有価証券報告書-第60期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)におけるわが国の経済環境におきましては、雇用・所得環境の改善や設備投資の持ち直し等を背景に、緩やかに回復している状況にあります。一方で、企業収益は改善の動きがみられるものの、米国の通商政策の影響に加え、中東情勢の動向を注視する必要があるなど、世界経済は不確実性が高い状態が続いており、個人消費については先行き不透明な状況が続いております。今後につきましては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が景気回復を下支えすることが期待される一方で、中東情勢の緊迫化や米国の通商政策の動向、物価上昇の継続等が、消費者マインドの下振れを通じて個人消費を抑制するリスクとなっており、また金融・資本市場の変動等の外部要因にも注意が必要な状況にあります。
当社グループが属する宗教用具関連業界におきましては、日本国内の年間死亡者数は今後増加していく見通しのなか、2023年3月28日に経済産業省が公表した「令和3年経済センサス‐活動調査結果」によると、2014年の宗教用具小売業の事業所数が3,004か所、年間商品販売額が1,639億42百万円であったのに対し、2021年には、事業所数が1,631か所、年間商品販売額が1,184億96百万円と長期的な減少傾向にあり、市場の縮小という構造的な問題に直面しております。また、お客様のライフスタイルやご供養の価値観の変化から、商品の簡素化・小型化が進み、多様なニーズに応える商品・サービスの開発が求められております。
当社グループにおきましては、社会的要請に基づく人件費の上昇という外部環境の変化に対し、既存の店舗運営モデルを抜本的に効率化し、収益力を高めていくことを重要な経営課題と認識しております。特に、定型業務の徹底的な省力化により創出した人的リソースを、付加価値の高い接客や、新規事業の企画立案といった成長分野へ配置転換し、持続的な成長を実現してまいります。
このような環境のなか、当社グループは当連結会計年度より新たな3ヵ年の中期経営計画を実行しております。新中期経営計画では、当社グループを取り巻く環境及び前中期経営計画の実行結果を踏まえ、お客様のピースフルライフ(穏やかで心豊かな生活)を実現する企業を目指してまいります。具体的には、「既存事業の進化発展」「新規事業の成長」「戦略的投資の実行」「利益体質への転換」の4つを3ヵ年の重点課題として設定いたしました。
当連結会計年度におきましては、これら重点課題のもと各施策を着実に推進いたしました。「既存事業の進化発展」「戦略的投資の実行」として、店舗政策を推進し、10月に、お仏壇のはせがわイオンモール各務原店(岐阜県各務原市)、11月に、ギャラリーメモリア大阪箕面(大阪府箕面市)、12月に、お仏壇のはせがわ高崎店(群馬県高崎市)を出店いたしました。併せて、成長性及び収益性の向上を目的とした店舗ポートフォリオの最適化を進め、お仏壇のはせがわ2店舗及びギャラリーメモリア2店舗の計4店舗を閉店いたしました。引き続き、地域特性に応じた店舗展開を進めるとともに、店舗運営面では基幹店を中心としたエリア単位でのサービス提供体制とバックオフィス業務を集約化し、「利益体質への転換」として、少人数でも効率的に運営できる体制の構築に取り組んでおります。これにより生産性の向上と収益構造の改善を図っております。
さらに、「新規事業の成長」として、PLS事業においては、介護施設紹介等の終活領域におけるサービス提供を拡充し、既存事業との連携による相乗効果の創出に努めております。また、新たな収益の柱を構築するため、当連結会計年度より不動産事業への参入準備を鋭意進めてまいりました。その結果、2026年4月1日付で「PLS不動産事業部」を新設し、ご供養や終活に伴う不動産に関連するお悩み事にワンストップで応える体制を整えております。
イ 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、商品が2億6百万円、営業保証金が2億67百万円及び販売保証金が1億76百万円減少したものの、現金及び預金が10億10百万円、リース資産が2億13百万円、投資有価証券が3億34百万円及び退職給付に係る資産が4億82百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて13億30百万円増加し、212億46百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、買掛金が1億3百万円、未払法人税等が1億1百万円及び契約負債が70百万円減少したものの、長期借入金(1年内返済予定を含む)が7億20百万円、リース債務(流動負債及び固定負債)が3億25百万円及び繰延税金負債が2億55百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて10億87百万円増加し、84億61百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、その他有価証券評価差額金が2億33百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて2億42百万円増加し、127億84百万円となりました。
当社グループは、自己資本比率を主要な経営指標の目標とし、財務体質の強化に取り組んでおります。
当連結会計年度末においては、長期借入金(1年内返済予定を含む)、リース債務(流動負債及び固定負債)及び繰延税金負債がそれぞれ増加したことなどにより、自己資本比率は60.2%(前連結会計年度末は63.0%)となりました。
ロ 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は211億22百万円(前期比0.5%減)となりました。
営業利益は7億72百万円(前期比35.9%減)、経常利益は6億97百万円(前期比44.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億91百万円(前期比67.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
当社グループは、「はせがわ」の「仏壇仏具・墓石」、「屋内墓苑」、「飲食・食品・雑貨」、「ピースフルライフサポート」及び「現代仏壇」の「仏壇仏具」を報告セグメントとしております。
なお、当連結会計年度より、従来「その他」の区分に含めていた「ピースフルライフサポート事業」(死後事務委任・身元保証・介護施設紹介・遺産相続・遺品整理・不動産整理などの相談対応等)を、質的重要性及び量的重要性を考慮し、報告セグメント「はせがわ」の「ピースフルライフサポート」として記載する方法に変更しております。これに伴い、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
①はせがわ事業
(仏壇仏具事業)
仏壇仏具事業につきましては、売上高は136億74百万円(前期比4.1%減)となりました。
市場が縮小し、顧客獲得競争が一段と激化するなか、当社グループは専門店としての優位性を確立すべく、独自のブランド戦略を推進しております。具体的には、自社で展開する4つの商品ブランドに加え、子会社である株式会社現代仏壇のブランド力を統合した、計5ブランドによる多角的な商品・サービス提案体制を構築いたしました。
これにより、伝統型からモダン型まであらゆる供養ニーズを網羅するラインナップを実現するとともに、各営業拠点を活用した現代仏壇ブランドの取扱い店舗の拡大を加速させております。
当連結会計年度におきましては、外部パートナーとの共同開発商品として、カリモク家具株式会社との 「HK CLAM(エイチケイ クラム)」、家具デザイナー小泉誠氏との「tonariステージ」及び「tonari位牌」並びにカンディハウス株式会社との「TEN(テン)」の販売を開始いたしました。
(墓石事業)
墓石事業につきましては、売上高は40億36百万円(前期比4.5%減)となりました。
当社はお客様のニーズに幅広くお応えするため、墓石に加え、樹木葬や永代供養墓の販売に注力し、これらを合わせた遺骨供養全体の受注件数増加を目指しております。特に、墓石と樹木葬を同一施設内でご提案できる墓所の企画・提案に注力しております。
当連結会計年度におきましては、東日本地区で8施設、東海地区で4施設、西日本地区で4施設、合計16施設の自社企画樹木葬が開園し、受託販売を開始いたしました。
