有価証券報告書-第71期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/25 16:44
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147項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」とい
う。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の流行拡大の影響により経済活動が停滞し、厳しい状況が続きました。経済活動の段階的な再開により一部で持ち直しの動きがみられたものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大による緊急事態宣言の再発出や米中貿易摩擦問題への懸念などから、先行きは極めて不透明な状況にあります。
当グループを取り巻く事業環境におきましても、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行拡大にともない、国内外の移動制限や取引先の生産活動の減少などにより事業活動に多大な影響が生じました。
こうした状況のもと、主力のサーマルトランスファーメディアの市場をはじめ、修正テープや機能性フィルム「FIXFILM」の市場においても環境の厳しさが一層増してきております。
また、当グループの強みである創造型企業としての技術基盤をもとに、新製品の開発および新市場の開拓を重点課題とし、多様化・高度化する顧客のニーズに対応する開発に努めてまいりましたが、上記のとおり、新型コロナウイルス感染拡大にともなう様々な制約を受けた中での活動を余儀なくされました。
一方、生産面におきましては、海外生産拠点であるエフシー ベトナム コーポレーション(当社子会社)の活用強化による生産効率化、グループ全体でのコスト削減の推進による収益の改善に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、連結売上高が75億4千4百万円(前年同期比16.0%減)となり、営業損失は1億1千5百万円(前年同期 営業利益4億2千9百万円)、経常損失は8千万円(前年同期 経常利益4億5千3百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は法人税等の計上などにより、1億8千万円(前年同期 親会社株主に帰属する当期純利益3億1千4百万円)となりました。
また財政状態については次の通りです。
当連結会計年度末の総資産は、159億4百万円(前連結会計年度末比5.7%減)と、前連結会計年度末に比べ9億5千5百万円の減少となりました。
負債は、58億1千2百万円(前連結会計年度末比8.9%減)と、前連結会計年度末に比べ5億7千1百万円の減少となりました。
純資産は、100億9千2百万円(前連結会計年度末比3.7%減)と、前連結会計年度末に比べ3億8千4百万円の減少となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、期首残高に比べ1億9千万円減少し、45億7千8百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の回収、減価償却費の内部留保などにより、7億9千4百万円の収入となり、前年同期比では1億1千4百万円の収入の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより、6億7千3百万円の支出となり、前年同期比では1億2千5百万円の支出の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入があった一方で、長期借入金の返済などもあり、3億9百万円の支出となり、前年同期比では5億4百万円の支出の減少となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当グループは、インク製造技術、塗布技術を技術基盤として、印字記録媒体および事務用消耗品関連事業を主な業務とした単一セグメントで事業活動を行っておりますので、生産、受注及び販売の状況につきましては品目別に記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
品目別生産高(千円)前年同期比(%)
サーマルトランスファーメディア4,149,386△16.9
インパクトリボン537,661△29.5
テープ類1,454,892△14.0
機能性フィルム363,545△12.7
その他588,762△9.0
7,094,249△16.6

(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績は次のとおりであります。
品目別受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
サーマルトランスファーメディア4,212,706△15.9398,181△14.7
インパクトリボン680,925△18.1101,310△11.7
テープ類1,484,542△8.9331,5987.5
機能性フィルム392,318△2.937,763109.4
その他725,541△18.072,238△11.4
7,496,035△14.4941,092△4.9

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
品目別販売高(千円)前年同期比(%)
サーマルトランスファーメディア4,281,498△16.8
インパクトリボン694,310△18.4
テープ類1,461,364△13.3
機能性フィルム372,588△10.5
その他734,856△16.3
7,544,618△16.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
まず、当グループは、目指すべき長期ビジョンとして「FCL VISION ~ありたい姿、志~」を掲げ、一層厳しさを増す経営環境においても体幹をきたえつつ成長するとの決意を込めて、2020年度から2022年度までの3年間を「挑戦する3年」と位置づけ、新たな中期経営計画を打ち立てました。この計画目標を達成するべく、重点経営課題として、「新製品・新規事業の開発」、「ものづくり力・生産性の強化」、「人財育成」および「基幹系システムの再構築による業務改革」の4つに取り組みました。
『目標』 (2020年2月14日公表)
2020年度 目標
連結売上高9,050百万円
連結売上高0.8%アップ
(2019年度比)
連結営業利益460百万円
連結売上高営業利益率5.1%

