有価証券報告書-第31期(平成30年6月1日-令和1年5月31日)

【提出】
2019/08/29 15:27
【資料】
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【項目】
157項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
「企業のIT支援を通し、人々、社会を幸せにしたい」を経営理念としております。
この達成に向け、常に顧客視点に立ち、企業のIT戦略と情報システム部門を誠心誠意支援し、提供するサービスの品質と顧客満足度の向上、そして新たな価値創造を追求し続けます。企業のIT支援を通して、そこに関わる人々、社会に幸せをもたらすお手伝いをしてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社は持続的な企業価値の向上につながる収益性の管理に加え、積極的な事業投資と財務の健全性の両立及び利益成長に応じた株主還元の強化を図るべく、2つの指標(経常利益、ROE)を経営上の重要指標として採用しております。これらの指標管理を通じて、持続的成長、既存及び新規事業における収益性管理、資本効率を意識した経営を行い、既存事業及び新規事業・投資に係る事業ポートフォリオ管理を行うとともに、持続的な企業価値の向上と株主還元を図ってまいります。
(3) 経営環境及び対処すべき課題、中長期的な会社の経営戦略
市場環境としては、2020年1月予定のWindows 7 サポート終了に伴うWindows 10への入替えの拡大、企業の働き方改革に向けたIT投資等により、LCM関連サービスは今後も成長を予想しております。一方、IT人材は大きく不足しており、そのギャップは今後さらに拡大すると予想され、情報システム部門の業務の外部委託ニーズは拡大しております。こういった市場動向は、当社が展開する 『ITデバイス・関連ITサービスを核としたLCMサービス 』において、極めて重要な事業機会です。この機会をとらえ、ストック中心の収益構造へのさらなる転換、サブスクリプション型サービスの拡大により、持続的成長が可能な基盤づくりをさらに進めるとともに、ガバナンスやリスク管理をはじめとした経営基盤強化を図ることを目的に、新中期経営計画「SHIFT 2021」(2018年6月~2021年5月)を策定いたしました。
「SHIFT 2021」では、「ITデバイス×ITサービス×全国配置のテクニカルセンター」を軸にした「企業のIT支援」を通して、持続的成長を目指します。また、LCM事業拡大を通して、IT人材不足への対応、働き方改革、セキュリティ、環境や循環型経済(※1)といった社会的要請への対応を図ってまいります。
(※1)循環型経済=circular economy、消費型経済からの転換を図る考え方
■基本方針
① ストック中心へさらなる収益構造変革
② M&Aによる成長のスピードアップ
③ グループ全体の連携強化
④ 東証一部へのステップアップを可能とする収益・経営基盤の強化
■重点施策
① LCMと関連ITサービスの飛躍的拡大
② 適正処分サービスの推進
③ 当社の強みのフル活用
(当社の強み)
・極めて優良かつ多数の顧客基盤
・ITデバイスと関連ソフトウェアに関するノウハウ蓄積
・全国配置のテクニカルセンター・ロジスティクス網
・長年の信頼とトップシェアを誇る適正処分サービス(リユース、適法・適正処分)
④ 生産性向上、新技術への取り組み(社内IT化のさらなる推進、RPA・AI等の技術活用等)
⑤ 経営基盤の徹底強化
(ガバナンスの強化、人材育成、ESG取り組み(※2)、リスク管理強化、グループ会社とのシナジーとグループ統制強化等)
(※2)ESG
Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の三つの言葉の頭文字をとったもの