有価証券報告書-第53期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/22 14:43
【資料】
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【項目】
112項目

研究開発活動

当社グループの製品は、輸液・栄養領域、透析領域、外科治療領域、血液・細胞領域の4つの領域及びその他から構成されており、研究開発活動は、これらの分野を中心に実施しております。
区分分野
輸液・栄養領域輸液、注射、経口栄養、経腸栄養、摂食嚥下 等
透析領域血液透析、腹膜透析 等
外科治療領域人工心肺、カテーテル 等
血液・細胞領域血液成分分離、細胞関連デバイス 等
その他次世代医療技術研究(再生医療、IoT、AI技術医療展開 等)

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は15億53百万円であり、セグメントごとの主な研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(1) 日本
当連結会計年度における研究開発費は15億53百万円であります。
①輸液・栄養領域
輸液領域では、医療の質を高めるべく患者さん、医療従事者の方々の安全性、効率化に配慮した製品開発に努めました。主な成果は、抗がん剤をばく露することなく、安全に調製・投与することを可能とした「ネオシールド」のアクセサリ拡充及び輸血療法にも対応した輸液ポンプ「OT-818G」の製品化であります。
また栄養領域では、高齢者の誤嚥性肺炎等の要因となる摂食嚥下機能向上対策として、舌圧トレーニング関連の研究、開発に努めました。
②透析領域
透析領域では、当社の技術を集大成した新型血液透析装置の開発に努めました。主な成果は、最先端の透析機能に加え、医療従事者の方々の安全性、効率性をも追求した新型血液透析装置「GC-X01」の製品化であります。
③外科治療領域
外科治療領域では、当社の生分解性材料技術を活かした癒着防止膜の開発に努めております。
④血液・細胞領域
血液・細胞領域では、血液バッグ技術を活かし、白血球除去フィルター付血液バッグの開発、改良に注力した他、クローズド(閉鎖式)で外気に触れることなく、血液中の各種有用成分を分離する血液成分分離デバイスの研究にも注力しました。本研究は、「先進医療B」の枠組みにて、聖マリアンナ医科大学と難治性皮膚潰瘍治療を対象とした共同研究を進めております。また、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)における「再生医療の産業化に向けた細胞製造・加工システムの開発」委託研究開発事業に参画し、細胞搬送システムの開発に努めております。
⑤その他
当社の研究開発においては、優れた異分野技術にも視野を広げ、最先端技術の医療機器への応用展開を目指すべく、基盤研究活動にも努めております。特に産学官連携活動を推進し、次世代に向けた医療機器開発に積極的に取り組んでおります。
(2) 日本以外
シンガポール、中国、フィリピン、その他のセグメントについては、既存製品の改良等に取り組んでおります。