有価証券報告書-第67期(令和2年7月1日-令和3年6月30日)
(1)業績等の概要
①業績
当期におけるわが国経済は、政府の推進する積極的な経済対策や日銀の継続的な金融緩和政策を背景に、雇用・所得環境は緩やかな回復基調が期待され、一時期は段階的に経済活動が再開する動きが見られたものの、本年4月には3度目の緊急事態宣言が発令されて個人消費の低迷や雇用環境の悪化を招くなど、新型コロナウイルス感染症の再拡大が重石となって、国内経済は先行きが見通せない状況に転じました。一方、世界経済を巡っては、米国では本年に入りワクチン効果で新規感染者数が減少していることに加え、バイデン政権下での巨額の経済支援策で個人消費が回復、また中国でも企業活動が堅調な推移を示すなど、世界経済の着実な回復が見られたものの、感染力の強い変異株の蔓延やインフレの兆候が強まりつつあるなどの懸念材料が顕在化し、不確実な世界情勢に伴う国内外経済の下振れリスクが膨らみ、景気の先行きに対する不透明感は、依然として払拭できない厳しい状況の下で推移いたしました。
当社の関連する住宅市場におきましては、低水準にある住宅ローン金利や過去最大規模の住宅ローン減税、すまい給付金など、政府による各種住宅取得支援政策が下支えしたものの、新設住宅着工戸数は、金融機関の審査厳格化が続く貸家や、近年高水準となっていた分譲戸建ての縮小を背景に減少傾向が続いたことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大により住宅購入の消費者マインドは落ち込み、建設業界における慢性的な人工不足や、物流費の高騰、更には米国・中国の木材需要の急増や貨物コンテナの不足を要因に輸入材・国産材ともに価格が高騰して品薄状態に陥るなど、住宅業界を取り巻く環境は依然として厳しく、本格的な市場の回復には未だ至らない水準で推移いたしました。
このように新型コロナウイルス感染症の拡大が経済活動に甚大な影響を及ぼす中にあって、当社はお客様を始めとする関係各位の健康と安全の確保及び事業活動の維持継続に向けて、各ショールームにおいては事前予約制で運用、更には営業活動の自粛並びにテレワークやオンラインでの打ち合わせを推奨するなど、新型コロナウイルス感染症拡大の抑制に必要な対策を講じつつ、第67期を最終年度とする「第10次中期経営計画(第65期~第67期)」において掲げた「自己改革を追究する企業風土の承継と発展」とのスローガンに従い、創業以来、積み重ねてきた現状に安住することなく「将来の発展を支えうる経営基盤の確立と進化」を基本方針として、持続的発展を可能にする原動力となるべき人材を確保し、世代交代による組織の若返りを進めて、全社的な連携を強化しつつ、組織をあげて次世代を担う基盤づくりと更なる進化を図って参りました。
また、住宅産業における企画開発型企業として、当社の主力商品群に成長したソフトクローズ関連商品の拡充はもとより、あまた市場の要望に応えて新技術ならびに新商品の開発に取り組み「内装金物(住まいの金物)の全般」に目を向けた裾野の広い商品開発と営業戦略の推進を心がけ、併せて販売費及び一般管理費の圧縮など調整かつ管理可能な諸施策を講じて、経営環境の変動に左右されにくい社内体制と財務体質の構築を目指し、更には商品戦略、市場戦略、及び情報システム戦略に一層の前進を果たすべく、鋭意、当面する各々の課題に取り組んで参りました。
商品戦略につきましては、日々嵩じるお客様のご要望に即応し、より現場主義に徹した柔軟で機動力のある商品開発を具現化すべく「営業設計グループ」を主軸に据え、当社独自の機能を内包するソフトクローズ関連商品の拡充と市場への浸透に注力するとともに、コロナ禍を契機とした住宅需要の高まりに応えるため、住宅屋内用自動ドア「リニアエンジンMM30」に、手をかざすだけで引戸の開閉が可能な非接触型のクリーンスイッチをオプション機能として追加販売し、またリビングや寝室の一角をパネルで仕切って書斎を設けるなど、リモートワーク空間の構築に最適なSW移動間仕切システム「SW-900」の充実を図って参りました。
一方、市場戦略につきましては、金物卸売業界の流通ルートの整備に取り組むとともに、営業本部直轄の「販売促進グループ」において、当社商品の認知度向上と販路開拓を含む、積極的な営業支援活動を展開して参りました。なお、第67期においては、昨年10月の「秋の内覧会」に続いて、本年4月に開催を予定していた「春の新作発表会」を中止といたしましたが、アトムCSタワーでは、新型コロナウイルス感染症の収束後に備えた事業展開を推進するとともに、引き続き、金物のみならず広くインテリアに関わる商品を常設展示して準備を整えつつ、オンライン上での問い合わせには積極的に対応するなど、お客様との商談機会の創出に取り組んで参りました。また、当社の情報発信基地としての性格を持つ同館では「KANAGUつなぐ 地域」伝統工芸支援プロジェクトを推進し、日本各地の伝統工芸や職人と協業して金物との融合を模索するなど、同所開設の本旨に則り、積極的に新分野・異分野の開拓を図って参りました。
