訂正有価証券報告書-第147期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

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2016/05/09 13:47
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有報資料

当社は、収益力の強化と収益基盤の拡大、企業体質の強化及び効率経営を推進することにより、企業価値の最大化と持続的な成長を目指しております。これを実現するため、全社及び各個別ビジネスの潜在的リスクと収益性を同一の基準で評価する経営手法を導入するとともに、以下の諸点に継続的に取り組んでおります。
総合力の発揮
当社は、幅広いビジネス基盤を有し、多様な事業領域及び地域における営業活動を行う中で高度な機能を発揮しております。この幅広いビジネス基盤における高度な機能を戦略的・有機的に統合した「総合力」が当社の最大の強みであり、これをより一層発揮することによって、常に変化する顧客のニーズに応え、新たなビジネスを開拓し、高い成長性と収益性を実現していきます。また、5つの事業部門と海外の地域組織間の連携をさらに高めることによって、総合力がより一層発揮されるよう努めております。
事業ポートフォリオ戦略
当社は、総合商社として、トレーディングから事業投資まで多様なビジネスを展開しており、それぞれ異なったリスクを負っています。1998年より、当社は、多様な事業ポートフォリオにおけるリスクと収益性を測る全社共通の指標としてリスクアセット(注1)及びリスク・リターン(注2)を導入し、リスクコントロールを行いながら収益基盤の拡大を図っております。
中期経営計画
●中期経営計画「Be the Best, Be the One 2014」の総括
当社は、本年3月までの2年間、中期経営計画「Be the Best, Be the One 2014(BBBO2014)」を、「収益力を徹底的に強化し、一段高いレベルの利益成長へ踏み出すステージ」と位置付け、財務健全性を確保しつつ、強固な収益基盤の構築に取り組んできました。具体的には、新規投融資の実行とビジネスの入替えによる新陳代謝を進めて、収益基盤の拡大を図っていましたが、2014年度の大型案件における減損損失の発生等により、誠に遺憾ながら、連結純利益等において「BBBO2014」で掲げた定量目標は未達となりました。
①「BBBO2014」の達成状況
「BBBO2014」で掲げた定量目標と実績は以下のとおりです。
目標実績
2013年度2014年度2013年度2014年度
連結純利益2,400億円2,700億円2,231億円△732億円
リスク・リターン(2年平均)12%程度(2年平均)3.5%
ROA(2年平均)3%以上(2年平均)0.9%

2013年度は、金属、輸送機・建機等の非資源ビジネスが堅調に推移し、全社業績を押し上げましたが、資源ビジネスにおいて、資源価格下落の影響を受けたことに加え、年度末に豪州石炭事業で277億円の減損損失を計上したことにより、連結純利益は2,231億円となりました。
2014年度は、非資源ビジネスにおいて、収益の柱となるビジネスが堅調に推移したことに加え、近年投資した案件からの収益貢献があったものの、資源価格の一段の下落影響により、資源ビジネスの業績が低迷したことに加え、米国タイトオイル開発プロジェクトやブラジル鉄鉱石事業等、複数の案件において計3,103億円の減損損失を計上した結果、連結純損益は732億円の損失となりました。
(注1) 「リスクアセット」とは、最大損失可能性額のことであり、売掛金、棚卸資産、固定資産及び株式・出資金等を含む資産に、その潜在的な損失リスクに応じ当社が独自に設定したリスクウェイトを乗じ、さらにデリバティブ、契約及び偶発債務に係る潜在的な損失可能性額を加えることにより算出されております。この最大損失可能性額は、各ビジネスに係る資産の市場価値の変動性に基づき統計的に測定されるものであり、全般的な経済環境や業界の傾向等を考慮した数々の主観的な判断、見積り及び前提に基づいて測定されております。
(注2) 「リスク・リターン」とは、事業が抱えるリスクに対する収益性をみる指標です。「当該事業で得られる連結純利益(税引後)で捉えた収益(リターン)」を、「当該事業のリスクが現実のものとなった場合に生じうる最大損失可能性額(リスクアセット)」で除して、算出します。
②減損損失の発生について
2014年度に減損損失等を計上した主な事業は以下のとおりです。
事業名事業概要連結純利益
への影響額
主な損失発生理由
米国タイトオイル
開発プロジェクト
米国テキサス州における
タイトオイル・ガスの開発及び関連事業
△1,992億円保有資産譲渡の決議
並びに原油価格の下落
及び長期事業計画の見直し
ブラジル鉄鉱石
事業
ブラジル ミナスジェライス州
セーハ・アズ―ル地域における
鉄鉱山の開発及び関連事業
△623億円鉄鉱石価格の下落
及び長期事業計画・拡張計画の
見直し
米国シェールガス
事業
米国ペンシルバニア州における
シェールガスの開発及び関連事業
△311億円原油・ガス価格の下落
及び長期事業計画の見直し
豪州石炭事業豪州における複数の石炭事業への投資△244億円石炭価格下落
米国タイヤ事業米国におけるタイヤ卸・小売事業△219億円事業計画の見直し
北海油田事業英領・ノルウェー領北海における
石油・天然ガスの開発・生産・販売
△36億円原油価格の下落
及び長期事業計画の見直し
税効果等323億円
合計△3,103億円

