四半期報告書-第81期第3四半期(平成27年7月1日-平成27年9月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間の売上高は1兆2,142億円(前年同期比896億円・8.0%増加)、営業利益は1,000億円(同290億円・40.8%増加)となりました。
先進国事業においては、二輪車事業での高価格商品・グローバルモデルの増収効果や輸出に伴う円安効果、マリン事業での大型モデル販売増加や円安効果などにより増収・増益となりました。一方、新興国事業においては、ベトナム・フィリピン・台湾での販売増加、高価格商品の販売増加やコストダウン効果がインドネシア・ブラジルでの販売台数減少を吸収し、売上高は前年比で増加、営業利益は前年並みを確保しました。
経常利益は1,012億円(同258億円・34.1%増加)、四半期純利益は490億円(同35億円・6.6%減少)となりました。
四半期純利益は、「移転価格税制に関する事前確認(APA)」についての日米相互協議の進展を受け、日米間の所得配分調整による米国での税金支払予定額349億円を見積り計上したこと(*)、繰延税金資産166億円を追加計上したことなどの一時的要因により、183億円減少しました。
なお、第3四半期連結累計期間の為替換算レートは米ドル121円(前年同期比18円の円安)、ユーロ135円(同5円の円高)でした。
(*)19ページ「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項」の(追加情報)をご参照下さい。
セグメント別の概況
[二輪車]
二輪車事業全体では、売上高7,713億円(前年同期比473億円・6.5%増加)、営業利益289億円(同113億円・63.7%増加)となりました。
先進国の販売台数は、「YZF-R1」や「MT-09 TRACER」などの新商品投入効果により北米や欧州で増加しました。
新興国の販売台数は、ベトナム・フィリピン・台湾などで増加し、インドネシア・ブラジルでは市場低迷の影響などで減少しました。
売上高は、新商品効果や新興国における高価格商品の販売により増加しました。営業利益は増収効果、コストダウン、円安などの増益要因が新興国通貨安や開発費増加などの減益要因を吸収し、増益となりました。
[マリン]
マリン事業全体では、売上高2,327億円(前年同期比235億円・11.2%増加)、営業利益502億円(同126億円・33.3%増加)となりました。
北米での大型船外機やウォータービークルの販売台数増加、円安効果などにより増収・増益となり、営業利益率20%を上回りました。
[特機]
特機事業全体では、売上高1,106億円(前年同期比136億円・14.1%増加)、営業利益90億円(同35億円・64.0%増加)となりました。
北米におけるレクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル (ROV) の新商品投入効果などにより、増収・増益となりました。
[産業用機械・ロボット]
産業用機械・ロボット事業全体では、売上高364億円(前年同期比69億円・23.5%増加)、営業利益65億円(同18億円・38.2%増加)となりました。
サーフェスマウンターの販売台数が日本・アジアで増加したことにより、増収・増益となりました。
[その他]
その他の事業全体では、売上高632億円(前年同期比18億円・2.8%減少)、営業利益54億円(同1億円・2.2%減少)となりました。
電動アシスト自転車の販売台数は、国内出荷・海外輸出とも増加しましたが、自動車用エンジンの出荷は減少しました。
なお、各セグメントの主要な製品は以下のとおりです。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前期末比450億円減少し、1兆2,650億円となりました。流動資産は現金及び預金などの減少により同232億円減少し、固定資産は為替換算影響による有形固定資産や長期貸付金などの投資その他の資産の減少により同218億円減少しました。
負債合計は、借入金の返済や為替換算影響などにより同527億円減少し、7,542億円となりました。
純資産合計は、四半期純利益490億円、配当金の支払166億円、為替換算調整勘定の変動295億円などにより同76億円増加し、5,109億円となりました。これらの結果、自己資本比率は37.4%(前期末:35.1%)、D/Eレシオ(ネット)は0.5倍(同:0.6倍)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
税金等調整前四半期純利益1,003億円(前年同期:764億円)や減価償却費330億円(同:273億円)により、たな卸資産の増加220億円(同:186億円の増加)やカナダでの卸ファイナンスの自社運営開始に伴う債権買取などによる売上債権の増加131億円(同:14億円の減少)はあったものの、549億円の収入(同:843億円の収入)となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
主にインドでの生産能力増強の為の設備投資など、固定資産の取得による支出492億円(前年同期:447億円)などにより、442億円の支出(同:499億円の支出)となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
借入金の返済や配当金の支払などにより、374億円のマイナス(前年同期:354億円のマイナス)となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間のフリー・キャッシュ・フローは107億円のプラス(前年同期:344億円のプラス)、現金及び現金同等物の四半期末残高は1,128億円(前期末比:245億円の減少)となりました。当第3四半期連結会計期間末の有利子負債は3,644億円(同:392億円の減少)となりました。なお、有利子負債には販売金融に関する借入金が1,845億円(同:21億円の減少)含まれています。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
① 基本方針の内容の概要