『実績』
2017年度2018年度2019年度2020年度
連結売上高8,740百万円9,383百万円8,977百万円7,544百万円
(2019年度比増減率)(―)(―)(―)(△16.0%)
連結営業利益358百万円650百万円429百万円△115百万円
(連結売上高営業利益率)(4.1%)(6.9%)(4.8%)(―)


しかしながら、2020年度は、長期化する米中貿易摩擦問題に加え、新型コロナウイルス感染症の流行拡大の影響により経済活動が停滞し、経済環境が急激に悪化いたしました。当グループを取り巻く事業環境におきましても、新型コロナウイルス感染症の流行拡大にともない、国内外の移動制限により取引先が生産量を減少させるなど、事業活動に多大な影響が生じました。こうした状況の下、主力のサーマルトランスファーメディアでは市場における在庫調整の影響を受け、テープ類や機能性フィルムの市場においても環境の厳しさが一層増しました。
また、当グループの強みである創造型企業としての技術基盤をもとに、新製品の開発および新市場の開拓を重点課題とし、多様化・高度化する顧客のニーズに対応する開発に努めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大にともなう様々な制約を受けた中での活動を余儀なくされました。なお、研究開発費の総額は3億8千8百万円となり、前年同期から3千6百万円減少しました。新型コロナウイルスの影響による移動制限等により、前年同期に比べて減少となりましたが、将来の成長に向けた投資を引き続き継続してまいります。
一方、生産面におきましては、海外生産拠点であるエフシー ベトナム コーポレーション(当社子会社)の活用強化による生産効率化、グループ全体でのコスト削減の推進による収益の改善に取り組んでまいりました。
しかしながら、売上高減少の影響は大きく、固定費の削減では吸収できず、2020年度の連結売上高、連結営業利益(率)のいずれにつきましても、目標(2020年2月14日公表)に大きく届かない結果となりました。
中期経営計画2年目である2021年度の数値目標といたしましては、新型コロナウイルス感染症の再拡大により再び世界レベルでの経済への影響が懸念されるなど、極めて厳しい経営環境が続くと予想されることから、連結売上高81億円、連結営業利益1億5千万円としております。この目標達成に向けて、新製品、新規事業の開発や新規顧客開拓を従来にもましてスピードを上げ、全社一丸となって取り組んでまいります。また、国内外の拠点を活用して、特長ある付加価値の高い新製品を積極的に市場投入していくほか、既存製品のコストダウン実現によるシェアアップなどにより、販売拡大を図るとともに収益の確保に努めてまいります。
次に、当連結会計年度における当グループの経営成績の分析は次のとおりです。
a. 売上高
当連結会計年度の売上高は、75億4千4百万円(前年同期比16.0%減)と、前連結会計年度に比べ14億3千2百万円の減収となりました。これは主として、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行拡大が、当グループの事業活動に様々な影響を与えた結果、主力製品を中心に販売が低迷したことなどによるものであります。
また、品目別売上高の状況は、次のとおりであります。
サーマルトランスファーメディアは、主力のバーコード用リボンを中心に拡販に努めましたが、42億8千1百万円(前年同期比16.8%減)となりました。
インパクトリボンは、市場の縮小傾向が続くなか、選択と集中にもとづく営業活動を展開しましたが、6億9千4百万円(前年同期比18.4%減)となりました。
テープ類は、市場環境が厳しいなか、14億6千1百万円(前年同期比13.3%減)となりました。
機能性フィルムは、電子材料分野を中心に拡販に努めたものの、3億7千2百万円(前年同期比10.5%減)となりました。
その他は、7億3千4百万円(前年同期比16.3%減)となりました。
b. 営業損益
売上原価は、生産面において、海外生産拠点であるエフシー ベトナム コーポレーション(当社子会社)の活用強化による生産効率化、グループ全体でのコスト削減の推進に努めたなかで、売上高が減収となり、58億4千4百万円(前年同期比11.4%減)と、前連結会計年度に比べ7億4千9百万円の減少となりました。
販売費及び一般管理費は、18億1千5百万円(前年同期比7.1%減)と、前連結会計年度に比べ1億3千8百万円の減少となりました。
営業損失は、グループを挙げた生産の効率化、販売費及び一般管理費の抑制等によるコスト削減に取り組んでまいりましたが、売上高減少の影響が大きく、また高付加価値製品の販売鈍化により、1億1千5百万円(前年同期 営業利益4億2千9百万円)となりました。
c. 営業外損益および経常損益
