有価証券報告書-第95期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米国の政策動向や中東情勢の緊迫化などにより不透明な状況が続いたものの、緩やかな回復基調で推移しました。
国内は、当社インダストリアル機器部門に関連する新設住宅着工戸数や民間非居住建築物の着工床面積が減少傾向となりました。米国は、足元で住宅着工がやや回復したものの、全体としては住宅ローン金利の高止まりや資材価格の上昇などを背景に低調に推移しました。一方で、インフラを中心とする非住宅市場に対する建設投資が底堅く推移しました。欧州は、景気の持ち直しの動きが続き、ドイツにおけるインフラ投資の拡大など、建設市況も改善の動きが継続しました。
このような状況の下、売上高は99,607百万円(前期比8.5%の増収)、営業利益は17,571百万円(同21.4%の増益)となりました。経常利益は18,382百万円(同24.1%の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,891百万円(同23.8%の増益)となりました。
(単位:百万円、%)
※2026年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度(2025年3月期)の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」を算定しています。
1)売上高及び営業利益
当社グループの当連結会計年度の売上高は、99,607百万円で前連結会計年度に比べ7,767百万円(8.5%)の増収、営業利益は、17,571百万円で前連結会計年度に比べ3,103百万円(21.4%)の増益となりました。
営業利益の主な増減要因は、次のとおりです。
2)営業外損益及び経常利益
営業外損益は、前連結会計年度に比べ469百万円増加しました。前期は円高の進展を受け、為替差損が増加しましたが、当期は円安の進展を受け、為替差益が増加したことなどによります。この影響により、経常利益は18,382百万円で、前連結会計年度に比べ3,572百万円(24.1%)の増益となりました。
3)特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は、前連結会計年度に比べ265百万円減少しました。これは、主に投資有価証券売却益が350百万円減少したことなどによるものです。
特別損失は、前連結会計年度に比べ25百万円減少しました。これは、主に減損損失が62百万円減少したことなどによるものです。
これらの影響により、親会社株主に帰属する当期純利益は13,891百万円で前連結会計年度に比べ2,666百万円(23.8%)の増益となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(a)オフィス機器部門
「国内オフィス事業」は、文具関連製品及び事務機器の販売が低調に推移しました。
(売上高:7,441百万円、前年比△2.5%)
「海外オフィス事業」は、文具関連製品の販売が堅調に推移したほか、表示作成機「ビーポップ」を中心とする文字表示機器では、欧州を中心とする展示会への出展増による見込み物件の獲得が進み、販売が増加しました。(売上高:6,217百万円、前年比+7.4%)
「オートステープラ事業」は、米国の関税措置の影響などで市況が低迷したことにより、取引先からの受注が停滞し、機械と消耗品の販売が減少しました。(売上高:7,778百万円、前年比△8.0%)
この結果、売上高は、21,438百万円で前連結会計年度に比べ440百万円(2.0%)の減収、セグメント利益は3,587百万円で前連結会計年度に比べ890百万円(19.9%)の減益となりました。
オフィス機器部門の資産は、147百万円増加し、17,938百万円となりました。
(単位:百万円、%)
(b)インダストリアル機器部門
「国内機工品事業」は、建築物の着工床面積の減少など外部環境は厳しかったものの、鉄筋結束機「ツインタイア」の機械とその消耗品が堅調に推移しました。一方で、新設住宅着工戸数の減少などにより、木造建築物向け工具の消耗品の販売が減少しました。(売上高:21,041百万円、前年比△0.9%)
「海外機工品事業」は、建築現場における人手不足を背景とした機械化需要の高まりやプロモーションの実施などにより、欧米で鉄筋結束機とその消耗品の販売が大幅に増加しました。
(売上高:41,192百万円、前年比+23.8%)
「住環境機器事業」は、主力の浴室暖房換気乾燥機「ドライファン」の販売が、注力しているリプレイス向け(既設機の置き換え)で増加したほか、一部OEM先向けでも堅調に推移しました。
(売上高:12,922百万円、前年比+6.0%)
この結果、売上高は75,156百万円で前連結会計年度に比べ8,449百万円(12.7%)の増収、セグメント利益は18,955百万円で前連結会計年度に比べ4,360百万円(29.9%)の増益となりました。
インダストリアル機器部門の資産は、5,689百万円増加し、57,368百万円となりました。
(単位:百万円、%)
(c)HCR機器部門
HCR機器部門は、中国のレンタル市場向けの車いすの販売が減少したことに加え、国内においては新製品の一部に不具合が発生したことなどで販売が停滞し、減収となりました。
この結果、売上高は3,012百万円で前連結会計年度に比べ241百万円(7.4%)の減収、セグメント利益は△42百万円で前連結会計年度に比べ40百万円の増益となりました。
HCR機器部門の資産は、170百万円減少し、2,678百万円となりました。
(単位:百万円、%)
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっております。
(b)受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
②財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ11,353百万円増加し、137,929百万円となりました。当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,922百万円増加し、22,464百万円となりました。当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ9,430百万円増加し、115,465百万円となりました。
