有価証券報告書-第76期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/30 15:28
【資料】
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【項目】
139項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
出版市場は、雑誌を中心に紙媒体のダウントレンドが当面は継続することが予測されます。また、電子媒体においても伸長率が鈍化していることから、業界にとっては厳しい局面を迎えることが見込まれます。
当社グループを取り巻く外部環境にフォーカスすれば、資源価格の高騰、最低賃金の引き上げ等に端を発する諸コストの上昇圧力は今後も強まる可能性が高く、赤字が常態化している出版流通事業においては事業収益構造の抜本的改革がもはや不可避であり、早急な対応が求められています。
危機的状況を迎えている出版流通ネットワークの安定維持を図り、本業たる出版流通事業の収益正常化を実現するのみならず、様々な事業機会の開拓と収益化に積極的に取り組むため、当社においては経営体制の刷新を決定し、併せて組織の再編を行いました。
経営体制については、取締役の員数を大幅に減らすスリム化を行い、併せて監督と執行を分離し、新しい執行役員制度の下、各事業本部への権限移譲を進めます。また、従来の機能別制から事業部制へと組織を再編することで、経営資源の再配分と採算構造の可視化を進め、マネジメントの強化と機動力の向上を同時に追求いたします。
各事業を推進する部門として、取次事業本部、情報・物流イノベーション事業本部、コンテンツ事業本部、海外事業本部、書店事業本部、不動産事業本部、関連事業本部の7つの事業本部を設置し、全社の経営資源を管理する経営管理本部、その他に代表取締役直轄部門を設けています。
2024年度から始まる次期中期経営計画を見据え、新たなグループ体制での事業運営を早期に軌道に乗せ、引き続き「本業の復活」、「事業領域の拡大」に邁進して参ります。
1.「本業の復活」のために
①出版流通の構造改革実現に向けて
出版流通ネットワークの安定化のため、引き続き、返品率改善、効率販売の徹底に取り組みます。
当社グループが具現化に取り組んできた「マーケットイン型出版流通」は、成果を生み出すフェーズへと移行いたします。2022年10月にリリースいたしました、仕入と配本、そして販売までを一気通貫で結び、出版流通にマーケットインの思想を取り入れる要と位置付ける出版流通情報プラットフォーム「en CONTACT」の普及拡大を通じ、流通の起点を読者・書店へと転換し、出版流通情報の高度な活用によって更なる流通効率化・合理化を図ります。併せて、店頭実売率と書店利益率双方の向上を目的とした報奨施策「マーケットイン型販売契約」の対象範囲をさらに拡大し、サプライチェーン全体の最適化へと繋げて参ります。
また、マーケットインの思想を物流インフラ面から支える高機能書籍流通を実現すべく、大日本印刷株式会社との協業プロジェクトを通じ、桶川書籍流通センター(桶川SRC)の徹底活用と併せて、POD流通技術の実用化を推し進めて参ります。
高騰が続く物流経費については、「2024年問題」も控える中で、その負担が今後もさらに増していくことが確実であり、当社グループの自助努力のみではコストが賄えない取引については、条件の見直しも視野に入れつつ、該当する取引先各社との交渉に取り組んで参ります。
なお、当社グループは、出版業界改革を文化・産業の両面から志向する一般財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)の考え方に賛同し、秋の読書推進及び書店活性化イベント「BOOK MEETS NEXT」や行政との連携強化に協力して参ります。
②デジタル領域での事業規模拡大
株式会社メディアドゥとの資本業務提携を通じ、デジタル領域での事業規模を引き続き拡大して参ります。
株式会社メディアドゥが手掛けるNFTマーケットプレイス「FanTop」の普及を推し進め、 NFTアイテムの流通拡大に取り組んで参ります。NFT技術を用いた音楽や映像等のデータあるいはイベントチケット等を出版物と組み合わせ、新たな価値を付加することによって、出版物の持つ商品価値を高めることにも挑戦して参ります。海外市場での流通、販売も視野に入れ、開発点数の拡大や特典バリエーションの拡張を通じ、NFTアイテムとの組み合わせによる出版市場再活性化の可能性を追求して参ります。
また、読者に新たな読書スタイルの選択肢を提示する電子書籍店頭販売事業については、引き続き事業化の検証を継続し、加えて電子図書館サービス「OverDrive」の学校・公共図書館への導入促進並びにコンテンツ拡充にも注力して参ります。デジタル領域において、書店参画が可能なビジネススキームを早期に確立し、書店の収益改善、経営環境の安定化に貢献して参ります。
2.「事業領域の拡大」のために
①不動産事業
不動産事業では、引き続き保有不動産の活用を進めます。既存物件の売却、活用だけでなく、新規物件の取得や組み換え、不動産を軸とした新事業の推進等、当社グループの重要な収益事業として更なる拡大に注力して参ります。なお、旧本社跡地に建設中の賃貸用物件については、2024年11月竣工予定です。
②その他新規事業
今後も出版流通ネットワークを維持し続けるためにも、市場環境が厳しい出版流通事業に過度に集中する事業構成の見直しは、当社グループにとって最重要課題の一つであり、高い成長性と収益性を見込む新規事業の早期確立に向けた取り組みを今後一層加速させて参ります。
2020年度に発足させた従業員発のビジネスアイデア具現化を目指す新規事業・新業態開発の各プロジェクトでは、引き続き様々なアプローチを試みながら、当社グループならではの強みや事業機会を活かした新たな企業価値創造に取り組んで参ります。
参入済み事業であるフィットネス事業、コワーキング事業につきましても、育成期から成長期への移行を目指し、店舗拡大、サービスの進化に注力して参ります。
また、株式会社マリモクラフトをはじめ、独自のブランド価値を有するグループ会社については、引き続き経営資源の再配置や会社間連携の強化を通じ、新たな商品開発、販路拡大、本業とのシナジー創出を推し進めて参ります。
中期経営計画「REBORN」の最終年度となる2023年度は、計画の総仕上げに取り掛かると共に、次期中期経営計画の策定と体制基盤の確立を同時に推し進めていく、当社グループの展望を描くうえで重要な年度となります。
業界のリーディングカンパニーとして、責任とリーダーシップを持って出版業界改革を実行し、書店経営が持続可能な環境の実現と多様性に富んだ我が国の豊かな読書環境の保全に、これまで以上に努めて参ります。

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