(屋内墓苑事業)
屋内墓苑事業につきましては、売上高は3億6百万円(前期比46.2%減)となりました。
屋内墓苑とは、ご遺骨を納めた厨子を自動で呼び出せる搬送式の納骨堂のことで、現在当社では5施設の受託販売を実施しております。各施設の特色を活かした集客策を実施し、墓石事業とともに、遺骨供養全体として受注件数増加を目指しております。
(飲食・食品・雑貨事業)
飲食・食品・雑貨事業につきましては、売上高は3億79百万円(前期比32.6%増)となりました。
飲食ブランド「田ノ実(たのみ)」店舗の運営に加え、返礼品や手土産にふさわしいギフト商材の企画・販売を行なっております。
当連結会計年度におきましては、ブランドの認知拡大と新たな顧客接点の創出を目指し、5月に田ノ実店舗の第2号店となる東京スカイツリータウン・ソラマチ店(東京都墨田区)を新規出店いたしました。一方で、収益性の向上を目的とした拠点の再編を進め、1月に自由が丘店(東京都目黒区)を閉店いたしました。今後も市場環境に応じた商品力の強化を通じて、事業の健全な成長を図ってまいります。
(PLS事業)
PLS事業につきましては、売上高は2億69百万円(前期比105.9%増)となりました。
PLSとは、死後事務委任・身元保証・介護施設紹介・遺産相続・遺品整理・不動産整理などの、ご逝去前後のライフイベントにおいて発生する終活領域及び相続領域の各種ご相談を、専門家と連携してワンストップで支援するサービスです。当社は、供養事業を起点にお客様との接点を広げ、継続的な関係構築を通じて LTV(顧客生涯価値)の最大化を目指しております。死亡者数の増加に伴い、当事業領域の市場は今後も持続的に成長していくと捉えており、提供サービスのさらなる充実を図ってまいります。
当連結会計年度におきましては、仏壇仏具・墓石等の既存商品をご購入いただいたお客様に対する相談対応の品質向上を図るとともに、サービスの認知拡大及び相談件数の増加を目的として、対面及びオンラインによる無料セミナーの開催、TVCM、WEB広告等の各種プロモーション施策を積極的に実施してまいりました。また、2026年4月1日付での「PLS不動産事業部」新設を見据え、ご供養や終活に伴う不動産売却や有効活用に関する相談機能の強化・準備を推し進めてまいりました。
あわせて、全国の店舗ネットワークを活用した相談導線の整備や、コールセンター機能の強化、パートナー企業との連携拡充を進めることで、ご供養を通じたご縁を終活・相続、さらには不動産領域へとシームレスにつなげる体制を構築しております。今後も持続的な市場成長が見込まれる当領域において、提供サービスのさらなる充実を図り、グループ全体の成長エンジンとして推進してまいります。
②現代仏壇事業
(仏壇仏具事業)
仏壇仏具事業につきましては、売上高は16億89百万円(前期比99.4%増、前期は10月営業開始)となりました。
株式会社現代仏壇は、モダンかつ洗練されたデザインの高品質なお仏壇を開発し、直営店と提携取引先による専門店として「ギャラリーメモリア」を全国に約100店舗展開しております。商品面・販売網の両面から、当社及び現代仏壇双方の強みを活かしたシナジー創出を目指しております。
当連結会計年度におきましては、これまでに培われてきた商品ブランドを維持しつつ、当社が保有する多店舗運営のノウハウを転用し、各販売拠点の営業効率向上に注力いたしました。
商品開発面では、現代の住空間に美しく調和するモダンなお仏壇仏具を中心に商品ラインナップを拡充いたしました。2026年度の最新作におきましては、自然とのつながりやクラフトの温かみをコンセプトに、全国の職人と協働した高付加価値商品の開発を推進しております。具体的には、ウォールナットの無垢材を職人が手作業で繋ぎ合わせて光の輝きを表現した「ヘリオス」や、青森県津軽地方の伝統技法「こぎん刺し」の作家・髙木裕子氏が考案した図案「松笠」をモチーフにした「コッテ」、北海道旭川市の森林保全に寄与するサステナブルな国産桜材を用いた「シルヴァ」など、ストーリー性豊かな商品を展開いたしました。また、内覧会等での先行展示を通じた世界観の訴求に加え、山中塗の技術を活かした「木製ミニ骨壺」など、多様化する手元供養ニーズに応える新ジャンルの開発にも注力しております。今後も、ものづくりの背景や職人の技術力を発信する取り組みを強化し、ブランド価値のさらなる向上と収益基盤の確立を図ってまいります。
③その他
(はせがわ 仏壇仏具事業(EC販売(小売)))
EC販売につきましては、売上高は5億99百万円(前期比1.5%減)となりました。
仏壇仏具の自社EC及び各ECモールでの販売をはじめ、来店予約や店舗在庫のオンライン表示を行なうなど、ECと実店舗間の相互送客を推進しております。
当連結会計年度におきましては、顧客利便性の向上と専門性の訴求を目的に、オンラインショップ内の「お位牌通販ページ」を全面的にリニューアルいたしました。掲載情報の拡充により、初めてお位牌を選ばれるお客様にも分かりやすいガイダンスを提供するとともに、取り扱いラインナップを大幅に拡充することで、多様化するご供養のニーズに応える体制を整え、集客の強化を図っております。あわせて、盆用品・盆提灯の特設ページを開設し、お盆に関するアンケート結果や、地域別の人気ランキングを発表するなど、社外リリースを通じた情報発信を積極的に行ない、自社サイトへの流入促進に努めてまいりました。
(はせがわ 仏壇仏具事業(卸売販売)他)
卸売販売 他につきましては、売上高は3億24百万円(前期比1.5%増)となりました。卸売販売は、当社店舗商圏外の仏壇販売店を対象とし、「卸売販売限定商品」をはじめ、国内有数の家具メーカーと共同開発した「LIVE-ingコレクション」等の当社ならではのオリジナル仏壇を提供しております。
なお、当社グループの報告セグメント別売上高は次のとおりであります。
(報告セグメント別売上高の構成比及び前期比増減)
当社の報告セグメント別売上高は次のとおりであります。
(報告セグメント別売上高の構成比及び前期比増減)
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10億10百万円増加し、24億5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は4億27百万円(前連結会計年度末は1億50百万円の資金の獲得)となりました。
これは主に、退職給付に係る資産の増加額4億93百万円、仕入債務の減少額1億3百万円及び法人税等の支払額2億69百万円などの減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益6億9百万円に加え、減価償却費2億69百万円、棚卸資産の減少額2億6百万円などの増加要因があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は1億90百万円(前連結会計年度末は17億18百万円の資金の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出1億4百万円、無形固定資産の取得による支出1億31百万円などの減少要因があったものの、営業保証金の回収の純額2億67百万円及び販売保証金の回収の純額1億73百万円などの増加要因があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3億92百万円(前連結会計年度末は9億72百万円の資金の獲得)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出12億80百万円及び配当金の支払額2億73百万円などの減少要因があったものの、長期借入れによる収入20億円の増加要因があったためであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
生産実績については、当社グループの業務形態上、重要性が乏しいため記載を省略しております。
ロ 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。
(注)金額は、仕入価格によっております。
ハ 受注実績
受注実績については、当社グループの業務形態上、重要性が乏しいため記載を省略しております。
ニ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「その他」の区分に含めていた「ピースフルライフサポート事業」(死後事務委任・身元保証・介護施設紹介・遺産相続・遺品整理・不動産整理などの相談対応等)を、質的重要性及び量的重要性を考慮し、報告セグメント「はせがわ」の「ピースフルライフサポート」として記載する方法に変更しております。これに伴い、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績等
