有価証券報告書-第72期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当社グループは、当連結会計年度より、経営資源の配分および業績評価に関して、5つの事業に変更いたしましたが、報告セグメントとしては、各事業の性質と規模を考慮し、「国内オートバックス事業」「海外事業」「ディーラー・BtoB・ネット事業」の3つに区分いたしました。
前連結会計年度において営業外収益および営業外費用で表示しておりましたクレジット関連事業等の収益および費用は、営業活動の拡大を行うこととなったため、売上高、売上原価および販売費及び一般管理費に含めて表示することとし、従来、「その他」として表示していた事業区分に含め、新たに「その他の事業」として報告セグメントに追加し、4区分といたしました。
また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しております。
なお、以下の文中における数値および前期比ならびに前連結会計年度末比は、これらの変更後のものに基づき、記載しております。
①連結損益状況
売上高、売上総利益
当社グループの当連結会計年度における売上高は、前期比0.7%増加の2,138億40百万円、売上総利益は前期比0.6%減少の675億81百万円となりました。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費は前期比0.1%減少の601億2百万円、営業利益は前期比4.0%減少の74億78百万円となりました。
国内でオートバックスチェンの店舗を運営する連結対象子会社の事業譲渡に伴い、販売費及び一般管理費は全体
として減少いたしました。当該事業譲渡の対象となった子会社の前連結会計年度における販売費及び一般管理費の合計額は16億89百万円であります。それ以外の要因といたしましては、タイヤや車検に関わる広告宣伝や店舗リノベーションに関する費用の増加、オートバックスチェンのITシステムに関わる減価償却費の減少などが挙げられます。
セグメント別の従業員の状況
(単位:人)
(注)従業員数は就業人員であり、出向者は除いております。臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外
数で記載しています。全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
営業外収益、営業外費用、経常利益
営業外収益は、前期比4.2%増加の23億90百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度にロジスティクスセンターの設備に関わる固定資産除却損が発生したことなどにより、前期比10.2%減少の16億65百万円となりました。
この結果、経常利益は前期比0.3%減少の82億3百万円となりました。
特別利益、特別損失
特別利益は、災害に関わる受取保険金9億29百万円、投資有価証券売却益4億74百万円を計上いたしました。特別損失は災害による損失や子会社統合による特別退職金、輸入車ディーラーにおける減損損失など18億52百万円を計上いたしました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は前期比5億79百万円減少の22億89百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の減少に伴い法人税、住民税及び事業税が減少したことによるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比1.5%増加の54億85百万円となりました。
1株当たり当期純利益は66.58円となりました。また、売上高当期純利益率は前連結会計年度の2.5%から2.6%、自己資本当期純利益率(ROE)は前連結会計年度の4.3%から4.4%へと、それぞれ改善しました。
②セグメントごとの経営成績
当社グループ 報告セグメントの概要

セグメントごとの売上高、利益又は損失
(単位:百万円)
国内オートバックス事業
当セグメントの売上高は、前連結会計年度においてオートバックスチェンの店舗を運営する当社連結対象子会社の事業をフランチャイズチェン加盟法人に譲渡したことなどにより、前期比1.2%減少の1,790億60百万円となりました。売上総利益は、連結対象子会社の事業譲渡に伴う減少もあり、前期比2.7%減少の554億33百万円となりました。販売費及び一般管理費は、店舗リノベーションや販売促進などに関わる経費が増加した一方で、連結対象子会社の事業譲渡に伴う減少により、前期比1.3%減少の405億64百万円となりました。この結果、セグメント利益は前期比6.2%減少の148億69百万円となりました。
営業の状況といたしましては、当連結会計年度における日本国内のオートバックスチェン(フランチャイズチェン加盟法人店舗を含む)の全業態の売上高は、前期比で既存店、全店ともに0.5%の増加となりました。
オートバックスチェン店舗の既存店売上高前年比の推移(月別)
(単位:%)

国内オートバックスチェンでは、「2017中期経営計画」において、お客様にとって「プロフェッショナルでフレンドリーな存在」になるために、自動車に関わる新しいマーケットを創造することに注力してまいりました。お客様の「クルマを快適に使いたい」というニーズに対する安心・安全という価値の提供、「クルマで出かけて楽しみたい」というニーズに対して、クルマを使って楽しむアウトドアなどのシーンにおける体験・発見という価値の提供、「好きなクルマでもっと自分らしく」というニーズに対して、クルマを通じた自己表現や、自己の満足度を高める商品、サービスを提供してまいりました。

タイヤに関しては、プライベートブランドを中心とする低価格帯商品の好調に加え、全国的な冷え込みに伴いスタッドレスタイヤの需要が増加したものの、2018年1月に関東を中心とした降雪があったことが影響し、前年割れとなりました。一方で、カーエレクトロニクスにおいては、お客様の認知度と運転時の安全に対する意識の高まりに伴い、店舗での品揃えと販売体制を強化したことにより、ドライブレコーダーが好調に推移いたしました。さらに、プライベートブランド「AQ.(オートバックスクオリティ.)」やクルマに関わるライフスタイルを提案するブランド「JKM(ジェイケーエム)」「GORDON MILLER(ゴードンミラー)」のラインアップを拡大し、店舗における商品の魅力度向上に努めました。
