有価証券報告書-第94期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/18 9:59
【資料】
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【項目】
123項目

対処すべき課題

(1) 経営の基本方針
当社はメーカーとして、技術開発に努め、お客様の要望に応えた高いレベルの商品を提供するとともに、企業の社会的責任を認識し、地球環境保全と内部統制に努め、社会、株主・顧客、そして従業員など、世界とそれぞれの地域ですべてのステークホルダーから期待される「良い会社」であり続けることを使命とし、当社グループ全体の企業価値向上をめざして活動しております。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、長期ビジョン「PACIFIC GLOCAL VISION2020」の達成に向けた具体的なアクションプランとして『OCEAN-18』を推進してまいりましたが、当連結会計年度で目標達成の目処をつけ、第2四半期連結累計期間において、ローリングプランとして新中期経営計画『OCEAN-20』を策定しました。
『OCEAN-20』では、引き続き「トップクラスのGLOCALな部品メーカー」をめざし、「技術と海外」「ものづくりは人づくり」「CSRと環境保全」をキーワードに、投資の成果を刈り取りつつ、将来の飛躍に向けた成長基盤を構築します。また、次世代モビリティを見据えた新技術・新工法を開発し、海外拠点の拡充・自立化とともに、環境・安全・品質・生産性を向上し、人財育成とともに、競争力のある原価を実現してまいります。
社会から信頼され、期待される企業であり続けるため、ステークホルダーの皆様との絆を深める活動に積極的に取組み、未来に向けた価値の創造と企業経営の質の向上を実現してまいります。
成長戦略
2020年度(平成32年度)目標
2020年度(平成32年度)目標
連結売上高1,400億円
連結営業利益率8%台
ROA(営業利益)7%台


(3) 経営環境、中長期的な経営戦略及び対処すべき課題
当社グループの主要事業分野であります自動車産業におきましては、ハイブリッド車・電気自動車などのエコカーへのシフトや自動運転支援技術・コネクテッドカーの開発が加速するなど、100年に一度の大転換期と言われております。また、世界の自動車市場は、国内は横這いもしくは漸減傾向、海外は増加傾向であり、特にアジア・中東・中南米などの新興国が伸長する見込みであります。
こうした中、当社グループは当連結会計年度で新中期経営計画『OCEAN-20』を策定しました。次世代モビリティを見据えた新技術・新工法の開発、国内外の拠点の拡充・自立化の推進、環境・安全・品質・生産性の向上、そして、人財育成とともに、競争力のある原価を実現いたします。また、2030年に迎える創業100周年に向けて、企業の社会的責任・コーポレートガバナンス体制を強化し、将来の飛躍に向けた成長基盤を構築してまいります。
刻々と変化する状況を総合的な視点で判断し、スピード感を持って課題に取り組み、未来に向けた価値の創造と企業経営の質の向上の実現をめざします。
なお、地震等の災害を含めた様々な事業のリスクに対してリスクマネジメントの推進、事業継続計画(BCP)の整備と拡充を進め、更なる危機管理体制の強化を図ってまいります。
具体的には、次の6項目について、取り組んでまいります。
①「経営基盤」としては、急激な事業環境の変化にも柔軟に対処できるよう、グループ全体の体質強化および各拠点の自立化を推進します。
②「技術」については、新技術開発に邁進するとともに、固有技術の更なる深化と融合により、既存事業の競争力強化と高付加価値製品への構造転換を継続します。
③「海外」については、当社の拠点戦略の推進およびお客様のグローバル戦略に柔軟にお応えできるよう、当社グループの拠点再編・拡充を図ります。
④「ものづくり」の技術・技能の伝承と安全・品質・生産性の確保とともに、次世代人財・海外人財の育成、「人づくりとワークライフバランス」を着実に進め、事業戦略を支える基盤の強化を図ります。
⑤「環境」については、地球に優しい製品・工法・技術の開発、環境負荷の低減に配慮したものづくりを着実に進めるとともに、地球環境保全に努めます。
⑥「コーポレートガバナンス」については、株主をはじめとするステークホルダー目線の会社経営を実践し、透明な企業統治体制の構築・維持に努めるとともに、『コーポレートガバナンス・コード』を踏まえた行動・取組みを定期的に見直し、継続的改善を図ります。