a 財政状態
当連結会計年度末の財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 イ 財政状態」に記載のとおりであります。
b 経営成績
売上高については、新中期経営計画の初年度として、既存事業の進化発展と新規事業の拡大に注力してまいりましたが、結果として減収となりました。当連結会計年度における市況を概観すると、国内の年間死亡者数は中長期的な増加傾向にあり、当社グループの事業環境は潜在的な需要増の局面にありますが、実際のお仏壇販売件数は前期と比較すると減少しており、市況との乖離が生じております。この要因としては、伝統的な形式に縛られずに自分らしい供養を求める層や、承継者不在を理由にお仏壇の保有自体を控える層が増加し、ご供養に対する価値観が変化していることや、ホームセンターや家具販売店、ECサイトといった異業種からの新規参入が加速し、顧客の選択肢が多様化するなど市場自体の構造的な変化が起因していることが挙げられます。更には、住宅環境の省スペース化や、ライフスタイルのカジュアル化を背景に、お仏壇仏具の小型化・簡素化が一段と進行し、これが販売単価の下押し要因となっております。遺骨供養の領域においては、承継者の管理負担が少ない「樹木葬」へのニーズが急速に高まっており、従来の墓石建立と比較してリーズナブルかつ合理的な供養形態を求める傾向が定着しております。当社グループでは自社企画の樹木葬受託販売を強化し、遺骨供養全体の受注件数は堅調に推移しておりますが、伝統的な墓石と比較して低単価な商品構成へのシフトが、全体の売上構成比に影響を及ぼしております。PLS事業におきましては、既存の仏壇仏具・墓石事業のお客様に対する相続や遺品整理といった周辺サービスのクロスセルが着実に浸透しつつあります。しかしながら、多様化する消費者ニーズを全社的な収益成長に繋げるまでには至っておらず、現時点での業績への寄与は一定範囲に留まっております。利益面におきましては、円安の継続や原材料・物流コストの高騰に対し、高付加価値商品の投入や段階的な価格改定を実施しておりますが、消費者の生活防衛意識の高まりから大幅な転嫁が困難な状況にあります。また、人件費の上昇に伴う労働分配率の高止まりも依然として重い課題であり、AI・RPAの導入による定型業務の自動化といった、抜本的な利益体質への転換が不可欠な状況であると判断しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は211億22百万円(前期比0.5%減)となりました。
また、営業利益は7億72百万円(前期比35.9%減)、経常利益は6億97百万円(前期比44.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億91百万円(前期比67.8%減)となりました。
ロ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、お客様の生活様式や価値観の変容に伴う、供養の簡素化が進行し、販売数量の減少や販売単価の低下を招くリスクにあります。近年では、お仏壇の購入を省略し、お位牌の代用として写真立てや分骨壺を飾るなど、伝統的な形式に縛られず、よりパーソナルな供養を求める層が一定数いらっしゃいます。こうした市場の変化に対し、当社グループでは中期経営計画の重点課題として「既存事業の進化発展」と「新規事業の成長」を掲げ、商品・サービスの開発及び提供体制の強化を推進しております。
主力である仏壇仏具事業においては、多様化するお客様のニーズを幅広く取り込むため、幅広い価格帯の ラインナップを拡充し、販売基数の維持を図っております。同時に、「H PREMIUM」、 「LIVE-ingコレクション」や、現代仏壇の商品等のデザイン性の高いオリジナル仏壇の投入により、商品の付加価値向上と販売単価の維持・向上に努めております。さらに、これまでの供養関連商品の販売に留まらず、様々な生活シーンに合わせたギフト商材の拡充や、相続・終活・不動産整理等に関するお悩み事をワンストップで解決するPLS事業を強化することで、供養の簡素化に伴う既存事業の収益リスクを相殺し、グループ全体のLTVの最大化と、持続的な成長を牽引する新たな成長エンジンの確立を目指しております。
ハ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、仏壇仏具・墓石・屋内墓苑の販売及びピースフルライフサポートを中心とする事業強化により、主にROE、売上高伸張率、売上高営業利益率、自己資本比率を主要な経営指標の目標とし、各指標の向上を目指しております。
企業としての成長戦略と財務健全性の両立を目指し、持続可能な価値創造を実現していきます。
各指標の進捗状況は次のとおりであります。
当社グループ
(注)第59期の売上高伸張率については、第59期より連結財務諸表を作成しているため記載しておりません。
提出会社
ニ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
「はせがわ 仏壇仏具事業」については、東日本地区と西日本地区ともに、販売単価が向上したものの、販売基数が減少した結果、売上高136億74百万円(前期比4.1%減)となりました。
当連結会計年度は、多様化するニーズへの対応と他社との差別化を図るため、お仏壇の商品ブランディングを推進しております。国内有名家具メーカーと共同開発した「LIVE-ingコレクション」に加えて、最高級の品質を追求した「H PREMIUM」、自社基準の安心・安全を具現化した「HASEGAWA Standard」及び自由な祈りのスタイルを提案する「MIND STYLE」の4ブランド展開により、お客様お一人おひとりに合わせたご供養の具体化に注力いたしました。さらに、株式会社現代仏壇の洗練された商品群を、当社の販売拠点へ導入し、商品供給力と顧客接点の双方において大幅な強化を図っております。
「はせがわ 墓石事業」については、東日本地区と西日本地区ともに、樹木葬の販売が堅調に推移したものの、墓石の販売基数が減少した結果、売上高は40億36百万円(前期比4.5%減)となりました。市場の低価格化傾向に対応し販売基数を確保するため、一般墓石と樹木葬を同時にご提案できる併設型の企画・開発を推進し、お客様の選択肢を広げる併売モデルの提案に注力しております。
これらの結果、「はせがわ 仏壇仏具事業」及び「はせがわ 墓石事業」を合わせた全体での売上高は177億11百万円(前期比4.2%減)、セグメント利益は11億1百万円(前期比12.7%減)となりました。
「はせがわ 仏壇仏具事業・墓石事業」におけるセグメント資産は、東日本地区において74億91百万円(前期比8.4%減)となり、西日本地区においては19億91百万円(前期比1.9%減)となりました。
「はせがわ 屋内墓苑事業」については、各施設の特徴を活かした独自の集客施策や、リスティング広告等のデジタルを活用した販売促進活動を積極的に展開したものの、千日谷淨苑(東京都新宿区)の販売が前連結会計年度末に終了した影響を受け、販売件数は減少いたしました。これらの結果、売上高は3億6百万円(前期比46.2%減)、セグメント利益は68百万円(前期比70.7%減)、セグメント資産は33億70百万円(前期比5.1%減)となりました。
「はせがわ 飲食・食品・雑貨事業」については、従来の食のギフトに加え、生活雑貨やライフスタイルグッズを取り揃えたカタログギフトのラインナップを拡充いたしました。また、5月に田ノ実店舗の第2号店となる東京スカイツリータウン・ソラマチ店(東京都墨田区)を新規出店いたしました。これらの結果、売上高は3億79百万円(前期比32.6%増)、セグメント損失は12百万円(前期はセグメント損失8百万円)、セグメント資産は18百万円(前期比14.4%減)となりました。
「はせがわ PLS事業」については、お客様の相談対応の品質向上を図るとともに、サービスの認知拡大と相談件数の増加を目的として、対面及びオンラインによる無料セミナーの開催、テレビCM、WEB広告等の各種プロモーションを積極的に実施いたしました。また、当社の店舗ネットワークを活用した相談導線の整備やコールセンター機能の強化、パートナー企業との連携拡充を進めることで、ご供養から終活・相続、さらには不動産領域へとシームレスにつなげる体制を構築しております。これらの結果、売上高は2億69百万円(前期比105.9%増)、セグメント損失は11百万円(前期はセグメント損失2百万円)、セグメント資産は5百万円(前期比161.1%増)となりました。
