四半期報告書-第56期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

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2018/02/06 14:05
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財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績に関する分析
当第3四半期連結累計期間における世界経済および日本経済は、全体として緩やかな景気回復の動きが続きました。アメリカでは雇用者数、設備投資などが緩やかに増加するなど景気の回復傾向が継続しました。中国では総じて底堅い景気の動きが続き、その他のアジア各国および欧州においても緩やかな景気回復が継続しました。また、日本でも個人消費や設備投資は引き続き堅調に推移し、企業収益や雇用情勢が改善しました。
このような環境において当社グループは、メーカー事業と流通事業を併せ持つユニークな業態を活かしながら、これを支える事業基盤をグローバルで進化させ、顧客の非効率を解消することで世界の製造業に貢献し、同時に事業拡大を加速させています。ITを核とした新たなものつくりに応えるため、引き続きウェブ戦略を推進し競争力を強化しました。また、海外においては、最適調達を目的とした現地生産・現地調達を推進し、あわせて物流拠点を拡張するなど、グローバル確実短納期体制の強化に努めました。
こうした体制強化等により、FA事業および金型部品事業では自動車業界やエレクトロニクス業界などの旺盛な需要を取り込み、VONA事業では品揃えの強化などによって国内において大きく伸長したことに加え、国際展開の推進により海外売上高も伸長し、連結売上高の拡大に寄与しました。
こうした結果、連結売上高は2,310億5千8百万円(前年同期比23.4%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は271億7千1百万円(前年同期比31.1%増)、経常利益は268億8千6百万円(前年同期比32.1%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は201億4百万円(前年同期比55.9%増)となりました。
なお、連結業績予想につきましては、平成29年10月30日公表の前回予想時点からの変更はありません。今後も積極的な事業拡大と事業基盤の拡充を継続し、売上高、利益とも前期に引き続き過去最高を更新する見通しです。
・報告セグメントの業績
①FA事業
FA事業は、FA部品の確実短納期ニーズがグローバルに拡大する中、ミスミモデルを着実に浸透させ、自動車やエレクトロニクス関連業界などの旺盛な自動化需要を積極的に取り込んだことなどにより、日本、中国、アジアの販売拡大が寄与し、売上高は777億8千9百万円(前年同期比26.8%増)、営業利益は153億6千4百万円(前年同期比42.4%増)となりました。
②金型部品事業
金型部品事業は、主要顧客である自動車関連業界への拡販活動などにより、中国、アジアの販売拡大が寄与し、売上高は577億5千8百万円(前年同期比13.8%増)、営業利益は42億3千8百万円(前年同期比80.4%増)となりました。
③VONA事業
VONA事業は、ミスミブランド以外の他社製品も含めた生産設備関連部品、製造副資材、MRO(消耗品)等を販売するミスミグループの流通事業です。事業成長を支える品揃え拡大は今期も継続し、当第3四半期時点でグローバルでの取扱品目数は2,350万点に達しました。こうした取り組みや積極的な販売拡大施策の展開により、売上高は955億9百万円(前年同期比27.1%増)、営業利益については、事業拡大に向けた費用増により、80億8千2百万円(前年同期比0.9%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ215億3千9百万円増加し、2,335億8千1百万円となりました。この主な要因は受取手形及び売掛金が70億3千1百万円増加したこと、商品及び製品が60億7千6百万円増加したことなどにより流動資産が180億1千5百万円増加したこと、有形固定資産が5億9千3百万円増加したこと、無形固定資産が20億2千2百万円増加したこと、及び投資有価証券等の投資その他の資産が9億8百万円増加したことであります。
総負債は前連結会計年度末に比べ75億8千2百万円減少し、488億円となりました。この主な要因は賞与引当金が14億4千3百万円増加した一方で、未払法人税等が4億6百万円減少したこと、支払手形及び買掛金が1億3千4百万円減少したこと、未払金が8億7千7百万円減少したことなどにより流動負債が33億2千2百万円増加し、新株予約権付社債の転換などにより固定負債が109億4百万円減少したことであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ291億2千1百万円増加し、1,847億8千万円となりました。この主な要因は、新株予約権付社債の転換等により、資本金が51億3千1百万円増加したこと、資本剰余金が51億3千1百万円増加したこと、利益剰余金が143億3千5百万円増加したことなどにより株主資本が245億9千7百万円増加したこと、為替換算調整勘定等のその他の包括利益累計額が41億2千5百万円増加したことであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の72.9%から78.5%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ93億2千7百万円増加し、571億6千8百万円となりました。
また、当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、172億4千2百万円の純収入となりました(前年同期は132億2千6百万円の純収入)。この主な内訳は、税金等調整前四半期純利益が268億8千6百万円、減価償却費が53億円、のれん償却額が10億9百万円、売上債権の増加額が59億2千8百万円、たな卸資産の増加額が52億9千3百万円、仕入債務の減少額が1億8千3百万円、未払金の減少額が5億9千6百万円、法人税等の支払額が79億8千万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、32億5千3百万円の純支出となりました(前年同期は49億1千2百万円の純支出)。この主な内訳は、固定資産の取得による支出が89億2百万円、定期預金の預入による支出が176億4千万円、定期預金の払戻による収入が243億9千7百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、57億4千9百万円の純支出となりました(前年同期は41億6千3百万円の純支出)。この主な内訳は、配当金の支払額が57億6千8百万円であります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は13億9千5百万円であります。
(6) 生産、受注及び販売の状況
当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。