当社は、当社の事業領域である、二輪車事業、マリン事業、特機事業等において、多くの世界市場をリードする商品を生み出してまいりました。独自技術の開発には長期的視野にたった継続的な資源の投入を必要としますが、その過程で得られた独創性の高い技術・ノウハウの蓄積、開発努力を通じて獲得された特定の市場分野における知識・情報、長年にわたる問題解決を通じて醸成された取引先との深い信頼関係、専門分野に通暁した質の高い人材等は、当社の競争優位性をさらに向上させており、将来においても当社の企業価値の源泉をなす重要な経営資源であると考えます。また、当社の活動領域は事業活動のみならず、社会貢献活動、環境保護活動等に及んでおり、これらがシナジー効果を生むことによってコーポレートブランドの価値となり、当社のブランド価値や企業価値を築いていると認識しております。かかるブランド価値、企業価値のさらなる向上を図るためには、ニューモデルの積極的な投入、特に新技術の導入による新たな付加価値のある製品の開発が不可欠ですが、これを可能とするためには、新技術を生むための研究・開発のさらなる推進が重要となります。また、環境に配慮した低燃費エンジンの開発や電動二輪車等の次世代環境技術は将来高収益・規模成長が期待できる事業領域ですが、かかる事業領域で当社グループが収益をあげていくためには、事業の基礎となる研究・開発を積極的に推進することが不可欠です。こうしたブランド価値、企業価値の源泉に対する理解に欠ける者が当社を買収して財務及び事業の方針の決定を支配し、短期的な経済的効率性のみを重視して競争力を毀損する過度な生産コストや研究開発コストの削減を行うなど、中長期的視点からの継続的・計画的な経営方針に反する行為を行うことは、企業価値及び株主共同の利益が毀損されることにつながります。また、これらに限らず株式の買付行為の中には、その態様によっては、企業価値及び株主共同の利益を害するものも存在します。
このようなことに対処するためには、当社株式の買収者が意図する経営方針や事業計画の内容、買収提案が当社株主や当社の経営に与える影響、当社を取り巻く多くの関係者に対する影響、製品の安全性をはじめとした社会的責任に対する考え方等について、事前の十分な情報開示がなされ、また、相応の検討期間・交渉力等も確保される必要があると考えております。
② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
「感動創造企業-世界の人々に新たな感動と豊かな生活を提供する」という企業目的を達成するために中長期的視点から継続的・計画的な下記の諸施策を通じて企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めております。
(イ)中期経営計画に基づく企業価値向上の取組み
当社は、2012年12月18日に、2013年からの中期経営計画を発表しました。新しい中期経営計画は、「V字
回復と収益の安定化」を目指した前回の中期経営計画を発展させ、「事業規模・財務力・企業力の持続的成
長を図り、企業価値を高める」ことを目指すものです。
数値目標は、2017年迄に連結売上高2兆円・連結営業利益率7.5%に到達することを目指して、2015年の
時点では連結売上高1兆6,000億円・連結営業利益率5%(800億円)を達成するということです。為替レートは、米ドル80円・ユーロ105円の前提です。
経営戦略
ヤマハらしい個性あるコンセプトで、お客様の期待を超えるような「モノ創り」「マーケティング」
「新しい事業」で輝くこと、また経営変革に挑戦し続けることを骨子とします。経営変革として、コストダ
ウン・構造改革・真のグローバル化等に取り組みます。
事業開発戦略
3つに層別(既存の基盤事業・次の刈り取り事業・新しい分野)して、それぞれに最適経営資源を投入して
取り組みます。
1つ目は、現在の基盤事業である二輪車事業・マリン事業、技術的基盤事業としての自動車用エンジン事
業について、新技術開発・商品競争力強化・市場拡大を図ることで、着実な成長を目指します。2つ目は、将来成長の布石を準備してきた、スマートパワービークル事業、特機事業、産業用機械・ロボット事業につ
いて、刈り取りの段階に進めていきます。3つ目は、新しい分野として、新オフロードビークル市場導入、新コンセプトモビリティー市場導入、無人システム(陸・海・空)など新技術導入に挑戦します。
商品開発戦略
3ヶ年・250のニューモデルを投入します(前回中期計画比2倍)。
「独創的なコンセプト」「卓越した性能・機能を実現する技術」「洗練された躍動美を表現するデザイ
ン」で、ヤマハらしい個性を発揮して、お客様の期待を超えるようなモノ創りに挑戦します。
コストダウン戦略
2つの枠組みで、3ヶ年・900億円のコストダウンに取り組みます。
1つ目は、「グローバルなモノづくりを変える」ことを目的にして、製品のプラットフォーム化を進める
こと、市場品質基準に合わせた現地設計により図面を変えること、基本プラットフォームをベースにしたバ
リエーション開発を拡大することに取り組みます。
2つ目は、「グローバルな調達・供給を拡大する」ことを目的に、調達先を集約して戦略的協働活動を推
進すること、生産のモノづくり力を高めること、ロジスティックスを合理化することに取り組みます。
財務戦略
積極的な成長投資と、株主還元・借入金返済をバランスさせることを目指します。
前回の中期経営計画では財務体質改善を優先させて、投資資金枠を償却費枠内に抑えていました。新しい
中期経営計画では、投資資金枠を「償却費+当期利益の1/2」に拡大して成長投資に備えると同時に、株主
還元・借入金返済をバランスさせます。投資総額は、前回中期経営計画では1,250億円でしたが、新しい中
期経営計画では1,900億円を予定しています。
また、株主還元として、前回中期計画と同様に、配当性向(連結)20%以上を継続します。
ブランド戦略
新しい中期経営計画をスタートするにあたり、グローバル・グループ全社の共通概念として、社内・社外
へのブランドメッセージを準備してきました。「感動創造企業」を企業目的にして、新しいブランドスロー
ガン「Revs your Heart」(Rev:エンジン回転を上げる・わくわくさせる・昂ぶらせる)を、全世界市場で発
信していきます。その背景には、「ヤマハ発動機は、イノベーションへの情熱を胸に、お客様の人生を豊か
にする、期待を超える価値と感動体験を提供したい」という強い思いが込められています。
中期経営計画 実績と目標
※ ROEは当期純利益/期末自己資本で計算しています。
当社グループは、「モノ創りで輝き・存在感を発揮し続ける会社」を目指し、更なる企業価値向上に努めて
