有価証券報告書-第65期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/09/26 10:49
【資料】
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【項目】
108項目
(1)業績等の概要
①業績
当期におけるわが国経済は、政府の推進する積極的な経済対策や日銀の継続的な金融緩和政策を背景に、所得環境は僅かながらも回復基調で推移したものの、安全保障問題を包含する米中貿易摩擦が危惧されて展望が開けぬ中、中国経済の減速懸念や、欧州に広がる政治的分断の鮮明化など、不確実な世界情勢に伴う国内経済の下振れへの不安が膨らみ、企業業績にも陰りが見え始めるなど、景気の先行きに対する不透明感は、依然として払拭できない状況の下で推移いたしました。
当社の関連する住宅市場におきましては、低水準にある住宅ローン金利や省エネ住宅への補助金制度など、政府による各種住宅取得支援政策に支えられ、新設住宅着工戸数は持家が緩やかな持ち直しの動きを示したものの、一時的に急増した貸家は明確な減少傾向に転じ、更には相次ぐ甚大な自然災害の発生により住宅に関わる消費者マインドが停滞するとともに、慢性的な人工不足による工事の遅延や、建築資材及び地価の高騰が続いたことに加えて、物流コストの上昇によるコストアップ要因が顕在化するなど、本格的な市場の回復には未だ至らない水準で推移いたしました。
このような状況ながらも、当社は今期を初年度とする「第10次中期経営計画(第65期~第67期)」において掲げた「自己改革を追究する企業風土の承継と発展」とのスローガンの下、創業以来、積み重ねてきた現状に安住することなく「将来の発展を支えうる経営基盤の確立と進化」を基本方針として、持続的発展を可能にする原動力となるべき人材を確保し、世代交代による組織の若返りを進めて、全社的な連携を強化しつつ、組織をあげて次世代を担う基盤づくりと更なる進化を図って参りました。
また住宅産業における企画開発型企業として、ソフトクローズ関連商品の拡充はもとより、あまた市場の要望に応えて新技術ならびに新商品の開発に取り組み「内装金物(住まいの金物)の全般」に目を向けた裾野の広い商品開発を心がけ、併せて販売費及び一般管理費の圧縮など調整かつ管理可能な諸施策を講じて、経営環境の変動に左右されにくい社内体制と財務体質の構築を目指し、更には商品戦略、市場戦略、及び情報システム戦略に一層の前進を果たすべく、鋭意、当面する各々の課題に取り組んで参りました。
商品戦略につきましては、日々嵩じるお客様のご要望に即応し、より現場主義に徹した柔軟で機動力のある商品開発を実現すべく「営業設計グループ」を主軸に据え、新たな機能商品の開発に取り組み、これら商品群の拡充と市場への浸透に注力いたしました。
一方、市場戦略につきましては、営業本部直轄の「販売促進グループ」において、当社商品の認知度向上と販路開拓を含む、積極的な営業支援活動を展開するとともに、アトムCSタワーにおきましては「秋の内覧会」及び「春の新作発表会」の年2回の定期開催はもとより、同館2階を「空間提案」として位置付け、全方位の営業を展開する「セールスプロモーションチーム」が中心となり、中小需要家ならびにデベロッパーのお客様からの情報を掬い上げて新たな「LIVIN’ZONE」の拡充展示を行ったほか、保育施設や介護施設など非住宅部門を対象スペースとする同館4階には、先鋭的な次世代商品として自閉機能を付与した「半自動引戸ユニット」の追加展示を行い、高齢者向け市場の深耕を図り、同館5階の展示スペースもまた拡張して品揃え豊富な商品を展示するなど、新たな生活空間を創出して参りました。
また、当社の情報発信基地としての性格を持つ同館では「KANAGUつなぐ 地域」伝統工芸支援プロジェクトの推進を始め、金物知識の普及を図る勉強会を恒常的に催行するなど、積極的に新分野・異分野の開拓を図りつつ、更には2020年に迎える東京オリンピック・パラリンピックに向けてその立地を生かし、「新虎通り(環状2号線)」を中心に展開されるさまざまなイベントに地域密着の観点から協力・参加いたしました。
なお当期におきましては、当社の販促ツールである総合カタログ「ATOM-DATA-LINE(2019年度版)」を刊行して、新たな商品展開の周知と販路開拓に努めました。
更に情報システム戦略につきましては、当社の経営管理体制を支える「統合型業務ソフトウェア」の継続的なバージョンアップを実施し、営業・業務・現業の各部門とも、あまねく同システムを最大限に活用しつつ利便性の向上に努め、常に業務効率ならびに経営効率の一層の向上を図っております。
加えて、ホームページ内の「atom動画ぎゃらりー」におきましては、新たにSWシステム(リビング移動間仕切り金具SW-900)の施工動画を、チャプター毎に分けて追加配信するなど、当社の主力商品について単なる商品紹介に留まることなく、建築現場にて施工方法や手順、金物の調整方法等を明解に確認できる動画コンテンツの拡充に努めました。
このような経営全般にわたる諸施策を期中における内外況の変化に即応して推進して参りました結果、当期の売上高は10,589百万円(前期比1.0%増)、営業利益は664百万円(前期比5.5%増)、経常利益は687百万円(前期比4.7%増)、当期純利益は434百万円(前期比2.8%減)となりました。
②キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ307百万円増加し、当事業年度末では4,657百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は927百万円(前年同期は677百万円の増加)となりました。
主な資金増加要因は、税引前当期純利益657百万円、減価償却費205百万円、売上債権の減少額173百万円等によるものです。また主な資金減少要因は、法人税等の支払額227百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は490百万円(前年同期は542百万円の減少)となりました。
主な資金増加要因は、有価証券及び投資有価証券の償還による収入200百万円等によるものです。また主な資金減少要因は、商品開発の金型及び広島市内に物流・営業拠点を開設するための設備投資など有形固定資産の取得による支出386百万円、投資有価証券の取得による支出303百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は129百万円(前年同期は119百万円の減少)となりました。
これは配当金の支払額129百万円等によるものです。
③仕入及び販売の実績
a.仕入実績
当事業年度の仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別当事業年度
(自 平成30年7月1日
至 令和元年6月30日)
前期比(%)
折戸・引戸金物(千円)5,427,2641.1
開戸金物(千円)676,0261.6
引出・収納金物(千円)695,439△8.0
取手・引手(千円)352,1870.7
附帯金物(千円)500,9021.5
合計(千円)7,651,8190.2

