有価証券報告書-第97期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 10:12
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の内外経済情勢は、米国では個人消費中心に底堅く推移したものの、米中貿易摩擦や中国の減速、英国のEU離脱問題等の影響により、日本・アジア諸国・欧州経済等、世界経済は全体として停滞感が強まった。さらに第4四半期後半には新型コロナウイルスの影響が深刻となり、世界各国で経済活動に混乱が生じ、急激な景気落ち込みが懸念される状況となった。
このような状況下、当連結会計年度の当社グループの業績は、前連結会計年度から続くメモリ半導体の需給調整長期化で半導体メーカー等の設備需要が低下したことや自動車関連業界が年度を通じて投資抑制を続けたこと等により、前年同期比で減収減益であった。売上高は 87,927 百万円(前年同期比13.4%減)となり、利益面は、営業利益 12,282 百万円(同39.3%減)、経常利益 12,360 百万円(同40.6%減)で、最終的に親会社株主に帰属する当期純利益は、将来の増産対応のため日野工場の建設計画を変更したことによる建物及び構築物の減損等による特別損失 1,712 百万円を計上した結果 7,156 百万円(同51.2%減)となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりとなる。
半導体製造装置
前期後半から続くメモリ半導体の需給調整に伴う半導体・電子部品メーカーの投資抑制等により、当社の受注、売上はともに前年同期比で減少したが、第 5 世代移動通信システム(5G)関連需要により水準としては引続き高レベルで推移した。受注は前年度第4四半期を底に増加基調となっている。5G関連需要は、当期前半はインフラ普及に関連したロジックデバイス、センサ関連分野の需要がけん引、当期後半にかけては5G端末用のデバイスや付随する電子部品関連の需要が増加した。さらに、急速に拡大する中国の半導体・電子部品新興企業のロジックデバイス、メモリ半導体関連の投資は、年度を通じて引続き活発だった。
検査工程向け装置、組立工程向け装置とも、中国、日本向けの受注、売上が比較的堅調に推移、第4四半期に入り台湾向け受注が回復した。
当連結会計年度の当セグメントの業績は、売上高 56,198 百万円(前年同期比18.7%減)、営業利益は 7,915 百万円(同40.0%減)であった。
計測機器
主要ユーザーである自動車関連業界が当期を通じて設備投資を抑制したことに加え、工作機械受注が低迷する等モノづくり業界全般に設備需要減速が続き、当社の受注、売上は前年同期比で減少した。
このような状況下、当社としては、製品開発によるラインアップ拡充に加えモノづくり全般の自動化ニーズに対応するソリューション提供に努めたほか、海外販売の強化、NEVや医療分野の開拓、受託測定サービスの強化等に努めた。営業利益については、売上減少に加え、子会社の過年度分退職給付費用の一括計上(当第1四半期)、買収子会社の充放電試験システム事業における研究開発・改革費用等(連結累計期間)等のため、前年同期比で減少した。
当連結会計年度の当セグメントの業績は、売上高 31,728 百万円(前年同期比2.1%減)、営業利益は 4,366 百万円(同37.9%減)となった。
(注) なお、上記金額には消費税等は含まれていない。
次に当連結会計年度末時点の財政状態の概要を示すと次のとおりとなる。
当連結会計年度末時点の当社グループの財政状態は、資産合計146,549百万円(うち、流動資産97,771百万円、固定資産48,777百万円)に対し、負債合計36,874百万円、純資産合計109,674百万円となっている。
i.資産
売上減によって売掛債権が減少したことが主な要因となり、当連結会計年度末の資産の総額は、前連結会計年度末に対し11,024百万円減少した。
ⅱ.負債
仕入債務の支払により減少したことに加え、未払法人税等の納付、長期借入金の返済等を行ったことが主な要因となって当連結会計年度末の負債の総額は前連結会計年度末に対し13,295百万円減少した。
ⅲ.純資産
株式市場の変動等の影響を受け「その他の包括利益累計額」は減少したが、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上により「株主資本」が増加したことが主な要因となり、当連結会計年度末の純資産の総額は前連結会計年度末に対し2,270百万円増加した。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度中「現金及び現金同等物」は6,685百万円減少し、当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」の残高は34,605百万円となった。以下、前連結会計年度と比較して、その内容を営業、投資、財務の各活動別に示すと次のとおりとなる。
営業活動によるキャッシュ・フローは、その入金超の金額が前連結会計年度の12,932百万円から当連結会計年度は5,965百万円へと減少した。これは主に「税金等調整前当期純利益」が前連結会計年度の20,443百万円から当連結会計年度は10,705百万円へ減少したことによるものである。
投資活動によるキャッシュ・フローは、その出金超の金額が前連結会計年度の13,952百万円から当連結会計年度は6,116百万円へと減少した。これは有形固定資産の取得による支出及び無形固定資産の取得による支出が前年同期と比べて減少したこと等によるものである。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は5,443百万円の入金超であったものが、当連結会計年度は6,375百万円の出金超へと転じた。これは主に長期の銀行借入金を2,000百万円返済したこと等によるものである。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
半導体製造装置61,005△9.4
計測機器29,281△3.9
合計90,287△7.7