また、店舗での接客状況の分析に基づき、売場における人員配置や従業員の時間管理など店舗オペレーションの改善を進めるとともに、売場やピットなど、既存店のリノベーションを進めました。
車検・整備は、車検を受けていただいたお客様向けのサービス「安心3つ星補償」で他社との差別化を図り、次回車検予約獲得の推進、15分受け入れ点検などのピットオペレーションの改革を進めました。さらに「プロフェッショナルでフレンドリーな存在」の象徴として、実際の店舗で働く整備士の中から「AUTOBACS GUYS(オートバックスガイズ)2018」を選出し、テレビCMや店頭における宣伝活動を展開いたしました。2018年8月までは国内の車検対象台数が少ない事業環境だったものの、9月以降は増加してきたこともあり、車検実施台数は前期比2.3%増加の約64万8,000台となりました。
車買取・販売は、中古車の買取強化とカーズ加盟店のコスト削減のため、2018年3月末にカーズフランチャイズチェン契約内容の見直しを行いました。さらに、収益性の低い5店舗を閉店し、営業活動を集中強化いたしました。また、当期より車買取事業を当セグメントへ移管いたしました。これらの結果、国内オートバックス事業における総販売台数は前期比5.2%増加の約31,000台となりました。
出店といたしましては、日本初のクルマを通じたライフスタイルショップ「JACK & MARIE(ジャックアンドマリ
ー)」の2号店として、2018年9月に「JACK & MARIE ららぽーと名古屋みなとアクルス」を出店し、さらに2018年11月には「JACK & MARIE 横浜ランドマークプラザ」「JACK & MARIE MARK IS 福岡ももち」をオープンし、リアル店舗は計4店舗となりました。
さらに、2018年11月には当社グループの旗艦店である「スーパーオートバックス東京ベイ東雲」をリニューアル
し、クルマと共に過ごす居心地の良い空間や、ライフスタイル別の提案により、新たな発見・体験をお客様に提供する「A PIT AUTOBACS SHINONOME」として新たにオープンいたしました。
国内オートバックス事業セグメントにおける商品別売上(連結調整後)
(単位:百万円)
国内出退店実績
(単位:店)
国内店舗数の内訳
(単位:店)
※関連会社を含む
国内オートバックスチェンの各業態における売上高
(単位:百万円)
※オートバックスカーズの売上は、オートバックスチェンの店舗から販売された自動車(新車・中古車)の売上です。内訳としては、一般のお客様への小売、フランチャイズ本部(当社)への売却、中古車取扱い業者などへの販売(業販)です。
海外事業
海外事業における売上高は112億17百万円(前期比18.0%増加)、セグメント損失は7億83百万円(前期は5億37百万円のセグメント損失)となりました。
小売・サービス事業として、フランスにおいては、フランチャイズチェン加盟法人店舗の現地子会社による直営化により売上は増加したものの、天候不順やデモなどの政治不安の影響で既存店の収益が悪化し、営業損失が拡大いたしました。タイにおいては、前期に引き続きPTGグループのガソリンスタンドモールへの小型店の積極的な出店により、売上が増加いたしました。シンガポールにおいては、カーシェアリング車両に対するメンテナンスサービスは順調だったものの、店舗におけるサービス売上が低調だったことなどにより収益が減少いたしました。
卸売事業においては、各地域において商品開発を進める一方、国を越えて販路を拡大しつつあります。中国においては、事業拡大に向けた経費が増加したものの、中国国内外においてカー用品卸売が伸長したことにより営業利益が改善し、黒字となりました。さらにロシアへの海外向けプライベートブランドのオイル販売に加え、アセアン地域で現地ハイパーマーケットなどへのカー用品の卸売が増加いたしました。また、2018年10月にオーストラリアにおいて、株式取得によりAudioXtra Pty Ltd.を新たに連結対象子会社とし、さらなる海外卸売事業における収益拡大に努めました。
海外における出退店は、新規出店が9店舗、退店が4店舗あり、合計46店舗となりました。
主要海外子会社の損益
(単位:百万円)
海外出退店実績
(単位:店)
海外店舗の内訳
(単位:店)
※関連会社を含む
ディーラー・BtoB・ネット事業
ディーラー・BtoB・ネット事業における売上高は300億28百万円(前期比5.6%増加)、セグメント損失は10億76百万円(前期は8億42百万円のセグメント損失)となりました。
輸入車ディーラー事業は、各拠点の営業体制を強化し、営業活動に注力いたしました。さらに、2017年11月に東京都練馬区に2拠点、2018年8月に東京都杉並区に1拠点増えたことにより、売上が増加いたしました。また、2019年4月に輸入車ディーラー事業を統括する株式会社オートバックス・ディーラーグループ・ホールディングスを新たに設立し、今後の収益拡大に向けた体制整備を行いました。
BtoB事業は、オイル原価と物流コストが高騰するなど厳しい環境が続いているものの、オイル卸売において値上げを実施したことや、第2四半期に設立した株式会社CAPスタイルによるプライベートブランド商品のラインアップの強化など経営統合の効果があらわれ、収益体質が改善しつつあります。
ネット事業は、品揃え、チャネル、プロモーションなどの再構築に取り組んでおり、外部モールを3チャネルから1チャネルに集中させ、効率化を進めるとともに、自社サイトのリニューアルに向けた準備を進めました。また、BtoB事業向けのインターネット販売のプラットフォームを構築し、新たなBtoBビジネスへのスタートを切りました。
輸入車ディーラーの運営会社と店舗数
(単位:店)
その他の事業
その他の事業における売上高は22億7百万円(前期比6.1%減少)、セグメント利益は4億28百万円(前年期比1.4%減少)となりました。これは主に保険に関わる手数料収入の減少によるものです。
③財政状態に関する分析
a.連結貸借対照表の各項目の状況
流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べ38億37百万円減少し1,078億57百万円となりました。主に自己株式の取得による支出などにより現金及び預金が減少いたしました。
有形固定資産、無形固定資産
有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ1億36百万円減少し410億90百万円となりました。主に国内店舗子会社の事業譲渡に伴う土地の売却によるものです。
