有価証券報告書-第81期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/18 9:23
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経営環境に関しては、米国の関税政策による景気減速への警戒感は和らいだものの、中東・イラン情勢を受けた原油高・物価高の進展や金利上昇、人手不足に加えて、世界情勢の悪化に伴う地政学リスクの高まり、中国・欧州の経済停滞等により、先行きの不確実性は依然高い状況が続いております。
当社グループが属する電子計測器、電源機器、環境試験機器等の業界においては、自動化・省力化を企図した設備投資や、成長分野への研究開発投資が底堅く推移しております。こうした中、当社主要ユーザーである自動車業界では、EV・燃料電池等の次世代自動車や、ADAS・自動運転の技術開発等において積極的な投資が続く見通しであります。また、電子・電機業界では、AI、データセンター、高速・大容量通信やGX、防衛関連分野等に係る投資の拡大が期待されております。
当社グループでは、2030年を見据えた成長戦略「INNOVATION2030」の第2期となる中期経営計画「INNOVATION2030 Ver.2.0」に基づき、これまでに構築してきた基盤を礎に更なる進化を図っております。具体的には、電子計測器を主体とするコアビジネスの安定成長に加えて、お客様へのシステム提案力の更なる強化、成長市場への事業領域の拡大、サプライチェーンの変革を捕捉するグローバル展開等を推進しております。また、社員を最大の資産と考える経営方針に基づき、当社の企業理念・成長戦略を支える人材の確保、並びに社員のスキルやモチベーション向上に向けた人的資本投資を積極的に行っている他、システム関連投資も進めております。今後も、パーパス「計測技術で社会に貢献」、ビジョン「テクニカル商社への転身」を掲げた企業理念に基づき、成長戦略遂行による収益力増強と経営基盤強化の両立を目指し、業界のリーディングカンパニーとして企業価値向上を図ってまいります。
このような状況下、個別決算では、売上高は106,324百万円(前年同期比6.0%増)、自動車に関わる設備・研究開発投資や防衛予算増加に伴う関連投資等、成長分野を的確に捕捉することで受注が堅調に推移し、増収となりました。売上総利益率も上昇し、将来に向けて賃上げや人員増強といった人的資本投資を積極的に行ったこと等により販売管理費は増加しましたが、営業利益は3,998百万円(前年同期比164百万円増)、経常利益は4,284百万円(前年同期比8百万円増)となりました。国内子会社では、校正サービスを請負うユウアイ電子株式会社は業績が堅調に推移し、全体としても利益を確保いたしました。海外子会社では、中国は景気減速の影響が残るものの受注強化等により増収増益となりました。その他地域では、タイ・インドネシア・フィリピン等が業績堅調な一方で、米国やインドは苦戦し、全体としては増収減益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は133,148百万円(前年同期比9.8%増)、営業利益は4,972百万円(前年同期比234百万円増)、経常利益は5,078百万円(前年同期比344百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,651百万円(前年同期比678百万円増)となりました。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,826百万円増加し、78,822百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,084百万円増加し、45,380百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,741百万円増加し、33,441百万円となりました。
セグメントの業績は、セグメント間の内部取引も含めて次のとおりであります。
なお、セグメント利益は営業利益ベースによる金額であります。
(a) 日本
日本では、景気回復が一進一退の状況が続いているものの、当社グループが属する電子計測器、電源機器、環境試験機器等の業界においては、自動化・省力化を企図した設備投資や、成長分野への研究開発投資が底堅く推移しております。当社の主要ユーザーでは、次世代自動車やADAS・自動運転の技術開発、AI、データセンター、高速・大容量通信やGX、防衛関連分野等において積極的な投資が続いております。
その結果、売上高は106,896百万円(前年同期比4.9%増)となり、セグメント利益は6,501百万円(前年同期は6,201百万円)となりました。
(b) 中国
中国では、販売子会社である電計貿易(上海)有限公司及び電計科技発展(上海)有限公司は、景気減速の影響が残るものの、受注強化等により増収増益となりました。一方、受託試験場を運営する電計科技研発(上海)股份有限公司の収益は苦戦いたしました。
その結果、売上高は23,158百万円(前年同期比34.0%増)となり、セグメント利益は466百万円(前年同期は192百万円)となりました。
(c) その他
その他地域では、タイ・インドネシア・フィリピン等の販売子会社は収益が底堅く推移いたしました。一方、前年度好調であった韓国・ベトナムの販売子会社は収益が一服し、米国やインドの販売子会社は収益が苦戦いたしました。
その結果、売上高は8,934百万円(前年同期比13.6%増)となり、セグメント利益は394百万円(前年同期は465百万円)となりました。
(参考)
海外売上高
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
中国その他
Ⅰ 海外売上高(千円)17,695,2828,182,76925,878,052
Ⅱ 連結売上高(千円)--121,235,333
Ⅲ 連結売上高に占める海外売上高の割合(%)14.66.721.3

(注) 1 海外売上高における国又は地域は、販売先(市場)を基準としているため、当社及び連結子会社の日本以外の国又は地域における売上高であります。
2 「その他」の区分に属する主な国又は地域
その他・・・タイ、シンガポール、ベトナム、マレーシア、韓国、台湾、インドネシア、フィリピン、
インド、アメリカ、ドイツ
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
中国その他
Ⅰ 海外売上高(千円)23,604,2619,650,37633,254,638
Ⅱ 連結売上高(千円)--133,148,547
Ⅲ 連結売上高に占める海外売上高の割合(%)17.77.325.0

