有価証券報告書-第23期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/28 10:08
【資料】
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【項目】
164項目
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、株主の皆様、お客様、地域社会、お取引先様、従業員などの利害関係者(ステークホルダー)からいただく安心と信頼のもとに成り立つ地域密着型のビジネスを展開しており、サービス型小売業として地域社会に受け入れられ、広くご愛顧をいただくために以下の3つを事業運営の基本的な指針として位置付けております。
第一に、取締役及び従業員のコンプライアンス(法令遵守)はもとより、地域社会のよき一員として、企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)を踏まえた事業活動を行います。
第二に、ステークホルダーから見た経営施策の合理性・納得性と意思決定プロセスの透明性を確保するとともにステークホルダーに向けたアカウンタビリティ(説明責任)を全ういたします。
第三に、迅速かつ的確な意思決定と強力な業務執行を行うトップマネジメント体制づくり及び現場情報とステークホルダーのご意見ご要望がタイムリーにトップマネジメントに達する社内コミュニケーションの向上に努めます。
当企業グループではこれらを確実に機能させるための経営監視体制を構築し、グループ全体のガバナンス強化及び会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
イ.企業統治の体制の概要
当社は、原則月1回開催する取締役会に加え、法令による設置義務のない経営会議等の会議体を設置し、案件の重要性や緊急度に応じた機動的かつ十分な審議を行っているほか、取締役会の諮問機関として「指名報酬委員会」及び「マネジメント・ディスカッションミーティング」を設置しております。
「指名報酬委員会」は過半数を社外取締役とする取締役で構成され、独立社外取締役を委員長とし、当社及び子会社の取締役・執行役員の選解任、後継者計画及び報酬に関する事項などを検討いたします。
「マネジメント・ディスカッションミーティング」は、社外取締役及び代表取締役から構成され、経営上重要な課題に関する意見交換を行います。
また、監査等委員会は、取締役会における意思決定及び取締役の職務執行について厳正な監査を実施し、内部監査部門から適時報告を受けるなど、連携を図っております。
以上の体制をとることにより、グループ全体のガバナンス強化及び会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めております。
ロ.企業統治の体制を採用する理由
当企業グループが掲げる「サービス型小売業」は、株主様、お客様、お取引先様、地域社会というステークホルダーからいただく安心と信頼のもとに成り立つ地域密着型の小売業であります。
競争と変化の激しい経営環境の中で発展を続けるとともに、「サービス型小売業」として地域社会に受け入れられ、広くご支持をいただくためには、当企業グループ内のガバナンスが重要な経営課題であると認識しております。適切な権限委譲により迅速かつ的確な意思決定が行われるとともに、重要事項については取締役会での審議・決議に基づく業務執行を行うトップマネジメント体制を構築し、併せて現場情報とステークホルダーのご意見・ご要望が迅速に取締役に伝達されるよう社内コミュニケーションの向上に絶えず努めております。
また、当企業グループとステークホルダーとの良好な関係づくりが重要な経営課題であると認識しております。そのため各ステークホルダーから見た経営施策の合理性・納得性と意思決定プロセスの透明性を確保するとともに、各ステークホルダーに向けた説明責任を十分に果たします。
さらに、お客様にご信頼をいただくための前提として、役員・社員のコンプライアンス(法令遵守)徹底に向けた組織的対応も欠かすことはできません。当企業グループではこれらをすべて併せてコーポレート・ガバナンスの課題としてとらえております。
また、取締役が本部長を務めることによって、経営上の課題等を迅速かつ的確に把握し、管理機能の強化と各営業店舗までの迅速な経営意思の徹底を図ります。また、関係会社管理規程に従い、各子会社の独自性・特性を踏まえつつ、エディオングループとしての基本的ルールを遵守させるとともに、グループ間での人材交流を図りコミュニケーションを活性化することで、グループ全体としての意思統一を図っております。
当社は、2024年6月27日開催の第23回定時株主総会の決議により、監査等委員会設置会社に移行いたしました。取締役会における方針や戦略策定等の重点審議および業務執行に対する監督機能を強化することで、一層のコーポレート・ガバナンスの強化・充実を図ります。
ハ.取締役会及び指名報酬委員会の活動状況
当事業年度において取締役会を17回開催し、法令及び定款に規定された事項のほか、新規出店計画、取締役・執行役員等重要な人事および機構改革や、取締役会規程及び稟議規程に基づく一定額以上の投資案件などを審議し決議いたしました。また、月次の損益状況及び営業概況など、業務執行状況の報告を行っております。
当事業年度における各取締役の取締役会への出席状況は以下のとおりであります。
役 職 名氏 名出席回数/開催回数
代表取締役会長執行役員CEO久保 允誉17回/17回(100%)
代表取締役副会長執行役員山﨑 徳雄17回/17回(100%)
代表取締役社長執行役員COO高橋 浩三17回/17回(100%)
取締役副社長執行役員金子 悟士17回/17回(100%)
取締役専務執行役員淨弘 晴義16回/17回( 94%)
取締役上席執行役員石田 亜紀13回/13回(100%)
取締役上席執行役員井上 利郎-
社外取締役石橋 省三17回/17回(100%)
社外取締役髙木 施文16回/17回( 94%)
社外取締役眞弓 奈穂子17回/17回(100%)
社外取締役福島 淑彦17回/17回(100%)
社外取締役森 忠嗣17回/17回(100%)
取締役(常勤監査等委員)山根 よしえ-
社外取締役(監査等委員)福田 有希17回/17回(100%)
社外取締役(監査等委員)坂井 義清13回/13回(100%)
社外取締役(監査等委員)清水 英昭-

