有価証券報告書-第49期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概況
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、緊急事態宣言が発出されるなど経済活動の抑制により、個人消費、特にレジャー、外食関連を中心に急激に減少し、厳しい経済状況が続きました。
このような状況のなか、アシードグループは足元の状況の変化に素早く対応しながら、将来どこまで成長したいのかを夢に描き、それを達成するために何を改革すべきかの「未来志向の経営」を中期経営方針に掲げ、企業理念を大切にした誠実な行動と、将来の根幹となるビジネスモデルの確立に経営資源を集中してまいりました。最も重点を置いたのはブランディングで、グループ一体となってブランド価値を高める活動を継続してまいりました。
売上高については、飲料製造事業は好調に推移したものの、自販機運営リテイル事業が新型コロナウイルスの感染拡大による影響を大きく受けたため、前年同期比6.1%の減少となりました。収益面においては、自販機運営リテイル事業の低迷を受け、徹底したコスト削減やオペレーション効率の向上に努めたほか、雇用調整助成金収入もあり、経常利益は微減となりました。なお、当第4四半期連結会計期間において土地建物及び飲料製造事業の機械装置の一部を減損処理することを決定し、減損損失160百万円を特別損失に計上しております。また、海外拠点をベトナムに集約することで、人員等資源を効率的に運用する体制を構築しました。
この結果、当連結会計年度の資産合計は14,599百万円(前連結会計年度末比 378百万円減)、負債合計は9,263百万円(同 559百万円減)及び純資産は5,336百万円(同 180百万円増)となりました。
また、当連結会計年度の経営成績は、売上高23,931百万円(前年同期比 6.1%減)、営業利益429百万円(同 23.1%減)、経常利益640百万円(同 2.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益304百万円(同 13.9%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。なお、売上高は外部顧客への売上高を記載しております。
イ. 自販機運営リテイル事業
自販機オペレーター(運営リテイル)業界におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によるテレワークの定着や、集客が遅れる観光地やレジャー施設などのインドア・ロケーションを中心に厳しい環境は続いております。特に前年4、5月は大幅な減少となったものの徐々に持ち直しておりますが、コロナ前の水準には及ばない状況が続いております。こうした環境のもと、同業オペレーターとの資本業務提携や営業拠点の統廃合を進め、ルート効率の改善、契約条件の改定と併せ、コスト構造の改革を進めてまいりました。
また、事業再編により創設したアシード(株)の飲料ウェルネス事業部では自社ブランドの販売拡大に取り組みました。自社オリジナルRTD商品の「ASEED ASTER」(アシードアスター)は雑味のない美味しさが好評を得て、売上は前年を大きく上回りました。
この結果、自販機運営リテイル事業の売上高は11,914百万円(前年同期比 20.1%減)、セグメント損失は92百万円(前年同期は127百万円のセグメント利益)となりました。
ロ. 飲料製造事業
飲料製造事業におきましても一時期、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたものの、企画提案型(ODM)の営業を強化するとともに、生産現場の人材育成に力を注ぎ、安定的かつ効率的な生産体制により、炭酸飲料・低アルコール飲料を中心に前年度を上回る実績を達成しました。特に、コロナ禍における巣ごもり需要により、缶チューハイ等のOEM、ODMが堅調に推移しました。一方ソフトパウチ飲料については、スポーツ需要が大幅に減少したことにより受注も大幅減となりました。
この結果、飲料製造事業の売上高は11,795百万円(前年同期比 14.5%増)、セグメント利益は816百万円(同 8.5%増)となりました。
ハ. 飲料サービスシステム事業
主要販売先である遊技場業界は新型コロナウイルスの影響を受け、厳しい事業環境が続きました。本格コーヒーを景品として提供する「アオンズ・カード」の売上高、セグメント利益は大きく減少いたしました。
この結果、飲料サービスシステム事業の売上高は66百万円(前年同期比 46.0%減)、セグメント利益は3百万円(同 56.5%減)となりました。
ニ. 不動産運用事業
当社及びアオンズエステート株式会社を中心に不動産の運用を行っており、本年度より「アシードロジスティクスセンター(ALC)」がテナント型物流倉庫として運用が始まりました。
この結果、不動産運用事業による売上高は154百万円(前年同期比 5.7%減)、セグメント利益は172百万円(同 3.9%減)となりました。なお、売上高はセグメント間の内部売上高182百万円を含めると336百万円になります。
(注)記載金額には消費税等は含まれておりません。
② キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,342百万円(前年同期比58.9%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益458百万円、減価償却費670百万円、減損損失160百万円、たな卸資産の減少額179百万円、長期前払費用の減少額187百万円、その他の資産の減少額241百万円、未払消費税等の増加額193百万円及びその他の負債の増加額126百万円等によるものであります。一方で、貸倒引当金の減少額137百万円、売上債権の増加額265百万円及び仕入債務の減少額162百万円等による資金の減少がありました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、143百万円(同90.6%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出205百万円、定期預金の預入による支出69百万円によるものであります。一方で、定期預金の払戻による収入82百万円等による資金の増加がありました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,010百万円(前年同期は258百万円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出635百万円、リース債務の返済による支出375百万円及び配当金の支払額148百万円等によるものであります。一方で、短期借入金の純増額149百万円の資金の増加がありました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ185百万円増加し、917百万円となりました。
③生産、受注及び販売の状況
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記金額は販売価格によっております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.自販機運営リテイル事業・飲料サービスシステム事業・不動産運用事業において生産活動は行っておりません。
ロ.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記金額は販売価格によっております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.自販機運営リテイル事業・飲料サービスシステム事業・不動産運用事業において受注生産は行っておりません。
ハ.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.飲料製造事業において商品仕入活動を行っておりますが、金額に重要性がないため記載しておりません。また不動産運用事業においては商品仕入活動は行っておりません。
ニ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月23日)現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(追加情報)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に、検証等を行っております。
(事業用固定資産の減損処理)
当社グループでは、減損の兆候がある資産グループのうち、収益性の低下により割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ることとなった資産グループについては、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。割引前将来キャッシュ・フローにつきましては、翌期の予算を基礎としており、予算策定においては販売予測や経費削減策等の仮定を用いております。減損の兆候の把握、減損損失の認識並びに測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合減損処理が必要となる可能性があります。
② 財政状態の分析
イ.流動資産
当連結会計年度末の流動資産の残高は5,262百万円となり、前連結会計年度末に比べ95百万円増加いたしました。これは現金及び預金の増加172百万円、受取手形及び売掛金の増加265百万円、商品及び製品の減少148百万円、前払費用の減少64百万円及びその他の減少107百万円等によるものであります。
ロ.固定資産
当連結会計年度末の固定資産の残高は9,337百万円となり、前連結会計年度末に比べ、474百万円減少いたしました。これは建物及び構築物(純額)の減少88百万円、機械装置及び運搬具(純額)の減少81百万円、土地の減少99百万円、リース資産(純額)の減少175百万円、投資有価証券の増加102百万円、投資その他の資産におけるその他の減少128百万円及び貸倒引当金の減少134百万円等によるものであります。
ハ.流動負債
当連結会計年度末の流動負債は7,257百万円となり、前連結会計年度末に比べ313百万円増加いたしました。これは買掛金の減少154百万円、短期借入金の増加150百万円、未払金の減少78百万円、未払消費税等の増加194百万円及びその他の増加194百万円等によるものであります。
ニ.固定負債
当連結会計年度末の固定負債の残高は2,006百万円となり、前連結会計年度末に比べ872百万円減少いたしました。これは長期借入金の減少610百万円、リース債務の減少208百万円及び役員退職慰労引当金の減少57百万円等によるものであります。
ホ.純資産
当連結会計年度末の純資産合計は5,336百万円となり、前連結会計年度末に比べ180百万円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純利益による増加304百万円及び剰余金の配当による減少148百万円等によるものであります。
③ 経営成績の分析
イ.売上高
自販機運営リテイル事業は、新型コロナウイルス感染症拡大によるテレワークの定着や集客が遅れる観光地やレジャー施設などのインドア・ロケーションを中心に販売数量が低迷し、前連結会計年度に比べて20.1%減の11,914百万円、飲料製造事業はコロナ禍における巣ごもり需要により缶チューハイ等のOEM、ODMが堅調に推移し14.5%増の11,795百万円、飲料サービスシステム事業は、主要販売先の遊技場業界の新型コロナウイルスの影響により46.0%減の66百万円、不動産運用事業は、グループ物流施設稼働による賃料収入の減少などにより、5.7%減の154百万円となりました。
