有価証券報告書-第52期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)
当社グループは、「最先端の技術と確かなサービスで、夢のある社会の発展に貢献します」という基本理念のもと、技術革新の激しいエレクトロニクス産業のなかで、半導体及びFPD製造装置のリーディングサプライヤーとして、ビジネスを積極的に展開しております。
当社グループの属するエレクトロニクス・マーケットにおいては、高度なネットワーク社会の実現に向けて、半導体に求められる高速化、大容量化、低消費電力化、低コスト化などの技術要求は一層の高まりをみせております。Applied Materials, Inc. (以下、「アプライド マテリアルズ」)との経営統合契約を解約することとなりましたが、技術や市場の転換点を迎えるなか、高度な技術開発力、顧客の課題を迅速に解決するサービス及び技術力、そしてグローバルに通用するコスト競争力が、技術イノベーションを支える当社グループの中長期的成長において重要との認識に変わりはなく、当社グループとして次の重点施策に注力していきたいと考えております。
① 顧客の課題に応える製品力強化
既存参入分野において顧客が抱える課題を解決するためには、製品のプロセス性能に加え、生産性、信頼性、コスト競争力のさらなる向上が必要となります。当社グループといたしましては、エッチング装置、洗浄装置、コータ/デベロッパ、成膜装置など各プロダクトの技術競争力強化を図り、当社ポジションの向上に引き続き努めてまいります。
主力の半導体製造装置事業におきましては、なかでも市場成長が見込まれるエッチング装置に関して、今後重要となる3次元構造のNANDフラッシュメモリーやロジック・トランジスタ、また多重露光等の技術に対応する開発を引き続き強化し、事業拡大に取り組んでまいります。加えて、生産リードタイム短縮等の生産性改善に向けた活動及び品質改善等を積極的に実施し、コスト競争力の強化を図っております。また、洗浄装置事業につきましては、注力している枚葉ウェット洗浄装置とドライ洗浄装置の量産採用が進み、平成26年は過去最高のシェアを達成いたしました。微細化及び3次元化に伴う適用工程数の増加が見込まれるなか、今後も差別化された独自の技術を実現することで、一層の高収益、シェア獲得を目指してまいります。
FPD製造装置事業につきましては、拡大している低温ポリシリコンや酸化物半導体等の新材料を用いたディスプレイ市場に向け、最新のICP(誘導結合プラズマ)エッチング装置を投入し、収益拡大に取り組んでまいります。
なお、平成26年3月には、太陽光パネル製造装置事業の製造開発、販売活動から撤退し、半導体製造装置・FPD製造装置事業に経営資源を集中することといたしました。コアビジネスへの集中により、一層の利益率改善を図ってまいります。
② 継続的な成長のためのイノベーション(技術革新)
当社グループは、多様化する製造技術に対応するための新製品開発を引き続き強化し、次世代デバイスで要求される技術課題に対応すべく、装置の高精度化、信頼性向上に努めるとともに、デバイス製造コスト低減などの技術開発にも積極的に取り組んでおります。なかでも次世代メモリーとして注目を集めるMRAM(磁気メモリー)技術に関しましては、MRAM製造に必要な強磁場熱処理技術の開発も進み、当社グループの他の装置とのインテグレーションと合わせ、MRAM市場の立ち上がりに向けた量産技術の確立を目指しております。次世代デバイス技術に関しても、国内外の研究機関の知見を取り入れながら、積極的に開発に取り組んでおります。
また、有機ELパネルの分野におきましては、インクジェット方式の有機ELパネル製造装置を出荷いたしました。市場の本格的な立ち上がりに向けて、引き続き量産技術の検証を進めてまいります。
当期におきましては、テクノロジーセンター仙台で運営する事業を東京エレクトロン宮城㈱大和事業所(宮城県黒川郡大和町)へ移転するなど、開発拠点の集約を進めました。今後も、将来の有望技術を絞り込み、戦略的なリソースの集約と効率化による開発のスピードアップを図ることで、利益成長を追求してまいります。
③ ベスト・ソリューションの追求
当社グループは、顧客の課題をスピーディーに解決すべく、営業・サービス体制を充実させ、ベスト・ソリューションの早期提供につなげるとともに、将来のニーズを早い段階から把握するため、顧客の近くで評価・開発を行う体制を整える等、各顧客とのパートナーシップ強化に取り組んでおります。
