有価証券報告書-第77期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/23 15:53
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142項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、数十年ぶりとなる高水準の賃上げ等による雇用・所得環境の改善や企業収益の改善を背景に、引き続き緩やかな回復基調が続きました。一方で、地政学リスクの長期化により、世界のサプライチェーンや資源価格に不安定な影響が見られたほか、円安の継続による輸入品・エネルギー価格の上昇や、国内における金利上昇局面への移行もあり、先行き不透明な状況が続きました。
外食産業におきましては、個人消費の底堅さやインバウンド需要の増加といった好材料があった一方、店舗運営においては厳しいコスト増加への対応が求められる状況となりました。特に、食肉等の原材料価格や歴史的な米価の高騰、物流費の上昇に加え、最低賃金の引き上げに伴う人件費の増加などにより、原材料費及び人件費の双方で負担が増加いたしました。
このような環境下、当社グループは主力業態である「木曽路」部門において、業態の強みである「慶事・祝事(ハレの日)」需要を深掘りすべく、社内マイスターによる上質なおもてなしを提供し、顧客満足度の向上と他社との差別化を継続いたしました。
営業面におきましては、年間最大の需要期である年末年始に加え、春の「木曽路の歓送迎会」キャンペーンを早期に展開いたしました。また、旬の食材を活かした「春らんまん御膳」等の季節限定メニューのほか、お肉の量をお客様が選択できるしゃぶしゃぶコース、旬の素材を用いた一品料理、選べる季節御飯の提案など、商品力の強化を図りました。さらに、国産牛を中心としたメニュー構成の充実やデザート内容の一新など、各業態の特性に合わせた施策に注力いたしました。
このように、多様化する会食ニーズを的確に捉えることで、来店客数の増加及び客単価の向上に努めてまいりました。
費用面におきましては、購買・調達ルートの最適化による原価低減に加え、来客予測に連動したシフト管理の徹底により人件費を抑制いたしました。あわせて、使用量の管理と省エネ機器への更新等による光熱費の低減に努める一方、客室の洋室化や営繕工事などの修繕を積極的に実施し、顧客利便性と施設価値の向上に努めました。
また、CSR活動といたしまして、中部地区の国産牛焼肉「くいどん」、和食 旬彩処「鈴のれん」店舗において、近隣の児童養護施設の児童並びに職員の皆様(30施設、合計1,575名)をご招待し、心ゆくまでお食事をお楽しみいただきました。今後も「よろこびの食文化の創造」を掲げる当社グループの活動の一環として、継続してまいります。
さらに、働き方改革の一環として、計4日間の全店一斉休業を実施いたしました。新時代に即した魅力ある職場環境を整備し、人材の確保と育成を推し進めることで、次期以降のさらなる企業価値向上へとつなげてまいります。
店舗展開、改築・改装につきましては、3店舗の出店、16店舗の改装及び4店舗の退店を実施し、当連結会計年度末の店舗数は189店舗となりました。
(財政状態の状況)
当連結会計年度末の総資産は484億98百万円(前連結会計年度末比 17億16百万円の増加)となりました。この主な内訳は、流動資産が208億10百万円、有形固定資産が166億26百万円、無形固定資産が17億39百万円、投資その他の資産が93億21百万円であります。前連結会計年度末からの主な増加要因は、預金が18億78百万円増加したこと及び投資有価証券が11億86百万円増加したことによるものであります。
一方、負債合計は169億11百万円(同 4億70百万円の増加)となりました。この主な内訳は、流動負債が138億30百万円、固定負債が30億80百万円であります。前連結会計年度末からの主な増加要因は、買掛金が4億12百万円増加したことによるものであります。また、当連結会計年度末における純資産合計は315億86百万円(同 12億45百万円の増加)となりました。この主な内訳は資本金が126億48百万円、資本剰余金が124億67百万円、利益剰余金が59億5百万円であります。前連結会計年度末からの主な増加要因は、利益剰余金が3億76百万円増加及びその他有価証券評価差額金が8億81百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は65.1%、1株当たり純資産は1,121.70円となりました。
(経営成績の状況)
当連結会計年度の売上高は、545億70百万円(前期比 2.5%増加)、営業利益は29億13百万円(同 7.6%増加)、経常利益は29億29百万円(同 6.3%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億28百万円(同 45.4%減少)となりました。1株当たり当期純利益は61.36円となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の概況については、当社グループの事業は単一セグメントでありますので、その概況を部門別に示すと次のとおりであります。
木曽路部門
しゃぶしゃぶ・日本料理「木曽路」業態は、14店舗の改装を行い、当連結会計年度末店舗数は126店舗となりました。
営業面では、業態の強みである「慶事・祝事(ハレの日)」需要の深耕を図るため、社内マイスター(お食い初め、一升餅担当)による上質なおもてなしを提供し、顧客満足度の向上と他社との差別化を推進いたしました。また、年間最大の需要期である年末年始に加え、春の「木曽路の歓送迎会」キャンペーンを早期に展開いたしました。さらに、旬の食材を活かした「春らんまん御膳」等の季節限定メニューに加え、お肉の量を選択できるしゃぶしゃぶコースや旬の食材を用いた一品料理、選べる季節御飯の提案、デザート内容の一新など、商品ラインナップを大幅に拡充いたしました。
多様化する会食ニーズを的確に捉えることで、来店客数の増加及び客単価の向上に注力した結果、売上高は434億5百万円(前期比 2.8%増加)となりました。
焼肉部門
特選和牛「大将軍」及び国産牛焼肉「くいどん」は、1店舗の出店及び4店舗の退店を行い、当連結会計年度末店舗数は44店舗となりました。
営業面では、CRM(顧客管理)の徹底と戦略的な販促活動により、安定的な来店動機の創出を図りました。特に「大将軍」業態においては外商の強化が奏功し、企業宴会需要の取り込みが進展いたしました。「くいどん」業態においては、ランチメニュー刷新による新規客層の開拓に加え、2026年1月より抜本的な業態再構築に着手しております。収益構造の適正化を目指し、従来の食べ放題主体から脱却すべく、高付加価値メニューを中心としたテスト展開を一部店舗で開始いたしました。その結果、4店舗の退店等もあり、売上高は79億19百万円(同 0.3%減少)となりました。
その他の部門
居酒屋(「とりかく」、「大穴」)業態は、2店舗の出店を行い、当連結会計年度末店舗数は10店舗となりました。新規出店や宴会需要が回復し来店客数が増加したこと等により、売上高は13億43百万円(同 10.2%増加)となりました。
和食 旬彩処「鈴のれん」業態は、2店舗の改装を行い、当連結会計年度末店舗数は5店舗であります。屋号を和食・しゃぶしゃぶ「鈴のれん」より和食 旬彩処「鈴のれん」に変更し本格的な和食を日常の中で気軽かつお値打ちに楽しめる強みを活かし、集客力の強化に努めたことなどにより、売上高は7億35百万円(同 10.5%増加)となりました。
その他業態は、食肉加工卸売、からあげ専門店「からしげ」、物販(しぐれ煮、胡麻だれ類)及び不動産賃貸等であります。売上高は15億円(同 2.7%減少)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は152億68百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は54億31百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益27億25百万円、減価償却費14億83百万円、棚卸資産の減少7億23百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は18億9百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出19億65百万円、有形固定資産の売却による収入2億49百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は17億43百万円となりました。これは主に、借入金の借入れによる収入70億円、借入金の返済による支出72億93百万円及び配当金支払額13億51百万円等によるものであります。
③販売及び仕入の実績
イ.販売実績
当社の事業は飲食店としての事業がほとんどを占める単一セグメントであります。当連結会計年度における販売実績の内訳を部門別・地域別に示すと次のとおりであります。
・部門別販売実績
部 門事業内容当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
木曽路部門しゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」43,405百万円102.8%
焼肉部門特選和牛の「大将軍」
国産牛焼肉の「くいどん」
7,91999.7%
その他部門居酒屋の「とりかく」「大穴」1,343110.2%
和食 旬彩処の「鈴のれん」735110.5%
その他1,50097.3%
調整額△334-
合 計54,570102.5%

