有価証券報告書-第63期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/23 15:42
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147項目
(業績等の概要)
当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
(1) 業績
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦等国家間の政治的な駆け引き等も絡んでやや減速気味になりながらも全般的には比較的堅調に推移しました。しかしながら、今年に入り中国から世界へと広がった新型コロナウイルスの影響により、各国の主要都市は封鎖され、工場も稼働を停止し、世界中で経済活動が停滞して需要が消失しました。このような状況の中、発生源の中国武漢市では徹底した封鎖措置により2.5ヶ月で感染拡大を抑え込み、経済活動を再開させています。武漢市同様都市封鎖という厳しい措置を取っていた欧米諸国も封鎖措置から徐々に規制を緩め、経済活動を再開し始めています。しかしながら、現状ではうまく行くのかぶり返すのかもまだ何とも言えず、先の見通せない状態が続いております。
一方国内経済につきましては、10月の消費税増税で失速気味になり、第4四半期に新型コロナウイルスの影響も少し有ったものの、3月末までは何とか大崩れせずに推移しました。しかしながら、4月7日に緊急事態宣言が発令され、経済活動は著しく停滞しました。この緊急事態宣言は当初の設定期間を超えて継続し、5月25日に全面解除されましたが、これからの経済活動に対する制約は大きく残ることとなり、経済の先行き不透明感は依然として大きなままとなっています。
このような状況の中、当社グループの連結売上高は21,401百万円(前連結会計年度比5.1%増)となりましたが、これについては今期より連結対象となりましたいがり産業グループの売上加算によるものであり、いがり産業グループを除いた純粋な前年対比では4.2%の減少となっております。営業利益につきましては、資源価格の上昇とスクラップ価格の下落、労務人件費や設備償却費の上昇等により1,256百万円(前連結会計年度比38.1%減)となりました。経常利益につきましては、1,395百万円(前連結会計年度比42.0%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、846百万円(前連結会計年度比51.4%減)となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 金属関連部品事業
当連結会計年度の当事業の売上高は、18,571百万円(前連結会計年度比4.4%減)となりました。売上が低迷した一部客先の生産減が顕著であったことと海外で苦戦するトラックメーカーの引きが弱かったこと、中国絡みで弱含んだ客先があったこと等により、1年を通じてやや低調に推移しました。
② 樹脂関連部品事業
当連結会計年度の当事業の売上高は、1,886百万円(前連結会計年度比―)となりました。
③ その他
当連結会計年度の当事業の売上高は、943百万円(前連結会計年度比0.9%減)となりました。海外は豪州と欧州が減少しましたが米国と韓国で増加し、全体としては増加しました。国内は家庭用製品のメディア紹介による特需もありましたが連続ねじ締め機関連が1月以降低調に推移し、全体として減少しました。
(2)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ70百万円増加し、23,784百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ47百万円減少し、7,038百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ118百万円増加し、16,745百万円となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、税金等調整前当期純利益、減価償却費や有価証券の償還による収入があったものの、仕入債務の増減額、法人税等の支払額、定期預金の預入による支出、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出、有形固定資産の取得による支出、有価証券の取得による支出、長期借入金の返済による支出や配当金の支払額などがあり、当連結会計年度末には4,741百万円(前連結会計年度末比5.2%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は1,605百万円(前年同期比42.7%減)となりました。これは受取利息及び受取配当金113百万円、仕入債務の増減額945百万円、法人税等の支払額718百万円などの資金の流出があったものの、税金等調整前当期純利益1,337百万円、減価償却費1,302百万円、退職給付に係る負債の増減額95百万円、売上債権の増減額425百万円、利息及び配当金の受取額114百万円などの資金の流入があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は862百万円(前年同期比44.5%減)となりました。これは定期預金の払戻による収入112百万円、有価証券の償還による収入1,797百万円などがあったものの、定期預金の預入による支出413百万円、有価証券の取得による支出342百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出275百万円、有形固定資産の取得による支出1,430百万円などの資金の流出があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は975百万円(前年同期比51.2%増)となりました。これは長期借入金の返済による支出402百万円、配当金の支払額281百万円、自己株式の取得による支出212百万円などがあったことによります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
金属関連部品事業(千円)18,338,44894.7
樹脂関連部品事業(千円)1,870,816
報告セグメント計(千円)20,209,264104.3
その他(千円)835,34997.4
合計(千円)21,044,614104.0

(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
当社グループは受注より出荷までの期間が極めて短いため、得意先の生産計画に基づく週単位、旬単位、月単位での内示情報と、過去の流動傾向を基にした見込生産を行っているため、該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
金属関連部品事業(千円)18,571,05995.6
樹脂関連部品事業(千円)1,886,856
報告セグメント計(千円)20,457,915105.4
その他(千円)943,96399.1
合計(千円)21,401,879105.1

(注) 1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
トヨタ自動車株式会社2,525,60012.42,651,55112.4
本田技研工業株式会社2,187,93210.72,336,23310.9

