有価証券報告書-第25期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の概要
当事業年度(2020年3月1日から2021年2月28日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が大きく抑制され、個人消費及び雇用情勢等が悪化しました。感染拡大防止に配慮しながら、政府事業の推進の効果等もあり、いったんは経済活動が再開へと徐々に動き始めましたが、再び感染が拡大し出口の見えない不透明な状況で推移いたしました。
小売業におきましては、感染拡大による緊急事態宣言等により生活必需品の消費は伸長しましたが、インバウンド需要や外食は激減した状況でありました。感染拡大を防ぐ新生活スタイルに変化、消費者の低価格・節約志向もあり、9月以降は消費に陰りが見られたほか、前年の消費税増税前の駆け込み需要の反動減、再び感染拡大により混乱が続いた状況でありました。また、業態を超えた企業間の競争は激しさを増し、厳しい経営環境が続きました。
このような環境の中、当社は価格政策に取り組み、安さ・鮮度・品質の追求で集客し、売上高・利益の確保に取り組んでまいりました。また、店舗では密閉・密集・密接の3密状態が発生しないよう感染予防対策を徹底してまいりました。
売上高については、価格政策ではメリハリをつけ値頃感のある価格で販売を推進、チラシ・現金ポイントカード販促を効率かつ政策的に展開、消費税増税の反動減はありましたが、感染拡大の予防等による生活必需品の消費需要等もあり、既存店売上高は前年同期比101.8%と伸長いたしました。
利益面では、継続して取り組んでいる生鮮の利益改善、グロッサリ及びHCは在庫の適正化に取り組みロス削減による利益改善等、巣ごもり需要等もあり、売上総利益率は前年同期比で1.8ポイント上回る23.0%となりました。
経費面では、前期出店した新店2店舗に関わる各種経費の増加、また、感染拡大の中、生活維持に欠かせない必要不可欠な仕事に従事していることを配慮した人件費の増加はありましたが、チラシ販促を効率かつ政策的に展開、更に進めている精肉・鮮魚の小型加工センター稼働による生産性の向上や徹底した経費の節減を進め、販売費及び一般管理費は前年同期比99.0%となりました。
なお、店舗におきましては、お客様がよりお買い物しやすい売場づくりを目的とした店舗改装を2020年8月に松戸五香店で実施いたしました。また、賃貸借契約満了等に伴い2020年8月31日に大宮天沼店を閉店し、当事業年度末の店舗数は34店舗となりました。
以上の結果、財政状態及び経営成績は下記のとおりとなりました。
(a)財政状態
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ1億82百万円増加(0.7%)し、268億63百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金の増加額17億13百万円及び減損損失の計上等に伴う有形固定資産の減少額14億77百万円によるものであります。
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ4億12百万円減少(△1.7%)し、236億26百万円となりました。この主な要因は、借入金の減少額5億31百万円、リース債務の減少額3億46百万円及び未払消費税等の増加額2億56百万円によるものであります。
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ5億94百万円増加(22.5%)し、32億37百万円となりました。この主な要因は、当期純利益の計上による利益剰余金の増加5億94百万円によるものであります。
(b)経営成績
当事業年度の経営成績は、以上の結果、売上高は797億20百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益は13億6百万円(前年同期は営業損失9億27百万円)、経常利益は13億75百万円(前年同期は経常損失8億30百万円)となりました。なお、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき店舗に係る減損損失8億61百万円を特別損失に計上したことなどにより、当期純利益は6億25百万円(前年同期は当期純損失23億4百万円)となりました。
当社の事業セグメントは、流通販売事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントでありますが、販売実績を部門別に示すと次のとおりであります。
なお、組織変更に伴い、当事業年度より、販売実績の区分を従来の「SM事業」及び「HC事業」による事業部門別から、「SM部門」及び「HC部門」による部門別に名称変更しております。当該変更は名称変更のみであり、販売実績の金額等に与える影響はありません。
食品スーパーを経営するSM部門では、グロッサリは「安さ」にこだわった価格設定、生鮮では「よい商品が安い」として鮮度・品質にこだわり、これまで以上のお買得価格で販売を推進いたしました。9月以降、消費は落ち着き、また閉店した大宮天沼店の売上減少等もありましたが、感染拡大による緊急事態宣言や予防等による巣ごもり消費による食品の需要等もあり、当事業年度の売上高は640億55百万円、前年同期比103.9%(24億31百万円増)と増加いたしました。