「現代仏壇 仏壇仏具事業」については、伝統技法やサステナブルな素材を用いた高付加価値商品の開発を推進するとともに、多様化する手元供養ニーズに応える新ジャンルの拡充を図り、ブランド価値の向上に努めました。また、これまでに培われてきた商品ブランドを維持しつつ、当社が保有する多店舗運営のノウハウを転用し、各販売拠点の営業効率を高めることに注力いたしました。これらの結果、売上高は16億89百万円(前期比99.4%増)、セグメント損失は85百万円(前期はセグメント損失9百万円)、セグメント資産は18億5百万円(前期比1.0%増)となりました。
「その他」については、EC販売において、自社サイトの利便性向上や積極的な情報発信を通じたEC販売の集客強化を図るとともに、卸売販売においては、店舗商圏外の販売店を対象としたオリジナル商品の提供による卸売販売の展開に注力いたしました。これらの結果、売上高は9億24百万円(前期比0.5%減)、セグメント損失は64百万円(前期はセグメント損失56百万円)、セグメント資産は2億21百万円(前期比38.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入代金の支払資金のほか、人件費及び販売促進費等の販売費及び一般管理費であります。
投資を目的とした資金需要のうち主なものは、新規出店、店舗移転、既存店舗の改装等に係る設備投資や、墓石販売に伴う建墓権取得のための営業保証金の差入れ及び屋内墓苑販売業務委託契約に伴う販売保証金の預託等によるものであります。
b 財政政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または銀行借入により資金調達することとしております。
このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金につきましては短期借入金により調達することとしており、設備投資、営業保証金(建墓権)及び販売保証金に係る資金につきましては長期借入金(原則として5年以内)により調達することとしております。
また、運転資金の効率的な調達を行なうため取引銀行5行と当座貸越契約(当座貸越極度額合計30億円)を締結しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は46億64百万円、有利子負債依存度は22.0%となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成にあたりましては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行なわれている部分があり、過去の実績や現在の状況等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行なっております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、見積り特有の不確実性により、翌連結会計年度の財政状態及び経営成績に重要な影響が及ぶ可能性があるものとして、営業保証金の評価、販売保証金の評価及び店舗固定資産の減損について「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
その他の会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(棚卸資産の評価)
当社グループの棚卸資産の評価につきましては、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価損を計上しております。今後、市場状況の悪化により収益性の低下の事実を新たに反映する必要が生じた場合、棚卸資産の評価損を計上する可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性の評価)
繰延税金資産の回収可能性の判断につきましては、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化があった場合など、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性が変動し、繰延税金資産の取崩又は追加計上の可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)におけるわが国の経済環境におきましては、雇用・所得環境の改善や設備投資の持ち直し等を背景に、緩やかに回復している状況にあります。一方で、企業収益は改善の動きがみられるものの、米国の通商政策の影響に加え、中東情勢の動向を注視する必要があるなど、世界経済は不確実性が高い状態が続いており、個人消費については先行き不透明な状況が続いております。今後につきましては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が景気回復を下支えすることが期待される一方で、中東情勢の緊迫化や米国の通商政策の動向、物価上昇の継続等が、消費者マインドの下振れを通じて個人消費を抑制するリスクとなっており、また金融・資本市場の変動等の外部要因にも注意が必要な状況にあります。
当社グループが属する宗教用具関連業界におきましては、日本国内の年間死亡者数は今後増加していく見通しのなか、2023年3月28日に経済産業省が公表した「令和3年経済センサス‐活動調査結果」によると、2014年の宗教用具小売業の事業所数が3,004か所、年間商品販売額が1,639億42百万円であったのに対し、2021年には、事業所数が1,631か所、年間商品販売額が1,184億96百万円と長期的な減少傾向にあり、市場の縮小という構造的な問題に直面しております。また、お客様のライフスタイルやご供養の価値観の変化から、商品の簡素化・小型化が進み、多様なニーズに応える商品・サービスの開発が求められております。
当社グループにおきましては、社会的要請に基づく人件費の上昇という外部環境の変化に対し、既存の店舗運営モデルを抜本的に効率化し、収益力を高めていくことを重要な経営課題と認識しております。特に、定型業務の徹底的な省力化により創出した人的リソースを、付加価値の高い接客や、新規事業の企画立案といった成長分野へ配置転換し、持続的な成長を実現してまいります。
このような環境のなか、当社グループは当連結会計年度より新たな3ヵ年の中期経営計画を実行しております。新中期経営計画では、当社グループを取り巻く環境及び前中期経営計画の実行結果を踏まえ、お客様のピースフルライフ(穏やかで心豊かな生活)を実現する企業を目指してまいります。具体的には、「既存事業の進化発展」「新規事業の成長」「戦略的投資の実行」「利益体質への転換」の4つを3ヵ年の重点課題として設定いたしました。
当連結会計年度におきましては、これら重点課題のもと各施策を着実に推進いたしました。「既存事業の進化発展」「戦略的投資の実行」として、店舗政策を推進し、10月に、お仏壇のはせがわイオンモール各務原店(岐阜県各務原市)、11月に、ギャラリーメモリア大阪箕面(大阪府箕面市)、12月に、お仏壇のはせがわ高崎店(群馬県高崎市)を出店いたしました。併せて、成長性及び収益性の向上を目的とした店舗ポートフォリオの最適化を進め、お仏壇のはせがわ2店舗及びギャラリーメモリア2店舗の計4店舗を閉店いたしました。引き続き、地域特性に応じた店舗展開を進めるとともに、店舗運営面では基幹店を中心としたエリア単位でのサービス提供体制とバックオフィス業務を集約化し、「利益体質への転換」として、少人数でも効率的に運営できる体制の構築に取り組んでおります。これにより生産性の向上と収益構造の改善を図っております。
さらに、「新規事業の成長」として、PLS事業においては、介護施設紹介等の終活領域におけるサービス提供を拡充し、既存事業との連携による相乗効果の創出に努めております。また、新たな収益の柱を構築するため、当連結会計年度より不動産事業への参入準備を鋭意進めてまいりました。その結果、2026年4月1日付で「PLS不動産事業部」を新設し、ご供養や終活に伴う不動産に関連するお悩み事にワンストップで応える体制を整えております。
