有価証券報告書-第148期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)
有報資料
中期経営計画
●中期経営計画「Be the Best, Be the One 2017」の推進
当社は、中期経営計画「Be the Best, Be the One 2017(BBBO2017)」において、当社のビジネスを取巻く諸環境の変化や、2014年度に発生した大型減損損失等で顕在化した経営課題を踏まえ、グループ一丸となって課題を克服し、「創立100周年(2019年度)に向けて目指す姿」実現への道筋をつけることをテーマに、経営改革の推進、成長戦略の推進、「個の力」と「組織の力」の強化、財務健全性の確保に取組んでおります。
<「BBBO2017」の概要>
定量計画(主要指標)
(注1) 「連結純利益」は、国際会計基準(IFRS)の「当期利益(親会社の所有者に帰属)」と同じ内容を示しています。
(注2) 「リスクアセット」とは、最大損失可能性額のことであり、売掛金、棚卸資産、固定資産及び株式・出資金等を含む資産に、その潜在的な損失リスクに応じ当社が独自に設定したリスクウェイトを乗じ、さらにデリバティブ、契約及び偶発債務に係る潜在的な損失可能性額を加えることにより算出されております。この最大損失可能性額は、各ビジネスに係る資産の市場価値の変動性に基づき統計的に測定されるものであり、全般的な経済環境や業界の傾向等を考慮した数々の主観的な判断、見積り及び前提に基づいて測定されております。「コア・リスクバッファー」とは、「資本金」、「剰余金」及び「在外営業活動体の換算差額」の和から「自己株式」を差引いて得られる数値で、当社は、最大損失可能性額である「リスクアセット」を「コア・リスクバッファー」の範囲内に収めることを経営の基本としています。
2015年度における主な進捗状況は以下のとおりです。
①経営改革の推進
■意思決定プロセスの見直し
2015年7月より、経営会議を業務執行レベルの最高意思決定機関とし、多様な意見や多面的な議論を経て重要事項を決定する体制を整えました。また、取締役会についても、社外取締役を1名増員したほか、経営方針・経営計画などの経営全般に係る重要事項についてより集中して議論を行えるよう、取締役会の付議基準を見直し、同時に、取締役会への報告事項を充実させ、経営の執行に対する監督機能を強化し、全社の戦略や基本方針の策定に軸足を置いて審議する体制としました。
■リスク管理体制の見直し
事業部門レベルと全社レベルの投融資委員会を開催し、投資の検討段階と実行段階のそれぞれにおいて、さまざまな角度から議論できる体制を整えたほか、投資評価基準の見直しや、投資実行後のモニタリング体制の見直し等を行いました。
■コーポレートガバナンス・コードへの対応
コーポレートガバナンス原則を改定したことに加え、取締役の指名・報酬の決定プロセスの透明性及び客観性を高めるため、従来の報酬委員会を発展的に解消し、新たに、取締役会の諮問機関として、過半数が社外取締役で構成される「指名・報酬諮問委員会」(委員長:社外取締役)を設置しました。また、当社の持続的な成長と企業価値の向上のため、取締役及び監査役による自己評価等の方法により、取締役会の実効性に関する分析・評価を毎年実施することとし、2015年度から開始しました。
②成長戦略の推進
■組織間連携の強化・促進
当社が強みを有する金属・輸送機・メディア等の各事業において、成長戦略を遂行するとともに、エネルギー周辺分野やアジアのリテールビジネスなど成長ポテンシャルの高い分野において組織間連携を行い、全社プロジェクトとして取組む体制を強化しました。
■資源・エネルギー上流ビジネスの取組
2015年9月にマダガスカルニッケル事業の完工を達成するなど、近年投資した案件の立上げに注力したほか、既存案件のコスト削減に継続して取り組みました。また、資源上流ポートフォリオの管理ポリシーを策定したほか、市況分析能力や技術評価力を強化すべく、専門組織を新設しました。
■投融資計画の実行
「BBBO2017」の初年度である2015年度においては、米国建機レンタル事業の資産積増しや商業施設等不動産案件への投資のほか、既存の資源上流案件の立上げに係る投資など、全社合計で約2,700億円の投融資を実行しました。
