有価証券報告書-第155期(2022/04/01-2023/03/31)
11 持分法適用会社に対する投資
(1) 持分法適用会社に対する投資の持分の帳簿価額及び持分取込額
当社の連結財務諸表数値に基づいた、関連会社及び共同支配企業に対する当社の持分の要約財務情報は次のとおりであります。
前期に以下のとおり利益及び損失を計上しております。なお、当該利益及び損失は連結包括利益計算書の「持分法による投資損益」に含まれております。
マダガスカルニッケル事業において、プロジェクトファイナンスレンダーとの間でローンの返済条件を見直し、金融負債を公正価値で評価した結果、金融負債の評価益を計上しております。当該評価益の計上に伴う、当事業に対する投資の帳簿価額の増加は、将来のキャッシュ・イン・フローに寄与するものではないことから、回収可能性の観点より、当該評価益のうち持分相当額を当事業に対する投資の減額として認識しております。この結果、当社連結決算において、本金融負債の評価による業績への影響はありません。
なお、上記のほか、当事業における債務リストラの結果、当社グループが保有する投資につき、資源・化学品事業部門において14,409百万円の利益を計上しております。
三井住友ファイナンス&リース株式会社における航空機リース事業において、ロシアの航空会社向けにリースしている航空機資産について、適用される制裁措置を遵守しリース契約を解約した一方で、現状では航空機資産の返還が不透明であることを踏まえた結果、当社グループが保有する投資につき、輸送機・建機事業部門及び生活・不動産事業部門においてそれぞれ40,186百万円及び10,046百万円の損失を計上しております。
米国製薬事業会社 Upsher-Smith Laboratories, LLCにおいて、取り扱い商品に対する競合他社の参入等の経営環境の変化を踏まえ、将来の事業計画の見直しを行った結果、当社グループが保有する投資につき、資源・化学品事業部門において15,125百万円の減損損失を計上しております。
当期にミャンマー通信事業において、同国のカントリーリスクの高まりを受けて、投資の回収可能価額を見直した結果、当社グループが保有する投資につき、メディア・デジタル事業部門において17,464百万円の減損損失を連結包括利益計算書の「持分法による投資損益」に計上しております。
上記要約財務情報を構成する共同支配企業のうち、当社の経営上、重要性のある共同支配企業は、三井住友ファイナンス&リース(所有比率50%)、AMBATOVY MINERALS S.A.(所有比率54.17%)及びDYNATEC MADAGASCAR S.A.(所有比率54.17%)であります。AMBATOVY MINERALS S.A.及びDYNATEC MADAGASCAR S.A.については、50%超の議決権を有しておりますが、株主間協定に基づき共同支配企業と判断しております。
三井住友ファイナンス&リース
三井住友ファイナンス&リースの要約財務諸表は次のとおりであります。
なお、下記要約財務諸表には三井住友ファイナンス&リースに対するのれん等の金額が含まれております。
三井住友ファイナンス&リースは、リースを始めとする様々な金融サービスを提供しております。当社が三井住友ファイナンス&リースより受け取った配当金は、前期及び当期において、それぞれ6,333百万円及び6,246百万円であります。
マダガスカルニッケル事業
AMBATOVY MINERALS S.A.及びDYNATEC MADAGASCAR S.A.両社財務諸表を合算した要約財務諸表は次のとおりであります。
AMBATOVY MINERALS S.A.及びDYNATEC MADAGASCAR S.A.(以下、プロジェクト会社)は、マダガスカル共和国において、ニッケル採掘事業及びニッケル精錬事業を運営しております。
両社財務諸表を合算した要約財務諸表における非流動資産には、これら事業に係る鉱業権及び精錬設備を含んだ固定資産が、前期及び当期において、それぞれ282,625百万円及び309,366百万円含まれております。
プロジェクト会社の固定資産に減損の兆候が認められ、かつ、減損テストの結果、回収可能価額が固定資産の帳簿価額を下回った場合には、当社において持分相当額を持分法投資損失として認識します。プロジェクト会社における固定資産の回収可能価額を算定する場合は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方が採用されます。固定資産の減損の兆候に関する判断及び回収可能価額の見積りには、プロジェクト会社の生産状況、将来の資源価格(主にニッケル及びコバルト等の中・長期予想価格)、可採埋蔵量、割引率といった重要な仮定が使用されております。これらの仮定は、市場の状況やプロジェクト会社における設備トラブル等により変動する可能性があり、当社の業績に重要な影響を与えるリスクがあります。
当期においては、上記の仮定の変化を総合的に考慮した結果、プロジェクト会社の固定資産について減損の兆候は認められませんでした。
なお、前期末及び当期末におけるプロジェクト会社に対する持分法投資の帳簿価額は、それぞれ62,697百万円及び60,562百万円となります。