(単位:百万円、%)
1)資産の部
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ、11,353百万円増加し、137,929百万円となりました。流動資産については、有価証券が404百万円減少しましたが、商品及び製品が1,839百万円増加、売掛金が933百万円増加、電子記録債権が521百万円増加したことなどにより、3,397百万円増加しました。
固定資産については、繰延税金資産が1,364百万円減少しましたが、投資有価証券が4,601百万円増加、退職給付に係る資産が3,927百万円増加、機械装置及び運搬具が352百万円増加したことなどにより、7,956百万円増加しました。
2)負債の部
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ、1,922百万円増加し、22,464百万円となりました。流動負債については、買掛金が491百万円増加、賞与引当金が356百万円増加、未払法人税等が338百万円増加したことなどにより、1,691百万円増加しました。
固定負債については、退職給付に係る負債が268百万円減少しましたが、繰延税金負債が484百万円増加したことなどにより、231百万円増加しました。
3)純資産の部
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ、9,430百万円増加し、115,465百万円となりました。株主資本は、剰余金の配当5,239百万円、自己株式の取得5,600百万円を行いましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が13,891百万円あったため、3,108百万円増加となりました。
その他の包括利益累計額については、為替換算調整勘定が3,286百万円増加、退職給付に係る調整累計額が1,627百万円増加、その他有価証券評価差額金が1,384百万円増加したことなどにより、6,297百万円増加しました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、円安に伴う換算差額による増加1,456百万円を含め、36,270百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は、14,799百万円増加(前連結会計年度は14,588百万円の増加)となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益が18,541百万円、減価償却費が3,422百万円、一方で主な減少は、法人税等の支払額が3,990百万円、退職給付に係る資産の増減額が1,729百万円、棚卸資産の増減額が1,411百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金は、3,406百万円減少(前連結会計年度は1,750百万円の減少)となりました。主な減少は、定期預金の預入による支出が10,397百万円、有価証券及び投資有価証券の取得による支出が6,001百万円、有形固定資産の取得による支出が3,018百万円、一方で主な増加は、定期預金の払戻による収入が12,268百万円、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入が4,017百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は、11,161百万円減少(前連結会計年度は7,614百万円の減少)となりました。主な減少は、自己株式の取得による支出が5,600百万円、配当金の支払額が5,238百万円です。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析は次のとおりであります。
1)資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び広告・販売促進費等のマーケティング費用です。当社グループの研究開発費は様々な営業費用の一部として計上されておりますが、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の主要な部分を占めております。
当社グループは、今後も営業活動によって得る自己資金を基本的な資金源としながら、資金繰りの見通しや市場金利の状況を考慮し、必要に応じて銀行借入を活用することで資金調達コストを抑制し、資本効率の最適化を図ります。
2)財務政策
運転資金及び設備投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローから得られる資金、金融機関からの借入れにより資金を調達しております。
3)投資政策
当期の主な設備投資の内容は、本社販売関連で82百万円、国内の生産設備で2,050百万円となりました。研究開発では、全セグメント共通の研究設備に投資を行いました。
4)配当政策
当社は、株主の皆さまに対する利益還元を経営の最重要政策のひとつとして位置付け、利益配分に関する基本方針を「事業活動による利益を持続的な成長により拡大し、長期安定的に利益配分を行うこと」としており、これに基づく配当政策を「連結決算を基準に、純資産配当率5.0%、配当性向50%を目安とする」と定めています。
配当政策及び当期の状況を踏まえて、当期の配当は、前期から34円増配の「1株当たり年間配当金148円」を予定しています。
なお、当社は、2026年4月1日を効力発生日として、当社普通株式1株につき4株の割合とする株式分割を実施しております。2026年3月31日を基準日とする当期の配当は、株式分割前の普通株式数を基準に実施いたします。
また、足元の財務状況、事業収益力の向上、ROEの水準等を鑑み、配当政策を以下のとおり見直しました。
変更前
「連結決算を基準に、純資産配当率5.0%、配当性向50%を目安とする」
変更後
「連結決算を基準に、純資産配当率6.0%、配当性向50%を目安とする」
次期の配当は、変更後の配当政策を適用し、「1株当たり年間配当金40円(株式分割後)」を計画しています。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
1)貸倒引当金