いきます。また、法令遵守をはじめとした企業倫理を徹底することなど、CSR活動を推進して社会的責任を果
たして参ります。そして、グローバル経営を進めていくなかで、コーポレート・ガバナンスの改善に継続的に
取り組み、ステークホルダーの皆様との更なる信頼関係を構築してまいります。
(ロ)コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化による企業価値向上の取組み
当社は、コーポレート・ガバナンスを「長期的な企業価値最大化のために、経営体制を規律していくこ
と」と認識し、意思決定の迅速化や取締役の業績責任の明確化、透明性のある取締役人事・報酬制度の整備などに取組んでまいりました。具体的には、執行役員制を導入するとともに、社外取締役を複数名選任し、経営の執行と監督の分離に取組む一方、取締役の株主の皆様に対する責任を明確にするため、その任期を2年から1年に短縮しております。また、任意の委員会として常勤取締役及び社外取締役若干名からなる「役員人事委員会」を設置し、取締役・執行役員の候補者や報酬制度・報酬額についての審議を通じて、妥当性・透明性の向上を図っております。同委員会の審議に基づき、業績連動性の高い報酬制度への変革や役員退職慰労金の廃止を行いました。今後も、取締役会の役割を「グループの基本方針の承認と業務執行の監督」、執行役員の役割を「グループの経営及び業務執行」と明確化し、これに合致した経営体制の構築に取組んでまいります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための
取組みの概要
当社は、企業価値及び株主共同の利益を確保向上するための方策として、平成25年3月26日開催の第78期定時
株主総会においてご承認いただいた「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新の件」の内
容に従い、新株予約権の無償割当てを活用した方策(以下「本プラン」といいます。)を導入・継続しておりま
す。本プランの概要は以下のとおりです。
(イ)取締役会は、その決議により企業価値委員会を設置するものとします。企業価値委員会は、取締役会から付議される買収提案を検討し、以下の(ハ)に定める勧告決議を行うかどうかを審議するほか、取締役会から付議されるその他の事項を審議するものとし、その決議は、全委員の過半数により行うものとします。企業価値委員会の委員は当社の社外役員のみから選任されるものとします。
(ロ)取締役会は、当社の20%以上の株式の取得行為(以下「特定買収行為」といいます。)を企図する者に対して、特定買収行為に関する提案(特定買収行為を企図する者(グループ会社その他の関係者を含みます。)に関する事項、買収の目的、買収後の当社の経営方針と事業計画、対価の算定の基礎とその経緯、買収資金の裏付け、当社の利害関係者に与えうる影響その他下記(ニ)(a)及び(b)記載の事項に関連する情報として当社が合理的に求める必要情報が記載されるものとします。必要情報が記載された当該提案を以下「買収提案」といい、買収提案を行った者を以下「買収提案者」といいます。)を予め書面に
より当社に提出し確認決議を求めるよう要請するものとし、特定買収行為を企図する者は、その実行に先
立ち買収提案を提出して確認決議を求めるものとします。「確認決議」とは、下記(ハ)に定める企業価
値委員会が行った勧告決議を受けてなされる新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)の株主割
当て又は無償割当て(以下「無償割当等」といいます。)を行わない旨の取締役会決議をいいます。
なお、本プランの迅速な運営を図る観点から、必要情報が不足していることにより買収提案とは認めら
れない提案につき、当該当社株式の取得に係る提案を行った者に対し、当社は必要に応じて情報提供を要
請する場合があります。この場合、最初の情報提供要請を当該提案者に対して行った日から起算して60日
を上限として、提案者に対して情報提供を要請しかつ当該提案者が回答を行う期間(以下「情報提供要請
期間」といいます。)を設定することを基本とし、万が一必要情報が十分に揃わない場合であっても情報
提供要請期間の満了をもって企業価値委員会の検討・審議期間を開始することを基本方針といたします。
なお、合理的な理由に基づく延長要請があった場合には、必要に応じて情報提供要請期間を延長すること
ができるものとしますが、当該延長期間も30日を上限とするものとします。
(ハ)取締役会は、受領した買収提案を、企業価値委員会に速やかに付議することとします。企業価値委員会
は、買収提案を検討し、当該買収提案について取締役会が確認決議を行うべきである旨を勧告する決議(以下「勧告決議」といいます。)を行うかどうかを審議します。企業価値委員会の決議結果は開示されるものとします。企業価値委員会の検討・審議期間は、取締役会による買収提案受領日又は情報提供要請期間の満了日のいずれか早い日から60日(対価を円貨の現金のみとした買付上限株数を設けない買収提案以外の場合には90日)以内とします。合理的理由がある場合に限り、30日を上限として検討・審議期間が延長されることがあり得ますが、その場合には、当該理由及び延長予定期間について開示いたします。
(ニ)企業価値委員会における勧告決議の検討・審議は、当該買収提案が企業価値及び株主共同の利益の確
保・向上に適うものであるかどうかの観点(以下の(a)及び(b)の観点を含みます。)から真摯に行
われるものとします。なお、企業価値委員会は、本プランの手続を遵守した買収提案で以下に掲げる事項
が全て充たされていると認められるものについては、勧告決議を行わなければならないものとします。
(a)下記のいずれの類型にも該当しないこと
(Ⅰ)株式を買い占め、その株式について当社又はその関係者に対して高値で買取りを要求する行為
(Ⅱ)当社を一時的に支配して当社の重要な資産等を移転させるなど、当社の犠牲の下に買収提案者
又はそのグループ会社その他の関係者の利益を実現する経営を行う行為
(Ⅲ)当社の資産を買収提案者又はそのグループ会社その他の関係者の債務の担保や弁済原資として
流用する行為
(Ⅳ)当社の経営を一時的に支配して将来の事業展開、商品開発等に必要な資産や資金を減少させて
その処分利益をもって一時的な高配当やそれによる株価の急騰をねらって高値で売り抜けるな
ど、当社の継続的発展を犠牲にして一時的な高い収益その他のリターンを得ようとする行為