無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ13百万円減少し60億36百万円となりました。主にソフトウエアの償却によるものです。
投資その他の資産
投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ19億75百万円減少し264億5百万円となりました。事業投資に伴い関係会社株式が増加した一方、投資有価証券の売却に伴う減少などによるものです。
流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べ20億21百万円減少し、444億4百万円となりました。主に未払法人税等の減少によるものです。
固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べ7億76百万円減少し、127億99百万円となりました。主に銀行からの借入による長期借入金の減少によるものです。
純資産合計
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ31億65百万円減少し、1,241億87百万円となりました。主に自己株式の取得による減少などによるものです。
セグメントごとの資産
(単位:百万円)
資産合計/負債純資産合計
資産合計、負債純資産合計は、前連結会計年度末に比べ59億63百万円減少し、1,813億91百万円となりました。
b.連結キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、営業活動による資金の獲得44億47百万円、投資活動による資金の支出30億78百万円、財務活動による資金の支出98億76百万円などにより前連結会計年度末に比べ85億18百万円減少し、305億31百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な増減要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ5億円減少したことに加え、法人税等の支払額が37億88百万円増加したことなどにより前連結会計年度に比べ119億47百万円収入が減少し、44億47百万円の資金獲得となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社株式の取得による支出が19億7百万円減少した一方で、投資有価証券の売却による収入が18億29百万円減少したことなどにより前連結会計年度に比べ1億62百万円支出が増加し、30億78百万円の資金支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出が29億14百万円増加したことなどにより前連結会計年度に比べ40億35百万円支出が増加し、98億76百万円の資金支出となりました。
利益配当
当連結会計年度末の利益配当につきましては、利益還元に対する方針に沿って1株当たり30円を実施いたしました。その結果、年間配当につきましては60円となりました。なお、連結配当性向は90.1%となりました。
来期の配当につきましては、中間配当で1株当たり30円、期末配当で1株当たり30円、年間で60円を計画しております。
設備投資の状況
当連結会計年度は、主にA PIT AUTOBACS SHINONOMEのリニューアル、輸入車ディーラー店舗のリロケーション並びにJACK & MARIEなどの新規出店に係る建物および構築物の取得のほか、次期情報基盤の構築などの情報システム投資その他に対し総額46億18百万円の設備投資を実施いたしました。
設備投資の主な内訳
(単位:百万円)
セグメント別設備投資額
(単位:百万円)
④資金調達の状況
当連結会計年度において、グループ全体として運転資金需要等に対する借り換え等による資金調達を行いました。なお当連結会計年度末の短期借入金および長期借入金の残高が17億30百万円減少した主な要因はグループ内融資の借り換えによるものです。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益および費用の計上に際し、様々な見積りおよび判断を行っておりますが、実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループが連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は増加したものの、営業利益は減少しました。収益に大きな影響を与えた要因としては、オートバックスチェンの店舗を運営する連結対象子会社の事業譲渡に伴い、販売費及び一般管理費は全体として減少したものの、タイヤや車検に関わる広告宣伝、店舗リノベーションに関する費用が増加したことなどにより営業利益では前期実績を下回りました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当連結会計年度においては、特にお客様のドライブレコーダーに対する関心の高まりや、下期以降の車検対象車両台数の増加、一部の道路におけるタイヤチェーン装着義務化に伴う需要拡大などが、当社の業績を押し上げる要因となりました。
当社グループの資本の財源及び資本の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、カー用品を中心とした商品の購入費用およびシステム等の運営コストの支払等である一方、主にフランチャイズチェン加盟法人に対する卸売と個人を中心とした一般のお客様への小売を行っているため、仕入債務の支払よりも売上債権の回収が進む傾向にあります。従いまして、基本的には営業キャッシュ・フローで得られる資金に加え短期借入を、季節によって変動する運転資金需要と投資に充てております。
なお、当連結会計年度における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は、49億92百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は305億31百万円となっております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、中長期的に資本コストを上回るROEの向上を目指しており、「2017中期経営計画」における目標といたしましては、2020年3月期において連結営業利益120億円、連結ROE7%の達成とし、さらにその後、長期的に連結ROEを8%以上に向上させることを目指してまいりました。