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。そのため、実際の業績や財務状況は記載予想とは異なる可能性があります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、会計上見積りが必要な費用につきましては、合理的な基準に基づき見積りをしております。
(2) 当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 財政状態の分析
流動資産は、現金及び預金の増加145百万円、売掛金及び受取手形の増加265百万円、商品及び製品の増加92百万円、仕掛品の増加118百万円がありましたが、電子記録債権の減少179百万円、有価証券の減少920百万円により、前連結会計年度末と比較して495百万円の減少となりました。
固定資産は、投資有価証券の減少501百万円がありましたが、有形固定資産の増加784百万円、無形固定資産の増加153百万円、繰延税金資産の増加85百万円、投資その他の資産のその他の増加54百万円により、前連結会計年度末と比較して565百万円の増加となりました。
以上の結果、資産合計は前連結会計年度末と比較して70百万円増加し、23,784百万円となりました。
負債につきましては、電子記録債務の減少775百万円、未払法人税等の減少178百万円がありましたが、支払手形及び買掛金の増加138百万円、短期借入金の増加335百万円、流動負債のその他の増加167百万円、退職給付に係る負債の増加134百万円、固定負債のその他の増加198百万円により前連結会計年度末と比較して47百万円減少して、7,038百万円となりました。
純資産につきましては、16,745百万円と前連結会計年度末と比較して118百万円の増加となりました。これは配当金の支払281百万円、新規連結による変動額の計上24百万円、自己株式の取得212百万円、その他の包括利益累計額合計の変動額210百万円の減少がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上846百万円の増加によるものであります。
② 経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度における売上高は21,401百万円(前連結会計年度比+1,032百万円・5.1%増)、営業利益は1,256百万円(前連結会計年度比△773百万円・38.1%減)、経常利益は1,395百万円(前連結会計年度比△1,012百万円・42.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は846百万円(前連結会計年度比△894百万円・51.4%減)となりました。
売上に関しましては、当社グループの主要取引先であります自動車業界の当連結会計年度における国内生産台数が9,489千台(前連結会計年度比△259千台・2.7%減)、1~12月の海外生産が18,852千台(前連結会計年度比△1,113千台・5.6%減)、これらを合算した全世界生産台数が28,341千台(前連結会計年度比△1,374千台・4.6%減)と減少したことによる押し下げの影響と、業績が振るわなかった客先の売上が大きく減少したこと等により、前連結会計年度までの連結対象部分での売上では4.2%減少しましたが、いがり産業グループの売上が加わったことにより5.1%増加しました。
利益に関しましては、国内・海外共に改善は例年並みに推移したものの原材料が高止まりしている割に鉄等のスクラップ価格が下落したことと設備費や人件費・労務費の増加等により、営業利益は38.1%減少しました。営業外では前期の為替差益109百万円が当期は為替差損93百万円となったこともあり、経常利益は42.0%減少しました。結果、親会社株主に帰属する当期純利益は51.4%減少しました。
現金及び現金同等物の期末残高の推移
2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期
現金及び現金同等物の期末残高(千円)4,086,1304,482,7525,000,3124,741,639

キャッシュポジションについては、上記の表の様に推移しておりますが、2019年度末は休日のため、支払が翌営業日にずれている事から実質的には過年度より増加傾向で安定しており、経営安全度は高いと考えております。
新型コロナウイルスの対応から経済活動の急激な低迷によりキャッシュポジションも悪化することが予測されますが、手元流動性の確保を最優先とした施策を推進してまいります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](業績等の概要)(3) キャッシュ・フローに記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
2018年3月期2019年3月期2020年3月期
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)34.127.264.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)104.6320.9124.5

(注) 1.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
2.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループでは、売上高の大半を車輌関連部品が占めています。したがいまして当社グループの売上は、自動車生産台数とその生産地域の影響を強く受けます。
当社グループは鉄系材料を使用した製品を多く供給しており、鉄鋼市況や鉄スクラップ市況の影響を強く受けます。
近年では海外子会社の売上や利益が連結に占める割合が増加傾向にあり、為替変動による影響を受けます。
(4) 経営戦略の現状と見通し
当社グループは様々なお客様とお取引をさせていただいており、このことは個社事情による業績の変動を和らげて安定させる要素になり、強みであると考えております。この戦略については、今後も基本路線として堅持していくものでありますが、お客様の多さが安定性をもたらす一方で、それ故に経営効率を落としている面もあります。このことについては、取引規模や将来性、全体像等を勘案しながら見直しをかけていく必要があると考えております。
当社グループが製品を受注する上での競争力の源は、製品の具現化力と量産化力の高さにあると考えております。逆に言えば、簡単に形にできてすぐに良品が量産できるような製品では、当社グループの強みが十分に発揮できません。現状でも当社グループが競争力を有している製品は高難度部品、高付加価値部品でありますが、この戦略を踏襲しつつさらに深掘りし、現在は手掛けていないような形状、加工、分野の製品にも挑戦していきたいと考えております。また、そのための研究開発についても引き続き注力していく所存であります。
当社グループの金属関連部品事業の海外生産工場は、米国、ベトナム、インドネシアの3拠点でしたが、2019年10月に中国湖北省に設立しました睦諾汽車部件(湖北)有限公司が来春立上げ、来夏量産開始予定となっており、同事業海外4つ目の生産拠点となります。今回の中国進出は、現在国内で生産・供給している部品を中国現地でも生産・供給をというお客様からの要望もあり、実現したものです。これにより中国にも足場ができますので、中国でのビジネスをこれからの成長のエンジンにしていきたいと考えます。当社グループといたしましては、海外拠点を最大限有効活用しつつグローバルでの生産・供給体制をさらに充実させてまいる所存であります。
また、いがり産業グループが加わったことで当社グループに樹脂という新たな事業領域が加わり、樹脂のみで無く樹脂+金属の複合的な部品も生産できるようになりました。いがり産業も当社同様金型の設計・製作から手掛けている企業であり、高付加価値部品戦略を展開できるだけの技術力を備えております。樹脂+金属というコラボレーションもできるようになれば、さらに付加価値の高い製品を開発、提案することが可能になると考えますので、シナジー効果をしっかり出せるように連携を密にしてまいります。

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