効率化を目指してまいります。
先々が見通しにくい状況ではありますが、今回の未曽有の厳しい事態を好機と捉え、より一層の企業体質の強化を図り、乗り越えていく所存です。
②2025に向けた取り組み
一方で、非常に厳しい経営環境ではございますが、中長期の経営戦略である『Challenge2025』(2018年10月公表「2025年に向けて」)の2年目として、「豊かで住みよい持続可能な社会」実現に向け、お客様と社会への価値提供を加速させつつ、新たな種蒔きも着実に推進してまいります。
当社グループは、お客様と社会の課題解決に向けた4つの価値提供として「交通死亡事故ゼロ」、「CO2排出量の大幅削減」、「お客様ビジネスの発展支援」、「人流・物流の更なる効率化」を掲げ、3つの方向性(「安全・環境技術を追求した最適商品」「最高にカスタマイズされたトータルサポート」「新たな領域へのチャレンジ」)を複合的に組み合わせて、価値提供を推進してまいります。
i) 日野の価値提供
『Challenge2025』の日野車が関わる交通死亡事故ゼロ、CO2排出量の大幅削減を目指し、自動運転・電動化などの先進技術開発を加速してまいります。例えば燃料電池大型トラックについては、トヨタ自動車株式会社とともに共同開発し、今後、走行実証などを通じ実用化に向けた取り組みを進めてまいります。
また、お客様ビジネスの発展支援として特に重要な「トータルサポート」の取り組みについても、ICTサービス(HINO CONNECT)のグローバル展開とより多くのお客様のビジネスを“One To One”で支えるためのしくみ・ビジネスモデルの構築を進めてまいります。日本国内においては、首都圏における運送事業者の配送ネットワークの広域化などに対応すべく首都圏3販売会社(千葉日野自動車㈱、東京日野自動車㈱、横浜日野自動車㈱)を2021年に統合・新会社を設立し、お客様のビジネスに貢献し続けていくための体制を整えてまいります。
新たな領域へのチャレンジとして、2019年12月に事業を開始したNEXT Logistics Japan株式会社では、日々変わる荷姿や荷量への対応など、実運行を開始して初めて見えてきた課題に具体的に手を打ち、どのようにデータを活用して効率化していくのか、さらなる検討をすすめ事業スキームを進化させていきます。
そして、人流においては、2019年度に地方自治体や専門家等の皆さまのご協力を得て実証実験を行ったからこそ見えてきた、様々なお客様や社会の声を大変多く得ることができました。今後も、お客様と同じ目線で人流・物流を取り巻く課題を認識し、解決に取り組む姿勢を貫いてまいります。
ii) さらなるビジネスの基盤強化
お客様と社会の課題解決を加速し、当社グループが持続的に成長していくために、お客様近接化・現地主体化に向けた仕組みづくりも進めてまいります。
開発面では、「最適な商品」を「タイムリー」にお客様にご提供するため、開発の徹底的な効率化と現地化を進め、「早い開発」の体制を築いてまいります。
また、ものづくりにおいては、原点である「もっと早く」「もっと安く」お客様に商品をお届けすることにこだわり、追求してまいります。そして、抜本的な原価低減に向けリソーセスを投入し、価格競争力と台当たりコストの低減にも努めてまいります。
iii) アライアンス(仲間づくり)
『Challenge2025』の取り組みは、当社グループだけでは難しいものばかりですが、2019年度はTRATONグループと調達JVや電動プラットフォーム、電動化コンポーネントを共同で一括企画する取り組みを開始したほか、中国・比亜迪股份有限公司(BYD)との個別の商用EV開発での協業を中心とした戦略的パートナーシップ契約の締結やトランコム株式会社、株式会社Hacobuとの資本業務提携など、新たな仲間づくりも進めてまいりました。
今後も国内外や同業異業種に拘らず、志を同じくする更なる仲間づくりによって、お客様や社会の課題解決を加速していく所存です。
iv) 人財育成と抜本的な業務の効率化
お客様の期待を上回る価値を提供し続けるため、失敗を恐れず、変化を楽しみチャレンジできる人財やデジタル人財、グローバルで通用する人財の育成・確保を進めてまいります。
また、『Challenge2025』の実現に向け、仕事のやり方の抜本的見直しや全社的なデジタル化の加速により、業務の無駄をなくし、大幅に効率性を高めることで事業基盤の強化につなげてまいります。
当社グループのお客様は、この未曽有の厳しい状況下においても、社会と経済を維持するために、人流・物流を支えてくださっています。当社グループはこうしたお客様のお役に立ち、そして少しでも社会が良い方向にむかうためにも、今後も「チーム日野」一丸となってスピード感をもって取り組んでまいります。
また、世界中のお客様と社会、ステークホルダーの皆様に信頼され、これまで以上に必要とされる企業となっていくことが、当社グループの持続的な成長につながっていくと考えております。