当連結会計年度における連結営業利益は74億78百万円(前期比4.0%減少)、連結ROEは4.4%(前期比0.1ポイント改善)でありました。しかしながら、今後の事業環境を考慮すると、現状の計画では将来にわたって収益を高めていくことは難しいと判断した結果、「2017中期経営計画」を取り下げ、新たに5年間の当社グループの方向性を示す「5ヵ年ローリングプラン2019」を策定いたしました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
国内オートバックス事業
2018年1月に関東を中心とした降雪があったことが影響しタイヤの売上高は前年割れとなった一方で、お客様の認知度と運転時の安全に対する意識の高まりに伴い、ドライブレコーダーの売上高が増加いたしました。
本事業においては、引き続き魅力ある商品の開発に加え、お客様のニーズに応える売り方の開発、人材の育成に注力してまいります。さらに既存店舗のリノベーションを進め、お客様の満足度を高める取り組みを行ってまいります。
海外事業
小売事業においては、フランスではフランチャイズチェン加盟法人店舗の現地子会社による直営化により売上は増加したものの、天候不順や政情不安などの外部要因も影響し、営業損失が拡大しました。今後は収益性の高いピットサービスの強化やコストの見直しなどにより収益改善に努めてまいります。タイにおいては、現地パートナーの敷地内への積極的な出店により売上が増加しました。
一方で、卸売事業においては、当社の強みであるオートバックスブランド商品の開発が進み、各国でそれらの販路が拡大しつつあります。またオーストラリアにおいては、新たに卸売事業会社を子会社化するなど、今後の海外卸売事業での収益拡大に向けた準備を進めました。
ディーラー・BtoB・ネット事業
輸入車ディーラー事業は、拠点数の増加により売上が増加しました。また、2019年4月にディーラー事業を統括する株式会社オートバックス・ディーラーグループ・ホールディングを設立し、今後に向けた体制整備を行いました。
BtoB事業は、物流コスト高騰など厳しい事業環境が続いているものの、第2四半期に設立した株式会社CAPスタイルにより、収益体質が改善しつつあり、今後さらなる収益拡大を図ってまいります。
ネット事業においては、外部モールを1チャネルに集中させるなど効率化を進めるとともに、新たにBtoB事業向けのインターネット販売のプラットフォームを構築し、今後の収益拡大への準備を進めています。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当社グループは、当連結会計年度より、経営資源の配分および業績評価に関して、5つの事業に変更いたしましたが、報告セグメントとしては、各事業の性質と規模を考慮し、「国内オートバックス事業」「海外事業」「ディーラー・BtoB・ネット事業」の3つに区分いたしました。
前連結会計年度において営業外収益および営業外費用で表示しておりましたクレジット関連事業等の収益および費用は、営業活動の拡大を行うこととなったため、売上高、売上原価および販売費及び一般管理費に含めて表示することとし、従来、「その他」として表示していた事業区分に含め、新たに「その他の事業」として報告セグメントに追加し、4区分といたしました。
また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しております。
なお、以下の文中における数値および前期比ならびに前連結会計年度末比は、これらの変更後のものに基づき、記載しております。
①連結損益状況
売上高、売上総利益
当社グループの当連結会計年度における売上高は、前期比0.7%増加の2,138億40百万円、売上総利益は前期比0.6%減少の675億81百万円となりました。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 国内オートバックス事業 | 177,802 | 99.1 |
| 海外事業 | 10,927 | 119.3 |
| ディーラー・BtoB・ネット事業 | 23,451 | 106.3 |
| その他の事業 | 1,659 | 98.5 |
| 報告セグメント計 | 213,840 | 100.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費は前期比0.1%減少の601億2百万円、営業利益は前期比4.0%減少の74億78百万円となりました。
国内でオートバックスチェンの店舗を運営する連結対象子会社の事業譲渡に伴い、販売費及び一般管理費は全体
として減少いたしました。当該事業譲渡の対象となった子会社の前連結会計年度における販売費及び一般管理費の合計額は16億89百万円であります。それ以外の要因といたしましては、タイヤや車検に関わる広告宣伝や店舗リノベーションに関する費用の増加、オートバックスチェンのITシステムに関わる減価償却費の減少などが挙げられます。
セグメント別の従業員の状況
(単位:人)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 増減(増減) | ||
| 国内オートバックス事業 | 2,711(610) | 2,844(648) | 133( 38) | |
| 海外事業 | 697( 1) | 751( 28) | 54( 27) | |
| ディーラー・BtoB・ネット事業 | 397( 41) | 375( 44) | △22( 3) | |
| その他の事業 | 32( 0) | 37( 0) | 5( 0) | |
| 全社(共通) | 172( 25) | 164( 27) | △8( 2) | |
| 合計 | 4,009(677) | 4,171(747) | 162( 70) |
(注)従業員数は就業人員であり、出向者は除いております。臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外
数で記載しています。全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
営業外収益、営業外費用、経常利益
営業外収益は、前期比4.2%増加の23億90百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度にロジスティクスセンターの設備に関わる固定資産除却損が発生したことなどにより、前期比10.2%減少の16億65百万円となりました。
この結果、経常利益は前期比0.3%減少の82億3百万円となりました。
特別利益、特別損失
