半期報告書-第72期(平成30年4月1日-平成30年9月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間のわが国経済は緩やかな回復の動きがみられるものの、本格的な個人消費の回復には至りませんでした。
出版業界においても読書の総量は決して減っていないものの、出版流通のメインストリームである取次・書店ルートから、図書館やネットなどへ読者がシフトする傾向が高まり、電子雑誌、定額読み放題サービスなどの逆風もあり、マーケット全体としては漸減傾向にあります。取次業界においては、特に雑誌売上の低下に代表される出版不況の影響で、引き続き厳しい状況のまま推移しております。
以上の結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ30,917百万円減少し、310,595百万円となりました。
当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ30,367百万円減少し、204,875百万円となりました。
当中間連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ550百万円減少し、105,719百万円となりました。
b.経営成績
当中間連結会計期間の経営成績は、売上高は1,917億円、前年同期比8.3%の減収となり、売上原価の抑制やコスト削減を計ったものの、営業利益は前年同期比15.1%減益の1,650百万円、経常利益は前年同期比44.8%減益の557百万円となりました。
特別損益を加味した税金等調整前中間純利益も前年同期比32.7%減益の478百万円となり、最終的に法人税等を控除いたしました親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期比67.9%減益の86百万円となりました。
なお、当社グループは出版物等卸売事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前中間純利益478百万円に、売上債権及び仕入債務の増減、有価証券の取得及び売却、借入金による収支等を加減した結果、当中間連結会計期間末には41,163百万円となり、前年同期と比べ7,799百万円減少しております。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益に仕入債務の減少による資金の減少分や、売上債権の減少による資金の増加分等を加減した結果、3,352百万円の減少となり、前年同期と比べ13,831百万円減少しております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券等の取得及び売却による収支に、貸付金の回収と支出を加減した結果、4,887百万円の減少となり、前年同期と比べ4,322百万円減少しております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の借入れ及び返済による収支に、株主配当金の支払による資金の減少等により、400百万円の減少となり、前年同期と比べ1,727百万円増加しております。
③販売及び仕入実績
a.販売実績
当社グループの事業は出版物等卸売事業の単一セグメントであり、当中間連結会計期間における販売実績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
なお、前中間連結会計期間及び当中間連結会計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
b.仕入実績
当社グループの事業は出版物等卸売事業の単一セグメントであり、当中間連結会計期間における仕入実績は、
160,699百万円(前年同期比10.5%減)となりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループ経営陣は中間連結財務諸表の作成にあたり、中間連結会計期間末日における資産・負債の数値及び中間連結会計期間における損益の数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければならず、売掛債権、固定資産及び偶発債務等に関し、経営陣は過去の実績や現在の状況をふまえ引当金の計上等の見積りに対して合理的かつ継続的判断を行っておりますが、実際の結果は当初の見積りと異なる場合があります。
当社グループは、以下の重要な会計方針が当社グループの中間連結財務諸表作成において特に重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.たな卸資産
「第5経理の状況 1.中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、4.会計方針に関する事項(1)重要な資産の評価基準及び評価方法」に記載しております。
b.固定資産の減損
当社グループが保有する有形固定資産の価値が著しく下落し、投資額の回収が見込めない場合には減損を計上しており、株式については、時価があるものは取得価格を時価が著しく下回った場合に、時価のないものについては、投資額の回収が見込めない場合に評価損を計上しております。
c.引当金等
貸倒引当金、返品調整引当金等の引当金については「第5経理の状況 1.中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、4.会計方針に関する事項(3)重要な引当金の計上基準」に記載しております。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)経営成績
売上高は191,766百万円(前年同期比8.3%減)となり、前中間連結会計期間より17,295百万円減少しました。
売上原価は、162,744百万円(前年同期比9.4%減)と売上高伸長率以下に抑制しましたが、売上総利益は29,022百万円(前年同期比1.5%減)となりました。
また、販売費及び一般管理費は人件費などの経費の削減を図った結果、27,371百万円(前年同期比0.6%減)となりましたが、営業利益は1,650百万円(前年同期比15.1%減)、経常利益は557百万円(前年同期比44.8%減)となりました。
