有価証券報告書-第76期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、景気は緩やかに回復しているものの、中東情勢における影響もあり先行き不透明な状況となっております。
海外に関しては、米国では一部の経済指標に弱さがみられるものの、景気は緩やかに拡大が続いており、欧州でも景気は持ち直しの動きを見せております。一方中国ではサービス消費を中心に景気は持ち直しの動きを見せたものの、再び停滞ないし減速している模様です。
当社グループの主力マーケットである食品業界におきましては、原材料価格や人件費等の高止まりを背景に、幅広い食品での価格改定が続き、依然として厳しい経営環境となっております。一方、外食産業においてはインバウンド需要の回復や客単価の上昇等により、売上高は総じて堅調に推移しております。
当社グループの業績に影響を与える為替相場におきましては、期初1ドルあたり149円台で始まり、その後、日米の金利差や金融政策の方向性を背景としてドル高・円安基調が続き、一時160円近辺まで円安が進行いたしましたが3月末では159円台となりました。
コーヒー業界においては、ニューヨークコーヒー相場は期初に1ポンドあたり389.05セントでスタートし、米国トランプ大統領による関税発動の報道を受けて、投機筋主導の売りが加速し、相場は一時300セントを切るところまで下落しました。
しかし、需給のタイト感が目立つ中で値を戻し、420セント台まで上昇するなど、非常にボラティリティの高い展開が続きました。その後も乱高下が続きましたが、不安定な国際情勢と在庫逼迫リスクがある中、ブラジルでの順調な降雨状況と十分な収穫量の見込みが確認されたことによる下落圧力がかかり、3月末では298.35セントとなりました。

出所:コーヒー価格とコーヒー先物価格(https://www.barchart.com/futures/quotes/KC*0/futures-prices)

出所:三菱UFJリサーチ&コンサルティング(https://www.murc-kawasesouba.jp/fx/past_3month.php)
このような状況のなか、当社グループは当連結会計年度より新たな中期経営計画「SHINE2027」をスタートさせました。前中期経営計画で掲げたビジネス・ガバナンス・エンゲージメント向上の各土台作りを実践へと移し、成長投資やGHG(温室効果ガス)の削減及び社会課題解決型商品の開発に注力いたしました。また、社内体制の強化にも積極的に取り組み、事業の持続的成長を目指して中期経営計画「SHINE2027」を推進してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度においては、売上高は76,527百万円(前年同期比17.8%増加)、売上総利益は10,004百万円(前年同期比18.3%増加)、営業利益は2,707百万円(前年同期比73.8%増加)、経常利益は2,161百万円(前年同期比61.7%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,267百万円(前年同期比42.8%増加)となりました。
各事業別の状況は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首より主にコーヒーを取り扱う海外グループ会社の事業区分を前期までは海外事業に含めておりましたが、コーヒー・茶類事業に含めることに変更したため、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
コーヒー・茶類事業
1)コーヒー飲料原料
コーヒー生豆では、中国現地法人における中国国内での販売拡大に加え、コーヒー相場の高騰による販売価格の上昇もあり、売上高は増加いたしました。
飲料原料では、抹茶の需要増加を背景としたスポット販売があった一方で、飲料製造向けの販売が一部減少したことから、売上高は減少いたしました。
その結果、コーヒー飲料原料の売上高は前年同期比33.6%増加いたしました。
2) コーヒー飲料製品
(単位:トン)
工業用製品及び家庭用製品では、販売先の新規開拓が進んだことに加え、販売価格の改定を進めたことにより、売上高は増加いたしました。
その結果、コーヒー飲料製品の売上高は前年同期比43.3%増加いたしました。
これらの理由により、コーヒー・茶類事業の売上高は42,027百万円と前年同期比38.7%の増加となり、売上総利益は5,307百万円と前年同期比30.0%の増加となりました。
食品事業
1)加工食品
ドライ商品では、製造メーカー向けのトマト原料等の販売が契約終了等の影響を受け、売上高は前年同期比17.2%減少いたしました。
フローズン商品では、期初より新規取引として開始した外食向け中国産ポテトの販売が引き続き好調に推移したことから、売上高は前年同期比39.3%増加いたしました。
メーカー商品では、顧客の商流変更やメニューカット等の影響により、売上高は前年同期比0.8%減少いたしました。
その結果、加工食品の売上高は前年同期比3.0%減少いたしました。
2)水産