特別利益は、災害に関わる受取保険金9億29百万円、投資有価証券売却益4億74百万円を計上いたしました。特別損失は災害による損失や子会社統合による特別退職金、輸入車ディーラーにおける減損損失など18億52百万円を計上いたしました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は前期比5億79百万円減少の22億89百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の減少に伴い法人税、住民税及び事業税が減少したことによるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比1.5%増加の54億85百万円となりました。
1株当たり当期純利益は66.58円となりました。また、売上高当期純利益率は前連結会計年度の2.5%から2.6%、自己資本当期純利益率(ROE)は前連結会計年度の4.3%から4.4%へと、それぞれ改善しました。
②セグメントごとの経営成績
当社グループ 報告セグメントの概要

セグメントごとの売上高、利益又は損失
(単位:百万円)
| 報告セグメント | 合計 | 調整額 | 連結財務諸表計上額 | ||||
| 国内オートバックス 事業 | 海外事業 | ディーラー・BtoB・ネット事業 | その他の 事業 | ||||
| 売上高 | |||||||
| 外部顧客への売上高 | 177,802 | 10,927 | 23,451 | 1,659 | 213,840 | - | 213,840 |
| 前期比(%) | △0.9 | 19.3 | 6.3 | △1.5 | 0.7 | - | 0.7 |
| セグメント間の内部 売上高又は振替高 | 1,258 | 290 | 6,577 | 548 | 8,674 | △8,674 | - |
| 計 | 179,060 | 11,217 | 30,028 | 2,207 | 222,514 | △8,674 | 213,840 |
| 前期比(%) | △1.2 | 18.0 | 5.6 | △6.1 | 0.5 | - | 0.7 |
| セグメント利益又は 損失(△) | 14,869 | △783 | △1,076 | 428 | 13,437 | △5,958 | 7,478 |
| 前期比(%) | △6.2 | - | - | △1.4 | △9.9 | - | △4.0 |
国内オートバックス事業
当セグメントの売上高は、前連結会計年度においてオートバックスチェンの店舗を運営する当社連結対象子会社の事業をフランチャイズチェン加盟法人に譲渡したことなどにより、前期比1.2%減少の1,790億60百万円となりました。売上総利益は、連結対象子会社の事業譲渡に伴う減少もあり、前期比2.7%減少の554億33百万円となりました。販売費及び一般管理費は、店舗リノベーションや販売促進などに関わる経費が増加した一方で、連結対象子会社の事業譲渡に伴う減少により、前期比1.3%減少の405億64百万円となりました。この結果、セグメント利益は前期比6.2%減少の148億69百万円となりました。
営業の状況といたしましては、当連結会計年度における日本国内のオートバックスチェン(フランチャイズチェン加盟法人店舗を含む)の全業態の売上高は、前期比で既存店、全店ともに0.5%の増加となりました。
オートバックスチェン店舗の既存店売上高前年比の推移(月別)
(単位:%)

国内オートバックスチェンでは、「2017中期経営計画」において、お客様にとって「プロフェッショナルでフレンドリーな存在」になるために、自動車に関わる新しいマーケットを創造することに注力してまいりました。お客様の「クルマを快適に使いたい」というニーズに対する安心・安全という価値の提供、「クルマで出かけて楽しみたい」というニーズに対して、クルマを使って楽しむアウトドアなどのシーンにおける体験・発見という価値の提供、「好きなクルマでもっと自分らしく」というニーズに対して、クルマを通じた自己表現や、自己の満足度を高める商品、サービスを提供してまいりました。

タイヤに関しては、プライベートブランドを中心とする低価格帯商品の好調に加え、全国的な冷え込みに伴いスタッドレスタイヤの需要が増加したものの、2018年1月に関東を中心とした降雪があったことが影響し、前年割れとなりました。一方で、カーエレクトロニクスにおいては、お客様の認知度と運転時の安全に対する意識の高まりに伴い、店舗での品揃えと販売体制を強化したことにより、ドライブレコーダーが好調に推移いたしました。さらに、プライベートブランド「AQ.(オートバックスクオリティ.)」やクルマに関わるライフスタイルを提案するブランド「JKM(ジェイケーエム)」「GORDON MILLER(ゴードンミラー)」のラインアップを拡大し、店舗における商品の魅力度向上に努めました。
また、店舗での接客状況の分析に基づき、売場における人員配置や従業員の時間管理など店舗オペレーションの改善を進めるとともに、売場やピットなど、既存店のリノベーションを進めました。
車検・整備は、車検を受けていただいたお客様向けのサービス「安心3つ星補償」で他社との差別化を図り、次回車検予約獲得の推進、15分受け入れ点検などのピットオペレーションの改革を進めました。さらに「プロフェッショナルでフレンドリーな存在」の象徴として、実際の店舗で働く整備士の中から「AUTOBACS GUYS(オートバックスガイズ)2018」を選出し、テレビCMや店頭における宣伝活動を展開いたしました。2018年8月までは国内の車検対象台数が少ない事業環境だったものの、9月以降は増加してきたこともあり、車検実施台数は前期比2.3%増加の約64万8,000台となりました。
車買取・販売は、中古車の買取強化とカーズ加盟店のコスト削減のため、2018年3月末にカーズフランチャイズチェン契約内容の見直しを行いました。さらに、収益性の低い5店舗を閉店し、営業活動を集中強化いたしました。また、当期より車買取事業を当セグメントへ移管いたしました。これらの結果、国内オートバックス事業における総販売台数は前期比5.2%増加の約31,000台となりました。
出店といたしましては、日本初のクルマを通じたライフスタイルショップ「JACK & MARIE(ジャックアンドマリ
ー)」の2号店として、2018年9月に「JACK & MARIE ららぽーと名古屋みなとアクルス」を出店し、さらに2018年11月には「JACK & MARIE 横浜ランドマークプラザ」「JACK & MARIE MARK IS 福岡ももち」をオープンし、リアル店舗は計4店舗となりました。