特別利益には、投資有価証券売却益などを計上し、また特別損失は固定資産除却損などを計上した結果、税金等調整前中間純利益は478百万円(前年同期比32.7%減)となり、親会社株主に帰属する中間純利益は86百万円(前年同期比67.9%減)となりました。
2)財務状態
ア.キャッシュ・フロー
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
イ.資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金において出版物等の仕入にかかるもののほか、運賃、荷造費及び人件費等の営業費用であります。
設備投資資金においては、有形固定資産の取得等にかかるもののほかソフトウエアの取得等であります。
ウ.財務政策
当社グループの運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金または借入等により資金調達をすることとしております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
●出版マーケットの課題
出版物なかんずく雑誌の販売漸減傾向は今後も継続するものと予測されます。当社グループの基幹事業である出版卸売業において、その収益は雑誌流通に支えられるところが大きく、流通構造改革が急務となっております。企業収益力、財務基盤の改善・強化を図るべく、出版流通事業の生産性向上と取扱商材の拡大、書店店頭の活性化に取り組んでまいります。
また、売上縮小による出版物の総流通量減少に伴い、店舗ごとの配送量が減少する一方、コンビニエンスストア等の出店が続き配送軒数は増加しております。このため、輸送業界の慢性的なドライバー不足と相まって物流効率の悪化が問題となっております。輸送費の高騰は当社グループの収益に悪影響を及ぼしており、当社グループは同業他社との非競争分野での連携検討を含め、物流インフラ・情報インフラに積極的に投資し、一層の物流効率化を図ってまいります。
●出版マーケットに対する取り組み
第一に、時代の変化に対応した新しい書店モデルの具現化に取り組みました。当社とお取引先との情報共有ツールであるTONETSネットワークを拡充し、複合商材の単品在庫管理を可能とする「メディアV」をサービスメニューに加え、書籍・雑誌・複合商材の総合的な品揃え提案に活かしました。また、時間消費型の書店作りを拡大するべく、当期は300円均一雑貨の売場パッケージ「trecento(トレチェント)」を開発するなど、文具・雑貨・カフェを軸とした複合売場開発をさらに推し進めました。
第二に、ネットビジネスに対する競争力の強化を図りました。昨年リリースした新型レジ「POS V」と出版業界初となる複数の共通ポイントプログラム、当社独自の「店頭活性化プロジェクト」等の店頭集客力強化施策を通じ、リアル店舗ならではの付加価値追求に努めました。
●中長期的な経営基盤の強化
出版物やCD・DVD等の流通を主とする出版卸売業は技術革新と競争環境の変化の中で、構造的な転換点を迎えております。当社グループは環境変動に中長期的に対応すべく、「本業の復活」、「事業領域の拡大」の2つ経営基本方針を打ち出しております。
「本業の復活」の具体策として、従来の委託販売制度に依拠したプロダクトアウト型流通を、書店や読者を起点とするマーケットイン型流通へと再構築し、当社のコア事業である出版流通を抜本的に改革することを目指しております。AIや新データキャリア等の技術を積極的に取り入れ、流通業務効率化と返品率抑制を図ると共に、取次・書店における販売機能の強化に努めてまいります。
また、「事業領域の拡大」を通じて「本業の復活」を支えるため、当社グループの有する経営資源を最大限に有効活用してまいります。既に取り組んでいる不動産事業の拡大に加え、新事業領域への進出やM&A及び企業間連携を推進し、万全な経営基盤の構築に努めてまいります。
さらに、本社業務の効率化、事業継続のための安全性確保、物流能力の強化と本社不動産の利活用を目的に、「本社再構築・物流再配置計画」を推し進めております。当期においては計画遂行に必要な具体的な調査、社内外の調整に着手しました。
経営基本方針の実施にあたり、ガバナンス体制の強化、コンプライアンス意識の徹底にも取り組んでおります。また、長時間労働の是正や計画年休制度の実施を通じ、ワークライフ・バランスを意識した「働き方改革」も推進しております。社内研修制度や全社横断型課題解決施策「ハイクオリティ運動」を通じ、人材育成と活躍推進にも引き続き注力しており、来期に向けた事業基盤・人材基盤両面での強化体制を整えております。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループの出版販売業に係る商品仕入代金や配送運賃等の支払、貸金業を営む上での転貸資金の確保、各事業における一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、物流拠点及び店舗開発のための有形固定資産投資や、情報処理のための無形固定資産等があります。
財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、基本的に当社において子会社各社の経営状況とともに把握しております。
当社グループの主要業務である出版販売業に係る商品仕入代金や配送運賃等の支払資金に関しては、企業間信用に基づく掛仕入とこれまでに蓄積してきた内部留保や、金融機関からの借入を資金の源泉としており、安定した支払いを実現しております。
また、貸金業を営む上での転貸資金は主に金融機関からの借入で賄っておりますが、金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの維持拡大、運営に必要な運転、設備資金の調達は今後も十分可能であると考えております。
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間のわが国経済は緩やかな回復の動きがみられるものの、本格的な個人消費の回復には至りませんでした。