イ 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、商品が2億6百万円、営業保証金が2億67百万円及び販売保証金が1億76百万円減少したものの、現金及び預金が10億10百万円、リース資産が2億13百万円、投資有価証券が3億34百万円及び退職給付に係る資産が4億82百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて13億30百万円増加し、212億46百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、買掛金が1億3百万円、未払法人税等が1億1百万円及び契約負債が70百万円減少したものの、長期借入金(1年内返済予定を含む)が7億20百万円、リース債務(流動負債及び固定負債)が3億25百万円及び繰延税金負債が2億55百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて10億87百万円増加し、84億61百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、その他有価証券評価差額金が2億33百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて2億42百万円増加し、127億84百万円となりました。
当社グループは、自己資本比率を主要な経営指標の目標とし、財務体質の強化に取り組んでおります。
当連結会計年度末においては、長期借入金(1年内返済予定を含む)、リース債務(流動負債及び固定負債)及び繰延税金負債がそれぞれ増加したことなどにより、自己資本比率は60.2%(前連結会計年度末は63.0%)となりました。
ロ 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は211億22百万円(前期比0.5%減)となりました。
営業利益は7億72百万円(前期比35.9%減)、経常利益は6億97百万円(前期比44.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億91百万円(前期比67.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
当社グループは、「はせがわ」の「仏壇仏具・墓石」、「屋内墓苑」、「飲食・食品・雑貨」、「ピースフルライフサポート」及び「現代仏壇」の「仏壇仏具」を報告セグメントとしております。
なお、当連結会計年度より、従来「その他」の区分に含めていた「ピースフルライフサポート事業」(死後事務委任・身元保証・介護施設紹介・遺産相続・遺品整理・不動産整理などの相談対応等)を、質的重要性及び量的重要性を考慮し、報告セグメント「はせがわ」の「ピースフルライフサポート」として記載する方法に変更しております。これに伴い、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
①はせがわ事業
(仏壇仏具事業)
仏壇仏具事業につきましては、売上高は136億74百万円(前期比4.1%減)となりました。
市場が縮小し、顧客獲得競争が一段と激化するなか、当社グループは専門店としての優位性を確立すべく、独自のブランド戦略を推進しております。具体的には、自社で展開する4つの商品ブランドに加え、子会社である株式会社現代仏壇のブランド力を統合した、計5ブランドによる多角的な商品・サービス提案体制を構築いたしました。
これにより、伝統型からモダン型まであらゆる供養ニーズを網羅するラインナップを実現するとともに、各営業拠点を活用した現代仏壇ブランドの取扱い店舗の拡大を加速させております。
当連結会計年度におきましては、外部パートナーとの共同開発商品として、カリモク家具株式会社との 「HK CLAM(エイチケイ クラム)」、家具デザイナー小泉誠氏との「tonariステージ」及び「tonari位牌」並びにカンディハウス株式会社との「TEN(テン)」の販売を開始いたしました。
(墓石事業)
墓石事業につきましては、売上高は40億36百万円(前期比4.5%減)となりました。
当社はお客様のニーズに幅広くお応えするため、墓石に加え、樹木葬や永代供養墓の販売に注力し、これらを合わせた遺骨供養全体の受注件数増加を目指しております。特に、墓石と樹木葬を同一施設内でご提案できる墓所の企画・提案に注力しております。
当連結会計年度におきましては、東日本地区で8施設、東海地区で4施設、西日本地区で4施設、合計16施設の自社企画樹木葬が開園し、受託販売を開始いたしました。
(屋内墓苑事業)
屋内墓苑事業につきましては、売上高は3億6百万円(前期比46.2%減)となりました。
屋内墓苑とは、ご遺骨を納めた厨子を自動で呼び出せる搬送式の納骨堂のことで、現在当社では5施設の受託販売を実施しております。各施設の特色を活かした集客策を実施し、墓石事業とともに、遺骨供養全体として受注件数増加を目指しております。
(飲食・食品・雑貨事業)
飲食・食品・雑貨事業につきましては、売上高は3億79百万円(前期比32.6%増)となりました。
飲食ブランド「田ノ実(たのみ)」店舗の運営に加え、返礼品や手土産にふさわしいギフト商材の企画・販売を行なっております。
当連結会計年度におきましては、ブランドの認知拡大と新たな顧客接点の創出を目指し、5月に田ノ実店舗の第2号店となる東京スカイツリータウン・ソラマチ店(東京都墨田区)を新規出店いたしました。一方で、収益性の向上を目的とした拠点の再編を進め、1月に自由が丘店(東京都目黒区)を閉店いたしました。今後も市場環境に応じた商品力の強化を通じて、事業の健全な成長を図ってまいります。
(PLS事業)
PLS事業につきましては、売上高は2億69百万円(前期比105.9%増)となりました。
PLSとは、死後事務委任・身元保証・介護施設紹介・遺産相続・遺品整理・不動産整理などの、ご逝去前後のライフイベントにおいて発生する終活領域及び相続領域の各種ご相談を、専門家と連携してワンストップで支援するサービスです。当社は、供養事業を起点にお客様との接点を広げ、継続的な関係構築を通じて LTV(顧客生涯価値)の最大化を目指しております。死亡者数の増加に伴い、当事業領域の市場は今後も持続的に成長していくと捉えており、提供サービスのさらなる充実を図ってまいります。
当連結会計年度におきましては、仏壇仏具・墓石等の既存商品をご購入いただいたお客様に対する相談対応の品質向上を図るとともに、サービスの認知拡大及び相談件数の増加を目的として、対面及びオンラインによる無料セミナーの開催、TVCM、WEB広告等の各種プロモーション施策を積極的に実施してまいりました。また、2026年4月1日付での「PLS不動産事業部」新設を見据え、ご供養や終活に伴う不動産売却や有効活用に関する相談機能の強化・準備を推し進めてまいりました。
あわせて、全国の店舗ネットワークを活用した相談導線の整備や、コールセンター機能の強化、パートナー企業との連携拡充を進めることで、ご供養を通じたご縁を終活・相続、さらには不動産領域へとシームレスにつなげる体制を構築しております。今後も持続的な市場成長が見込まれる当領域において、提供サービスのさらなる充実を図り、グループ全体の成長エンジンとして推進してまいります。
②現代仏壇事業
(仏壇仏具事業)
仏壇仏具事業につきましては、売上高は16億89百万円(前期比99.4%増、前期は10月営業開始)となりました。
株式会社現代仏壇は、モダンかつ洗練されたデザインの高品質なお仏壇を開発し、直営店と提携取引先による専門店として「ギャラリーメモリア」を全国に約100店舗展開しております。商品面・販売網の両面から、当社及び現代仏壇双方の強みを活かしたシナジー創出を目指しております。
当連結会計年度におきましては、これまでに培われてきた商品ブランドを維持しつつ、当社が保有する多店舗運営のノウハウを転用し、各販売拠点の営業効率向上に注力いたしました。
商品開発面では、現代の住空間に美しく調和するモダンなお仏壇仏具を中心に商品ラインナップを拡充いたしました。2026年度の最新作におきましては、自然とのつながりやクラフトの温かみをコンセプトに、全国の職人と協働した高付加価値商品の開発を推進しております。具体的には、ウォールナットの無垢材を職人が手作業で繋ぎ合わせて光の輝きを表現した「ヘリオス」や、青森県津軽地方の伝統技法「こぎん刺し」の作家・髙木裕子氏が考案した図案「松笠」をモチーフにした「コッテ」、北海道旭川市の森林保全に寄与するサステナブルな国産桜材を用いた「シルヴァ」など、ストーリー性豊かな商品を展開いたしました。また、内覧会等での先行展示を通じた世界観の訴求に加え、山中塗の技術を活かした「木製ミニ骨壺」など、多様化する手元供養ニーズに応える新ジャンルの開発にも注力しております。今後も、ものづくりの背景や職人の技術力を発信する取り組みを強化し、ブランド価値のさらなる向上と収益基盤の確立を図ってまいります。