ロ.売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価につきましては、自販機運営リテイル事業は競合他社との激しい競争もあり、高売価商品やPB商品のセッティング比率を見直したことにより、売上原価率は、前連結会計年度と比較して微増となりました。また、飲料製造事業では、付加価値の高い低アルコール飲料の製造が伸長しましたが、同時に大手飲料メーカーのOEM製造も伸長したことにより、売上原価率は前連結会計年度と比較して微増となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による自販機の売上減少に伴う販売交付金の減少等で前連結会計年度から減少しております。この結果、販売費及び一般管理費が売上高に占める比率は、前連結会計年度と比較して4.6%減少いたしました。
ハ.営業外収益、営業外費用
営業外収益は、前連結会計年度に比べ109百万円増加し、295百万円となりました。その主な要因は、助成金収入の増加138百万円及び投資事業組合運用益の減少29百万円によるものであります。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ3百万円減少し、85百万円となりました。その主な要因は、支払利息の減少7百万円によるものであります。
ニ.特別利益、特別損失
特別損失として、土地及び飲料製造事業の機械設備の一部の減損処理により、減損損失160百万円を計上いたしました。
④ 経営戦略の現状と見通し
新型コロナウイルスの発生により、経営の見通しは困難な状況でありますが、当社グループの経営戦略の柱は、当社独自のビジネスモデルを展開することで他社との差別化を図ることであります。具体的には、「フルライン自販機への集約」、「自社ブランド商品の強化」、「本格オフィスコーヒーカフェバーの展開」に加え、フルライン自販機にカップコーヒーや食品・物販等の自販機をセットにした「スマートストア」の強化を図ってまいります。特に、フルライン自販機につきましては、飲料メーカー数台分の売れ筋商品を1台の自販機に集約することで、過剰に設置された自販機の消費電力の削減を図るとともに、景観保全にも積極的に取組んで社会的使命を果たしてまいります。
自販機運営リテイル事業は引き続き異業種との競争激化や労務問題によるコストアップ等により厳しい事業環境が続く一方、飲料製造事業ではRTD(低アルコール飲料)を中心とした高付加価値商品の需要が堅調に推移するとともに、ソフトパウチ飲料の製造により収益率の向上を図ってまいります。
⑤ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度と比較して、497百万円増加の1,342百万円のキャッシュを得ております。その主な要因は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、投資有価証券評価損及び長期前払費用の減少による収入等によるものであります。支出については、仕入債務の減少、その他負債の増加等による支出によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して、1,382百万円支出が減少し143百万円を支出しております。その主な要因は、飲料製造事業における製造設備新設や不動産運用事業における賃貸用土地、建物を中心とした有形固定資産の取得、定期預金の預入、投資有価証券の取得等による支出及び定期預金の払い戻しによる収入等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度と比較して、1,268百万円収入が減少し1,010百万円の支出となりました。その主な要因は、長期借入金の返済、リース債務の返済による支出及び配当金の支払等によるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、経営環境や金利動向を考慮しながら、「必要な資金を、安定的に調達すること」を基本方針とし、事業運営上必要な資金の確保及び経済環境の急激な変化に耐えうる流動性維持に努めております。
調達手段として、長期運転資金及び設備投資資金については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本とし、短期資金需要については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入を基本としております。借入については、グループ会社で一元化することにより有利子負債の削減、安定的かつ効率的な資金調達を心掛けております。
新型コロナウイルス感染症の影響により、短期的には自販機運営リテイル事業から得られる営業キャッシュ・フローの減少を見込んでおりますが、金融機関との安定的な取引関係に基づき、事業活動継続に必要十分な資金の流動性を確保していると考えております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、緊急事態宣言が発出されるなど経済活動の抑制により、個人消費、特にレジャー、外食関連を中心に急激に減少し、厳しい経済状況が続きました。
このような状況のなか、アシードグループは足元の状況の変化に素早く対応しながら、将来どこまで成長したいのかを夢に描き、それを達成するために何を改革すべきかの「未来志向の経営」を中期経営方針に掲げ、企業理念を大切にした誠実な行動と、将来の根幹となるビジネスモデルの確立に経営資源を集中してまいりました。最も重点を置いたのはブランディングで、グループ一体となってブランド価値を高める活動を継続してまいりました。