出版業界においても読書の総量は決して減っていないものの、出版流通のメインストリームである取次・書店ルートから、図書館やネットなどへ読者がシフトする傾向が高まり、電子雑誌、定額読み放題サービスなどの逆風もあり、マーケット全体としては漸減傾向にあります。取次業界においては、特に雑誌売上の低下に代表される出版不況の影響で、引き続き厳しい状況のまま推移しております。
以上の結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ30,917百万円減少し、310,595百万円となりました。
当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ30,367百万円減少し、204,875百万円となりました。
当中間連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ550百万円減少し、105,719百万円となりました。
b.経営成績
当中間連結会計期間の経営成績は、売上高は1,917億円、前年同期比8.3%の減収となり、売上原価の抑制やコスト削減を計ったものの、営業利益は前年同期比15.1%減益の1,650百万円、経常利益は前年同期比44.8%減益の557百万円となりました。
特別損益を加味した税金等調整前中間純利益も前年同期比32.7%減益の478百万円となり、最終的に法人税等を控除いたしました親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期比67.9%減益の86百万円となりました。
なお、当社グループは出版物等卸売事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前中間純利益478百万円に、売上債権及び仕入債務の増減、有価証券の取得及び売却、借入金による収支等を加減した結果、当中間連結会計期間末には41,163百万円となり、前年同期と比べ7,799百万円減少しております。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益に仕入債務の減少による資金の減少分や、売上債権の減少による資金の増加分等を加減した結果、3,352百万円の減少となり、前年同期と比べ13,831百万円減少しております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券等の取得及び売却による収支に、貸付金の回収と支出を加減した結果、4,887百万円の減少となり、前年同期と比べ4,322百万円減少しております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の借入れ及び返済による収支に、株主配当金の支払による資金の減少等により、400百万円の減少となり、前年同期と比べ1,727百万円増加しております。
③販売及び仕入実績
a.販売実績
当社グループの事業は出版物等卸売事業の単一セグメントであり、当中間連結会計期間における販売実績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
なお、前中間連結会計期間及び当中間連結会計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前中間連結会計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年9月30日) | 当中間連結会計期間 (自 平成30年4月1日 至 平成30年9月30日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ㈱セブン-イレブン・ジャパン | 26,998 | 12.9 | 24,925 | 12.9 |
b.仕入実績
当社グループの事業は出版物等卸売事業の単一セグメントであり、当中間連結会計期間における仕入実績は、
160,699百万円(前年同期比10.5%減)となりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループ経営陣は中間連結財務諸表の作成にあたり、中間連結会計期間末日における資産・負債の数値及び中間連結会計期間における損益の数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければならず、売掛債権、固定資産及び偶発債務等に関し、経営陣は過去の実績や現在の状況をふまえ引当金の計上等の見積りに対して合理的かつ継続的判断を行っておりますが、実際の結果は当初の見積りと異なる場合があります。
当社グループは、以下の重要な会計方針が当社グループの中間連結財務諸表作成において特に重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.たな卸資産
「第5経理の状況 1.中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、4.会計方針に関する事項(1)重要な資産の評価基準及び評価方法」に記載しております。
b.固定資産の減損
当社グループが保有する有形固定資産の価値が著しく下落し、投資額の回収が見込めない場合には減損を計上しており、株式については、時価があるものは取得価格を時価が著しく下回った場合に、時価のないものについては、投資額の回収が見込めない場合に評価損を計上しております。
c.引当金等
貸倒引当金、返品調整引当金等の引当金については「第5経理の状況 1.中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、4.会計方針に関する事項(3)重要な引当金の計上基準」に記載しております。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)経営成績
売上高は191,766百万円(前年同期比8.3%減)となり、前中間連結会計期間より17,295百万円減少しました。
売上原価は、162,744百万円(前年同期比9.4%減)と売上高伸長率以下に抑制しましたが、売上総利益は29,022百万円(前年同期比1.5%減)となりました。