(注)取締役井上利郎氏、取締役山根よしえ氏、社外取締役清水英昭氏は、2024年6月27日開催の第23回定時株主総会において取締役に選任され就任したため、当事業年度の取締役会には出席しておりません。
取締役石田亜紀氏及び社外取締役坂井義清氏は2023年6月29日開催の第22回定時株主総会において取締役に選任され就任したため、就任後の出席状況を記載しております。
社外取締役福田有希氏は、2024年6月27日開催の第23回定時株主総会において取締役に選任され就任しましたが、当事業年度においては社外監査役に就任しておりましたので、社外監査役としての出席状況を記載しております。
当事業年度において取締役会の諮問機関である指名報酬委員会を10回開催し、委員長及び各委員全員はその全てに出席いたしました。その主な議題としては取締役及び執行役員についてその候補者の選定、担当職務の変更、報酬に関する事項等を協議し、取締役会へ答申いたしました。取締役会はそれらの協議内容に基づき審議し決議しております。

③企業統治に関するその他の事項
イ.内部統制システム及びリスク管理体制の整備の状況
a.取締役会は16名(うち社外取締役5名、取締役(常勤監査等委員)1名、社外取締役(監査等委員)3名)で構成し、原則月1回定例開催しております。
b.当社は、経営上の重大な損失を被る可能性のある事項を迅速かつ的確に把握し、取締役会に付議又は報告することができるよう、取締役が本部長を務めております。
c.取締役会の開催等に加えて、経営会議等、法令による設置義務のない会議体を設置し、案件の重要性や緊急度に応じた機動的かつ十分な審議を行うことで、取締役の職務執行が効率的に行われる体制を整備し、運用しております。
d.取締役会の諮問機関として過半数を社外取締役とする取締役で構成され、独立社外取締役を委員長とする「指名報酬委員会」を設置し、当社及び子会社の取締役・執行役員の選解任、後継者計画及び報酬に関する事項などを検討することで、経営の透明性の向上を図っております。
e.社外取締役と代表取締役を構成員とする「マネジメント・ディスカッションミーティング」を設置し、経営全般における特に重要な事項に関して助言や意見交換等を行うことで、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図っております。
f.コーポレート・ガバナンスの一環として「エディオングループ倫理綱領」を制定し、「倫理・コンプライアンスマニュアル」及び経営綱領、倫理綱領などを記載した携帯用冊子を配布するとともに、新入社員研修をはじめとする研修や啓蒙活動を実施しております。
また、個人情報保護法に対処すべく、個人情報保護方針、個人情報保護管理基本規程を制定するとともに、当社総務部問を統括とする個人情報保護管理体制を構築しております。
g.倫理綱領の徹底・コンプライアンスや有事の際の対応方針(BCP等)を含めた危機管理本部としての「リスク管理委員会」を設置しております。リスク管理委員会は総務担当役員を委員長とし、総務担当、人事担当、内部監査担当など、委員長が指名する者を委員として四半期に1回開催し、グループ企業を取り巻くリスクを総括的に管理しております。
当企業グループにおける主要機関及び内部統制システムとリスク管理体制の整備の状況の模式図は次の図の
とおりであります。
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ロ.子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社の子会社の業務の適正を確保するため、当社が定める「関係会社管理規程」に従い、各子会社が展開する事業に則した規程を整備し、それらを運用することで、各子会社の取締役及び従業員が法令及び定款を遵守する体制を構築しております。
ハ.責任限定契約及び会社役員等賠償責任保険(D&O保険)契約の内容の概要及びその理由
当社は、会社法第426条第1項の規定により、会社法第423条第1項の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めております。また、当社は、会社法第427条第1項の規定により、業務執行取締役等を除く取締役との間に、会社法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結することができる旨を定款で定めております。
当社は、会社法第427条第1項の規定により、常勤監査等委員である取締役1名、社外取締役8名との間に、会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結し、その賠償責任の限度額は、法令に定める最低責任限度額としております。
また、当社は当社の取締役及び取締役(監査等委員)、子会社の取締役及び監査役を被保険者とし、会社役員等賠償責任保険契約を締結しております。当該契約の内容の概要は、被保険者の会社役員としての業務による行為に起因し、損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金、訴訟費用等を填補するものであります。保険料は全額会社が負担しております。
これらは、取締役が職務を遂行するにあたり、期待される役割を十分に発揮できるようにするためであります。
ニ.取締役の定数
当社の監査等委員である取締役を除く取締役は16名以内、監査等委員である取締役は5名以内とする旨を定款に定めております。
ホ.取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定款に定めております。
ヘ.自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得できる旨を定款に定めております。これは、機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的としております。
ト.中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日の最終株主名簿に記録された株主又は登録株式質権者に対し、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。これは、株主への安定的かつ機動的な利益還元を図ることを目的としております。
チ.株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の運営を円滑に行うことを目的としております。