(注) 1 海外売上高における国又は地域は、販売先(市場)を基準としているため、当社及び連結子会社の日本以外の国又は地域における売上高であります。
2 「その他」の区分に属する主な国又は地域
その他・・・タイ、シンガポール、ベトナム、マレーシア、韓国、台湾、インドネシア、フィリピン、
インド、アメリカ、ドイツ
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて2,051百万円減少し、7,849百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは3,621百万円の支出(前年同期は251百万円の収入)となりました。これは主として、棚卸資産の減少額826百万円を、売上債権の増加額4,326百万円が上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは119百万円の支出(前年同期は309百万円の収入)となりました。これは主として、投資有価証券の売却による収入117百万円を、有形固定資産の取得による支出226百万円が上回ったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,588百万円の収入(前年同期は1,508百万円の収入)となりました。これは主として、配当金の支払額1,019百万円を、短期借入金の増加額2,918百万円が上回ったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
日本92,360,0054.2
中国20,877,47441.3
その他6,413,6548.3
合計119,651,1349.5

(注) 金額は、仕入価格によっており、セグメント間の取引については消去前の数値によっております。
(b) 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
受注高(千円)前年同期比
(%)
受注残高(千円)前年同期比
(%)
合計144,698,99616.744,885,41034.6

(注) 金額は、販売価格によっております。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
日本102,020,5145.7
中国22,448,92832.3
その他8,679,10511.9
合計133,148,5479.8

(注) 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて4,826百万円増加し、78,822百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて4,866百万円増加し、70,367百万円となりました。受取手形及び売掛金が4,509百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて39百万円減少し、8,454百万円となりました。有形固定資産が合計で44百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,741百万円増加し、41,886百万円となりました。支払手形及び買掛金が1,110百万円減少いたしましたが、短期借入金が2,733百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて343百万円増加し、3,494百万円となりました。長期借入金が186百万円、繰延税金負債が125百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて2,741百万円増加し、33,441百万円となりました。利益剰余金が配当金の支払により1,020百万円減少いたしましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が3,651百万円計上したことにより、利益剰余金が2,630百万円増加したこと等によるものであります。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は133,148百万円となり、前連結会計年度に比べ11,913百万円増加(前連結会計年度比9.8%増)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益では、売上高の増加や受注が堅調に推移したこともあり、18,469百万円となりました。前連結会計年度に比べ1,534百万円増加(前連結会計年度比9.1%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は13,497百万円となり、前連結会計年度に比べて1,300百万円増加(前連結会計年度比10.7%増)となりました。
この結果、営業利益は4,972百万円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、422百万円(前連結会計年度は、262百万円)となりました。主な要因は、為替差益等によるものであります。営業外費用は、315百万円(前連結会計年度は、265百万円)となりました。主な要因は、支払利息等によるものであります。
この結果、経常利益は5,078百万円(前連結会計年度比7.3%増)となりました。
(特別利益、特別損失、税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、84百万円(前連結会計年度は、227百万円)となりました。主な要因は、投資有価証券売却益等によるものであります。特別損失は、48百万円(前連結会計年度は、220百万円)となりました。主な要因は、減損損失等によるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益は、5,114百万円(前連結会計年度比7.9%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益から法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を差引いた当期純利益は、3,545百万円(前連結会計年度比18.0%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,651百万円(前連結会計年度比22.8%増)となりました。
(c) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(d) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、営業費用である債権及び債務に対するものが主なものとなっており、これらの資金需要については、自己資金、金融機関からの借入金により資金を調達しております。
資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、取引銀行との間で当座貸越契約を締結しており、事業活動のために必要な資金の確保と流動性を維持しております。
(e) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の達成状況
当社は、株価・PBR(株価純資産倍率)や資本収益性を意識した経営の実践を通じて、中長期的な企業価値の向上を目指しております。PBRの改善や資本効率経営の実現に向けて、ROE(自己資本当期純利益率)を経営上の重要指標と位置付けております。中期経営計画においてもROE10%以上の安定的な確保を目標に掲げて、収益性の向上、資本の効率化、積極的な株主還元等により、その向上に取り組んでおります。
ROEを向上させる手段としては、①売上総利益率の向上、②総資産回転率の向上、③財務レバレッジの向上が考えられます。
① 売上総利益率の向上
当連結会計年度の売上総利益率は13.87%となり、前期13.97%からは小幅ながら低下しましたが、引き続き高水準を確保しております。多様な製品と技術を最適に組み合わせて提供することや、現場に根差した提案と迅速な対応によりお客様の課題解決を支えることで、付加価値の向上に取り組んでおります。
② 総資産回転率の向上
当連結会計年度では、成長市場への積極的な取り組み等を進めてきた結果、売上高は133,148百万円、前年同期比9.8%の増加となりました。事業規模の拡大に伴い総資産も増加しましたが、総資産回転率はほぼ前期比同水準となりました。
③ 財務レバレッジ(自己資本比率の逆数)の向上
財務レバレッジを向上させるための手段としては、負債を増加させることや株主への配当を増加させることが考えられます。
当連結会計年度では、配当は、中間43円、期末54円、年間配当97円、前期比10円の増配となる見込みであります。業績が堅調に推移していること等を踏まえて、期末配当を期初時点の予想47円から7円増配する等、引き続き積極的に株主還元を実施しております。
以上の結果、当連結会計年度のROEは11.7%と、前期10.4%から改善し、中期経営計画で掲げる目標10%以上も上回りました。今後も、ROE10%以上の安定的、持続的な確保を目指してまいります。

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