半期報告書-第29期(2025/08/01-2026/07/31)

【提出】
2026/03/16 15:30
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【項目】
37項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善に伴い、個人消費は緩やかに回復しています。先行きについては、原材料・エネルギー価格の高騰に伴う物価上昇が景気を下押しするリスク、金融資本市場の変動や米国の通商政策などの影響に十分注意する必要があります。
一方で、わが国は超高齢社会を迎え、健康維持や疾病予防を支えるヘルスケアの重要性が高まっております。こうした社会的背景において、当社グループはヘルスケア業界のリーディングカンパニーとなるべく、中期経営計画2026において「新価値創造 1Kプロジェクト」を掲げました。この新価値創造に向けて、研究開発投資、新製品の開発及び販売チャネルの開拓に注力しております。
研究開発においては、「卵殻膜素材」の開発プロジェクトが、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「バイオものづくり革命推進事業」に採択され、卵殻膜由来の新繊維「オボヴェール」に続き、スーパーキャパシタ用の新電極材料の開発に成功いたしました。従来の技術では困難であった高エネルギー密度と高出力密度を高次元で両立した新電極素材として、電気自動車やスマートデバイス用バッテリーへの実装を見据えた応用開発へ進展しております。
また、創薬事業においては、特定のがん関連因子を標的とする複数のCasMab(キャスマブ)抗体を新たな創薬シーズとして東北大学からライセンス導入しました。がん細胞を選択的に認識することで副作用を大幅に軽減し、より効果の高いがん治療を実現する先進的な新薬候補として研究開発に注力しています。
新製品の販売では、育毛、整腸、耳鳴りのお悩みなど、深い健康ニーズに対する製品に注力いたしました。主力ブランドである「ニューモシリーズ」の販売が堅調であることに加え、売上高が前年同期比で2倍超となった「ラクトロン錠」をはじめ、「てんらい清流錠」「ヘルスパンC錠2000」といった新製品の売上が伸長しました。これらの新製品は、「ニューモシリーズ」に続く収益柱の候補として着実に成長しております。
新たな販売チャネルの開拓では、BtoB事業において、当社の主力素材であるGABAを配合した「睡眠ラボ」などの機能性飲料、流通向けの「ニューモ育毛剤」やドリンクタイプの新製品「ニューモD」が、総合スーパーやドラッグストアチェーンに配荷されるなど、自社ブランド製品の店舗販売網が拡大いたしました。
これらの取り組みにより、当社グループの研究開発費は691百万円(前年同期比8.3%増)となりました。新製品育成のための広告宣伝を強化すると同時に、既存製品は広告宣伝費全体の最適化を進めており、当中間連結会計期間における広告宣伝費は、21,461百万円(前年同期比23.0%増)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は32,441百万円(前年同期比8.7%増)、営業損失は2,361百万円(前年同期は623百万円の利益)、経常損失は2,437百万円(前年同期は645百万円の利益)、親会社株主に帰属する中間純損失は1,824百万円(前年同期は229百万円の利益)となりました。
前期から当第2四半期連結会計期間までの各四半期別の業績推移は以下のとおりです。
前期当期
前第1四半期
連結会計期間
前第2四半期
連結会計期間
前第3四半期
連結会計期間
前第4四半期
連結会計期間
当第1四半期
連結会計期間
当第2四半期
連結会計期間
売上高
(百万円)
14,59615,26016,95918,44315,71216,729
営業損益
(百万円)
882△258△8402,584△2,511150
経常損益
(百万円)
888△243△8762,785△2,644206

セグメント別の経営成績は次のとおりです。
<バイオメディカル事業>①創薬事業
創薬事業では、「自己免疫疾患」及び「がん」や「炎症性疾患」等の難治性疾患を対象とした抗体医薬品及びペプチド医薬品の研究開発を行っております。
a.抗体医薬品
抗体医薬品開発の基盤となる「ALAgene technology(アラジンテクノロジー)」は、これまで治療できなかった疾患に対する抗体及び既存医薬品よりも優れた薬効を示す抗体の作製を可能とする、当社独自のプラットフォーム技術です。
当社は、本技術を用いて、自己免疫疾患を対象として開発した抗体医薬品候補に関して、2021年に田辺ファーマ㈱(旧:田辺三菱製薬㈱)とライセンス契約を締結しておりました。本抗体医薬品候補を用いて健康成人男性志願者を対象に安全性、忍容性及び薬物動態の検討を目的として、田辺ファーマ㈱が実施した第Ⅰ相臨床試験(臨床試験ID:jRCT2031240187)は、2025年7月に完了となりました。
「がん」領域おいては、新たな創薬シーズとして、東北大学大学院医学研究科の加藤幸成教授が確立した、がん特異的抗体作製技術CasMab(キャスマブ)法を基盤として創出された、特定のがん関連因子を標的とする複数の抗体(以下CasMab抗体)をライセンス導入いたしました。CasMab抗体は、がん化に伴って生じる微細な立体構造の違いを識別し、がん細胞へ選択的に結合するため、副作用を抑えつつ、優れた抗腫瘍作用を発揮します。当社独自の抗体作製技術であるアラジンテクノロジーとの融合により、薬効の向上と患者負担の軽減を両立し、より精密ながん治療を実現する先進的な抗体医薬品候補として、薬効薬理試験等の非臨床研究に取り組んでおります。
