有価証券報告書-第80期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/28 9:56
【資料】
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【項目】
135項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、能登半島地震や為替動向、慢性的な人手不足等もあり景気の回復には足踏みが見られるものの、物価の上昇が継続していることや、賃金・物価の好循環への期待、インバウンド需要の拡大に伴う雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の持ち直しの兆しもあり、景気は緩やかな回復傾向にあります。景気の先行きについては、地政学的リスクの高まりに伴う資源価格の高騰、中国経済の減速リスク等、依然として不透明な状況が続いております。
石油製品販売業界におきましては、原油価格は地政学的リスクの影響や、欧米でインフレが進行するなか、国内外の政策金利差による為替の影響を受け値動きの大きい展開となりました。国内石油製品価格は、原油価格の動向や円安の影響を受け上昇基調で推移し、9月に今期最高値を更新したものの、燃料油価格激変緩和措置の影響により抑制されました。また、国内石油製品需要は、ガソリン乗用車保有台数の減少や低燃費化等構造的な要因に加え、記録的な暖冬の影響等により減少傾向で推移しました。
再生可能エネルギー業界におきましては、2023年10月に東京証券取引所においてカーボン・クレジット市場が開設されました。市場開設により、削減・吸収されたCO₂排出量価格の透明性が上がることで排出量取引が活発化され、企業における省エネ・再エネ設備の導入の加速が期待されております。
当社はこのような状況下、長期ビジョン「niisin Vision 2030」のフェーズⅠにあたる2022年3月期からの3ヵ年を実施期間とした中期経営計画の3年目として、その基本方針のもと、次のとおり取組みました。成長事業への積極投資につきましては、バイオマス発電燃料の出荷体制強化のため海外拠点におけるストックヤードの増設やGGL認証の取得を実施しました。コア事業である石油販売事業の強化につきましては、直営SSにおけるサービスの強化や、コーティング技術の向上等により目標収益を確保しました。また、法人向け営業においては、給油カードを通じた燃料油拡販に努め、販売数量が増加しました。一方で、事業ポートフォリオの見直しにより、連結子会社である日新レジン株式会社の解散を実施しました。経営基盤の強化につきましては、複線型コースの導入や賃上げを主眼とする新人事制度の構築、副業制度の開始、継続的な教育研修の実施、採用強化等、社員の働き方への配慮や人材確保・定着のための施策を実施しました。SDGs経営の推進につきましては、CO₂の排出量算定(スコープ1・2)の実施、経営幹部への教育実施、ツールを用いた社内啓蒙により全社的な意識向上を図るとともに、サステナビリティ委員会を設置するなどしてマテリアリティへの取組みを推進しました。
当連結会計年度の当社グループ業績は、主に石油関連事業において燃料油の販売数量減少があったものの販売価格の上昇等により、売上高は前期並みの38,732,313千円となりました。また、連結子会社である日新レジン株式会社の事業停止の影響等により、営業利益は506,707千円(前期比20.9%減)、経常利益は752,483千円(前期比21.0%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の連結子会社の事業停止に伴う特別損失の計上の反動等により、297,114千円(前期比3.6%増)となりました。
セグメント別及び部門別の状況は次のとおりであります。
<石油関連事業>石油関連事業全体につきましては、燃料油の販売数量減少があったものの販売価格の上昇等により、売上高は前期並みの35,239,842千円となりました。セグメント利益は、連結子会社の事業停止の影響等により、前期比11.4%減の657,964千円となりました。
(直営部門)
直営部門につきましては、燃料油の販売数量減少があったものの販売価格の上昇等により、売上高は前期並みの30,122,643千円となりました。なお、直営SS数は前期末と比べ、1SS減少し、52SSとなりました。
(卸部門)
卸部門につきましては、一部販売店SSの閉鎖に伴う販売数量の減少等により、売上高は前期比29.6%減の263,527千円となりました。
(直需部門)
直需部門につきましては、燃料油において販売数量の減少があったものの潤滑油における需要回復の影響等により、売上高は前期並みの3,700,080千円となりました。
(産業資材部門)
産業資材部門につきましては、連結子会社の事業停止の影響等により、売上高は前期比31.7%減の856,863千円となりました。
(その他部門)
その他部門につきましては、LPガスの販売数量が減少したこと等により、売上高は前期比12.2%減の296,727千円となりました。
<再生可能エネルギー関連事業>再生可能エネルギー関連事業につきましては、太陽光発電機器の販売が減少したものの、PKS(Palm Kernel Shell:パーム椰子殻)において円安の影響に伴う販売価格の上昇等により、売上高は前期比3.1%増の2,838,109千円となりました。セグメント損失は、降雪に伴う太陽光発電所の発電量低下等により、70,797千円(前期はセグメント損失13,699千円)となりました。
<不動産事業>不動産事業につきましては、一部物件の賃貸借契約の終了があったものの、賃貸マンションであるメゾンエディアン一社の収益貢献等により、売上高は前期並みの654,361千円となりました。セグメント利益は、前期の賃貸マンションにおける修繕費増加の反動等により、前期比6.5%増の365,933千円となりました。
②生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
セグメント事業部門当連結会計年度
自 2023年4月1日
至 2024年3月31日
金額(千円)前連結会計年度比(%)
石油関連事業産業資材148,888△61.6