③その他
(はせがわ 仏壇仏具事業(EC販売(小売)))
EC販売につきましては、売上高は5億99百万円(前期比1.5%減)となりました。
仏壇仏具の自社EC及び各ECモールでの販売をはじめ、来店予約や店舗在庫のオンライン表示を行なうなど、ECと実店舗間の相互送客を推進しております。
当連結会計年度におきましては、顧客利便性の向上と専門性の訴求を目的に、オンラインショップ内の「お位牌通販ページ」を全面的にリニューアルいたしました。掲載情報の拡充により、初めてお位牌を選ばれるお客様にも分かりやすいガイダンスを提供するとともに、取り扱いラインナップを大幅に拡充することで、多様化するご供養のニーズに応える体制を整え、集客の強化を図っております。あわせて、盆用品・盆提灯の特設ページを開設し、お盆に関するアンケート結果や、地域別の人気ランキングを発表するなど、社外リリースを通じた情報発信を積極的に行ない、自社サイトへの流入促進に努めてまいりました。
(はせがわ 仏壇仏具事業(卸売販売)他)
卸売販売 他につきましては、売上高は3億24百万円(前期比1.5%増)となりました。卸売販売は、当社店舗商圏外の仏壇販売店を対象とし、「卸売販売限定商品」をはじめ、国内有数の家具メーカーと共同開発した「LIVE-ingコレクション」等の当社ならではのオリジナル仏壇を提供しております。
なお、当社グループの報告セグメント別売上高は次のとおりであります。
(報告セグメント別売上高の構成比及び前期比増減)
| 報告 セグメント等 の名称 | 区分 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比増減 | ||||||
| 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 金額 | 増減率 | |||||
| (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | |||||
| 報告セグメント | はせがわ | 仏壇 仏具 ・ 墓石 | 東日本 | 仏壇仏具 | 11,390 | 53.7 | 10,858 | 51.4 | △531 | △4.7 |
| 墓石 | 3,469 | 16.3 | 3,365 | 15.9 | △104 | △3.0 | ||||
| 計 | 14,859 | 70.0 | 14,223 | 67.3 | △636 | △4.3 | ||||
| 西日本 | 仏壇仏具 | 2,875 | 13.5 | 2,816 | 13.3 | △59 | △2.1 | |||
| 墓石 | 758 | 3.6 | 671 | 3.2 | △87 | △11.5 | ||||
| 計 | 3,634 | 17.1 | 3,487 | 16.5 | △147 | △4.0 | ||||
| 計 | 仏壇仏具 | 14,266 | 67.2 | 13,674 | 64.7 | △591 | △4.1 | |||
| 墓石 | 4,228 | 19.9 | 4,036 | 19.1 | △192 | △4.5 | ||||
| 計 | 18,494 | 87.1 | 17,711 | 83.8 | △783 | △4.2 | ||||
| 屋内墓苑 | 569 | 2.7 | 306 | 1.5 | △263 | △46.2 | ||||
| 飲食・ 食品・ 雑貨 | 食のギフト | 187 | 0.9 | 230 | 1.1 | 42 | 22.5 | |||
| 田ノ実 | 98 | 0.4 | 149 | 0.7 | 51 | 51.8 | ||||
| 計 | 286 | 1.3 | 379 | 1.8 | 93 | 32.6 | ||||
| ピースフルライフサポート | 130 | 0.6 | 269 | 1.3 | 138 | 105.9 | ||||
| 現代仏壇 | 仏壇仏具(小売・卸売) | 847 | 4.0 | 1,689 | 8.0 | 842 | 99.4 | |||
| その他 | はせがわ | 仏壇仏具(EC販売(小売)) | 609 | 2.9 | 599 | 2.8 | △9 | △1.5 | ||
| 仏壇仏具(卸売販売) 他 | 319 | 1.5 | 324 | 1.5 | 4 | 1.5 | ||||
| 計 | 928 | 4.4 | 924 | 4.4 | △4 | △0.5 | ||||
| 調整額 | △28 | △0.1 | △158 | △0.8 | △129 | - | ||||
| 合 計 | 21,228 | 100.0 | 21,122 | 100.0 | △106 | △0.5 | ||||
当社の報告セグメント別売上高は次のとおりであります。
(報告セグメント別売上高の構成比及び前期比増減)
| 報告 セグメント等 の名称 | 区分 | 前事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比増減 | |||||
| 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 金額 | 増減率 | ||||
| (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | ||||
| 報告セグメント | 仏壇 仏具 ・ 墓石 | 東日本 | 仏壇仏具 | 11,390 | 55.8 | 10,858 | 55.4 | △531 | △4.7 |
| 墓石 | 3,469 | 17.0 | 3,365 | 17.2 | △104 | △3.0 | |||
| 計 | 14,859 | 72.8 | 14,223 | 72.6 | △636 | △4.3 | |||
| 西日本 | 仏壇仏具 | 2,875 | 14.1 | 2,816 | 14.4 | △59 | △2.1 | ||
| 墓石 | 758 | 3.7 | 671 | 3.4 | △87 | △11.5 | |||
| 計 | 3,634 | 17.8 | 3,487 | 17.8 | △147 | △4.0 | |||
| 計 | 仏壇仏具 | 14,266 | 69.9 | 13,674 | 69.8 | △591 | △4.1 | ||
| 墓石 | 4,228 | 20.7 | 4,036 | 20.6 | △192 | △4.5 | |||
| 計 | 18,494 | 90.6 | 17,711 | 90.4 | △783 | △4.2 | |||
| 屋内墓苑 | 569 | 2.8 | 306 | 1.6 | △263 | △46.2 | |||
| 飲食・ 食品・ 雑貨 | 食のギフト | 187 | 0.9 | 230 | 1.2 | 42 | 22.5 | ||
| 田ノ実 | 98 | 0.5 | 149 | 0.7 | 51 | 51.8 | |||
| 計 | 286 | 1.4 | 379 | 1.9 | 93 | 32.6 | |||
| ピースフルライフサポート | 130 | 0.6 | 269 | 1.4 | 138 | 105.9 | |||
| その他 | 仏壇仏具(EC販売(小売)) | 609 | 3.0 | 599 | 3.1 | △9 | △1.5 | ||
| 仏壇仏具(卸売販売) 他 | 319 | 1.6 | 324 | 1.6 | 4 | 1.5 | |||
| 計 | 928 | 4.6 | 924 | 4.7 | △4 | △0.5 | |||
| 合計 | 20,410 | 100.0 | 19,591 | 100.0 | △818 | △4.0 | |||
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10億10百万円増加し、24億5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は4億27百万円(前連結会計年度末は1億50百万円の資金の獲得)となりました。