さらに、2018年11月には当社グループの旗艦店である「スーパーオートバックス東京ベイ東雲」をリニューアル
し、クルマと共に過ごす居心地の良い空間や、ライフスタイル別の提案により、新たな発見・体験をお客様に提供する「A PIT AUTOBACS SHINONOME」として新たにオープンいたしました。
国内オートバックス事業セグメントにおける商品別売上(連結調整後)
(単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 増減 | ||
| タイヤ・ホイール | 48,142 | 48,592 | 449 | |
| カーエレクトロニクス | 30,879 | 31,614 | 735 | |
| オイル・バッテリー | 14,904 | 14,736 | △168 | |
| アクセサリー・メンテナンス用品 | 42,260 | 41,251 | △1,008 | |
| 車検・サービス | 18,657 | 18,236 | △421 | |
| 車買取・販売 | 11,580 | 9,765 | △1,815 | |
| その他 | 12,995 | 13,606 | 610 | |
| 合計 | 179,421 | 177,802 | △1,619 |
国内出退店実績
(単位:店)
| 2018年3月末 | 新店 | 退店 | 2019年3月末 | ||
| オートバックス | 497 | 2 | △6 | 493 | |
| スーパーオートバックス | 74 | - | - | 74 | |
| オートバックスセコハン市場 | 8 | - | △1 | 7 | |
| オートバックスエクスプレス | 11 | - | - | 11 | |
| オートバックスカーズ | 13 | - | △5 | 8 | |
| 国内計 | 603 | 2 | △12 | 593 |
国内店舗数の内訳
(単位:店)
| 2018年3月末 | 2019年3月末 | ||
| 直営 | 27 | 20 | |
| 連結対象子会社 | 108 | 115 | |
| 連結対象外法人※ | 468 | 458 | |
| 合計 | 603 | 593 |
※関連会社を含む
国内オートバックスチェンの各業態における売上高
(単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | ||
| オートバックス | 168,879 | 170,372 | |
| スーパーオートバックス | 62,829 | 62,658 | |
| オートバックスセコハン市場 | 1,310 | 1,144 | |
| オートバックスエクスプレス | 4,637 | 4,971 | |
| オートバックスカーズ ※ | 27,730 | 27,725 |
※オートバックスカーズの売上は、オートバックスチェンの店舗から販売された自動車(新車・中古車)の売上です。内訳としては、一般のお客様への小売、フランチャイズ本部(当社)への売却、中古車取扱い業者などへの販売(業販)です。
海外事業
海外事業における売上高は112億17百万円(前期比18.0%増加)、セグメント損失は7億83百万円(前期は5億37百万円のセグメント損失)となりました。
小売・サービス事業として、フランスにおいては、フランチャイズチェン加盟法人店舗の現地子会社による直営化により売上は増加したものの、天候不順やデモなどの政治不安の影響で既存店の収益が悪化し、営業損失が拡大いたしました。タイにおいては、前期に引き続きPTGグループのガソリンスタンドモールへの小型店の積極的な出店により、売上が増加いたしました。シンガポールにおいては、カーシェアリング車両に対するメンテナンスサービスは順調だったものの、店舗におけるサービス売上が低調だったことなどにより収益が減少いたしました。
卸売事業においては、各地域において商品開発を進める一方、国を越えて販路を拡大しつつあります。中国においては、事業拡大に向けた経費が増加したものの、中国国内外においてカー用品卸売が伸長したことにより営業利益が改善し、黒字となりました。さらにロシアへの海外向けプライベートブランドのオイル販売に加え、アセアン地域で現地ハイパーマーケットなどへのカー用品の卸売が増加いたしました。また、2018年10月にオーストラリアにおいて、株式取得によりAudioXtra Pty Ltd.を新たに連結対象子会社とし、さらなる海外卸売事業における収益拡大に努めました。
海外における出退店は、新規出店が9店舗、退店が4店舗あり、合計46店舗となりました。
主要海外子会社の損益
(単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 増減 | |||
| フランス | 売上高 | 7,190 | 7,846 | 655 | |
| 営業利益 | △19 | △93 | △74 | ||
| シンガポール | 売上高 | 1,390 | 1,310 | △80 | |
| 営業利益 | 108 | 25 | △82 | ||
| タイ | 売上高 | 371 | 510 | 138 | |
| 営業利益 | △104 | △139 | △35 | ||
| 中国 | 売上高 | 452 | 573 | 120 | |
| 営業利益 | △20 | 6 | 27 | ||
| マレーシア | 売上高 | 36 | 48 | 11 | |
| 営業利益 | △48 | △38 | 9 | ||
| オーストラリア | 売上高 | - | 763 | 763 | |
| 営業利益 | - | 38 | 38 |
海外出退店実績
(単位:店)
| 2018年3月末 | 新店 | 退店 | 2019年3月末 | ||
| フランス | 11 | - | - | 11 | |
| シンガポール | 3 | - | - | 3 | |
| タイ | 9 | 6 | - | 15 | |
| 台湾 | 6 | 2 | △1 | 7 | |
| マレーシア | 5 | - | △1 | 4 | |
| インドネシア | 4 | 1 | △2 | 3 | |
| フィリピン | 3 | - | - | 3 | |
| 海外計 | 41 | 9 | △4 | 46 |
海外店舗の内訳
(単位:店)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | ||
| 連結対象子会社 | 26 | 32 | |
| 連結対象外法人※ | 15 | 14 |