(2) 持分法適用会社に対する債権残高及び債務残高
当社の持分法適用会社に対する債権残高、債務残高は次のとおりであります。
(3) 持分法適用会社との取引概要
当社は、持分法適用会社と第三者間の販売及び仕入取引に関して、多様な仲介取引を行っております。それら取引による手数料収入に重要性はありません。
持分法適用会社との取引概要は次のとおりであります。
持分法適用会社との取引は独立第三者間取引と同様の一般的な取引条件で行っております。
(1) 持分法適用会社に対する投資の持分の帳簿価額及び持分取込額
当社の連結財務諸表数値に基づいた、関連会社及び共同支配企業に対する当社の持分の要約財務情報は次のとおりであります。
前期 (2022年3月31日) (百万円) | 当期 (2023年3月31日) (百万円) | |
帳簿価額: | ||
関連会社 | 1,294,729 | 1,388,845 |
共同支配企業 | 1,062,255 | 1,253,659 |
合計 | 2,356,984 | 2,642,504 |
前期 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) (百万円) | 当期 (自2022年4月1日 至2023年3月31日) (百万円) | |
当期利益: | ||
関連会社 | 107,461 | 104,526 |
共同支配企業 | 69,370 | 147,660 |
小計 | 176,831 | 252,186 |
その他の包括利益: | ||
関連会社 | 4,974 | 28,637 |
共同支配企業 | 13,743 | 20,967 |
小計 | 18,717 | 49,604 |
当期包括利益合計 | 195,548 | 301,790 |
前期に以下のとおり利益及び損失を計上しております。なお、当該利益及び損失は連結包括利益計算書の「持分法による投資損益」に含まれております。
マダガスカルニッケル事業において、プロジェクトファイナンスレンダーとの間でローンの返済条件を見直し、金融負債を公正価値で評価した結果、金融負債の評価益を計上しております。当該評価益の計上に伴う、当事業に対する投資の帳簿価額の増加は、将来のキャッシュ・イン・フローに寄与するものではないことから、回収可能性の観点より、当該評価益のうち持分相当額を当事業に対する投資の減額として認識しております。この結果、当社連結決算において、本金融負債の評価による業績への影響はありません。
なお、上記のほか、当事業における債務リストラの結果、当社グループが保有する投資につき、資源・化学品事業部門において14,409百万円の利益を計上しております。
三井住友ファイナンス&リース株式会社における航空機リース事業において、ロシアの航空会社向けにリースしている航空機資産について、適用される制裁措置を遵守しリース契約を解約した一方で、現状では航空機資産の返還が不透明であることを踏まえた結果、当社グループが保有する投資につき、輸送機・建機事業部門及び生活・不動産事業部門においてそれぞれ40,186百万円及び10,046百万円の損失を計上しております。
米国製薬事業会社 Upsher-Smith Laboratories, LLCにおいて、取り扱い商品に対する競合他社の参入等の経営環境の変化を踏まえ、将来の事業計画の見直しを行った結果、当社グループが保有する投資につき、資源・化学品事業部門において15,125百万円の減損損失を計上しております。
当期にミャンマー通信事業において、同国のカントリーリスクの高まりを受けて、投資の回収可能価額を見直した結果、当社グループが保有する投資につき、メディア・デジタル事業部門において17,464百万円の減損損失を連結包括利益計算書の「持分法による投資損益」に計上しております。
上記要約財務情報を構成する共同支配企業のうち、当社の経営上、重要性のある共同支配企業は、三井住友ファイナンス&リース(所有比率50%)、AMBATOVY MINERALS S.A.(所有比率54.17%)及びDYNATEC MADAGASCAR S.A.(所有比率54.17%)であります。AMBATOVY MINERALS S.A.及びDYNATEC MADAGASCAR S.A.については、50%超の議決権を有しておりますが、株主間協定に基づき共同支配企業と判断しております。
三井住友ファイナンス&リース
三井住友ファイナンス&リースの要約財務諸表は次のとおりであります。
なお、下記要約財務諸表には三井住友ファイナンス&リースに対するのれん等の金額が含まれております。
前期 (2022年3月31日) (百万円) | 当期 (2023年3月31日) (百万円) | |
流動資産 | 3,949,011 | 4,094,148 |
非流動資産 | 3,927,031 | 5,279,527 |
資産合計 | 7,876,042 | 9,373,675 |
流動負債 | 3,133,372 | 3,115,577 |
非流動負債 | 3,656,960 | 4,973,533 |