売上高については、飲料製造事業は好調に推移したものの、自販機運営リテイル事業が新型コロナウイルスの感染拡大による影響を大きく受けたため、前年同期比6.1%の減少となりました。収益面においては、自販機運営リテイル事業の低迷を受け、徹底したコスト削減やオペレーション効率の向上に努めたほか、雇用調整助成金収入もあり、経常利益は微減となりました。なお、当第4四半期連結会計期間において土地建物及び飲料製造事業の機械装置の一部を減損処理することを決定し、減損損失160百万円を特別損失に計上しております。また、海外拠点をベトナムに集約することで、人員等資源を効率的に運用する体制を構築しました。
この結果、当連結会計年度の資産合計は14,599百万円(前連結会計年度末比 378百万円減)、負債合計は9,263百万円(同 559百万円減)及び純資産は5,336百万円(同 180百万円増)となりました。
また、当連結会計年度の経営成績は、売上高23,931百万円(前年同期比 6.1%減)、営業利益429百万円(同 23.1%減)、経常利益640百万円(同 2.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益304百万円(同 13.9%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。なお、売上高は外部顧客への売上高を記載しております。
イ. 自販機運営リテイル事業
自販機オペレーター(運営リテイル)業界におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によるテレワークの定着や、集客が遅れる観光地やレジャー施設などのインドア・ロケーションを中心に厳しい環境は続いております。特に前年4、5月は大幅な減少となったものの徐々に持ち直しておりますが、コロナ前の水準には及ばない状況が続いております。こうした環境のもと、同業オペレーターとの資本業務提携や営業拠点の統廃合を進め、ルート効率の改善、契約条件の改定と併せ、コスト構造の改革を進めてまいりました。
また、事業再編により創設したアシード(株)の飲料ウェルネス事業部では自社ブランドの販売拡大に取り組みました。自社オリジナルRTD商品の「ASEED ASTER」(アシードアスター)は雑味のない美味しさが好評を得て、売上は前年を大きく上回りました。
この結果、自販機運営リテイル事業の売上高は11,914百万円(前年同期比 20.1%減)、セグメント損失は92百万円(前年同期は127百万円のセグメント利益)となりました。
ロ. 飲料製造事業
飲料製造事業におきましても一時期、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたものの、企画提案型(ODM)の営業を強化するとともに、生産現場の人材育成に力を注ぎ、安定的かつ効率的な生産体制により、炭酸飲料・低アルコール飲料を中心に前年度を上回る実績を達成しました。特に、コロナ禍における巣ごもり需要により、缶チューハイ等のOEM、ODMが堅調に推移しました。一方ソフトパウチ飲料については、スポーツ需要が大幅に減少したことにより受注も大幅減となりました。
この結果、飲料製造事業の売上高は11,795百万円(前年同期比 14.5%増)、セグメント利益は816百万円(同 8.5%増)となりました。
ハ. 飲料サービスシステム事業
主要販売先である遊技場業界は新型コロナウイルスの影響を受け、厳しい事業環境が続きました。本格コーヒーを景品として提供する「アオンズ・カード」の売上高、セグメント利益は大きく減少いたしました。
この結果、飲料サービスシステム事業の売上高は66百万円(前年同期比 46.0%減)、セグメント利益は3百万円(同 56.5%減)となりました。
ニ. 不動産運用事業
当社及びアオンズエステート株式会社を中心に不動産の運用を行っており、本年度より「アシードロジスティクスセンター(ALC)」がテナント型物流倉庫として運用が始まりました。
この結果、不動産運用事業による売上高は154百万円(前年同期比 5.7%減)、セグメント利益は172百万円(同 3.9%減)となりました。なお、売上高はセグメント間の内部売上高182百万円を含めると336百万円になります。
(注)記載金額には消費税等は含まれておりません。
② キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,342百万円(前年同期比58.9%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益458百万円、減価償却費670百万円、減損損失160百万円、たな卸資産の減少額179百万円、長期前払費用の減少額187百万円、その他の資産の減少額241百万円、未払消費税等の増加額193百万円及びその他の負債の増加額126百万円等によるものであります。一方で、貸倒引当金の減少額137百万円、売上債権の増加額265百万円及び仕入債務の減少額162百万円等による資金の減少がありました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、143百万円(同90.6%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出205百万円、定期預金の預入による支出69百万円によるものであります。一方で、定期預金の払戻による収入82百万円等による資金の増加がありました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,010百万円(前年同期は258百万円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出635百万円、リース債務の返済による支出375百万円及び配当金の支払額148百万円等によるものであります。一方で、短期借入金の純増額149百万円の資金の増加がありました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ185百万円増加し、917百万円となりました。
