有価証券報告書-第106期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
極東貿易株式会社は、1947年の設立以来、機械関連を主体とするエンジニアリング商社として、常に国内外のニーズに対応し、先進技術や製品の取り扱いに努めてまいりました。
時代の変遷とともに、製造機能を有する事業会社のグループ入りもあり、ものづくり商社という性格もあわせ持つ企業集団として、今に至っております。
当グループは、社是である「人」を重んじ、「技術」に長じ、「信頼」を基本とする『人と技術と信頼と』という不変の精神と価値観を持ち、全てのステークホルダーの皆様とともに歩んでまいりました。
この社是のもと、経営理念として「ニーズとシーズの橋になる」を掲げております。目に見える技術だけではなく、仕組みやノウハウまでを、必要とする企業に留まらず、必要としている社会へプラスワンを提供するため、当グループは、「ニーズ」と「シーズ」を結ぶ「橋」となることによって、お取引先だけでなく、社会全体に「充実」「満足」を提供する企業集団へと進化してまいりました。
こうした社是および経営理念に基づき、当グループは新たに「中期経営計画 2028」 Beyond NEXUSを策定し、社会課題と顧客価値の創造を両立させながら、付加価値の高い提案を行うソリューションパートナーへの変革を目指します。

また、「中期経営計画 2028」Beyond NEXUSでは、この理念をさらに進化させ、10年後の「ありたい姿」を定義いたしました。経営理念の「ニーズとシーズの橋になる」という役割から、社会や顧客とのつながりの先を自ら拓く「先導役」へと変革を遂げ、事業を通じて多様化・複雑化する社会課題にソリューションを提供することで、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。

(2) 目標とする経営指標
当グループは、持続的な企業価値の向上を図るため、収益性および資本効率性の観点から経営指標の目標を定めております。
「中期経営計画 2028」Beyond NEXUSにおきましては、資本市場からの期待と本業の「稼ぐ力」をより明確に測るため、利益目標の指標を従来の経常利益から営業利益へ変更いたしました。また、株主資本コスト(7%程度)を上回るリターンを確保すべく、新たにROICを経営指標として導入し、資本効率を重視した事業運営の徹底を図ってまいります。同計画の最終年度(2029年3月期)の経営目標は以下の通りであります。
これらの目標達成に向けて、当グループは財務の健全性を維持しつつ、持続的な成長投資と積極的な株主還元を実行するため、「キャッシュアロケーション」と「株主還元方針」を策定しております。

株主還元につきましては、株主の皆様への継続的な成果の還元と、企業価値の持続的向上を実現するため、適正な資本政策の下、将来の事業展開と財務状況、収益動向などを総合的に勘案した配当を実施することを基本方針としております。
当事業年度の配当につきましては、原則として減配せず、配当の維持もしくは増配を行う「累進配当」を採用し、その配当性向は50%を目途としております。次事業年度からの配当につきましては、「累進配当」を継続しつつ、一過性の損益(投資有価証券の売却益や負ののれん発生益等)を除いた調整後当期純利益を基準に、配当性向50%を目途といたします。これにより、株主還元の安定性をさらに高め、利益の成長に応じた配当を行うことで、さらなる株主価値の持続的な向上を図ります。

(3) 中長期的な会社の経営戦略
①前中期経営計画「KBK プラスワン 2025」総括
中長期的な企業価値向上に向け、当グループの持続的成長と積極的な株主還元を実現させるため「KBK プラスワン 2025」では、3つの重点施策に取り組みました。1つ目の「新分野における事業展開と投資実行」においては、洋上風力発電分野やEV関連分野などへの事業拡大を果たすとともに、洋上風力発電分野の株式会社TWD Japan、汎用プラスチック・エンジニアリングプラスチック及び溶射材などを扱う株式会社三幸商会、船舶補修部品に強みを持つ株式会社ウエルストンの3社のM&Aを実現させました。2つ目の「株主価値に資する資本政策の実行」においては、ROEの改善や累進配当の導入などにより、株主価値の向上に努めました。3つ目の「“想像”し“創造”できる人材の育成」においては、研修等を通じて若手を中心に、新たな価値を創出できる人材育成に努めました。
これら重点施策の着実な進捗を背景に、前中期経営計画5か年の連結業績は売上・利益ともに順調に拡大を続け、最終年度におきましても、経常利益は目標の19億円を大きく上回る28億円を計上し、ROEにつきましても目標の5.4%を超える6.0%を達成いたしました。


