- #1 事業等のリスク
当社は、商品の売買取引や保有する資源エネルギーの権益における生産物の販売、そして関係会社の製造する工業製品の販売などの活動を通じて、様々な商品価格の変動リスクを負っています。特にエネルギー資源及び金属資源の取引においては、売買価格の変動を通じて当社の業績に大きな影響を及ぼします。
また、投資の評価においても商品価格が重要なインプットとなる場合があります。特に事業期間が長期に及ぶ場合、短期的な価格の動向よりも中長期的な価格見通しの方が、投資の評価により重要な影響を与えるため、将来の需給環境等のファンダメンタルズや、社外の金融機関等の提供するデータ等を考慮して、商品ごとに当社としての見通しを策定しています。商品市況の長期的な低迷又は上昇が想定される場合には、保有する有形固定資産や持分法で会計処理される投資などの減損及び減損戻入を通じて、業績に影響を与える可能性があります。当社の重要な投資案件については、「⑤ 事業投資リスク(重要な投資案件)」をご参照ください。
(エネルギー資源)
2024/06/21 14:59- #2 有形固定資産等明細表(連結)
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
2024/06/21 14:59- #3 注記事項-キャッシュ・フロー情報、連結財務諸表(IFRS)(連結)
2. 前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書における「事業の取得による支出(取得時の現金受入額控除後の純額)」には、「前連結会計年度末における未払金額の支払金額」が含まれています。
| 前連結会計年度(百万円) | 当連結会計年度(百万円) |
売却目的保有資産 | 6,429 | 141,479 |
有形固定資産及び投資不動産 | 25,122 | 234,693 |
無形資産及びのれん | 466 | 24,824 |
支配の喪失に伴い認識した資産(負債控除)は、主に貸付金や持分法で会計処理される投資です。
前連結会計年度及び当連結会計年度における財務活動に係る負債の変動は以下のとおりです。
2024/06/21 14:59- #4 注記事項-リース、連結財務諸表(IFRS)(連結)
このほか、連結損益計算書上で「収益」として認識しているフランチャイズ加盟店からの収入に含まれる受取変動リース料については、注記24をご参照ください。
なお、賃貸人としてのオペレーティング・リースの形態で賃貸に供している「有形固定資産」については、注記12をご参照ください。
2024/06/21 14:59- #5 注記事項-作成の基礎、連結財務諸表(IFRS)(連結)
気候変動による影響
気候変動及び脱炭素社会への移行による連結財務諸表への影響は、非金融資産の減損、金融商品の公正価値、有形固定資産の耐用年数、資産除去債務等の会計上の見積りにおいて考慮されています。連結会社が2021年10月に策定した「カーボンニュートラル社会の実現に向けたロードマップ」は、パリ協定等で示された国際的な目標達成に貢献することを目指して策定されており、外部機関が公表するパリ協定に沿った脱炭素シナリオはこれらの会計上の見積りにおける重要な参照情報の一つとなります。一方で、脱炭素シナリオは需給等に関する市場全体の傾向を仮定するものの、連結会社の保有資産の優位性あるいは劣後性や、売買契約等の特殊性により、市場全体の傾向と連結会社の事業への影響が一致しない場合もあります。加えて、脱炭素シナリオを用いたシナリオ分析では数十年単位の超長期的な影響を分析するのに対し、連結財務諸表における資産及び負債の測定においては、数年から十年といった中長期的な時間軸の影響が大きく、足元の事業環境がより強く反映されることとなります。そのため、仮に脱炭素シナリオ分析において、連結会社の事業に関連する資産の価値毀損等あるいは負債の増加等の兆候が示された場合にも、それらが直ちに連結財務諸表における資産及び負債の測定に影響を及ぼすとは限らないと考えられます。会計上の見積りの設定においては、脱炭素シナリオに加え、連結会社の方針、各国の政策、外部機関の分析結果、及び各事業における固有の状況等を総合的に勘案し、合理的な見積りを行っています。ただし、将来における気候変動リスクに対する連結会社の戦略の変更や世界的な脱炭素化の潮流の変化は、これらに重大な影響をもたらす可能性があります。
連結会社では、気候変動関連のリスク及び機会が連結会社の事業に与える影響や事業戦略のレジリエンスを検討する一環として、地球温暖化を産業革命前に比べて1.5度以下に抑制するシナリオ(1.5℃シナリオ)を用いたシナリオ分析を行っています。同シナリオ分析におけるリスクサイドの分析対象事業として、気候変動の移行リスクが高く、かつ資産規模が特に大きい天然ガスセグメントのLNG関連事業、及び金属資源セグメントの豪州原料炭事業が選定されています。同シナリオ分析の詳細については、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組「3. 気候変動リスクに対処する戦略」をご参照ください。
2024/06/21 14:59- #6 注記事項-売却目的で保有する資産、連結財務諸表(IFRS)(連結)
前連結会計年度末において、自動車・モビリティセグメントの連結子会社であるMCE Bank GmbH(以下、MCE Bank)が保有する資産及び負債を売却目的で保有する処分グループに分類し、連結財政状態計算書の「売却目的保有資産」及び「売却目的保有資産に直接関連する負債」にそれぞれ141,382百万円、7,714百万円を計上していましたが、2023年5月31日に、連結会社が保有するMCE Bankの全株式(発行済株式数の100%)について、Santander Consumer Bank AG宛てに売却が完了しました。本株式売却に伴い、連結会社はMCE Bankに対する支配を喪失しました。なお、当連結会計年度において計上された支配喪失に伴う損益に重要性はありません。
