有価証券報告書-第66期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 10:54
【資料】
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【項目】
124項目

対処すべき課題

①会社の経営の基本方針
当社は、中央卸売市場の卸売業者としての公共的使命を担い、生産から消費に至る流通全般の動向を見極め、グループ会社と連携して水産物の安定的供給を通じて消費者に健康的で安全な食生活の支援を目途としてまいります。当社グループは内外より集荷し、販売に努め、経営の効率化・合理化により収益力を強化し、会社の財務内容の充実を図り、将来にわたる安定した健全経営を基本方針としてまいります。
②会社の利益配分に関する基本方針
当社は、創業以来一貫して株主への利益還元を最重要な課題の一つと認識し事業の経営にあたっており、業績に対応した配当を行うことを基本とし、且つ経営基盤の強化と今後の事業展開に備えるための内部留保の充実などを勘案し、出来得る限り安定配当に努めます。
③目標とする経営指標
当社グループは、売上高だけではなく利益を重視した業績管理の徹底と一層のコストの削減により自己資本利益率(ROE)を現在の水準より向上させ、株主価値を高めることを目指してまいります。
④中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
水産物卸売市場業界におきましては、東日本大震災と福島第一原発事故の影響により被災地方面、特に福島県方面からの集荷が依然難しく、また、消費税率の引き上げや電気料金の高止まり等により、消費マインドが冷え込むことも懸念され、さらに、鮪やウナギに代表される水産資源の減少や市場外流通との競争の激化から取扱数量が伸び悩む傾向が恒常化し、引き続き厳しい事業環境で推移するものと思われます。
このような状況のなか当社グループにおきましては、今後とも被災出荷者の一日も早い復興に情報力と行動力を活用した協力・支援を惜しみません。また、新規取引先の開拓を持続的に展開し、消費者目線での集荷・販売の強化に引き続き注力してゆく一方、当社グループの主力事業であります水産物卸売事業について持続的成長を遂げるべく、その「再構築」をテーマに、新しいビジネスモデルの創出を視野に入れながら、大幅な権限移譲と責任の明確化を柱とする組織改革、高いリスクを包含した取引について適時に是正するための業務管理システムの強化について断行してまいります。また、それらと並行して企業の社会的責任(CSR)活動の推進に注力し、リスク管理体制の強化についても、コンプライアンス経営を核とした内務統制システムとともに検証し改善してゆく所存です。
また、平成27年度中に予定されております豊洲新市場への移転につきましては、当社グループにとり明るい展望が開けますよう積極的に関与してまいります。