また、販売費及び一般管理費は人件費などの経費の削減を図った結果、27,371百万円(前年同期比0.6%減)となりましたが、営業利益は1,650百万円(前年同期比15.1%減)、経常利益は557百万円(前年同期比44.8%減)となりました。
特別利益には、投資有価証券売却益などを計上し、また特別損失は固定資産除却損などを計上した結果、税金等調整前中間純利益は478百万円(前年同期比32.7%減)となり、親会社株主に帰属する中間純利益は86百万円(前年同期比67.9%減)となりました。
2)財務状態
ア.キャッシュ・フロー
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
イ.資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金において出版物等の仕入にかかるもののほか、運賃、荷造費及び人件費等の営業費用であります。
設備投資資金においては、有形固定資産の取得等にかかるもののほかソフトウエアの取得等であります。
ウ.財務政策
当社グループの運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金または借入等により資金調達をすることとしております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
●出版マーケットの課題
出版物なかんずく雑誌の販売漸減傾向は今後も継続するものと予測されます。当社グループの基幹事業である出版卸売業において、その収益は雑誌流通に支えられるところが大きく、流通構造改革が急務となっております。企業収益力、財務基盤の改善・強化を図るべく、出版流通事業の生産性向上と取扱商材の拡大、書店店頭の活性化に取り組んでまいります。
また、売上縮小による出版物の総流通量減少に伴い、店舗ごとの配送量が減少する一方、コンビニエンスストア等の出店が続き配送軒数は増加しております。このため、輸送業界の慢性的なドライバー不足と相まって物流効率の悪化が問題となっております。輸送費の高騰は当社グループの収益に悪影響を及ぼしており、当社グループは同業他社との非競争分野での連携検討を含め、物流インフラ・情報インフラに積極的に投資し、一層の物流効率化を図ってまいります。
●出版マーケットに対する取り組み
第一に、時代の変化に対応した新しい書店モデルの具現化に取り組みました。当社とお取引先との情報共有ツールであるTONETSネットワークを拡充し、複合商材の単品在庫管理を可能とする「メディアV」をサービスメニューに加え、書籍・雑誌・複合商材の総合的な品揃え提案に活かしました。また、時間消費型の書店作りを拡大するべく、当期は300円均一雑貨の売場パッケージ「trecento(トレチェント)」を開発するなど、文具・雑貨・カフェを軸とした複合売場開発をさらに推し進めました。
第二に、ネットビジネスに対する競争力の強化を図りました。昨年リリースした新型レジ「POS V」と出版業界初となる複数の共通ポイントプログラム、当社独自の「店頭活性化プロジェクト」等の店頭集客力強化施策を通じ、リアル店舗ならではの付加価値追求に努めました。
●中長期的な経営基盤の強化
出版物やCD・DVD等の流通を主とする出版卸売業は技術革新と競争環境の変化の中で、構造的な転換点を迎えております。当社グループは環境変動に中長期的に対応すべく、「本業の復活」、「事業領域の拡大」の2つ経営基本方針を打ち出しております。
「本業の復活」の具体策として、従来の委託販売制度に依拠したプロダクトアウト型流通を、書店や読者を起点とするマーケットイン型流通へと再構築し、当社のコア事業である出版流通を抜本的に改革することを目指しております。AIや新データキャリア等の技術を積極的に取り入れ、流通業務効率化と返品率抑制を図ると共に、取次・書店における販売機能の強化に努めてまいります。
また、「事業領域の拡大」を通じて「本業の復活」を支えるため、当社グループの有する経営資源を最大限に有効活用してまいります。既に取り組んでいる不動産事業の拡大に加え、新事業領域への進出やM&A及び企業間連携を推進し、万全な経営基盤の構築に努めてまいります。
さらに、本社業務の効率化、事業継続のための安全性確保、物流能力の強化と本社不動産の利活用を目的に、「本社再構築・物流再配置計画」を推し進めております。当期においては計画遂行に必要な具体的な調査、社内外の調整に着手しました。
経営基本方針の実施にあたり、ガバナンス体制の強化、コンプライアンス意識の徹底にも取り組んでおります。また、長時間労働の是正や計画年休制度の実施を通じ、ワークライフ・バランスを意識した「働き方改革」も推進しております。社内研修制度や全社横断型課題解決施策「ハイクオリティ運動」を通じ、人材育成と活躍推進にも引き続き注力しており、来期に向けた事業基盤・人材基盤両面での強化体制を整えております。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループの出版販売業に係る商品仕入代金や配送運賃等の支払、貸金業を営む上での転貸資金の確保、各事業における一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、物流拠点及び店舗開発のための有形固定資産投資や、情報処理のための無形固定資産等があります。
財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、基本的に当社において子会社各社の経営状況とともに把握しております。
当社グループの主要業務である出版販売業に係る商品仕入代金や配送運賃等の支払資金に関しては、企業間信用に基づく掛仕入とこれまでに蓄積してきた内部留保や、金融機関からの借入を資金の源泉としており、安定した支払いを実現しております。
また、貸金業を営む上での転貸資金は主に金融機関からの借入で賄っておりますが、金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの維持拡大、運営に必要な運転、設備資金の調達は今後も十分可能であると考えております。