なお、西日本市場の強化と深刻化する運送コストや、自然災害によるリスク分散など、BCP対策を踏まえた物流拠点の複数化を目的に運用を開始している「広島営業所・C/Dセンター」につきましては、管理運用する商品を徐々に増やしつつ、商品供給面における顧客満足・サービスの維持向上に努めて、所期の目的を果たして参る所存であります。
更に情報システム戦略につきましては、基幹システムサーバーやデータ分析用ソフトを更新するなど、当社の経営管理体制を支える「統合型業務ソフトウェア」の継続的なバージョンアップを実施し、営業・業務・現業の各部門とも、あまねく同システムを最大限に活用しつつ利便性の向上に努め、常に業務効率ならびに経営効率の一層の向上を図っております。
加えて、当社の「ものづくり」を広く紹介する目的として、ホームページ内の「atom動画ぎゃらりー」におきましては、昨年10月にYouTube(アトムリビンテックの公式チャンネル)を開設し、機能商品を中心とした製品紹介や設計・施工ガイドなどを動画で配信し、当社の主力商品について単なる商品紹介に留まることなく、職人不足が顕著な建築現場においても施工方法や手順、金物の調整方法等を明解に確認できる利便性を高めた動画コンテンツの整備を進め、また、同ホームページ内では、アトムCSタワー内の展示商品の写真や一部商品では動画の閲覧が可能な「ショールームビュー」を本年6月に開設するなど、コロナ禍を見据え、SNSを積極的に活用した販売支援ツールの拡充に努めました。
このような経営全般にわたる諸施策を期中における内外況の変化に即応して推進して参りました結果、当期の売上高は9,627百万円(前期比7.4%減)、営業利益は630百万円(前期比7.4%減)、経常利益は655百万円(前期比7.2%減)、当期純利益は441百万円(前期比8.6%減)となりました。
②キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ372百万円増加し、当事業年度末では4,827百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は812百万円(前年同期は626百万円の増加)となりました。
主な資金増加要因は、税引前当期純利益649百万円、減価償却費180百万円、たな卸資産の減少額88百万円、仕入債務の増加額70百万円等によるものです。また主な資金減少要因は、法人税等の支払額199百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は306百万円(前年同期は689百万円の減少)となりました。
主な資金増加要因は、投資有価証券の償還による収入52百万円等によるものです。また主な資金減少要因は、商品開発の金型など有形固定資産の取得による支出140百万円、投資有価証券の取得による支出203百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は135百万円(前年同期は139百万円の減少)となりました。
これは配当金の支払額135百万円によるものです。
③仕入及び販売の実績
a.仕入実績
当事業年度の仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.当社は、単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.当社は、単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
当事業年度末の資産総額は、12,414百万円となり、前事業年度末に比べ392百万円の増加となりました。主な内容は、現金及び預金が1,927百万円、受取手形が153百万円それぞれ減少しましたが、有価証券(譲渡性預金)及び投資有価証券が2,466百万円増加したこと等によるものです。
負債につきましては、2,857百万円となり、前事業年度末に比べ77百万円の増加となりました。主な内容は、未払金が18百万円減少しましたが、買掛金が99百万円増加したこと等によるものです。
純資産につきましては、9,556百万円となり、前事業年度末に比べ314百万円の増加となりました。主な内容は、配当金支払で135百万円減少しましたが、当期純利益で441百万円増加したこと等によるものです。
b.経営成績の分析
当社の関連する住宅市場におきましては、新設住宅着工戸数は、金融機関の審査厳格化が続く貸家や、近年高水準となっていた分譲戸建ての縮小を背景に減少傾向が続いたことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大により住宅購入の消費者マインドは落ち込み、本格的な市場の回復には未だ至らない水準で推移いたしました。