当社グループは、売上債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
2)製品保証引当金
製品の自主回収及び無償保証期間に基づく修理の支払いに備えるため、合理的に見込まれる損失見込額を計上しております。しかしながら、実際の保証費用が見積りと異なる場合は、引当金の追加計上が必要になる可能性があります。
3)退職給付関係
当社では、退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しておりますが、これらの前提条件が変動した場合、あるいは、運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合には、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
4)繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積り(過去における事業計画の達成状況など)に依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
5)固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米国の政策動向や中東情勢の緊迫化などにより不透明な状況が続いたものの、緩やかな回復基調で推移しました。
国内は、当社インダストリアル機器部門に関連する新設住宅着工戸数や民間非居住建築物の着工床面積が減少傾向となりました。米国は、足元で住宅着工がやや回復したものの、全体としては住宅ローン金利の高止まりや資材価格の上昇などを背景に低調に推移しました。一方で、インフラを中心とする非住宅市場に対する建設投資が底堅く推移しました。欧州は、景気の持ち直しの動きが続き、ドイツにおけるインフラ投資の拡大など、建設市況も改善の動きが継続しました。
このような状況の下、売上高は99,607百万円(前期比8.5%の増収)、営業利益は17,571百万円(同21.4%の増益)となりました。経常利益は18,382百万円(同24.1%の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,891百万円(同23.8%の増益)となりました。
(単位:百万円、%)
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 前期比 | ||
| 増減額 | 増減率 | |||
| 売上高 | 99,607 | 91,839 | +7,767 | +8.5 |
| 営業利益 | 17,571 | 14,468 | +3,103 | +21.4 |
| 経常利益 | 18,382 | 14,809 | +3,572 | +24.1 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 13,891 | 11,225 | +2,666 | +23.8 |
| 1株当たり当期純利益※ | 76.55円 | 60.45円 | +16.10円 | ― |
| 売上高営業利益率 | 17.6 | 15.8 | +1.8ポイント | |
| ROE | 12.6 | 10.9 | +1.7ポイント | |
※2026年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度(2025年3月期)の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」を算定しています。
1)売上高及び営業利益
当社グループの当連結会計年度の売上高は、99,607百万円で前連結会計年度に比べ7,767百万円(8.5%)の増収、営業利益は、17,571百万円で前連結会計年度に比べ3,103百万円(21.4%)の増益となりました。
営業利益の主な増減要因は、次のとおりです。
| 項目 | 金額 |
| 売上為替差 | 972百万円 |
| コスト為替差 | △421百万円 |
| 数量差 | 4,292百万円 |
| 売価増 | 1,451百万円 |
| コスト増 | △1,097百万円 |
| 販管費増 | △2,094百万円 |
2)営業外損益及び経常利益
営業外損益は、前連結会計年度に比べ469百万円増加しました。前期は円高の進展を受け、為替差損が増加しましたが、当期は円安の進展を受け、為替差益が増加したことなどによります。この影響により、経常利益は18,382百万円で、前連結会計年度に比べ3,572百万円(24.1%)の増益となりました。
3)特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は、前連結会計年度に比べ265百万円減少しました。これは、主に投資有価証券売却益が350百万円減少したことなどによるものです。
特別損失は、前連結会計年度に比べ25百万円減少しました。これは、主に減損損失が62百万円減少したことなどによるものです。
これらの影響により、親会社株主に帰属する当期純利益は13,891百万円で前連結会計年度に比べ2,666百万円(23.8%)の増益となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(a)オフィス機器部門
「国内オフィス事業」は、文具関連製品及び事務機器の販売が低調に推移しました。
(売上高:7,441百万円、前年比△2.5%)
「海外オフィス事業」は、文具関連製品の販売が堅調に推移したほか、表示作成機「ビーポップ」を中心とする文字表示機器では、欧州を中心とする展示会への出展増による見込み物件の獲得が進み、販売が増加しました。(売上高:6,217百万円、前年比+7.4%)
「オートステープラ事業」は、米国の関税措置の影響などで市況が低迷したことにより、取引先からの受注が停滞し、機械と消耗品の販売が減少しました。(売上高:7,778百万円、前年比△8.0%)
この結果、売上高は、21,438百万円で前連結会計年度に比べ440百万円(2.0%)の減収、セグメント利益は3,587百万円で前連結会計年度に比べ890百万円(19.9%)の減益となりました。
オフィス機器部門の資産は、147百万円増加し、17,938百万円となりました。
(単位:百万円、%)
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 前期比 | ||