(b)当該買収提案に係る取引の仕組み及び内容が、強圧的二段階買付(最初の買付けで全株式の買付け
を勧誘することなく、二段階目の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付け
等の株式買付けを行うことをいいます。)その他買収に応じることを当社株主に事実上強要するお
それがあるものではないこと
(ホ)取締役会の確認決議は、企業価値委員会の勧告決議に基づいてなされるものとします。取締役会は、企業価値委員会から勧告決議がなされた場合、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情がない限り、速やかに確認決議を行わなければならないものとし、確認決議を受けた買収提案に対して本新株予約権の無償割当等を行うことができないものとします。
(ヘ)確認決議を得ない特定買収行為が行われた場合、取締役会は、無償割当等の基準日等を定め、本新株予約権の無償割当等を行い、当該基準日時点の株主に本新株予約権を割り当てるものとします。但し、無償割当等の基準日以前の日で取締役会が定める日までに特定買収者の株券等保有割合が20%を下回ったことが明らかになった場合(これに準じる特段の事情が生じたと取締役会が認めた場合を含みます。)には、取締役会は当該無償割当等を中止し、その効力を生じさせないことができます。なお、本新株予約権の強制取得の対価として、特定買収者等に対する現金交付は行わないものとします。
④ 取締役会の判断及びその理由
本プランは、企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として導入・更新されるものですが、その合理
性を高めるため以下のような特段の工夫を施しております。
(イ)本プランは、平成25年3月26日開催の第78期定時株主総会において株主の皆様の承認を受けております。
(ロ)当社取締役の任期は1年であり、任期期差制や解任要件の普通決議からの加重等も行っておりません。従って、1回の株主総会普通決議による取締役の選解任を通じて、取締役会決議により本プランを廃止することが可能であり、この点においても株主の皆様の意思が反映されることとなっております。
(ハ)本プランにおける判断の中立性を担保するため、当社の業務執行に従事していない独立性が確保された当社社外役員のみから構成される企業価値委員会が、買収提案の内容につき検討を行い、会社に対し負う当社役員としての法的義務を背景に、企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に適うものであるかどうかの観点から買収提案について真摯に審議します。
そして、企業価値委員会から取締役会に対し、確認決議を行うべきである旨の勧告決議がなされた場
合、取締役会は、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情がない限り、同勧告決議に従
い確認決議を行わなければならないこととされています。
(ニ)企業価値委員会は、上記③(ニ)(a)及び(b) に掲げる事項が全て充たされていると認められる買収提案については、勧告決議を行わなければならないものとしており、客観性を高めるための仕組みが採られています。
(ホ)株主総会におけるご承認の有効期間を第78期定時株主総会から3年に設定しております。有効期間中は、当該株主総会におけるご承認の授権の範囲内で、取締役会が1年ごとに本プランの内容を決定することとしており、関連する法制度の動向その他当社を取り巻く様々な状況に対応することが可能となっております。3年が経過した時点で、取締役会は、附帯条件の見直し等を含め、改めて株主意思の確認を行い、株主の皆様にご判断いただくことを予定しております。但し、有効期間内であっても、本プランは、上記④(ロ)にも記載のとおり、株主総会普通決議による取締役の選解任等を通じて、取締役会決議によりいつでも廃止可能であります。
(ヘ)本プランは、経済産業省及び法務省が定めた平成17年5月27日付「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」が求める適法性の要件(新株予約権等の発行の差止めを受けることがないために充たすべき要件)、合理性の要件(株主や投資家等関係者の理解を得るための要件)を全て充たしております。また、経済産業省企業価値研究会の平成20年6月30日付報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の提言内容にも合致しております。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、663億円となりました。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、当社及び海外連結子会社の設備の状況に著しい変動がありました。主な変動の内容及び当第3四半期連結会計期間末における設備の状況は以下のとおりです。
① 提出会社
「本社及び磐田本社工場」にマリン実験棟等を新設しました。
② 在外子会社
平成27年3月にインドにおける当社の連結子会社であるIndia Yamaha Motor Pvt. Ltd.の「チェンナイ工場」が稼動を開始しました。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間の売上高は1兆2,142億円(前年同期比896億円・8.0%増加)、営業利益は1,000億円(同290億円・40.8%増加)となりました。
先進国事業においては、二輪車事業での高価格商品・グローバルモデルの増収効果や輸出に伴う円安効果、マリン事業での大型モデル販売増加や円安効果などにより増収・増益となりました。一方、新興国事業においては、ベトナム・フィリピン・台湾での販売増加、高価格商品の販売増加やコストダウン効果がインドネシア・ブラジルでの販売台数減少を吸収し、売上高は前年比で増加、営業利益は前年並みを確保しました。
経常利益は1,012億円(同258億円・34.1%増加)、四半期純利益は490億円(同35億円・6.6%減少)となりました。
四半期純利益は、「移転価格税制に関する事前確認(APA)」についての日米相互協議の進展を受け、日米間の所得配分調整による米国での税金支払予定額349億円を見積り計上したこと(*)、繰延税金資産166億円を追加計上したことなどの一時的要因により、183億円減少しました。