③財務健全性の確保
■有利子負債の削減
2015年度は、インドネシア自動車金融事業の再編や、再生可能エネルギー発電事業の売却等、資産入替えによる資金回収が約2,300億円あったことに加え、ワーキング・キャピタルの減少に伴うキャッシュ・インがあったことなどにより、配当後フリーキャッシュ・フローは4,519億円の黒字となりました。なお、当初計画においては、財務健全性確保を目的として「配当後フリーキャッシュ・フロー黒字(3年合計)の確保」を掲げていましたが、かかる実績及び昨今の事業環境の悪化等を踏まえ、もう一段の有利子負債削減による財務体質の強化を図るため、資産入替えの一層の推進により、「BBBO2017」の期間中、3年合計で配当後フリーキャッシュ・フローを5,000億円確保し、回収した資金で有利子負債を返済する計画に修正しました。
■コア・リスクバッファーとリスクアセットのバランスの回復
上記、有利子負債の削減計画を実行し、「BBBO2017」の最終年度である2017年度末までにコア・リスクバッファーとリスクアセットのバランス回復を目指します。
④定量計画
■2015年度業績
2015年度の業績については、非資源ビジネスは概ね堅調に推移したものの、資源価格下落の影響により、資源ビジネスや鋼管事業の業績が悪化したことに加え、資源上流案件を中心に複数の案件において計1,951億円の減損損失を計上した結果、誠に遺憾ながら、連結純利益は2,300億円の目標に対し、745億円となりました。
2015年度に減損損失を計上した主な事業は以下のとおりです。
■2016年度業績見通し
2016年度の業績見通しについては、環境・インフラやメディア・生活関連の主要事業等、非資源ビジネスは概ね堅調に推移すると見込まれる一方、資源価格低迷の影響により、資源ビジネス及び鋼管事業は引続き厳しい事業環境が継続すると予想されます。また、これらの要素に加え、資産入替えを着実に実行し、体質改善を図るためのコストとして、約200億円を織込み、2016年度の連結純利益予想を1,300億円としました。
■定量計画の見直し
資源価格低迷の長期化等により、資源ビジネス及び鋼管事業の業績に回復の遅れが見込まれることから、「BBBO2017」における定量計画を以下のとおり見直しました。
引続き厳しい事業環境が継続するものと予想されますが、有利子負債の削減による財務体質の強化を図る一方、「BBBO2017」で計画している各事業における成長戦略の着実な遂行、組織間連携等の全社プロジェクトの推進により、収益力の強化及び成長軌道への回復を図っていきます。
(注) 「リスク・リターン」とは、事業が抱えるリスクに対する収益性をみる指標です。「当該事業で得られる連結純利益(税引後)で捉えた収益(リターン)」を、「当該事業のリスクが現実のものとなった場合に生じうる最大損失可能性額(リスクアセット)」で除して、算出します。
●中期経営計画「Be the Best, Be the One 2017」の推進
当社は、中期経営計画「Be the Best, Be the One 2017(BBBO2017)」において、当社のビジネスを取巻く諸環境の変化や、2014年度に発生した大型減損損失等で顕在化した経営課題を踏まえ、グループ一丸となって課題を克服し、「創立100周年(2019年度)に向けて目指す姿」実現への道筋をつけることをテーマに、経営改革の推進、成長戦略の推進、「個の力」と「組織の力」の強化、財務健全性の確保に取組んでおります。
<「BBBO2017」の概要>
| 経営改革の推進 | 成長戦略の推進 |
| 「個の力」と「組織の力」の強化 | |
| 財務健全性の確保 | |
定量計画(主要指標)
| 〇利益計画 ・連結純利益(注1) 2015年度:2,300億円 2017年度:3,000億円以上 〇財務方針 ・コア・リスクバッファーとリスクアセットのバランス(注2)回復(2017年度末) ・フリーキャッシュ・フロー 2,000億円(3年合計) (配当後フリーキャッシュ・フロー) (黒字確保(3年合計)) |
(注1) 「連結純利益」は、国際会計基準(IFRS)の「当期利益(親会社の所有者に帰属)」と同じ内容を示しています。