当連結会計年度末において、金属資源セグメントの連結子会社であるMitsubishi Development Pty Ltd が権益の50%を保有するブラックウォーター炭鉱、及びドーニア炭鉱に関する資産(主に鉱物資源関連資産などの有形固定資産)197,644百万円を売却目的で保有する処分グループに分類し、帳簿価額で測定しています。
これは、豪州のWhitehaven Coal Ltdに当該資産を売却することについて2023年10月18日に合意に至り、通常又は慣例的な条件にのみ従って1年以内の売却が見込まれることになったものです。当該資産に直接関連する負債(主に資産除去債務)は65,579百万円です。
2024/06/21 14:59- #7 注記事項-後発事象、連結財務諸表(IFRS)(連結)
本売却に伴い、権益対価として16億米ドル(0.5億米ドルを契約締結時に受領、10.0億米ドルを売却完了時に受領、5.5億米ドルを売却完了後3年間に亘り延払いで受領)に加え、将来の原料炭価格及び販売数量に応じ、変動対価として最大4.5億米ドルを売却完了後3年間に亘り受領予定です。
本売却完了に伴い、翌連結会計年度において、売却益1,373億円及びこれに係る法人所得税費用416億円が、それぞれ連結損益計算書の「固定資産除・売却損益」、「法人所得税」等に計上される見込みです。また、現金による受取対価1,473億円が、連結キャッシュ・フロー計算書の「有形固定資産等の売却による収入」等として計上される見込みです。なお、将来の原料炭価格や販売数量、為替の変動等により、当該損益の見込み値と実績値は異なる場合があります。
2024/06/21 14:59- #8 注記事項-担保、連結財務諸表(IFRS)(連結)
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における借入金及び取引保証等に対する担保差入資産の帳簿価額は以下のとおりです。
科目 | 前連結会計年度末(百万円) | 当連結会計年度末(百万円) |
その他の投資等(流動及び非流動) | 340,889 | 287,774 |
有形固定資産(減価償却累計額及び減損損失累計額控除後) | 141,783 | 100,202 |
売却目的保有資産 | 45,081 | 116,175 |
上記の「その他の投資等」には、関連会社又は投資先が債務者となっているプロジェクト・ファイナンスに関連して、連結会社が担保として差し入れている株式が含まれています。
なお、上記の担保差入資産は、主に当社、連結子会社、関連会社又は投資先などが行った借入に対し、金融機関から要求され当社又は連結子会社が差し入れている担保です。これらの借入において、返済期日の到来した借入金の元本及び利息の返済がなされず債務不履行となった場合や、表明保証や財務制限条項に違反した場合などに、当該担保を処分し、借入金返済額に充当又は相殺する権利を金融機関が有することが約定されています。
2024/06/21 14:59- #9 注記事項-有形固定資産、連結財務諸表(IFRS)(連結)
12. 有形固定資産
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、「有形固定資産」の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額、帳簿価額の明細は以下のとおりです。
2024/06/21 14:59- #10 注記事項-法人所得税、連結財務諸表(IFRS)(連結)
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における「繰延税金資産及び負債」の主な構成項目は以下のとおりです。
| 前連結会計年度末(百万円) | 当連結会計年度末(百万円) |
退職給付に係る負債 | 22,918 | 10,688 |
有形固定資産、投資不動産及び無形資産 | 27,885 | 28,657 |
短期運用資産及びその他の投資 | 47,239 | 37,278 |
短期運用資産及びその他の投資 | 360,146 | 402,592 |
有形固定資産、投資不動産及び無形資産 | 380,413 | 298,913 |
持分法で会計処理される投資 | 187,295 | 237,450 |
当社では、連結子会社に対する投資及びジョイント・アレンジメントに対する持分に係る将来加算一時差異のうち、当該一時差異を解消する時期をコントロールすることができ、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合については、繰延税金負債を認識していません。前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、連結財務諸表上、繰延税金負債を認識していない連結子会社に対する投資及びジョイント・アレンジメントに対する持分に係る将来加算一時差異はそれぞれ2,562,634百万円及び2,986,540百万円です。
繰延税金資産には、将来税務上減算される一時差異、税額控除及び繰越欠損金について、連結会社が将来における課税所得の発生及び将来加算一時差異の解消により実現する可能性が高いと判断した額を計上しています。
2024/06/21 14:59- #11 注記事項-重要性がある会計方針、連結財務諸表(IFRS)(連結)
(6)有形固定資産