なお、第3四半期連結累計期間の為替換算レートは米ドル121円(前年同期比18円の円安)、ユーロ135円(同5円の円高)でした。
(*)19ページ「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項」の(追加情報)をご参照下さい。
セグメント別の概況
[二輪車]
二輪車事業全体では、売上高7,713億円(前年同期比473億円・6.5%増加)、営業利益289億円(同113億円・63.7%増加)となりました。
先進国の販売台数は、「YZF-R1」や「MT-09 TRACER」などの新商品投入効果により北米や欧州で増加しました。
新興国の販売台数は、ベトナム・フィリピン・台湾などで増加し、インドネシア・ブラジルでは市場低迷の影響などで減少しました。
売上高は、新商品効果や新興国における高価格商品の販売により増加しました。営業利益は増収効果、コストダウン、円安などの増益要因が新興国通貨安や開発費増加などの減益要因を吸収し、増益となりました。
[マリン]
マリン事業全体では、売上高2,327億円(前年同期比235億円・11.2%増加)、営業利益502億円(同126億円・33.3%増加)となりました。
北米での大型船外機やウォータービークルの販売台数増加、円安効果などにより増収・増益となり、営業利益率20%を上回りました。
[特機]
特機事業全体では、売上高1,106億円(前年同期比136億円・14.1%増加)、営業利益90億円(同35億円・64.0%増加)となりました。
北米におけるレクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル (ROV) の新商品投入効果などにより、増収・増益となりました。
[産業用機械・ロボット]
産業用機械・ロボット事業全体では、売上高364億円(前年同期比69億円・23.5%増加)、営業利益65億円(同18億円・38.2%増加)となりました。
サーフェスマウンターの販売台数が日本・アジアで増加したことにより、増収・増益となりました。
[その他]
その他の事業全体では、売上高632億円(前年同期比18億円・2.8%減少)、営業利益54億円(同1億円・2.2%減少)となりました。
電動アシスト自転車の販売台数は、国内出荷・海外輸出とも増加しましたが、自動車用エンジンの出荷は減少しました。
なお、各セグメントの主要な製品は以下のとおりです。
| セグメント | 主要な製品 |
| 二輪車 | 二輪車、中間部品、海外生産用部品 |
| マリン | 船外機、ウォータービークル、ボート、プール、漁船・和船 |
| 特機 | 四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル、 ゴルフカー、スノーモビル、発電機、除雪機、汎用エンジン |
| 産業用機械 ・ロボット | サーフェスマウンター、産業用ロボット、電動車いす |
| その他 | 自動車用エンジン、自動車用コンポーネント、電動アシスト自転車、 産業用無人ヘリコプター |
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前期末比450億円減少し、1兆2,650億円となりました。流動資産は現金及び預金などの減少により同232億円減少し、固定資産は為替換算影響による有形固定資産や長期貸付金などの投資その他の資産の減少により同218億円減少しました。
負債合計は、借入金の返済や為替換算影響などにより同527億円減少し、7,542億円となりました。
純資産合計は、四半期純利益490億円、配当金の支払166億円、為替換算調整勘定の変動295億円などにより同76億円増加し、5,109億円となりました。これらの結果、自己資本比率は37.4%(前期末:35.1%)、D/Eレシオ(ネット)は0.5倍(同:0.6倍)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
税金等調整前四半期純利益1,003億円(前年同期:764億円)や減価償却費330億円(同:273億円)により、たな卸資産の増加220億円(同:186億円の増加)やカナダでの卸ファイナンスの自社運営開始に伴う債権買取などによる売上債権の増加131億円(同:14億円の減少)はあったものの、549億円の収入(同:843億円の収入)となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
主にインドでの生産能力増強の為の設備投資など、固定資産の取得による支出492億円(前年同期:447億円)などにより、442億円の支出(同:499億円の支出)となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
借入金の返済や配当金の支払などにより、374億円のマイナス(前年同期:354億円のマイナス)となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間のフリー・キャッシュ・フローは107億円のプラス(前年同期:344億円のプラス)、現金及び現金同等物の四半期末残高は1,128億円(前期末比:245億円の減少)となりました。当第3四半期連結会計期間末の有利子負債は3,644億円(同:392億円の減少)となりました。なお、有利子負債には販売金融に関する借入金が1,845億円(同:21億円の減少)含まれています。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
① 基本方針の内容の概要