また、東京大学大学院工学研究科の津本浩平教授との共同研究を通じて、抗体最適化におけるヒト化や親和性を高める工程にAIを活用し、大幅な効率化を図っております。
さらに、独自プラットフォーム技術の活用と高度化に向けた取り組みとして、当社は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の令和3年度「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(国際競争力のある次世代抗体医薬品製造技術開発)」における主要メンバーとして参画しております。5年間のプロジェクトの最終年度である令和7年度においては、これまでの抗体作製技術を結集した統合プラットフォームの実証試験を進めております。
b.ペプチド医薬品
当社は、国立循環器病研究センターと、指定難病のカダシル(英文名:CADASIL)に対するペプチド医薬品開発を目指した共同研究を開始いたしました。カダシルは、ある遺伝子の異常により脳梗塞や認知症などの重篤な症状を引き起こしますが、いまだ根本的な治療方法はありません。当社は、国立循環器病研究センターと共同でカダシル治療薬開発を推進し、難病に苦しむ患者様に有効な治療薬を届けることで、人々の健康に貢献いたします。
②研究支援事業
研究支援事業では、タンパク質を網羅的に解析するプロテオーム解析を受託サービスとして行っております。最新機種を用いた「DIAプロテオーム解析」により、高精度・短納期なサービスを実現しております。また、微量なタンパク質の変化が解析可能な「Olink(オーリンク)」サービスにおいて、従来の免疫・癌領域を対象としたサービスに加え、新製品として神経領域を対象とした解析がスタートしました。国内の研究機関、製薬企業等からの受注が堅調で、バイオメディカル事業における収益獲得に貢献しております。
以上の結果、バイオメディカル事業の当中間連結会計期間の売上高は、104百万円(前年同期比23.1%減)、セグメント損失は260百万円(前年同期は199百万円のセグメント損失)となりました。
BtoB事業では、機能性素材、健康食品及び医薬品等の研究開発及び製造を行い、食品・医薬品メーカー、流通事業者等に販売をしております。当事業が属する機能性表示食品及び健康食品等ヘルスケア市場は、健康維持、増進への高い意識を背景に、市場規模が拡大しております。
機能性素材の売上高は、1,195百万円(前年同期比8.7%減)となりました。当社の主力素材である「ファーマギャバ」は、国内大手飲料・食品メーカーへの素材販売が堅調な一方で、一部の新製品において、上市計画の変更により予実に差分が生じました。海外向け販売は好調で、当中間連結会計期間において北米で7件、タイで13件の新規採用に至りました。
機能性製品の売上高は、448百万円(前年同期比54.7%増)となりました。国内販売では、自社ブランド製品(NB※1)など最終製品について、コンビニ、ドラッグストアなど流通事業者向け販路拡大に注力いたしました。「睡眠ラボ」などの機能性飲料に加えて、ニューモブランドからドリンクタイプの新製品「ニューモD」を上市し、総合スーパーやドラッグストアチェーンに配荷されました。今後も資本業務提携契約を締結した伊藤忠商事㈱のネットワークを活用し、当社の機能性素材・機能性製品を国内・海外市場への販路開拓を推進します。
当社グループの明治薬品㈱が手がける医薬品製造受託の「CMO※2事業」の売上高は、1,296百万円(前年同期比21.3%減)となりました。新工場建設を見据え、中長期的な受託案件の拡大に向け、製薬メーカーへの営業活動を強化しております。
また、同社の機能性食品・医薬品をドラッグストアチャネル等で販売を行う「CHC※3事業」の売上高は635百万円(前年同期比23.7%増)となりました。流通向けの「ニューモ育毛剤」を展開するなど、同チャネルでの自社製品販売を強化しております。
以上の結果、当中間連結会計期間のBtoB事業の売上高は3,576百万円(前年同期比4.9%減)、セグメント利益は502百万円(前年同期比29.1%減)となりました。
BtoC事業では、「発明企業の通販事業」として当社独自の機能性素材を配合したサプリメント及び医薬部外品(「タマゴ基地」ブランド)並びに化粧品(「フューチャーラボ」ブランド等)、明治薬品㈱が製造する医薬品や機能性表示食品等の商品を、通信販売で消費者へ直接販売しております。差別性の高い自社素材を配合したカテゴリートップ製品の育成と、深いニーズに対して明確な便益訴求が可能な医薬品の販売を組み合わせ、持続的な売上成長と収益の安定化に取り組んでいます。
「医薬品・医薬部外品」の売上高は、22,957百万円(前年同期比18.4%増)になりました。育毛領域でカテゴリートップ※4となった「ニューモブランド」については、「育毛剤ニューモ」が累計出荷数3,234万本、第二類医薬品「ニューZ」の累計出荷数は416万本、2025年2月に発売した「ニューモⅤ(ファイブ)」は累計出荷数137万本に到達するなど、主力ブランドとしてBtoC事業の収益を牽引しています。また、整腸、耳鳴り、夜間尿など、深い健康ニーズに対する医薬品販売も好調であり、「ラクトロン錠」「てんらい清流錠」「てんらい黄望皇」「ノルクスK錠」「ヘルスパンC錠2000」といった新製品の販売が伸長しました。