●新中期経営計画「Be the Best, Be the One 2017」の概要
①基本方針
当社は、「BBBO2014」の総括を踏まえ、2015年度、2016年度及び2017年度を対象とする新中期経営計画「Be the Best, Be the One 2017 (BBBO2017)」を策定しました。基本方針は以下のとおりです。
テーマ:グループ一丸となって課題を克服し、「目指す姿」実現への道筋をつける。
・経営改革の着実な実行
・「目指す姿」を見据えた収益力の強化
・コア・リスクバッファーとリスクアセットのバランス(注)回復及び配当後フリーキャッシュ・フロー
黒字(3年合計)の確保

「創立100周年(2019年度)に向けて目指す姿」
・ 「住友商事グループらしい」やり方で、「住友商事グループならでは」の価値を創造し、
「さすが住友商事グループ」と社会に認められる企業グループを目指す。
・ 健全な財務体質を維持しつつ、強固な収益基盤を構築し、一段高いレベルの利益成長を目指す。
総資産:10兆円程度 連結純利益:4,000億円以上

(注) 「コア・リスクバッファー」とは、「資本金」、「剰余金」及び「在外営業活動体の換算差額」の和から「自己株式」を差し引いて得られる数値で、当社は、最大損失可能性額である「リスクアセット」を「コア・リスクバッファー」の範囲内に収めることを経営の基本としています。
②重点取組事項
■経営改革の着実な実行
○ 経営会議の意思決定機関化
これまで以上に多面的な議論を経て重要事項を決定する体制とするため、従来、社長の諮問機関として位置付けられていた「経営会議」を意思決定機関化する方針です。
○ 重要大型案件に対する取組体制の強化
全社の投融資委員会に加え、投資の前段階でさまざまな観点から議論・検討を行う事業部門内投融資委員会の仕組みを導入するとともに、投資案件着手時・実行時の二段階での議論を行うことにより、リスク管理体制を強化します。
○ 投資評価基準の変更
事業ごとのリスクの性質に応じた投資基準の見直しを行い、この投資基準を用いてより適切な投資採算の判断を目指します。
○ 社外取締役の増員
○ コーポレートガバナンス・コードへの積極的対応
■「目指す姿」を見据えた収益力の強化(成長戦略の推進)
○ 組織間連携の強化・促進
各組織の成長戦略をベースに、産業分野・機能・地域の切り口から、全体を俯瞰し、親和性の高い関連ビジネスにおいて組織間連携を強化・促進します。
○ 全社育成分野・地域への注力
「BBBO2014」に引き続き、今後の発展が期待される以下の分野・地域のビジネスを育成する仕組みを強化・継続します。
全社育成分野:エネルギー周辺分野、アジアのリテール、食料・農業関連
全社育成地域:ブラジル、インド、ミャンマー、トルコ、サブサハラ
○ 資源・エネルギー上流ビジネスの取組方針
・ 仕掛案件の早期完工(マダガスカルニッケル事業、チリ銅事業等)
・ 既存事業の継続的なコスト削減による収益力の改善
・ 原則として、既存資産との入替えにより新規投資を実施
・ リスク管理・評価体制の再構築
- 集中リスク管理の強化(定期的なモニタリングとストレステストの実施等)
- 個別案件の評価手法の高度化(スクリーニング基準の高度化、リスクシナリオ分析の精緻化)
- エキスパート組織の新設(外部専門家の活用等による市況分析、技術評価力の強化)
■コア・リスクバッファーとリスクアセットのバランスの回復及び配当後フリーキャッシュ・フロー黒字
(3年合計)の確保
成長戦略を推進するうえでの規律として、利益と資産入替え等により創出したキャッシュの範囲内で投資と配当を行い、持続的な利益成長を目指します。「BBBO2017」対象期間の3年合計では、基礎収益キャッシュ・フロー(注)、減価償却費及び資産入替えによる回収で約1兆4,000億円のキャッシュを創出する計画となり、これを原資として、約2,000億円を配当として株主の皆様に還元し、残りの約1兆2,000億円を投資に配分する予定です。成長のための投資を継続しながら、コア・リスクバッファーとリスクアセットのバランスを回復させ、配当後フリーキャッシュ・フローの黒字化を目指します。
(注) 「基礎収益キャッシュ・フロー」は、「基礎収益」から「持分法による投資利益」を差し引き「持分法投資先からの配当」を加えて算出したものです。
③定量計画
上記の重点取組事項を着実に実行し、2017年度では、以下の数値を目標にします。
2017年度
利益計画連結純利益3,000億円以上
ROA3%以上
リスク・リターン10%以上
ROE10%程度
財務方針コア・リスクバッファーとリスクアセットのバランス2017年度末までにバランス回復
フリーキャッシュ・フロー3年合計 2,000億円
(配当後フリーキャッシュ・フロー)(3年合計 黒字確保)
投資計画3年合計 1兆2,000億円

・2015年度の業績見通しについて
輸送機・建機、環境・インフラ、メディア・生活関連の主要事業の業績が引続き堅調に推移すると見込まれる一方、原油をはじめとする資源価格の低迷により、資源ビジネス及び鋼管事業が減速すると見通しています。こうした状況を踏まえ、2015年度の連結純利益の目標を2,300億円としました。

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