主力のエビ関連では、量販店向けの販売が好調に推移した一方で、回転寿司チェーンにおけるメニューカット等の影響により、外食向けの販売は大きく減少いたしました。タコ関連では、たこ焼き用原料の販売が引き続き好調に推移し、売上高は増加いたしました。
その結果、水産の売上高は前年同期比1.5%減少いたしました。
3)調理冷食
量販店向け新規商材の販売が引き続き好調に推移したものの、量販店向けロースト製品の一部終売により、売上高は減少いたしました。
その結果、売上高は前年同期比1.7%減少いたしました。
これらの理由により食品事業の売上高は21,904百万円と前年同期比2.2%の減少となりましたが、利益率の低い商品の見直しを進めた結果、売上総利益は3,297百万円と前年同期比9.0%の増加となりました。
農産事業
生鮮野菜では、新規取り組みにより、量販店チェーン向け中国産玉葱及び人参等の販売が順調に推移し、売上高は増加いたしました。
農産加工品では、外食チェーン向け牛蒡加工品の新規取り組みを開始したほか、回転寿司チェーン向け甘酢しょうがスライスの売上高が増加いたしました。一方で、唐辛子は主力販売先における在庫調整の影響により、売上高が減少いたしました。
その結果、農産事業の売上高は7,576百万円と前年同期比5.4%の増加となり、売上総利益は854百万円と前年同期比3.4%の増加となりました。
海外事業
英国合弁会社における事業展開が進み、英国向け輸出の売上高は増加いたしました。これに加え、タイ向け輸出では、現地量販店向け販売が好調に推移し、売上高の増加に寄与いたしました。さらに、オーストラリア向けでは、スポット採用品が通年採用へ切り替わったことにより、売上高が増加いたしました。
一方、欧州向け輸出では、現地輸入規制の厳格化に伴い、輸出可能品目の一部が減少したことにより、売上高は減少いたしました。また、台湾向けでは、前連結会計年度に販売が増加した一部商品の現地在庫の滞留や、価格改定に伴う競争激化等により、売上高が減少いたしました。
その結果、海外事業の売上高は5,019百万円と前年同期比1.0%の減少となりましたが、より利益率の高い商品の販売が進んだことから売上総利益は544百万円と前年同期比5.5%の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,144百万円増加し、5,204百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,457百万円(前連結会計年度に使用した資金は1,029百万円)となりました。その主な内容は、税金等調整前当期純利益2,352百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は175百万円(前連結会計年度に使用した資金は1,122百万円)となりました。その主な内容は、補助金の受取額268百万円及び投資有価証券の売却による収入142百万円に対し、有形固定資産の取得による支出285百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は1,520百万円(前連結会計年度に得られた資金は1,001百万円)となりました。その主な内容は、借入金及び社債の収支による支出944百万円及びリース債務の返済による支出245百万円、配当金の支払額232百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は単一セグメントに該当するため、事業別に生産、受注及び販売の状況を記載しております。
なお、当連結会計年度の期首より主にコーヒーを取り扱う海外グループ会社の事業区分を前期までは海外事業に含めておりましたが、コーヒー・茶類事業部に含めることに変更したため、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
a. 生産実績及び受注状況
当社グループのうち連結子会社において飲料製品(レギュラーコーヒー・インスタントコーヒー)の生産を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、生産実績及び受注状況については記載しておりません。
b. 商品仕入実績
c. 販売実績
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高76,527百万円(前年同期比17.8%増加)、売上総利益10,004百万円(前年同期比18.3%増加)、営業利益2,707百万円(前年同期比73.8%増加)、経常利益2,161百万円(前年同期比61.7%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益1,267百万円(前年同期比42.8%増加)となりました。
為替相場は日米の金利差や金融政策の方向性を背景としてドル高・円安基調が続き、食品業界におきましては、幅広い食品における値上げの影響から消費者の節約志向が強まっておりますが、外食産業においては引き続きインバウンド需要等に支えられ、売上は前連結会計年度に比べて増加しております。
当連結会計年度におきましては、コーヒー相場の高騰に伴う原材料価格の上昇を踏まえた適正価格への見直しを進めるとともに、家庭用分野におけるコーヒー製品の販売が好調に推移したこと、加えて低利益商品の見直しを進めたこと等により、売上高、利益ともに順調に業績を伸ばし、期中で当初計画の上方修正を行いました。