当社は、当社の事業領域である、二輪車事業、マリン事業、特機事業等において、多くの世界市場をリードする商品を生み出してまいりました。独自技術の開発には長期的視野にたった継続的な資源の投入を必要としますが、その過程で得られた独創性の高い技術・ノウハウの蓄積、開発努力を通じて獲得された特定の市場分野における知識・情報、長年にわたる問題解決を通じて醸成された取引先との深い信頼関係、専門分野に通暁した質の高い人材等は、当社の競争優位性をさらに向上させており、将来においても当社の企業価値の源泉をなす重要な経営資源であると考えます。また、当社の活動領域は事業活動のみならず、社会貢献活動、環境保護活動等に及んでおり、これらがシナジー効果を生むことによってコーポレートブランドの価値となり、当社のブランド価値や企業価値を築いていると認識しております。かかるブランド価値、企業価値のさらなる向上を図るためには、ニューモデルの積極的な投入、特に新技術の導入による新たな付加価値のある製品の開発が不可欠ですが、これを可能とするためには、新技術を生むための研究・開発のさらなる推進が重要となります。また、環境に配慮した低燃費エンジンの開発や電動二輪車等の次世代環境技術は将来高収益・規模成長が期待できる事業領域ですが、かかる事業領域で当社グループが収益をあげていくためには、事業の基礎となる研究・開発を積極的に推進することが不可欠です。こうしたブランド価値、企業価値の源泉に対する理解に欠ける者が当社を買収して財務及び事業の方針の決定を支配し、短期的な経済的効率性のみを重視して競争力を毀損する過度な生産コストや研究開発コストの削減を行うなど、中長期的視点からの継続的・計画的な経営方針に反する行為を行うことは、企業価値及び株主共同の利益が毀損されることにつながります。また、これらに限らず株式の買付行為の中には、その態様によっては、企業価値及び株主共同の利益を害するものも存在します。
このようなことに対処するためには、当社株式の買収者が意図する経営方針や事業計画の内容、買収提案が当社株主や当社の経営に与える影響、当社を取り巻く多くの関係者に対する影響、製品の安全性をはじめとした社会的責任に対する考え方等について、事前の十分な情報開示がなされ、また、相応の検討期間・交渉力等も確保される必要があると考えております。
② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
「感動創造企業-世界の人々に新たな感動と豊かな生活を提供する」という企業目的を達成するために中長期的視点から継続的・計画的な下記の諸施策を通じて企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めております。
(イ)中期経営計画に基づく企業価値向上の取組み
当社は、2012年12月18日に、2013年からの中期経営計画を発表しました。新しい中期経営計画は、「V字
回復と収益の安定化」を目指した前回の中期経営計画を発展させ、「事業規模・財務力・企業力の持続的成
長を図り、企業価値を高める」ことを目指すものです。
数値目標は、2017年迄に連結売上高2兆円・連結営業利益率7.5%に到達することを目指して、2015年の
時点では連結売上高1兆6,000億円・連結営業利益率5%(800億円)を達成するということです。為替レートは、米ドル80円・ユーロ105円の前提です。
経営戦略
ヤマハらしい個性あるコンセプトで、お客様の期待を超えるような「モノ創り」「マーケティング」
「新しい事業」で輝くこと、また経営変革に挑戦し続けることを骨子とします。経営変革として、コストダ
ウン・構造改革・真のグローバル化等に取り組みます。
事業開発戦略
3つに層別(既存の基盤事業・次の刈り取り事業・新しい分野)して、それぞれに最適経営資源を投入して
取り組みます。
1つ目は、現在の基盤事業である二輪車事業・マリン事業、技術的基盤事業としての自動車用エンジン事
業について、新技術開発・商品競争力強化・市場拡大を図ることで、着実な成長を目指します。2つ目は、将来成長の布石を準備してきた、スマートパワービークル事業、特機事業、産業用機械・ロボット事業につ
いて、刈り取りの段階に進めていきます。3つ目は、新しい分野として、新オフロードビークル市場導入、新コンセプトモビリティー市場導入、無人システム(陸・海・空)など新技術導入に挑戦します。
商品開発戦略
3ヶ年・250のニューモデルを投入します(前回中期計画比2倍)。
「独創的なコンセプト」「卓越した性能・機能を実現する技術」「洗練された躍動美を表現するデザイ
ン」で、ヤマハらしい個性を発揮して、お客様の期待を超えるようなモノ創りに挑戦します。
コストダウン戦略
2つの枠組みで、3ヶ年・900億円のコストダウンに取り組みます。
1つ目は、「グローバルなモノづくりを変える」ことを目的にして、製品のプラットフォーム化を進める
こと、市場品質基準に合わせた現地設計により図面を変えること、基本プラットフォームをベースにしたバ
リエーション開発を拡大することに取り組みます。
2つ目は、「グローバルな調達・供給を拡大する」ことを目的に、調達先を集約して戦略的協働活動を推
進すること、生産のモノづくり力を高めること、ロジスティックスを合理化することに取り組みます。
財務戦略
積極的な成長投資と、株主還元・借入金返済をバランスさせることを目指します。
前回の中期経営計画では財務体質改善を優先させて、投資資金枠を償却費枠内に抑えていました。新しい
中期経営計画では、投資資金枠を「償却費+当期利益の1/2」に拡大して成長投資に備えると同時に、株主
還元・借入金返済をバランスさせます。投資総額は、前回中期経営計画では1,250億円でしたが、新しい中
期経営計画では1,900億円を予定しています。
また、株主還元として、前回中期計画と同様に、配当性向(連結)20%以上を継続します。
ブランド戦略
新しい中期経営計画をスタートするにあたり、グローバル・グループ全社の共通概念として、社内・社外
へのブランドメッセージを準備してきました。「感動創造企業」を企業目的にして、新しいブランドスロー
ガン「Revs your Heart」(Rev:エンジン回転を上げる・わくわくさせる・昂ぶらせる)を、全世界市場で発
信していきます。その背景には、「ヤマハ発動機は、イノベーションへの情熱を胸に、お客様の人生を豊か
にする、期待を超える価値と感動体験を提供したい」という強い思いが込められています。
中期経営計画 実績と目標
| 2013年 (平成25年) 実績 | 2014年 (平成26年) 実績 | 2015年 (平成27年) 目標 | 2017年 (平成29年) 目指す姿 | |
| 全製品販売台数 | 640万台 | 620万台 | 900万台 | 1,200万台 |
| 連結売上高 | 14,105億円 | 15,212億円 | 16,000億円 | 20,000億円 |
| 連結営業利益 | 551億円 | 872億円 | 800億円 | 1,500億円 |
| 連結営業利益率 | 3.9% | 5.7% | 5.0% | 7.5% |
| ROE ※ | 11.5% | 14.9% | 10% | 15% |
| 自己資本比率 | 33% | 35% | 33% | 35% |
