有価証券報告書-第7期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/29 16:49
【資料】
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【項目】
111項目

対処すべき課題

以下に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、次の経営理念とそれらを実現するための経営ビジョン(当社の進むべき方向性)を策定し、これらの経営方針とビジョンの下、グローバル競争に打ち勝つ企業規模と展開力を実現し、安全・環境に即した先進技術の追求を通じ、車体部品とトランスミッション部品の専門メーカーとして世界TOPを目指し、企業価値・株主価値の向上に努めてまいります。
<経営理念>社是
・人間性尊重
・技術革新
・堅実経営
行動指針
・愛情と相互信頼をモットーに自己啓発に努めよう
・先進技術を追求し良質廉価な製品を提供しよう
・自主性をもち英知と機敏さで社会に貢献しよう
<経営ビジョン>先進技術と良質廉価技術の融合で低炭素社会に貢献し、世界中のお客様に満足される企業
(2)経営指標
当社グループは、良質な部品の開発及び生産に取り組むとともに、従来から重視してまいりました営業利益の対売上高比率、1株当たり利益(EPS)に加え、資本、資産効率をより意識し、総資産利益率(ROA)や自己資本利益率(ROE)についてもさらなる向上を目指してまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社は、車体部品とトランスミッション部品の専門メーカーとして世界TOPを目指してまいりました。
2017年4月より第3次中期(2018年3月期から2020年3月期)がスタートしましたが、この3ヵ年は、5年後の売上高3,000億円・営業利益200億円を目指すための土台となる重要な時期と認識しております。
この経営目標達成を確かなものとするため、『技術イノベーション』、『販売イノベーション』、『人事イノベーション』を着実に実行し、以下の課題に取り組んでまいります。
① 品質管理体制の強化
品質は、顧客との信頼関係の基礎となる最重要課題であるとの認識の下、図面や金型の作成段階から徹底的に見直し、全社を挙げて品質の確保を進めてまいります。
② 生産体質改善
量産で売上を確保できる生産体制を構築するべく、生産ライン構想や作業方法、生産アロケーションの見直し等、それぞれの地域の状況に合わせた地域最適となる取り組みを行ってまいります。
③ 海外拠点の持続的な成長と進化
各海外拠点の自立化を促しつつ、日本と現地とでグローバル戦略を共有し、持続的な成長と進化を図ってまいります。
④ 現地開発機能の強化
日本の研究開発機能を中心に、ドイツ・中国の調査拠点及び米国開発拠点と連携しながら、各地域のニーズを迅速・的確に入手し、新技術提案力を飛躍的に高めてまいります。
⑤ 軽量化技術への取り組み
自動車の低燃費化・電動化ニーズにボディの軽量・高剛性化で応えるため、鉄の可能性を引き出すウルトラハイテン加工技術、ホットスタンプ技術及び部分軟化技術にさらに磨きをかけると共に、非鉄材料であるアルミやCFRPの成形技術及びそれら非鉄材料と鉄を接合する異材接合技術等の商品化を進めてまいります。
⑥ 他社販売の強化
新規顧客獲得に向けて、日本で販売戦略を立案し、各地域本部が緊密に連携する事により、地域と地域をつなぐグローバル規模の新しい販売体制を構築し、営業活動を強化してまいります。
⑦ 人材育成
公平で実力が反映される新人事制度と従業員が依って立つべきキャリアモデルを示した新人材育成制度に加え、それらを支援するツールである「HUMAN CAPITAL MANAGEMENT SYSTEM」を活用することにより、「グローバル経営人財」を創出していくと共に、「次世代経営陣」の育成にも力を入れてまいります。
⑧ グローバルCSR活動の強化
あらゆるステークホルダーの皆様から存在を期待される企業になるため、CSR活動をグローバルに展開し、(1)コーポレートガバナンス、(2)情報管理、(3)安全衛生、(4)品質、(5)人権・労働、(6)環境、(7)社会貢献をテーマとした課題への対応を図り、持続的な成長と進化を目指してまいります。
また、国内では、今期から3年の年限を設け、生産・技術・管理の3事業部門で、業務プロセスの改善、AI、IoTの導入による省人化、工数の低減などを通じた各部門の生産性改善を実施し、会社全体の付加価値を高める「生産性向上プロジェクト」を推進してまいります。