ホームセンターを経営するHC部門では、在庫管理の適正化、過剰な値引き販売の削減、値頃感のある価格設定を推進したほか、売れるべき商品の早い仕掛けを進め、消費税増税の反動減はありましたが、感染拡大による緊急事態宣言や予防等による巣ごもり消費による日用雑貨品、園芸及びグリーン等の需要等もあり、当事業年度の売上高は156億64百万円、前年同期比104.3%(6億45百万円増)と増加いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ17億13百万円増加(前事業年度末は23億33百万円増加)し、51億95百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、27億46百万円(前事業年度に得られた資金は40億37百万円)となりました。これは主に、「① 財政状態及び経営成績の概要」に記載のとおり、業績が堅調に推移したことにより税引前当期純利益5億13百万円を計上したことに加え、減価償却費9億8百万円及び店舗に係る減損損失8億61百万円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、38百万円(前事業年度に使用した資金は7億27百万円)となりました。これは主に、店舗等に係る有形固定資産の取得による支出33百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、9億94百万円(前事業年度に使用した資金は9億77百万円)となりました。これは主に、当事業年度は新規出店や大型改装がなく、長期借入金による資金調達を実施しなかったことなどによる借入金の純減額5億31百万円に加え、リース債務の返済による支出4億31百万円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社の事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(a)仕入実績
当事業年度における仕入実績を部門及び品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 品目別の各構成内容は次のとおりであります。
4 対面販売形態の部門を指しております(例:時計・カメラ等)。
5 売上高が計上されるのと同時に仕入高が計上される取引形態のことを指しております(例:切花等)。
(b)販売実績
当事業年度における販売実績を部門及び品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 品目別の各構成内容は次のとおりであります。
3 対面販売形態の部門を指しております(例:時計・カメラ等)。
4 売上高が計上されるのと同時に仕入高が計上される取引形態のことを指しております(例:切花等)。
当事業年度における販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当事業年度の埼玉県には、大宮天沼店(さいたま市大宮区・2020年8月31日閉店)を含んでおります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、99億43百万円(前事業年度末83億16百万円)となり、16億27百万円増加しました。主な要因は、増収等による現金及び預金の増加額17億13百万円によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、169億19百万円(前事業年度末183億65百万円)となり、14億45百万円減少しました。主な要因は、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく店舗に係る減損損失の計上等に伴う有形固定資産の減少額14億77百万円によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、162億76百万円(前事業年度末155億10百万円)となり、7億66百万円増加しました。主な要因は、経営環境の変化に対応した機動的な運転資金調達等による短期借入金の増加額3億91百万円及び増収に伴う未払消費税等の増加額2億56百万円によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、73億49百万円(前事業年度末85億27百万円)となり、11億78百万円減少しました。主な要因は、当事業年度は新規出店や大型改装がなく資金調達を実施しなかったことによる長期借入金の減少額8億3百万円及び閉店等に伴うリース債務の減少額2億89百万円によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、32億37百万円(前事業年度末26億43百万円)となり、5億94百万円増加しました。主な要因は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の概要」に記載のとおり、業績が堅調に推移したことに伴う当期純利益の計上による利益剰余金の増加額5億94百万円によるものであります。
(b)経営成績の分析
前事業年度及び当事業年度の売上高及び利益の推移は以下のとおりとなっております。
売上高については、価格政策ではメリハリをつけ値頃感のある価格で販売を推進、チラシと現金ポイントカード販促を効率かつ政策的に展開、前年の消費税増税の反動減や閉店した大宮天沼店の減少はありましたが、前期出店した新店2店舗の通年寄与、感染拡大の予防等による生活必需品の消費需要等もあり、前事業年度に比べ30億76百万円増加いたしました。
売上総利益は、継続して取り組んでいる生鮮の利益改善、グロッサリ及びHCは在庫の適正化に取り組みロス削減による利益改善等、売上高の伸長もあり前事業年度に比べ20億52百万円増加いたしました。