また、当連結会計年度より中期経営計画「SHINE2027」をスタートさせ、前中期経営計画で掲げたビジネス・ガバナンス・エンゲージメント向上の各土台作りを実践へと移し、成長投資やGHG(温室効果ガス)の削減及び社会課題解決型商品の開発、並びに社内体制の強化に取り組んでまいりました。
その結果、上記で述べたように「SHINE2027」の初年度業績の動向及び当社グループを取り巻く事業環境が、当初の計画策定時から大きく変化していることを踏まえ、中期経営計画の見直しを行いました。
今後も、重点施策を継続しつつ、中期経営計画で掲げる財務指標の達成を目指し、経営基盤の一層の強化のもと、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。
(単位:百万円)
当連結会計年度の財政状態に関しては、コーヒー相場高騰等の影響により棚卸資産が増加しております(1,383百万円増加)。一方、連結子会社において中小受託取引適正化法が適用されたことにより支払いサイトが短縮され売上債権が減少いたしました。
当連結会計年度末の現預金の残高は月商の0.83ヶ月と当社グループとしては特に問題ない水準ですが(前連結会計年度末は0.77ヶ月)、引き続き財務の効率化と健全化を意識して取り組んでまいります。
事業別の経営成績の状況は次のとおりであります。
コーヒー・茶類事業 ・・・ 売上高: 42,027百万円 (前年同期比 38.7%増加)
売上総利益: 5,307百万円 (前年同期比 30.0%増加)
食品事業 ・・・ 売上高: 21,904百万円 (前年同期比 2.2%減少)
売上総利益: 3,297百万円 (前年同期比 9.0%増加)
農産事業 ・・・ 売上高: 7,576百万円 (前年同期比 5.4%増加)
売上総利益: 854百万円 (前年同期比 3.4%増加)
海外事業 ・・・ 売上高: 5,019百万円 (前年同期比 1.0%減少)
売上総利益: 544百万円 (前年同期比 5.5%増加)
コーヒー・茶類事業は増収増益となっておりますが、中国現地法人における中国国内での販売拡大に加え、コーヒー相場の高騰による販売価格の上昇や工業用製品及び家庭用製品で、新規開拓が進み、加えて販売価格の改定を進めたことが主な要因であります。
食品事業は減収増益となっておりますが、低利益商品の見直しを進めたことが主な要因であります。
農産事業は増収増益となっておりますが、新規取り組みとして、量販店チェーン向けや外食チェーン向けの販売が順調に推移したことが主な要因であります。
海外事業は減収増益となっておりますが、欧州向け輸出で、現地輸入規制の厳格化に伴い、輸出可能品目の一部が減少しましたが、より利益率の高い商品の販売が進んだことが主な要因であります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、現金及び現金同等物において期末残高は、前連結会計年度末に比べ1,144百万円増加し、5,204百万円となりました。また営業活動によるキャッシュ・フローは営業活動の結果得られた資金は2,457百万円となりました。当社が特に重視している運転資本関連項目の回転期間の推移は以下のとおりです。業態を勘案すれば特に問題ない水準と考えており、引き続きキャッシュ・コンバージョン・サイクルを注視しながら適切な運営を行ってまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは適切な自己資本比率を維持しつつ、外部からの資金調達の制約を考慮しながら、円滑、安定的な資金繰り運営と手許流動性の維持を行っております。2002年の株式店頭登録以降、資本(エクイティ)による資金調達の実績はなく、調達の源泉は基本的に金融機関からの借入金に依存しております。その最近の推移は以下のとおりであります。当社グループは、前項の適切なキャッシュ・コンバージョン・サイクル、金融機関との密接な取引関係、不測の事態へのクッションとしての相応の自己資本の3つを資金流動性維持の根幹に据え、運営を行っております。今後も安定・効率的な資金調達と資本コストを意識した事業運営により、健全な財政状態が維持されるよう努めてまいります。
(単位:百万円)
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。ただし見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果がこれらの見積りと異なる場合があります。それに関連する主な項目は以下のとおりであります。
a 貸倒引当金について
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒が懸念される特定の債権については個別に回収可能性を検討し、債権の回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。
b 繰延税金資産について
繰延税金資産は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を検討し計上しております。
c 保有資産の減損リスクについて