| D/Eレシオ | 1.0倍 | 0.9倍 | 1.0倍 | 1.0倍 |
| コストダウン | 104億円 | 144億円 | 900億円 (3年間) | 1,500億円 (2013年から5年間) |
| 為替(米ドル/ユーロ) | 98/130 | 106/140 | 80/105 | 80/105 |
※ ROEは当期純利益/期末自己資本で計算しています。
当社グループは、「モノ創りで輝き・存在感を発揮し続ける会社」を目指し、更なる企業価値向上に努めて
いきます。また、法令遵守をはじめとした企業倫理を徹底することなど、CSR活動を推進して社会的責任を果
たして参ります。そして、グローバル経営を進めていくなかで、コーポレート・ガバナンスの改善に継続的に
取り組み、ステークホルダーの皆様との更なる信頼関係を構築してまいります。
(ロ)コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化による企業価値向上の取組み
当社は、コーポレート・ガバナンスを「長期的な企業価値最大化のために、経営体制を規律していくこ
と」と認識し、意思決定の迅速化や取締役の業績責任の明確化、透明性のある取締役人事・報酬制度の整備などに取組んでまいりました。具体的には、執行役員制を導入するとともに、社外取締役を複数名選任し、経営の執行と監督の分離に取組む一方、取締役の株主の皆様に対する責任を明確にするため、その任期を2年から1年に短縮しております。また、任意の委員会として常勤取締役及び社外取締役若干名からなる「役員人事委員会」を設置し、取締役・執行役員の候補者や報酬制度・報酬額についての審議を通じて、妥当性・透明性の向上を図っております。同委員会の審議に基づき、業績連動性の高い報酬制度への変革や役員退職慰労金の廃止を行いました。今後も、取締役会の役割を「グループの基本方針の承認と業務執行の監督」、執行役員の役割を「グループの経営及び業務執行」と明確化し、これに合致した経営体制の構築に取組んでまいります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための
取組みの概要
当社は、企業価値及び株主共同の利益を確保向上するための方策として、平成25年3月26日開催の第78期定時
株主総会においてご承認いただいた「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新の件」の内
容に従い、新株予約権の無償割当てを活用した方策(以下「本プラン」といいます。)を導入・継続しておりま
す。本プランの概要は以下のとおりです。
(イ)取締役会は、その決議により企業価値委員会を設置するものとします。企業価値委員会は、取締役会から付議される買収提案を検討し、以下の(ハ)に定める勧告決議を行うかどうかを審議するほか、取締役会から付議されるその他の事項を審議するものとし、その決議は、全委員の過半数により行うものとします。企業価値委員会の委員は当社の社外役員のみから選任されるものとします。
(ロ)取締役会は、当社の20%以上の株式の取得行為(以下「特定買収行為」といいます。)を企図する者に対して、特定買収行為に関する提案(特定買収行為を企図する者(グループ会社その他の関係者を含みます。)に関する事項、買収の目的、買収後の当社の経営方針と事業計画、対価の算定の基礎とその経緯、買収資金の裏付け、当社の利害関係者に与えうる影響その他下記(ニ)(a)及び(b)記載の事項に関連する情報として当社が合理的に求める必要情報が記載されるものとします。必要情報が記載された当該提案を以下「買収提案」といい、買収提案を行った者を以下「買収提案者」といいます。)を予め書面に
より当社に提出し確認決議を求めるよう要請するものとし、特定買収行為を企図する者は、その実行に先
立ち買収提案を提出して確認決議を求めるものとします。「確認決議」とは、下記(ハ)に定める企業価
値委員会が行った勧告決議を受けてなされる新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)の株主割
当て又は無償割当て(以下「無償割当等」といいます。)を行わない旨の取締役会決議をいいます。
なお、本プランの迅速な運営を図る観点から、必要情報が不足していることにより買収提案とは認めら
れない提案につき、当該当社株式の取得に係る提案を行った者に対し、当社は必要に応じて情報提供を要
請する場合があります。この場合、最初の情報提供要請を当該提案者に対して行った日から起算して60日
を上限として、提案者に対して情報提供を要請しかつ当該提案者が回答を行う期間(以下「情報提供要請
期間」といいます。)を設定することを基本とし、万が一必要情報が十分に揃わない場合であっても情報
提供要請期間の満了をもって企業価値委員会の検討・審議期間を開始することを基本方針といたします。
なお、合理的な理由に基づく延長要請があった場合には、必要に応じて情報提供要請期間を延長すること
ができるものとしますが、当該延長期間も30日を上限とするものとします。
(ハ)取締役会は、受領した買収提案を、企業価値委員会に速やかに付議することとします。企業価値委員会
は、買収提案を検討し、当該買収提案について取締役会が確認決議を行うべきである旨を勧告する決議(以下「勧告決議」といいます。)を行うかどうかを審議します。企業価値委員会の決議結果は開示されるものとします。企業価値委員会の検討・審議期間は、取締役会による買収提案受領日又は情報提供要請期間の満了日のいずれか早い日から60日(対価を円貨の現金のみとした買付上限株数を設けない買収提案以外の場合には90日)以内とします。合理的理由がある場合に限り、30日を上限として検討・審議期間が延長されることがあり得ますが、その場合には、当該理由及び延長予定期間について開示いたします。
(ニ)企業価値委員会における勧告決議の検討・審議は、当該買収提案が企業価値及び株主共同の利益の確
保・向上に適うものであるかどうかの観点(以下の(a)及び(b)の観点を含みます。)から真摯に行
われるものとします。なお、企業価値委員会は、本プランの手続を遵守した買収提案で以下に掲げる事項
が全て充たされていると認められるものについては、勧告決議を行わなければならないものとします。
(a)下記のいずれの類型にも該当しないこと
(Ⅰ)株式を買い占め、その株式について当社又はその関係者に対して高値で買取りを要求する行為