営業利益においては、前期出店した新店2店舗に関わる各種経費の増加、また、感染拡大の中、生活維持に欠かせない必要不可欠な仕事に従事していることを配慮した人件費の増加はありましたが、チラシ販促を効率かつ政策的に展開、更に進めている精肉・鮮魚の小型加工センター稼働による生産性の向上や徹底した経費の節減を進め、販売費及び一般管理費は前事業年度に比べ1億78百万円減少し、売上総利益の増加もあり13億6百万円(前事業年度は営業損失9億27百万円)となりました。
また、前事業年度に比べ、営業外収益は19百万円減少、営業外費用は8百万円増加し、営業外損益は69百万円(純額)の収益(前事業年度は97百万円(純額)の収益)となりました。この結果、経常利益は13億75百万円(前事業年度は経常損失8億30百万円)となりました。
なお、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく店舗に係る減損損失8億61百万円を特別損失に計上したことにより当期純利益は6億25百万円(前事業年度は当期純損失23億4百万円)となりました。
当社は、事業の収益性を表す指標として売上高経常利益率を設定し、惣菜及び生鮮3品のウエイトアップ等により、売上高経常利益率4.0%を目標として掲げております。2020年2月期まで2期連続して、重要な営業損失及び当期純損失を計上しましたが、当事業年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大による需要等もあり、営業利益及び当期純利益は黒字化し、当事業年度の売上高経常利益率は1.7%となりました。
売上高経常利益率4.0%目標に向け、圧倒的な価格、チラシ・現金ポイントカードの販促を効率かつ政策的に活用し集客して、売上高・利益の確保をしてまいります。また、店舗オペレーションの見直しによる作業効率の改善と標準化を目標に、各店舗の独自性が発揮できるよう取り組み、生産性の向上やコスト削減により安定した利益を確保できる仕組みづくりを更に進め、目標の達成に努めてまいります。
また、この指標を達成するための取り組みにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注2)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注3)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
また、当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社は、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入により必要資金を調達しており、新規出店、既存店の改装等の設備資金及び店舗運営費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要に対応しております。
当事業年度においては、業績の堅調な推移により安定的にキャッシュ・フローを創出できたことに加え、取引金融機関各行から機動的な運転資金調達等の全面的な支援を受けていることから、十分な流動性を確保しているものと考えております。なお、新規出店や既存店の大型改装はありませんでしたので、金融機関からの長期借入金の調達はございません。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りの過程において、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる結果となることがあります。重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
なお、財務諸表に与える影響が大きいと考えられる会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は以下のとおりであります。
(a)固定資産の減損
当社は、店舗に係る有形固定資産をはじめとする多額の固定資産を保有しており、店舗の収益性が低下するなど、固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に減損処理を行っております。回収可能価額の評価にあたっては、資産グループの割引将来キャッシュ・フロー等様々な仮定を用いて合理的に見積りを行っておりますが、今後、地価等の大幅な下落や店舗を取り巻く競争環境の激化等、想定を上回る変化が生じた場合には、新たに減損損失が発生する可能性があります。
(b)繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の計上にあたっては、回収可能性を考慮して、繰延税金資産総額から評価性引当額を減額しております。繰延税金資産の回収可能性については、当社の業績の推移などから将来の課税所得を合理的に見積り判断しておりますが、今後、課税所得の予想に影響を与える変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
(c)退職給付費用及び退職給付債務
退職給付費用及び退職給付債務は、割引率、死亡率、退職率及び年金資産の長期期待運用収益率等の数理計算上の前提条件に基づき算出しております。今後、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務が変動する可能性があります。
(d)資産除去債務の計上
当社は、主に店舗用に賃借した土地建物において、定期借地契約または建物賃貸借契約に基づき返還時に必要とされる原状回復義務等に備えるため、資産除去債務を計上しております。計上にあたっては、第三者が算定した原状回復費用の見積り額を現在価値に割り引いて算出しているため、今後、見積り額と実際の原状回復費用が異なる場合や見積り額に新たな事実等が発生した場合には、資産除去債務の見積り額が変動する可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、「2 事業等のリスク (10)感染症発生について」に記載のとおりであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の概要