当社グループは、投資案件に関し、金額・内容の妥当性や損益・資金収支の見通し等を慎重に検討の上、金額に応じ取締役会等で決定し、適切に進めております。
d 投資有価証券について
当社グループは、保有株式に関し定期的に資本コストに見合っているか等を精査し、保有の適否を見直すこととしております。
e 賞与引当金について
当社グループは、従業員に対する賞与支給に充てるため、業績を鑑み、支給見込額を見積り計上しております。
f 棚卸資産の評価について
当社グループは、棚卸資産を主として移動平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法)で評価しておりますが、収益性の低下による簿価の切り下げは、一定の仮定及び販売可能性の判断に基づいております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、景気は緩やかに回復しているものの、中東情勢における影響もあり先行き不透明な状況となっております。
海外に関しては、米国では一部の経済指標に弱さがみられるものの、景気は緩やかに拡大が続いており、欧州でも景気は持ち直しの動きを見せております。一方中国ではサービス消費を中心に景気は持ち直しの動きを見せたものの、再び停滞ないし減速している模様です。
当社グループの主力マーケットである食品業界におきましては、原材料価格や人件費等の高止まりを背景に、幅広い食品での価格改定が続き、依然として厳しい経営環境となっております。一方、外食産業においてはインバウンド需要の回復や客単価の上昇等により、売上高は総じて堅調に推移しております。
当社グループの業績に影響を与える為替相場におきましては、期初1ドルあたり149円台で始まり、その後、日米の金利差や金融政策の方向性を背景としてドル高・円安基調が続き、一時160円近辺まで円安が進行いたしましたが3月末では159円台となりました。
コーヒー業界においては、ニューヨークコーヒー相場は期初に1ポンドあたり389.05セントでスタートし、米国トランプ大統領による関税発動の報道を受けて、投機筋主導の売りが加速し、相場は一時300セントを切るところまで下落しました。
しかし、需給のタイト感が目立つ中で値を戻し、420セント台まで上昇するなど、非常にボラティリティの高い展開が続きました。その後も乱高下が続きましたが、不安定な国際情勢と在庫逼迫リスクがある中、ブラジルでの順調な降雨状況と十分な収穫量の見込みが確認されたことによる下落圧力がかかり、3月末では298.35セントとなりました。

出所:コーヒー価格とコーヒー先物価格(https://www.barchart.com/futures/quotes/KC*0/futures-prices)

出所:三菱UFJリサーチ&コンサルティング(https://www.murc-kawasesouba.jp/fx/past_3month.php)
このような状況のなか、当社グループは当連結会計年度より新たな中期経営計画「SHINE2027」をスタートさせました。前中期経営計画で掲げたビジネス・ガバナンス・エンゲージメント向上の各土台作りを実践へと移し、成長投資やGHG(温室効果ガス)の削減及び社会課題解決型商品の開発に注力いたしました。また、社内体制の強化にも積極的に取り組み、事業の持続的成長を目指して中期経営計画「SHINE2027」を推進してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度においては、売上高は76,527百万円(前年同期比17.8%増加)、売上総利益は10,004百万円(前年同期比18.3%増加)、営業利益は2,707百万円(前年同期比73.8%増加)、経常利益は2,161百万円(前年同期比61.7%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,267百万円(前年同期比42.8%増加)となりました。
各事業別の状況は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首より主にコーヒーを取り扱う海外グループ会社の事業区分を前期までは海外事業に含めておりましたが、コーヒー・茶類事業に含めることに変更したため、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
コーヒー・茶類事業
1)コーヒー飲料原料
コーヒー生豆では、中国現地法人における中国国内での販売拡大に加え、コーヒー相場の高騰による販売価格の上昇もあり、売上高は増加いたしました。
飲料原料では、抹茶の需要増加を背景としたスポット販売があった一方で、飲料製造向けの販売が一部減少したことから、売上高は減少いたしました。
その結果、コーヒー飲料原料の売上高は前年同期比33.6%増加いたしました。
2) コーヒー飲料製品
(単位:トン)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 | |
| 焙煎数量 | 17,079 | 17,880 | 801 |
工業用製品及び家庭用製品では、販売先の新規開拓が進んだことに加え、販売価格の改定を進めたことにより、売上高は増加いたしました。