(Ⅱ)当社を一時的に支配して当社の重要な資産等を移転させるなど、当社の犠牲の下に買収提案者
又はそのグループ会社その他の関係者の利益を実現する経営を行う行為
(Ⅲ)当社の資産を買収提案者又はそのグループ会社その他の関係者の債務の担保や弁済原資として
流用する行為
(Ⅳ)当社の経営を一時的に支配して将来の事業展開、商品開発等に必要な資産や資金を減少させて
その処分利益をもって一時的な高配当やそれによる株価の急騰をねらって高値で売り抜けるな
ど、当社の継続的発展を犠牲にして一時的な高い収益その他のリターンを得ようとする行為
(b)当該買収提案に係る取引の仕組み及び内容が、強圧的二段階買付(最初の買付けで全株式の買付け
を勧誘することなく、二段階目の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付け
等の株式買付けを行うことをいいます。)その他買収に応じることを当社株主に事実上強要するお
それがあるものではないこと
(ホ)取締役会の確認決議は、企業価値委員会の勧告決議に基づいてなされるものとします。取締役会は、企業価値委員会から勧告決議がなされた場合、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情がない限り、速やかに確認決議を行わなければならないものとし、確認決議を受けた買収提案に対して本新株予約権の無償割当等を行うことができないものとします。
(ヘ)確認決議を得ない特定買収行為が行われた場合、取締役会は、無償割当等の基準日等を定め、本新株予約権の無償割当等を行い、当該基準日時点の株主に本新株予約権を割り当てるものとします。但し、無償割当等の基準日以前の日で取締役会が定める日までに特定買収者の株券等保有割合が20%を下回ったことが明らかになった場合(これに準じる特段の事情が生じたと取締役会が認めた場合を含みます。)には、取締役会は当該無償割当等を中止し、その効力を生じさせないことができます。なお、本新株予約権の強制取得の対価として、特定買収者等に対する現金交付は行わないものとします。
④ 取締役会の判断及びその理由
本プランは、企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として導入・更新されるものですが、その合理
性を高めるため以下のような特段の工夫を施しております。
(イ)本プランは、平成25年3月26日開催の第78期定時株主総会において株主の皆様の承認を受けております。
(ロ)当社取締役の任期は1年であり、任期期差制や解任要件の普通決議からの加重等も行っておりません。従って、1回の株主総会普通決議による取締役の選解任を通じて、取締役会決議により本プランを廃止することが可能であり、この点においても株主の皆様の意思が反映されることとなっております。
(ハ)本プランにおける判断の中立性を担保するため、当社の業務執行に従事していない独立性が確保された当社社外役員のみから構成される企業価値委員会が、買収提案の内容につき検討を行い、会社に対し負う当社役員としての法的義務を背景に、企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に適うものであるかどうかの観点から買収提案について真摯に審議します。
そして、企業価値委員会から取締役会に対し、確認決議を行うべきである旨の勧告決議がなされた場
合、取締役会は、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情がない限り、同勧告決議に従
い確認決議を行わなければならないこととされています。
(ニ)企業価値委員会は、上記③(ニ)(a)及び(b) に掲げる事項が全て充たされていると認められる買収提案については、勧告決議を行わなければならないものとしており、客観性を高めるための仕組みが採られています。
(ホ)株主総会におけるご承認の有効期間を第78期定時株主総会から3年に設定しております。有効期間中は、当該株主総会におけるご承認の授権の範囲内で、取締役会が1年ごとに本プランの内容を決定することとしており、関連する法制度の動向その他当社を取り巻く様々な状況に対応することが可能となっております。3年が経過した時点で、取締役会は、附帯条件の見直し等を含め、改めて株主意思の確認を行い、株主の皆様にご判断いただくことを予定しております。但し、有効期間内であっても、本プランは、上記④(ロ)にも記載のとおり、株主総会普通決議による取締役の選解任等を通じて、取締役会決議によりいつでも廃止可能であります。
(ヘ)本プランは、経済産業省及び法務省が定めた平成17年5月27日付「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」が求める適法性の要件(新株予約権等の発行の差止めを受けることがないために充たすべき要件)、合理性の要件(株主や投資家等関係者の理解を得るための要件)を全て充たしております。また、経済産業省企業価値研究会の平成20年6月30日付報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の提言内容にも合致しております。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、663億円となりました。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、当社及び海外連結子会社の設備の状況に著しい変動がありました。主な変動の内容及び当第3四半期連結会計期間末における設備の状況は以下のとおりです。
① 提出会社
「本社及び磐田本社工場」にマリン実験棟等を新設しました。
| 事業所名 | 所在地 | セグメントの名称 | 設備の内容 | 帳簿価額 (百万円) |
| 本社及び磐田本社工場 | 静岡県磐田市 | 二輪車 マリン 特機 その他 | 二輪車等の製造、二輪車及び船外機等の研究及び開発 | 43,620 |
② 在外子会社
平成27年3月にインドにおける当社の連結子会社であるIndia Yamaha Motor Pvt. Ltd.の「チェンナイ工場」が稼動を開始しました。
| 会社名 | 所在地 | セグメントの名称 | 設備の内容 | 帳簿価額 (百万円) |
| India Yamaha Motor Pvt. Ltd. | インド ウッタル・プラデシュ州、タミル・ナードゥ州 | 二輪車 | 輸送用機器製造 | 34,713 |