当事業年度(2020年3月1日から2021年2月28日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が大きく抑制され、個人消費及び雇用情勢等が悪化しました。感染拡大防止に配慮しながら、政府事業の推進の効果等もあり、いったんは経済活動が再開へと徐々に動き始めましたが、再び感染が拡大し出口の見えない不透明な状況で推移いたしました。
小売業におきましては、感染拡大による緊急事態宣言等により生活必需品の消費は伸長しましたが、インバウンド需要や外食は激減した状況でありました。感染拡大を防ぐ新生活スタイルに変化、消費者の低価格・節約志向もあり、9月以降は消費に陰りが見られたほか、前年の消費税増税前の駆け込み需要の反動減、再び感染拡大により混乱が続いた状況でありました。また、業態を超えた企業間の競争は激しさを増し、厳しい経営環境が続きました。
このような環境の中、当社は価格政策に取り組み、安さ・鮮度・品質の追求で集客し、売上高・利益の確保に取り組んでまいりました。また、店舗では密閉・密集・密接の3密状態が発生しないよう感染予防対策を徹底してまいりました。
売上高については、価格政策ではメリハリをつけ値頃感のある価格で販売を推進、チラシ・現金ポイントカード販促を効率かつ政策的に展開、消費税増税の反動減はありましたが、感染拡大の予防等による生活必需品の消費需要等もあり、既存店売上高は前年同期比101.8%と伸長いたしました。
利益面では、継続して取り組んでいる生鮮の利益改善、グロッサリ及びHCは在庫の適正化に取り組みロス削減による利益改善等、巣ごもり需要等もあり、売上総利益率は前年同期比で1.8ポイント上回る23.0%となりました。
経費面では、前期出店した新店2店舗に関わる各種経費の増加、また、感染拡大の中、生活維持に欠かせない必要不可欠な仕事に従事していることを配慮した人件費の増加はありましたが、チラシ販促を効率かつ政策的に展開、更に進めている精肉・鮮魚の小型加工センター稼働による生産性の向上や徹底した経費の節減を進め、販売費及び一般管理費は前年同期比99.0%となりました。
なお、店舗におきましては、お客様がよりお買い物しやすい売場づくりを目的とした店舗改装を2020年8月に松戸五香店で実施いたしました。また、賃貸借契約満了等に伴い2020年8月31日に大宮天沼店を閉店し、当事業年度末の店舗数は34店舗となりました。
以上の結果、財政状態及び経営成績は下記のとおりとなりました。
(a)財政状態
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ1億82百万円増加(0.7%)し、268億63百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金の増加額17億13百万円及び減損損失の計上等に伴う有形固定資産の減少額14億77百万円によるものであります。
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ4億12百万円減少(△1.7%)し、236億26百万円となりました。この主な要因は、借入金の減少額5億31百万円、リース債務の減少額3億46百万円及び未払消費税等の増加額2億56百万円によるものであります。
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ5億94百万円増加(22.5%)し、32億37百万円となりました。この主な要因は、当期純利益の計上による利益剰余金の増加5億94百万円によるものであります。
(b)経営成績
当事業年度の経営成績は、以上の結果、売上高は797億20百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益は13億6百万円(前年同期は営業損失9億27百万円)、経常利益は13億75百万円(前年同期は経常損失8億30百万円)となりました。なお、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき店舗に係る減損損失8億61百万円を特別損失に計上したことなどにより、当期純利益は6億25百万円(前年同期は当期純損失23億4百万円)となりました。
当社の事業セグメントは、流通販売事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントでありますが、販売実績を部門別に示すと次のとおりであります。
なお、組織変更に伴い、当事業年度より、販売実績の区分を従来の「SM事業」及び「HC事業」による事業部門別から、「SM部門」及び「HC部門」による部門別に名称変更しております。当該変更は名称変更のみであり、販売実績の金額等に与える影響はありません。
食品スーパーを経営するSM部門では、グロッサリは「安さ」にこだわった価格設定、生鮮では「よい商品が安い」として鮮度・品質にこだわり、これまで以上のお買得価格で販売を推進いたしました。9月以降、消費は落ち着き、また閉店した大宮天沼店の売上減少等もありましたが、感染拡大による緊急事態宣言や予防等による巣ごもり消費による食品の需要等もあり、当事業年度の売上高は640億55百万円、前年同期比103.9%(24億31百万円増)と増加いたしました。