その結果、コーヒー飲料製品の売上高は前年同期比43.3%増加いたしました。
これらの理由により、コーヒー・茶類事業の売上高は42,027百万円と前年同期比38.7%の増加となり、売上総利益は5,307百万円と前年同期比30.0%の増加となりました。
食品事業
1)加工食品
ドライ商品では、製造メーカー向けのトマト原料等の販売が契約終了等の影響を受け、売上高は前年同期比17.2%減少いたしました。
フローズン商品では、期初より新規取引として開始した外食向け中国産ポテトの販売が引き続き好調に推移したことから、売上高は前年同期比39.3%増加いたしました。
メーカー商品では、顧客の商流変更やメニューカット等の影響により、売上高は前年同期比0.8%減少いたしました。
その結果、加工食品の売上高は前年同期比3.0%減少いたしました。
2)水産
主力のエビ関連では、量販店向けの販売が好調に推移した一方で、回転寿司チェーンにおけるメニューカット等の影響により、外食向けの販売は大きく減少いたしました。タコ関連では、たこ焼き用原料の販売が引き続き好調に推移し、売上高は増加いたしました。
その結果、水産の売上高は前年同期比1.5%減少いたしました。
3)調理冷食
量販店向け新規商材の販売が引き続き好調に推移したものの、量販店向けロースト製品の一部終売により、売上高は減少いたしました。
その結果、売上高は前年同期比1.7%減少いたしました。
これらの理由により食品事業の売上高は21,904百万円と前年同期比2.2%の減少となりましたが、利益率の低い商品の見直しを進めた結果、売上総利益は3,297百万円と前年同期比9.0%の増加となりました。
農産事業
生鮮野菜では、新規取り組みにより、量販店チェーン向け中国産玉葱及び人参等の販売が順調に推移し、売上高は増加いたしました。
農産加工品では、外食チェーン向け牛蒡加工品の新規取り組みを開始したほか、回転寿司チェーン向け甘酢しょうがスライスの売上高が増加いたしました。一方で、唐辛子は主力販売先における在庫調整の影響により、売上高が減少いたしました。
その結果、農産事業の売上高は7,576百万円と前年同期比5.4%の増加となり、売上総利益は854百万円と前年同期比3.4%の増加となりました。
海外事業
英国合弁会社における事業展開が進み、英国向け輸出の売上高は増加いたしました。これに加え、タイ向け輸出では、現地量販店向け販売が好調に推移し、売上高の増加に寄与いたしました。さらに、オーストラリア向けでは、スポット採用品が通年採用へ切り替わったことにより、売上高が増加いたしました。
一方、欧州向け輸出では、現地輸入規制の厳格化に伴い、輸出可能品目の一部が減少したことにより、売上高は減少いたしました。また、台湾向けでは、前連結会計年度に販売が増加した一部商品の現地在庫の滞留や、価格改定に伴う競争激化等により、売上高が減少いたしました。
その結果、海外事業の売上高は5,019百万円と前年同期比1.0%の減少となりましたが、より利益率の高い商品の販売が進んだことから売上総利益は544百万円と前年同期比5.5%の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,144百万円増加し、5,204百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,457百万円(前連結会計年度に使用した資金は1,029百万円)となりました。その主な内容は、税金等調整前当期純利益2,352百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は175百万円(前連結会計年度に使用した資金は1,122百万円)となりました。その主な内容は、補助金の受取額268百万円及び投資有価証券の売却による収入142百万円に対し、有形固定資産の取得による支出285百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は1,520百万円(前連結会計年度に得られた資金は1,001百万円)となりました。その主な内容は、借入金及び社債の収支による支出944百万円及びリース債務の返済による支出245百万円、配当金の支払額232百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は単一セグメントに該当するため、事業別に生産、受注及び販売の状況を記載しております。
なお、当連結会計年度の期首より主にコーヒーを取り扱う海外グループ会社の事業区分を前期までは海外事業に含めておりましたが、コーヒー・茶類事業部に含めることに変更したため、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
a. 生産実績及び受注状況
当社グループのうち連結子会社において飲料製品(レギュラーコーヒー・インスタントコーヒー)の生産を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、生産実績及び受注状況については記載しておりません。
b. 商品仕入実績
| 事業別 | 金額(千円) | 前期比(%) |
| コーヒー・茶類事業 | 35,964,431 | 49.0 |
| 食品事業 | 18,864,609 | △4.3 |