②「中期経営計画 2028」Beyond NEXUS
前中期経営計画の成果と課題を踏まえ、当グループは2027年3月期からの3ヵ年を対象とする「中期経営計画 2028」Beyond NEXUSをスタートさせます。
本計画では、政府の成長戦略と連動する「防災」「防衛」「エネルギー」「モビリティ」「半導体」の5分野を重点領域と定め、経営資源を集中いたします。また、3カ年で50億円以上のM&A等投資枠を設定し、非連続な成長を目指します。2029年3月期を最終年度とする定量目標は以下のとおりであり、中長期的な企業価値の向上を追求してまいります。

(4) 会社の対処すべき課題
当グループを取り巻く経営環境は、「脱炭素・エネルギー転換」、「地政学リスクとサプライチェーン再構築」、「デジタル化・AI活用の加速」、及び「人手不足と労働力構造変化」といったメガトレンドの渦中にあります。

これらの環境変化を的確に捉え、持続的成長と企業価値向上を実現するため、「中期経営計画 2028」Beyond NEXUSの基本方針である「ビジネスモデルの高度化と収益構造の転換」に基づき、以下の5つの重点テーマを優先的に対処すべき課題として設定し、取り組んでまいります。

① 事業ポートフォリオ戦略
資本コストを上回るリターンを創出するため、ROICを経営の軸とした事業評価を全社に浸透させ、収益性と成長性の観点から経営資源の最適配分を行うことが喫緊の課題であります。ROICを基準とした事業評価に基づき、低収益事業の構造改革や資産圧縮に取り組みます。これにより創出した経営資源を、当社の成長を牽引する「防災」「防衛」「エネルギー」「モビリティ」「半導体」の5つの重点領域へ集中的に配分し、売上高の伸長と資本効率の向上を両立させてまいります。
② M&A戦略
オーガニックな成長に加え、重点領域における非連続な成長を実現するため、M&Aや事業投資の実行とその後のPMIを成功させることが重要な課題です。「3ヵ年で50億円以上」の投資枠を活用し、重点領域を補完・拡張する戦略的M&Aを継続いたします。また、PMIプロセスを標準化し、グループシナジーの早期最大化を図ります。
③ エリア・パートナー戦略
地政学リスクが顕在化するなか、グローバルサプライチェーンの変動に対応し、成長市場における確固たる事業基盤を構築することが課題です。経済成長が著しい東南アジア・インドや、堅調な需要が見込まれる米州へ経営資源を集中させます。現地の優良なパートナー企業との協業や、各拠点における現地人材の登用(ローカリゼーション)を推進することで、各地域に根ざした強固な収益基盤を確立してまいります。
④ 人材・組織戦略
当グループの競争力の源泉である「技術力」と「提案力」を支える、高度な専門性を有する人材の確保・育成が課題です。次世代リーダーの計画的な育成や、多様なバックグラウンドを持つ人材が能力を最大限に発揮できる人事・評価制度を構築します。同時に、ワークライフバランスの推進や女性管理職の登用拡大など、従業員エンゲージメントを高める職場環境の整備に注力し、多様な才能が躍動する「自律型プロ集団」を形成します。
⑤ DX戦略
激変する市場環境において競争優位性を確立するため、デジタル技術を活用した業務改革とデータに基づく迅速な意思決定(インテリジェンス経営)が不可欠です。全社的な基幹システムの刷新やデータ活用基盤の整備を通じ、業務プロセスの徹底的な効率化を図ります。これにより、顧客ニーズへ柔軟かつ迅速に対応できる強靭な組織体制を構築いたします。
(1) 会社の経営の基本方針
極東貿易株式会社は、1947年の設立以来、機械関連を主体とするエンジニアリング商社として、常に国内外のニーズに対応し、先進技術や製品の取り扱いに努めてまいりました。
時代の変遷とともに、製造機能を有する事業会社のグループ入りもあり、ものづくり商社という性格もあわせ持つ企業集団として、今に至っております。
当グループは、社是である「人」を重んじ、「技術」に長じ、「信頼」を基本とする『人と技術と信頼と』という不変の精神と価値観を持ち、全てのステークホルダーの皆様とともに歩んでまいりました。
この社是のもと、経営理念として「ニーズとシーズの橋になる」を掲げております。目に見える技術だけではなく、仕組みやノウハウまでを、必要とする企業に留まらず、必要としている社会へプラスワンを提供するため、当グループは、「ニーズ」と「シーズ」を結ぶ「橋」となることによって、お取引先だけでなく、社会全体に「充実」「満足」を提供する企業集団へと進化してまいりました。
こうした社是および経営理念に基づき、当グループは新たに「中期経営計画 2028」 Beyond NEXUSを策定し、社会課題と顧客価値の創造を両立させながら、付加価値の高い提案を行うソリューションパートナーへの変革を目指します。

