有価証券報告書-第103期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/19 12:02
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、年度前半において米国では個人消費を中心に内需が底堅く堅調に推移し、日本および欧州でも緩やかな持ち直しが見られるなど、全体として回復基調で推移しました。年度後半にかけては、通商政策の緊迫化に伴うエネルギー関連コストの上昇リスクが意識されるなど、先行きリスクが高まる状況となりました。
このような環境下で当社を取り巻く状況は、AIやテクノロジー関連の設備投資の増加により、生成AIを含むHPC(High Performance Computing)関連の需要が高まり、半導体製造装置部門で前期比の増収につながりました。計測機器部門でも国内のものづくり関連投資が安定推移したうえ、航空・宇宙・防衛分野の事業機会を新たに獲得したことで、こちらも前期比で増収となりました。
インフレやエネルギー関連コストの上昇に伴い部材費や人件費が上昇したものの、既往ピークの売上高により営業利益、経常利益も前期比で増加し、第2四半期に半導体製造装置部門の一部製品に関する不具合対策費用を特別損失として計上したものの、純利益は前期比でほぼ同水準となりました。なお、中東情勢の悪化が当連結会計年度に与えた影響は軽微でした。
その結果、当連結会計年度における業績は、売上高は166,839百万円(前年同期比10.8%増)となり、利益面は、営業利益33,738百万円(同13.6%増)、経常利益34,825百万円(同16.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は24,739百万円(同3.5%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
半導体製造装置
半導体製造装置部門の受注面では、期を通じてHBM(High Bandwidth Memory, 広帯域メモリ)向けプローバやAIパッケージング工程に向けたグラインダの引き合いが底固く推移したこと、中国における高精度装置の要求が継続したこと等により前期比で増加しました。
売上面では、概ね顧客要求納期に沿った出荷を進めることができたことに加え、付加価値の高いプローバの出荷も増加し、既往ピークを更新しました。地域別には、プローバは韓国、台湾、中国など、グラインダ・ダイサ等の加工装置は台湾、中国、日本などで堅調でした。
こうしたなか、研究・開発面では、引き続き顧客の先進的ニーズに対応した製品開発や将来を見据えた要素技術開発を進めました。生産面では、長期的な加工装置需要の拡大を見据えた名古屋工場が竣工し、生産キャパシティが増加しました。
この結果、当連結会計年度における当セグメントの業績は、売上高127,878百万円(前年同期比12.7%増)、営業利益28,404百万円(同16.8%増)となりました。
計測機器
計測機器部門の受注面では、期を通じて既存設備の更新需要が安定的に推移したことや、後半にかけてハイブリッド車生産に関連した追加投資、また航空・宇宙・防衛など成長が見込まれる業界向けの案件を獲得したこと等により、前年同期比で増加し、既往ピークを更新しました。
売上面では、獲得した受注を顧客要求納期に沿って計画的な出荷に繋げた結果、前期比で増加し、同様に既往ピークを更新しました。
こうしたなか、研究・開発面では、引き続きオートメーション化に向けた汎用計測機器とロボットとのコラボレーションの取り組みなどを進めたほか、半導体製造装置部門の製品とのシナジー効果を拡大させる施策を進めました。
この結果、当連結会計年度における当セグメントの業績は、売上高38,960百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益5,333百万円(同1.1%減)となりました。
次に当連結会計年度末時点の財政状態の概要を示すと次のとおりです。
当連結会計年度末時点の当社グループの財政状態は、資産合計250,533百万円(うち、流動資産174,607百万円、固定資産75,925百万円)に対し、負債合計57,617百万円、純資産合計192,916百万円となりました。
i.資産
売上債権が増加したことや固定資産の取得などが主な要因となり、当連結会計年度末の資産の総額は、前連結会計年度末に対し12,580百万円増加しました。
ⅱ.負債
未払法人税等、長期借入金、契約負債等が減少したことが主な要因となり、当連結会計年度末の負債の総額は前連結会計年度末に対し4,106百万円減少しました。
ⅲ.純資産
「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上により「株主資本」が増加したことが主な要因となり、当連結 会計年度末の純資産の総額は前連結会計年度末に対し16,686百万円増加しました。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.1ポイント増加し、76.3%となり ました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度中「現金及び現金同等物」は1,463百万円減少し、当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」の残高は53,052百万円となりました。
以下、前連結会計年度末と比較して、その内容を営業、投資、財務の各活動別に示すと次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、その入金超の金額が前連結会計年度28,824百万円から当連結会計年度は25,012百万円へと減少しました。これは主に「税金等調整前当期純利益」が前連結会計年度の34,275百万円から当連結会計年度は33,186百万円へ減少したほか、法人税等の支払額10,758百万円、減価償却費5,582百万円、売上債権の増加7,093百万円、棚卸資産の減少1,939百万円、製品不具合対策引当金の増加1,688百万円等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、その金額が前連結会計年度の2,541百万円の入金超から当連結会計年度は11,491百万円の支出超になりました。これは主に有形固定資産の取得による支出10,990百万円等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度13,991百万円の支出超から当連結会計年度15,674百万円の支出超になりました。これは主に、配当金の支払額10,177百万円、長期借入金の返済による支出5,000百万円等があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
半導体製造装置118,160+12.9
計測機器32,009+4.8
合計150,169+11.0

(注) 上記生産実績は販売価額によります。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
半導体製造装置123,396+14.665,149△6.4
計測機器39,700+4.714,210+5.5
合計163,096+12.079,359△4.5

c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
半導体製造装置127,878+12.7
計測機器38,960+5.1
合計166,839+10.8

