有価証券報告書-第157期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 14:17
【資料】
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【項目】
141項目

研究開発活動

当社グループ(当社及び連結子会社)の当連結会計年度における研究開発費は31百万円です。また、セグメントごとの研究目的、主要課題、研究成果及び金額は以下のとおりです。
(1) 鋼管関連………電解研磨をベースとして洗浄性、意匠性及び耐食性に優れたステンレス表面を生成する工法(BEP工法)を用いた製品については、ウイルスに対する不活化をテーマに研究を進めました。BEP処理された製品は黄色ブドウ球菌の付着率の低下、洗浄性の高さなどが評価され新規顧客の獲得につながりました。生産面では、処理量のアップ、多数個取りの治具の改良など量産体制の安定のための改善を行いました。
SUS304に代わり、高耐食性・高強度である二相鋼を用いた鋼管の安定的量産のため、新規スタンド及びロール駒を追加設計し設置しました。テスト生産の結果は良好であり、引き続きロール解析を実施して技術の蓄積を図りました。
型鋼、造管製品の枠にとらわれる事無く、設計技術・技法を互いの設計時に活かしながら、柔軟な設計、問題解決を進められるよう技術の確立を目指しました。製品のキズ対策の一つの方法として、フリーロール採用技術を確立し、安定生産に結び付くことを目指しました。
造管の不良の主な要因となる溶接不良は、溶接電流、電圧及びワークコイル・インピーダーの状態等、多岐にわたるパラメーターに起因しています。製品生産時の時間軸に各種パラメーター及び、溶接時の映像の周期的記録を行い、渦流探傷信号など不良発生イベントと各種パラメーターの変動を紐づけして不良原因の解析、原因追及可能なシステム構築を目指しました。
当セグメントに係る研究開発費は27百万円です。
(2) 自転車関連……リム・ホイール関連では、オリンピック関連での新製品を開発しました。トラック競技用ディスクホイールについては、より高品質で軽量なカーボンファイバーを採用した新モデルを開発し、女子世界選手権では好成績を収める結果となりました。また、ロードレース用のレーシングホイールについては、軽量かつ空気抵抗を軽減するデザインのホイールを開発し、競技機材として販売を開始しました。
完成自転車についてはコロナ禍における生活環境の変化に伴い、健康志向の高まりから自転車の需要が急激に増加しました。そのような環境の中、エントリーユーザーに対しての商品開発に注力し、入門車カテゴリーへWeb動画配信を用いたマーケティング活動を実施しました。
当セグメントに係る研究開発費は3百万円です。
(3) その他…………福祉機器関連では、介護用跳ね上げ式手摺りに新たな機能を追加した商品を開発しました。高齢者や障害者の安全・安心等、役立つ商品開発に取り組みました。
当セグメントに係る研究開発費は0百万円です。