| 農産事業 | 6,713,000 | 5.2 |
| 海外事業 | 4,495,421 | △1.0 |
| 合計 | 66,037,463 | 20.6 |
c. 販売実績
| 事業別 | 金額(千円) | 前期比(%) |
| コーヒー・茶類事業 | 42,027,031 | 38.7 |
| 食品事業 | 21,904,670 | △2.2 |
| 農産事業 | 7,576,549 | 5.4 |
| 海外事業 | 5,019,041 | △1.0 |
| 合計 | 76,527,292 | 17.8 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高76,527百万円(前年同期比17.8%増加)、売上総利益10,004百万円(前年同期比18.3%増加)、営業利益2,707百万円(前年同期比73.8%増加)、経常利益2,161百万円(前年同期比61.7%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益1,267百万円(前年同期比42.8%増加)となりました。
為替相場は日米の金利差や金融政策の方向性を背景としてドル高・円安基調が続き、食品業界におきましては、幅広い食品における値上げの影響から消費者の節約志向が強まっておりますが、外食産業においては引き続きインバウンド需要等に支えられ、売上は前連結会計年度に比べて増加しております。
当連結会計年度におきましては、コーヒー相場の高騰に伴う原材料価格の上昇を踏まえた適正価格への見直しを進めるとともに、家庭用分野におけるコーヒー製品の販売が好調に推移したこと、加えて低利益商品の見直しを進めたこと等により、売上高、利益ともに順調に業績を伸ばし、期中で当初計画の上方修正を行いました。
また、当連結会計年度より中期経営計画「SHINE2027」をスタートさせ、前中期経営計画で掲げたビジネス・ガバナンス・エンゲージメント向上の各土台作りを実践へと移し、成長投資やGHG(温室効果ガス)の削減及び社会課題解決型商品の開発、並びに社内体制の強化に取り組んでまいりました。
その結果、上記で述べたように「SHINE2027」の初年度業績の動向及び当社グループを取り巻く事業環境が、当初の計画策定時から大きく変化していることを踏まえ、中期経営計画の見直しを行いました。
今後も、重点施策を継続しつつ、中期経営計画で掲げる財務指標の達成を目指し、経営基盤の一層の強化のもと、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。
(単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | |||
| 実績 | 業績予想 (2025年5月) | 業績予想修正 (2026年2月) | 実績 | |
| 連結 | ||||
| 売上高 | 64,953 | 68,817 | 76,784 | 76,527 |
| 営業利益 | 1,557 | 1,702 | 2,395 | 2,707 |
| 経常利益 | 1,336 | 1,481 | 2,043 | 2,161 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 888 | 972 | 1,323 | 1,267 |
| 個別 | ||||
| 売上高 | 50,706 | 50,674 | ||
| 売上総利益 | 6,014 | 6,060 | ||
| 営業利益 | 1,028 | 933 | ||
| 経常利益 | 966 | 981 | ||
| 当期純利益 | 607 | 488 | ||
当連結会計年度の財政状態に関しては、コーヒー相場高騰等の影響により棚卸資産が増加しております(1,383百万円増加)。一方、連結子会社において中小受託取引適正化法が適用されたことにより支払いサイトが短縮され売上債権が減少いたしました。
当連結会計年度末の現預金の残高は月商の0.83ヶ月と当社グループとしては特に問題ない水準ですが(前連結会計年度末は0.77ヶ月)、引き続き財務の効率化と健全化を意識して取り組んでまいります。
事業別の経営成績の状況は次のとおりであります。
コーヒー・茶類事業 ・・・ 売上高: 42,027百万円 (前年同期比 38.7%増加)
売上総利益: 5,307百万円 (前年同期比 30.0%増加)
食品事業 ・・・ 売上高: 21,904百万円 (前年同期比 2.2%減少)
売上総利益: 3,297百万円 (前年同期比 9.0%増加)
農産事業 ・・・ 売上高: 7,576百万円 (前年同期比 5.4%増加)
売上総利益: 854百万円 (前年同期比 3.4%増加)
海外事業 ・・・ 売上高: 5,019百万円 (前年同期比 1.0%減少)
売上総利益: 544百万円 (前年同期比 5.5%増加)
コーヒー・茶類事業は増収増益となっておりますが、中国現地法人における中国国内での販売拡大に加え、コーヒー相場の高騰による販売価格の上昇や工業用製品及び家庭用製品で、新規開拓が進み、加えて販売価格の改定を進めたことが主な要因であります。
食品事業は減収増益となっておりますが、低利益商品の見直しを進めたことが主な要因であります。