ホームセンターを経営するHC部門では、在庫管理の適正化、過剰な値引き販売の削減、値頃感のある価格設定を推進したほか、売れるべき商品の早い仕掛けを進め、消費税増税の反動減はありましたが、感染拡大による緊急事態宣言や予防等による巣ごもり消費による日用雑貨品、園芸及びグリーン等の需要等もあり、当事業年度の売上高は156億64百万円、前年同期比104.3%(6億45百万円増)と増加いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ17億13百万円増加(前事業年度末は23億33百万円増加)し、51億95百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、27億46百万円(前事業年度に得られた資金は40億37百万円)となりました。これは主に、「① 財政状態及び経営成績の概要」に記載のとおり、業績が堅調に推移したことにより税引前当期純利益5億13百万円を計上したことに加え、減価償却費9億8百万円及び店舗に係る減損損失8億61百万円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、38百万円(前事業年度に使用した資金は7億27百万円)となりました。これは主に、店舗等に係る有形固定資産の取得による支出33百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、9億94百万円(前事業年度に使用した資金は9億77百万円)となりました。これは主に、当事業年度は新規出店や大型改装がなく、長期借入金による資金調達を実施しなかったことなどによる借入金の純減額5億31百万円に加え、リース債務の返済による支出4億31百万円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社の事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(a)仕入実績
当事業年度における仕入実績を部門及び品目別に示すと、次のとおりであります。
| 部門 | 品目別 | 当事業年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | |
| 仕入高(千円) | 前年同期比(%) | ||
| SM部門 | 生鮮食品 | 24,425,690 | 101.2 |
| グロッサリ | 25,084,903 | 101.7 | |
| SM部門計 | 49,510,593 | 101.5 | |
| HC部門 | 第1グループ | 2,546,318 | 103.7 |
| 第2グループ | 2,848,518 | 104.4 | |
| 第3グループ | 2,242,138 | 103.4 | |
| 第4グループ | 4,250,392 | 105.9 | |
| その他 | 571 | 16.0 | |
| HC部門計 | 11,887,938 | 104.5 | |
| 合計 | 61,398,532 | 102.1 | |
(注)1 金額は、仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 品目別の各構成内容は次のとおりであります。
| (1)生鮮食品 | (青果、精肉、鮮魚、惣菜) |
| (2)グロッサリ | (加工食品、米、酒、日配品) |
| (3)第1グループ | (日曜大工用品、園芸用品、エクステリア用品、リフォーム) |
| (4)第2グループ | (カー用品、レジャー用品、ペット用品) |
| (5)第3グループ | (家電製品、対面(注4)、インテリア用品) |
| (6)第4グループ | (家庭・日用雑貨、文具・玩具、ドラッグ) |
| (7)その他 | (売上仕入(注5)) |
4 対面販売形態の部門を指しております(例:時計・カメラ等)。
5 売上高が計上されるのと同時に仕入高が計上される取引形態のことを指しております(例:切花等)。
(b)販売実績
当事業年度における販売実績を部門及び品目別に示すと、次のとおりであります。
| 部門 | 品目別 | 当事業年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | |
| 売上高(千円) | 前年同期比(%) | ||
| SM部門 | 生鮮食品 | 33,107,164 | 104.5 |
| グロッサリ | 30,948,080 | 103.3 | |
| SM部門計 | 64,055,244 | 103.9 | |
| HC部門 | 第1グループ | 3,516,673 | 104.3 |
| 第2グループ | 3,659,171 | 103.2 | |
| 第3グループ | 3,022,304 | 101.7 | |
| 第4グループ | 5,466,099 | 106.6 | |
| その他 | 686 | 16.1 | |
| HC部門計 | 15,664,935 | 104.3 | |
| 合計 | 79,720,179 | 104.0 | |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 品目別の各構成内容は次のとおりであります。
| (1)生鮮食品 | (青果、精肉、鮮魚、惣菜) |
| (2)グロッサリ | (加工食品、米、酒、日配品) |
| (3)第1グループ | (日曜大工用品、園芸用品、エクステリア用品、リフォーム) |
| (4)第2グループ | (カー用品、レジャー用品、ペット用品) |
| (5)第3グループ | (家電製品、対面(注3)、インテリア用品) |
| (6)第4グループ | (家庭・日用雑貨、文具・玩具、ドラッグ) |
| (7)その他 | (売上仕入(注4)) |
3 対面販売形態の部門を指しております(例:時計・カメラ等)。
4 売上高が計上されるのと同時に仕入高が計上される取引形態のことを指しております(例:切花等)。