(注)1.総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。
2.部門別売上高は連結取引高の相殺消去前の数値であります。
・地域別販売実績
地 域当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
中部地区15,889百万円103.0%
関東地区28,452102.3%
関西地区9,244102.5%
九州地区983102.2%

ロ.仕入実績
項 目当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
原材料肉類5,459百万円83.5%
野菜類1,39593.3%
魚介類2,59490.8%
調理済加工食品2,74493.0%
飲料1,338102.0%
米・パン類881145.9%
乳製品22495.8%
小計14,63791.5%
商品店頭商品303181.8%
合計14,94192.4%

(注)店頭商品とは菓子類及び胡麻だれ等であります。
(2)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2024年6月に開示した中期経営計画において中期的な業績目標や経営戦略、事業ポートフォリオに関する基本的な方針等を説明しております。また、これらに関する結果は四半期業績開示、決算説明会、株主総会等を通じ説明してまいります。
当社のPBRに関しては、2~3倍程度で一定の水準を維持しております。今後は資本コストを的確に把握していくことに努めつつ資本効率に関する目標の設定と適宜見直し、株価を意識した経営の実現に向け具体的な計画や取り組みを検討・実践してまいります。
今後の見通しにつきましては、企業収益の改善や賃上げの継続により雇用・所得環境の改善が期待される一方で、物価上昇の継続による実質賃金の伸び悩みや消費者の節約志向の定着など、個人消費は緩やかな回復にとどまるものと予想されます。
また、中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学リスクの長期化により、エネルギー価格や原材料価格の変動、国際物流の不安定化が懸念されるほか、円安基調の継続や人手不足の深刻化、最低賃金の引き上げ等による人件費の上昇など、当社グループを取り巻く経営環境は引き続き厳しい状況が続くものと見込まれます。
このような環境のもと、当社グループは2026年度経営方針「~伝統を未来につなぐために~」に基づき、顧客起点経営の徹底を軸に、既存事業の収益力強化と生産性向上を推進してまいります。主力業態である「木曽路」部門においては、「慶事・祝事(ハレの日)」需要を中心とした高付加価値サービスのさらなる深化を図るとともに、日常のちょっとした特別の時間に寄り添う存在を目指し、調理・接客・空間のすべてにおいて質の高い価値提供に努めてまいります。
また、焼肉部門におきましては、「木曽路」に次ぐ第2の柱としての成長を目指し、既存店舗の収益力向上と業容拡大に取り組んでまいります。
さらに、新規出店や既存店舗の改装、業態開発およびM&A等を通じて成長戦略を推進し、企業価値の向上に努めてまいります。
当社グループは、今後も食の安全・安心の追求とコンプライアンスの徹底を基盤とし、QSCA(品質・サービス・清潔・雰囲気)の向上を通じて、お客様に選ばれる企業を目指してまいります。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要は原材料及び人件費を主とした、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規出店、店舗の改築・改装、工場設備改修及び情報システム関連投資等によるものであります。
当社グループの事業活動拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行等による資金調達を基本的な方針としており、今後の調達の安定性と低コスト調達を実現するために調達方法の多様化も進めてまいります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は74億24百万円となっており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は152億68百万円となっております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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