| 増減額 | 増減率 | |||
| 売上高 | 21,438 | 21,878 | △440 | △2.0 |
| セグメント利益 | 3,587 | 4,477 | △890 | △19.9 |
| セグメント利益率 | 16.7 | 20.5 | △3.8ポイント | |
| セグメント資産 | 17,938 | 17,790 | +147 | +0.8 |
(b)インダストリアル機器部門
「国内機工品事業」は、建築物の着工床面積の減少など外部環境は厳しかったものの、鉄筋結束機「ツインタイア」の機械とその消耗品が堅調に推移しました。一方で、新設住宅着工戸数の減少などにより、木造建築物向け工具の消耗品の販売が減少しました。(売上高:21,041百万円、前年比△0.9%)
「海外機工品事業」は、建築現場における人手不足を背景とした機械化需要の高まりやプロモーションの実施などにより、欧米で鉄筋結束機とその消耗品の販売が大幅に増加しました。
(売上高:41,192百万円、前年比+23.8%)
「住環境機器事業」は、主力の浴室暖房換気乾燥機「ドライファン」の販売が、注力しているリプレイス向け(既設機の置き換え)で増加したほか、一部OEM先向けでも堅調に推移しました。
(売上高:12,922百万円、前年比+6.0%)
この結果、売上高は75,156百万円で前連結会計年度に比べ8,449百万円(12.7%)の増収、セグメント利益は18,955百万円で前連結会計年度に比べ4,360百万円(29.9%)の増益となりました。
インダストリアル機器部門の資産は、5,689百万円増加し、57,368百万円となりました。
(単位:百万円、%)
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 前期比 | ||
| 増減額 | 増減率 | |||
| 売上高 | 75,156 | 66,707 | +8,449 | +12.7 |
| セグメント利益 | 18,955 | 14,595 | +4,360 | +29.9 |
| セグメント利益率 | 25.2 | 21.9 | +3.3ポイント | |
| セグメント資産 | 57,368 | 51,679 | +5,689 | +11.0 |
(c)HCR機器部門
HCR機器部門は、中国のレンタル市場向けの車いすの販売が減少したことに加え、国内においては新製品の一部に不具合が発生したことなどで販売が停滞し、減収となりました。
この結果、売上高は3,012百万円で前連結会計年度に比べ241百万円(7.4%)の減収、セグメント利益は△42百万円で前連結会計年度に比べ40百万円の増益となりました。
HCR機器部門の資産は、170百万円減少し、2,678百万円となりました。
(単位:百万円、%)
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 前期比 | ||
| 増減額 | 増減率 | |||
| 売上高 | 3,012 | 3,253 | △241 | △7.4 |
| セグメント利益 | △42 | △82 | +40 | ― |
| セグメント利益率 | △1.4 | △2.5 | +1.1ポイント | |
| セグメント資産 | 2,678 | 2,848 | △170 | △6.0 |
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| オフィス機器 | 20,482 | △7.7 |
| インダストリアル機器 | 79,424 | +20.6 |
| HCR機器 | 2,897 | △8.5 |
| 合計 | 102,804 | +12.7 |
(注) 金額は販売価格によっております。
(b)受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| オフィス機器 | 21,438 | △2.0 |
| インダストリアル機器 | 75,156 | +12.7 |
| HCR機器 | 3,012 | △7.4 |
| 合計 | 99,607 | +8.5 |
②財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ11,353百万円増加し、137,929百万円となりました。当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,922百万円増加し、22,464百万円となりました。当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ9,430百万円増加し、115,465百万円となりました。
(単位:百万円、%)
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 前連結会計年度末比 | ||
| 増減額 | 増減率 | |||
| 総資産 | 137,929 | 126,575 | +11,353 | +9.0 |
| 純資産 | 115,465 | 106,034 | +9,430 | +8.9 |
| 自己資本比率 | 83.6 | 83.7 | △0.1ポイント | |
1)資産の部
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ、11,353百万円増加し、137,929百万円となりました。流動資産については、有価証券が404百万円減少しましたが、商品及び製品が1,839百万円増加、売掛金が933百万円増加、電子記録債権が521百万円増加したことなどにより、3,397百万円増加しました。
固定資産については、繰延税金資産が1,364百万円減少しましたが、投資有価証券が4,601百万円増加、退職給付に係る資産が3,927百万円増加、機械装置及び運搬具が352百万円増加したことなどにより、7,956百万円増加しました。
2)負債の部
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ、1,922百万円増加し、22,464百万円となりました。流動負債については、買掛金が491百万円増加、賞与引当金が356百万円増加、未払法人税等が338百万円増加したことなどにより、1,691百万円増加しました。
固定負債については、退職給付に係る負債が268百万円減少しましたが、繰延税金負債が484百万円増加したことなどにより、231百万円増加しました。