③生産、受注及び販売の状況
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 飲料製造事業 | |||
| 炭酸飲料(百万円) | 2,653 | 108.8 | |
| 非炭酸飲料(百万円) | 1,625 | 81.7 | |
| 低アルコール飲料(百万円) | 7,116 | 139.8 | |
| ソフトパウチ飲料(百万円) | 719 | 72.1 | |
| 合計(百万円) | 12,115 | 115.2 | |
(注)1.上記金額は販売価格によっております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.自販機運営リテイル事業・飲料サービスシステム事業・不動産運用事業において生産活動は行っておりません。
ロ.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 飲料製造事業 | |||||
| 炭酸飲料 | 2,680 | 109.0 | 272 | 117.9 | |
| 非炭酸飲料 | 1,625 | 81.7 | - | - | |
| 低アルコール飲料 | 7,164 | 139.9 | 483 | 104.1 | |
| ソフトパウチ飲料 | 667 | 65.5 | 89 | 62.7 | |
| 合計 | 12,137 | 114.7 | 845 | 100.9 | |
(注)1.上記金額は販売価格によっております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.自販機運営リテイル事業・飲料サービスシステム事業・不動産運用事業において受注生産は行っておりません。
ハ.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 自販機運営リテイル事業(百万円) | 5,788 | 82.4 |
| 飲料サービスシステム事業(百万円) | 18 | 47.0 |
| 合計(百万円) | 5,807 | 82.2 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.飲料製造事業において商品仕入活動を行っておりますが、金額に重要性がないため記載しておりません。また不動産運用事業においては商品仕入活動は行っておりません。
ニ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 自販機運営リテイル事業(百万円) | 11,914 | 79.9 |
| 飲料製造事業(百万円) | 11,795 | 114.5 |
| 飲料サービスシステム事業(百万円) | 66 | 54.0 |
| 不動産運用事業(百万円) | 154 | 94.3 |
| 合計(百万円) | 23,931 | 93.9 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 富永貿易株式会社 | 1,787 | 7.0 | 2,299 | 9.6 |
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月23日)現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(追加情報)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に、検証等を行っております。
(事業用固定資産の減損処理)
当社グループでは、減損の兆候がある資産グループのうち、収益性の低下により割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ることとなった資産グループについては、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。割引前将来キャッシュ・フローにつきましては、翌期の予算を基礎としており、予算策定においては販売予測や経費削減策等の仮定を用いております。減損の兆候の把握、減損損失の認識並びに測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合減損処理が必要となる可能性があります。
② 財政状態の分析
イ.流動資産
当連結会計年度末の流動資産の残高は5,262百万円となり、前連結会計年度末に比べ95百万円増加いたしました。これは現金及び預金の増加172百万円、受取手形及び売掛金の増加265百万円、商品及び製品の減少148百万円、前払費用の減少64百万円及びその他の減少107百万円等によるものであります。
ロ.固定資産
当連結会計年度末の固定資産の残高は9,337百万円となり、前連結会計年度末に比べ、474百万円減少いたしました。これは建物及び構築物(純額)の減少88百万円、機械装置及び運搬具(純額)の減少81百万円、土地の減少99百万円、リース資産(純額)の減少175百万円、投資有価証券の増加102百万円、投資その他の資産におけるその他の減少128百万円及び貸倒引当金の減少134百万円等によるものであります。
ハ.流動負債
当連結会計年度末の流動負債は7,257百万円となり、前連結会計年度末に比べ313百万円増加いたしました。これは買掛金の減少154百万円、短期借入金の増加150百万円、未払金の減少78百万円、未払消費税等の増加194百万円及びその他の増加194百万円等によるものであります。
ニ.固定負債
当連結会計年度末の固定負債の残高は2,006百万円となり、前連結会計年度末に比べ872百万円減少いたしました。これは長期借入金の減少610百万円、リース債務の減少208百万円及び役員退職慰労引当金の減少57百万円等によるものであります。
ホ.純資産