(注2) 「リスクアセット」とは、最大損失可能性額のことであり、売掛金、棚卸資産、固定資産及び株式・出資金等を含む資産に、その潜在的な損失リスクに応じ当社が独自に設定したリスクウェイトを乗じ、さらにデリバティブ、契約及び偶発債務に係る潜在的な損失可能性額を加えることにより算出されております。この最大損失可能性額は、各ビジネスに係る資産の市場価値の変動性に基づき統計的に測定されるものであり、全般的な経済環境や業界の傾向等を考慮した数々の主観的な判断、見積り及び前提に基づいて測定されております。「コア・リスクバッファー」とは、「資本金」、「剰余金」及び「在外営業活動体の換算差額」の和から「自己株式」を差引いて得られる数値で、当社は、最大損失可能性額である「リスクアセット」を「コア・リスクバッファー」の範囲内に収めることを経営の基本としています。
2015年度における主な進捗状況は以下のとおりです。
①経営改革の推進
■意思決定プロセスの見直し
2015年7月より、経営会議を業務執行レベルの最高意思決定機関とし、多様な意見や多面的な議論を経て重要事項を決定する体制を整えました。また、取締役会についても、社外取締役を1名増員したほか、経営方針・経営計画などの経営全般に係る重要事項についてより集中して議論を行えるよう、取締役会の付議基準を見直し、同時に、取締役会への報告事項を充実させ、経営の執行に対する監督機能を強化し、全社の戦略や基本方針の策定に軸足を置いて審議する体制としました。
■リスク管理体制の見直し
事業部門レベルと全社レベルの投融資委員会を開催し、投資の検討段階と実行段階のそれぞれにおいて、さまざまな角度から議論できる体制を整えたほか、投資評価基準の見直しや、投資実行後のモニタリング体制の見直し等を行いました。
■コーポレートガバナンス・コードへの対応
コーポレートガバナンス原則を改定したことに加え、取締役の指名・報酬の決定プロセスの透明性及び客観性を高めるため、従来の報酬委員会を発展的に解消し、新たに、取締役会の諮問機関として、過半数が社外取締役で構成される「指名・報酬諮問委員会」(委員長:社外取締役)を設置しました。また、当社の持続的な成長と企業価値の向上のため、取締役及び監査役による自己評価等の方法により、取締役会の実効性に関する分析・評価を毎年実施することとし、2015年度から開始しました。
②成長戦略の推進
■組織間連携の強化・促進
当社が強みを有する金属・輸送機・メディア等の各事業において、成長戦略を遂行するとともに、エネルギー周辺分野やアジアのリテールビジネスなど成長ポテンシャルの高い分野において組織間連携を行い、全社プロジェクトとして取組む体制を強化しました。
■資源・エネルギー上流ビジネスの取組
2015年9月にマダガスカルニッケル事業の完工を達成するなど、近年投資した案件の立上げに注力したほか、既存案件のコスト削減に継続して取り組みました。また、資源上流ポートフォリオの管理ポリシーを策定したほか、市況分析能力や技術評価力を強化すべく、専門組織を新設しました。
■投融資計画の実行
「BBBO2017」の初年度である2015年度においては、米国建機レンタル事業の資産積増しや商業施設等不動産案件への投資のほか、既存の資源上流案件の立上げに係る投資など、全社合計で約2,700億円の投融資を実行しました。
③財務健全性の確保
■有利子負債の削減
2015年度は、インドネシア自動車金融事業の再編や、再生可能エネルギー発電事業の売却等、資産入替えによる資金回収が約2,300億円あったことに加え、ワーキング・キャピタルの減少に伴うキャッシュ・インがあったことなどにより、配当後フリーキャッシュ・フローは4,519億円の黒字となりました。なお、当初計画においては、財務健全性確保を目的として「配当後フリーキャッシュ・フロー黒字(3年合計)の確保」を掲げていましたが、かかる実績及び昨今の事業環境の悪化等を踏まえ、もう一段の有利子負債削減による財務体質の強化を図るため、資産入替えの一層の推進により、「BBBO2017」の期間中、3年合計で配当後フリーキャッシュ・フローを5,000億円確保し、回収した資金で有利子負債を返済する計画に修正しました。
■コア・リスクバッファーとリスクアセットのバランスの回復
上記、有利子負債の削減計画を実行し、「BBBO2017」の最終年度である2017年度末までにコア・リスクバッファーとリスクアセットのバランス回復を目指します。