また、テストシステムやアドバンスト・パッケージプロセスなどの後工程分野においても、引き続きコア技術を生かしたベスト・ソリューションを提供してまいります。
さらに、最新鋭装置の販売に加え、既に販売した装置の移設、改造、性能向上、パーツビジネス及び認定中古装置を手掛けるフィールドソリューション事業においても、世界中で稼働している当社の装置情報、フィールドで蓄積した知見の活用や、効果的かつ効率的に商品、サービスを提供する体制の構築により事業拡大に努めてまいります。
④ 企業の社会的責任としての取り組み
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値を創出することが、株主及び顧客、取引先、地域社会をはじめとするステークホルダーの皆さまに対する社会的責任であると考え、平成25年に制定したCSR方針のもと、専任組織を中心に重点課題を設定し、進捗のモニタリングを実施しております。
安全分野では、「Safety First(安全第一)」の理念に基づき、当社の従業員や経営者のみならず、顧客、取引先など当社の事業活動に関わるすべての人々の安全性向上及び健康増進に向けた改善に努めております。
環境分野では、「技術で環境問題に取り組む」という方針のもと、顧客工場での総合環境負荷低減を図るため、装置本体及び周辺機器のエネルギー使用量削減等の活動を進めるとともに、当社グループの事業活動や物流においても環境負荷低減活動を推進しております。
品質分野では、顧客に納入する製品について、品質強化の取り組みや重点課題などを設定し、国内、海外すべての製造拠点において品質方針を徹底し、当社グループ全体で品質向上と改善を推進しております。
調達活動においては、サプライチェーンにおける関連法規と社会規範の遵守、倫理及び公正な取引管理体制の強化を目指し、取引先とのコミュニケーションに努めております。
以上の重点施策に加え、成長の源泉となる人的資源に関しましては、ビジネス環境の急激な変化に対応できるよう、今後も適材適所の人材配置を実施し、能力開発プログラムの充実に積極的に取り組み、当社グループの飛躍につなげてまいります。また、貢献度に応じた公正な評価・報酬制度を整備し、夢と活力に満ちた会社を実現してまいります。
当社グループは、利益志向の経営のもと、顧客第一主義、製品開発力・技術開発力の向上、国際競争力の強化、従業員の活性化に取り組むことによって、今後も企業価値の向上を図ってまいります。
当社グループの属するエレクトロニクス・マーケットにおいては、高度なネットワーク社会の実現に向けて、半導体に求められる高速化、大容量化、低消費電力化、低コスト化などの技術要求は一層の高まりをみせております。Applied Materials, Inc. (以下、「アプライド マテリアルズ」)との経営統合契約を解約することとなりましたが、技術や市場の転換点を迎えるなか、高度な技術開発力、顧客の課題を迅速に解決するサービス及び技術力、そしてグローバルに通用するコスト競争力が、技術イノベーションを支える当社グループの中長期的成長において重要との認識に変わりはなく、当社グループとして次の重点施策に注力していきたいと考えております。
① 顧客の課題に応える製品力強化
既存参入分野において顧客が抱える課題を解決するためには、製品のプロセス性能に加え、生産性、信頼性、コスト競争力のさらなる向上が必要となります。当社グループといたしましては、エッチング装置、洗浄装置、コータ/デベロッパ、成膜装置など各プロダクトの技術競争力強化を図り、当社ポジションの向上に引き続き努めてまいります。
主力の半導体製造装置事業におきましては、なかでも市場成長が見込まれるエッチング装置に関して、今後重要となる3次元構造のNANDフラッシュメモリーやロジック・トランジスタ、また多重露光等の技術に対応する開発を引き続き強化し、事業拡大に取り組んでまいります。加えて、生産リードタイム短縮等の生産性改善に向けた活動及び品質改善等を積極的に実施し、コスト競争力の強化を図っております。また、洗浄装置事業につきましては、注力している枚葉ウェット洗浄装置とドライ洗浄装置の量産採用が進み、平成26年は過去最高のシェアを達成いたしました。微細化及び3次元化に伴う適用工程数の増加が見込まれるなか、今後も差別化された独自の技術を実現することで、一層の高収益、シェア獲得を目指してまいります。