負債合計 | 6,790,332 | 8,089,110 |
非支配持分 | 166,798 | 257,114 |
資本 | 918,912 | 1,027,451 |
資本合計 | 1,085,710 | 1,284,565 |
前期 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) (百万円) | 当期 (自2022年4月1日 至2023年3月31日) (百万円) | |
収益 | 839,972 | 1,014,200 |
当期利益又は損失(△) | △15,264 | 92,166 |
その他の包括利益 | 49,857 | 34,391 |
当期包括利益合計 | 34,593 | 126,557 |
三井住友ファイナンス&リースは、リースを始めとする様々な金融サービスを提供しております。当社が三井住友ファイナンス&リースより受け取った配当金は、前期及び当期において、それぞれ6,333百万円及び6,246百万円であります。
マダガスカルニッケル事業
AMBATOVY MINERALS S.A.及びDYNATEC MADAGASCAR S.A.両社財務諸表を合算した要約財務諸表は次のとおりであります。
前期 (2022年3月31日) (百万円) | 当期 (2023年3月31日) (百万円) | |
流動資産 | 91,704 | 117,608 |
非流動資産 | 289,261 | 314,651 |
資産合計 | 380,965 | 432,259 |
流動負債 | 35,145 | 60,925 |
非流動負債 | 180,209 | 205,193 |
負債合計 | 215,354 | 266,118 |
資本 | 165,611 | 166,141 |
前期 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) (百万円) | 当期 (自2022年4月1日 至2023年3月31日) (百万円) | |
収益 | 126,368 | 168,991 |
当期利益又は損失(△) | 78,389 | △15,278 |
その他の包括利益 | 16,301 | 32,109 |
当期包括利益合計 | 94,690 | 16,831 |
AMBATOVY MINERALS S.A.及びDYNATEC MADAGASCAR S.A.(以下、プロジェクト会社)は、マダガスカル共和国において、ニッケル採掘事業及びニッケル精錬事業を運営しております。
両社財務諸表を合算した要約財務諸表における非流動資産には、これら事業に係る鉱業権及び精錬設備を含んだ固定資産が、前期及び当期において、それぞれ282,625百万円及び309,366百万円含まれております。
プロジェクト会社の固定資産に減損の兆候が認められ、かつ、減損テストの結果、回収可能価額が固定資産の帳簿価額を下回った場合には、当社において持分相当額を持分法投資損失として認識します。プロジェクト会社における固定資産の回収可能価額を算定する場合は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方が採用されます。固定資産の減損の兆候に関する判断及び回収可能価額の見積りには、プロジェクト会社の生産状況、将来の資源価格(主にニッケル及びコバルト等の中・長期予想価格)、可採埋蔵量、割引率といった重要な仮定が使用されております。これらの仮定は、市場の状況やプロジェクト会社における設備トラブル等により変動する可能性があり、当社の業績に重要な影響を与えるリスクがあります。
当期においては、上記の仮定の変化を総合的に考慮した結果、プロジェクト会社の固定資産について減損の兆候は認められませんでした。
なお、前期末及び当期末におけるプロジェクト会社に対する持分法投資の帳簿価額は、それぞれ62,697百万円及び60,562百万円となります。
(2) 持分法適用会社に対する債権残高及び債務残高
当社の持分法適用会社に対する債権残高、債務残高は次のとおりであります。
前期 (2022年3月31日) (百万円) | 当期 (2023年3月31日) (百万円) | |
営業債権及びその他の債権 | 130,815 | 123,589 |
営業債務及びその他の債務 | 40,908 | 35,537 |
リース負債 | 11,971 | 11,424 |
(3) 持分法適用会社との取引概要
当社は、持分法適用会社と第三者間の販売及び仕入取引に関して、多様な仲介取引を行っております。それら取引による手数料収入に重要性はありません。
持分法適用会社との取引概要は次のとおりであります。
前期 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) (百万円) | 当期 (自2022年4月1日 至2023年3月31日) (百万円) | |
経営指導料及び出向者経費の受取 | 4,531 | 5,145 |
受取利息 | 4,847 | 6,893 |
支払利息 | 57 | 189 |
持分法適用会社との取引は独立第三者間取引と同様の一般的な取引条件で行っております。