農産事業は増収増益となっておりますが、新規取り組みとして、量販店チェーン向けや外食チェーン向けの販売が順調に推移したことが主な要因であります。
海外事業は減収増益となっておりますが、欧州向け輸出で、現地輸入規制の厳格化に伴い、輸出可能品目の一部が減少しましたが、より利益率の高い商品の販売が進んだことが主な要因であります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、現金及び現金同等物において期末残高は、前連結会計年度末に比べ1,144百万円増加し、5,204百万円となりました。また営業活動によるキャッシュ・フローは営業活動の結果得られた資金は2,457百万円となりました。当社が特に重視している運転資本関連項目の回転期間の推移は以下のとおりです。業態を勘案すれば特に問題ない水準と考えており、引き続きキャッシュ・コンバージョン・サイクルを注視しながら適切な運営を行ってまいります。
| 連結 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
| 売上債権 | |||
| 四半期末毎の平均残高(百万円) | 12,718 | 13,202 | 14,275 |
| 回転期間(ヶ月) | 2.46 | 2.44 | 2.24 |
| 棚卸資産 | |||
| 四半期末毎の平均残高(百万円) | 10,320 | 10,638 | 13,532 |
| 回転期間(ヶ月) | 2.00 | 1.97 | 2.12 |
| 仕入債務 | |||
| 四半期末毎の平均残高(百万円) | 8,409 | 8,528 | 9,407 |
| 回転期間(ヶ月) | 1.63 | 1.58 | 1.48 |
| 運転資本 | |||
| 四半期末毎の平均残高(百万円) | 14,630 | 15,312 | 18,399 |
| 回転期間(ヶ月) | 2.83 | 2.83 | 2.89 |
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは適切な自己資本比率を維持しつつ、外部からの資金調達の制約を考慮しながら、円滑、安定的な資金繰り運営と手許流動性の維持を行っております。2002年の株式店頭登録以降、資本(エクイティ)による資金調達の実績はなく、調達の源泉は基本的に金融機関からの借入金に依存しております。その最近の推移は以下のとおりであります。当社グループは、前項の適切なキャッシュ・コンバージョン・サイクル、金融機関との密接な取引関係、不測の事態へのクッションとしての相応の自己資本の3つを資金流動性維持の根幹に据え、運営を行っております。今後も安定・効率的な資金調達と資本コストを意識した事業運営により、健全な財政状態が維持されるよう努めてまいります。
(単位:百万円)
| 連結 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
| 短期借入金 | 5,823 | 7,527 | 6,729 |
| 長期借入金 | 4,117 | 4,005 | 3,917 |
| 内1年内返済予定 | 1,392 | 1,364 | 1,386 |
| 社債(私募債) | 148 | 92 | 36 |
| 内1年内返済予定 | 56 | 56 | 36 |
| リース債務 | 930 | 749 | 656 |
| 有利子負債 計 | 11,020 | 12,374 | 11,339 |
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。ただし見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果がこれらの見積りと異なる場合があります。それに関連する主な項目は以下のとおりであります。
a 貸倒引当金について
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒が懸念される特定の債権については個別に回収可能性を検討し、債権の回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。
b 繰延税金資産について
繰延税金資産は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を検討し計上しております。
c 保有資産の減損リスクについて
当社グループは、投資案件に関し、金額・内容の妥当性や損益・資金収支の見通し等を慎重に検討の上、金額に応じ取締役会等で決定し、適切に進めております。
d 投資有価証券について
当社グループは、保有株式に関し定期的に資本コストに見合っているか等を精査し、保有の適否を見直すこととしております。
e 賞与引当金について
当社グループは、従業員に対する賞与支給に充てるため、業績を鑑み、支給見込額を見積り計上しております。
f 棚卸資産の評価について
当社グループは、棚卸資産を主として移動平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法)で評価しておりますが、収益性の低下による簿価の切り下げは、一定の仮定及び販売可能性の判断に基づいております。