FPD製造装置事業につきましては、拡大している低温ポリシリコンや酸化物半導体等の新材料を用いたディスプレイ市場に向け、最新のICP(誘導結合プラズマ)エッチング装置を投入し、収益拡大に取り組んでまいります。
なお、平成26年3月には、太陽光パネル製造装置事業の製造開発、販売活動から撤退し、半導体製造装置・FPD製造装置事業に経営資源を集中することといたしました。コアビジネスへの集中により、一層の利益率改善を図ってまいります。
② 継続的な成長のためのイノベーション(技術革新)
当社グループは、多様化する製造技術に対応するための新製品開発を引き続き強化し、次世代デバイスで要求される技術課題に対応すべく、装置の高精度化、信頼性向上に努めるとともに、デバイス製造コスト低減などの技術開発にも積極的に取り組んでおります。なかでも次世代メモリーとして注目を集めるMRAM(磁気メモリー)技術に関しましては、MRAM製造に必要な強磁場熱処理技術の開発も進み、当社グループの他の装置とのインテグレーションと合わせ、MRAM市場の立ち上がりに向けた量産技術の確立を目指しております。次世代デバイス技術に関しても、国内外の研究機関の知見を取り入れながら、積極的に開発に取り組んでおります。
また、有機ELパネルの分野におきましては、インクジェット方式の有機ELパネル製造装置を出荷いたしました。市場の本格的な立ち上がりに向けて、引き続き量産技術の検証を進めてまいります。
当期におきましては、テクノロジーセンター仙台で運営する事業を東京エレクトロン宮城㈱大和事業所(宮城県黒川郡大和町)へ移転するなど、開発拠点の集約を進めました。今後も、将来の有望技術を絞り込み、戦略的なリソースの集約と効率化による開発のスピードアップを図ることで、利益成長を追求してまいります。
③ ベスト・ソリューションの追求
当社グループは、顧客の課題をスピーディーに解決すべく、営業・サービス体制を充実させ、ベスト・ソリューションの早期提供につなげるとともに、将来のニーズを早い段階から把握するため、顧客の近くで評価・開発を行う体制を整える等、各顧客とのパートナーシップ強化に取り組んでおります。
また、テストシステムやアドバンスト・パッケージプロセスなどの後工程分野においても、引き続きコア技術を生かしたベスト・ソリューションを提供してまいります。
さらに、最新鋭装置の販売に加え、既に販売した装置の移設、改造、性能向上、パーツビジネス及び認定中古装置を手掛けるフィールドソリューション事業においても、世界中で稼働している当社の装置情報、フィールドで蓄積した知見の活用や、効果的かつ効率的に商品、サービスを提供する体制の構築により事業拡大に努めてまいります。
④ 企業の社会的責任としての取り組み
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値を創出することが、株主及び顧客、取引先、地域社会をはじめとするステークホルダーの皆さまに対する社会的責任であると考え、平成25年に制定したCSR方針のもと、専任組織を中心に重点課題を設定し、進捗のモニタリングを実施しております。
安全分野では、「Safety First(安全第一)」の理念に基づき、当社の従業員や経営者のみならず、顧客、取引先など当社の事業活動に関わるすべての人々の安全性向上及び健康増進に向けた改善に努めております。
環境分野では、「技術で環境問題に取り組む」という方針のもと、顧客工場での総合環境負荷低減を図るため、装置本体及び周辺機器のエネルギー使用量削減等の活動を進めるとともに、当社グループの事業活動や物流においても環境負荷低減活動を推進しております。
品質分野では、顧客に納入する製品について、品質強化の取り組みや重点課題などを設定し、国内、海外すべての製造拠点において品質方針を徹底し、当社グループ全体で品質向上と改善を推進しております。
調達活動においては、サプライチェーンにおける関連法規と社会規範の遵守、倫理及び公正な取引管理体制の強化を目指し、取引先とのコミュニケーションに努めております。
以上の重点施策に加え、成長の源泉となる人的資源に関しましては、ビジネス環境の急激な変化に対応できるよう、今後も適材適所の人材配置を実施し、能力開発プログラムの充実に積極的に取り組み、当社グループの飛躍につなげてまいります。また、貢献度に応じた公正な評価・報酬制度を整備し、夢と活力に満ちた会社を実現してまいります。
当社グループは、利益志向の経営のもと、顧客第一主義、製品開発力・技術開発力の向上、国際競争力の強化、従業員の活性化に取り組むことによって、今後も企業価値の向上を図ってまいります。