④定量計画
■2015年度業績
2015年度の業績については、非資源ビジネスは概ね堅調に推移したものの、資源価格下落の影響により、資源ビジネスや鋼管事業の業績が悪化したことに加え、資源上流案件を中心に複数の案件において計1,951億円の減損損失を計上した結果、誠に遺憾ながら、連結純利益は2,300億円の目標に対し、745億円となりました。
2015年度に減損損失を計上した主な事業は以下のとおりです。
| 事業名 | 事業概要 | 連結純利益 への影響額 | 主な減損損失の発生理由 |
| マダガスカル ニッケル事業 | マダガスカルにおける ニッケル開発及び関連事業 | △770億円 | ニッケル価格の下落及び 長期事業計画の見直し |
| 南アフリカ 鉄鉱石事業 | 南アフリカにおける 鉄鉱石事業への投資 | △183億円 | 鉄鉱石価格の下落及び 長期事業計画の見直し |
| Edgen Group | エネルギー産業向け鋼管・鋼材の グローバルディストリビューター | △181億円 | 原油価格下落に伴う需要減 及び長期事業計画の見直し |
| ブラジル 鉄鉱石事業 | ブラジル ミナスジェライス州 セーハ・アズール地域における 鉄鉱山の開発及び関連事業 | △146億円 | 鉄鉱石価格の下落及び 長期事業計画の見直し |
| チリ銅・ モリブデン事業 | チリSierra Gorda銅鉱山における 鉱山プロジェクト運営会社への投融資 | △140億円 | 銅価格の下落及び 事業計画の見直し |
| 豪州石炭事業 | 豪州における複数の石炭事業への投資 | △121億円 | 石炭価格の下落及び 長期事業計画の見直し |
| 豪州穀物事業 | 豪州における穀物集荷・販売及び 内陸サイロ・港湾ターミナル保有・ 運営事業への投資 | △114億円 | 事業計画の見直し |
| その他 | △295億円 | ||
| 合計 | △1,951億円 |
■2016年度業績見通し
2016年度の業績見通しについては、環境・インフラやメディア・生活関連の主要事業等、非資源ビジネスは概ね堅調に推移すると見込まれる一方、資源価格低迷の影響により、資源ビジネス及び鋼管事業は引続き厳しい事業環境が継続すると予想されます。また、これらの要素に加え、資産入替えを着実に実行し、体質改善を図るためのコストとして、約200億円を織込み、2016年度の連結純利益予想を1,300億円としました。
■定量計画の見直し
資源価格低迷の長期化等により、資源ビジネス及び鋼管事業の業績に回復の遅れが見込まれることから、「BBBO2017」における定量計画を以下のとおり見直しました。
| 年度/期間 | 当初計画 | 修正計画 | ||
| 利益計画 | 連結純利益 | 2015年度 | 2,300億円 | 745億円(実績) |
| 2016年度 | - | 1,300億円 | ||
| 2017年度 | 3,000億円以上 | 2,200億円以上 | ||
| ROA | 2017年度 | 3%以上 | 2.5%以上 | |
| リスク・リターン(注) | 2017年度 | 10%以上 | 9.0%以上 | |
| ROE | 2017年度 | 10%程度 | 9.0%程度 | |
| 財務方針 | コア・リスクバッファーと リスクアセットのバランス | 2017年度末までに | バランス回復 | バランス回復 |
| フリーキャッシュ・フロー | 3年合計 | +2,000億円 | +7,000億円 | |
| 配当後フリーキャッシュ・ フロー | 3年合計 | 黒字確保 | +5,000億円 | |
| 投資計画 | 3年合計 | 1兆2,000億円 | 1兆円 | |
引続き厳しい事業環境が継続するものと予想されますが、有利子負債の削減による財務体質の強化を図る一方、「BBBO2017」で計画している各事業における成長戦略の着実な遂行、組織間連携等の全社プロジェクトの推進により、収益力の強化及び成長軌道への回復を図っていきます。
(注) 「リスク・リターン」とは、事業が抱えるリスクに対する収益性をみる指標です。「当該事業で得られる連結純利益(税引後)で捉えた収益(リターン)」を、「当該事業のリスクが現実のものとなった場合に生じうる最大損失可能性額(リスクアセット)」で除して、算出します。