※関連会社を含む
ディーラー・BtoB・ネット事業
ディーラー・BtoB・ネット事業における売上高は300億28百万円(前期比5.6%増加)、セグメント損失は10億76百万円(前期は8億42百万円のセグメント損失)となりました。
輸入車ディーラー事業は、各拠点の営業体制を強化し、営業活動に注力いたしました。さらに、2017年11月に東京都練馬区に2拠点、2018年8月に東京都杉並区に1拠点増えたことにより、売上が増加いたしました。また、2019年4月に輸入車ディーラー事業を統括する株式会社オートバックス・ディーラーグループ・ホールディングスを新たに設立し、今後の収益拡大に向けた体制整備を行いました。
BtoB事業は、オイル原価と物流コストが高騰するなど厳しい環境が続いているものの、オイル卸売において値上げを実施したことや、第2四半期に設立した株式会社CAPスタイルによるプライベートブランド商品のラインアップの強化など経営統合の効果があらわれ、収益体質が改善しつつあります。
ネット事業は、品揃え、チャネル、プロモーションなどの再構築に取り組んでおり、外部モールを3チャネルから1チャネルに集中させ、効率化を進めるとともに、自社サイトのリニューアルに向けた準備を進めました。また、BtoB事業向けのインターネット販売のプラットフォームを構築し、新たなBtoBビジネスへのスタートを切りました。
輸入車ディーラーの運営会社と店舗数
(単位:店)
| 会社名 | 2018年3月末 | 2019年3月末 | |
| ㈱アウトプラッツ | 6 | 8 | |
| ㈱モトーレン栃木 | 5 | 5 |
その他の事業
その他の事業における売上高は22億7百万円(前期比6.1%減少)、セグメント利益は4億28百万円(前年期比1.4%減少)となりました。これは主に保険に関わる手数料収入の減少によるものです。
③財政状態に関する分析
a.連結貸借対照表の各項目の状況
流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べ38億37百万円減少し1,078億57百万円となりました。主に自己株式の取得による支出などにより現金及び預金が減少いたしました。
有形固定資産、無形固定資産
有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ1億36百万円減少し410億90百万円となりました。主に国内店舗子会社の事業譲渡に伴う土地の売却によるものです。
無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ13百万円減少し60億36百万円となりました。主にソフトウエアの償却によるものです。
投資その他の資産
投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ19億75百万円減少し264億5百万円となりました。事業投資に伴い関係会社株式が増加した一方、投資有価証券の売却に伴う減少などによるものです。
流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べ20億21百万円減少し、444億4百万円となりました。主に未払法人税等の減少によるものです。
固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べ7億76百万円減少し、127億99百万円となりました。主に銀行からの借入による長期借入金の減少によるものです。
純資産合計
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ31億65百万円減少し、1,241億87百万円となりました。主に自己株式の取得による減少などによるものです。
セグメントごとの資産
(単位:百万円)
| 2018年3月末 | 2019年3月末 | 増減 | ||
| 国内オートバックス事業 | 101,039 | 104,136 | 3,096 | |
| 海外事業 | 8,634 | 8,870 | 236 | |
| ディーラー・BtoB・ネット事業 | 17,741 | 17,704 | △36 | |
| その他の事業 | 24,268 | 24,154 | △113 | |
| 全社(共通) | 35,670 | 26,524 | △9,145 | |
| 総合計 | 187,354 | 181,391 | △5,963 |
資産合計/負債純資産合計
資産合計、負債純資産合計は、前連結会計年度末に比べ59億63百万円減少し、1,813億91百万円となりました。
b.連結キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、営業活動による資金の獲得44億47百万円、投資活動による資金の支出30億78百万円、財務活動による資金の支出98億76百万円などにより前連結会計年度末に比べ85億18百万円減少し、305億31百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な増減要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ5億円減少したことに加え、法人税等の支払額が37億88百万円増加したことなどにより前連結会計年度に比べ119億47百万円収入が減少し、44億47百万円の資金獲得となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社株式の取得による支出が19億7百万円減少した一方で、投資有価証券の売却による収入が18億29百万円減少したことなどにより前連結会計年度に比べ1億62百万円支出が増加し、30億78百万円の資金支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出が29億14百万円増加したことなどにより前連結会計年度に比べ40億35百万円支出が増加し、98億76百万円の資金支出となりました。
利益配当
当連結会計年度末の利益配当につきましては、利益還元に対する方針に沿って1株当たり30円を実施いたしました。その結果、年間配当につきましては60円となりました。なお、連結配当性向は90.1%となりました。
来期の配当につきましては、中間配当で1株当たり30円、期末配当で1株当たり30円、年間で60円を計画しております。
設備投資の状況