これは主に、退職給付に係る資産の増加額4億93百万円、仕入債務の減少額1億3百万円及び法人税等の支払額2億69百万円などの減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益6億9百万円に加え、減価償却費2億69百万円、棚卸資産の減少額2億6百万円などの増加要因があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は1億90百万円(前連結会計年度末は17億18百万円の資金の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出1億4百万円、無形固定資産の取得による支出1億31百万円などの減少要因があったものの、営業保証金の回収の純額2億67百万円及び販売保証金の回収の純額1億73百万円などの増加要因があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3億92百万円(前連結会計年度末は9億72百万円の資金の獲得)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出12億80百万円及び配当金の支払額2億73百万円などの減少要因があったものの、長期借入れによる収入20億円の増加要因があったためであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
生産実績については、当社グループの業務形態上、重要性が乏しいため記載を省略しております。
ロ 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。
| 事業の名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 宗教用具関連事業 | 6,937 | 88.1 |
| 飲食・食品・雑貨事業 | 402 | 124.5 |
| 合計 | 7,340 | 89.5 |
(注)金額は、仕入価格によっております。
ハ 受注実績
受注実績については、当社グループの業務形態上、重要性が乏しいため記載を省略しております。
ニ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「その他」の区分に含めていた「ピースフルライフサポート事業」(死後事務委任・身元保証・介護施設紹介・遺産相続・遺品整理・不動産整理などの相談対応等)を、質的重要性及び量的重要性を考慮し、報告セグメント「はせがわ」の「ピースフルライフサポート」として記載する方法に変更しております。これに伴い、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| はせがわ | 仏壇仏具・墓石 | 17,711 | 95.8 |
| 屋内墓苑 | 306 | 53.8 | |
| 飲食・食品・雑貨 | 379 | 132.6 | |
| ピースフルライフサポート | 269 | 205.9 | |
| 現代仏壇 | 仏壇仏具(小売・卸売) | 1,689 | 199.4 |
| 報告セグメント計 | 20,356 | 100.1 | |
| その他 | 924 | 99.5 | |
| 調整額 | △158 | - | |
| 合計 | 21,122 | 99.5 | |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績等
a 財政状態
当連結会計年度末の財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 イ 財政状態」に記載のとおりであります。
b 経営成績
売上高については、新中期経営計画の初年度として、既存事業の進化発展と新規事業の拡大に注力してまいりましたが、結果として減収となりました。当連結会計年度における市況を概観すると、国内の年間死亡者数は中長期的な増加傾向にあり、当社グループの事業環境は潜在的な需要増の局面にありますが、実際のお仏壇販売件数は前期と比較すると減少しており、市況との乖離が生じております。この要因としては、伝統的な形式に縛られずに自分らしい供養を求める層や、承継者不在を理由にお仏壇の保有自体を控える層が増加し、ご供養に対する価値観が変化していることや、ホームセンターや家具販売店、ECサイトといった異業種からの新規参入が加速し、顧客の選択肢が多様化するなど市場自体の構造的な変化が起因していることが挙げられます。更には、住宅環境の省スペース化や、ライフスタイルのカジュアル化を背景に、お仏壇仏具の小型化・簡素化が一段と進行し、これが販売単価の下押し要因となっております。遺骨供養の領域においては、承継者の管理負担が少ない「樹木葬」へのニーズが急速に高まっており、従来の墓石建立と比較してリーズナブルかつ合理的な供養形態を求める傾向が定着しております。当社グループでは自社企画の樹木葬受託販売を強化し、遺骨供養全体の受注件数は堅調に推移しておりますが、伝統的な墓石と比較して低単価な商品構成へのシフトが、全体の売上構成比に影響を及ぼしております。PLS事業におきましては、既存の仏壇仏具・墓石事業のお客様に対する相続や遺品整理といった周辺サービスのクロスセルが着実に浸透しつつあります。しかしながら、多様化する消費者ニーズを全社的な収益成長に繋げるまでには至っておらず、現時点での業績への寄与は一定範囲に留まっております。利益面におきましては、円安の継続や原材料・物流コストの高騰に対し、高付加価値商品の投入や段階的な価格改定を実施しておりますが、消費者の生活防衛意識の高まりから大幅な転嫁が困難な状況にあります。また、人件費の上昇に伴う労働分配率の高止まりも依然として重い課題であり、AI・RPAの導入による定型業務の自動化といった、抜本的な利益体質への転換が不可欠な状況であると判断しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は211億22百万円(前期比0.5%減)となりました。
また、営業利益は7億72百万円(前期比35.9%減)、経常利益は6億97百万円(前期比44.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億91百万円(前期比67.8%減)となりました。
ロ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、お客様の生活様式や価値観の変容に伴う、供養の簡素化が進行し、販売数量の減少や販売単価の低下を招くリスクにあります。近年では、お仏壇の購入を省略し、お位牌の代用として写真立てや分骨壺を飾るなど、伝統的な形式に縛られず、よりパーソナルな供養を求める層が一定数いらっしゃいます。こうした市場の変化に対し、当社グループでは中期経営計画の重点課題として「既存事業の進化発展」と「新規事業の成長」を掲げ、商品・サービスの開発及び提供体制の強化を推進しております。
主力である仏壇仏具事業においては、多様化するお客様のニーズを幅広く取り込むため、幅広い価格帯の ラインナップを拡充し、販売基数の維持を図っております。同時に、「H PREMIUM」、 「LIVE-ingコレクション」や、現代仏壇の商品等のデザイン性の高いオリジナル仏壇の投入により、商品の付加価値向上と販売単価の維持・向上に努めております。さらに、これまでの供養関連商品の販売に留まらず、様々な生活シーンに合わせたギフト商材の拡充や、相続・終活・不動産整理等に関するお悩み事をワンストップで解決するPLS事業を強化することで、供養の簡素化に伴う既存事業の収益リスクを相殺し、グループ全体のLTVの最大化と、持続的な成長を牽引する新たな成長エンジンの確立を目指しております。
ハ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、仏壇仏具・墓石・屋内墓苑の販売及びピースフルライフサポートを中心とする事業強化により、主にROE、売上高伸張率、売上高営業利益率、自己資本比率を主要な経営指標の目標とし、各指標の向上を目指しております。
企業としての成長戦略と財務健全性の両立を目指し、持続可能な価値創造を実現していきます。
各指標の進捗状況は次のとおりであります。
当社グループ
| 回次 | 第59期 | 第60期 | |
| 決算年月 | 2025年3月 | 2026年3月 | |
| ROE | (%) | 7.2 | 2.3 |
| 売上高伸張率 | (%) | - | 99.5 |
| 売上高営業利益率 | (%) | 5.7 | 3.7 |
| 自己資本比率 | (%) | 63.0 | 60.2 |
