半期報告書-第76期(令和4年4月1日-令和5年3月31日)

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2022/12/27 15:21
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(1)経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
依然として新型コロナウイルス感染症の流行は続いておりますが、全世界的に経済活動も再開され、ニュー・ノーマルを前提とした生活様式、消費行動は、我々の日常にすっかりなじみ深いものへとなっております。一方で、エネルギー需要の高まりや社会情勢及び為替市場の不安定化も相まって、生活必需品を中心とする物価上昇は消費を委縮させ、日本経済全体は停滞局面へと突入しております。
上記を背景に、出版業界の抱える諸課題は一層の顕在化が進み、激変する事業環境への対応及び業界構造の改革が急務となっております。中でも、物流経費や人件費などの高騰は依然として出版流通ネットワークを維持し続ける上で重要な課題であり、全体最適の視点による制度の再設計が求められております。
以上の結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ27,141百万円減少し、322,475百万円となりました。
当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ25,369百万円減少し、224,895百万円となりました。
当中間連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,771百万円減少し、97,580百万円となりました。
b.経営成績
当中間連結会計期間の経営成績は、売上高は191,383百万円(前年同期比10.2%減)となりました。営業損失は743百万円(前年同期は営業利益1,126百万円)、経常損失は641百万円(前年同期は経常利益1,119百万円)となりました。
特別損益を加味した税金等調整前中間純損失は833百万円(前年同期は税金等調整前中間純利益651百万円)となり、最終的に法人税等を控除いたしました親会社株主に帰属する中間純損失は957百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純利益478百万円)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
出版流通事業の売上高は、189,624百万円(前年同期比10.4%減)となりました。
不動産事業の売上高は、1,647百万円(前年同期比32.3%増)となりました。
その他事業の売上高は、112百万円(前年同期比27.2%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前中間純損失833百万円に、売上債権及び仕入債務の減少、有価証券の取得及び売却、借入金による収支等を加減した結果、当中間連結会計期間末には37,470百万円となり、前年同期と比べ3,277百万円減少しております。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純損失に仕入債務の減少による資金の減少分や、売上債権の減少による資金の増加分等を加減した結果、4,374百万円の増加(前年同期は2,469百万円の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券等の取得及び売却による収支に、貸付金の回収と支出を加減した結果、663百万円の減少(前年同期は7,121百万円の増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の借入れ及び返済による収支に、自己株式の取得による支出等により、600百万円の減少(前年同期は1,403百万円増加)となりました。
③販売及び仕入実績
a.販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当中間連結会計期間
(自 2022年4月1日
至 2022年9月30日)
前年同期比(%)
出版流通事業(百万円)189,62489.6
不動産事業(百万円)1,647132.3
報告セグメント計(百万円)191,27189.8
その他事業(百万円)112127.2
合計(百万円)191,38389.8

前中間連結会計期間及び当中間連結会計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前中間連結会計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年9月30日)
当中間連結会計期間
(自 2022年4月1日
至 2022年9月30日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱セブン-イレブン・ジャパン21,48310.018,2589.5

b.仕入実績
当中間連結会計期間における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当中間連結会計期間
(自 2022年4月1日
至 2022年9月30日)
前年同期比(%)
出版流通事業(百万円)162,63989.6
合計(百万円)162,63989.6