こうした市場環境のもと、当社におきましては、住宅産業における企画開発型企業として、当社の主力商品群に成長したソフトクローズ関連商品の拡充はもとより、「内装金物(住まいの金物)の全般」に目を向けた裾野の広い商品開発と営業戦略の推進を心がけて参りました結果、売上高は9,627百万円(前年同期に比べ766百万円の減少)となりました。
利益面につきましては、当社独自の機能を内包するソフトクローズ関連商品の拡充と市場への浸透に注力するとともに、販売費及び一般管理費の圧縮に努めたものの、コロナ禍による売上総利益の減少により、営業利益は630百万円(前年同期に比べ50百万円の減少)、経常利益は655百万円(前年同期に比べ50百万円の減少)、当期純利益は441百万円(前年同期に比べ41百万円の減少)となりました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、売上高と営業利益・経常利益を当社の成長を示す経営指標として位置付けています。また、財務基盤強化の観点から自己資本比率を重視しています。各指標は、次のとおりです。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、住宅用内装金物事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、主に設備投資であります。
運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金で賄っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
①業績
当期におけるわが国経済は、政府の推進する積極的な経済対策や日銀の継続的な金融緩和政策を背景に、雇用・所得環境は緩やかな回復基調が期待され、一時期は段階的に経済活動が再開する動きが見られたものの、本年4月には3度目の緊急事態宣言が発令されて個人消費の低迷や雇用環境の悪化を招くなど、新型コロナウイルス感染症の再拡大が重石となって、国内経済は先行きが見通せない状況に転じました。一方、世界経済を巡っては、米国では本年に入りワクチン効果で新規感染者数が減少していることに加え、バイデン政権下での巨額の経済支援策で個人消費が回復、また中国でも企業活動が堅調な推移を示すなど、世界経済の着実な回復が見られたものの、感染力の強い変異株の蔓延やインフレの兆候が強まりつつあるなどの懸念材料が顕在化し、不確実な世界情勢に伴う国内外経済の下振れリスクが膨らみ、景気の先行きに対する不透明感は、依然として払拭できない厳しい状況の下で推移いたしました。
当社の関連する住宅市場におきましては、低水準にある住宅ローン金利や過去最大規模の住宅ローン減税、すまい給付金など、政府による各種住宅取得支援政策が下支えしたものの、新設住宅着工戸数は、金融機関の審査厳格化が続く貸家や、近年高水準となっていた分譲戸建ての縮小を背景に減少傾向が続いたことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大により住宅購入の消費者マインドは落ち込み、建設業界における慢性的な人工不足や、物流費の高騰、更には米国・中国の木材需要の急増や貨物コンテナの不足を要因に輸入材・国産材ともに価格が高騰して品薄状態に陥るなど、住宅業界を取り巻く環境は依然として厳しく、本格的な市場の回復には未だ至らない水準で推移いたしました。
このように新型コロナウイルス感染症の拡大が経済活動に甚大な影響を及ぼす中にあって、当社はお客様を始めとする関係各位の健康と安全の確保及び事業活動の維持継続に向けて、各ショールームにおいては事前予約制で運用、更には営業活動の自粛並びにテレワークやオンラインでの打ち合わせを推奨するなど、新型コロナウイルス感染症拡大の抑制に必要な対策を講じつつ、第67期を最終年度とする「第10次中期経営計画(第65期~第67期)」において掲げた「自己改革を追究する企業風土の承継と発展」とのスローガンに従い、創業以来、積み重ねてきた現状に安住することなく「将来の発展を支えうる経営基盤の確立と進化」を基本方針として、持続的発展を可能にする原動力となるべき人材を確保し、世代交代による組織の若返りを進めて、全社的な連携を強化しつつ、組織をあげて次世代を担う基盤づくりと更なる進化を図って参りました。
また、住宅産業における企画開発型企業として、当社の主力商品群に成長したソフトクローズ関連商品の拡充はもとより、あまた市場の要望に応えて新技術ならびに新商品の開発に取り組み「内装金物(住まいの金物)の全般」に目を向けた裾野の広い商品開発と営業戦略の推進を心がけ、併せて販売費及び一般管理費の圧縮など調整かつ管理可能な諸施策を講じて、経営環境の変動に左右されにくい社内体制と財務体質の構築を目指し、更には商品戦略、市場戦略、及び情報システム戦略に一層の前進を果たすべく、鋭意、当面する各々の課題に取り組んで参りました。