(注)第59期の売上高伸張率については、第59期より連結財務諸表を作成しているため記載しておりません。
提出会社
| 回次 | 第58期 | 第59期 | 第60期 | |
| 決算年月 | 2024年3月 | 2025年3月 | 2026年3月 | |
| ROE | (%) | 9.3 | 7.3 | 3.2 |
| 売上高伸張率 | (%) | 98.6 | 95.8 | 96.0 |
| 売上高営業利益率 | (%) | 7.6 | 5.9 | 4.4 |
| 自己資本比率 | (%) | 65.9 | 64.0 | 61.2 |
ニ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
「はせがわ 仏壇仏具事業」については、東日本地区と西日本地区ともに、販売単価が向上したものの、販売基数が減少した結果、売上高136億74百万円(前期比4.1%減)となりました。
当連結会計年度は、多様化するニーズへの対応と他社との差別化を図るため、お仏壇の商品ブランディングを推進しております。国内有名家具メーカーと共同開発した「LIVE-ingコレクション」に加えて、最高級の品質を追求した「H PREMIUM」、自社基準の安心・安全を具現化した「HASEGAWA Standard」及び自由な祈りのスタイルを提案する「MIND STYLE」の4ブランド展開により、お客様お一人おひとりに合わせたご供養の具体化に注力いたしました。さらに、株式会社現代仏壇の洗練された商品群を、当社の販売拠点へ導入し、商品供給力と顧客接点の双方において大幅な強化を図っております。
「はせがわ 墓石事業」については、東日本地区と西日本地区ともに、樹木葬の販売が堅調に推移したものの、墓石の販売基数が減少した結果、売上高は40億36百万円(前期比4.5%減)となりました。市場の低価格化傾向に対応し販売基数を確保するため、一般墓石と樹木葬を同時にご提案できる併設型の企画・開発を推進し、お客様の選択肢を広げる併売モデルの提案に注力しております。
これらの結果、「はせがわ 仏壇仏具事業」及び「はせがわ 墓石事業」を合わせた全体での売上高は177億11百万円(前期比4.2%減)、セグメント利益は11億1百万円(前期比12.7%減)となりました。
「はせがわ 仏壇仏具事業・墓石事業」におけるセグメント資産は、東日本地区において74億91百万円(前期比8.4%減)となり、西日本地区においては19億91百万円(前期比1.9%減)となりました。
「はせがわ 屋内墓苑事業」については、各施設の特徴を活かした独自の集客施策や、リスティング広告等のデジタルを活用した販売促進活動を積極的に展開したものの、千日谷淨苑(東京都新宿区)の販売が前連結会計年度末に終了した影響を受け、販売件数は減少いたしました。これらの結果、売上高は3億6百万円(前期比46.2%減)、セグメント利益は68百万円(前期比70.7%減)、セグメント資産は33億70百万円(前期比5.1%減)となりました。
「はせがわ 飲食・食品・雑貨事業」については、従来の食のギフトに加え、生活雑貨やライフスタイルグッズを取り揃えたカタログギフトのラインナップを拡充いたしました。また、5月に田ノ実店舗の第2号店となる東京スカイツリータウン・ソラマチ店(東京都墨田区)を新規出店いたしました。これらの結果、売上高は3億79百万円(前期比32.6%増)、セグメント損失は12百万円(前期はセグメント損失8百万円)、セグメント資産は18百万円(前期比14.4%減)となりました。
「はせがわ PLS事業」については、お客様の相談対応の品質向上を図るとともに、サービスの認知拡大と相談件数の増加を目的として、対面及びオンラインによる無料セミナーの開催、テレビCM、WEB広告等の各種プロモーションを積極的に実施いたしました。また、当社の店舗ネットワークを活用した相談導線の整備やコールセンター機能の強化、パートナー企業との連携拡充を進めることで、ご供養から終活・相続、さらには不動産領域へとシームレスにつなげる体制を構築しております。これらの結果、売上高は2億69百万円(前期比105.9%増)、セグメント損失は11百万円(前期はセグメント損失2百万円)、セグメント資産は5百万円(前期比161.1%増)となりました。
「現代仏壇 仏壇仏具事業」については、伝統技法やサステナブルな素材を用いた高付加価値商品の開発を推進するとともに、多様化する手元供養ニーズに応える新ジャンルの拡充を図り、ブランド価値の向上に努めました。また、これまでに培われてきた商品ブランドを維持しつつ、当社が保有する多店舗運営のノウハウを転用し、各販売拠点の営業効率を高めることに注力いたしました。これらの結果、売上高は16億89百万円(前期比99.4%増)、セグメント損失は85百万円(前期はセグメント損失9百万円)、セグメント資産は18億5百万円(前期比1.0%増)となりました。
「その他」については、EC販売において、自社サイトの利便性向上や積極的な情報発信を通じたEC販売の集客強化を図るとともに、卸売販売においては、店舗商圏外の販売店を対象としたオリジナル商品の提供による卸売販売の展開に注力いたしました。これらの結果、売上高は9億24百万円(前期比0.5%減)、セグメント損失は64百万円(前期はセグメント損失56百万円)、セグメント資産は2億21百万円(前期比38.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入代金の支払資金のほか、人件費及び販売促進費等の販売費及び一般管理費であります。
投資を目的とした資金需要のうち主なものは、新規出店、店舗移転、既存店舗の改装等に係る設備投資や、墓石販売に伴う建墓権取得のための営業保証金の差入れ及び屋内墓苑販売業務委託契約に伴う販売保証金の預託等によるものであります。
b 財政政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または銀行借入により資金調達することとしております。
このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金につきましては短期借入金により調達することとしており、設備投資、営業保証金(建墓権)及び販売保証金に係る資金につきましては長期借入金(原則として5年以内)により調達することとしております。
また、運転資金の効率的な調達を行なうため取引銀行5行と当座貸越契約(当座貸越極度額合計30億円)を締結しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は46億64百万円、有利子負債依存度は22.0%となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成にあたりましては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行なわれている部分があり、過去の実績や現在の状況等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行なっております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、見積り特有の不確実性により、翌連結会計年度の財政状態及び経営成績に重要な影響が及ぶ可能性があるものとして、営業保証金の評価、販売保証金の評価及び店舗固定資産の減損について「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
その他の会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(棚卸資産の評価)
当社グループの棚卸資産の評価につきましては、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価損を計上しております。今後、市場状況の悪化により収益性の低下の事実を新たに反映する必要が生じた場合、棚卸資産の評価損を計上する可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性の評価)
繰延税金資産の回収可能性の判断につきましては、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化があった場合など、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性が変動し、繰延税金資産の取崩又は追加計上の可能性があります。