当連結会計年度末の純資産合計は5,336百万円となり、前連結会計年度末に比べ180百万円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純利益による増加304百万円及び剰余金の配当による減少148百万円等によるものであります。
③ 経営成績の分析
イ.売上高
自販機運営リテイル事業は、新型コロナウイルス感染症拡大によるテレワークの定着や集客が遅れる観光地やレジャー施設などのインドア・ロケーションを中心に販売数量が低迷し、前連結会計年度に比べて20.1%減の11,914百万円、飲料製造事業はコロナ禍における巣ごもり需要により缶チューハイ等のOEM、ODMが堅調に推移し14.5%増の11,795百万円、飲料サービスシステム事業は、主要販売先の遊技場業界の新型コロナウイルスの影響により46.0%減の66百万円、不動産運用事業は、グループ物流施設稼働による賃料収入の減少などにより、5.7%減の154百万円となりました。
ロ.売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価につきましては、自販機運営リテイル事業は競合他社との激しい競争もあり、高売価商品やPB商品のセッティング比率を見直したことにより、売上原価率は、前連結会計年度と比較して微増となりました。また、飲料製造事業では、付加価値の高い低アルコール飲料の製造が伸長しましたが、同時に大手飲料メーカーのOEM製造も伸長したことにより、売上原価率は前連結会計年度と比較して微増となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による自販機の売上減少に伴う販売交付金の減少等で前連結会計年度から減少しております。この結果、販売費及び一般管理費が売上高に占める比率は、前連結会計年度と比較して4.6%減少いたしました。
ハ.営業外収益、営業外費用
営業外収益は、前連結会計年度に比べ109百万円増加し、295百万円となりました。その主な要因は、助成金収入の増加138百万円及び投資事業組合運用益の減少29百万円によるものであります。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ3百万円減少し、85百万円となりました。その主な要因は、支払利息の減少7百万円によるものであります。
ニ.特別利益、特別損失
特別損失として、土地及び飲料製造事業の機械設備の一部の減損処理により、減損損失160百万円を計上いたしました。
④ 経営戦略の現状と見通し
新型コロナウイルスの発生により、経営の見通しは困難な状況でありますが、当社グループの経営戦略の柱は、当社独自のビジネスモデルを展開することで他社との差別化を図ることであります。具体的には、「フルライン自販機への集約」、「自社ブランド商品の強化」、「本格オフィスコーヒーカフェバーの展開」に加え、フルライン自販機にカップコーヒーや食品・物販等の自販機をセットにした「スマートストア」の強化を図ってまいります。特に、フルライン自販機につきましては、飲料メーカー数台分の売れ筋商品を1台の自販機に集約することで、過剰に設置された自販機の消費電力の削減を図るとともに、景観保全にも積極的に取組んで社会的使命を果たしてまいります。
自販機運営リテイル事業は引き続き異業種との競争激化や労務問題によるコストアップ等により厳しい事業環境が続く一方、飲料製造事業ではRTD(低アルコール飲料)を中心とした高付加価値商品の需要が堅調に推移するとともに、ソフトパウチ飲料の製造により収益率の向上を図ってまいります。
⑤ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度と比較して、497百万円増加の1,342百万円のキャッシュを得ております。その主な要因は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、投資有価証券評価損及び長期前払費用の減少による収入等によるものであります。支出については、仕入債務の減少、その他負債の増加等による支出によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して、1,382百万円支出が減少し143百万円を支出しております。その主な要因は、飲料製造事業における製造設備新設や不動産運用事業における賃貸用土地、建物を中心とした有形固定資産の取得、定期預金の預入、投資有価証券の取得等による支出及び定期預金の払い戻しによる収入等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度と比較して、1,268百万円収入が減少し1,010百万円の支出となりました。その主な要因は、長期借入金の返済、リース債務の返済による支出及び配当金の支払等によるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、経営環境や金利動向を考慮しながら、「必要な資金を、安定的に調達すること」を基本方針とし、事業運営上必要な資金の確保及び経済環境の急激な変化に耐えうる流動性維持に努めております。
調達手段として、長期運転資金及び設備投資資金については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本とし、短期資金需要については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入を基本としております。借入については、グループ会社で一元化することにより有利子負債の削減、安定的かつ効率的な資金調達を心掛けております。
新型コロナウイルス感染症の影響により、短期的には自販機運営リテイル事業から得られる営業キャッシュ・フローの減少を見込んでおりますが、金融機関との安定的な取引関係に基づき、事業活動継続に必要十分な資金の流動性を確保していると考えております。