営業外損益は、円高による為替差損の発生の一方で、受取配当金の計上などにより3千5百万円の利益(純額)となり、前連結会計年度に比べ1千1百万円の増加となりました。
この結果、経常損失は8千万円(前年同期 経常利益4億5千3百万円)となりました。
d. 特別損益および税金等調整前当期純損益
特別損益は、固定資産廃棄損ならびに投資有価証券評価損の計上により、4千6百万円の損失(純額)となり、前連結会計年度に比べ1千6百万円の損失の増加となりました。
この結果、税金等調整前当期純損失は1億2千6百万円(前年同期 税金等調整前当期純利益4億2千3百万円)となりました。
e. 法人税等(法人税等調整額を含む)および親会社株主に帰属する当期純損益
法人税等(法人税等調整額を含む)は5千4百万円と、前連結会計年度に比べ5千4百万円の減少となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1億8千万円(前年同期 親会社株主に帰属する当期純利益3億1千4百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析、検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、次の通りです。
営業活動による資金の増加は、売上債権の回収、減価償却費の内部留保などによるものです。
投資活動による資金の減少は、有形固定資産の取得による支出などによるものです。
財務活動による資金の減少は、長期借入金の返済などによるものです。
これらの影響により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、期首残高に比べ1億9千万円減少し、45億7千8百万円となりました。
当グループの資本の財源及び資金の流動性の分析につきましては、次の通りです。
当グループにおける運転資金需要の主なものは、製品を製造するための原材料および部品の購入のほか、製造費用や販売費及び一般管理費(研究開発費を含みます。)の営業費用によるものです。また当グループの投資資金需要の主なものは、国内の製造拠点である岡山工場での生産性向上のための設備投資であります。
また、株主への配当金については、将来の成長に必要なキャッシュ・フローや内部留保等を勘案しつつ、経営成績に応じ、安定した配当を実施することを基本方針としております。連結配当性向25%から30%程度を目安に、安定的な配当を維持していくこととしております。
続いて、当グループの資金調達は、主として営業活動によるキャッシュ・フローおよび金融機関からの借入となります。
流動性につきましては、新型コロナウイルス感染症等により先行きが不透明な中、不測の事態に備え、金融機関からの長期借入金を行うなど、事業活動を行う上で十分な運転資金を有するとともに、金融機関からの借入金につきましては、引き続き今後の成長に必要となる資金を適切に調達することが可能であると考えております。また、緊急時の流動性確保に備えて、金融機関との間に借入枠を確保しており、機動的な資金調達に備えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって見積りが必要な事項につきましては合理的な基準にもとづき会計上の見積りを行っております。当グループは、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
当グループの連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要と考えるものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウィルス感染症に関する会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(繰延税金資産)
当グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画にもとづいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当グループは、固定資産のうち減損の兆候が認められる資産または資産グループについて、回収可能価額(当該資産または資産グループから得られる割引後将来キャッシュ・フローの総額もしくは当該資産または資産グループの正味売却価額のいずれか高い方の金額)が帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、減損した当該価額を減損損失として計上することになります。そのため、経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損損失が発生する可能性があります。

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