当連結会計年度は、主にA PIT AUTOBACS SHINONOMEのリニューアル、輸入車ディーラー店舗のリロケーション並びにJACK & MARIEなどの新規出店に係る建物および構築物の取得のほか、次期情報基盤の構築などの情報システム投資その他に対し総額46億18百万円の設備投資を実施いたしました。
設備投資の主な内訳
(単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | ||
| 新規出店(リニューアル含む) | 253 | 2,380 | |
| 既存店改装・改修 | 153 | 178 | |
| 土地 | 446 | - | |
| 情報化投資 | 747 | 781 | |
| その他 | 1,987 | 1,278 | |
| 合計 | 3,587 | 4,618 |
セグメント別設備投資額
(単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | ||
| 国内オートバックス事業 | 2,543 | 3,250 | |
| 海外事業 | 296 | 339 | |
| ディーラー・BtoB・ネット事業 | 445 | 496 | |
| その他の事業 | - | 10 | |
| 全社(共通) | 301 | 522 | |
| 合計 | 3,587 | 4,618 |
④資金調達の状況
当連結会計年度において、グループ全体として運転資金需要等に対する借り換え等による資金調達を行いました。なお当連結会計年度末の短期借入金および長期借入金の残高が17億30百万円減少した主な要因はグループ内融資の借り換えによるものです。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益および費用の計上に際し、様々な見積りおよび判断を行っておりますが、実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループが連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は増加したものの、営業利益は減少しました。収益に大きな影響を与えた要因としては、オートバックスチェンの店舗を運営する連結対象子会社の事業譲渡に伴い、販売費及び一般管理費は全体として減少したものの、タイヤや車検に関わる広告宣伝、店舗リノベーションに関する費用が増加したことなどにより営業利益では前期実績を下回りました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当連結会計年度においては、特にお客様のドライブレコーダーに対する関心の高まりや、下期以降の車検対象車両台数の増加、一部の道路におけるタイヤチェーン装着義務化に伴う需要拡大などが、当社の業績を押し上げる要因となりました。
当社グループの資本の財源及び資本の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、カー用品を中心とした商品の購入費用およびシステム等の運営コストの支払等である一方、主にフランチャイズチェン加盟法人に対する卸売と個人を中心とした一般のお客様への小売を行っているため、仕入債務の支払よりも売上債権の回収が進む傾向にあります。従いまして、基本的には営業キャッシュ・フローで得られる資金に加え短期借入を、季節によって変動する運転資金需要と投資に充てております。
なお、当連結会計年度における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は、49億92百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は305億31百万円となっております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、中長期的に資本コストを上回るROEの向上を目指しており、「2017中期経営計画」における目標といたしましては、2020年3月期において連結営業利益120億円、連結ROE7%の達成とし、さらにその後、長期的に連結ROEを8%以上に向上させることを目指してまいりました。
当連結会計年度における連結営業利益は74億78百万円(前期比4.0%減少)、連結ROEは4.4%(前期比0.1ポイント改善)でありました。しかしながら、今後の事業環境を考慮すると、現状の計画では将来にわたって収益を高めていくことは難しいと判断した結果、「2017中期経営計画」を取り下げ、新たに5年間の当社グループの方向性を示す「5ヵ年ローリングプラン2019」を策定いたしました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
国内オートバックス事業
2018年1月に関東を中心とした降雪があったことが影響しタイヤの売上高は前年割れとなった一方で、お客様の認知度と運転時の安全に対する意識の高まりに伴い、ドライブレコーダーの売上高が増加いたしました。
本事業においては、引き続き魅力ある商品の開発に加え、お客様のニーズに応える売り方の開発、人材の育成に注力してまいります。さらに既存店舗のリノベーションを進め、お客様の満足度を高める取り組みを行ってまいります。
海外事業
小売事業においては、フランスではフランチャイズチェン加盟法人店舗の現地子会社による直営化により売上は増加したものの、天候不順や政情不安などの外部要因も影響し、営業損失が拡大しました。今後は収益性の高いピットサービスの強化やコストの見直しなどにより収益改善に努めてまいります。タイにおいては、現地パートナーの敷地内への積極的な出店により売上が増加しました。
一方で、卸売事業においては、当社の強みであるオートバックスブランド商品の開発が進み、各国でそれらの販路が拡大しつつあります。またオーストラリアにおいては、新たに卸売事業会社を子会社化するなど、今後の海外卸売事業での収益拡大に向けた準備を進めました。
ディーラー・BtoB・ネット事業
輸入車ディーラー事業は、拠点数の増加により売上が増加しました。また、2019年4月にディーラー事業を統括する株式会社オートバックス・ディーラーグループ・ホールディングを設立し、今後に向けた体制整備を行いました。
BtoB事業は、物流コスト高騰など厳しい事業環境が続いているものの、第2四半期に設立した株式会社CAPスタイルにより、収益体質が改善しつつあり、今後さらなる収益拡大を図ってまいります。
ネット事業においては、外部モールを1チャネルに集中させるなど効率化を進めるとともに、新たにBtoB事業向けのインターネット販売のプラットフォームを構築し、今後の収益拡大への準備を進めています。