3)純資産の部
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ、9,430百万円増加し、115,465百万円となりました。株主資本は、剰余金の配当5,239百万円、自己株式の取得5,600百万円を行いましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が13,891百万円あったため、3,108百万円増加となりました。
その他の包括利益累計額については、為替換算調整勘定が3,286百万円増加、退職給付に係る調整累計額が1,627百万円増加、その他有価証券評価差額金が1,384百万円増加したことなどにより、6,297百万円増加しました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、円安に伴う換算差額による増加1,456百万円を含め、36,270百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は、14,799百万円増加(前連結会計年度は14,588百万円の増加)となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益が18,541百万円、減価償却費が3,422百万円、一方で主な減少は、法人税等の支払額が3,990百万円、退職給付に係る資産の増減額が1,729百万円、棚卸資産の増減額が1,411百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金は、3,406百万円減少(前連結会計年度は1,750百万円の減少)となりました。主な減少は、定期預金の預入による支出が10,397百万円、有価証券及び投資有価証券の取得による支出が6,001百万円、有形固定資産の取得による支出が3,018百万円、一方で主な増加は、定期預金の払戻による収入が12,268百万円、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入が4,017百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は、11,161百万円減少(前連結会計年度は7,614百万円の減少)となりました。主な減少は、自己株式の取得による支出が5,600百万円、配当金の支払額が5,238百万円です。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析は次のとおりであります。
1)資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び広告・販売促進費等のマーケティング費用です。当社グループの研究開発費は様々な営業費用の一部として計上されておりますが、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の主要な部分を占めております。
当社グループは、今後も営業活動によって得る自己資金を基本的な資金源としながら、資金繰りの見通しや市場金利の状況を考慮し、必要に応じて銀行借入を活用することで資金調達コストを抑制し、資本効率の最適化を図ります。
2)財務政策
運転資金及び設備投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローから得られる資金、金融機関からの借入れにより資金を調達しております。
3)投資政策
当期の主な設備投資の内容は、本社販売関連で82百万円、国内の生産設備で2,050百万円となりました。研究開発では、全セグメント共通の研究設備に投資を行いました。
4)配当政策
当社は、株主の皆さまに対する利益還元を経営の最重要政策のひとつとして位置付け、利益配分に関する基本方針を「事業活動による利益を持続的な成長により拡大し、長期安定的に利益配分を行うこと」としており、これに基づく配当政策を「連結決算を基準に、純資産配当率5.0%、配当性向50%を目安とする」と定めています。
配当政策及び当期の状況を踏まえて、当期の配当は、前期から34円増配の「1株当たり年間配当金148円」を予定しています。
なお、当社は、2026年4月1日を効力発生日として、当社普通株式1株につき4株の割合とする株式分割を実施しております。2026年3月31日を基準日とする当期の配当は、株式分割前の普通株式数を基準に実施いたします。
また、足元の財務状況、事業収益力の向上、ROEの水準等を鑑み、配当政策を以下のとおり見直しました。
変更前
「連結決算を基準に、純資産配当率5.0%、配当性向50%を目安とする」
変更後
「連結決算を基準に、純資産配当率6.0%、配当性向50%を目安とする」
次期の配当は、変更後の配当政策を適用し、「1株当たり年間配当金40円(株式分割後)」を計画しています。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
1)貸倒引当金
当社グループは、売上債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
2)製品保証引当金
製品の自主回収及び無償保証期間に基づく修理の支払いに備えるため、合理的に見込まれる損失見込額を計上しております。しかしながら、実際の保証費用が見積りと異なる場合は、引当金の追加計上が必要になる可能性があります。
3)退職給付関係
当社では、退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しておりますが、これらの前提条件が変動した場合、あるいは、運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合には、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
4)繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積り(過去における事業計画の達成状況など)に依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
5)固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。