また、「中期経営計画 2028」Beyond NEXUSでは、この理念をさらに進化させ、10年後の「ありたい姿」を定義いたしました。経営理念の「ニーズとシーズの橋になる」という役割から、社会や顧客とのつながりの先を自ら拓く「先導役」へと変革を遂げ、事業を通じて多様化・複雑化する社会課題にソリューションを提供することで、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。

(2) 目標とする経営指標
当グループは、持続的な企業価値の向上を図るため、収益性および資本効率性の観点から経営指標の目標を定めております。
「中期経営計画 2028」Beyond NEXUSにおきましては、資本市場からの期待と本業の「稼ぐ力」をより明確に測るため、利益目標の指標を従来の経常利益から営業利益へ変更いたしました。また、株主資本コスト(7%程度)を上回るリターンを確保すべく、新たにROICを経営指標として導入し、資本効率を重視した事業運営の徹底を図ってまいります。同計画の最終年度(2029年3月期)の経営目標は以下の通りであります。
| 項目 | 2029年3月期 目標 |
| 連結営業利益 | 35億円 |
| ROE | 8%以上 |
| ROIC | 7%以上 |
| M&A等投資枠 | 3カ年で50億円以上 |
これらの目標達成に向けて、当グループは財務の健全性を維持しつつ、持続的な成長投資と積極的な株主還元を実行するため、「キャッシュアロケーション」と「株主還元方針」を策定しております。

株主還元につきましては、株主の皆様への継続的な成果の還元と、企業価値の持続的向上を実現するため、適正な資本政策の下、将来の事業展開と財務状況、収益動向などを総合的に勘案した配当を実施することを基本方針としております。
当事業年度の配当につきましては、原則として減配せず、配当の維持もしくは増配を行う「累進配当」を採用し、その配当性向は50%を目途としております。次事業年度からの配当につきましては、「累進配当」を継続しつつ、一過性の損益(投資有価証券の売却益や負ののれん発生益等)を除いた調整後当期純利益を基準に、配当性向50%を目途といたします。これにより、株主還元の安定性をさらに高め、利益の成長に応じた配当を行うことで、さらなる株主価値の持続的な向上を図ります。

(3) 中長期的な会社の経営戦略
①前中期経営計画「KBK プラスワン 2025」総括
中長期的な企業価値向上に向け、当グループの持続的成長と積極的な株主還元を実現させるため「KBK プラスワン 2025」では、3つの重点施策に取り組みました。1つ目の「新分野における事業展開と投資実行」においては、洋上風力発電分野やEV関連分野などへの事業拡大を果たすとともに、洋上風力発電分野の株式会社TWD Japan、汎用プラスチック・エンジニアリングプラスチック及び溶射材などを扱う株式会社三幸商会、船舶補修部品に強みを持つ株式会社ウエルストンの3社のM&Aを実現させました。2つ目の「株主価値に資する資本政策の実行」においては、ROEの改善や累進配当の導入などにより、株主価値の向上に努めました。3つ目の「“想像”し“創造”できる人材の育成」においては、研修等を通じて若手を中心に、新たな価値を創出できる人材育成に努めました。
これら重点施策の着実な進捗を背景に、前中期経営計画5か年の連結業績は売上・利益ともに順調に拡大を続け、最終年度におきましても、経常利益は目標の19億円を大きく上回る28億円を計上し、ROEにつきましても目標の5.4%を超える6.0%を達成いたしました。