当事業年度における販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。
| 地域別 | 当事業年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | 期末店舗数 (店) | |
| 売上高(千円) | 前年同期比(%) | 当事業年度 | |
| 埼玉県 | 37,541,608 | 100.4 | 19 |
| 東京都 | 35,499,170 | 104.3 | 12 |
| 千葉県 | 6,679,399 | 127.8 | 3 |
| 合計 | 79,720,179 | 104.0 | 34 |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当事業年度の埼玉県には、大宮天沼店(さいたま市大宮区・2020年8月31日閉店)を含んでおります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、99億43百万円(前事業年度末83億16百万円)となり、16億27百万円増加しました。主な要因は、増収等による現金及び預金の増加額17億13百万円によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、169億19百万円(前事業年度末183億65百万円)となり、14億45百万円減少しました。主な要因は、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく店舗に係る減損損失の計上等に伴う有形固定資産の減少額14億77百万円によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、162億76百万円(前事業年度末155億10百万円)となり、7億66百万円増加しました。主な要因は、経営環境の変化に対応した機動的な運転資金調達等による短期借入金の増加額3億91百万円及び増収に伴う未払消費税等の増加額2億56百万円によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、73億49百万円(前事業年度末85億27百万円)となり、11億78百万円減少しました。主な要因は、当事業年度は新規出店や大型改装がなく資金調達を実施しなかったことによる長期借入金の減少額8億3百万円及び閉店等に伴うリース債務の減少額2億89百万円によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、32億37百万円(前事業年度末26億43百万円)となり、5億94百万円増加しました。主な要因は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の概要」に記載のとおり、業績が堅調に推移したことに伴う当期純利益の計上による利益剰余金の増加額5億94百万円によるものであります。
(b)経営成績の分析
前事業年度及び当事業年度の売上高及び利益の推移は以下のとおりとなっております。
| 決算年度 | 前事業年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | 当事業年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | |
| 売上高 | (百万円) | 76,643 | 79,720 |
| 売上総利益 | (百万円) | 16,282 | 18,335 |
| 営業利益又は営業損失(△) | (百万円) | △927 | 1,306 |
| 経常利益又は経常損失(△) | (百万円) | △830 | 1,375 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | (百万円) | △2,304 | 625 |
売上高については、価格政策ではメリハリをつけ値頃感のある価格で販売を推進、チラシと現金ポイントカード販促を効率かつ政策的に展開、前年の消費税増税の反動減や閉店した大宮天沼店の減少はありましたが、前期出店した新店2店舗の通年寄与、感染拡大の予防等による生活必需品の消費需要等もあり、前事業年度に比べ30億76百万円増加いたしました。
売上総利益は、継続して取り組んでいる生鮮の利益改善、グロッサリ及びHCは在庫の適正化に取り組みロス削減による利益改善等、売上高の伸長もあり前事業年度に比べ20億52百万円増加いたしました。
営業利益においては、前期出店した新店2店舗に関わる各種経費の増加、また、感染拡大の中、生活維持に欠かせない必要不可欠な仕事に従事していることを配慮した人件費の増加はありましたが、チラシ販促を効率かつ政策的に展開、更に進めている精肉・鮮魚の小型加工センター稼働による生産性の向上や徹底した経費の節減を進め、販売費及び一般管理費は前事業年度に比べ1億78百万円減少し、売上総利益の増加もあり13億6百万円(前事業年度は営業損失9億27百万円)となりました。
また、前事業年度に比べ、営業外収益は19百万円減少、営業外費用は8百万円増加し、営業外損益は69百万円(純額)の収益(前事業年度は97百万円(純額)の収益)となりました。この結果、経常利益は13億75百万円(前事業年度は経常損失8億30百万円)となりました。
なお、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく店舗に係る減損損失8億61百万円を特別損失に計上したことにより当期純利益は6億25百万円(前事業年度は当期純損失23億4百万円)となりました。