(注)1 金額は、製造原価によっております。
2 日新レジン株式会社が化成品の生産を行っております。
b. 受注実績
受注生産は行っておりません。
c. 仕入実績
セグメント事業部門当連結会計年度
自 2023年4月1日
至 2024年3月31日
金額(千円)前連結会計年度比(%)
報告セグメント石油関連事業直営25,506,4221.1
71,769△59.3
直需2,388,5652.3
産業資材418,220△44.2
その他196,579△14.8
小計28,581,557△0.4
再生可能エネルギー関連事業3,009,99853.5
不動産事業--
合計31,591,5553.0

d. 販売実績
セグメント事業部門当連結会計年度
自 2023年4月1日
至 2024年3月31日
金額(千円)前連結会計年度比(%)
報告セグメント石油関連事業直営30,122,6430.9
263,527△29.6
直需3,700,0800.3
産業資材856,863△31.7
その他296,727△12.2
小計35,239,842△0.7
再生可能エネルギー関連事業2,838,1093.1
不動産事業654,3610.8
合計38,732,313△0.4

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
e. 主要な販売先
該当事項はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に当たって会計上の見積りが必要となる事項については、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 固定資産の減損
減損を認識する際の将来キャッシュ・フローは、資産又は資産グループの使用状況や経営計画に基づく合理的な使用計画等を考慮し見積り、減損の要否を判定しております。判定の結果、減損が必要と判断された場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。
b. 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や経営計画等を用いた合理的な見積りを行っており、将来において回収が見込めない部分については評価性引当額を計上しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、SS・店舗の来店客数減少や法人向け営業活動の停滞等による業績低下の懸念がありますが、「新しい生活様式」に則った各種対策を講じることにより、当社グループの財政状態及び経営成績等に与える影響は限定的であるとの仮定のもと、会計上の見積りを行っております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
a. 経営成績の分析
(営業利益)
営業利益につきましては、連結子会社である日新レジン株式会社の事業停止の影響等により、前連結会計年度と比較し133,631千円減益の506,707千円となりました。
(経常利益)
経常利益につきましては、上記子会社の事業停止の影響に加え、為替差損の発生等により、前連結会計年度と比較し200,423千円の減益となり、752,483千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期の連結子会社の事業停止に伴う特別損失の計上の反動等により、前連結会計年度と比較して10,289千円の増益となり、297,114千円となりました。
b. 財政状態の分析
(総資産)
総資産は、前連結会計年度末に比べ、3,220,450千円増加し、38,282,526千円となりました。これは、現金及び預金が244,552千円、商品及び製品が844,039千円、投資有価証券及び関係会社株式が2,265,869千円増加したことなどによるものです。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ、1,362,307千円増加し、16,366,623千円となりました。これは、社債が112,000千円、退職給付に係る負債が222,589千円減少したものの、借入金が797,902千円、繰延税金負債が722,404千円増加したことなどによるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ、1,858,142千円増加し、21,915,903千円となりました。これは、利益剰余金が156,908千円、その他有価証券評価差額金が1,568,723千円増加したことなどによるものです。
この結果、1株当たり純資産は前連結会計年度末と比べ、282.37円増加し、3,244.08円となりました。
c. キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて資金が減少したものの、営業活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローにおいて資金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ244,552千円増加し、4,085,651千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローでは、206,343千円の資金の増加となりました。これは、棚卸資産の増加額844,039千円などにより資金が減少したものの、税金等調整前当期純利益591,196千円、減価償却費の計上529,550千円、減損損失の計上175,346千円などにより資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローでは、507,761千円の資金の減少となりました。これは、有形固定資産の売却による収入226,362千円などにより資金が増加したものの、有形固定資産の取得による支出710,218千円などにより資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローでは、493,453千円の資金の増加となりました。これは、長期借入金の返済による支出2,327,112千円、配当金の支払額による支出140,205千円、社債の償還による支出112,000千円などにより資金が減少したものの、長期借入れによる収入2,800,000千円などにより資金が増加したことによるものです。
(キャッシュ・フローの指標)
項目第76期
2020年3月期
第77期
2021年3月期
第78期
2022年3月期
第79期
2023年3月期
第80期
2024年3月期
自己資本比率
(%)
55.458.156.956.456.6
時価ベースの自己資本比率
(%)
15.919.417.417.315.7
キャッシュ・フロー対有利子
負債比率 (年)
7.65.7-6.050.9
インタレスト・カバレッジ・
レシオ (倍)
8.110.0-11.11.5

(注) 自己資本比率 ・・・自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 ・・・株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率
・・・有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ・・・営業キャッシュ・フロー/利払い
ア.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
イ.株式時価総額は、期末株価終値×発行済株式数(自己株式数控除後)により算出しております。
ウ.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表上に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
エ.第78期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
また、当社グループの運転資金需要の主なものは、石油製品の仕入や販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要は、主に再生可能エネルギー関連の設備やSSの機械装置等の設備投資によるものであります。
なお、当連結会計年度末における借入金等の有利子負債の残高は10,496,852千円、現金及び現金同等物の残高は4,085,651千円となっております。

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