②「中期経営計画 2028」Beyond NEXUS
前中期経営計画の成果と課題を踏まえ、当グループは2027年3月期からの3ヵ年を対象とする「中期経営計画 2028」Beyond NEXUSをスタートさせます。
本計画では、政府の成長戦略と連動する「防災」「防衛」「エネルギー」「モビリティ」「半導体」の5分野を重点領域と定め、経営資源を集中いたします。また、3カ年で50億円以上のM&A等投資枠を設定し、非連続な成長を目指します。2029年3月期を最終年度とする定量目標は以下のとおりであり、中長期的な企業価値の向上を追求してまいります。

(4) 会社の対処すべき課題
当グループを取り巻く経営環境は、「脱炭素・エネルギー転換」、「地政学リスクとサプライチェーン再構築」、「デジタル化・AI活用の加速」、及び「人手不足と労働力構造変化」といったメガトレンドの渦中にあります。

これらの環境変化を的確に捉え、持続的成長と企業価値向上を実現するため、「中期経営計画 2028」Beyond NEXUSの基本方針である「ビジネスモデルの高度化と収益構造の転換」に基づき、以下の5つの重点テーマを優先的に対処すべき課題として設定し、取り組んでまいります。

① 事業ポートフォリオ戦略
資本コストを上回るリターンを創出するため、ROICを経営の軸とした事業評価を全社に浸透させ、収益性と成長性の観点から経営資源の最適配分を行うことが喫緊の課題であります。ROICを基準とした事業評価に基づき、低収益事業の構造改革や資産圧縮に取り組みます。これにより創出した経営資源を、当社の成長を牽引する「防災」「防衛」「エネルギー」「モビリティ」「半導体」の5つの重点領域へ集中的に配分し、売上高の伸長と資本効率の向上を両立させてまいります。
② M&A戦略
オーガニックな成長に加え、重点領域における非連続な成長を実現するため、M&Aや事業投資の実行とその後のPMIを成功させることが重要な課題です。「3ヵ年で50億円以上」の投資枠を活用し、重点領域を補完・拡張する戦略的M&Aを継続いたします。また、PMIプロセスを標準化し、グループシナジーの早期最大化を図ります。
③ エリア・パートナー戦略
地政学リスクが顕在化するなか、グローバルサプライチェーンの変動に対応し、成長市場における確固たる事業基盤を構築することが課題です。経済成長が著しい東南アジア・インドや、堅調な需要が見込まれる米州へ経営資源を集中させます。現地の優良なパートナー企業との協業や、各拠点における現地人材の登用(ローカリゼーション)を推進することで、各地域に根ざした強固な収益基盤を確立してまいります。
④ 人材・組織戦略
当グループの競争力の源泉である「技術力」と「提案力」を支える、高度な専門性を有する人材の確保・育成が課題です。次世代リーダーの計画的な育成や、多様なバックグラウンドを持つ人材が能力を最大限に発揮できる人事・評価制度を構築します。同時に、ワークライフバランスの推進や女性管理職の登用拡大など、従業員エンゲージメントを高める職場環境の整備に注力し、多様な才能が躍動する「自律型プロ集団」を形成します。
⑤ DX戦略
激変する市場環境において競争優位性を確立するため、デジタル技術を活用した業務改革とデータに基づく迅速な意思決定(インテリジェンス経営)が不可欠です。全社的な基幹システムの刷新やデータ活用基盤の整備を通じ、業務プロセスの徹底的な効率化を図ります。これにより、顧客ニーズへ柔軟かつ迅速に対応できる強靭な組織体制を構築いたします。