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先別の販売実績が連結売上高の100分の10以上となる主要な販売先はないため記載を省略しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末時点の財政状態の概要は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりですが、業容の拡大に伴い、資産及び負債が急速に増加するなかでは総資産回転率を向上させ、収益性の確保に努めることが肝要なことになると認識しています。
② 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの営む半導体製造装置事業及び計測機器事業は、いずれも技術革新のテンポが早く、製品自体にも高度に技術的な要求が求められる競争の激しい事業です。また、特に半導体製造装置事業におけるユーザーの属する半導体業界等は好不況のサイクルが大きな振幅をもって循環的に訪れる業界であり、当社グループの業績も過去幾度となくその影響を受けてきました。このような事業環境の中にあっては継続的に製品開発を続け、市場動向の影響を最小限にとどめることのできるような競争力の強い製品群をつくり続けていくことが何よりも重要なことであると認識しています。
ⅰ.売上高
当連結会計年度の「売上高」は、半導体製造装置事業が127,878百万円(前年同期比12.7%増)、計測機器事業が38,960百万円(同5.1%増)、両事業合計で166,839百万円(同10.8%増)でした。
半導体製造装置部門の業績は、前期から続く生成AIを含むHPC関連装置の更なる拡大が続くと見込むほか、汎用メモリや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)を含むロジック半導体の生産拡大に向けた顧客の投資が加速すると想定すること等により、概ね堅調に推移すると見込んでいます。これら半導体デバイスの高度化に伴い、特に検査装置(プローバ)を中心に技術要求が高まっており、対応する高付加価値製品の出荷比率が上昇すると想定しています。これに応えるため、研究・開発面では、顧客の最先端要求に応えるべく製品開発とそれを支える要素技術をさらに強化・拡大していきます。販売面では、顧客ニーズを迅速に把握して開発へ反映するため、海外のデモセンター設備の強化を進めます。生産面では、検査装置の製造を担う飯能工場(埼玉県)の近隣に新工場を建設する取り組みを進めるほか、長期的な需要増を踏まえ、八王子市(東京都)に新たな生産拠点を設立する準備を進めていきます。
計測機器部門の事業環境は、NEV(電気自動車)への移行が当初の想定より緩やかに推移することが充放電試験システムの急速な普及に向かい風とみる一方、ハイブリッド車への回帰に伴う設備投資が加速すると見込まれます。また、当社が注力する分野である航空・宇宙・防衛分野、エネルギー分野や、半導体製造装置業界の活性化に伴う引合いの増加も見込んでいます。さらに、当部門の先行指標となりうる工作機械の受注動向が緩やかな回復基調を維持すると見込まれることから、全体としてゆるやかな成長基調が続くものと想定しています。当社は、これらの需要を獲得するため、半導体製造装置部門とのシナジー拡大に向けた新製品・新機能の開発に注力します。加えて、汎用・自動計測機器、充放電試験システム、X線CTシステムなど幅広い機器を組み合わせたオートメーションの強化に努めています。
ⅱ.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の「売上原価」は97,978百万円、「販売費及び一般管理費」は35,122百万円でした。
「売上高」に対する「売上原価」の比率は前連結会計年度の58.5%に対し当連結会計年度は58.7%、「販売費及び一般管理費」の比率は前連結会計年度の21.8%に対し当連結会計年度は21.1%でした。
ⅲ.営業損益
これらの結果、当連結会計年度の営業損益は33,738百万円(前年同期比13.6%増)の利益となりました。セグメント別の損益では、半導体製造装置事業が28,404百万円(同16.8%増)、計測機器事業が5,333百万円(同1.1%減)の利益でした。
ⅳ.営業外収益、営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は「受取配当金」「為替差益」「投資事業組合運用益」等により総額1,481百万円、営業外費用は「支払利息」「支払補償金」等により総額394百万円でした。
ⅴ.経常損益
これらの結果、当連結会計年度の経常損益は34,825百万円(前年同期比16.3%増)の利益となりました。
ⅵ.特別利益、特別損失
当連結会計年度の特別利益は「投資有価証券売却益」等により194百万円、特別損失は「製品不具合対策費」により1,833百万円でした。
ⅶ.税金等調整前当期純損益
これらの結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損益は33,186百万円の利益となりました。
ⅷ.法人税等
当連結会計年度の「法人税等合計」の金額は8,354百万円で、「税金等調整前当期純利益」に対する割合は 25.2%でした。
ⅸ.非支配株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純損益は92百万円の利益でした。
ⅹ.親会社株主に帰属する当期純利益
これらの結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は24,739百万円(前年同期比3.5%減)の利益となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりですが、営業活動によるキャッシュ・フローを入金超過に維持しつつ、その資金を投資及び財務活動キャッシュ・フローの出金超過分に使用できているものと考えています。また、こうして蓄積された資金については、新製品開発と生産能力拡充を継続的に推し進めていくための開発投資、設備投資等に有効に活用していきます。
なお、当社グループは、設備投資計画に基づく所要の長期的資金は自己資金の他、主として銀行借入により調達することを方針としており、安定的な資金の財源の確保のためには金融機関との良好な関係を維持していくことも重要なことと認識しています。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、連結会計年度末時点における資産及び負債並びに連結会計期間における収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いています。これらは過去の実績をもとに将来の予測を加味した上で、継続的かつ合理的、保守的な評価に重点を置き見積られたものとなっています。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

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