(注)1.当社は、単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別当事業年度
(自 平成30年7月1日
至 令和元年6月30日)
前期比(%)
折戸・引戸金物(千円)7,849,7902.0
開戸金物(千円)810,072△2.5
引出・収納金物(千円)840,326△2.2
取手・引手(千円)433,9830.3
附帯金物(千円)655,661△1.5
合計(千円)10,589,8331.0

(注)1.当社は、単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、前事業年度は、当該割合が10%未満のため、記載を省略しております。
相手先前事業年度
(自 平成29年7月1日
至 平成30年6月30日)
当事業年度
(自 平成30年7月1日
至 令和元年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社ウッドワン--1,089,59610.3

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
当事業年度末の資産総額は、11,971百万円となり、前事業年度末に比べ358百万円の増加となりました。主な内容は、売掛金が127百万円、受取手形が100百万円それぞれ減少しましたが、現金及び預金が307百万円、建設仮勘定が245百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
負債につきましては、3,060百万円となり、前事業年度末に比べ69百万円の増加となりました。主な内容は、電子記録債務が63百万円増加したこと等によるものです。
純資産につきましては、8,910百万円となり、前事業年度末に比べ288百万円の増加となりました。主な内容は、配当金支払で129百万円減少しましたが、当期純利益で434百万円増加したこと等によるものです。
b.経営成績の分析
当社の関連する住宅市場におきましては、新設住宅着工戸数は持家が緩やかな持ち直しの動きを示したものの、一時的に急増した貸家は明確な減少傾向に転じ、本格的な市場の回復には未だ至らない水準で推移いたしました。
こうした市場環境のもと、当社におきましては、住宅産業における企画開発型企業として、ソフトクローズ関連商品の拡充はもとより、「内装金物(住まいの金物)の全般」に目を向けた裾野の広い商品開発を心がけて参りました結果、売上高は10,589百万円(前年同期に比べ106百万円の増加)となりました。
利益面につきましては、新たな機能商品の開発に取り組み、これら商品群の拡充と市場への浸透に注力して参りました結果、売上総利益率が向上し、着実に利益を確保することができたことに加え、販売費及び一般管理費の圧縮により、営業利益は664百万円(前年同期に比べ34百万円の増加)、経常利益は687百万円(前年同期に比べ31百万円の増加)となりました。また、当期純利益につきましては、法人税等の増加により、434百万円(前年同期に比べ12百万円の減少)となりました。
c.経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d.資本の財源及び資金の流動性
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、主に設備投資であります。
運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金で賄っております。
e.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、売上高と営業利益・経常利益を当社の成長を示す経営指標として位置付けています。また、財務基盤強化の観点から自己資本比率を重視しています。各指標は、次のとおりです。
指標平成30年6月期令和元年6月期増減
売上高10,483,546千円10,589,833千円106,286千円増
営業利益630,094千円664,663千円34,568千円増
経常利益656,031千円687,135千円31,104千円増
自己資本比率74.2%74.4%0.2%増

f.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、住宅用内装金物事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

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