商品戦略につきましては、日々嵩じるお客様のご要望に即応し、より現場主義に徹した柔軟で機動力のある商品開発を具現化すべく「営業設計グループ」を主軸に据え、当社独自の機能を内包するソフトクローズ関連商品の拡充と市場への浸透に注力するとともに、コロナ禍を契機とした住宅需要の高まりに応えるため、住宅屋内用自動ドア「リニアエンジンMM30」に、手をかざすだけで引戸の開閉が可能な非接触型のクリーンスイッチをオプション機能として追加販売し、またリビングや寝室の一角をパネルで仕切って書斎を設けるなど、リモートワーク空間の構築に最適なSW移動間仕切システム「SW-900」の充実を図って参りました。
一方、市場戦略につきましては、金物卸売業界の流通ルートの整備に取り組むとともに、営業本部直轄の「販売促進グループ」において、当社商品の認知度向上と販路開拓を含む、積極的な営業支援活動を展開して参りました。なお、第67期においては、昨年10月の「秋の内覧会」に続いて、本年4月に開催を予定していた「春の新作発表会」を中止といたしましたが、アトムCSタワーでは、新型コロナウイルス感染症の収束後に備えた事業展開を推進するとともに、引き続き、金物のみならず広くインテリアに関わる商品を常設展示して準備を整えつつ、オンライン上での問い合わせには積極的に対応するなど、お客様との商談機会の創出に取り組んで参りました。また、当社の情報発信基地としての性格を持つ同館では「KANAGUつなぐ 地域」伝統工芸支援プロジェクトを推進し、日本各地の伝統工芸や職人と協業して金物との融合を模索するなど、同所開設の本旨に則り、積極的に新分野・異分野の開拓を図って参りました。
なお、西日本市場の強化と深刻化する運送コストや、自然災害によるリスク分散など、BCP対策を踏まえた物流拠点の複数化を目的に運用を開始している「広島営業所・C/Dセンター」につきましては、管理運用する商品を徐々に増やしつつ、商品供給面における顧客満足・サービスの維持向上に努めて、所期の目的を果たして参る所存であります。
更に情報システム戦略につきましては、基幹システムサーバーやデータ分析用ソフトを更新するなど、当社の経営管理体制を支える「統合型業務ソフトウェア」の継続的なバージョンアップを実施し、営業・業務・現業の各部門とも、あまねく同システムを最大限に活用しつつ利便性の向上に努め、常に業務効率ならびに経営効率の一層の向上を図っております。
加えて、当社の「ものづくり」を広く紹介する目的として、ホームページ内の「atom動画ぎゃらりー」におきましては、昨年10月にYouTube(アトムリビンテックの公式チャンネル)を開設し、機能商品を中心とした製品紹介や設計・施工ガイドなどを動画で配信し、当社の主力商品について単なる商品紹介に留まることなく、職人不足が顕著な建築現場においても施工方法や手順、金物の調整方法等を明解に確認できる利便性を高めた動画コンテンツの整備を進め、また、同ホームページ内では、アトムCSタワー内の展示商品の写真や一部商品では動画の閲覧が可能な「ショールームビュー」を本年6月に開設するなど、コロナ禍を見据え、SNSを積極的に活用した販売支援ツールの拡充に努めました。
このような経営全般にわたる諸施策を期中における内外況の変化に即応して推進して参りました結果、当期の売上高は9,627百万円(前期比7.4%減)、営業利益は630百万円(前期比7.4%減)、経常利益は655百万円(前期比7.2%減)、当期純利益は441百万円(前期比8.6%減)となりました。
②キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ372百万円増加し、当事業年度末では4,827百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は812百万円(前年同期は626百万円の増加)となりました。
主な資金増加要因は、税引前当期純利益649百万円、減価償却費180百万円、たな卸資産の減少額88百万円、仕入債務の増加額70百万円等によるものです。また主な資金減少要因は、法人税等の支払額199百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は306百万円(前年同期は689百万円の減少)となりました。
主な資金増加要因は、投資有価証券の償還による収入52百万円等によるものです。また主な資金減少要因は、商品開発の金型など有形固定資産の取得による支出140百万円、投資有価証券の取得による支出203百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は135百万円(前年同期は139百万円の減少)となりました。
これは配当金の支払額135百万円によるものです。
③仕入及び販売の実績
a.仕入実績
当事業年度の仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目別 | 当事業年度 (自 令和2年7月1日 至 令和3年6月30日) | 前期比(%) |
| 折戸・引戸金物(千円) | 4,889,749 | △9.0 |
| 開戸金物(千円) | 545,468 | △11.4 |