有形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
土地等の償却を行わない資産及び鉱物資源関連資産以外の有形固定資産の減価償却は、各資産の見積耐用年数に基づき、主として建物及び構築物は定額法、機械及び装置は定額法又は定率法、船舶及び車両は定額法によって算出しています。
2024/06/21 14:59- #12 注記事項-金融商品、連結財務諸表(IFRS)(連結)
一部の販売金融取引などでは、償却原価で測定される金融資産及び金融負債に係る受取利息及び支払利息を連結損益計算書の「収益」及び「原価」に計上していますが、これらの損益が占める割合に重要性はありません。
借入費用は、有形固定資産の取得に個別に紐つく場合には、当該費用を資産化しています。また、一般目的の借入で有形固定資産を取得した場合には、借入費用をその取得に使用した範囲で資産化しています。前連結会計年度及び当連結会計年度において資産化された借入費用に重要性はありません。
2024/06/21 14:59- #13 注記事項-鉱物資源の探査及び評価、連結財務諸表(IFRS)(連結)
15. 鉱物資源の探査及び評価
前連結会計年度及び当連結会計年度における、鉱物資源の探査及び評価から生じた資産の帳簿価額は、それぞれ115,589百万円、127,573百万円であり、連結財政状態計算書上、主として「有形固定資産」に含まれています。期中増減は、主に為替換算等の影響によるものです。
鉱物資源の探査及び評価からは負債も生じていますが、前連結会計年度末及び当連結会計年度末における帳簿価額に重要性はありません。
2024/06/21 14:59- #14 注記事項-関連会社及びジョイント・ベンチャー、連結財務諸表(IFRS)(連結)
BMA原料炭事業
連結会社は、100%出資子会社のMitsubishi Development Pty Ltd(以下「MDP社」)において、炭鉱開発(製鉄用の原料炭)に取り組んでおり、MDP社を通じ、豪州クイーンズランド州BMA原料炭事業の50%の権益を保有し、パートナーのBHP社(BHP Group Limited, 本社:豪州メルボルン)と共にジョイント・オペレーションを運営しています。現在では、BMAは世界最大規模の原料炭事業に成長しています。また、当連結会計年度末のMDP社の有形固定資産帳簿価額は962,746百万円となっています。
(4) ジョイント・ベンチャー及び関連会社に対する持分の変動額
2024/06/21 14:59- #15 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
このような環境下、当連結会計年度の業績の概況は、以下のとおりとなりました。経営戦略の進捗状況、当連結会計年度以降における主な取り組み、及び経営環境に関しては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(単位:億円) | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 主な増減要因 |
有価証券損益 | 1,970 | 2,330 | +360 | 海外発電事業における売却益及び評価益 |
固定資産除・売却損益 | △3 | 372 | +375 | 投資不動産及び有形固定資産の売却益 |
固定資産減損損失 | △316 | △296 | +21 | 海外食品事業における固定資産の減損 |
※四捨五入差異により縦計・横計が合わないことがあります(以下同様)。
(3) 当連結会計年度のセグメント別業績概況
2024/06/21 14:59- #16 連結キャッシュ・フロー計算書(IFRS)(連結)
(単位:百万円)
| 注記番号 | 前連結会計年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日) | | 当連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日) |
投資活動によるキャッシュ・フロー | | | | |
有形固定資産等の取得による支出 | | △454,954 | | △520,542 |
有形固定資産等の売却による収入 | 41 | 20,276 | | 26,099 |
投資不動産の取得による支出 | | △611 | | △1,296 |
「連結財務諸表注記事項」参照
2024/06/21 14:59- #17 連結財政状態計算書(IFRS)(連結)
(単位:百万円)
| 注記番号 | 前連結会計年度末(2023年3月31日) | | 当連結会計年度末(2024年3月31日) |
その他の金融資産 | 30,31,32 | 160,892 | | 121,894 |
有形固定資産 | 2,12,15,16 | 2,992,042 | | 2,692,368 |
投資不動産 | 13 | 81,986 | | 28,754 |
「連結財務諸表注記事項」参照
(単位:百万円)
2024/06/21 14:59- #18 重要な会計方針、財務諸表(連結)
4. 固定資産の減価償却の方法
有形固定資産(リース資産を除く)の減価償却は、定率法によっています。ただし、1998年4月1日以後に取得した建物(附属設備を除く)並びに2016年4月1日以後に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法を採用しています。
無形固定資産の減価償却は、定額法によっていますが、自社利用のソフトウエアについては、その利用可能期間(15年以内)に基づく定額法によっています。
2024/06/21 14:59