訂正有価証券報告書-第68期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/07/17 16:11
【資料】
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【項目】
160項目

研究開発活動

当連結会計年度における研究開発費の総額は、3,212百万円となっており、大部分は合成樹脂成形品事業で3,189百万円であります。
当社グループとしては、各主力市場に向けた新製品開発の推進、並びに関連市場への積極的参入を図っております。2019年8月、西日本を統括した技術開発を担うことを目的とした「技術開発棟」を名古屋工場内に竣工致しました。東日本を統括する本社設計部門と連携し、お客様の困りごとを解決する開発を進めております。また、将来市場に向けての技術開発は、「ニフコ技術開発センター(Nifco Technology Development Centre)」を中心にグローバルで連携し、積極的に推進しております。高度な機能、品質が求められる燃料系部品やパワートレイン関連部品及び特殊複合部品においては、デジタル解析と評価分析機能の連動による開発を実施しております。今後も、顧客からの信頼を高め、グローバルサプライヤーとしての確固たる地位を不動なものにしてまいります。
(1)合成樹脂成形品事業
① 自動車分野 : 省エネ対応技術では、自動車の軽量化、高効率化に寄与する商品開発に注力しております。特に、金属品から樹脂化することで軽量化に貢献する部品や、燃費向上に関わるパワートレイン関連部品を数多く開発しております。環境規制対応では、北米の炭化水素蒸散規制に加え、中国の排ガス規制に適合する新たな燃料系部品の開発を完了し、量産することに成功しております。また、安全・安心対応技術では、被害軽減ブレーキ関連部品や障害物検知センサー関連部品において、更なる開発を進めております。
今後はこれまでの省エネルギー、環境、法規、安心/安全といった外部環境の普遍的なニーズに即した技術開発に加え、電動化、自動運転等の破壊的技術イノベーションに対応する技術開発の準備も進めております。
② その他 : 少子高齢化社会におけるさまざまな課題を解決するための技術開発に注力しています。特に住宅設備関連分野では今後の成長が見込まれるリフォーム分野に対し、熟練施工業者の不足により発生する品質、納期等の問題が深刻になってきました。こうした問題に対して、ファスニング技術を活用した簡単施工部品の開発と共に、ナビゲーションにより施工をアシストするアプリを開発、リリースするなど従来の枠に囚われない製品開発を行っています。
また、スポーツ・アウトドア業界、生活関連業界に対しても、ニフコが持っている各セグメントの要素技術を活用したアプリケーションの開発に取り組んでおります。
(2)ベッド及び家具事業
市場への健康で快適な睡眠の提案のため、科学的な分析のみでなく感性や感覚も含めた商品提案のための研究を行っております。また、成長が期待されるシニア市場への提案のため、さまざまな機能、動きをコントロールできる多機能ベッドの開発にも力を入れております。