(注) 1 上記生産実績は販売価額による。
2 上記金額には消費税等は含まれていない。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
半導体製造装置57,709△11.729,1825.5
計測機器29,866△11.07,782△15.1
合計87,576△11.536,9650.3

(注) 上記金額には消費税等は含まれていない。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
半導体製造装置56,198△18.7
計測機器31,728△2.1
合計87,927△13.4

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先別の販売実績が連結売上高の100分の10以上となる主要な販売先はないため記載を省略している。
2 上記金額には消費税等は含まれていない。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
① 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末時点の財政状態の概要は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであるが、業容の拡大に伴い、資産及び負債が急速に増加する中では総資産回転率を向上させ、収益性の確保に努めることが肝要なことになると認識している。
② 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの営む半導体製造装置事業及び計測機器事業は、いずれも技術革新のテンポが早く、製品自体にも高度に技術的な要求が求められる競争の激しい事業である。また、特に半導体製造装置事業におけるユーザーの属する半導体業界等は好不況のサイクルが大きな振幅をもって循環的に訪れる業界であり、当社グループの業績も過去幾度となくその影響を受けてきた。このような事業環境の中にあっては継続的に製品開発を続け、市場動向の影響を最小限にとどめることのできるような競争力の強い製品群をつくり続けていくことが何よりも重要なことであると認識している。
ⅰ.売上高
当連結会計年度の「売上高」は、半導体製造装置事業が56,198百万円、計測機器事業が31,728百万円、両事業合計で87,927百万円であった。メモリ半導体の需給調整長期化と自動車関連業界での投資抑制の影響により両事業とも前年同期比で減収となった。
半導体製造装置事業は、開発、生産に対応する装置へのニーズも更に高度化、多様化する中、引き続き顧客のカスタマイズ要求に応える製品並びにオプションの開発を進める他、技術進化著しい組立装置分野に適応したソリューション対応を進めていく。
計測機器事業は、コア事業である三次元座標測定機、表面粗さ・輪郭形状測定機、真円度・円筒形状測定機等の汎用計測機器とマシンコントロールゲージやセンサ等の自動計測機器の製品群において、高精度化・高機能化・自動化の要請に応える製品開発を継続し、一層の需要取り込みを図っていく。さらに、新たな製品領域として立ち上げた充放電試験システムや、事業譲受したSBSバランサ事業についても、きめ細かく顧客のニーズを汲み上げ、市場開拓を進めていく。
ⅱ.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の「売上原価」は53,452百万円、「販売費及び一般管理費」は22,192百万円であった。
「売上高」に対する「売上原価」の比率は前連結会計年度の59.5%に対し当連結会計年度は60.8%、「販売費及び一般管理費」の比率は前連結会計年度の20.6%に対し当連結会計年度は25.2%であった。
ⅲ.営業損益
これらの結果、当連結会計年度の営業損益は12,282百万円の利益となった。セグメント別の損益では、半導体製造装置事業が7,915百万円、計測機器事業が4,366百万円であり、両事業とも減益となった。
当社グループは、連結営業利益220億円達成を2021年3月期までの中期経営目標としているが、この目標達成に向けて今後とも売上高の拡大と利益率の向上という質量両面からのアプローチを進めていく。
ⅳ.営業外収益、営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は、「受取配当金」を中心に総額255百万円、営業外費用は「支払利息」「為替差損」を中心に総額177百万円であった。
ⅴ.経常損益
これらの結果、当連結会計年度の経常損益は12,360百万円の利益となった。
ⅵ.特別利益、特別損失
当連結会計年度の特別利益は「投資有価証券売却益」を中心に57百万円、特別損失は「固定資産減損損失」、「割増退職金」により1,712百万円であった。
ⅶ.税金等調整前当期純損益
これらの結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損益は10,705百万円の利益となった。
ⅷ.法人税等
当連結会計年度の「法人税等合計」の金額は3,598百万円で、「税金等調整前当期純利益」に対する割合は 33.6%であった。
ⅸ.非支配株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純損益は49百万円の損失であった。
ⅹ.親会社株主に帰属する当期純利益
これらの結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は7,156百万円の利益となった。
③ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであるが、営業活動によるキャッシュ・フローを入金超過に維持しつつ、その資金を投資及び財務活動キャッシュ・フローの出金超過分に使用できているものと考えている。また、こうして蓄積された資金については、新製品開発と生産能力拡充を継続的に推し進めていくための開発投資、設備投資等に有効に活用していくことになる。
なお、当社グループは、設備投資計画に基づく所要の長期的資金は自己資金の他、主として銀行借入により調達することを方針としており、安定的な資金の財源の確保のためには金融機関との良好な関係を維持していくことも重要なことと認識している。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたっては、連結会計年度末時点における資産及び負債並びに連結会計期間における収益及び費用等の算出のために必要な所定の見積りを行っている。この見積りは、たな卸資産、貸倒対象債権、繰延税金資産、投資有価証券、売上原価、退職給付費用等についてなされたものであるが、過去の実績をもとに将来の予測を加味した上で、継続的かつ合理的、保守的な評価に重点を置き見積られたものとなっている。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測に反映させることが難しい要素もあるが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っている。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上している。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しているが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性がある。

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