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループ経営陣は中間連結財務諸表の作成にあたり、中間連結会計期間末日における資産・負債の数値及び中間連結会計期間における損益の数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければならず、売掛債権、固定資産及び偶発債務等に関し、経営陣は過去の実績や現在の状況をふまえ引当金の計上等の見積りに対して合理的かつ継続的判断を行っておりますが、実際の結果は当初の見積りと異なる場合があります。
当社グループは、以下の重要な会計方針が当社グループの中間連結財務諸表作成において特に重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.棚卸資産
「第5経理の状況 1.中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、4.会計方針に関する事項(1)重要な資産の評価基準及び評価方法」に記載しております。
b.固定資産の減損
当社グループが保有する有形固定資産の価値が著しく下落し、投資額の回収が見込めない場合には減損を計上しており、株式については、時価があるものは取得価額を時価が著しく下回った場合に、市場価格のない株式等については、投資額の回収が見込めない場合に評価損を計上しております。
c.引当金等
貸倒引当金等の引当金については「第5経理の状況 1.中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、4.会計方針に関する事項(3)重要な引当金の計上基準」に記載しております。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)経営成績
売上高は191,383百万円(前年同期比10.2%減)となり、前中間連結会計期間より21,658百万円減少しました。
売上原価は、162,497百万円(前年同期比10.7%減)となり、売上総利益は28,886百万円(前年同期比7.1%減)となりました。
また、販売費及び一般管理費は、29,629百万円(前年同期比1.1%減)となり、営業損失は743百万円(前年同期は営業利益1,126百万円)、経常損失は641百万円(前年同期は経常利益1,119百万円)となりました。
特別利益には、固定資産売却益などを計上し、また特別損失は固定資産除却損などを計上した結果、税金等調整前中間純損失は833百万円(前年同期は税金等調整前中間純利益651百万円)となり、親会社株主に帰属する中間純損失は957百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純利益478百万円)となりました。
2)財政状態
ア.キャッシュ・フロー
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
イ.資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金において出版物等の仕入にかかるもののほか、運賃、荷造費及び人件費等の営業費用であります。
設備投資資金においては、有形固定資産の取得等にかかるもののほかソフトウエアの取得等であります。
ウ.財務政策
当社グループの運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金または借入等により資金調達をすることとしております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、事業環境の変化に中長期的に対応し、継続的な企業成長を実現すべく、5ヶ年の中期経営計画「REBORN」を策定し、その4ヶ年目にあたる当期は、基本方針である「本業の復活」・「事業領域の拡大」に基づき、諸施策に取り組みました。出版流通、ひいては多様性に富んだ日本の豊かな読書環境を守り続けるため、当社グループは事業拡大に邁進すると共に、リーダーシップを持って出版業界改革を実行して参ります。
1.「本業の復活」に向けて
本業である出版流通事業は、課題の解決や書店業の再生を通じ、持続可能な出版流通ネットワークの再構築を目指し、当期は以下のとおり取り組みました。
①出版流通の構造改革に向けた取り組み
当社は出版流通の効率化を推進すべく、返品率改善を重要な経営評価指標に設定しております。当期におきましても引き続き商品供給の量的質的改善を推し進めて参りましたが、書店マーケット返品率は37.8%、前期比プラス1.8ポイントの悪化となりました。
仕入と配本、そして販売までを一気通貫で結び、出版流通にマーケットインの思想を取り入れるための新たな仕入・配本流通プラットフォーム「en CONTACT」(※)のリリースを2022年10月末に控え、その全体構想と具体的な機能について各ステークホルダーへの説明会を実施いたしました。
流通コストの最適化を通じて、実売率と書店利益率双方の改善を目的とする報奨施策「マーケットイン型販売契約」については、展開範囲を当社グループ書店全法人へ拡げ、併せて契約出版社数も拡大しています。当期末時点で、実売率や返品率等について顕著な改善効果を得ることができました。
また、書籍流通の抜本的構造改革を果たすため、当社は2021年7月より大日本印刷株式会社(以下、DNP)と資本業務提携を行っております。当期においては、DNPが所有する書籍流通センターの、当社桶川センターへの移設を推進し、併せてPOD技術を出版流通へ本格的に活用するための仕組み作りにも着手いたしました。
なお、当社では会社の垣根を越えた出版流通サプライチェーン最適化を目的に、日本出版販売株式会社(以下、日販)との物流協業の検討を進めております。2020年度においては日販グループの蓮田センターへ雑誌返品処理業務を移管し、当期は書籍返品の協業化に向けて検討を重ねております。
(※)仕入配本・流通プラットフォーム「en CONTACT」について
・書店、出版社向けにそれぞれウェブシステムを提供し、流通プラットフォームの業界標準を作ることを目指す