当社は、事業の収益性を表す指標として売上高経常利益率を設定し、惣菜及び生鮮3品のウエイトアップ等により、売上高経常利益率4.0%を目標として掲げております。2020年2月期まで2期連続して、重要な営業損失及び当期純損失を計上しましたが、当事業年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大による需要等もあり、営業利益及び当期純利益は黒字化し、当事業年度の売上高経常利益率は1.7%となりました。
売上高経常利益率4.0%目標に向け、圧倒的な価格、チラシ・現金ポイントカードの販促を効率かつ政策的に活用し集客して、売上高・利益の確保をしてまいります。また、店舗オペレーションの見直しによる作業効率の改善と標準化を目標に、各店舗の独自性が発揮できるよう取り組み、生産性の向上やコスト削減により安定した利益を確保できる仕組みづくりを更に進め、目標の達成に努めてまいります。
また、この指標を達成するための取り組みにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
| 2019年2月期 | 2020年2月期 | 2021年2月期 | |
| 自己資本比率(%) | 19.7 | 9.9 | 12.0 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 14.4 | 9.1 | 17.3 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 4,161.4 | 292.3 | 397.7 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 3.9 | 49.2 | 35.4 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注2)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注3)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
また、当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社は、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入により必要資金を調達しており、新規出店、既存店の改装等の設備資金及び店舗運営費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要に対応しております。
当事業年度においては、業績の堅調な推移により安定的にキャッシュ・フローを創出できたことに加え、取引金融機関各行から機動的な運転資金調達等の全面的な支援を受けていることから、十分な流動性を確保しているものと考えております。なお、新規出店や既存店の大型改装はありませんでしたので、金融機関からの長期借入金の調達はございません。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りの過程において、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる結果となることがあります。重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
なお、財務諸表に与える影響が大きいと考えられる会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は以下のとおりであります。
(a)固定資産の減損
当社は、店舗に係る有形固定資産をはじめとする多額の固定資産を保有しており、店舗の収益性が低下するなど、固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に減損処理を行っております。回収可能価額の評価にあたっては、資産グループの割引将来キャッシュ・フロー等様々な仮定を用いて合理的に見積りを行っておりますが、今後、地価等の大幅な下落や店舗を取り巻く競争環境の激化等、想定を上回る変化が生じた場合には、新たに減損損失が発生する可能性があります。
(b)繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の計上にあたっては、回収可能性を考慮して、繰延税金資産総額から評価性引当額を減額しております。繰延税金資産の回収可能性については、当社の業績の推移などから将来の課税所得を合理的に見積り判断しておりますが、今後、課税所得の予想に影響を与える変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
(c)退職給付費用及び退職給付債務
退職給付費用及び退職給付債務は、割引率、死亡率、退職率及び年金資産の長期期待運用収益率等の数理計算上の前提条件に基づき算出しております。今後、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務が変動する可能性があります。
(d)資産除去債務の計上
当社は、主に店舗用に賃借した土地建物において、定期借地契約または建物賃貸借契約に基づき返還時に必要とされる原状回復義務等に備えるため、資産除去債務を計上しております。計上にあたっては、第三者が算定した原状回復費用の見積り額を現在価値に割り引いて算出しているため、今後、見積り額と実際の原状回復費用が異なる場合や見積り額に新たな事実等が発生した場合には、資産除去債務の見積り額が変動する可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、「2 事業等のリスク (10)感染症発生について」に記載のとおりであります。