| 引出・収納金物(千円) | 623,366 | △10.3 |
| 取手・引手(千円) | 345,091 | △3.2 |
| 附帯金物(千円) | 400,585 | △15.1 |
| 合計(千円) | 6,804,261 | △9.4 |
(注)1.当社は、単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目別 | 当事業年度 (自 令和2年7月1日 至 令和3年6月30日) | 前期比(%) |
| 折戸・引戸金物(千円) | 7,171,697 | △7.7 |
| 開戸金物(千円) | 710,003 | △6.8 |
| 引出・収納金物(千円) | 752,663 | △7.7 |
| 取手・引手(千円) | 439,720 | 4.2 |
| 附帯金物(千円) | 553,342 | △11.6 |
| 合計(千円) | 9,627,427 | △7.4 |
(注)1.当社は、単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 令和元年7月1日 至 令和2年6月30日) | 当事業年度 (自 令和2年7月1日 至 令和3年6月30日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社ウッドワン | 1,069,560 | 10.3 | 1,001,893 | 10.4 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
当事業年度末の資産総額は、12,414百万円となり、前事業年度末に比べ392百万円の増加となりました。主な内容は、現金及び預金が1,927百万円、受取手形が153百万円それぞれ減少しましたが、有価証券(譲渡性預金)及び投資有価証券が2,466百万円増加したこと等によるものです。
負債につきましては、2,857百万円となり、前事業年度末に比べ77百万円の増加となりました。主な内容は、未払金が18百万円減少しましたが、買掛金が99百万円増加したこと等によるものです。
純資産につきましては、9,556百万円となり、前事業年度末に比べ314百万円の増加となりました。主な内容は、配当金支払で135百万円減少しましたが、当期純利益で441百万円増加したこと等によるものです。
b.経営成績の分析
当社の関連する住宅市場におきましては、新設住宅着工戸数は、金融機関の審査厳格化が続く貸家や、近年高水準となっていた分譲戸建ての縮小を背景に減少傾向が続いたことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大により住宅購入の消費者マインドは落ち込み、本格的な市場の回復には未だ至らない水準で推移いたしました。
こうした市場環境のもと、当社におきましては、住宅産業における企画開発型企業として、当社の主力商品群に成長したソフトクローズ関連商品の拡充はもとより、「内装金物(住まいの金物)の全般」に目を向けた裾野の広い商品開発と営業戦略の推進を心がけて参りました結果、売上高は9,627百万円(前年同期に比べ766百万円の減少)となりました。
利益面につきましては、当社独自の機能を内包するソフトクローズ関連商品の拡充と市場への浸透に注力するとともに、販売費及び一般管理費の圧縮に努めたものの、コロナ禍による売上総利益の減少により、営業利益は630百万円(前年同期に比べ50百万円の減少)、経常利益は655百万円(前年同期に比べ50百万円の減少)、当期純利益は441百万円(前年同期に比べ41百万円の減少)となりました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、売上高と営業利益・経常利益を当社の成長を示す経営指標として位置付けています。また、財務基盤強化の観点から自己資本比率を重視しています。各指標は、次のとおりです。
| 指標 | 令和2年6月期 | 令和3年6月期 | 増減 |
| 売上高 | 10,394,001千円 | 9,627,427千円 | △766,573千円減 |
| 営業利益 | 680,890千円 | 630,742千円 | △50,148千円減 |
| 経常利益 | 706,141千円 | 655,615千円 | △50,526千円減 |
| 自己資本比率 | 76.9% | 77.0% | 0.1ポイント増 |
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、住宅用内装金物事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、主に設備投資であります。
運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金で賄っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。