・業界標準データベースであるJPROと連携し、仕入・配本・販売を一気通貫に繋ぐことによって、出版業界の長年の課題である委託配本に依存したプロダクトアウト型の商品供給から、読者・書店のニーズを起点とするマーケットイン型の商品供給への転換を実現する
②デジタル領域への本格参入
2021年3月より資本業務提携を行う株式会社メディアドゥ(以下、メディアドゥ)と連携し、NFT(非代替性トークン)デジタル特典付き商品の開発を行っております。当期末までの累計開発アイテム数は60を超え、いずれも特典付き商品の実売率が通常版を超える結果となりました。
また、メディアドゥが展開する電子図書館サービス「OverDrive」についても、メディアドゥと当社並びに地域書店の三者による導入促進体制を敷いており、学校・公共図書館への導入事例を着実に増やしております。
さらに、ユーザーに読書スタイルの選択肢を提示することで書店の付加価値向上を目指す、メディアドゥの「スマートブックストア」と連携した書店店頭での電子書籍販売スキームを構築しております。2022年4月1日より当社グループ書店での実証試験をスタートさせ、その後、試験展開範囲を一部取引先書店へ拡大するなど、新たな購買スタイルの定着に向けて様々なアプローチを試みております。
以上の通り、当社グループはリアルとデジタルとを組み合わせた多様な取り組みを通じ、書店経営が持続可能な環境を実現させ、社会における書店業並びに人々のライフスタイルにおける読書の復権に努めて参ります。
2.「事業領域の拡大」に向けて
本業を下支えする安定的な収益獲得とともに、グループとしての継続的かつ発展的成長を実現するため、引き続き「事業領域の拡大」を図って参ります。なお、前期より当社では従来からの中核事業である出版流通事業の他、不動産事業、その他事業(フィットネス事業、コワーキング事業)を、事業セグメントとして設定しております。
①不動産事業
本業を支える収益事業として堅調に推移しております。全国の所有不動産の活用も進み、「REBORN」計画開始から当期末までに10物件が竣工、収益物件化しております。なお、資産価値において最大の旧本社跡地につきましても、前期発表の方針に基づき、解体作業並びに再開発に向けた準備を進めております。
②その他新規事業の進捗
当社グループの株式会社マリモクラフトが、人気コンテンツとのコラボレーション力及び商品開発力を活かし、前期に引き続き書店収益の改善に寄与する書店向けオリジナルパッケージを開発いたしました。
フィットネス事業並びにコワーキング事業におきましては、既存店舗においてウィズ・コロナに適した施策を展開し、利用者確保による採算改善と今後の新規出店に向けた準備に注力しております。
なお、当期における出店状況は次の通りです。低価格型フィットネス事業は全8店舗体制で運営しており、コワーキング事業「HAKADORU」は当期に1店舗を出店し、全3店舗体制となりました。
③社員参加型経営への取り組み
当社では、社員参加型経営の実践として、従業員発のビジネスアイデアの具現化を目的とする新規事業・新業態開発プロジェクトを発足し、当社ならではの強みや事業機会を活かした、新たな企業価値の創造に取り組んでおります。
複数のプロジェクトが事業立ち上げに向けた準備を進めており、当期においては書店空間に特化したスペースマッチングサービス「ブクマスペース」を正式にリリースいたしました。
また、小説投稿サイト「小説家になろう」とタイアップした「新人発掘コンテスト」につきましても、当期は第2回を開催しております。
3.経営基盤の強化
①「働き方改革」とESG経営の実践
当社では「REBORN」計画開始以降、従業員主体による「働き方改革」に取り組んでおります。前期に実施した新本社への業務移行と併せ、全社的な生産性向上、経費削減において大きな成果を出しております。
なお、当社は環境にも配慮した経営に取り組んでおります。SDGs(持続可能な開発目標)に賛同し、事業を通じて社会や環境に良い影響をもたらすことで、持続可能な社会づくりに貢献して参ります。
近年は、物流合理化や返品減少に取り組むことにより、ガソリン・電気・ガスの使用量を元に計算するCO2排出量は着実に減少しております。今後も、出版市場が環境や資源に与える負荷軽減のため、更なる返品減少や効率的な輸配送の実現、環境に配慮した商品展開の推進、適宜適量供給などに取り組んで参ります。
②グループ経営の推進と戦略的パートナーシップの拡大
当社グループは、適切な経営指標の設定と情報開示によって経営の透明性を確保し、グループ全体の企業価値の適正評価に資するよう努めて参ります。
また、シナジーが見込める事業を展開する企業に対し、連結対象とならない範囲の緩やかな出資を行う資本業務提携にも取り組んでおります。互いの成長に寄与する、互恵的な戦略的パートナーを増やすことで、当社グループの企業価値向上を加速させてまいります。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業における運転資金需要の主なものは、当社グループの出版流通事業に係る商品仕入代金や配送運賃等の支払、貸金業を営む上での転貸資金の確保、各事業における一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、物流拠点及び店舗開発のための有形固定資産投資や、情報処理のための無形固定資産等があります。
財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、基本的に当社において子会社各社の経営状況とともに把握しております。
当社グループの主要業務である出版流通事業に係る商品仕入代金や配送運賃等の支払資金に関しては、企業間信用に基づく掛仕入とこれまでに蓄積してきた内部留保や、金融機関からの借入を資金の源泉としており、安定した支払いを実現しております。
また、貸金業を営む上での転貸資金は主に金融機関からの借入で賄っておりますが、金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの維持拡大、運営に必要な運転、設備資金の調達は今後も十分可能であると考えております。

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