「化粧品」の売上高は2,876百万円(前年同期比1.2%増)となりました。「ニューモシリーズ」に続いてまつ毛美容液でカテゴリートップ※5となった「まつ毛デラックスWMOA」は投資回収が進む一方で、自社素材を活用した新製品として「KURUBクリームシャンプー」「珠肌ランシェル」などへ計画的な広告投資を行い、新たな成長カテゴリーの探索を行っております。
「サプリメント」については収益性を考慮し、広告宣伝費を抑制した結果、「サプリメント」の売上高は2,557百万円(前年同期比21.8%減)となりました。
以上の結果、BtoC事業の当中間連結会計期間の売上高は、28,730百万円(前年同期比10.7%増)、広告宣伝費は、21,393百万円(前年同期比23.5%増)、セグメント損失は1,557百万円(前年同期は985百万円のセグメント利益)となりました。
※1 NB (National Brand):自社ブランド商品
※2 CMO(Contract Manufacturing Organization):医薬品製造受託機関
※3 CHC(Consumer Health Care):ドラッグストアでの医薬品及び機能性食品等の販売
※4 TPCマーケティングリサーチ(株)による調査(2020年度〜2024年度:メーカー出荷額ベース)
※5 TPCマーケティングリサーチ(株)による調査(2022年度〜2024年度:メーカー出荷額ベース)
②財政状態の状況
当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ393百万円減少し、32,255百万円(前期比1.2%減)となりました。これは主に現金及び預金の減少1,470百万円、受取手形及び売掛金の減少709百万円、商品及び製品の増加1,414百万円、投資有価証券の増加400百万円、繰延税金資産の増加633百万円によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,382百万円増加し、22,484百万円(前期比6.6%増)となりました。これは主に、短期借入金の増加2,500百万円、未払法人税等の減少1,474百万円、長期借入金の減少280百万円、広告宣伝費の増加等による未払金の増加1,406百万円によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,776百万円減少し、9,771百万円(前期比15.4%減)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純損失の計上による利益剰余金の減少1,824百万円、自己株式の減少による増加169百万円、その他有価証券評価差額金の増加225百万円によるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間の末日における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,470百万円減少し、7,586百万円(前期比16.2%減)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純損失△2,551百万円、減価償却費327百万円、売上債権の増減額681百万円、棚卸資産の増減額△1,387百万円、未払金の増減額1,411百万円、未払消費税等の増減額△611百万円、法人税等の支払額△1,426百万円の計上等により、2,782百万円の支出(前年同期は19百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出△470百万円、投資有価証券の取得による支出△69百万円等により、538百万円の支出(前年同期は464百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増減額2,500百万円、長期借入金の返済による支出△280百万円、配当金の支払額△360百万円等により、1,854百万円の収入(前年同期は4,110百万円の支出)となりました。
(3)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更または新たな発生はありません。
(5)研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発活動の金額は、691百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)主要な設備
該当事項はありません。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループを取り巻く事業環境は、「(1)財政状態及び経営成績の状況 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。運転資金は自己資金及び短期借入金を基本としており、設備投資資金は長期借入金を基本としております。
なお、当中間連結会計期間の末日における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、14,878百万円となっております。また、当中間連結会計期間の末日における現金及び現金同等物の残高は、7,586百万円となっており、必要な資金は確保されていると認識しております。
(9)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

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