訂正有価証券報告書-第67期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2016/04/14 16:04
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108項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日本銀行の金融政策を背景に円安株高が進行し、景気は穏やかに持ち直しの傾向にありますが、中国及び新興国経済の成長鈍化などにより先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが主力事業を展開する水産物卸売市場業界は、全般に取扱数量が減少したものの、円安による輸入水産物価格の上昇などによる単価の高騰を受けて売上高が増加いたしましたが、市場外流通の増加や消費者の低価格志向の影響を受け依然として厳しい事業環境のもとで推移いたしました。
このような状況のもと、当社グループは、子会社株式会社せんにちの設立もあり、売上高は173,756百万円(前年同期比5.5%増)となりましたが、販売経費、人件費、貸倒引当金繰入額等の経費増により、営業利益は615百万円(前年同期比47.1%減)、経常利益は950百万円(前年同期比36.0%減)となりました。但し、前連結会計年度にあった投資有価証券評価損984百万円がなくなったことにより、当期純利益は714百万円(前年同期472.0%増)となりました。
なお、セグメント別の業績概況は次のとおりであります。
水産物卸売事業におきましては、魚価安であった前年度から一転してアベノミクスによる円安、株高が追い風となり市況が回復して輸入冷凍品を中心に単価が高騰し、なかでも卸売市場での取扱量が多い冷凍サケやエビなどが牽引して売上高が増加しました。鮮魚類は夏から秋の主力商品であるサンマが海水温の上昇などで入荷が不安定となったほか、マグロ類は冷凍メバチの相場高などで苦戦を強いられました。また、各魚種が相場高となるなかでシラス干は数少ない単価安の商材となり、売上を伸ばした前年度とは様変わりの展開となりました。水産物の市場流通が近年減少傾向にあるなかで当連結会計年度は全体として売上高が増加いたしました。
このような状況の中、当社グループは、グループ会社それぞれが持つ機能を連携させて水産物の集荷販売に邁進し収益確保に注力いたしました。
その結果、水産物卸売事業における売上高は168,796百万円(前連結会計年度比5.6%増)となりましたが、営業諸経費の増加により営業利益は112百万円(前連結会計年度比82.7%減)となりました。
冷蔵倉庫事業におきましては、入庫量は増加しましたがそれを上回る出庫量の増加で在庫が減少し、売上高は4,272百万円(前連結会計年度比1.3%増)となり、営業利益は185百万円(同29.7%減)となりました。
不動産賃貸事業におきましては、賃貸物件の賃料が下落する傾向が続きましたが、平成25年6月に竣工した「コスモグラン勝どき」の稼働に加え、既存賃貸物件の稼働率上昇により、売上高は347百万円(前連結会計年度比45.8%増)となり、営業利益は280百万円(同25.6%増)となりました。
荷役事業におきましては、千葉中央魚類(株)における荷役業務からの撤退がありましたが、売上高は339百万円(前連結会計年度比3.0%増)となり、人件費の減少等により営業利益は35百万円(同53.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動、投資活動において減少した
ものの、財務活動において増加し、前連結会計年度末に比べ597百万円増加し、5,910百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュフロー)
営業活動の結果使用した資金は、90百万円(前年同期697百万円の支出)となりました。これは税金等調整前当期純
利益等の計上はあったものの、たな卸資産の増加等によるものです。
(投資活動によるキャッシュフロー)
投資活動の結果使用した資金は、6,621百万円(前年同期5,038百万円の支出)となりました。これは主に固定資産の
取得及び事業譲受による支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュフロー)
財務活動の結果獲得した資金は、7,309百万円(前年同期5,691百万円の収入)となりました。これは主に長期、短期
借入金の純増によるものです。